JPH1175808A - コーヒー風味発泡酒の製造方法 - Google Patents

コーヒー風味発泡酒の製造方法

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JPH1175808A
JPH1175808A JP25078997A JP25078997A JPH1175808A JP H1175808 A JPH1175808 A JP H1175808A JP 25078997 A JP25078997 A JP 25078997A JP 25078997 A JP25078997 A JP 25078997A JP H1175808 A JPH1175808 A JP H1175808A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発泡酒等用の既存の製造設備を有効活用し、
コーヒーの抽出時に同時に抽出されるポリフェノール類
とベースとなるビール或いは発泡酒に含まれる蛋白質と
の結合による濁りが抑止され、該ビール或いは発泡酒の
香味バランスを崩すこと無く、調和のとれた味を有する
コーヒー風味発泡酒を製造する。 【解決手段】 コーヒー風味発泡酒の製造方法を、麦芽
又は麦芽と副原料を原料として用い、前記麦芽と温水と
を混合してマイシェを形成するマイシェ形成工程と、前
記マイシェを所定温度で所定時間経過させて糖化させる
糖化工程と、糖化後のマイシェを濾過して麦汁を得る麦
汁濾過工程と、前記麦汁を煮沸させて熱麦汁を生成する
煮沸工程と、前記熱麦汁中の熱凝固物を除去して精製麦
汁を得る熱凝固物除去と、前記精製麦汁を冷却して発酵
させる工程とを含み、前記のマイシェ形成工程から麦汁
濾過工程までの間で、又は前記煮沸工程から前記熱凝固
物除去までの間で、コーヒー豆を添加するように構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コーヒー風味発泡
酒の製造方法に係り、詳しくは麦芽を原料に用いるビー
ルや発泡酒をベースとしたコーヒーの風味を有する発泡
酒の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】麦芽を原料とする酒類であるビールや発
泡酒は、消費者の嗜好の多様化に伴って、異なるビール
同士をミックスしたり、果汁、清涼飲料あるいは緑茶、
紅茶若しくはコーヒー等のお茶をビールや発泡酒に添加
して飲む等、バラエティーに富んだ飲み方が提案されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特にコ
ーヒーの風味を有する発泡酒は、期待とは裏腹に現在の
ところ具体的に提案すらされていない。そこで、本発明
の目的は、既存のビール若しくは発泡酒の製造設備を有
効利用、発泡酒の製造工程中で、コーヒー豆あるいはコ
ーヒー豆を挽いて任意の粒径の粉末状のもの(以下、総
称して「コーヒー豆」という)を投入してコーヒー中の
エキス分を抽出することにより、コーヒーとベースとな
る発泡酒とが程よく調和されて調和のとれた香味を有す
る、コーヒー風味発泡酒の製造方法を提供することにあ
る。
【0004】また、コーヒー豆よりコーヒーエキスを抽
出した場合に、エキス中にポリフェノール類が抽出され
る。このポリフェノール類は発泡酒に含まれる蛋白質と
結合し、濁りを生ずる可能性がある。ポリフェノール類
含量の少ないコーヒー豆を使用する方法もあるが、それ
でも多少は濁りを発生する可能性がある。本発明者ら
は、更に研究を重ねた結果、発泡酒の製造工程中でコー
ヒー豆の投入時期を所定時期に設定することにより、上
記の濁りの問題を改善できることを見出し、本発明を完
成するに至ったものである。
【0005】すなわち、ビール或いは発泡酒の製造工程
では、途中に濾過を行う工程及び沈殿槽により熱凝固物
を除去する工程を含む。例えば、仕込工程を終えた後、
マイシェを濾過することにより麦汁を得る麦汁濾過工
程、及び煮沸工程を経て麦汁中に生じた熱凝固物を発酵
前に沈殿槽を用いて除去する熱凝固物除去がそれらに該
当する。
【0006】従って、これらの麦汁濾過工程又は沈殿槽
による熱凝固物除去の前の製造工程でコーヒーの抽出を
行い、その後の麦汁濾過工程又は沈殿槽による熱凝固物
除去で濁り成分を除去するようにすれば、既存の製造設
備を有効利用しつつ、コーヒーの抽出時に抽出されるポ
リフェノール類と発泡酒に含まれる蛋白質とが結合する
ことによる濁りの抑止されたコーヒー風味発泡酒を製造
することができることが分かった。
【0007】本発明は、以上の知見に基づいて完成され
たものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1記載
の本発明は、麦芽を原料として用い、前記麦芽と温水と
を混合してマイシェを形成するマイシェ形成工程と、前
記マイシェを所定温度で所定時間経過させて糖化させる
糖化工程と、糖化後のマイシェを濾過して麦汁を得る麦
汁濾過工程と、前記麦汁を煮沸させて熱麦汁を生成する
工程と、前記熱麦汁中の熱凝固物を除去し、冷却して発
酵させる工程とを含み、前記のマイシェ形成工程から麦
汁濾過工程までの間でコーヒー豆を添加することを特徴
とするコーヒー風味発泡酒の製造方法を提供するもので
ある。
【0009】請求項2記載の本発明は、請求項1記載の
本発明と同等の所謂麦芽100%の発泡酒をベースとし
たコーヒー風味の発泡酒の製造方法であって、麦汁の煮
沸中若しくは煮沸後の沈殿槽による熱凝固物除去前にコ
ーヒー豆を添加することを特徴とするコーヒー風味発泡
酒の製造方法を提供するものである。具体的には、麦芽
を原料として用い、マイシェを形成する工程と、前記マ
イシェを所定温度で所定時間経過させて糖化させる工程
と、糖化後のマイシェを濾過して麦汁を得る麦汁濾過工
程と、前記麦汁を煮沸させて熱麦汁を生成する煮沸工程
と、前記熱麦汁中の熱凝固物を除去して精製麦汁を得る
熱凝固物除去と、前記精製麦汁を冷却して発酵させる工
程とを含み、前記煮沸工程から前記熱凝固物除去までの
間でコーヒー豆を添加することを特徴とするコーヒー風
味発泡酒の製造方法を提供するものである。
【0010】請求項3記載の本発明は、麦芽及び副原料
を使用し、仕込釜で前記麦芽の一部と前記副原料と温水
とを混合してマイシェを形成し、仕込槽で前記麦芽の残
りと温水とを混合してマイシェを形成するマイシェ形成
工程と、前記仕込釜で形成されたマイシェと前記仕込槽
で形成されたマイシェを混合して所定温度で所定時間経
過させて糖化させる糖化工程と、糖化後のマイシェを濾
過して麦汁を得る麦汁濾過工程と、前記麦汁を煮沸させ
て熱麦汁を生成する工程と、前記熱麦汁中の熱凝固物を
除去し、冷却して発酵させる工程とを含み、前記のマイ
シェ形成工程から麦汁濾過工程までの間でコーヒー豆を
添加することを特徴とするコーヒー風味発泡酒の製造方
法を提供するものである。
【0011】請求項4記載の本発明は、麦芽及び副原料
を使用し、マイシェを形成する工程と、前記マイシェを
所定温度で所定時間経過させて糖化させる工程と、糖化
後のマイシェを濾過して麦汁を得る麦汁濾過工程と、前
記麦汁を煮沸させて熱麦汁を生成する煮沸工程と、前記
熱麦汁中の熱凝固物を除去して精製麦汁を得る熱凝固物
除去と、前記精製麦汁を冷却して発酵させる工程とを含
み、前記煮沸工程から前記熱凝固物除去までの間でコー
ヒー豆を添加することを特徴とするコーヒー風味発泡酒
の製造方法を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】上記したように、本発明は、麦芽
以外の他の原料の使用の有無に応じた二つのタイプの発
泡酒において、コーヒー豆の添加時期を大きく二つの場
合に分けて規定したものである。従って、以下、共通す
る部分はまとめて説明することとする。
【0013】請求項1及び請求項2記載の本発明は、麦
芽を原料として用い、マイシェを形成するマイシェ形成
工程と、前記マイシェを所定温度で所定時間経過させて
糖化させる糖化工程と、糖化後のマイシェを濾過して麦
汁を得る麦汁濾過工程と、前記麦汁を煮沸させて熱麦汁
を生成する煮沸工程と、前記熱麦汁中の熱凝固物を除去
して精製麦汁を得る熱凝固物除去と、前記精製麦汁を冷
却して発酵させる発酵工程と、を含むコーヒー風味発泡
酒の製造方法に関するものである。
【0014】次に、請求項3及び請求項4記載の本発明
は、請求項1及び請求項2記載の本発明に対し、麦芽だ
けでなく、副原料を用いたものであり、その主要部分は
共通する。請求項1〜請求項4記載の本発明のうち、請
求項1及び請求項3記載の発明は、マイシェの濾過前に
コーヒー豆を添加することを特徴とする点で共通性を有
している。
【0015】すなわち、糖化工程後に、マイシェを濾過
して麦汁を得る麦汁濾過工程が行われるが、請求項1及
び請求項3記載の本発明は共に、このマイシェの濾過前
の、マイシェ形成工程から麦汁濾過工程までの間でコー
ヒー豆をマイシェ中に添加することを特徴とするもので
ある。請求項1及び請求項3記載の本発明においては、
マイシェの濾過前にコーヒー豆を添加すれば良く、原料
の仕込時、マイシェ生成時、糖化工程等のいずれの時期
であるとを問わず、また麦汁濾過工程の濾過層として濾
過時に添加することもできる。そして、コーヒー豆を複
数回に分けて上記の時期の内の所望の複数の時期にそれ
ぞれ添加することも可能である。
【0016】一方、請求項2及び請求項4記載の本発明
は共に、前記麦汁の煮沸中若しくは煮沸後の沈殿槽によ
る熱凝固物除去前にコーヒー豆を添加することを特徴と
する。すなわち、煮沸工程において、熱麦汁を生成させ
た後、前記熱麦汁中の熱凝固物を除去して精製麦汁を得
る熱凝固物除去が行われるが、請求項2及び請求項4記
載の本発明は共に、前記煮沸工程から前記熱凝固物除去
までの間で前記熱麦汁中にコーヒー豆を添加することを
特徴とする。
【0017】コーヒー豆の添加は、上記条件を具備する
限り、仕込時に仕込釜や仕込槽若しくはこの両方に原料
等と一緒に投入したり、又は糖化されたマイシェ(糖化
液)や熱麦汁に直接添加することによって行っても良い
し、或いは、原料仕込から麦汁煮沸までの製造工程にお
いて、湯を使用する際に、あらかじめその湯中にコーヒ
ー豆を添加して、コーヒーエキスを抽出し、コーヒーエ
キス入りの湯として使用してもよい。
【0018】この場合、使用される湯としては、ビール
や従来の発泡酒の製造と同様であり、仕込時の張り湯、
麦汁濾過工程時の撒湯、麦汁エキス濃度調整のために麦
汁濾過工程後の用いられる差湯等がある。まず、張り湯
は、原料を仕込む際に使用される湯であって、通常は5
0°C程度の温水である。次に、撒湯は、糖化工程後に
濾過して得られる一番最初の麦汁(従来のビール等の製
造方法における第1麦汁に相当)を得た後、更にもう一
度麦汁エキスを抽出し、二番目の麦汁(従来のビール等
の製造方法における第2麦汁に相当)を得る際に使用さ
れるものであり、通常、70°C前後の温水である。ま
た、差湯は、煮沸工程で生じた熱凝固物を沈殿槽により
除去する前に麦汁エキス濃度を調整するために使用され
るものであり、通常、80〜90°C前後と高温の温水
である。
【0019】各湯を使用してコーヒーエキスを抽出する
には湯を留めておく貯留槽にコーヒー豆を添加したり、
貯留槽より製造工程に湯を搬送する搬送パイプの途中に
コーヒー豆を収納し、その収納部を湯が流通するエキス
抽出部を設けて抽出してもよい。このようにコーヒー豆
添加時の対応する各工程の設定温度が添加時期や添加段
階で異なるため、抽出時間は添加時期や添加段階によっ
て最適時間が異なる。あまり長くコーヒー豆を抽出状態
に置いておくと、得られる発泡酒の香味や味によって好
ましくない成分が抽出されるなどするため、決められた
一定時間抽出した後は、これを速やかに取り除くことが
好ましい。
【0020】そこで、必要な時に速やかにコーヒー豆を
取り出すことができるような形で、コーヒー豆を添加す
るのが好ましい。このような観点から、コーヒー豆を布
袋や金属製のケース等に入れて抽出すると良い。必要な
時間を経過すれば、袋やケースごと取り出せば良く、最
適な抽出タイミング、時間を設定することができる。
【0021】例えば、コーヒー豆が通って収納体外部に
拡散してしまわない程度のメッシュで望ましくは5乃至
50メッシュである金属製や繊維製や木製や竹製や紙製
の網を、籠状又は袋状に組み立てたものが使用可能であ
る。図1には前記の籠の一例である金属製の網2を用い
て製造したコーヒー豆収納用の籠1を示した。この籠1
は内部へのコーヒー豆の収納に伴い蓋部3が閉められ
て、閉じヒモ4で蓋部3は籠1の胴部に固定され、収納
されたコーヒー豆が籠1の外部へ拡散することを防止す
る。これに縄や紐などを結びつけ、コーヒー豆を収納し
たまま、煮沸釜に投入する。そして、籠1に収納するコ
ーヒー豆からコーヒーエキスの抽出を行い、所望の時間
の抽出後に該縄や紐を引っ張るなどして、煮沸釜から抽
出を終えたコーヒー豆を籠1ごと取り出すことが可能で
ある。
【0022】また、さらし布等の布や濾紙等の紙をその
まま用いて袋状又は籠状としたものが使用可能である。
このとき、布製の袋等は丈夫であり、発泡酒の製造にお
いて収納するコーヒー豆を入れ換えることにより、コー
ヒーエキス抽出用の袋等として繰り返し使用することが
できる。そして、紙製の袋等は収納するコーヒー豆から
のコーヒーエキスの抽出後、その収納体ごと不要となっ
たコーヒー豆を廃棄することが可能であり、コーヒー豆
の発泡酒製造工程における取扱いをより容易なものとす
ることができる。
【0023】尚、袋状又は籠状の収納体のその他の材質
としては、前記の布や紙以外に、樹脂や水中でも酸化し
ない金属など発泡酒の製造工程中で自身が熱的に及び化
学的に安定な材料であれば使用可能である。図2には、
前記の袋の一例である布製の袋を示し、コーヒー豆11
を布袋13に収納後、閉じヒモ12を結んで袋入りのコ
ーヒー豆を製造する様子を示している。この袋入りのコ
ーヒー豆に縄や紐などを結びつけ、煮沸釜に投入する。
そして、コーヒー豆からコーヒーエキスの抽出を行い、
所望の時間の抽出後に該縄や紐を引っ張るなどして、煮
沸釜から抽出を終えたコーヒー豆をそのまま取り出すこ
とが可能である。
【0024】この他、コーヒー豆を仕込釜や仕込槽に原
料などと一緒に粒状態又は粉末状のまま袋やケース等を
用いずに直接投入したり、或いは糖化液や麦汁中に直接
投入しても良い。本発明にかかる発泡酒の製造方法で
は、糖化後のマイシェを濾過して沈殿物を除去して麦汁
を得る麦汁濾過工程や熱麦汁中の熱凝固物を除去する熱
凝固物除去があるので、そこでコーヒー豆を除去するこ
とができ、特別な除去操作等を設ける必要が無いばかり
か、前述した濁りを除去できるからである。
【0025】従って、次に濾過操作や除去操作が行われ
るタイミングから逆算して、コーヒー豆の投入時期を決
定すれば、最適な抽出タイミングを設定することが可能
である。尚、先に、製造時に使用される湯にあらかじめ
コーヒーエキスを抽出させて利用することについて述べ
たが、このことを含めて、コーヒー豆をあらかじめ抽出
したコーヒーエキスあるいはエキスを粉末にしたもの
(インスタントコーヒーも含む)を使用してもよい。ま
た、必要に応じて添加剤として甘味料、香料等を使用す
ることもできる。
【0026】また、副原料としては、従来のビール或い
は発泡酒の製造において使用されるものが挙げられ、具
体的には米、コーン、スターチ等を挙げることができ
る。このように、請求項1乃至請求項4記載の本発明
は、いずれもコーヒー豆を添加した後に、速やかに濾過
又は沈殿槽による熱凝固物除去を行っているため、濁り
がなく、しかも、コーヒーと発泡酒とが程よく混合され
た、調和のとれた味を有するコーヒー風味を有する発泡
酒を製造することができる。
【0027】
【実施例】次に、本発明を実施例により詳しく説明す
る。しかしながら、本発明の範囲はこの実施例により限
定されるものではない。 (実施例) (1)コーヒー風味発泡酒の製造 仕込釜及び仕込槽等からなる従来の発泡酒製造設備と同
様の設備を用いて、コーヒー風味発泡酒の製造を行っ
た。
【0028】図3に、本発明にかかる実施例であるコー
ヒー風味発泡酒の製造方法における仕込ダイヤグラムを
示す。原料として麦芽530gと副原料212gの合わ
せて742gを用いた。仕込釜では、麦芽53g、副原
料212gを1150mlの湯で溶いてマイシェを形成
した。
【0029】一方、仕込槽では、麦芽477gを185
3mlの湯で溶いてマイシェを形成した。尚、湯温は何
れも50°Cとした。以下、図3に示す仕込ダイヤグラ
ムに従い、仕込釜を50°Cから1°C/1分間の昇温
速度で100°Cまで昇温し、20分間保持した。一
方、仕込槽では50°Cで20分間保持した。
【0030】この後、仕込槽に仕込釜のマイシェを移送
し、混合した。その結果、仕込槽におけるマイシェは5
0°Cから67°Cまで昇温された。その後、仕込槽を
67°Cで10分間保持してマイシェを糖化した後、1
°C/1分間の昇温速度で75°Cまで昇温させた。こ
の糖化後のマイシェを、ホップを添加しない以外は従来
の発泡酒の製造と同様に常法に従って濾過し、煮沸した
後、中挽きしたコーヒー豆を72g/リットルの添加量
で熱麦汁中に直接に添加した。そのまま、30分間保持
した後、熱麦汁中に生じた熱凝固物と共にコーヒー豆を
除去してその上澄みを取り、以下、従来の発泡酒の製造
と同様の操作を行い、コーヒー風味発泡酒の瓶詰品を製
造した。
【0031】(2)香味試験(官能テスト) 上記(1)で得られたコーヒー風味発泡酒を複数のパネ
ラーによる官能テストに供した。官能テストは、濁りの
有無、コーヒーとベースをなす発泡酒の調和の有無とそ
の程度、液色、コク等について行った。
【0032】その結果、官能テストに参加したパネラー
全員の共通した感想は、次の通りであった。すなわち、
本実施例で製造されたコーヒー風味発泡酒は、濁りは無
く、液色は通常の発泡酒に比べ濃い。そして、ベースと
なる発泡酒とコーヒーの味の分離が無く、コーヒーの豊
かな香りを有しており、ホップに替わり味わいのある苦
味、コクを有していた。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、既存の製造設備を有効
活用し、ビールベース或いは発泡酒ベースのコーヒー風
味を有する発泡酒を製造することができる。次に、本発
明によれば、コーヒーの抽出時に同時に抽出されるポリ
フェノール類とベースとなるビール或いは発泡酒に含ま
れる蛋白質が結合することによる濁りの抑制されたコー
ヒー風味を有する発泡酒を製造することができる。
【0034】また、本発明によれば、ベースとなるビー
ル或いは発泡酒の香味バランスを崩すこと無く、程よく
調和された味を有する、ビールベース或いは発泡酒ベー
スのコーヒー風味を有する発泡酒を製造することができ
る。本発明のコーヒー風味発泡酒の製造方法によって製
造されたコーヒー風味を有する発泡酒は豊かなコーヒー
の香りを有し、コーヒーの味わいのある苦み、コクを有
している。
【0035】さらに、本発明のコーヒー風味発泡酒の製
造方法によって製造された発泡酒は、コーヒーの使用に
より、通常の発泡酒に比べ、液色は濃く、黒ビールに似
た風味を与えるように感じられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】金属製の網を用いて製造したコーヒー豆収納用
の籠を示す斜視図である。
【図2】コーヒー豆を布袋に収納して袋入りのコーヒー
豆を製造する方法を説明する図である。
【図3】本発明にかかる実施例であるコーヒー風味発泡
酒の製造方法における仕込ダイヤグラムである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 麦芽を原料として用い、前記麦芽と温水
    とを混合してマイシェを形成するマイシェ形成工程と、 前記マイシェを所定温度で所定時間経過させて糖化させ
    る糖化工程と、 糖化後のマイシェを濾過して麦汁を得る麦汁濾過工程
    と、 前記麦汁を煮沸させて熱麦汁を生成する工程と、 前記熱麦汁中の熱凝固物を除去し、冷却して発酵させる
    工程とを含み、 前記のマイシェ形成工程から麦汁濾過工程までの間でコ
    ーヒー豆を添加することを特徴とするコーヒー風味発泡
    酒の製造方法。
  2. 【請求項2】 麦芽を原料として用い、マイシェを形成
    する工程と、 前記マイシェを所定温度で所定時間経過させて糖化させ
    る工程と、 糖化後のマイシェを濾過して麦汁を得る麦汁濾過工程
    と、 前記麦汁を煮沸させて熱麦汁を生成する煮沸工程と、 前記熱麦汁中の熱凝固物を除去して精製麦汁を得る熱凝
    固物除去と、 前記精製麦汁を冷却して発酵させる工程とを含み、 前記煮沸工程から前記熱凝固物除去までの間でコーヒー
    豆を添加することを特徴とするコーヒー風味発泡酒の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 麦芽及び副原料を使用し、仕込釜で前記
    麦芽の一部と前記副原料と温水とを混合してマイシェを
    形成し、仕込槽で前記麦芽の残りと温水とを混合してマ
    イシェを形成するマイシェ形成工程と、 前記仕込釜で形成されたマイシェと前記仕込槽で形成さ
    れたマイシェを混合して所定温度で所定時間経過させて
    糖化させる糖化工程と、 糖化後のマイシェを濾過して麦汁を得る麦汁濾過工程
    と、 前記麦汁を煮沸させて熱麦汁を生成する工程と、 前記熱麦汁中の熱凝固物を除去し、冷却して発酵させる
    工程とを含み、 前記のマイシェ形成工程から麦汁濾過工程までの間でコ
    ーヒー豆を添加することを特徴とするコーヒー風味発泡
    酒の製造方法。
  4. 【請求項4】 麦芽及び副原料を使用し、マイシェを形
    成する工程と、 前記マイシェを所定温度で所定時間経過させて糖化させ
    る工程と、 糖化後のマイシェを濾過して麦汁を得る麦汁濾過工程
    と、 前記麦汁を煮沸させて熱麦汁を生成する煮沸工程と、 前記熱麦汁中の熱凝固物を除去して精製麦汁を得る熱凝
    固物除去と、 前記精製麦汁を冷却して発酵させる工程とを含み、 前記煮沸工程から前記熱凝固物除去までの間でコーヒー
    豆を添加することを特徴とするコーヒー風味発泡酒の製
    造方法。
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