JPH1162604A - 可変容量型ターボチャージャの異常判定方法 - Google Patents
可変容量型ターボチャージャの異常判定方法Info
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- JPH1162604A JPH1162604A JP9232745A JP23274597A JPH1162604A JP H1162604 A JPH1162604 A JP H1162604A JP 9232745 A JP9232745 A JP 9232745A JP 23274597 A JP23274597 A JP 23274597A JP H1162604 A JPH1162604 A JP H1162604A
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Abstract
量機構の作動不能による異常の発生を特別な検出装置等
を設けずとも判定可能な異常判定方法を提供する。 【解決手段】アイドル運転時に、電子制御ユニット(E
CU)92はエンジン回転数を所定値とするため電磁ス
ピル弁43を制御して燃料噴射量の調整を行う。このと
き、ターボチャージャ35のノズルベーン74が閉じた
まま固着した状態であると、排気ガスの流れが妨げら
れ、エンジンの出力が低下する。これを補正するため、
ECU92は燃料噴射量を増加させる。ECU92は予
め正常時の燃料噴射量を記憶しており、これと現在の燃
料噴射量とを比較する。これらの偏差が所定値以上であ
る場合には、可変容量機構(ノズルベーン74)に異常
が発生したものと判定する。
Description
ャージャの異常判定方法に関する。
燃焼室に充填される空気の量を増やすことが望ましい。
そこでピストンの移動に伴い燃焼室内に発生する負圧に
より燃焼室内に空気を充填するだけでなく、空気を外部
より強制的に燃焼室内に送り込み、同室内の空気の充填
効率を高める過給システムが実用されている。こうした
過給システムとして、ターボチャージャが広く知られて
いる。
された排気ガスによって回転するタービンホイールと、
空気を強制的に燃焼室に送り込むためのコンプレッサホ
イールとが備えられている。これらタービンホイール及
びコンプレッサホイールは、ロータシャフトにより一体
回転可能に連結されている。タービンホイールに排気ガ
スが吹き付けられることで同ホイールが回転すると、そ
の回転はロータシャフトによりコンプレッサホイールに
伝達される。こうしてコンプレッサホイールが回転する
ことにより、燃焼室内に強制的に空気が送り込むことが
できる。
室内に送り込む空気の圧力、すなわち過給圧は、内燃機
関の運転条件に則して適宜調整することが望ましい。そ
こで、タービンホイールに吹き付けられる排気ガスの流
量・流速等を調整し、過給圧を可変とする可変容量型の
ターボチャージャが提案され、実用されるに至ってい
る。
は、タービンホイールに吹き付けられる排気ガスの流路
の面積を変化させ、該排気ガスの流速を可変とするもの
がある。このようなターボチャージャでは、例えばター
ビン入口部に可変ノズル(可変容量機構)を設け、同入
口部の面積を可変としている。そして、排気ガスが少な
く、ガス容積による過給効果が顕著でない低速または低
負荷運転時には、タービン入口部の面積を減少せしめる
ようノズルの開度を小さくし、タービンホイールに吹き
付けられる排気ガスの流速を高める。排気ガスの流速を
高めることで、ガス動圧による過給効果を向上せしめ
る。一方、排気ガス量が多く、ガス容積による過給効果
が十分に期待できる高速または高負荷運転時には、ター
ビン入口部の面積を増加せしめるようノズルの開度を大
きくし、排気ガスの流動抵抗を減少させる。排気ガスの
流動抵抗を減少させることで、内燃機関の排気効率を高
める。こうして内燃機関の運転条件に応じた高い過給効
果が維持される。
ーボチャージャにあっては、上記可変ノズルのスティッ
ク(固着)等により可変容量機構としての操作が不能と
なると、内燃機関の運転条件に応じた過給圧の調整がで
きなくなる。例えば、低速または低負荷運転時にノズル
の開度が大きく設定されたままであると、タービンホイ
ールに吹き付けられる排気ガスの流速が増加せず、過給
効果があまり期待できなくなる。一方、高速または高負
荷運転時にノズルの開度が小さく設定されたままである
と、排気ガスの流動抵抗により排気効率が低下して内燃
機関の出力をも減少させるようになる。
可変容量機構である可変ノズルが正常に動作しているか
否かを監視する必要がある。こうした可変容量機構の異
常判定方法としては、ノズルの動作を直接的に監視する
方法が最も効果的である。しかし、そのためには専用の
検出装置を設ける必要があるため、内燃機関の構造の複
雑化や製造コストの増加を招いてしまう。
4号公報に見られるように、過給圧から上記可変容量機
構の異常を判定する方法も知られてはいるが、ノズルが
閉弁異常となっている場合には排気圧上昇に伴うターボ
効果の低下により過給圧上昇が起こらないこともあり、
このような状態下では上記可変容量機構の異常を適正に
判定することはできない。
のであり、その目的は、何ら特別な検出装置を不要とし
て、可変容量機構の異常を常に適正に判定することので
きる可変容量型ターボチャージャの異常判定方法を提供
することにある。
め、請求項1記載の発明では、内燃機関からの排気ガス
流に基づき作動することにより同機関の燃焼室に吸入さ
れる空気の過給を行うとともに、前記排気ガスの受入量
を可変とする可変容量機構の操作を通じてその作動量が
制御される可変容量型ターボチャージャの異常判定方法
であって、前記内燃機関の所定の運転状態における基準
の機関制御量と実際の機関制御量とを比較し、それら制
御量に所定量以上の偏差が生じるとき前記可変容量機構
の異常を判定することを特徴とするものである。
れに伴い内燃機関の機関制御量も通常とは異なった値を
示す。可変容量機構に異常が発生していない場合の上記
機関制御量を予め把握しておき、所定運転状態において
現在の機関制御量と比較する。これらの偏差が所定量以
上である場合には、可変容量機構に異常が発生したもの
と判定する。
可変容量型ターボチャージャの異常判定方法において、
前記比較する機関制御量が当該機関の燃料噴射量及び燃
料噴射時期及び点火時期の少なくとも一つを含む出力制
御量であることを特徴とするものである。
出力制御量を調整する制御が行われている。可変容量手
段に異常が発生すると、それに伴い内燃機関の出力が変
化する。この出力の変化に対応し、出力制御量が調整さ
れる。所定運転状態における出力制御量と可変容量機構
の作動量との関係を予め把握しておき、所定運転条件時
に現在の出力制御量と本来あるべき制御量とを比較す
る。これらの偏差が所定値以上である場合には、可変容
量手段に異常が発生したものと判定する。
載の可変容量型ターボチャージャの異常判定方法におい
て、前記比較する機関制御量が当該機関の回転数である
ことを特徴とするものである。
伴い内燃機関の出力が変化するため、内燃機関の回転数
も変化する。所定運転状態時における内燃機関の回転数
と可変容量機構の作動量との関係を予め把握しておき、
所定運転状態時に現在の回転数と本来あるべき回転数と
を比較する。これらの偏差が所定値以上である場合に
は、可変容量手段に異常が発生したものと判定する。
載の可変容量型ターボチャージャの異常判定方法におい
て、前記機関制御量を比較する内燃機関の所定の運転状
態が同機関のアイドル運転状態であり、前記比較する機
関制御量が該アイドル運転状態における同機関の燃料噴
射量であることを特徴とするものである。
ておいた可変容量機構が正常な場合の燃料噴射量と現在
の燃料噴射量と比較する。これら偏差が所定値以上の場
合には、可変容量手段に異常が発生したものと判定す
る。
4のいずれかに記載の可変容量型ターボチャージャの異
常判定方法において、前記基準の機関制御量と実際の機
関制御量とに所定量以上の偏差が生じるとき前記可変容
量機構を最大駆動する指令を与え、それでもなお同制御
量に所定量以上の偏差が生じるとき前記可変容量機構の
異常を判定することを特徴とするものである。
られた場合には、一度可変容量機構を最大限に駆動させ
るよう指令を与える。この指令によっても、なお異常が
解消されなかった場合にだけ、異常判定がなされる。
ターボチャージャの異常判定方法の一実施の形態を詳細
に説明する。
が搭載されたディーゼルエンジン及びその吸気・排気系
の構成を示している。ディーゼルエンジン11のシリン
ダブロック11aには、ピストン12が往復移動可能に
設けられている。このピストン12は、コンロッド13
を介してディーゼルエンジン11の下部に設けられたク
ランクシャフト(出力軸)14に連結されている。そし
て、ピストン12の往復運動は、そのコンロッド13に
よりクランクシャフト14の回転運動へと変換されるよ
うになる。
15が取り付けられている。このシグナルロータ15の
外周面には、クランクシャフト14の軸線を中心として
等角度ごとに複数の突起が設けられている。また、シグ
ナルロータ15の側方には、この突起を検出して検出信
号を出力するクランクポジションセンサ16が設けられ
ている。クランクシャフト14が回転すると、シグナル
ロータ15の各突起が順次クランクポジションセンサ1
6の側方を通過する。このとき同センサ16からは、各
突起に対応したパルス状の検出信号が出力される。
リンダヘッド17が設けられている。このシリンダヘッ
ド17の内周側面とピストン12の上端面とによって囲
まれた空間により燃焼室18が形成されている。シリン
ダヘッド17には、この燃焼室18内に燃料を噴射する
ための燃料噴射ノズル18aが設けられている。さら
に、このシリンダヘッド17には、吸気ポート19及び
排気ポート20が燃焼室18と連通するよう形成されて
いる。そして、これら吸気ポート19及び排気ポート2
0には、それぞれ吸気バルブ21及び排気バルブ22が
設けられている。
バルブ21及び排気バルブ22を開閉駆動させるための
吸気カムシャフト23及び排気カムシャフト24が設け
られている。これら吸気・排気カムシャフト23,24
は、図示しないタイミングベルトによってクランクシャ
フト14に駆動連結されている。クランクシャフト14
の回転に基づく吸気カムシャフト23の回転により、吸
気バルブ21が開閉駆動されることで、吸気ポート19
と燃焼室18とが連通・遮断されるようになる。同様
に、排気カムシャフト24の回転により排気バルブ22
が開閉駆動されることで、排気ポート20と燃焼室18
とが連通・遮断されるようになる。
は、それぞれ吸気管30及び排気管31が接続されてい
る。この吸気ポート19及び吸気管30内は吸気通路3
2となっている。同様に排気ポート20及び排気管31
は排気通路33となっている。そして、吸気通路32の
上流部及び排気通路33の下流部は、それぞれターボチ
ャージャ35に接続されている。このターボチャージャ
35は、吸気通路32の下流側へと空気を加圧吐出する
ためのコンプレッサホイール36と、排気通路33を通
過する排気ガスの吹き付けにより回転するタービンホイ
ール37が備えられている。これらコンプレッサホイー
ル36及びタービンホイール37は、ロータシャフト3
8により連結されており、これら両ホイール36,37
が一体回転するよう構成されている。
ル37の上流側と下流側とを連通するウェストゲート5
1が設けられている。このウェストゲート51の上流側
ポートには、バルブアクチュエータ53によって開閉駆
動されるウェストゲートバルブ52が設けられている。
このウェストゲートバルブ52の開閉駆動によって、排
気通路33におけるタービンホイール37の上流側と下
流側とが連通・遮断される。ウェストゲートバルブ52
が開かれると、排気通路33内を流れる排気ガスの一部
がウェストゲート51を通りバイパスされるため、ター
ビンホイール37に吹き付けられる排気ガス量が減少す
る。
けられている。この圧力センサ30aは、吸気通路32
内の空気の圧力、すなわち過給圧を検出し、その検出し
た圧力に対応する検出信号をECU90に対して出力す
る。
シャフト14は、燃料噴射ポンプ41のドライブシャフ
ト41aと駆動連結されている。この燃料噴射ポンプ4
1は、燃料ライン42を介して前述の燃料噴射ノズル1
8aに接続されている。また、燃料噴射ポンプ41は、
クランクシャフト14の回転がドライブシャフト41a
に伝達されることで駆動される。燃料ポンプ41は、図
示しない燃料タンクより燃料を吸引し、この燃料を燃料
噴射ノズル18aに向けて加圧吐出する。燃料噴射ノズ
ル18aは、燃料噴射ポンプ41から送り込まれた燃料
の圧力により作動し、その燃料を燃焼室18内に噴射す
る。
ル18aに向けて吐出される燃料の量を調整する電磁ス
ピル弁43とその燃料の吐出開始時期を調整するタイマ
装置44とを備えている。これら電磁スピル弁43とタ
イマ装置44とを調整することによって、燃焼室18に
噴射される燃料の量とその噴射時期とを調整することが
できる。
踏み込み量を検出するアクセルセンサ34aが設けられ
ている。アクセルセンサ34aは、検出したアクセルペ
ダル34の踏み込み量に対応する検出信号をECU90
に出力する。
気通路33を通じてターボチャージャ35のタービンホ
イール37に吹き付けられる。この排気ガスの吹き付け
によりタービンホイール37は回転させられる。このタ
ービンホイール37の回転は、ロータシャフト38を介
してコンプレッサホイール36に伝達され、同コンプレ
ッサホイール36も回転させられる。こうしてコンプレ
ッサホイール36が回転すると、空気が加圧され、吸気
通路32の下流に向かって強制的に送り出される。この
ことで、燃焼室18内に吸入される空気の量が増加す
る。燃焼室18内の空気の量が増加すると、同燃焼室1
8内で燃焼可能な燃料の量も増加する。そのため、燃焼
噴射ノズル18aから噴射される燃料の量を多くするよ
う調整することができるようになる。こうして燃焼室1
8内の燃料の充填効率が上昇し、その結果エンジン11
の出力を向上せしめることができる。
構成について詳細に説明する。図2は、ターボチャージ
ャ35の側面断面構造を示している。このターボチャー
ジャ35は、センタハウジング61、コンプレッサハウ
ジング62及びタービンハウジング63を備えている。
センタハウジング61には、上記ロータシャフト38が
その軸心を中心に回転可能に支持されている。このロー
タシャフト38の一端(図中右側端)には、複数の羽3
6aを備えた上記コンプレッサホイール36が取り付け
られている。一方、もう一方の端(図中左側端)には、
同様に複数の羽37aを備えた上記タービンホイール3
7が取り付けられている。
プレッサホイール36を外周を囲うようにコンプレッサ
ハウジング62が取り付けられている。このコンプレッ
サハウジング62において、センタハウジング61の反
対側には、ロータシャフト38の軸線を中心とした断面
円形状の吸気入口62aが開口している。空気は、この
吸気入口62aを通じてコンプレッサハウジング62内
に導入される。また、同ハウジング62内部には、コン
プレッサホイール36の外周を渦巻き状に延びるコンプ
レッサ通路64が形成されている。このコンプレッサ通
路64は前述の吸気通路32と連通している。吸気入口
62aより導入された空気は、コンプレッサホイール3
6が回転することで、同通路32を介して燃焼室18側
へと強制的に送り出される。
端には、タービンホイール37の外周を囲むように上記
のタービンハウジング63が取り付けられている。この
タービンハウジング63内には、タービンホイール37
の外周を渦巻き状に延びるスクロール通路66が形成さ
れている。このスクロール通路66は、排気通路11と
連通している。燃焼室18から送り出された排気ガス
は、排気通路11を介してスクロール通路66に導入さ
れる。
路66内の排気ガスをタービンホイール37に送るため
の排気ガス流路67が設けられている。この排気ガス流
路67から送られた排気ガスがタービンホイール37の
羽37aに吹き付けられることにより、同ホイール37
はロータシャフト38の軸線を中心として回転するよう
になる。なお、タービンホイール37に吹き付けられた
排気ガスは、タービンハウジング63においてセンタハ
ウジング61の反対側に設けられた排気出口62aから
触媒コンバータへ送り出される。
ビンホイール37に吹き付けられる排気ガスの流速を可
変とする可変ノズル機構71について説明する。図3
(a)は同機構71の側断面構造を、図3(b)は同機
構71の正面構造を示している。この可変ノズル機構7
1は、センタハウジング61とタービンハウジング63
との間に挟み込まれるように設けられている。図3
(a)に示されるように、可変ノズル機構71はリング
形状をしたノズルバックプレート72を備えている。こ
のノズルバックプレート72には、複数の軸73が同プ
レート72の円心を中心とした等角度ごとに設けられて
いる。これらの軸73は、ノズルバックプレート72を
その厚さ方向に貫通して回動可能に支持されている。ま
た、これら軸73の一端(図3(a)中の左側端)に
は、ノズルベーン74が固定されている。また、軸73
の他端には、同軸と直交してノズルバックプレート72
外縁方向に延びる開閉レバー75が設けられている。こ
の開閉レバー75の先端は、二股に分岐した一対の狭持
部75aが形成されている。
72との間に狭持されるように、環状のリングプレート
76が設けられている。このリングプレート76は、円
心を中心として回転可能となっている。また、リングプ
レート76にはその円心を中心として等角度ごとに複数
のピン77が設けられている。これらピン77は、上記
開閉レバー75の狭持部75aの間に挟み込まれてお
り、同開閉レバー75を回動可能に支持している。
て回動されると、各ピン77は狭持部75aをその回動
方向へ押す。その結果、開閉レバー75は軸73を回動
させることとなる。この軸73の回動に伴い各ノズルベ
ーン74も同軸73の軸線を中心として回動する。こう
した機構により、各ノズルベーン74をそれぞれ同期し
た状態で回動させることができる。また、こうしたノズ
ルベーン74の回動によって、隣り合うノズルベーン7
4間の隙間の大きさが調整される。
しないボルトによりノズルバックプレート72とタービ
ンハウジング63とを締結することにより、図2に示さ
れる態様で固定される。こうして固定することで、前記
排気ガス流路67内にノズルベーン74が配置される。
は、同プレート76の回動中心軸と平行に延びる駆動ピ
ン86が設けられている。この駆動ピン86には、可変
ノズル機構71を駆動するための駆動機構82が連結さ
れている。
1に回動可能に支持された支軸83を備えている。この
支軸83の一端(図中左側端)には、駆動レバー84が
固定されている。この駆動レバー84の先端は、前記駆
動ピン86が回動可能に連結されている。
は、アクチュエータ87に連結された操作片85が固定
されている。アクチュエータ87の駆動により操作片8
5が操作されると、支軸83が回動する。この支軸83
の回動に伴い、駆動レバー84も支軸83を中心として
回動する。その結果、駆動レバー84によってピン86
が押され、リングプレート76がその回動軸心を中心と
して回動することとなる。こうしてリングプレート76
が回動することで、前記ノズルベーン74が開閉駆動さ
れる。
ンホイール37に吹き付けられる排気ガスの流速が変化
し、タービンホイール37、ロータシャフト38及びコ
ンプレッサホイール36の回転速度が変化する。この回
転速度の変化により、コンプレッサホイール36が送り
出す空気の量が変化する。したがって、ノズルベーン7
4の開閉を制御することにより燃焼室18内に送り込ま
れる空気の過給量を調整することができる。
ュエータ87及びその駆動装置について説明する。図4
には、上記アクチュエータ87及びその駆動装置の構成
が示されている。このアクチュエータ87の内部は、ダ
イヤフラム88によって負圧室87aと大気室87bと
に区画されている。負圧室87a内には、ダイヤフラム
88と直交する方向に伸縮するコイルスプリング88a
が設けられている。また、同負圧室87aは負圧通路8
9が接続されている。一方、大気室87bの内部は、ア
クチュエータ87の外部と連通して大気圧となってい
る。
88aの伸縮方向へ延びてアクチュエータ87の外部に
突出するロッド88bが設けられている。このロッド8
8bは、上記ノズルベーン74を開閉動作させるための
駆動機構82に設けられた操作片85(図2)に連結さ
れている。
ンプ91に接続されている。このバキュームポンプ91
は、エンジン11のクランクシャフト14に駆動連結さ
れており、負圧通路89内の負圧が一定値となるよう同
通路89内の空気を吸引する。
ク・バキューム・レギュレーティング・バルブ(EVR
V)90が設けられている。このEVRV90は、図示
しない電磁ソレノイドを備えている。この電磁ソレノイ
ドに供給される電流はECU92によってデューティ制
御されており、これによってEVRV90の開度が調整
されている。
室87aからバキュームポンプ91へ向けて吸引される
空気の量が調節される。このことで負圧室87a内の圧
力と大気室87b内の圧力との間に差が生じる。ダイヤ
フラム88は、両室87a,87b間の圧力差とコイル
スプリング88aとがつり合う位置に変位する。この変
位により、ダイヤフラム88に設けられたロッド88b
の突出位置が適宜に変更される。そして、ターボチャー
ジャ35におけるノズルベーン74の開度が適宜に調整
される。さらに、このようにノズルベーン74の開度が
調節されることで、ターボチャージャ35により燃焼室
18(図1)へ強制的に送り込まれる空気の量、すなわ
ち燃焼室18への空気の過給圧が調節されるようにな
る。
ンジンの電気的構成について、図5に基づいて説明す
る。このノズル開度制御装置には、燃料噴射時期、燃料
噴射量及びアイドル回転数など、エンジン11の運転状
態を制御するための電子制御ユニット(以下「ECU」
という)92を備えている。このECU92は、ROM
93、CPU94、RAM95及びバックアップRAM
96等を備える論理演算回路として構成されている。
や、その各種制御プログラムを実行する際に参照される
マップ等が記憶されるメモリである。CPU94はRO
M93に記憶された各種制御プログラムやマップに基づ
いて演算処理を実行する。また、RAM95はCPU9
4での演算結果や各センサから入力されたデータ等を一
時的に記憶するメモリであり、バックアップRAM96
はエンジン11の停止時に保存すべきデータを記憶する
不揮発性のメモリである。そして、ROM93、CPU
94、RAM95及びバックアップRAM96は、バス
97を介して互いに接続されるとともに、外部入力回路
98及び外部出力回路99と接続されている。
ンセンサ16、アクセルセンサ34a、圧力センサ30
a等のエンジンの運転状態を検出する検出装置が接続さ
れている。一方、外部出力回路99には、バルブアクチ
ュエータ53、電磁スピル弁43、タイマ装置44、E
VRV90及び警告灯100が接続されている。なお、
この警告灯100は、運転席に設けられており、上記ノ
ズルベーン74の閉弁異常が発生した場合に点灯して運
転者に閉弁異常の発生を通知するためのものである。
ンクポジションセンサ16及び図示しないカムポジショ
ンセンサからの検出信号に基づきエンジン回転数NEや
クランク角度を求め、そのエンジン回転数NEやクラン
ク角度から噴射時期目標値を算出する。また、ECU9
2はアクセルセンサ34aからの検出信号に基づきアク
セルペダル34の踏み込み量を把握し、この踏み込み量
とエンジン回転数NEより燃料噴射量指令値を算出す
る。そして、ECU92は、上記求めた噴射量指令値及
び噴射時期目標値に基づき電磁スピル弁43及びタイマ
装置44を駆動制御する。このことで、上記噴射量指令
値に対応した燃料量を噴射させるとともに、燃料の噴射
時期を上記噴射時期目標値に近づける。このように燃料
噴射量及び燃料噴射時期を制御することで、ディーゼル
エンジン11の運転状態を良好に保つことができるよう
になる。
35の可変容量制御について説明する。ECU92は、
エンジン回転数NEや燃料噴射量等に基づいてターボチ
ャージャ35による過給圧の目標値を算出する。そし
て、ECU92は、この過給圧目標値と圧力センサ30
aにより検出される実際の過給圧とを比較し、EVRV
90に出力するノズルデューティ比指令値VNduty
を調整する。このノズルデューティ比指令値VNdut
yに基づきEVRV90の開度が変更される。このEV
RV90の開度の変化に伴ってアクチュエータ87が駆
動し、ノズルベーン74が開閉駆動される。
ィ比指令値VNdutyが増加するほど、ノズルベーン
開度も大きくなる構成となっている。また、ノズルデュ
ーティ比指令値VNduty0%でノズルベーン74が
全閉となり、100%でノズルベーンが全開となる構成
であり、いわゆるノーマル・クローズド・システムとな
っている。ただし、本実施の形態では、通常運転時には
ノズルデューティ比指令値VNduty30〜70%の
範囲でノズルベーン開度を制御している。
ボチャージャの異常判定方法並びにエンジン制御方法に
ついて説明する。このエンジン制御はアイドリング時、
すなわちアクセルペダル34の踏込量がゼロでエンジン
11が空転している時に行われる。以下に、このアイド
リング時に行われるエンジン制御について、図6に示す
フローチャートに基づき説明する。同処理ルーチンは、
アイドリング時にECU92を通じて実行される。
テップS100の処理として、EVRV90に70%の
ノズルデューティ比指令値VNdutyを出力する。こ
のデューティ比指令値VNdutyに基づき、ターボチ
ャージャ35のノズルベーン74の開度は、上述したよ
うに通常運転時における最大開度(70%)となるよう
設定される。
01の処理として、クランクポジションセンサ16から
の検出信号に基づき求められるエンジン回転数NEを取
得する。
U92はステップS101において取得したエンジン回
転数NEと予め定められたアイドリング時の所定エンジ
ン回転数αとを比較する。この所定回転数αは、エンジ
ン11が安定して運転でき、かつアクセルペダル34が
踏み込まれた際に円滑に発進可能な回転数に設定されて
いる。
転条件に応じて異なった値となる。例えば、エア・コン
ディショナ作動時には所定回転数αの値を大きくする、
いわゆるアイドルアップ制御がなされている場合があ
る。また、オートマティック・トランスミッション装備
車の場合、ニュートラル・レンジ時とドライブ・レンジ
時とでは、異なった所定回転数αが設定される。さら
に、大気圧やエンジン温度等の諸条件によってアイドリ
ング時のエンジン回転数を変化させる場合があるが、こ
こでは所定回転数αは常に一定の値であるとして話を進
める。
ン回転数NEと所定回転数αとの比較を行った結果、こ
れらの値が一致していない場合には、ECU92はステ
ップS103の処理を実行する。ECU92は、このス
テップS103の処理として、エンジン回転数NEが所
定回転数αに近づくよう燃料噴射量QFINを調整す
る。燃料噴射量QFINを調整した後、ECU92は再
びステップS101の処理に戻り、エンジン回転数NE
を取得する。
プS102,ステップS103の処理を繰り返すことに
より、ECU92はエンジン回転数NEを所定回転数α
に一致させる。ステップS102においてエンジン回転
数NEと所定回転数αとが一致すると判断された場合、
ECU92の処理はターボチャージャの異常判定処理ル
ーチンへと移行する。
ルーチンについて、図7に示すフローチャートに基づい
て説明する。エンジン停止時には、ノズルベーン74は
全閉となっている。このノズルベーン74自身、あるい
はノズルベーン74の開度を調整する機構の可動部材が
スティック(固着)し、ノズルベーン74の開度を調整
できなくなることがある。本処理ルーチンでは、ノズル
ベーン74がこの開度調整不能状態にあるか否かの判定
を行っている。
テップS200の処理として、燃料噴射量指令値等によ
って求められる現在の燃料噴射量QFINを取得する。
また、ステップS201の処理として、ECU92はR
AM95またはバックアップRAM96内に記憶された
基準燃料噴射量QPREを取得する。なお、この基準燃
料噴射量QPREは、以前に本処理ルーチンが実行され
た際に、ターボチャージャの正常動作が確認された時の
燃料噴射量QFINを記憶したものである。なお、この
処理は後述する正常時処理ルーチンのステップS400
にて実行される。
U92は、現在の燃料噴射量QFINと基準燃料噴射量
QPREとの差が予め定められた判定値β以上であるか
否かを判断している。
ーン開度と燃料噴射量QFINとの関係について説明す
る。アイドリング時のようにエンジン11が低回転・低
負荷で運転されている場合、ターボチャージャ35の過
給効果はほとんど望めない。このとき、ノズルベーン開
度を小さくすると、ノズルベーン74を通過する排気ガ
スの流動抵抗が増加し、排気通路33内の圧力、すなわ
ち背圧が増加する。こうして背圧が増加すると、エンジ
ン11の排気行程におけるポンピングロスが増加するた
め、エンジン回転数NEが低下する。したがって、ノズ
ルベーン開度が小さい状態でエンジン回転数NEを所定
回転数αとするためには、前述のアイドリング時のエン
ジン制御処理ルーチンにおいて、ECU92は燃料噴射
量QFINを通常よりも増量するよう調整する必要があ
る。
ために必要な燃料噴射量QFINとノズルベーン開度と
の関係を図8のグラフに示す。同図に示されるように、
アイドリング時の燃料噴射量QFINは、ノズルベーン
開度が小さくなるほど単調増加している。したがって、
このときの燃料噴射量QFINよりノズルベーン開度を
推定することが可能である。ただし、エンジン温度や大
気圧といった運転条件に応じて、このときの燃料噴射量
QFINも多少変動する。そこで、この運転条件による
変動分も加味した上で、ノズルベーン74が所定の開度
となっていないことが判断できるように、前記の判定値
βの値が設定されている。
チンにおいては、現在の燃料噴射量QFINと基準燃料
噴射量QPREとの差がこの判定値β以上であれば、ノ
ズルベーン74が所定開度まで開弁していないものと判
定し、ECU92の処理はステップS203に移行す
る。一方、上記差が判定値β未満であれば、ノズルベー
ン74は正常に動作しているものと判定し、ECU92
の処理は正常時処理ルーチンへ移行する。
と判定された場合、ECU92はステップS203の処
理として、EVRV90にノズルデューティ比指令値V
Nduty=100%を出力する。この指令により、E
VRV90は全開となり、上記アクチュエータ82の負
圧室82aの負圧を増加させる。
utyと上記アクチュエータ87の負圧室87a内の負
圧との関係を、図9のグラフに示されている。このグラ
フに示されるように、負圧室87a内の負圧は、ノズル
デューティ比指令値VNdutyが大きくなるほど増加
し、同指令値VNduty=100%で最大となる。ア
クチュエータ87は、負圧室87a内の負圧に基づいて
ノズルベーン74を操作している。したがって、この指
令により、ノズルベーン74は最大の力でもって操作さ
れることとなる。
理を実行するのは、上記のような大きな力でノズルベー
ン74を操作することで、同ベーン74あるいはその周
辺の可動部材のスティック状態が解除されることがある
からである。
ECU92は、上記アイドリング時のエンジン制御処理
ルーチンにおけるステップS101〜S103の処理と
同様に、燃料噴射量QFINを調整しながらエンジン回
転数NEを所定回転数αとする制御を行う。
07の処理として、ステップS201の処理と同様に現
在の燃料噴射量QFINを取得する。その後ECU92
は、次のステップS208の処理として、ここで取得し
た燃料噴射量QFINをもとに上記ステップS202と
同様のノズルベーン74の開度調整の異常判定を実行す
る。ここで正常動作と判定されれば、ECU92の処理
は、ノズルベーン74の開度調整の異常は解消されたも
のと判断し、正常時処理ルーチンへ移行する。一方、こ
こでも異常と判断された場合、ECU92の処理はノズ
ルベーン開度調整機構の異常に対処する処理を行うた
め、フェイルモードルーチンに移行する。
て、図10に示すフローチャートに基づき説明する。E
CU92は、ステップS300の処理としてフェイルフ
ラグFFに1を代入し、RAM95またはバックアップ
RAM96内に記録する。そしてECU92は、続くス
テップS301の処理として、運転席に設けられて運転
者にノズルベーン74の異常を通知する前記警告灯10
0を点灯する。
処理として、過給圧係数WQFPを0.8に固定し、燃
料噴射量を低減する。仮に燃焼室18に燃料が過剰な割
合で噴射されたとすると、エンジンの爆発工程において
不完全燃焼が発生する。この不完全燃焼が発生すると、
燃焼室18から排出される排気ガスには煤や不燃燃料等
の微粒子物質が多量に含まれることとなり、排気通路3
3から外気へと排出される排気ガスにスモークが発生す
る。そこで過給係数WQFPを0.8とやや低い値とす
ることで、以降、運転中の燃料噴射量が低く抑えられ
る。こうして、燃料噴射量を低く抑えることで、上記の
スモークの発生が抑えられる。
の処理として、ウェストゲートバルブ52を全開させ、
以降その状態を維持するようバルブアクチュエータ53
に指令信号を出力する。すなわち、異常時には上記ノズ
ルベーン74は十分な開度となっていないため、タービ
ンホイール37を通過する排気ガスの流動抵抗が増加し
ている。このとき、ウェストゲートバルブ52を全開と
すると、排気通路33内の排気ガスの大部分はウェスト
ゲート51を通過するようになる。こうして排気ガスの
流れを円滑にすることで、背圧の上昇が抑制される。
閉動作不良により発生する不具合を抑制し、過給効果に
よる性能向上は期待できないものの、自然吸気(NA)
車並の性能で走行可能となる。以降、ECU92は、ス
テップS302及びステップS303の処理を持続した
ままエンジン制御を行うフェイル時エンジン制御に移行
する。
プS202及びステップS208において異常判定され
なかった場合に実行されるセイフ時処理ルーチンについ
て、図11の同処理ルーチンのフローチャートに基づき
説明する。
理として、基準燃料噴射量QPREに現在の燃料噴射量
QFINを代入する。こうして、基準燃料噴射量QPR
Eを随時更新することによって、エンジンの個体差、経
時変化あるいは使用環境条件の変化に適応している。
92は、フェイルフラグFFが1であるか否かを判断し
ている。フェイルフラグFFがゼロであれば、ECU9
2は直ちに通常のエンジン制御処理に移行する。
ば、前回のエンジン運転時に異常が発見され、フェイル
モードでエンジン制御がなされていたことになる。この
場合ECU92は、異常が回避されたものと判断し、次
のステップS402及びステップS403の処理を実行
する。ECU92は、ステップS402の処理として上
記警告灯100を消灯し、続くステップS405の処理
としてフェイルフラグFFにゼロを代入している。その
後、ECU92の処理は通常のエンジン制御に移行す
る。以上詳述した本実施の形態によれば、以下に記すよ
うな効果を得ることができる。
検出装置を設けずとも、同ベーン74の閉弁異常を判別
することができようになり、コストの低減や構造の簡略
化を図ることができる。
小さく、ノズルベーン74の開度の違いから生じる過給
圧の差がそれ程大きくない状態にあっても、同ベーン7
4の閉弁異常を判別することができる。
ベーン74を強制的に全開とする指令を出力し、その
後、再び異常判定を実行している。この強制全開指令に
より異常が解消される場合もあり、単純なスティック等
で開度調節が不能となった時に自動的に正常状態に復帰
させることができる。また、フェイルモードへの移行や
警告灯100の点灯などが実行される回数を減らすこと
ができる。
全開とするフェイルモードを設けたことで、閉弁異常時
にも自然吸気車並の走行を保証することができる。 ・ノズルベーン74はアクチュエータ87により、エン
ジン停止時には全閉となるべく、またエンジン始動時に
は全開(70%)となるべく操作される。この操作によ
り自動的に上記閉弁異常が解消されることがある。本実
施の形態では、たとえ前回の運転時に異常判定がなさ
れ、フェイルモードで運転が行われていたとしても、エ
ンジン再始動時には異常判定処理が行われる。そして異
常が解消されていれば、直ちに通常のエンジン制御に復
帰させることができる。
して実施することもできる。 ・本実施の形態では、アイドル運転時に燃料噴射量を調
節することでエンジン回転数を所定回転数とするよう制
御を行い、その後この調節された燃料噴射量を異常判定
のパラメータとして使用していた。これをエンジン回転
数の低下の度合いでもって異常判定のパラメータとする
よう変更しても良い。
ジン出力の変化に応じて、その制御量が変化する運転制
御状態量であれば、これを異常判定のパラメータとする
ことができる。このような運転制御状態量としては、例
えば燃料噴射時期やガソリンエンジンにあっては燃料点
火時期等が挙げられる。所定運転条件におけるこれらの
状態量とノズルベーン74の開度との関係を予め実験や
学習等により把握しておけば、こうした状態量からノズ
ルベーン74の開度を間接的に算出することが可能とな
り、異常判定を行うことができる。
イドル運転時に限定されない。ノズルベーン74の開度
と運転制御状態量との関係を予め把握することが可能な
運転条件であれば、どのような運転状態時に異常判定を
実行しても良い。
圧の変化を検出することによる異常判定方法とを組み合
わせて行うよう変更しても良い。次に、以上の実施の形
態から把握することのできる請求項以外の技術的思想
を、その効果とともに以下に記載する。 (1)内燃機関からの排気ガス流に基づき作動すること
により同機関の燃焼室に吸入される空気の過給を行うと
ともに、前記排気ガスの受入量を可変とする可変容量機
構の操作を通じてその作動量が制御される可変容量型タ
ーボチャージャと、同機関の排気系にあってこの可変容
量型ターボチャージャのタービン部を迂回するウェスト
ゲート及び同ウェストゲートを開閉するウェストゲート
バルブとを備える内燃機関の制御方法であって、内燃機
関の所定の運転状態における基準の機関制御量と実際の
機関制御量とを比較し、それら制御量に所定量以上の偏
差が生じるとき前記ウェストゲートバルブを開とするこ
とを特徴とする内燃機関の制御方法。
を設けずとも、可変容量機構の作動不良による異常を判
定できる。さらに、ウェストゲートを全開とすること
で、排気ガスを異常が発生したターボチャージャから迂
回させることができる。したがって、異常発生時にも安
定した走行が可能となる。 (2)上記(1)記載の内燃機関の制御方法において、
前記基準の機関制御量と実際の機関制御量とに所定量以
上の偏差が生じるとき前記可変容量機構を最大駆動する
指令を与え、それでもなお同制御量に所定量以上の偏差
が生じるとき前記ウェストゲートバルブを開とすること
を特徴とする内燃機関の制御方法。
大駆動する指令を与えることで異常が自動的に解消され
る場合があるため、異常判定がなされる回数を減少させ
ることができる。
異常判定方法によれば、特別な検出装置を設けずとも可
変容量手段の作動不良による異常を判定できるようにな
るという優れた効果を奏すことができる。
よれば、ターボチャージャが発生する過給圧にあまり変
化が生じないような異常状態にあっても、その異常を判
定することができるようになる。
且つより正確な異常判定を実行することができる。更
に、請求項5記載の発明によれば、異常判定がなされる
回数を減少することができる。
ンシステムを示す概略図。
造を示す断面図。
面図及び平面図。
ック図。
示すフローチャート。
すフローチャート。
係を示すグラフ。
室内の負圧との関係を示すグラフ。
ト。
センサ、35…ターボチャージャ、43…電磁スピル
弁、44…タイマ装置、52…ウェストゲートバルブ、
74…ノズルベーン、87…アクチュエータ、90…E
VRV、92…ECU。
Claims (5)
- 【請求項1】内燃機関からの排気ガス流に基づき作動す
ることにより同機関の燃焼室に吸入される空気の過給を
行うとともに、前記排気ガスの受入量を可変とする可変
容量機構の操作を通じてその作動量が制御される可変容
量型ターボチャージャの異常判定方法であって、 前記内燃機関の所定の運転状態における基準の機関制御
量と実際の機関制御量とを比較し、それら制御量に所定
量以上の偏差が生じるとき前記可変容量機構の異常を判
定することを特徴とする可変容量型ターボチャージャの
異常判定方法。 - 【請求項2】前記比較する機関制御量が当該機関の燃料
噴射量及び燃料噴射時期及び点火時期の少なくとも一つ
を含む出力制御量である請求項1記載の可変容量型ター
ボチャージャの異常判定方法。 - 【請求項3】前記比較する機関制御量が当該機関の回転
数である請求項1記載の可変容量型ターボチャージャの
異常判定方法。 - 【請求項4】前記機関制御量を比較する内燃機関の所定
の運転状態が同機関のアイドル運転状態であり、前記比
較する機関制御量が該アイドル運転状態における同機関
の燃料噴射量である請求項1記載の可変容量型ターボチ
ャージャの異常判定方法。 - 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載の可変容量
型ターボチャージャの異常判定方法において、 前記基準の機関制御量と実際の機関制御量とに所定量以
上の偏差が生じるとき前記可変容量機構を最大駆動する
指令を与え、それでもなお同制御量に所定量以上の偏差
が生じるとき前記可変容量機構の異常を判定することを
特徴とする可変容量型ターボチャージャの異常判定方
法。
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