JPH1160650A - 成形材料 - Google Patents
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Abstract
る場合においても成形性に優れ、かつ色ムラが無く、表
面の光沢に優れた成形品を得ることができる成形材料を
提供する。 【解決手段】 成形材料は、ジシクロペンタジエン(以
下、DCP)を用いてなる不飽和ポリエステルと、炭素
数5以上の3級アルキル基がペルオキシド基に結合して
いるペルオキシ酸エステルとを含んでなる。不飽和ポリ
エステルは、不飽和ポリエステルとなるべき全多塩基酸
成分中の多塩基酸をAi (但し、i=1, 2, … , n、か
つ、nは自然数)、該全多塩基酸成分中に占めるAi で
示される多塩基酸のモル分率をmi 、Ai で示される多
塩基酸1分子が有するカルボキシル基の個数をNi (但
し、Ni は2以上の整数であり、酸無水物は有水化して
数える)、DCPのモル数をXとするとき、該全多塩基
酸成分中のカルボキシル基1モルに対するDCPのモル
数Xが、不等式 (1) 【数6】
Description
エンを用いてなる不飽和ポリエステルを含む成形材料に
関するものである。
成形材料としては、シートモールディングコンパウンド
(SMC)が知られている。しかしながら、該SMC
は、加熱圧縮成形時に、硬化による収縮を引き起こし
て、得られる成形品に割れや変形を生じる。そこで、一
般に、SMCには、熱可塑性重合体からなる低収縮化剤
が添加されており、この熱可塑性重合体の加熱時の膨張
によって、上記の収縮を低減することにより、成形欠陥
を抑制している。
剤とは、相分離を引き起こすので、SMCに着色剤が添
加されている場合には、上記の低収縮化剤を用いると、
得られる成形品の着色が不均一となり、色ムラを生じ
る。このため、成形品の外観が著しく損なわれてしま
う。そこで、成形性に優れ、かつ、例えば着色剤が添加
されている場合においても美麗な外観を示す成形品を得
ることができるSMC、つまり、成形材料として、例え
ば、特開昭63−196650号公報には、不飽和ポリ
エステルに対して相溶性・非相溶性の両方の性質を備え
た熱可塑性共重合体を低収縮化剤として用いた成形材料
が開示されている。特開昭50−67387号公報に
は、不飽和ポリエステルとの相溶性に優れた官能基を末
端に導入した熱可塑性共重合体を低収縮化剤として用い
た成形材料が開示されている。特開昭62−64858
号公報には、三次元化され、均一分散性の比較的高い低
架橋重合体を低収縮化剤として用いた成形材料が開示さ
れている。しかしながら、これら成形材料は、比較的特
殊な(いわゆる汎用ではない)低収縮化剤を用いる。こ
のため、成形材料のコストが比較的高くなるという不都
合を有している。
近年、ジシクロペンタジエンを用いてなる不飽和ポリエ
ステルを用いた成形材料が提案されている。該成形材料
は、例えば低収縮化剤と着色剤とが添加されている場合
においても成形性に優れ、かつ、耐水性に優れた色ムラ
の無い成形品を得ることができる。
洗面台等の水廻り用物品等の住宅設備部材としての成形
品には、機械的強度等の物性が優れていることの他に、
外観が良好(美麗)であることが求められている。しか
しながら、ジシクロペンタジエンを用いてなる不飽和ポ
リエステルを用いた上記従来の成形材料は、耐水性に優
れた色ムラの無い成形品を得ることができるものの、該
成形品の表面の光沢が乏しいという問題点を有してい
る。表面の光沢が乏しい成形品は、外観に劣るので、例
えば上記住宅設備部材として用いるには不適である。
たものであり、その目的は、例えば低収縮化剤と着色剤
とが添加されている場合においても成形性に優れ、か
つ、色ムラが無く、表面の光沢に優れた成形品、つま
り、美麗な外観を示し例えば浴槽や洗面台等の水廻り用
物品等の住宅設備部材として好適に用いることができる
成形品を得ることができる成形材料を、比較的安価に提
供することにある。
来の問題点を解決すべく、ジシクロペンタジエンを用い
てなる不飽和ポリエステルを含む成形材料について鋭意
検討した。その結果、ジシクロペンタジエンを用いてな
る不飽和ポリエステルであって、該不飽和ポリエステル
となるべき全多塩基酸成分とジシクロペンタジエンと
を、或る特定の不等式を満足するように用いてなる不飽
和ポリエステルと、硬化剤として或る特定の構造を備え
たペルオキシ酸エステルとを用いた成形材料が、例えば
低収縮化剤と着色剤とが添加されている場合においても
成形性に優れ、かつ、色ムラが無く、表面の光沢に優れ
た成形品、つまり、美麗な外観を示し例えば浴槽や洗面
台等の水廻り用物品等の住宅設備部材として好適に用い
ることができる成形品を得ることができることを見い出
して、本発明を完成させるに至った。
上記の課題を解決するために、ジシクロペンタジエンを
用いてなる不飽和ポリエステルであって、不飽和ポリエ
ステルとなるべき全多塩基酸成分中の多塩基酸をA
i (但し、i=1,2,…,n、かつ、nは自然数)、
該全多塩基酸成分中に占めるAi で示される多塩基酸の
モル分率をmi 、Ai で示される多塩基酸1分子が有す
るカルボキシル基の個数をNi (但し、Ni は2以上の
整数であり、酸無水物は有水化して数える)、ジシクロ
ペンタジエンのモル数をXとするとき、該全多塩基酸成
分中のカルボキシル基1モルに対するジシクロペンタジ
エンのモル数Xが、不等式(1)
炭素数5以上の3級アルキル基がペルオキシド基に結合
しているペルオキシ酸エステルを含むことを特徴として
いる。
課題を解決するために、請求項1記載の成形材料におい
て、上記ペルオキシ酸エステルがペルオキシ安息香酸エ
ステルであることを特徴としている。
着色剤とが添加されている場合においても成形性に優
れ、かつ、色ムラが無く、表面の光沢に優れた成形品、
つまり、美麗な外観を示し例えば浴槽や洗面台等の水廻
り用物品等の住宅設備部材として好適に用いることがで
きる成形品を得ることができる成形材料を提供すること
ができる。
な化合物であり、しかも、上記の構成によれば、従来の
成形材料では必要であった例えば特開昭50−6738
7号公報に示される、末端にカルボキシル基を有する熱
可塑性重合体や、特開昭62−64858号公報に示さ
れる、3次元化された低架橋ポリスチレン、特開昭63
−196650号公報に示される、スチレンと酢酸ビニ
ルとのブロック共重合体、等の比較的特殊な(いわゆる
汎用ではない)低収縮化剤を用いる必要が無い。従っ
て、上記種々の効果を奏する成形材料を、比較的安価に
提供することができる。
かかる成形材料は、ジシクロペンタジエンを用いてなる
不飽和ポリエステルであって、該不飽和ポリエステルと
なるべき全多塩基酸成分とジシクロペンタジエンとを、
或る特定の不等式を満足するように用いてなる不飽和ポ
リエステルと、硬化剤として或る特定の構造を備えたペ
ルオキシ酸エステルとを用いてなる。
テルは、例えば、不飽和ポリエステルとなるべき全多塩
基酸成分とアルコール成分とジシクロペンタジエンとを
原料として用いて製造することができる。
類の多塩基酸からなる。多塩基酸としては、具体的に
は、例えば、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、
イタコン酸、無水イタコン酸、メサコン酸、シトラコン
酸、無水シトラコン酸等の不飽和二塩基酸;フタル酸、
無水フタル酸、テトラヒドロフタル酸、テトラヒドロフ
タル酸無水物、イソフタル酸、テレフタル酸、アジピン
酸、セバシン酸、ヘット酸等の飽和二塩基酸;トリメリ
ト酸、トリメリト酸無水物、ピロメリト酸、ピロメリト
酸二無水物等の三官能以上の多塩基酸;等が挙げられ
る。これら多塩基酸は、一種類のみを用いてもよく、ま
た、二種類以上を併用してもよい。尚、全多塩基酸成分
に占める不飽和多塩基酸の割合は、モル比で70%以上
であることが望ましい。
類のアルコールからなる。アルコールとしては、具体的
には、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、ブタンジオール、ヘキサ
ンジオール、水素化ビスフェノール等のグリコール;グ
リセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリト
ール等の三官能以上のアルコール;エチレンオキシド、
プロピレンオキシド等のエポキシド;等が挙げられる。
これらアルコールは、一種類のみを用いてもよく、ま
た、二種類以上を併用してもよい。
酸成分との関係が、前記不等式(1)を満足するよう
に、その使用量を設定する。即ち、不飽和ポリエステル
となるべき全多塩基酸成分中の多塩基酸をAi (但し、
i=1,2,…,n、かつ、nは自然数)、該全多塩基
酸成分中に占めるAi で示される多塩基酸のモル分率を
mi 、Ai で示される多塩基酸1分子が有するカルボキ
シル基の個数をNi (但し、Ni は2以上の整数であ
り、酸無水物は有水化して数える)、ジシクロペンタジ
エンのモル数をXとするとき、該全多塩基酸成分中のカ
ルボキシル基1モルに対するジシクロペンタジエンのモ
ル数Xが、前記不等式(1)を満足するように、その使
用量を設定する。さらに好ましくは、該モル数Xが、不
等式(1a)
特に好ましくは、該モル数Xが、不等式(1b)
る。
和ポリエステルとなるべき全多塩基酸成分が無水マレイ
ン酸とトリメリト酸無水物とからなり、両者がモル比
3:1で用いられている場合を例に挙げて、より詳しく
説明する。無水マレイン酸を多塩基酸A1 、トリメリト
酸無水物を多塩基酸A2 とすると、モル分率m1 は0.
75、カルボキシル基の個数N1 は2、モル分率m2 は
0.25、カルボキシル基の個数N2 は3となる。よっ
て、前記不等式(1)は、 0.2/(2×0.75+3×0.25)≦X≦〔(2×0.75+
3×0.25)−1〕/(2×0.75+3×0.25) となり、計算すると(小数点以下3桁目を四捨五入)、 0.09≦X≦0.56 となる。従って、全多塩基酸成分中のカルボキシル基1
モルに対するジシクロペンタジエンのモル数Xを、0.
09モル以上、0.56モル以下に設定すればよい。具
体的には、例えば、全多塩基酸成分が無水マレイン酸3
モルとトリメリト酸無水物1モルとからなる場合には、
全多塩基酸成分中のカルボキシル基は9モルであるの
で、ジシクロペンタジエンの使用量は、0.81モル以
上、5.0モル以下に設定すればよい。
不等式(1)で示される範囲よりも小さい場合、つま
り、ジシクロペンタジエンの使用量が少ない場合には、
ジシクロペンタジエンを用いて不飽和ポリエステルを製
造することにより得られる効果が乏しくなる。従って、
例えば低収縮化剤と着色剤とが添加されている場合にお
いても成形性に優れ、かつ、美麗な外観を示す成形品を
得ることができる成形材料に好適な不飽和ポリエステル
を得ることができない。また、モル数Xが、不等式
(1)で示される範囲よりも大きい場合、つまり、ジシ
クロペンタジエンの使用量が多い場合には、不飽和ポリ
エステルを合成すると、低分子量の縮合体(重合体)が
多量に生成する。このため、成形材料を作成する際に、
増粘剤を多量に用いなければならない。また、このよう
にして得られる成形材料を成形してなる成形品は、機械
的強度等の物性が低下する。さらに、成形品のガラス転
移点(Tg)が低下すると共に、線膨張係数が上昇す
る。このため、加熱圧縮成形時に、硬化による収縮を引
き起こして、得られる成形品に割れや変形を生じると共
に、成形品表面の平滑性が著しく損なわれる。
方法は、特に限定されるものではない。該不飽和ポリエ
ステルの製造方法としては、例えば特公昭62−593
1号公報に示されているように、マレイン酸とジシクロ
ペンタジエンとの付加反応によって得たジシクロペンタ
ジエンマレートと、多塩基酸成分およびアルコール成分
とを混合して縮合反応させる方法;アルコール成分とジ
シクロペンタジエンとの付加反応によって得られる付加
物と、多塩基酸成分およびアルコール成分とを混合して
縮合反応させる方法;例えば特開平1−221408号
公報に示されているように、不飽和ポリエステルとなる
べき全多塩基酸成分とジシクロペンタジエンとアルコー
ル成分とを同時に仕込んで付加・縮合反応させる方法;
或いは、不飽和ポリエステルとなるべき全多塩基酸成分
とアルコール成分とを縮合反応させ、該縮合反応の途中
または終了後にジシクロペンタジエンを混合して付加反
応させる方法;等が挙げられる。
ば、不飽和ポリエステルとなるべき全多塩基酸成分、お
よびアルコール成分の種類や組み合わせ、ジシクロペン
タジエンの使用量(または比率)、或いは、所望する成
形材料の物性等に応じて適宜設定すればよい。
明においては、不飽和ポリエステルとなるべき(無水)
マレイン酸を含む全多塩基酸成分の全部または一部と、
ジシクロペンタジエンとを付加反応させ、得られたジシ
クロペンタジエンマレートを含む反応混合物と、該全多
塩基酸成分の残りの多塩基酸成分と、アルコール成分と
を混合して縮合反応させる方法がより好ましく、(無
水)マレイン酸の一部と、ジシクロペンタジエンとを付
加反応させ、得られたジシクロペンタジエンマレート
と、(無水)マレイン酸の残りと、アルコール成分とを
混合して縮合反応させる方法が特に好ましい。また、付
加反応は、水の存在下で行うことがより好ましく、窒素
ガス等の不活性ガスの雰囲気下で行うことがさらに好ま
しい。付加反応の進行の度合いは、反応混合物の酸価を
測定することによって認識することができる。
て得た反応混合物とアルコール成分とを混合して反応さ
せてもよく、或いは、前記付加反応によって得た反応混
合物と、アルコール成分と、該全多塩基酸成分の残りの
多塩基酸成分とを混合して反応させてもよい。また、縮
合反応は、窒素ガス等の不活性ガスの雰囲気下で行うこ
とがより好ましい。縮合反応の進行の度合いは、縮合物
の酸価および粘度を測定することによって認識すること
ができる。
成の不飽和ポリエステルとの混合物を用いて、つまり、
従来の(いわゆる着色性に劣る)不飽和ポリエステルと
上記構成の不飽和ポリエステルとを併用して、成形材料
を製造することもできる。従来の不飽和ポリエステルと
上記構成の不飽和ポリエステルとを併用する場合におい
て、両者の混合物(つまり、成形材料となるべき不飽和
ポリエステル)中における上記構成の不飽和ポリエステ
ルの割合は、10重量%以上であることが好ましく、3
0重量%以上であることがさらに好ましい。これによ
り、例えば低収縮化剤と着色剤とが添加されている場合
においても成形性に優れ、かつ、色ムラが無く、表面の
光沢に優れた成形品を得ることができる成形材料を提供
することができる。
て、炭素数5以上の3級アルキル基がペルオキシド基に
結合しているペルオキシ酸エステルを含んでいる。該ペ
ルオキシ酸エステルは、一般式(A)
基を表し、R1 は有機残基を表す)で表される構造、よ
り好ましくは、一般式(B)
を表し、R1 は有機残基を表す)で表される構造を有す
る過酸化物である。R1 で表される有機残基としては、
具体的には、例えば、アルキル基、アルコキシ基、シク
ロヘキシル基、シクロヘキセニル基、フェニル基、フェ
ノキシ基等が挙げられるが、特に限定されるものではな
い。また、例えばフェニル基やフェノキシ基は、アルキ
ル基等の置換基をさらに有していてもよい。R0 で表さ
れるアルキル基は、炭素数2〜6であることがより好ま
しく、並びに、直鎖状または分枝鎖状であることがより
好ましい。そして、ペルオキシ酸エステルとしては、R
1 で表される有機残基がフェニル基である過酸化物、即
ち、ペルオキシ安息香酸エステルが特に好ましい。
期温度は、凡そ70℃〜120℃である。ペルオキシ酸
エステルとしては、具体的には、例えば、t−アミルペ
ルオキシベンゾエート、t−ヘキシルペルオキシベンゾ
エート、t−ヘキシルペルオキシモノイソプロピルカー
ボネート、t−アミルペルオキシ−3,5,5−トリメ
チルヘキサノエート、t−ヘキシルペルオキシ−3,
5,5−トリメチルヘキサノエート等が挙げられるが、
特に限定されるものではない。これらペルオキシ酸エス
テルは、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上
を併用してもよい。上記例示のペルオキシ酸エステルの
うち、t−アミルペルオキシベンゾエート、およびt−
ヘキシルペルオキシベンゾエートが特に好ましい。
ルオキシ酸エステルの添加量は、特に限定されるもので
はなく、不飽和ポリエステルやエチレン性単量体(後述
する)の種類等に応じて適宜設定すればよいが、不飽和
ポリエステル100重量部に対して、0.05重量部〜
10重量部の範囲内がより好ましい。ペルオキシ酸エス
テルの添加量が上記範囲よりも少ない場合、または、上
記範囲よりも多い場合には、表面の光沢に優れた成形品
を得ることができる成形材料を得ることができないおそ
れがある。
シ酸エステルとの混合物を用いて、つまり、従来の硬化
剤とペルオキシ酸エステルとを併用して、成形材料を製
造することもできる。従来の硬化剤とペルオキシ酸エス
テルとを併用する場合において、両者の混合物中におけ
るペルオキシ酸エステルの割合は、30重量%以上であ
ることが好ましい。これにより、例えば低収縮化剤と着
色剤とが添加されている場合においても成形性に優れ、
かつ、色ムラが無く、表面の光沢に優れた成形品を得る
ことができる成形材料を提供することができる。
て、重合可能なエチレン性二重結合を有する単量体(以
下、エチレン性単量体と記す)、補強材、副資材(添加
剤)等を含んでいてもよい。上記の副資材としては、具
体的には、例えば、低収縮化剤、充填剤、着色剤、重合
禁止剤、離型剤、増粘剤、減粘剤、重合調整剤、粘度調
整剤等が挙げられる。本発明にかかる成形材料は、例え
ば、シートモールディングコンパウンド(SMC)や、
バルクモールディングコンパウンド(BMC)として好
適である。
体としては、具体的には、例えば、メタクリル酸メチ
ル、酢酸ビニル、トリメチロールプロパントリメタクリ
レート、スチレン、ビニルトルエン、ジアリルフタレー
ト等が挙げられるが、特に限定されるものではない。こ
れらエチレン性単量体は、一種類のみを用いてもよく、
また、二種類以上を併用してもよい。上記例示のエチレ
ン性単量体のうち、スチレンが特に好ましい。エチレン
性単量体の添加量は、特に限定されるものではないが、
不飽和ポリエステル100重量部に対して、10重量部
〜180重量部の範囲内がより好ましい。
は、具体的には、例えば、ガラス繊維等が挙げられる
が、特に限定されるものではない。また、補強材の添加
量は、特に限定されるものではない。例えば、ガラス繊
維は、成形材料の成形条件、或いは成形品の用途等に応
じて、その添加量や、繊維長、繊維径、収束本数等を適
宜設定すればよい。例えばガラス繊維の添加量は、10
重量%〜35重量%の範囲内がより好ましい。
ては、具体的には、例えば、ポリスチレン、ポリメタク
リル酸メチル、ポリエチレン、ポリプロピレン、飽和ポ
リエステル、ポリアミド、ポリウレタン等の、熱可塑性
重合体や熱可塑性共重合体;三次元化された低架橋重合
体;等が挙げられるが、特に限定されるものではない。
これら低収縮化剤は、一種類のみを用いてもよく、ま
た、二種類以上を併用してもよい。
記構成の不飽和ポリエステル100重量部に対して、3
重量部〜100重量部の範囲内が好ましい。さらに、低
収縮化剤の添加量は、該低収縮化剤の重量平均分子量が
50,000未満である場合には、10重量部〜100
重量部の範囲内がより好ましく、重量平均分子量が5
0,000以上である場合には、3重量部〜60重量部
の範囲内がより好ましい。低収縮化剤の添加量が上記範
囲よりも少ない場合には、得られる成形材料は、加熱圧
縮成形時における硬化による収縮が大きくなる。このた
め、得られる成形品に割れや反り等の変形を生じると共
に、成形品表面の平滑性が損なわれる。低収縮化剤の添
加量が上記範囲よりも多い場合には、得られる成形材料
は、加熱圧縮成形時に低収縮化剤の凝集を起こしつつ硬
化する。このため、得られる成形品の光沢が損なわれ
る。
は、具体的には、例えば、炭酸カルシウム、水酸化アル
ミニウム、クレー、タルク、シリカ等が挙げられるが、
特に限定されるものではない。これら充填剤は、一種類
のみを用いてもよく、また、二種類以上を併用してもよ
い。充填剤の添加量は、特に限定されるものではなく、
成形材料の成形条件、或いは成形品の用途等に応じて適
宜設定すればよいが、不飽和ポリエステル100重量部
に対して、50重量部〜300重量部の範囲内がより好
ましい。尚、充填剤を適宜選択することにより、成形品
にいわゆる透明感を付与することもできる。
限定されるものではなく、従来より不飽和ポリエステル
に使用されている種々の着色剤を用いることができる。
着色剤の添加量は、特に限定されるものではなく、成形
品の用途等に応じて適宜設定すればよい。
ては、具体的には、例えば、1,4−ベンゾキノン(p
−キノン)、ヒドロキノン、t−ブチルヒドロキノン、
t−ブチルカテコール等が挙げられるが、特に限定され
るものではない。これら重合禁止剤は、一種類のみを用
いてもよく、また、二種類以上を併用してもよい。重合
禁止剤の添加量は、特に限定されるものではない。
は、具体的には、例えば、ステアリン酸、ラウリル酸等
の脂肪酸、およびこれらの金属塩等が挙げられるが、特
に限定されるものではない。これら離型剤は、一種類の
みを用いてもよく、また、二種類以上を併用してもよ
い。離型剤の添加量は、特に限定されるものではなく、
離型剤の種類や成形材料の成形条件等に応じて適宜設定
すればよい。
基酸および/またはアルコールと反応し得る化合物であ
ればよく、具体的には、例えば、多官能イソシアネー
ト;酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛等の
多価金属酸化物;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウ
ム、水酸化アルミニウム等の多価金属水酸化物;等が挙
げられる。これら増粘剤は、一種類のみを用いてもよ
く、また、二種類以上を併用してもよい。そして、上記
例示の増粘剤のうち、多価金属酸化物および多価金属水
酸化物がより好ましく、アルカリ土類金属酸化物および
アルカリ土類金属水酸化物がさらに好ましく、酸化マグ
ネシウムおよび水酸化カルシウムが最も好ましい。増粘
剤の使用量は、特に限定されるものではなく、不飽和ポ
リエステルの重量平均分子量や粘度等に応じて適宜設定
すればよい。尚、増粘剤を用いて上記化学増粘を行う代
わりに、常温で結晶性を有する重合体等を用いて物理増
粘を行うこともできる。また、化学増粘と物理増粘とを
併用することもできる。
量平均分子量が7,000以上であれば、多価金属酸化
物および/または多価金属水酸化物を用いて、良好な増
粘を行うことができる。従って、増粘時において、不飽
和ポリエステルと充填剤とが分離することはない。ま
た、良好な増粘を行うことができるので、成形材料を梱
包する際に用いる離型フィルムの剥離性が良好となる。
従って、成形作業時の取り扱い性が良好となる。さら
に、多価金属酸化物および/または多価金属水酸化物を
用いて増粘を行うと、得られる成形材料の流動性が良好
となり、成形性に優れる。従って、成形欠陥や充填不良
を生じることはない。
整剤、および粘度調整剤は、特に限定されるものではな
く、従来より不飽和ポリエステルに使用されている種々
の減粘剤、重合調整剤、および粘度調整剤を用いること
ができる。
形材料がSMCである場合には、不飽和ポリエステル
に、ペルオキシ酸エステルを添加すると共に、低収縮化
剤と増粘剤とエチレン性単量体と副資材とを混合した
後、補強材に含浸させる方法が好ましい。また、成形材
料がBMCである場合には、不飽和ポリエステルに、ペ
ルオキシ酸エステルを添加すると共に、低収縮化剤とエ
チレン性単量体と増粘剤と補強材と副資材とを添加する
方法が好ましい。
物であり、しかも、上記の構成によれば、従来の成形材
料では必要であった例えば特開昭50−67387号公
報や特開昭62−64858号公報、特開昭63−19
6650号公報に示される比較的特殊な(いわゆる汎用
ではない)低収縮化剤を用いる必要が無く、しかも、汎
用の低収縮化剤と着色剤とが添加されている場合におい
ても、成形性に優れ、かつ、色ムラが無く、表面の光沢
に優れた成形品、つまり、美麗な外観を示す成形品を得
ることができる成形材料を、比較的安価に提供すること
ができる。
性、耐熱水性に優れているので、例えば浴槽や洗面台等
の水廻り用物品等の住宅設備部材に好適に用いられる。
尚、成形材料の成形方法や成形条件は、特に限定される
ものではない。
さらに具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら
限定されるものではない。尚、実施例および比較例に記
載の「部」は、「重量部」を示しており、「%」は、
「重量%」を示している。
流冷却器、および撹拌機を備えたフラスコを反応器とし
た。この反応器に、無水マレイン酸2.2モル、ジシク
ロペンタジエン2.0モル、および、水2.0モルを仕
込んだ。
撹拌しながら、100℃〜125℃の温度範囲で反応
(付加反応)させると共に、反応物の酸価を中和滴定法
によって随時測定した。そして、該酸価が260mgK
OH/g〜265mgKOH/gとなった時点で、上記
の反応物に、無水マレイン酸1.8モルと、プロピレン
グリコール2.5モル、トリメチロールプロパン0.0
5モルおよびネオペンチルグリコール0.5モルとを混
合した。その後、該混合物を窒素ガス雰囲気下で撹拌し
ながら、200℃で7時間反応(縮合反応)させた。
ステルを得た。この不飽和ポリエステルの酸価は25.
5mgKOH/gであった。尚、本実施例において、無
水マレイン酸中のカルボキシル基1モルに対するジシク
ロペンタジエンのモル数Xの好ましい範囲は、0.1モ
ル以上、0.5モル以下であり、上記の反応条件におい
て設定された該モル数Xは、0.25モルである。
チレン性単量体としてのスチレンを所定量加えた後、重
合禁止剤としてのヒドロキノンを100ppmとなるよ
うに添加し、均一に混合した。これにより、固形分(不
飽和ポリエステル)が60%、スチレンが40%の樹脂
組成物(UP−1)を調製した。上記の主な反応条件や
結果等を、表1にまとめた。
0部に、増粘剤としての酸化マグネシウム1.0部、ペ
ルオキシ酸エステル(硬化剤)としてのt−ヘキシルペ
ルオキシベンゾエート(以下、t−HPBと記す)1.
0部、充填剤としての炭酸カルシウム150.0部、低
収縮化剤としてのポリスチレン溶液30.0部およびポ
リエチレン粉末5.0部、着色剤5.0部、重合禁止剤
としての1,4−ベンゾキノン0.05部、および、離
型剤としてのステアリン酸亜鉛5.0部を加えて混合し
た。上記のポリスチレン溶液は、ポリスチレンを30
%、スチレンを70%の割合で含む混合物である。
1インチのガラス繊維(補強材)に含浸させ、シート状
にすることにより、本発明にかかる成形材料としてのS
MCを製造した。該SMC中に占めるガラス繊維の割合
は20%である。
熱圧縮成形した。即ち、300mm×300mmの大き
さのキャビティを有する金型を用い、上側の金型(意匠
面側)の温度を145℃、下側の金型(裏面側)の温度
を130℃に加熱した。次に、上記のキャビティに70
0gのSMCを充填し、圧力7MPaで所定時間、加熱
圧縮成形した。これにより、300mm×300mmの
大きさの平板(成形品)を製造した。
性を、目視にて評価した。また、平板表面の光沢を、目
視にて評価した。その結果、該平板は、色ムラが認めら
れず、かつ、表面光沢が良好な、美麗な外観を示した。
とめた。尚、表2において、着色性については、平板の
外観が良好で、色ムラが全く認められない場合を
「◎」、実用上、無視できる程度の色ムラが若干認めら
れる場合を「○」、全体に色ムラが認められる場合を
「×」で表した。光沢については、良好である場合を
「◎」、実用上、無視できる程度の光沢の低下が若干認
められる場合を「○」、光沢が多少損なわれている場合
を「△」、光沢が殆ど無い場合を「×」で表した。
物(UP−1)70.0部を用いて、t−HPB1.0
部の代わりにペルオキシ酸エステル(硬化剤)としての
t−アミルペルオキシベンゾエート(以下、t−APB
と記す)1.0部を用いた以外は、実施例1と同様にし
てコンパウンドを得た。そして、得られたコンパウンド
を、実施例1と同様にしてシート状にすることにより、
SMCを製造した。該SMC中に占めるガラス繊維の割
合は20%である。
一の成形条件で加熱圧縮成形することにより、平板を製
造した。得られた平板の着色性、並びに光沢を、実施例
1と同様にして評価した。その結果、該平板は、色ムラ
が認められず、かつ、表面光沢が良好な、美麗な外観を
示した。上記の主な製造条件や結果等を、表2にまとめ
た。
物(UP−1)70.0部を用いて、t−HPB1.0
部の代わりにペルオキシ酸エステル(硬化剤)としての
t−ヘキシルペルオキシモノイソプロピルカーボネート
(以下、t−HIPCと記す)1.0部を用いた以外
は、実施例1と同様にしてコンパウンドを得た。そし
て、得られたコンパウンドを、実施例1と同様にしてシ
ート状にすることにより、SMCを製造した。該SMC
中に占めるガラス繊維の割合は20%である。
一の成形条件で加熱圧縮成形することにより、平板を製
造した。得られた平板の着色性、並びに光沢を、実施例
1と同様にして評価した。その結果、該平板は、色ムラ
が認められず、かつ、表面光沢が実質的に良好な、美麗
な外観を示した。上記の主な製造条件や結果等を、表2
にまとめた。
物(UP−1)70.0部を用いて、t−HPB1.0
部の代わりにペルオキシ酸エステル(硬化剤)としての
t−アミルペルオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサ
ノエート(以下、t−APMHと記す)1.0部を用い
た以外は、実施例1と同様にしてコンパウンドを得た。
そして、得られたコンパウンドを、実施例1と同様にし
てシート状にすることにより、SMCを製造した。該S
MC中に占めるガラス繊維の割合は20%である。
一の成形条件で加熱圧縮成形することにより、平板を製
造した。得られた平板の着色性、並びに光沢を、実施例
1と同様にして評価した。その結果、該平板は、色ムラ
が認められず、かつ、表面光沢が実質的に良好な、美麗
な外観を示した。上記の主な製造条件や結果等を、表2
にまとめた。
物(UP−1)70.0部を用いて、t−HPB1.0
部の代わりにペルオキシ酸エステル(硬化剤)としての
t−ヘキシルペルオキシ−3,5,5−トリメチルヘキ
サノエート(以下、t−HPMHと記す)1.0部を用
いた以外は、実施例1と同様にしてコンパウンドを得
た。そして、得られたコンパウンドを、実施例1と同様
にしてシート状にすることにより、SMCを製造した。
該SMC中に占めるガラス繊維の割合は20%である。
一の成形条件で加熱圧縮成形することにより、平板を製
造した。得られた平板の着色性、並びに光沢を、実施例
1と同様にして評価した。その結果、該平板は、色ムラ
が認められず、かつ、表面光沢が実質的に良好な、美麗
な外観を示した。上記の主な製造条件や結果等を、表2
にまとめた。
応器に、無水マレイン酸2.2モル、ジシクロペンタジ
エン2.0モル、および、水2.0モルを仕込んだ。次
に、上記の内容物を窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら、
100℃〜125℃の温度範囲で反応させると共に、反
応物の酸価を随時測定した。そして、該酸価が260m
gKOH/g〜265mgKOH/gとなった時点で、
上記の反応物に、無水マレイン酸0.4モルと、プロピ
レングリコール0.65モルおよびトリメチロールプロ
パン0.55モルとを混合した。その後、該混合物を窒
素ガス雰囲気下で撹拌しながら、200℃で7.5時間
反応させた。
ステルを得た。この不飽和ポリエステルの酸価は26.
0mgKOH/gであった。尚、本実施例において、無
水マレイン酸中のカルボキシル基1モルに対するジシク
ロペンタジエンのモル数Xの好ましい範囲は、0.1モ
ル以上、0.5モル以下であり、上記の反応条件におい
て設定された該モル数Xは、0.38モルである。
チレンを所定量加えた後、ヒドロキノンを100ppm
となるように添加し、均一に混合した。これにより、固
形分が60%、スチレンが40%の樹脂組成物(UP−
2)を調製した。上記の主な反応条件や結果等を、表1
にまとめた。
0部を用いて、実施例1と同様にしてコンパウンドを得
た。そして、得られたコンパウンドを、実施例1と同様
にしてシート状にすることにより、SMCを製造した。
該SMC中に占めるガラス繊維の割合は20%である。
一の成形条件で加熱圧縮成形することにより、平板を製
造した。得られた平板の着色性、並びに光沢を、実施例
1と同様にして評価した。その結果、該平板は、色ムラ
が認められず、かつ、表面光沢が良好な、美麗な外観を
示した。上記の主な製造条件や結果等を、表2にまとめ
た。
応器に、無水マレイン酸2.2モル、ジシクロペンタジ
エン2.0モル、および、水2.0モルを仕込んだ。次
に、上記の内容物を窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら、
100℃〜125℃の温度範囲で反応させると共に、反
応物の酸価を随時測定した。そして、該酸価が260m
gKOH/g〜265mgKOH/gとなった時点で、
上記の反応物に、無水マレイン酸2.8モルと、プロピ
レングリコール3.55モルおよびネオペンチルグリコ
ール0.5モルとを混合した。その後、該混合物を窒素
ガス雰囲気下で撹拌しながら、200℃で8時間反応さ
せた。
ステルを得た。この不飽和ポリエステルの酸価は27.
0mgKOH/gであった。尚、本実施例において、無
水マレイン酸中のカルボキシル基1モルに対するジシク
ロペンタジエンのモル数Xの好ましい範囲は、0.1モ
ル以上、0.5モル以下であり、上記の反応条件におい
て設定された該モル数Xは、0.20モルである。
チレンを所定量加えた後、ヒドロキノンを100ppm
となるように添加し、均一に混合した。これにより、固
形分が60%、スチレンが40%の樹脂組成物(UP−
3)を調製した。上記の主な反応条件や結果等を、表1
にまとめた。
0部を用いて、酸化マグネシウムの使用量を1.0部か
ら1.5部に変更した以外は、実施例1と同様にしてコ
ンパウンドを得た。そして、得られたコンパウンドを、
実施例1と同様にしてシート状にすることにより、SM
Cを製造した。該SMC中に占めるガラス繊維の割合は
20%である。
一の成形条件で加熱圧縮成形することにより、平板を製
造した。得られた平板の着色性、並びに光沢を、実施例
1と同様にして評価した。その結果、該平板は、色ムラ
が実質的に認められず、かつ、表面光沢が良好な、美麗
な外観を示した。上記の主な製造条件や結果等を、表3
にまとめた。
物(UP−1)70.0部を用いて、t−HPB1.0
部の代わりに、t−HPB0.5部と、従来の硬化剤で
あるt−ブチルペルオキシモノイソプロピルカーボネー
ト(以下、t−BIPCと記す)0.5部との混合物を
用いた以外は、実施例1と同様にしてコンパウンドを得
た。そして、得られたコンパウンドを、実施例1と同様
にしてシート状にすることにより、SMCを製造した。
該SMC中に占めるガラス繊維の割合は20%である。
一の成形条件で加熱圧縮成形することにより、平板を製
造した。得られた平板の着色性、並びに光沢を、実施例
1と同様にして評価した。その結果、該平板は、色ムラ
が認められず、かつ、表面光沢が良好な、美麗な外観を
示した。上記の主な製造条件や結果等を、表3にまとめ
た。
物(UP−1)70.0部を用いて、t−HPB1.0
部の代わりに、従来の硬化剤であるt−BIPC1.0
部を用いた以外は、実施例1と同様にしてコンパウンド
を得た。そして、得られたコンパウンドを、実施例1と
同様にしてシート状にすることにより、比較用のSMC
を製造した。該比較用SMC中に占めるガラス繊維の割
合は20%である。
件と同一の成形条件で加熱圧縮成形することにより、比
較用の平板を製造した。得られた比較用平板の着色性、
並びに光沢を、実施例1と同様にして評価した。その結
果、該比較用平板は、色ムラは認められないものの、表
面光沢が殆ど無く、従って美麗な外観を示さなかった。
上記の主な製造条件や結果等を、表3にまとめた。
物(UP−1)70.0部を用いて、t−HPB1.0
部の代わりに、従来の硬化剤であるt−ブチルペルオキ
シベンゾエート(以下、t−BPBと記す)1.0部を
用いた以外は、実施例1と同様にしてコンパウンドを得
た。そして、得られたコンパウンドを、実施例1と同様
にしてシート状にすることにより、比較用のSMCを製
造した。該比較用SMC中に占めるガラス繊維の割合は
20%である。
件と同一の成形条件で加熱圧縮成形することにより、比
較用の平板を製造した。得られた比較用平板の着色性、
並びに光沢を、実施例1と同様にして評価した。その結
果、該比較用平板は、色ムラは認められないものの、表
面光沢が多少損なわれており、従って美麗な外観を示さ
なかった。上記の主な製造条件や結果等を、表3にまと
めた。
物(UP−1)70.0部を用いて、t−HPB1.0
部の代わりに、従来の硬化剤であるt−ブチルペルオキ
シラウレート(以下、t−BPLと記す)1.0部を用
いた以外は、実施例1と同様にしてコンパウンドを得
た。そして、得られたコンパウンドを、実施例1と同様
にしてシート状にすることにより、比較用のSMCを製
造した。該比較用SMC中に占めるガラス繊維の割合は
20%である。
件と同一の成形条件で加熱圧縮成形することにより、比
較用の平板を製造した。得られた比較用平板の着色性、
並びに光沢を、実施例1と同様にして評価した。その結
果、該比較用平板は、色ムラは認められないものの、表
面光沢が殆ど無く、従って美麗な外観を示さなかった。
上記の主な製造条件や結果等を、表3にまとめた。
応器に、無水マレイン酸2.2モル、ジシクロペンタジ
エン2.0モル、および、水2.0モルを仕込んだ。次
に、上記の内容物を窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら、
100℃〜125℃の温度範囲で反応させると共に、反
応物の酸価を随時測定した。そして、該酸価が260m
gKOH/g〜265mgKOH/gとなった時点で、
上記の反応物に、無水マレイン酸9.8モルと、プロピ
レングリコール11.0モルおよびトリメチロールプロ
パン1.1モルとを混合した。その後、該混合物を窒素
ガス雰囲気下で撹拌しながら、200℃で7.5時間反
応させた。
を得た。この比較用不飽和ポリエステルの酸価は26.
0mgKOH/gであった。尚、本比較例において、無
水マレイン酸中のカルボキシル基1モルに対するジシク
ロペンタジエンのモル数Xの好ましい範囲は、0.1モ
ル以上、0.5モル以下であり、上記の反応条件におい
て設定された該モル数Xは、0.08モルである。従っ
て、設定された上記のモル数Xは、好ましい範囲から外
れている。
に、スチレンを所定量加えた後、ヒドロキノンを100
ppmとなるように添加し、均一に混合した。これによ
り、固形分が60%、スチレンが40%の樹脂組成物
(UP−4)を調製した。上記の主な反応条件や結果等
を、表1にまとめた。
0部を用いて、実施例1と同様にしてコンパウンドを得
た。そして、得られたコンパウンドを、実施例1と同様
にしてシート状にすることにより、比較用のSMCを製
造した。該比較用SMC中に占めるガラス繊維の割合は
20%である。
件と同一の成形条件で加熱圧縮成形することにより、比
較用の平板を製造した。得られた比較用平板の着色性、
並びに光沢を、実施例1と同様にして評価した。その結
果、該比較用平板は、表面光沢は良好であったものの、
色ムラが認められ、従って美麗な外観を示さなかった。
上記の主な製造条件や結果等を、表3にまとめた。
上のように、ジシクロペンタジエンを用いてなる不飽和
ポリエステルであって、不飽和ポリエステルとなるべき
全多塩基酸成分中の多塩基酸をAi (但し、i=1,
2,…,n、かつ、nは自然数)、該全多塩基酸成分中
に占めるAi で示される多塩基酸のモル分率をmi 、A
iで示される多塩基酸1分子が有するカルボキシル基の
個数をNi (但し、Ni は2以上の整数であり、酸無水
物は有水化して数える)、ジシクロペンタジエンのモル
数をXとするとき、該全多塩基酸成分中のカルボキシル
基1モルに対するジシクロペンタジエンのモル数Xが、
不等式(1)
炭素数5以上の3級アルキル基がペルオキシド基に結合
しているペルオキシ酸エステルを含む構成である。
のように、上記ペルオキシ酸エステルがペルオキシ安息
香酸エステルである構成である。
が添加されている場合においても成形性に優れ、かつ、
色ムラが無く、表面の光沢に優れた成形品、つまり、美
麗な外観を示し例えば浴槽や洗面台等の水廻り用物品等
の住宅設備部材として好適に用いることができる成形品
を得ることができる成形材料を提供することができると
いう効果を奏する。
な化合物であり、しかも、従来の成形材料では必要であ
った例えば末端にカルボキシル基を有する熱可塑性重合
体や、3次元化された低架橋ポリスチレン、スチレンと
酢酸ビニルとのブロック共重合体、等の比較的特殊な
(いわゆる汎用ではない)低収縮化剤を用いる必要が無
いので、上記種々の効果を奏する成形材料を、比較的安
価に提供することができるという効果を奏する。
Claims (2)
- 【請求項1】ジシクロペンタジエンを用いてなる不飽和
ポリエステルであって、不飽和ポリエステルとなるべき
全多塩基酸成分中の多塩基酸をAi (但し、i=1,
2,…,n、かつ、nは自然数)、該全多塩基酸成分中
に占めるAi で示される多塩基酸のモル分率をmi 、A
i で示される多塩基酸1分子が有するカルボキシル基の
個数をNi (但し、Ni は2以上の整数であり、酸無水
物は有水化して数える)、ジシクロペンタジエンのモル
数をXとするとき、該全多塩基酸成分中のカルボキシル
基1モルに対するジシクロペンタジエンのモル数Xが、
不等式(1) 【数1】 を満足する不飽和ポリエステル、および、炭素数5以上
の3級アルキル基がペルオキシド基に結合しているペル
オキシ酸エステルを含むことを特徴とする成形材料。 - 【請求項2】上記ペルオキシ酸エステルがペルオキシ安
息香酸エステルであることを特徴とする請求項1記載の
成形材料。
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