JPH1160272A - プラズマディスプレーパネル用誘電体形成材料 - Google Patents
プラズマディスプレーパネル用誘電体形成材料Info
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Abstract
て好適な誘電体層を形成できるプラズマディスプレーパ
ネル用誘電体形成材料を提供する。 【解決手段】 ガラス粉末55〜95重量%、酸化チタ
ン粉末5〜40重量%の組成を有することを特徴とす
る。
Description
パネル用誘電体形成材料に関するものである。
ス板には、プラズマ放電の位置を定るためのアドレス電
極が形成され、その上には電極保護用の誘電体層が形成
されている。この誘電体層は、ガラス粉末を含む誘電体
材料をアドレス電極上に塗布し、焼成することにより形
成される。
にバリアリブが形成され、またセル内には、赤(R)、
緑(G)、青(B)の蛍光体が塗布されており、プラズ
マ放電を起こして紫外線を発生させることにより、蛍光
体が刺激されて発光する仕組みになっている。
保護用の誘電体層には、500〜600℃の焼成で形成
できることや高い耐電圧を有することが必要であるが、
最近、デバイスの性能を高めるために輝度を上げる努力
がなされており、このため誘電体材料についても、輝度
の向上に寄与する材料の開発が求められている。
レス電極保護用として好適な誘電体層を形成できるプラ
ズマディスプレーパネル用誘電体形成材料を提供するこ
とである。
を行った結果、上記目的を達成するためには誘電体層の
反射率を上げればよいこと、及びそのためには誘電体形
成材料中に酸化チタン粉末を特定量添加すればよいこと
を見いだし、本発明として提案するものである。
ル用誘電体形成材料は、ガラス粉末55〜95重量%、
酸化チタン粉末5〜40重量%の組成を有することを特
徴とする。
形成用材料は、ガラス粉末と酸化チタン粉末を主成分と
して含有する。
層を形成するための基本材料であり、その含有量は60
〜95重量%、好ましくは65〜90重量%である。ガ
ラス粉末が60重量%より少なくなると焼結性が低下
し、緻密な焼結体とならず高い耐電圧を有する誘電体層
が得られなくなる。一方、95重量%より多くなると相
対的に酸化チタン粉末が少なくなるために十分な反射率
を有する誘電体層が得られなくなる。ガラス粉末として
は、重量百分率でPbO 50〜75%(好ましくは5
5〜70%)、B2 O3 2〜30%(好ましくは5〜
25%)、SiO2 2〜35%(好ましくは3〜31
%)、ZnO 0〜20%(好ましくは0〜10%)の
組成を有するガラスや、重量百分率でPbO 30〜5
5%(好ましくは40〜50%)、B2 O3 10〜4
0%(好ましくは15〜35%)、SiO2 1〜15
%(好ましくは2〜10%)、ZnO 0〜30%(好
ましくは10〜30%)、BaO+CaO+Bi2 O3
0〜30%(好ましくは3〜20%)の組成を有する
ガラスや、重量百分率でZnO 25〜45%(好まし
くは30〜40%)、Bi2 O3 15〜35%(好ま
しくは20〜30%)、B2 O3 10〜30%(好ま
しくは17〜25%)、SiO2 0.5〜8%(好ま
しくは3〜7%)、CaO+SrO+BaO 8〜24
%(好ましくは10〜20%)の組成を有するガラス
が、500〜600℃の焼成で良好な流動性を示し、ま
た絶縁特性に優れるとともに安定であるために好適であ
る。
電体層の反射率を飛躍的に高める効果があり、その含有
量は5〜40%、好ましくは10〜40%である。酸化
チタン粉末が5%より少ないと高い反射率を有する誘電
体層を形成することができず、40%より多くなると焼
結性が低下してしまう。なお酸化チタンには、白色度は
高いが誘電率も高いルチル型と、白色度はルチル型より
いくらか劣るものの誘電率の低いアナターゼ型の2種類
があるが、高い耐電圧が求められる本用途においては、
両者の比率は重量比で0:100〜80:20の範囲に
なるようにすることが好ましい。
光が散乱して反射率が高くなるため好ましく、特に50
%粒子径D50が2μm以下、最大粒子径DMAX が10μ
m以下であることが好ましい。なお50%粒子径D50が
0.1μmより小さい場合や最大粒子径DMAX が1μm
より小さい場合は、可視光の波長よりも粒子径が小さく
なって透過率が高くなる結果、反射率が低下し易くなる
ため好ましくない。
を高める目的で白色のセラミック粉末を40重量%以
下、好ましくは35%以下添加することができる。この
ようなセラミック粉末として酸化ジルコニウム、ジルコ
ン、アルミナ、酸化亜鉛等を単独或いは混合して使用す
ることができる。しかしながらセラミック粉末が40重
量%より多くなると焼結が不十分となり、高い耐電圧を
有する安定な誘電体層が得難くなる。なおこれらセラミ
ック粉末は、50%粒子径D50が5μm以下、最大粒子
径DMAX が20μm以下の粒度分布を有するものを使用
することが望ましい。
い温度で焼成してガラス膜としたときに、分光光度計で
積分球を用いて測定した反射率が膜厚15μmで、波長
460nm(青)において60%以上、波長550nm
(緑)において55%以上、及び波長620nm(赤)
において50%以上となるようにすることが好ましい。
これらの条件を満たすガラス膜となるように調整するこ
とにより、誘電体層として使用した場合にデバイスの輝
度を大きく向上させることができる。
護用誘電体層を形成するには、アドレス電極が形成され
た背面ガラス板上に、バインダー及び有機溶剤と混練し
てペースト状にした材料をスクリーン印刷したり、熱可
塑性樹脂や可塑剤を添加してグリーンシート状に成型し
た材料を熱圧着した後に、500〜600℃で焼成すれ
ばよい。
用誘電体形成材料を実施例に基づいて詳細に説明する。
料A〜D)を示している。
た。まず表に示す酸化物組成となるようにガラス原料を
調合し、均一に混合した後、白金ルツボに入れ、125
0℃で2時間溶融し、成形した。次に得られたガラス粉
末をアルミナボールミルで粉砕し、目開き53μmの篩
で分級してガラス粉末を得た。
o.1〜8)及び比較例(試料No.9、10)を示し
ている。
て作製した。
ラミック粉末を表の割合で混合し、エチルセルロースの
ターピネオール溶液と混練してペーストにした。なお酸
化チタン粉末は、表に示す粒度分布を有するものを使用
し、その他のセラミック粉末は、50%粒子径D50が2
μm以下及び最大粒子径DMAX が10μm以下のものを
使用した。次いでスクリーン印刷法にてガラス板上にペ
ーストを塗布した後、表に示す温度で10分間焼成し、
膜厚15μmのガラス膜を得た。なお酸化チタン粉末及
びその他のセラミック粉末の50%粒子径D50及び最大
粒子径DMAX は、日機装株式会社製のレーザー回折式粒
度分布計「マイクロトラックSPA」を用いて測定した
ものである。
nm、550nm及び620nmにおけるガラス膜の反
射率について評価した。結果を表に示す。
あるNo.1〜8の試料は、ガラス膜の反射率が460
nmにおいて58%以上、550nmにおいて55%以
上、620nmにおいて50%以上であった。これに対
して比較例である試料No.9及び10は、ガラス膜の
反射率が460nmにおいて50%以下、550nmに
おいて45%以下、620nmにおいて40%以下と低
かった。
分球を使用して測定した。
は、反射率の高いガラス膜を形成することができるた
め、デバイスの輝度向上に寄与することができる。それ
ゆえ、プラズマディスプレーパネルのアドレス電極保護
用誘電体層材料として好適である。
Claims (8)
- 【請求項1】 ガラス粉末55〜95重量%、酸化チタ
ン粉末5〜40重量%の組成を有することを特徴とする
プラズマディスプレーパネル用誘電体形成材料。 - 【請求項2】 酸化チタン粉末は、50%粒子径D50が
2μm以下の粒度分布を有することを特徴とする請求項
1のプラズマディスプレーパネル用誘電体形成材料。 - 【請求項3】 酸化チタン粉末は、最大粒子径DMAX が
10μm以下の粒度分布を有することを特徴とする請求
項1又は2のプラズマディスプレーパネル用誘電体形成
材料。 - 【請求項4】 ガラス粉末が、重量百分率でPbO 5
0〜75%、B2 O3 2〜30%、SiO2 2〜3
5%、ZnO 0〜20%の組成を有することを特徴と
する請求項1のプラズマディスプレーパネル用誘電体形
成材料。 - 【請求項5】 ガラス粉末が、重量百分率でPbO 3
0〜55%、B2 O3 10〜40%、SiO2 1〜
15%、ZnO 0〜30%、BaO+CaO+Bi2
O3 0〜30%の組成を有することを特徴とする請求
項1のプラズマディスプレーパネル用誘電体形成材料。 - 【請求項6】 ガラス粉末が、重量百分率でZnO 2
5〜45%、Bi2O3 15〜35%、B2 O3 1
0〜30%、SiO2 0.5〜8%、CaO+SrO
+BaO 8〜24%の組成を有することを特徴とする
請求項1のプラズマディスプレーパネル用誘電体形成材
料。 - 【請求項7】 軟化点より10℃高い温度で焼成したと
きに形成されるガラス膜は、分光光度計を用いて測定さ
れた反射率が膜厚15μmで、波長460nmにおいて
60%以上、波長550nmにおいて55%以上、及び
波長620nmにおいて50%以上であることを特徴と
する請求項1〜6のプラズマディスプレーパネル用誘電
体形成材料。 - 【請求項8】 背面ガラス板のアドレス電極上に形成さ
れるアドレス電極保護用誘電体層材料として使用される
ことを特徴とする請求項1〜7のプラズマディスプレー
パネル用誘電体形成材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23771397A JP3845973B2 (ja) | 1997-08-18 | 1997-08-18 | プラズマディスプレーパネル用誘電体形成材料 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH1160272A true JPH1160272A (ja) | 1999-03-02 |
JP3845973B2 JP3845973B2 (ja) | 2006-11-15 |
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JP23771397A Expired - Fee Related JP3845973B2 (ja) | 1997-08-18 | 1997-08-18 | プラズマディスプレーパネル用誘電体形成材料 |
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JP (1) | JP3845973B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0957502A2 (en) * | 1998-05-12 | 1999-11-17 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Manufacturing method of plasma display panel and plasma display panel |
US7224122B2 (en) | 2003-10-28 | 2007-05-29 | Samsung Sdi Co., Ltd. | Plasma display panel (PDP) with multiple dielectric layers |
JP2007331999A (ja) * | 2006-06-16 | 2007-12-27 | Nippon Electric Glass Co Ltd | プラズマディスプレーパネル用誘電体材料 |
-
1997
- 1997-08-18 JP JP23771397A patent/JP3845973B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP0957502A2 (en) * | 1998-05-12 | 1999-11-17 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Manufacturing method of plasma display panel and plasma display panel |
EP0957502A3 (en) * | 1998-05-12 | 2000-01-19 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Manufacturing method of plasma display panel and plasma display panel |
US7224122B2 (en) | 2003-10-28 | 2007-05-29 | Samsung Sdi Co., Ltd. | Plasma display panel (PDP) with multiple dielectric layers |
JP2007331999A (ja) * | 2006-06-16 | 2007-12-27 | Nippon Electric Glass Co Ltd | プラズマディスプレーパネル用誘電体材料 |
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