JP3250489B2 - 可変ノズル型ターボチャージャのノズル開度制御装置 - Google Patents

可変ノズル型ターボチャージャのノズル開度制御装置

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JP3250489B2
JP3250489B2 JP15400297A JP15400297A JP3250489B2 JP 3250489 B2 JP3250489 B2 JP 3250489B2 JP 15400297 A JP15400297 A JP 15400297A JP 15400297 A JP15400297 A JP 15400297A JP 3250489 B2 JP3250489 B2 JP 3250489B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の過給シ
ステムに用いられる可変ノズル型ターボチャージャに係
り、詳しくはタービンホイールに吹き付けられる排気ガ
スの流速を可変とするノズルベーンの開度を内燃機関の
運転状態に応じて制御する可変ノズル型ターボチャージ
ャのノズル開度制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車用ディーゼルエンジン等
の内燃機関においては、その出力向上のために燃焼室へ
充填される空気の量を増やすことが好ましい。そこで従
来は、ピストンの移動に伴って燃焼室内に発生する負圧
で空気を燃焼室に充填するだけでなく、その空気を強制
的に燃焼室へ送り込んで、同燃焼室への空気の充填効率
を高める過給システムが提案され、実用されている。こ
うした過給システムには、内燃機関の吸気通路を流れる
空気を強制的に燃焼室へ送り込むための過給機として、
例えば可変ノズル型ターボチャージャが設けられてい
る。そして、このような可変ノズル型ターボチャージャ
としては、例えば特開昭61−207828号公報に記
載されたものが知られている。
【0003】同公報に記載のターボチャージャは、内燃
機関の排気通路を流れる排気ガスによって回転するター
ビンホイールと、同機関の吸気通路内の空気を強制的に
燃焼室側へ送り込むコンプレッサホイールとを備えてい
る。これらタービンホイールとコンプレッサホイールと
は、ロータシャフトを介して一体回転可能に連結されて
いる。そして、タービンホイールに排気ガスが吹き付け
られて同ホイールが回転すると、その回転はロータシャ
フトを介してコンプレッサホイールに伝達される。こう
してコンプレッサホイールが回転することにより、吸気
通路内の空気が強制的に燃焼室に送り込まれるようにな
る。
【0004】また、上記ターボチャージャは、タービン
ホイールに吹き付けられる排気ガスが通過する排気ガス
流路を備えている。そして、排気ガス流路は、タービン
ホイールの外周を囲うように同ホイールの回転方向に沿
って形成される。従って、排気ガス流路を通過した排気
ガスは、タービンホイールの軸線へ向かって吹き付けら
れることになる。このような排気ガス流路には、タービ
ンホイールに吹き付けられる排気ガスの流速を可変とす
るための複数のノズルベーンが設けられている。これら
ノズルベーンは、タービンホイールの軸線を中心とする
等角度毎に位置し、互いに同期した状態で開閉動作す
る。
【0005】タービンホイールに吹き付けられる排気ガ
スの流速は、上記ノズルベーンを同期して開閉動作さ
せ、隣合うノズルベーン間の隙間の大きさ(ノズルベー
ンの開度)を変化させることによって調整される。こう
してノズルベーンを開閉させて上記排気ガスの流速調整
を行うことにより、タービンホイールの回転速度が調整
される。そして、タービンホイールの回転速度が調整さ
れることで内燃機関の過給圧、即ち燃焼室に強制的に送
り込まれる空気の量が調整される。
【0006】また、上記ターボチャージャのノズルベー
ンは、内燃機関の実際の過給圧が同機関の運転状態に基
づき求められる過給圧目標値に近づくよう開閉動作され
る。即ち、実際の過給圧が過給圧目標値よりも小さい場
合にはノズルベーンの開度を小さくすることで実際の過
給圧を上昇させ、実際の過給圧が目標過給圧よりも大き
い場合にはノズルベーンの開度を大きくすることで実際
の過給圧を低下させる。
【0007】なお、内燃機関の運転状態に基づき設定さ
れる上記目標過給圧は、例えば同機関の低回転高負荷時
に大きく設定され、高回転低負荷時には小さく設定され
る。これは低回転高負荷時には内燃機関の過給圧を高め
て出力向上を図り、高回転低負荷時には同機関の過給圧
を低くすべくノズルベーン間の隙間を大きくすることで
排気ガスの排出抵抗を低減するためである。そして、こ
のように目標過給圧を設定することにより、内燃機関の
出力向上と燃焼室及び排気通路内の過剰圧防止との両立
が図られるようになる。
【0008】ところで、上記内燃機関を山岳地域等の高
地で運転する場合には、大気圧が低いために過給圧が上
がりにくくなる。そのため、過給圧目標値を一定とした
条件のもとで自動車が高地にさしかかるなどして大気圧
が低下すると、実際の過給圧を過給圧目標値と一致させ
るために、ノズルベーンを通常よりも閉じ側に制御して
ターボチャージャの回転数を上昇させなければならなく
なる。従って、ターボチャージャが最大許容回転数(例
えば20万rpm)付近の回転数で駆動されていると
き、大気圧が低下するとターボチャージャが最高許容回
転数を越えて過剰に上昇してしまうことになる。
【0009】そこで上記公報に記載のターボチャージャ
では、過給機回転数センサを設けて同センサからの検出
信号からターボチャージャの回転数を求め、その回転数
が最大許容回転数を越えて上昇した場合には、ノズルベ
ーンを開き側に制御するようにしている。こうした制御
を行うことによって、上記のようなターボチャージャの
過剰な回転を防止することができ、ひいては同ターボチ
ャージャの運転を適正に維持することができるようにな
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このようにターボチャ
ージャの回転数が最大許容回転数を越えて上昇しないよ
うノズルベーンの開度を制御することで、同ターボチャ
ージャの運転を適正に維持することができるようにはな
る。しかし、上記制御を行うためにはターボチャージャ
の回転数を検出するための過給機回転数センサを設けな
ければならず、同センサ自身のコストはもとより、同セ
ンサを設けるための手間や費用が無視できないものとな
っている。
【0011】本発明はこのような実情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、過給機回転数センサ等を設
けずとも、ターボチャージャの運転を適正に維持するこ
とのできる可変ノズル型ターボチャージャのノズル開度
制御装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成させるた
め、請求項1記載の発明では、内燃機関からの排気ガス
の吹き付けにより回転して同機関の燃焼室へ吸入される
空気の過給を行うターボチャージャと、そのターボチャ
ージャに吹き付けられる前記排気ガスの流速を可変とす
べく開閉動作するノズルベーンと、前記燃焼室へ吸入さ
れる空気の過給圧若しくは過給量が内燃機関の運転状態
に基づき求められる過給目標値に近づくように前記ノズ
ルベーンの開閉動作を制御する開閉制御手段とを備える
可変ノズル型ターボチャージャのノズル開度制御装置に
おいて、前記開閉制御手段は、前記ターボチャージャが
最大許容回転数になるときの前記ノズルベーンの開度と
同じ値に設定される同ノズルベーンの下限ガード値を内
燃機関の高出力側の運転領域では前記ターボチャージャ
が最大許容回転数になるときの前記ノズルベーンの開度
よりも大きい値に設定し、前記過給目標値に応じて開閉
する同ノズルベーンの開度をその上限値と該設定した下
限ガード値との間で制御するものとした。
【0013】同構成によれば、ノズルベーンの開度は、
その上限値と開閉制御手段によって設定された下限ガー
ド値、すなわちターボチャージャの最大許容回転数に対
応した下限ガード値との間で制御される。従って、過
機回転数センサ等を設けずとも、最大許容回転数を越え
るようなターボチャージャの過剰な回転数上昇が防止さ
れる。
【0014】また、前記開閉制御手段は、少なくとも内
燃機関の高出力側の運転領域では、前記ターボチャージ
ャが最大許容回転数となったときの前記ノズルベーンの
開度よりも大きい値を下限ガード値として設定するもの
とした。従って、内燃機関が上記運転領域に入るような
運転状態になったとき、同機関から排出される排気ガス
の排出抵抗増大を一層好適に抑制することができるよう
になる。
【0015】請求項記載の発明では、内燃機関からの
排気ガスの吹き付けにより回転して同機関の燃焼室へ吸
入される空気の過給を行うターボチャージャと、そのタ
ーボチャージャに吹き付けられる前記排気ガスの流速を
可変とすべく開閉動作するノズルベーンと、前記燃焼室
へ吸入される空気の過給圧若しくは過給量が内燃機関の
運転状態に基づき求められる過給目標値に近づくように
前記ノズルベーンの開閉動作を制御する開閉制御手段と
を備える可変ノズル型ターボチャージャのノズル開度制
御装置において、前記開閉制御手段は、前記ノズルベー
ンの開度に内燃機関の高出力側の運転領域ほど大きい値
となるように下限ガード値を可変設定し、前記過給目標
値に応じて開閉する同ノズルベーンの開度をその上限値
と該設定した下限ガード値との間で制御するするものと
した。同構成によれば、内燃機関からの排気ガス量が多
くなる同機関の高出力側の運転領域ほど、ノズルベーン
開度の下限ガード値が大きい値に設定されるため、上記
運転領域においても内燃機関からの排気ガスが好適に排
出される。従って、内燃機関の運転状態が高出力側にあ
るとき、同機関から排出される排気ガスの排気抵抗が過
剰に増大するのを好適に抑制することができるようにな
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を自動車用のディー
ゼルエンジンに適用した一実施形態を図1〜図10に従
って説明する。
【0017】図1に示すように、ディーゼルエンジン1
1のシリンダブロック11aには、ピストン12が往復
移動可能に設けられている。このピストン12は、コン
ロッド13を介してディーゼルエンジン11の下部に設
けられたクランクシャフト(出力軸)14に連結されて
いる。そして、ピストン12の往復移動は、そのコンロ
ッド13によりクランクシャフト14の回転へと変換さ
れるようになっている。
【0018】クランクシャフト14にはシグナルロータ
15が取り付けられている。このシグナルロータ15の
外周面には、複数の突起15aがクランクシャフト14
の軸線を中心とする等角度毎に設けられている。また、
シグナルロータ15の側方には、同ロータ15の突起1
5aを検出して検出信号を出力するクランクポジション
センサ16が設けられている。そして、クランクシャフ
ト14が回転して、シグナルロータ15の各突起15a
が順次クランクポジションセンサ16の側方を通過する
ことにより、同センサ16からそれら各突起15aに対
応したパルス状の検出信号が出力されるようになる。
【0019】上記シリンダブロック11aの上端にはシ
リンダヘッド17が設けられている。そして、シリンダ
ヘッド17とピストン12との間には燃焼室18が設け
られている。シリンダヘッド17には、その燃焼室18
内に燃料を噴射するための噴射ノズル18aが設けられ
るとともに、吸気ポート19及び排気ポート20が同燃
焼室18と連通するように設けられている。そして、そ
れら吸気ポート19及び排気ポート20には、それぞれ
吸気バルブ21及び排気バルブ22が設けられている。
【0020】シリンダヘッド17には、吸気バルブ21
及び排気バルブ22を開閉駆動するための吸気カムシャ
フト23及び排気カムシャフト24が回転可能に支持さ
れている。これら吸気及び排気カムシャフト23,24
はタイミングベルト(図示せず)を介してクランクシャ
フト14に連結され、同ベルトによりクランクシャフト
14の回転が吸気及び排気カムシャフト23,24へ伝
達されるようになっている。そして、吸気カムシャフト
23が回転すると、吸気バルブ21が開閉駆動されて、
吸気ポート19と燃焼室18とが連通・遮断されるよう
になる。また、排気カムシャフト24が回転すると、排
気バルブ22が開閉駆動されて、排気ポート20と燃焼
室18とが連通・遮断されるようになる。
【0021】その排気カムシャフト24の外周面には、
一つの突起25が設けられている。この排気カムシャフ
ト22の側方には、突起25を検出して検出信号を出力
するカムポジションセンサ26が設けられている。そし
て、排気カムシャフト24が回転して、突起25が所定
の周期でカムポジションセンサ24の側方を通過するこ
とにより、同センサ24から突起25に対応した検出信
号が所定の周期で出力されるようになる。
【0022】上記吸気ポート19及び排気ポート20に
は、それぞれ吸気管30及び排気管31が接続されてい
る。この吸気管30内及び吸気ポート19内は吸気通路
32となっており、排気管31内及び排気ポート20内
は排気通路33となっている。そして、吸気通路32の
上流部及び排気通路33の下流部は、それぞれターボチ
ャージャ35に繋がっている。このターボチャージャ3
5は、吸気通路32の下流側へ空気を送り出すためのコ
ンプレッサホイール36と、排気通路33を通過する排
気ガスの吹き付けによって回転するタービンホイール3
7と、それらホイール36,37を一体回転可能に連結
するロータシャフト38とを備えている。
【0023】排気通路33には、タービンホイール37
を迂回するようにバイパス通路51が設けられている。
また、バイパス通路51には、アクチュエータ(図示せ
ず)により開閉駆動されるウェイストゲートバルブ52
が設けられている。このウェイストゲートバルブ52の
開閉駆動により、排気通路33におけるタービンホイー
ル37の上流側と下流側とが連通・遮断されるようにな
る。そして、ウェイストゲートバルブ52が開くと、排
気通路33を流れる排気ガスの一部がバイパス通路51
を通過するようになるため、タービンホイール37に吹
き付けられる排気ガスの量が少なくなる。
【0024】また、吸気通路32においてコンプレッサ
ホイール36よりも下流側には、スロットルバルブ34
が設けられている。スロットルバルブ34の開度は自動
車の室内に設けられたアクセルペダル34aの踏込量に
基づき調節され、このスロットルバルブ34の開度調節
により燃焼室18へ吸入される空気の量が調整される。
また、吸気管30において、スロットルバルブ34より
も下流側には圧力センサ30aが設けられている。この
圧力センサ30aは、スロットルバルブ34よりも下流
側に位置する吸気通路32内の圧力を検出し、その検出
した圧力に対応する検出信号を出力するようになってい
る。
【0025】一方、ディーゼルエンジン11のクランク
シャフト14は、燃料噴射ポンプ41のドライブシャフ
ト41aと連結されている。この燃料噴射ポンプ41
は、燃料ライン42を介してシリンダヘッド18の噴射
ノズル18aに接続されている。そして、燃料噴射ポン
プ41は、クランクシャフト14の回転がドライブシャ
フト41aに伝達されることによって駆動され、自動車
の燃料タンク(図示せず)から燃料を吸引するとともに
同燃料を噴射ノズル18aへ向けて吐出する。燃料噴射
ノズル18aは、燃料噴射ポンプ41から送り込まれた
燃料の圧力によって作動し、その燃料を燃焼室18内へ
噴射する。
【0026】また、燃料噴射ポンプ41は、噴射ノズル
18aへ向けて吐出される燃料の量を調整する電磁スピ
ル弁43と、その燃料の吐出開始時期を調整するタイマ
装置44とを備えている。そして、燃料噴射ポンプ41
から噴射ノズル18aへ向けて吐出される燃料の吐出量
と吐出時期とを上記電磁スピル弁43及びタイマ装置4
4で調整することによって、噴射ノズル18aから燃焼
室18へ噴射される燃料の噴射量及び噴射時期が調整さ
れる。
【0027】こうしたディーゼルエンジン11にあって
は、その吸気行程において、ピストン12の下降により
燃焼室18内に負圧が発生し、その負圧により燃焼室1
8へ吸気通路32を介して空気が吸入される。また、噴
射ノズル18aからは燃焼室18に吸入される空気の量
に対応した量の燃料が同燃焼室18へ向かって噴射さ
れ、その結果、燃焼室18には空気と燃料とが充填され
る。
【0028】その後、ディーゼルエンジン11の圧縮行
程において、ピストン12の上昇により燃焼室18内の
空気及び燃料が圧縮されることで、その燃料に対して着
火がなされる。そして、着火した燃料の爆発力によりピ
ストン12が下降してエンジン11は爆発行程に移り、
この爆発行程によってエンジン11は駆動力を得ること
となる。燃焼室18内で燃料が燃焼することにより発生
した排気ガスは、エンジン11の排気行程においてピス
トン12の上昇により排気通路33へ排出される。
【0029】排気通路33を通過する排気ガスは、ター
ボチャージャ35のタービンホイール37に吹き付けら
れる。タービンホイール37は排気ガスの吹き付けによ
って回転し、同ホイール37の回転はロータシャフト3
8を介してコンプレッサホイール36に伝達される。こ
うしてコンプレッサホイール36が回転すると、吸気通
路32の下流側へ向かって空気が強制的に送り出されて
燃焼室18への吸入空気量が増加し、ひいては燃焼室1
8への燃料の充填効率が向上することとなる。そしてそ
の結果、エンジン11の出力が向上するようになる。
【0030】また、ディーゼルエンジン11の回転数が
上昇して高回転域に達すると、ウェイストゲートバルブ
52が開かれて排気ガスの一部がバイパス通路51を通
過するようになる。そのため、ターボチャージャ35の
タービンハウジング37に吹き付けられる排気ガスの量
が少なくされて、ターボチャージャ35の回転が抑制さ
れるとともに、燃焼室18へ送り込まれる空気の過給圧
の過上昇が防止されるようになる。更に、ウェイストゲ
ートバルブ52が開かれることで、燃焼室18とターボ
チャージャ35との間の排気通路33内の圧力上昇も抑
制されるようになる。
【0031】次に、上記ターボチャージャ35の具体的
構成を、図2及び図3に基づいて詳しく説明する。図2
に示すように、ターボチャージャ35は、センタハウジ
ング61、コンプレッサハウジング62及びタービンハ
ウジング63を備えている。センタハウジング61に
は、上記ロータシャフト38がその軸線Lを中心に回転
可能に支持されている。このロータシャフト38の一端
部(図中右端部)には、複数の羽根36aを備えた上記
コンプレッサホイール36が取り付けられている。ま
た、ロータシャフト38の他端部(図中左端部)には、
同じく複数の羽根37aを備えた上記タービンホイール
37が取り付けられている。
【0032】センタハウジング61の一端側には、コン
プレッサホイール62の外周を囲うように、しかも渦巻
き状に延びるかたちで上記コンプレッサハウジング62
が取り付けられている。このようなコンプレッサハウジ
ング62において、センタハウジング61の反対側に位
置する部分には、エンジン11の燃焼室18(図1)に
供給される空気が導入される吸気入口62aが設けられ
ている。また、コンプレッサハウジング62の内部に
は、同ハウジング62と同じく渦巻き状に延びて吸気通
路32(図1)と連通するコンプレッサ通路64が設け
られている。更に、コンプレッサハウジング62には、
吸気入口62aを介して同ハウジング62内に導入され
た空気をコンプレッサ通路64へ送り出すための送出通
路65が設けられている。この送出通路65は、コンプ
レッサ通路64に沿って設けられている。そして、ロー
タシャフト38の回転に基づきコンプレッサホイール3
6が軸線Lを中心に回転すると、空気が吸気入口62
a、送出通路65及びコンプレッサ通路64を介して吸
気通路32へ強制的に送り出されるようになる。
【0033】一方、センタハウジング61の他端側に
は、タービンホイール37の外周を囲うように、しかも
渦巻き状に延びるかたちで上記タービンハウジング63
が取り付けられている。そしてこのタービンハウジング
63内には、同ハウジング63と同じく渦巻き状に延び
るスクロール通路66が設けられている。このスクロー
ル通路66は、エンジン11の排気通路33(図1)と
連通し、燃焼室18からの排気ガスが同排気通路33を
介して送り込まれる。
【0034】また、タービンハウジング63内には、ス
クロール通路66内の排気ガスをタービンホイール37
へ向けて吹き付けるための排気ガス流路67が、そのス
クロール通路66に沿って設けられている。この排気ガ
ス流路67からのタービンホイール37への排気ガスの
吹き付けによって、タービンホイール37が軸線Lを中
心に回転するようになる。なお、タービンホイール37
に吹き付けられた後の排気ガスは、タービンハウジング
63においてセンタハウジング61と反対側に位置する
部分に設けられた排気出口63aを介して触媒(図示せ
ず)へ送り出される。
【0035】次に、センタハウジング61とタービンハ
ウジング63との間に設けられて、上記排気ガス流路6
7を介してタービンホイール37に吹き付けられる排気
ガスの流速を調整する可変ノズル機構71について、図
3(a),(b)を参照して説明する。なお、図3
(a)は同機構71の側断面図であり、図3(b)は同
機構71の正面図である。
【0036】これら図3(a),(b)に示すように、
可変ノズル機構71は、リング状に形成されたノズルバ
ックプレート72を備えている。ノズルバックプレート
72には、複数の軸73が同プレート72の円心を中心
として等角度毎に設けられている。各軸73は、ノズル
バックプレート72をその厚さ方向に貫通して回動可能
に支持されている。これら軸73の一端部(図3(a)
中の左端部)には、ノズルベーン74が固定されてい
る。また、軸73の他端部(図3(b)中の右端部)に
は、同軸73と直交してノズルバックプレート72の外
縁部へ延びる開閉レバー75が固定されている。開閉レ
バー75の先端には二股に分岐した一対の挟持部75a
が設けられている。
【0037】各開閉レバー75とノズルバックプレート
72との間には、ノズルバックプレート72と重なるよ
うに環状のリングプレート76が設けられている。この
リングプレート76は、その円心を中心に周方向へ回動
可能となっている。また、リングプレート76にはその
円心を中心として等角度毎に複数のピン77が設けられ
ており、それらピン77が各開閉レバー75の挟持部7
5a間に回動可能な状態で挟持されている。
【0038】そして、リングプレート76がその円心を
中心に回動されると、各ピン77が各開閉レバー75の
挟持部75aをリングプレート76の回動方向へ押す。
その結果、それら開閉レバー75は軸73を回動させる
こととなり、軸73の回動に伴い各ノズルベーン74は
同軸73を中心にして各々同期した状態で開閉動作す
る。また、隣合うノズルベーン74間の隙間の大きさ
は、それらノズルベーン74の同期した開閉動作に基づ
き変化する。
【0039】上記構成の可変ノズル機構71は、ノズル
バックプレート72を図示しないボルトでタービンハウ
ジング63に固定することで、図2に示すように同ハウ
ジング63に取り付けられる。こうしてタービンハウジ
ング63に取り付けられた可変ノズル機構71は、セン
タハウジング61とタービンハウジング63との間に位
置することとなる。この状態において、リングプレート
76の外縁部(図中下端部)には軸線Lと同方向へ延び
るピン86が設けられ、そのピン86には可変ノズル機
構71を駆動するための駆動機構82が連結される。
【0040】駆動機構82は、センタハウジング61に
上記ピン86と同方向へ延びた状態で回動可能に支持さ
れた支軸83を備えている。この支軸83の一端部(図
中左端部)には、上記ピン86に対して回動可能に連結
された駆動レバー84が固定されている。また、支軸8
3の他端部(図中右端部)には、アクチュエータ87に
連結された操作片85が固定されている。
【0041】そして、アクチュエータ87の駆動により
操作片85が操作されて支軸83が回動すると、支軸8
3の回動に伴い駆動レバー84が支軸83を中心に回動
する。その結果、駆動レバー84によりピン86を介し
てリングプレート76が周方向に押され、軸線Lを中心
に回動することとなる。このリングプレート76の回動
により、隣合うノズルベーン74間の隙間の大きさが調
整され、当該隙間の調整に基づきスクロール通路66か
ら排気ガス流路67を介してタービンホイール37へ吹
き付けられる排気ガスの流速が調節される。
【0042】更に、タービンホイール37へ吹き付けら
れる排気ガスの流速を調節することにより、タービンホ
イール37、ロータシャフト38及びコンプレッサホイ
ール36の回転速度が適宜に調節され、ひいては燃焼室
18(図1)へ強制的に送り込まれる空気の量が調節さ
れる。こうした燃焼室18への吸入空気量の調整を行う
ことにより、エンジン11の出力向上と燃焼室18内の
過剰圧防止との両立が図られるようになる。
【0043】次に、上記アクチュエータ87及びその駆
動装置を図4に基づいて詳しく説明する。同図に示され
るように、アクチュエータ87の内部は、ダイヤフラム
88によって負圧室87aと大気室87bとに区画され
ている。この負圧室87aには負圧通路89が接続され
ている。また、大気室87bの内部は、アクチュエータ
87の外部と連通して大気圧となっている。一方、負圧
室87a内には、ダイヤフラム88と直交する方向に伸
縮するコイルスプリング88aが設けられている。ダイ
ヤフラム88には、コイルスプリング88aの伸縮方向
へ延びてアクチュエータ87の外部に突出するロッド8
8bが設けられている。このロッド88bは、上記ノズ
ルベーン74を開閉動作させるための駆動機構82に設
けられた操作片85(図2)に連結されている。
【0044】また、アクチュエータ87の負圧室87a
に接続された負圧通路89は、エンジン11のクランク
シャフト14に駆動連結されたバキュームポンプ91に
接続されている。その負圧通路89の途中にはエレクト
リック・バキューム・レギュレーティング・バルブ(E
VRV)90が設けられている。そして、クランクシャ
フト14の回転により駆動される上記バキュームポンプ
91は、EVRV90との間に位置する負圧通路89内
の負圧が一定値となるように同通路89内の空気を吸引
する。
【0045】一方、上記EVRV90は、電磁ソレノイ
ド(図示せず)を備えている。同電磁ソレノイドの消磁
状態においては、EVRV90は負圧室87aとアクチ
ュエータ87の外部とが連通する状態に保持される。こ
の状態にあっては、アクチュエータ87のロッド88b
は、コイルスプリング88aの付勢力により最も突出し
た状態に保持され、ターボチャージャ35のノズルベー
ン74は例えば全閉とされるようになる。
【0046】また、EVRV90の電磁ソレノイドの励
磁状態においては、EVRV90は負圧室87aとバキ
ュームポンプ91とを連通する状態に保持される。この
状態にあっては、負圧室87a内の空気がバキュームポ
ンプ91へ向けて吸引されることで、ダイヤフラム88
がコイルスプリング88aの付勢力に抗して変位する。
こうしたダイヤフラム88の変位により、ロッド88b
はアクチュエータ87に対して最も没入した状態に保持
され、ターボチャージャ35のノズルベーン74は例え
ば全開とされるようになる。
【0047】更に、電磁ソレノイドへの印加電圧をデュ
ーティ制御した場合には、負圧室87aからバキューム
ポンプ91へ向けて吸引される空気の量を調節すべくE
VRV90の開度が調節される。このEVRV90の開
度調節により、アクチュエータ87におけるロッド88
bの突出位置が適宜に変更され、ターボチャージャ35
けるノズルベーン74の開度が適宜に調整される。
また、このようにノズルベーン74の開度が調節される
ことで、ターボチャージャ35により燃焼室18(図
1)へ強制的に送り込まれる空気の量、即ち燃焼室18
への空気の過給圧が調節されるようになる。
【0048】次に、本実施形態におけるノズル開度制御
装置の電気的構成を図5に基づいて説明する。このノズ
ル開度制御装置は、燃料噴射時期制御、燃料噴射量制御
及びアイドル回転数制御など、エンジン11の運転状態
を制御するための電子制御ユニット(以下「ECU」と
いう)92を備えている。このECU92は、ROM9
3、CPU94、RAM95及びバックアップRAM9
6等を備える論理演算回路として構成されている。
【0049】ここで、ROM62は各種制御プログラム
や、その各種制御プログラムを実行する際に参照される
マップ等が記憶されるメモリであり、CPU94はRO
M93に記憶された各種制御プログラムやマップに基づ
いて演算処理を実行する。また、RAM95はCPU9
4での演算結果や各センサから入力されたデータ等を一
時的に記憶するメモリであり、バックアップRAM96
はエンジン11の停止時に保存すべきデータを記憶する
不揮発性のメモリである。そして、ROM93、CPU
94、RAM95及びバックアップRAM96は、バス
97を介して互いに接続されるとともに、外部入力回路
98及び外部出力回路99と接続されている。
【0050】外部入力回路98には、クランクポジショ
ンセンサ16、カムポジションセンサ26及び圧力セン
サ30aが接続されている。一方、外部出力回路99に
は、電磁スピル弁43、タイマ装置44及びEVRV9
0が接続されている。
【0051】このように構成されたECU92は、上記
圧力センサ30aからの検出信号に基づき燃焼室18へ
吸入される空気の量を求め、その吸入空気量に対応した
噴射量指令値を算出する。また、ECU92は、クラン
クポジションセンサ16及びカムポジションセンサ26
からの検出信号に基づきエンジン回転数NEやクランク
角度を求め、そのエンジン回転数NEやクランク角度か
ら噴射時期目標値を算出する。そして、ECU92は、
上記求めた噴射量指令値及び噴射時期目標値に基づき電
磁スピル弁43及びタイマ装置44を駆動制御し、上記
噴射量指令値に対応した燃料量を噴射させるとともに、
燃料の噴射時期を上記噴射時期目標値に近づける。この
ように燃料噴射量及び燃料噴射時期を制御することで、
ディーゼルエンジン11の運転状態を良好に保つことが
できるようになる。
【0052】次に、ノズルベーン74の開閉制御手順を
図6及び図7に基づいて説明する。この図6及び図7は
上記開閉制御のための処理ルーチンを示すフローチャー
トである。この処理ルーチンは、ECU92を通じて所
定時間毎の時間割り込みにて実行される。
【0053】同処理ルーチンにおいてECU92は、ス
テップS101の処理として、クランクポジションセン
サ16からの検出信号に基づき求められるエンジン回転
数NEと、噴射量指令値等によって求められるディーゼ
ルエンジン11の負荷とから過給圧目標値PIMTRG
を算出する。この過給圧目標値PIMTRGを算出する
際には、予め実験により求められてROM93に記憶さ
れた周知のマップ(図示せず)が参照される。ECU9
2は、以後の各ステップの処理を実行することで、実際
の過給圧PIMを上記算出された過給圧目標値PIMT
RGと一致させるよう、ターボチャージャ35における
ノズルベーン74の開度を制御する。
【0054】また、上記のように算出された過給圧目標
値PIMTRGは、ディーゼルエンジン11の低回転高
負荷時に大きくなり、同エンジン11の高回転低負荷時
には小さくなる。これは低回転高負荷時には過給圧PI
Mを高めて出力向上を図り、高回転低負荷時には過給圧
PIMを低くすべくノズルベーン74間の隙間を大きく
することで排気ガスの排出抵抗を低減するためである。
そして、このように過給圧PIMを制御することによっ
て、ディーゼルエンジン11の出力向上と燃焼室18及
び排気通路33内の過剰圧防止との両立が図られるよう
になる。
【0055】さて、以下に説明するステップS102〜
S107の処理は、実際の過給圧PIMを過給圧目標値
PIMTRGに近づけ、最終的に実際の過給圧PIMを
過給圧目標値PIMTRGと一致させるためのものであ
る。ECU92は、ステップS102の処理として圧力
センサ30aからの検出信号に基づき求められた実際の
過給圧PIMを読み込み、ステップS103の処理とし
て実際の過給圧PIMが過給圧目標値PIMTRGより
も小さいか否かを判断する。
【0056】そして、「PIM<PIMTRG」である
と判断された場合にはステップS104に進む。ECU
92は、ステップS104の処理として、前回のデュー
テイ比指令値DNFINi-1 からデューティ比補正値D
NFBIを減算したものを、今回のデューティ比指令値
DNFINとして設定し直す。このデューティ比指令値
DNFINに基づき、ECU92がEVRV90の電磁
ソレノイドへの印加電圧をデューティ制御した場合、ノ
ズルベーン74は閉じ側に制御される。
【0057】こうしたノズルベーン74の開度制御量
は、上記デューティ比補正値DNFBIに基づき変化す
る。即ち、デューティ比補正値DNFBIが大きい場合
には上記ノズルベーン74の開度制御量は大きくなり、
デューティ比補正値DNFBIが小さい場合には上記ノ
ズルベーン74の開度制御量は小さくなる。なお、本実
施形態のデューティ比補正値DNFBIは、実際の過給
圧PIMを速やかに過給圧目標値PIMTRGに近づけ
ることができ、且つ上記ノズルベーン74の開度制御量
が過度に大きくなることのない値に設定されている。
【0058】一方、上記ステップS103で「PIM<
PIMTRG」でないと判断された場合にはステップS
105に進む。このステップS105において、ECU
92は、実際の過給圧PIMが過給圧目標値PIMTR
Gと同じか否か判断する。そして、「PIM=PIMT
RG」であると判断された場合にはステップS106に
進む。ECU92は、ステップS106の処理として、
前回のデューティ比指令値DNFINi-1 を今回のデュ
ーティ比指令値DNFINとして設定し直す。このデュ
ーティ比指令値DNFINに基づき、ECU92がEV
RV90の電磁ソレノイドへの印加電圧をデューティ制
御した場合、ノズルベーン74の開度は変更されず一定
状態に保持される。
【0059】また、上記ステップS105において、
「PIM=PIMTRG」でないと判断された場合には
ステップS107に進む。ECU92は、ステップS1
07の処理として、前回のデューティ比指令値DNFI
Ni-1 に上記デューティ比補正値DNFBIを加算した
ものを、今回のデューティ比指令値DNFINとして設
定し直す。このデューティ比指令値DNFINに基づ
き、ECU92がEVRV90の電子ソレノイドへの印
加電圧をデューティ制御した場合、ノズルベーン74の
開き側に制御される。
【0060】上記各ステップS104,S106,S1
07の内のいずれかを経てステップS108(図7)に
進むと、ECU92はEVRV90駆動用のデューティ
比指令値DNFINが下限ガード値DNmin よりも小さ
いか否かを判断する。ここで、エンジン回転数NE、デ
ューティ比指令値DNFIN及びターボチャージャ35
の回転数との関係を図8のグラフに示す。
【0061】このグラフ中の実線は、ターボチャージャ
35の回転数を一定に保持した状態でのエンジン回転数
NEの変化に対するデューティ比指令値DNFINの推
移を示したものである。同グラフから明らかなように、
ターボチャージャ35の回転数が一定という条件下にお
いて、デューティ比指令値DNFINは、エンジン回転
数NEの増加に対して徐々に増加するような推移傾向と
なる。これはエンジン回転数NEが高くなるほど、ディ
ーゼルエンジン11から排出される排気ガスの量が増加
するためである。即ち、排気ガスの量が増加した状態で
ターボジャージャ35の回転数を一定に保持するには、
デューティ比指令値DNFINを大きくしてノズルベー
ン74を開き側に制御する必要があるためである。
【0062】今、ターボチャージャ35の回転数が例え
ば図中実線で示す状態にあるとき、デューティ比指令値
DNFINを大きくして図中の実線を矢印A方向に移行
させると、ノズルベーン74の開度が大きくなってター
ボチャージャ35の回転数は低下するようになる。ま
た、上記と逆にデューティ比指令値DNFINを小さく
して図中の実線を矢印B方向に移行させると、ノズルベ
ーン74の開度が小さくなってターボチャージャ35の
回転は上昇するようになる。このようにターボチャージ
ャ35の回転数の変化は、あるエンジン回転数NEにお
けるデューティ比指令値DNFINの変化に対応してい
るため、その都度のエンジン回転数NE及びデューティ
比指令値DNFINに基づきターボチャージャ35の回
転数を推定することが可能となる。
【0063】また、ターボチャージャ35が最大許容回
転数(例えば20万rpm)に保持された状態において
は、デューティ比指令値DNFINは、エンジン回転数
NEの変化に対して図中点鎖線で示す態様で推移する
こととなる。本実施形態では、そのデューテイ比指令値
DNFINと同じ値が上記下限ガード値DNmin として
設定されている。なお、エンジン回転数NEの変化に対
する下限ガード値DNmin の推移傾向(点鎖線)は、
上記デューティ比指令値DNFINの推移傾向(実線)
と同じになっている。即ち、下限ガード値DNmin は、
エンジン回転数NEが高回転になるほど増加するような
推移傾向を示す。
【0064】従って、上記ステップS108の判断処理
を実行することで、デューティ比指令値DNFINから
推定されるターボチャージャ35の回転数が、同ターボ
チャージャ35の最大許容回転数よりも小さいか否かが
判断されることとなる。そして、ステップS108でN
Oと判断された場合、ECU92は当該処理ルーチンを
一旦終了させる。また、YESと判断された場合には、
ステップS109へ進む。
【0065】このようにステップS108からステップ
S109に進むような自動車の運転状況の一例として
は、過給圧目標値PIMTRGを一定にした状態で自動
車が山岳地方等の高地にさしかかる場合があげられる。
この場合、実際の過給圧PIMを過給圧目標値PIMT
RGと一致した状態に保持すべく上記処理が実行される
ことにより、大気圧の低下に起因して吸気通路32にお
けるターボチャージャ35よりも上流側の圧力と下流側
の圧力との比(コンプレッサ圧力比)が大きくなる。こ
のコンプレッサ圧力比の変化を図9のグラフに示す。
【0066】この図9は、エンジン回転数NEの変化に
対するコンプレッサ圧力比の推移傾向を示すグラフであ
る。そして、上記のような高地にさしかかる自動車の運
転状況では、コンプレッサ圧力比が実線で示す状態から
二点鎖線で示す状態へ大きくなる。なお、エンジン回転
数NEの増加に対するコンプレッサ圧力比の推移傾向
は、実線で示す状態と二点鎖線で示す状態とでほぼ同じ
となっている。即ち、エンジン回転数NEが低回転領域
にある場合には、同回転数NEの増加に対してコンプレ
ッサ圧力比は徐々に増加することとなる。また、エンジ
ン回転数NEが中回転領域及び高回転領域にある場合に
は、同回転数NEの増加に対してコンプレッサ圧力比は
一定に保持される。
【0067】また、上記のようにコンプレッサ圧力比が
高くなったとき、デューティ比指令値DNFINは、図
10に実線で示す状態から図10に二点鎖線で示す状態
へと小さくなる。このようにデューティ比指令値DNF
INが小さくなることで、ターボチャージャ35のノズ
ルベーン74が閉じ側に制御され、実際の過給圧PIM
が増大するとともに、同ターボチャージャ35の回転数
が増加するようになる。
【0068】なお、図10は、過給圧目標値PIMTR
Gを一定に保持した状態での、エンジン回転数NEの変
化に対するデューティ比指令値DNFINの推移傾向を
示すグラフである。このグラフから明らかなように、過
給圧目標値PIMTRGを一定にした状態では、エンジ
ン回転数NEの増加に対してデューティ比指令値DNF
INが徐々に増加する推移傾向を示すようになる。な
お、このデューティ比指令値DNFINの推移傾向は、
実線で示す状態と二点鎖線で示す状態とでほぼ同じとな
っている。
【0069】上記のように自動車が高地にさしかかるこ
とで、デューティ比指令値DNFINが小さくなって、
そのデューティ比指令値DNFINが図8に点鎖線で
示す下限ガード値DNmin よりも小さくなると、ステッ
プS108でYESと判断されてステップS109に進
むことになる。ECU92は、ステップS109の処理
として、上記下限ガード値DNmin を新たなデューティ
比指令値DNFINとして設定した後、この処理ルーチ
ンを一旦終了させる。
【0070】こうして新たに設定されたデューティ比指
令値DNFINに基づき、ECU92がEVRV90の
電磁ソレノイドに対する印加電圧をデューティ制御する
ことで、ターボチャージャ35におけるノズルベーン7
4の開度が下限ガードされる。このノズルベーン74の
下限ガードによって、ターボチャージャ35の回転数
は、的確に最大許容回転数(本実施形態では20万回
転)以下とされる。
【0071】以上詳述した処理が行われる本実施形態に
よれば、以下に示す効果が得られるようになる。 ・本実施形態では、ノズルベーン74の開度を表すEV
RV90駆動用のデューティ比指令値DNFINに対し
下限ガード値DNmin を設けて、ターボチャージャ35
がその最大許容回転数を越えて上昇しないようノズルベ
ーン74の開度を制御した。従って、過給機回転数セン
サ等を設けずともターボチャージャ35の回り過ぎを防
止し、同ターボチャージャ35の運転を適正に維持する
ことができる。
【0072】 ・過給機回転数センサ等が不要になったことで、そのセ
ンサ等の設置にかかる手間や費用を削減することができ
る。 ・本実施形態では、過給圧目標値PIMTRGを一定と
した条件のもとで、ターボチャージャ35が最大許容回
転数となったときのEVRV90駆動用のデューティ比
指令値DNFINと同じ値が、デューティ比指令値DN
FINの下限ガード値DNmin として設定される。その
ため、過給圧目標値PIMTRGが一定の状態におい
て、上記下限ガード値DNmin は、図8に点鎖線で示
すようにエンジン回転数NEが高くなるほど増加するよ
うな推移傾向を示すこととなる。このようにディーゼル
エンジン11からの排気ガス量が多くなるエンジン回転
数NEの高回転領域ほど、下限ガード値DNmin が大き
い値となるように設定されるため、その高回転領域にお
いても排気ガスが好適に排出されるようになる。従っ
て、エンジン回転数NEが高回転領域にあるとき、ディ
ーゼルエンジン11から排出される排気ガスの排気抵抗
がノズルベーン74の閉じ過ぎによって過剰に増大する
のを好適に抑制することができる。
【0073】・上記にように本実施形態の下限ガード値
DNmin は、ターボチャージャ35が最大許容回転数と
なったときのEVRV90駆動用のデューティ比指令値
DNFINと同じ値に設定される。そのため、ターボチ
ャージャ35は、その全回転領域において運転可能とさ
れるようになる。その結果、上記下限ガード値DNmin
を設定することで、ターボチャージャ35の運転可能な
回転領域が不用意に限定されるのを防止することができ
るようになる。
【0074】なお、本実施形態は、例えば以下のように
変更することもできる。 ・本実施形態では、過給圧目標値PIMTRGを一定と
した条件のもとで、ターボチャージャ35が最大許容回
転数となったときのEVRV90駆動用のデューティ比
指令値DNFINと同じ値を、そのデューティ比指令値
DNFINの下限ガード値DNmin として設定したが、
本発明はこれに限定されない。即ち、図8に破線で示す
ように、エンジン回転数NEの高回転領域では、ターボ
チャージャ35が最大許容回転となったときのデューテ
ィ比指令値DNFINよりも大きい値を、下限ガード値
DNmin として設定してもよい。この場合、排気ガスの
量が多くなるエンジン回転数NEの高回転領域では、下
限ガード値DNmin が上記実施形態(図中の点鎖線)
と比較して大き目に設定される。そのため、ノズルベー
ン74の最低開度が上記実施形態の場合よりも開き側に
変位することとなり、排気ガス量が多くなるエンジン回
転数NEの高回転領域でも、同排気ガスを効率よく排出
することができるようになる。従って、エンジン回転数
NEが高回転領域に入るようなディーゼルエンジン11
の運転状態のときでも、同エンジン11からの排気ガス
の排気抵抗増大がより一層好適に抑制されるようにな
る。また、上記のようにエンジン回転数NEの高回転領
域のみ下限ガード値DNmin を大き目に設定するだけで
なく、エンジン回転数NEの全回転領域にて下限ガード
値DNmin を大き目に設定してもよい。この場合、ター
ボチャージャ35の回り過ぎを、より一層的確に防止す
ることができるようになる。
【0075】 ・本実施形態では、EVRV90駆動用のデューティ比
指令値DNFINの下限ガード値DNmin を可変とした
が、これに代えて下限ガード値DNmin を固定値として
もよい。この場合、上記可変とされる下限ガード値DN
min のうちの最も大きな値を、固定された下限ガード値
DNmin として設定することが好ましい。
【0076】・本実施形態では、バキュームポンプ9
1、EVRV90及びアクチュエータ87によってター
ボチャージャ35のノズルベーン74の開度を制御する
ようにしたが、その開度制御をステップモータ等その他
の機構によって行うようにしてもよい。また、空気圧に
より駆動される上記アクチュエータ87に代えて、油圧
により駆動されるアクチュータを採用してもよい。
【0077】・本実施形態では、圧力センサ30aから
の検出信号に基づき実際の過給圧PIMを求め、その過
給圧PIMがディーゼルエンジン11の運転状態に基づ
き求められる過給圧目標値PIMTRGに近づくようノ
ズルベーン74の開度を制御したが、本発明はこれに限
定されない。即ち、圧力センサ30aに代えてエアフロ
ーメータを吸気通路32に設け、そのエアフローメータ
によってディーゼルエンジン11に吸入される空気の実
際の過給量を検出する。そして、ディーゼルエンジン1
1の運転状態に基づき吸入空気の過給量目標値を求め、
その過給量目標に対して上記実際の過給量が近づくよう
ノズルベーン74の開度を制御してもよい。
【0078】・ディーゼルエンジン11に本発明を適用
する代わりに、ガソリンエンジンに本発明を適用しても
よい
【0079】
【0080】
【0081】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、ノズルベ
ーン開度はその上限値と開閉制御手段によって設定され
下限ガード値、すなわちターボチャージャの最大許容
回転数に対応した下限ガード値との間で制御されるた
め、過給機回転数センサ等を設けずとも、最大許容回転
数を越えるようなターボチャージャの過剰な回転数上昇
が防止され、ひいてはターボチャージャの運転を適正に
維持することができるようになる。
【0082】また、内燃機関が高出力側の運転領域に入
るような運転状態になったとき、同機関から排出される
排気ガスの排出抵抗増大を一層好適に抑制することがで
きるようになる。
【0083】請求項記載の発明によれば、内燃機関か
らの排気ガス量が多くなる同機関の高出力側の運転領域
ほど、ノズルベーンの開度の下限ガード値が大きい値に
設定される。そのため、上記運転領域においても内燃機
関からの排気ガスが好適に排出され、ひいては同排気ガ
スの排気抵抗が過剰に増大するのを好適に抑制すること
ができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のノズル開度制御装置が適用された
ディーゼルエンジンを示す概略図。
【図2】同エンジンに設けられたターボチャージャを示
す断面図。
【図3】同ターボチャージャにおけるノズルベーンを開
閉動作させるための可変ノズル機構を示す断面図及び正
面図。
【図4】上記可変ノズル機構を駆動する装置を示す概略
図。
【図5】上記ノズル開度制御装置の電気的構成を示すブ
ロック図。
【図6】ノズルベーンの開度制御手順を示すフローチャ
ート。
【図7】ノズルベーンの開度制御手順を示すフローチャ
ート。
【図8】EVRV駆動用のデューテイ比指令値、エンジ
ン回転数及びターボチャージャの回転数の関係を示すグ
ラフ。
【図9】エンジン回転数に伴い推移するコンプレッサ圧
力比の変化状態を示すグラフ。
【図10】エンジン回転数に伴い推移するEVRV駆動
用のデューティ比指令値の変化状態を示すグラフ。
【符号の説明】
11…ディーゼルエンジン、18…燃焼室、35…ター
ボチャージャ、74…ノズルベーン、87…アクチュエ
ータ、90…エレクトリック・バキューム・レギュレー
ティング・バルブ、92…電子制御ユニット(EC
U)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02B 37/24

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関からの排気ガスの吹き付けにより
    回転して同機関の燃焼室へ吸入される空気の過給を行う
    ターボチャージャと、そのターボチャージャに吹き付け
    られる前記排気ガスの流速を可変とすべく開閉動作する
    ノズルベーンと、前記燃焼室へ吸入される空気の過給圧
    若しくは過給量が内燃機関の運転状態に基づき求められ
    る過給目標値に近づくように前記ノズルベーンの開閉動
    作を制御する開閉制御手段とを備える可変ノズル型ター
    ボチャージャのノズル開度制御装置において、 前記開閉制御手段は、前記ターボチャージャが最大許容
    回転数になるときの前記ノズルベーンの開度と同じ値
    設定される同ノズルベーンの下限ガード値を内燃機関の
    高出力側の運転領域では前記ターボチャージャが最大許
    容回転数になるときの前記ノズルベーンの開度よりも大
    きい値に設定し、前記過給目標値に応じて開閉する同ノ
    ズルベーンの開度をその上限値と該設定した下限ガード
    値との間で制御することを特徴とする可変ノズル型ター
    ボチャージャのノズル開度制御装置。
  2. 【請求項2】内燃機関からの排気ガスの吹き付けにより
    回転して同機関の燃焼室へ吸入される空気の過給を行う
    ターボチャージャと、そのターボチャージャに吹き付け
    られる前記排気ガスの流速を可変とすべく開閉動作する
    ノズルベーンと、前記燃焼室へ吸入される空気の過給圧
    若しくは過給量が内燃機関の運転状態に基づき求められ
    る過給目標値に近づくように前記ノズルベーンの開閉動
    作を制御する開閉制御手段とを備える可変ノズル型ター
    ボチャージャのノズル開度制御装置において、 前記開閉制御手段は、前記ノズルベーンの開度に内燃機
    関の高出力側の運転領域ほど大きい値となるように下限
    ガード値を可変設定し、前記過給目標値に応じて開閉す
    る同ノズルベーンの開度をその上限値と該設定した下限
    ガード値との間で制御することを特徴とする 可変ノズル
    型ターボチャージャのノズル開度制御装置。
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