JPH10179124A - お茶風味発泡酒の製造方法及び該製造方法にかかるお茶風味発泡酒 - Google Patents

お茶風味発泡酒の製造方法及び該製造方法にかかるお茶風味発泡酒

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JPH10179124A
JPH10179124A JP35140096A JP35140096A JPH10179124A JP H10179124 A JPH10179124 A JP H10179124A JP 35140096 A JP35140096 A JP 35140096A JP 35140096 A JP35140096 A JP 35140096A JP H10179124 A JPH10179124 A JP H10179124A
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JP
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tea
hot water
malt
wort
tank
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JP35140096A
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Mitsuhiko Oda
光彦 小田
Chikako Shimizu
千賀子 清水
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Sapporo Breweries Ltd
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Sapporo Breweries Ltd
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  • Distillation Of Fermentation Liquor, Processing Of Alcohols, Vinegar And Beer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 お茶風味発泡酒を製造する方法において、従
来ビールの製造設備に大幅設計変更を加えることなく、
安価にお茶と発泡酒との一体感のあるバランス良い味を
有するお茶風味発泡酒を製造することを課題とする。 【解決手段】 お茶風味発泡酒の製造工程中において、
仕込釜を使用して行なう麦芽及び副原料から煮沸により
マイシェを形成する工程及び仕込槽を使用して行なう麦
芽と温水とを混合してマイシェを形成する工程において
使用するはり湯として茶葉から抽出した茶エキスを含む
湯を使用する。茶エキスの抽出ははり湯を供給するため
の貯湯タンク内で行なうことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、お茶風味発泡酒の
製造に係り、特に麦芽を使用するビールもしくは発泡酒
の製造工程において、茶葉を投入し、お茶のエキスを抽
出することによりお茶風味の発泡酒を製造することに関
する。。
【0002】
【従来の技術】麦芽を原料とする酒類であるビールや発
泡酒は、消費者の嗜好の多様化に伴って、異なるビール
同士をミックスしたり、果汁あるいは清涼飲料をビール
や発泡酒に添加して飲む等バラエティに富んだ飲み方が
提案されている。また、健康に対する意識の高まりもあ
って、生薬やお茶類の風味を持ったビールもしくは発泡
酒の出現が期待されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、お茶風
味を有するビール及び発泡酒は、期待とは裏腹に現在の
ところ具体的に提案すら成されていない。そこで、本発
明の目的は、従来のビールもしくは発泡酒の製造設備を
有効利用し、お茶とビールもしくは発泡酒とが調和した
香味を有するお茶風味発泡酒の製造方法と該製造方法に
係るお茶風味発泡酒を提供することにある。
【0004】また、本発明の他の目的は、従来のビール
や発泡酒の製造工程に従い、その工程中の麦芽や該副原
料からマイシェを形成する仕込工程において、仕込に使
用するはり湯に茶葉から抽出した茶エキスを混合し、茶
のエキスを含むマイシェの形成を行なうことを特徴とす
るお茶風味発泡酒の製造方法と該製造方法にかかるお茶
風味発泡酒を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、お茶
風味発泡酒の製造方法において、麦芽もしくは麦芽と副
原料を原料として使用し、該原料に温水を加えてマイシ
ェを形成する工程と、該マイシェを所定時間経過させて
糖化させる糖化工程と、糖化工程を終えたマイシェを濾
過して麦汁を得る濾過工程と、前記麦汁にホップを加え
て煮沸して熱麦汁を得る煮沸工程と、前記熱麦汁を冷却
後、発酵させる発酵工程とを含み、前記マイシェを形成
する工程において使用されるはり湯に茶エキスを含ませ
た湯を使用することを特徴とする。
【0006】請求項2の発明は、お茶風味発泡酒の製造
方法において、麦芽及び該麦芽よりも多い量の副原料を
原料として使用し、 前記麦芽の一部と前記副原料を仕
込釜内で温水を加えてマイシェを形成する工程と、残り
の麦芽と温水とを仕込槽内で混合してマイシェを形成す
る工程と、前記仕込釜で形成したマイシェと前記仕込槽
で形成したマイシェとを混合して所定温度で所定時間経
過させて糖化させる糖化工程と、前記糖化マイシェを濾
過して麦汁を得る濾過工程と、前記麦汁にホップを加え
て煮沸して熱麦汁を得る煮沸工程と、前記熱麦汁を冷却
後、発酵させる発酵工程とを含み、前記仕込釜でマイシ
ェを形成する工程及び前記仕込槽でマイシェを形成する
工程の少なくと一方の工程において使用されるはり湯に
茶エキスを含ませた湯を使用することを特徴とする。
【0007】請求項3の発明は、請求項1記載のお茶風
味発泡酒の製造方法において、茶エキスを、はり湯を貯
蔵する貯湯タンク内で茶葉を投入して湯内に抽出するこ
とを特徴とする。請求項4の発明は、 請求項1記載の
お茶風味発泡酒の製造方法において、はり湯は、貯湯タ
ンク内で茶葉より湯内に茶エキスを抽出した後、温度を
調整して供給することを特徴とする。
【0008】請求項5の発明は、請求項1記載のお茶風
味発泡酒の製造方法において、貯湯タンクより仕込釜又
は仕込槽に湯を供給する配管経路において茶葉より茶エ
キスを湯内に抽出することを特徴とする。請求項6の発
明は、お茶風味発泡酒の製造装置であって、麦芽と副原
料を加熱してマイシェを形成するための仕込釜と、麦芽
と温水とを混合しマイシェを形成するための仕込槽と、
前記仕込釜及び仕込槽にはり湯を供給する貯湯タンク
と、を備え、貯湯タンクからへ前記仕込釜及び仕込槽に
はり湯を供給する配管の途中に茶葉が投入され、茶エキ
スを抽出するための茶エキス抽出部を設けたことを特徴
とする。
【0009】請求項7の発明は、お茶風味発泡酒であっ
て、麦芽もしくは麦芽と副原料を原料として使用し、該
原料に温水を加えてマイシェを形成する工程と、該マイ
シェを所定時間経過させて糖化させる糖化工程と、糖化
工程を終えたマイシェを濾過して麦汁を得る濾過工程
と、前記麦汁にホップを加えて煮沸して熱麦汁を得る煮
沸工程と、前記熱麦汁を冷却後、発酵させる発酵工程と
を含み、前記マイシェを形成する工程において使用され
るはり湯に茶エキスを含ませた湯を使用するお茶風味発
泡酒の製造方法により製造したことを特徴とする。
【0010】請求項1及び請求項2記載の発明によれ
ば、発泡酒製造のマイシェの形成段階で茶エキスの抽出
を行いマイシェ中に茶エキスを混入している。 従っ
て、既存の製造設備に大がかりな変更を加えることな
く、従来のビール製造設備をそのまま使用することがで
きる。
【0011】さらに、はり湯(仕込用水)そのものに茶
エキスを混入させてるため、お茶のエキスの濃度がお茶
の風味を発泡酒に十分に付与する濃度であっても、お茶
とベースになる発泡酒との味が分離しているように所謂
分離感が感じられることがなく、お茶と発泡酒とが程よ
く混合されて調和のとれたバランスの良い味が得られ
る。
【0012】請求項3記載の発明によれば、茶葉からの
茶エキスの抽出を、貯湯タンクの中で行なうことによ
り、温度が50℃以上となる湯を茶葉からのエキス抽出
にそのまま利用することができる。また、請求項4記載
の発明によれば、茶葉からの茶エキスの抽出を50℃よ
りも高温で行うことができ、効率のよい抽出が可能とな
る。
【0013】請求項5及び請求項6の発明によれば、茶
エキスの抽出のために行なう茶葉の湯内への投入作業が
容易となり、茶葉の交換も容易に行なうことができるよ
うになる。請求項7の発明によれば、発泡酒の製造の原
料の一部ともいうべき仕込用水(はり水)に茶エキスを
含む湯を使用するため、お茶と発泡酒との調和のとれた
味を有するバランスの良いお茶風味発泡酒を提供するこ
とが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下で本発明の実施の形態を図面
を用いて説明する。本発明は、製造設備に大がかりな変
更を伴うことなく、従来のビール製造設備をそのまま使
用し、製造コストの上昇を抑え、安価にお茶とビール或
いは発泡酒との調和のとれた味を有するお茶風味発泡酒
を製造するものである。従って、従来のビールや発泡酒
の製造工程及び製造方法がそのベースとなっている。
【0015】図1は本発明のお茶風味発泡酒の製造工程
を示す図であり、これを用いて本発明に係るお茶風味発
泡酒の製造工程について説明する。本発明に係るお茶風
味発泡酒の製造工程は、茶葉からの茶エキスの抽出とマ
イシェの形成を行なうマイシェ形成工程(以下、「液化
工程」という)、糖化工程と、濾過工程と、煮沸工程
と、発酵工程と貯酒工程からなる。
【0016】仕込釜マイシェ工程は、主原料である麦芽
とスターチやコウリャンやトウモロコシや米等のでんぷ
ん質を含有する副原料を仕込釜1中に温水とともに投入
し、攪拌しながら蒸気等により加熱し、液化工程を経て
仕込釜マイシェを形成する。仕込槽マイシェ工程は、主
原料である粉砕された麦芽を仕込槽2と呼ばれるタンク
内に温水とともに投入し、混合をしながら所定の温度−
時間経過のもとで酵素分解を行い、仕込槽マイシェを形
成する。
【0017】図2は、麦芽もしくは麦芽及び麦芽の使用
量よりも少ない副原料を使用した場合のお茶風味発泡酒
の仕込ダイアグラムを示し、図3に麦芽及び麦芽の使用
量より多い副原料を使用した仕込工程のダイアグラムを
示す。本発明のお茶風味発泡酒の製造においては、マイ
シェを形成する工程において仕込釜、仕込槽へ投入する
はり湯として茶葉から茶エキスを抽出した湯を使用する
ことを特徴とするものである。
【0018】はり湯への茶エキスの抽出は、はり湯を貯
蔵する貯湯タンク内で行い、茶エキスを含んだ湯をはり
湯として仕込釜や仕込槽に供給する。図4は、本発明に
よるお茶風味発泡酒の製造方法に用いる装置の一部の概
略構成を示し、マイシェの形成に使用する仕込槽10と
仕込槽10にはり湯を供給するための貯湯タンク20を
示している。
【0019】仕込槽10は円筒形で有蓋のタンクで、上
方の蓋部10aには麦芽導入管11が接続されている。
また、同じく蓋部10aにはマイシェ導入管12が接続
されており、仕込釜(図示ぜず)で形成されたマイシェ
が搬入されるようになっている。
【0020】仕込槽10内の底部には攪拌手段13が設
けられ、槽内の原料や形成されたマイシェの攪拌に使用
される。仕込槽10の底部にはマイシェ移送管14が接
続され、形成されたマイイシェを次の工程に移送するた
めに使用される。仕込槽10においては、粉砕された麦
芽とはり湯と呼ばれる温水が投入されてマイシェの形成
が行なわれるが、このはり湯は貯湯タンク20から供給
されるようにしている。貯湯タンク20は、円筒状のタ
ンクであり内部の加熱手段21を備えている。貯湯タン
ク20の蓋部20aには仕込水導入管が接続されてお
り、貯水槽(図示せず)から貯湯タンク20内に導入で
きるようにしている。
【0021】貯湯タンク20の底部には移送管23が接
続され、仕込槽10の麦芽導入管11に合流するように
して接続している。仕込槽10でのマイシェの形成は、
麦芽導入管11より麦芽が導入される。一方、貯湯タン
ク20において加熱手段21により加熱された湯が移送
管23を通して仕込槽10内に導入される。この場合、
供給される湯の温度は、仕込槽10内では略50℃に保
持されるように調整される。
【0022】ここで、本発明によるお茶風味発泡酒の製
造においては、仕込槽10内に投入するはり湯として茶
エキスを含む湯を使用することを特徴とするものであ
る。はり湯内への茶エキスの混入は、貯湯タンク20内
で行なうことができる。仕込槽10に供給するはり湯の
温度は50℃以上となるため、貯湯タンク20内に茶葉
を投入することにより貯湯タンク20内において茶エキ
スを抽出し、湯に茶エキスを含ませることができる。貯
湯タンク20内での茶エキスの抽出は、抽出効果をより
高めるために、例えば90℃以上の高い温度で行なうこ
とができる。この場合、茶エキスの抽出後、仕込槽1に
茶エキスを含んだはり湯の供給は、所定の温度に下げる
ように調整して行なえばよい。貯湯タンク20内での茶
葉の投入は、エキス抽出後の茶葉の取出しを容易にする
ために、水の浸透可能な袋体あるいは網からなる保持容
器等を使用して行なう。
【0023】図5は、茶エキスをはり湯内に抽出するた
めの他の実施の形態を示す。図5は、図4における貯湯
タンク20から仕込槽1にはり湯を供給する移送管23
の途中に、茶葉を投入し、茶エキスを抽出するための茶
エキス抽出部30を設けたものである。茶エキス抽出部
30は入口及び出口の開口31、32を有する円筒状の
容器で、それぞれの開口31、32に移送管23が接続
されている。
【0024】茶エキス抽出部30は開閉可能な蓋体33
を備えている。また、茶エキス抽出部30内には取出し
可能な網体からなる籠34が挿入されている。茶エキス
抽出部30内に籠34に茶葉を投入し、蓋体33を閉じ
た状態で、貯湯タンク20より所定温度の湯を供給する
ことにより、湯が茶エキス抽出部30を通過する過程で
茶エキスが抽出され、茶エキスを含む湯が仕込槽10に
供給されることとなる。このように、はり湯の移送管の
途中に茶エキス抽出部を設けることにより、茶葉の投
入、取出しあるいは交換の作業が極めて容易となる。し
たがて、このような抽出装置を使用すれば、複数の種類
の茶葉を使用することも容易となり、複数種類のエキス
を含有するはり湯を使用することにより微妙な香味を有
するお茶風味発泡酒を製造することが可能となる。
【0025】上述の例は、いずれも貯湯タンクから仕込
槽にはり湯を供給する場合のものであるが、仕込釜には
り湯を供給する場合も同様な方法で行なうことができ
る。以上のように、仕込釜及び仕込槽においてマイシェ
を形成するにあたり、その両方あるいは一方の工程にお
けるはり湯に茶エキスを含む湯を使用するものであり、
これにより茶エキスを含むマイシェが形成される。そし
て、茶エキスの抽出はマイシェを形成するために供給す
るはり湯中で行なうものであるから、抽出時間、抽出濃
度を任意に調整することができ、エキス濃度の調整を容
易にすることができる。
【0026】使用する茶葉としては緑茶とウーロン茶と
焙茶と麦茶と紅茶とハト麦茶とクワ茶とドクダミ茶とか
らなる群より選ばれた一種の茶若しくは二種以上の茶の
混合物を消費者であるこれを飲む人の好みに合わせて用
いることが可能である。また、紅茶については、レモン
果汁若しくはレモン香料を工程中の適当な時期に添加
し、レモンティー風味の発泡酒を製造することも可能で
ある。
【0027】そして、例えば紅茶の中にはアールグレ
イ、ダージリン等の種類、緑茶の中には通常のものの
他、所謂玉露茶と称される香りが高く、比較的低温での
抽出が望ましい種類等、様々な種類が含まれているが、
それぞれの種類の特性に合わせて、茶葉の投入時期や温
度や抽出時間を適宜選択することにより、茶葉特有の香
りを有するお茶風味発泡酒を製造することができる。
【0028】マイシェ形成後は、以下に概略を示す通常
のビールや発泡酒の製造工程に従い、濾過機3による濾
過麦汁を得る工程、煮沸釜4による熱麦汁を得る工程、
冷却槽5による冷却工程、発酵タンク6における発酵工
程、貯酒タンク7による熟成工程を経て発泡酒を製造す
ることができる。
【0029】マイシェ形成した後の糖化工程は、前記の
第一及び第二のマイシェ形成工程を経て形成されたそれ
ぞれのマイシェを合併する。そして、60°C乃至70
°Cの範囲内の所定温度で30分間乃至120分間の範
囲内の所定時間経過させて、糖化を終えたマイシェを形
成する。
【0030】次に、濾過工程は、糖化を終えたマイシェ
を濾過機3に投入し、濾過を行ない、殻皮その他麦芽や
副原料に由来する不溶物と仕込工程で投入された茶葉か
らなる濾過粕を分離して先ず所謂一番麦汁を得る。それ
から、該濾過粕中に残る麦汁エキスをさらに濾取するた
め、濾過機3に湯を供給し、該濾過粕を洗うことにより
残存する麦汁エキス(所謂二番麦汁)を得る。
【0031】次に、煮沸工程は、前記の一番麦汁及び二
番麦汁を合わせて、ホップを加えて、煮沸釜4中で煮沸
し、熱麦汁を形成する。この熱麦汁は沈殿槽に送られ
(図示せず)、煮沸時に生成した熱凝固物を除去し、清
澄な麦汁を得る。次に、発酵工程は、まず熱麦汁を冷却
槽5で冷却する。そして、発酵タンク6に移し、直ちに
酵母を加えてアルコール発酵を行なう。7日間程度発酵
は行なわれ、発酵した液から酵母を分離し、ビール製造
の場合は若ビールを形成する。
【0032】次に、貯酒工程は、前記の若ビールを貯酒
タンク7で数週間貯蔵し、熟成させて、お茶風味発泡酒
を製造する。こうして、以上の記載に従いお茶風味発泡
酒は製造されるが、麦芽の使用量が副原料より多い場合
と少ない場合とで、お茶風味発泡酒の製造工程中のマイ
シェ形成工程から糖化工程に至る温度−時間経過(仕込
ダイアグラムと呼ばれる)はそれぞれ異なっている。
【0033】図2には麦芽の使用量が副原料よりも多い
お茶風味発泡酒の仕込ダイアグラムを示し、図3には麦
芽の使用量が副原料よりも多いお茶風味発泡酒の仕込ダ
イアグラムを示す。いずれの場合もビールもしくは発泡
酒の製造工程、設備を使用して図2及び図3の仕込ダイ
アグラムにしたがってお茶風味の発泡酒を製造すること
ができ、お茶とベースになるビールあるいは発泡酒とが
程よく混合され、調和のあるバランスのとれた味を有す
る。
【0034】尚、本発明においてはお茶風味発泡酒の製
造において、対応する茶葉そのものを用いているが、粉
末状のお茶エキスを用い、お茶風味発泡酒を製造するこ
とも可能である。この場合、茶エキスは、仕込釜及び仕
込槽に供給する貯湯タンク内あるいは図5に示した茶エ
キス抽出部より注入して混入することができる。
【0035】また、本発明において茶葉に意味するとこ
ろは、緑茶や紅茶などの植物の葉から製造されたものの
みに限られることはなく、麦茶用の麦のように葉以外の
部分であって、抽出によりお茶を作りうるものを全て含
んでいる。
【0036】
【発明の効果】請求項1及び請求項2記載の発明によれ
ば、お茶風味発泡酒の製造工程において、マイシェを形
成する工程において使用するはり湯とその温度を利用し
て茶葉から茶エキスを抽出することができ、既存のビー
ルや発泡酒の製造設備をそのまま、あるいは大がかりな
変更を加えることなくお茶風味発泡酒を製造できる。
【0037】さらに、仕込用水の段階から茶エキスを材
料中に含ませるようにしているため、お茶発泡酒とが程
よく混合されて調和のとれたバランスの良い味が得られ
る。請求項3記載の発明によれば、貯湯タンクをそのま
ま茶葉からの茶エキスの抽出に利用することができ、特
におおがかりな設備の変更を伴うことなく実施できる。
また、仕込工程に供給するはり湯中に茶エキスを抽出す
るものであるから、抽出時間や抽出濃度を任意に調整す
るっことが可能となり、マイシェに含ませる茶エキスの
濃度の調整が容易となる。
【0038】従って、従来のビール製造設備をそのまま
使用することができ、また、安価にお茶と発泡酒との一
体感のある味を有するお茶風味発泡酒を製造する製造方
法を提供することが可能となる。請求項4記載の発明に
よれば、貯湯タンク内での茶エキスの抽出をはり湯の温
度よりも高温で行なうことができ、効率のよい茶エキス
の抽出が可能となる。
【0039】請求項5及び請求項6記載の発明によれ
ば、はり湯の移送管の途中に設けた茶エキス抽出部によ
り容易に茶葉の投入、取出し作業が可能となり、変化に
富んだ香味を有するお茶風味発泡酒の製造が可能とな
る。また、茶エキスを抽出する茶エキス抽出部は、はり
湯を供給する既存の移送管の途中に設けるだけであり、
特に大幅な変更を伴うことなく施設を変更でき、しか
も、変更後の茶エキス抽出部を備えた施設は、茶エキス
お含ませない通常のビールや発泡酒の製造にそのまま支
障なく使用でき、設備の変更に伴う費用の増大を抑制す
ることができる。
【0040】請求項7記載の発明によれば、安価な、お
茶と発泡酒との一体感のあるバランスの良い味を有する
お茶風味発泡酒を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のお茶風味発泡酒の製造工程を示す図で
ある。
【図2】麦芽の使用量が副原料の使用量よりも多いお茶
風味発泡酒の仕込ダイアグラムを示す図である。
【図3】麦芽使用量が副原料の使用量よりも少ないお茶
風味発泡酒の仕込ダイアグラムを示す図である。
【図4】貯湯タンクから仕込槽へのはり湯の供給系統を
示す図である。
【図5】はり湯の移送管の途中に設けた茶エキス抽出部
の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 仕込釜 2 仕込槽 3 濾過機 4 煮沸釜 5 冷却槽 6 発酵タンク 7 貯酒タンク 10 仕込槽 20 貯湯タンク 30 茶エキス抽出部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 麦芽もしくは麦芽と副原料を原料として
    使用し、 該原料に温水を加えてマイシェを形成する工程と、 該マイシェを所定時間経過させて糖化させる糖化工程
    と、 糖化工程を終えたマイシェを濾過して麦汁を得る濾過工
    程と、 前記麦汁にホップを加えて煮沸して熱麦汁を得る煮沸工
    程と、 前記熱麦汁を冷却後、発酵させる発酵工程とを含み、 前記マイシェを形成する工程において使用されるはり湯
    に茶エキスを含ませた湯を使用することを特徴とするお
    茶風味発泡酒の製造方法。
  2. 【請求項2】 麦芽及び該麦芽よりも多い量の副原料を
    原料として使用し、 前記麦芽の一部と前記副原料を仕込釜内で温水を加えて
    マイシェを形成する工程と、 残りの麦芽と温水とを仕込槽内で混合してマイシェを形
    成する工程と、 前記仕込釜で形成したマイシェと前記仕込槽で形成した
    マイシェとを混合して所定温度で所定時間経過させて糖
    化させる糖化工程と、 前記糖化マイシェを濾過して麦汁を得る濾過工程と、 前記麦汁にホップを加えて煮沸して熱麦汁を得る煮沸工
    程と、 前記熱麦汁を冷却後、発酵させる発酵工程とを含み、 前記仕込釜でマイシェを形成する工程及び前記仕込槽で
    マイシェを形成する工程の少なくと一方の工程において
    使用されるはり湯に茶エキスを含ませた湯を使用するこ
    とを特徴とするお茶風味発泡酒の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載のお茶風味発泡酒の製造方法
    において、 茶エキスを、はり湯を貯蔵する貯湯タンク内で茶葉を投
    入して湯内に抽出することを特徴とするお茶風味発泡酒
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のお茶風味発泡酒の製造方
    法において、 はり湯は、貯湯タンク内で茶葉より湯内に茶エキスを抽
    出した後、温度を調整して供給することを特徴とするお
    茶風味発泡酒の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のお茶風味発泡酒の製造方
    法において、 貯湯タンクより仕込釜又は仕込槽に湯を供給する配管経
    路において茶葉より茶エキスを湯内に抽出することを特
    徴とするお茶風味発泡酒の製造方法。
  6. 【請求項6】 麦芽と副原料を加熱してマイシェを形成
    するための仕込釜と、 麦芽と温水とを混合しマイシェを形成するための仕込槽
    と、 前記仕込釜及び仕込槽にはり湯を供給する貯湯タンク
    と、を備え、 貯湯タンクからへ前記仕込釜及び仕込槽にはり湯を供給
    する配管の途中に茶葉が投入され、茶エキスを抽出する
    ための茶エキス抽出部を設けたことを特徴とするお茶風
    味発泡酒の製造装置。
  7. 【請求項7】 麦芽もしくは麦芽と副原料を原料として
    使用し、 該原料に温水を加えてマイシェを形成する工程と、 該マイシェを所定時間経過させて糖化させる糖化工程
    と、 糖化工程を終えたマイシェを濾過して麦汁を得る濾過工
    程と、 前記麦汁にホップを加えて煮沸して熱麦汁を得る煮沸工
    程と、 前記熱麦汁を冷却後、発酵させる発酵工程とを含み、 前記マイシェを形成する工程において使用されるはり湯
    に茶エキスを含ませた湯を使用するお茶風味発泡酒の製
    造方法により製造したことを特徴とするお茶風味発泡
    酒。
JP35140096A 1996-12-27 1996-12-27 お茶風味発泡酒の製造方法及び該製造方法にかかるお茶風味発泡酒 Pending JPH10179124A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1743692A1 (de) * 2005-07-13 2007-01-17 KRONES Aktiengesellschaft Rührwerk

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EP1743692A1 (de) * 2005-07-13 2007-01-17 KRONES Aktiengesellschaft Rührwerk
WO2007006349A1 (de) * 2005-07-13 2007-01-18 Krones Ag Rührwerk

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