JPH11508901A - メチルアミン化合物の製造方法 - Google Patents

メチルアミン化合物の製造方法

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JPH11508901A JP9505371A JP50537197A JPH11508901A JP H11508901 A JPH11508901 A JP H11508901A JP 9505371 A JP9505371 A JP 9505371A JP 50537197 A JP50537197 A JP 50537197A JP H11508901 A JPH11508901 A JP H11508901A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、変性アンモニウムモルデナイトの製造方法に関し、この方法は、(1)アンモニウムモルデナイトを、このモルデナイトがアンモニウム形態に維持される条件下に乾燥させる工程、および(2)このようにして得られる乾燥したアンモニウムモルデナイトを気相で300〜600℃の温度においてテトラクロロシランにより処理する工程、からなることを特徴とする方法である。この方法によって得られる変性アンモニウムモルデナイトは、アンモニアとメタノールとの反応によるメチルアミン化合物の製造における触媒として使用するのに適しており、ジメチルアミンにかかわる高度の選択を可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】 メチルアミン化合物の製造方法 本発明は変性アンモニウムモルデナイト(mordenite)の製造方法に 関し、特にこの方法により製造される、この変性アンモニウムモルデナイトを含 有する触媒、およびまたこの触媒を使用し、高められた温度および任意に高めら れた圧力の下に、気相でメタノールとアンモニアとを反応させることによるメチ ルアミン化合物の製造方法に関する。 アンモニアおよびメタノールからのメチルアミン化合物の触媒による合成にお いては、メタノールとアンモニアとの気化混合物を先ず製造する。次いで、反応 器内で約220〜約500℃において、大気圧ないし約50バールの圧力下に触 媒床を通すことによって反応させる。 このアンモニアとメタノールとの反応生成物は、3種のアミン化合物、モノエ チルアミン(MMAで表わす)、ジメチルアミン(DMAで表わす)、トリエチ ルアミン(TMAで表わす)、水、アンモニアおよび未反応メタノールの混合物 からなる。さらに、ジメチルエーテル(DMEで表わす)が副生成物として生成 されることがある。これらの生成物の中で、ジメチルアミンは、工業に関連する かぎり、最も追求されてきたアミンである;ジメチルアミンは、溶剤、医薬品、 硬化促進剤、界面活性剤、殺カビ剤(例えば、テトラメチルチウラムジスルフィ ド)などのような多くの商業製品を製造するための原料として実際に使用されて いる。アンモニアとメタノールとからのメチルアミンの製造には、反応後に得ら れる生成物の分離工程が必ず包含される。しかしながら、このメチルアミン化合 物の混合物からの蒸留によるジメチルアミンの単離は、残留アンモニアと生成さ れるメチルアミン化合物とが共沸混合物を生成することから、格別に複雑である 。 現時点で、メチルアミン化合物は、メタノールとアンモニアとから工業的規模 で、大部分の場合に、無定型シリカ−アルミナ触媒を使用して製造されており、 これはこの触媒が格別の触媒性を有するからである。 しかしながら、これらの触媒の存在下に得られるメチルアミン化合物の混合物 は、トリメチルアミンを主要割合で含有しており、従って所望のジメチルアミン の製造は充分なものではない。 これが、トリメチルアミンの生成をできるだけ抑制しながら、ジメチルアミン を選択的に得ることができる触媒を発見するために、何故多くの研究がなされて きたかの理由である。反応生成物中の種々のメチルアミン化合物の量は、反応の 熱力学的平衡によって決定される;これらの量は、他のパラメーターの中でも、 反応温度および反応剤のモル比に依存する。例えば、300℃の反応温度で、ア ンモニアとメタノールとを2:1のN/C原子比に相当して供給し、かつまたメ タノールを0.3kg/時間/触媒kgの速度で供給する場合であって、活性で あるが非選択性の触媒を使用して、メタノールの全変換が達成される場合に、平 衡時点のメチルアミン化合物の混合物の組成は、重量%で、20%MMA、22 .5%DMAおよび57.5%TMAである。この生成物の組成は、熱力学的平 衡組成に対応する。従って、これらの条件下ではトリメチルアミンが主として生 成される。 他方、トリメチルアミンの生成を抑制すると、平衡時点のMMAとDMAとの 混合物の組成は、同一条件下に、かつまたメタノールの全変換が達成されたもの として、重量%で、31.5%MMAおよび68.5%DMAである。 トリメチルアミンの生成をほぼ完全に阻止する選択的触媒の開発が重要である ことは容易に見ることができる。 この目的を達成するために、多数の触媒が提案されている。刊行物には、特に 合成または天然のゼオライト類、例えばゼオライトX、Y、ZK−5、ZSM− 5、ZSM−12、FU−1、SK、エリオナイト、フェリエライト、ホージャ サイト、チャバサイト、クリノプティロライトおよびさらに特にモルデナイトが 挙げられている。これらのゼオライト類はそのままで、またはそれらの特性、例 えば酸性部位の数、孔サイズまたはケイ素/アルミニウム比を変えるために種々 の処置に付された後に使用される。提案されている処置には、中でも、性質およ びカチオンの割合の変更、酸による処置、水蒸気の存在または不存在下での焼結 、あるいは各種シリル化剤によるシリル化が包含される。これらの種々の提案さ れている処置は、触媒活性および(または)モノメチルアミンまたはジメチルア ミ ンの生成にかかわる選択性の点で幾分の改良をもたらすことができる。 しかしながら、これらのゼオライトを触媒として使用した場合に、ジメチルア ミン製造にかかわる選択性は依然として低いままとどまる。非常に多くの場合に 、得られる数値は、3種のメチルアミン間の熱力学的平衡が得られた時点で得る ことができる数値にほとんど近似している。 一例として、各種ゼオライトの存在下におけるメタノールとアンモニアとから のジメチルアミンの選択的合成にかかわる論文において(I.Mochida等 によるJ.Catal.,82,(1983),313〜321)、著者は、ナ トリウム、マグネシウムまたはランタン−水素カチオンによりそのカチオンが交 換されている形態またはプロトン形態のモルデナイト類[Norton Co. ,Ltdからのゼオロン(Zeolon)]を用いて、最高のメタノール変換率 およびジメチルアミンにかかわる選択性が得らることを報告している。この後者 の形態で、かつまた400℃の反応温度において、94.5モル%のような高い 変換率および51.5モル%のDMAに対する選択性が得られる。しかしながら 、生成されるトリメチルアミンの量は無視できるにはほど遠い量であり、TMA にかかわる選択性は11.9モル%に達する。 米国特許5,137,854および同5,210,308では、この欠点が特 別の処置を受けたプロトンモルデナイトを使用することによって克服されている 。この処置は、ナトリウムモルデナイトを、高められた温度(例えば、約700 ℃)において気相でテトラクロロシランによる処理に付し、次いでこのように処 理されたナトリウムモルデナイトを、イオン交換によってプロトンモルデナイト に変換することからなる。この交換に際して、処理されたモルデナイトのナトリ ウムイオンがアンモニウムイオンと交換され、このようにして得られたアンモニ ウムモルデナイトを数時間、450℃で焼成処理に付す。これらの特許に従えば 、このモルデナイト処理は、そのSi/Al原子比を評価できるほどには変えな い。換言すれば、このモルデナイトは脱アルミニウム化されない。この変性モル デナイトは、98.9モル%のメタノール変換率および61.2モル%のジメチ ルアミンにかかわる選択性を得ることを可能にする。従って、これらの特許に記 載の方法は良好なメタノール変換率および良好なジメチルアミンにかかわる選択 性を 提供する。しかしながら、トリメチルアミンの生成率は高いままである(下記例 4参照)。 この問題を解決する手段がまた、ヨーロッパ特許出願593,086に記載さ れており、この方法はモノメチルアミンおよびジメチルアミンを選択的に生成さ せ、かつまたトリメチルアミンの生成を数%にまで減少させることを可能にする メチルアミン化合物の製造方法である。この目的のために、メチルアミン化合物 の製造が、特別の触媒の存在の下に行われている。この触媒はプロトンモルデナ イトを先ず、液相でシリル化剤による1回または2回以上のシリル化処理に付し 、次いで空気または酸素の存在下に300〜600℃の温度で加熱処理を行う。 このシリル化処理は、溶剤中のシリル化剤溶液中にモルデナイトを分散すること によって行われる。しかしながら、このシリル化処理の前の、このモルデナイト の水含有量は既定の数値に調節しなければならない。すなわち、使用溶剤が水溶 性である場合には(例えば、アルコール)、その水含有量が4重量%またはそれ 以下になるまで、モルデナイトを350〜600℃の温度で焼成する。使用溶剤 が水混和性である場合には(ベンゼン等)、このモルデナイトは、シリル化剤で 処理する前に、3〜40重量%の水を含有していなければならない。この水含有 量はモルデナイトを制御乾燥させることによって、または焼成し、次いで湿った 雰囲気でコンディショニングすることによって得られる。 この方法はジメチルアミンにかかわる非常に良好な選択性を得ることを可能に する(ほぼ64%)。しかしながら、メタノール変換率は約90%に過ぎず、こ の変換率は、この方法を工業的規模で使用するには、かなりの量の未変換メタノ ールの再循環を必要とすることを意味する。さらにまた、これらの結果は、手の 込んだ、微妙な技術を用いて初めて得られる。触媒の製造に空気の存在下におけ る高温での数回の焼成処理が必要であることは確実である。さらにまた、このシ リル化処理の前に、モルデナイトの水含有量は慎重に制御しなければならない。 さもないと、トリエチルアミンの生成率を低レベルに維持することはできない( 特に、この特許出願の例3、6および8参照)。 従って、アンモニアおよびメタノールからのメチルアミン化合物の触媒による 合成用にかなり多くの触媒が利用できるにもかかわらず、同時に、 (a)モノメチルアミンおよび所望のジメチルアミンの製造にかかわる高度の 選択性を有する(例えば、70モル%またはそれ以上のジメチルアミン選択性の 達成を可能にする)と同時に、トリメチルアミンまたは副生成物、特にジメチル エーテルを実質的に生成させない; (b)当該反応を非常に高いメタノール変換率、好ましくは100モル%近く のメタノール変換率を有するものにする(メタノールの再循環を回避するため) ; (c)工業的規模で容易に、かつまた経済的に行うことができる方法によって 製造することができる; 触媒を見出す必要性が依然として存在していた。 非常に驚くべきことに、本発明によりここに、モルデナイトを特定の条件下に 気相でテトラクロロシランによりシリル化処理に付した場合に、高度に活性であ り、かつまた格別の選択性を有する触媒をアンモニウムモルデナイトから製造す ることができることが見出された。 本発明により、メチルアミン化合物の合成においてアンモニウムモルデナイト を基材とするこの特別の触媒を使用することによって、トリメチルアミンおよび ジメチルエーテルの生成を伴うことなく、70モル%を越え、81.6モル%に さえ達するジメチルアミンにかかわる格別の選択性が得られるとともに、100 モル%に近いメタノール変換率を得ることができることが見出されたことは確か である。 従って、本発明の目的は、変性アンモニウムモルデナイトの製造方法にあり、 この方法は、 (1)アンモニウムモルデナイトを、モルデナイトがアンモニウム形態に維持 されるような条件下に乾燥させる工程、次いで (2)このようにして得られる乾燥したアンモニウムモルデナイトを、300 〜600℃の温度で気相においてテトラクロロシランで処理する工程、 からなる。 本発明のもう一つの目的は、触媒にあり、さらに特にアンモニアとメタノール とからのメチルアミン化合物の製造用の触媒にあり、この触媒は上記方法によっ て得られる変性アンモニウムモルデナイトからなる。 さらにまた、本発明のもう一つの目的は、メチルアミン化合物の製造方法にあ り、この方法は気相でメタノールとアンモニアとの混合物を高められた温度で、 上記方法によって製造された変性アンモニウムモルデナイトからなる触媒上を通 すことを特徴とする方法である。 メタノールおよびアンモニアからのメチルアミン化合物の触媒による合成にお いて、本発明に従い使用される触媒はアンモニウムモルデナイトから製造される 。 モルデナイトは天然に直接に見出すことができるか、または化学合成によって 製造される結晶アルミノシリケートである。天然モルデナイトの総合組成は一般 に、式Na8[(AlO28(SiO240]・24H2Oにより表わすことがで きる。従って、天然モルデナイトは5:1のSi/Al原子比を有する。しかし ながら、合成モルデナイトはまた、そのSi/Al比が5:1よりも高いか[P .A.JacobsおよびJ.A.Martensによる刊行物、 “Synthesis of High−Silica Aluminosil icate Zeolites”,volume33 of “Studies in Surface Science and Catalysts”,E lsevier,1987、321〜332頁参照]、あるいはそのナトリウム イオンが水素、アルカリ土類またはアンモニウムイオンにより、あるいは別のア ルカリイオンにより置き換えられていることが知られている。 本発明による触媒の製造に出発材料として使用されるモルデナイトは、そのS i/Al比が5:1〜20:1、好ましくは5:1〜12:1であるアンモニウ ムモルデナイトである。そのナトリウム含有量は、モルデナイトの重量に対して 非常に低く、好ましくは0.1重量%よりも少なくなければならない。アンモニ ウムモルデナイトは市販されいるか、あるいはカチオンとしてアルカリまたはア ルカリ土類金属イオンを含有するモルデナイトから、これらのイオンをアンモニ ウムイオンで交換することによって製造することができる。このイオン交換は、 それ自体公知の方法によって、例えば硝酸アンモニウムの水溶液で処理すること によって行うことができる。 本発明による触媒として適するアンモニウムモルデナイトは、基本的に乾燥工 程、および引続くシリル化工程からなる方法によって製造される。 この乾燥工程に関して、この工程は、モルデナイトがアンモニウム形態のまま であるような条件下に行なわなければならない。我々は、400℃の温度以上に おいて、モルデナイトはプロトンモルデナイトに容易に確実に変換されることを 見出した。これが、本発明による方法の乾燥工程を、乾燥不活性気体(窒素)流 中で一般に400℃よりも低い温度、好ましくは230〜350℃の範囲の温度 で行う理由である。この乾燥の温度および継続時間は、モルデナイト上に吸着さ れている水の全部を除去するのに充分でなければならないが、しかし化学的に結 合した(化学的吸着した)アンモニアの気化を回避するために、この温度は高過 ぎず、あるいはこの乾燥期間は長過ぎないようにしなければならない。この乾燥 期間は一般に、180〜540分、好ましくは360〜480分である。 本発明に従いモルデナイトを乾燥させるためには、いかなる方法も使用するこ とができる。すなわち、例えばモルデナイトは室温においてさえも、減圧乾燥さ せることができる。従って、乾燥は大気圧よりも低いかまたは高い圧力において 行うことができる。この乾燥は好ましくは、3バールよりも低いか、または3バ ールに等しい圧力下に行う。 この乾燥工程中に放出される水の量は、例えばこの水分を反応器出口で凝集さ せることによって、または質量スペクトル分析によって、測定することができる 。水放出が終了した時点で、乾燥を停止する。さらにまた、水中に導入し、得ら れた水溶液中に存在するアンモニアを滴定により測定することによる放出された 気体の分析は、この乾燥処理中に放出されるアンモニアの量が使用モルデナイト の重量に対して0.01%よりも少ないことを示した。従って、乾燥工程中に放 出されるアンモニウムの量は、初期モルデナイト中に存在するアンモニアの量に 比較して無視できる量である。 この乾燥工程の終了時点で、この乾燥した生成物を不活性気体(窒素)流下に 冷却させ、この生成物を室温に戻す。 この乾燥したアンモニウムモルデナイトのシリル化は、気相でテトラクロロシ ランを使用し、室温から加熱し、300〜600℃の温度、好ましくは450〜 550℃の温度にまで、1〜5℃/分、好ましくは2.5〜4℃/分の速度で温 度を徐々に上昇させ、次いで60〜180分間、好ましくは120〜160分間 、この温度を維持することによって行う。好ましくは、不活性気体およびテトラ クロロシランを含有する気体混合物を使用する。この場合のテトラクロロシラン の部分圧は0.05〜1.0バール、特に0.2〜0.6バールにある。このシ リル化工程中、モルデナイトの僅かな脱アルミニウム化が生じる:そのSi/A l原子比は5:1〜20:1の初期値から10:1〜30:1の数値に変化する 。 本発明に従い、シリル化剤としてテトラクロロシランを使用することは必須で ある。別種のシリル化剤(ジクロロジメチルシランまたはポリジメチルシロキサ ン)によるシリル化によっては、アンモニアおよびメタノールからのメチルアミ ン化合物の触媒による合成において、ジメチルアミンの生成について選択性であ る触媒を得ることはできないことが確実に見出された。 室温で不活性気体流下に冷却させた後に、この処理されたモルデナイトを、蒸 留水で洗浄して、残留する塩化アルミニウムおよびアルミニウム塩類を除去する 。洗浄は上清溶液のpHが中性になるまで、数回繰り返す。このようにして得ら れた変性アンモニウムモルデナイトを次いで、60℃で一定重量まで乾燥させる 。 本発明に従い、触媒として使用される変性アンモニウムモルデナイトは一般に 、10:1〜30:1、好ましくは15:1〜25:1のSi/Al原子比を有 する。 本発明による変性アンモニウムモルデナイトの製造方法は、従来技術の方法よ りも簡単で、かつまた安価である。実際に、米国特許5,137,854および 同5,210,308に記載の変性アンモニウムモルデナイトの製造方法、すな わち2回の焼成工程を包含する4つの必須工程からなる方法に比較して、本発明 による変性アンモニウムモルデナイトの製造方法は、焼成工程を包含せず、2工 程(乾燥およびシリル化)で行われる。さらにまた、本発明による方法は、ヨー ロッパ特許出願593,086による方法、すなわちシリル化の前に、モルデナ イト中の水含有量を既定の数値に調節しなければならず、かつまた数回の焼成工 程が行われる方法に比較して、容易に実施することができる。 従って、本発明による変性アンモニウムモルデナイトの製造方法は、従来技術 の方法に比較して、工業的規模で容易に、かつまた経済的に利用することができ る。 本発明によるメチルアミン化合物の製造方法において、出発物質として使用さ れるメタノールおよびアンモニアは純粋であってもよく、あるいは明白に経済的 理由で、工業品質であってもよい。 これらの原材料は、その窒素/炭素(N/C)原子比が0.5:1〜5:1、 好ましくは0.8:1〜2:1であるような量で、本発明による方法で使用する 。 このN/C原子比が増加すると、ジメチルアミンの生成にかかわる選択性が減 少し、他方N/C原子比が減少すると、トリメチルアミンの生成量が増加する。 これが、0.5:1〜5:1の範囲外のN/C原子比が薦められない理由である 。 メタノール供給速度は有利には、0.1〜2kg/時間/触媒kgである。 本発明の方法に使用される操作条件は、アンモニアとメタノールとの気相にお ける触媒反応によるメチルアミン化合物の製造に一般的に使用される条件である 。この方法は一般に、220〜350℃、好ましくは280〜320℃の温度範 囲で、大気圧ないし約100バールの範囲、好ましくは約1〜50バールの範囲 の圧力下に行われる。 本発明の方法の実施に使用する装置の種類に関する制限はない。この方法は連 続的に、または非連続的に行うことができる。触媒床は固定床であっても、ある いは流動床であってもよい。 反応器出口で、それ自体公知の方法によって、例えば分別蒸留によって、気体 混合物をその種々の成分に分離する。反応流出物の各種成分を分離した後に、所 望により、アンモニア、モノメチルアミンおよび(または)ジメチルアミンを部 分的にまたは完全に再循環することができる。 触媒として上記のとおりにして製造されたアンモニウムモルデナイトを使用す る本発明による方法では、ジメチルアミン生成にかかわる非常に高い選択性が非 常に容易に得られ、この選択性は100モル%に近いメタノール変換率を伴い、 72〜82モル%に達することができる。さらに、トリメチルアミンは実質的に 生成されず、ジメチルエーテルなどの副生成物も生成されない。 さらにまた、メタノールとアンモニアとの気体混合物がモノメチルアミン、ジ メチルアミンおよび(または)トリメチルアミンを含有する場合に、同一の良好 な結果が得られる。従って、生成されるメチルアミン化合物は、ジメチルアミン の選択的製造に有害に作用することなく、反応器に供給される気体混合物中でア ンモニアとともに再循環することができる。これは格別の工業的利点をもたらす 。さらにまた、例により後記されているように、この触媒はその活性およびその 選択性を長期間保有する。 下記の例は本願発明を説明するものであって、本発明を制限するものではない 。これらの例において、記載されているSi/Al原子比は29Alマジックアン グルスピニング核磁気共鳴(Magic Angle Spinning Nu clear Magnetic Resonance)(MAS NMRで表わ す)によって、対象として四面体部位にアルミニウム原子を独占的に含有するモ ルデナイトを使用して測定した。そのアルミニウム含有量は、D.R.Corb in等によりAnal.Chem.,59(1987),2722〜2728に 記載された結合誘導プラズマ技法によって測定した。 例1 本発明による触媒の製造 この例において、使用したモルデナイトはPQ ゼオライト CBV20A( PQ Corporation,Valley Forge 米国)である。こ のモルデナイトは低いNa含有量(モルデナイトの重量に対して0.01重量% )を有する合成アンモニウムモルデナイトである。このモルデナイトは10:1 のSi/Al原子比およびアンモニア形態で1.95重量%の窒素含有量を有す る。このアンモニウム含有量は水酸化ナトリウムの濃水溶液によるモルデナイト のNH4 +の置換、引続く生成されたアンモニアの蒸気蒸留、この蒸気の濃縮、お よびこのようにして得られた水溶液中のアンモニアの測定によって測定した。 (1)乾燥 モルデナイト約25gをペレットに形成し、篩分けし、250〜500μmの 粒子サイズを有するペレット10gを得る。この粒子サイズを有するモルデナイ トの一部を、加熱壁を備えた、25mm径の石英管中に導入する。使用した管の 一部を、触媒床に均一の温度が確保されるように配置されている電線により外部 から加熱する。40ml/分の流動速度で窒素流を流通させ、大気圧において2 . 5℃/分の速度で300℃までモルデナイトを加熱し、次いでこのモルデナイト を、この300℃の温度に5時間維持する。次いで、乾燥窒素流のもとに室温ま で冷却させる。 分析は、この乾燥工程中に放出されたアンモニアの量が使用されたモルデナイ トの重量に対して無視できる量であることを示す。 (2)テトラクロロシランによる処理 テトラクロロシランを含有するバブラーに窒素流を通し、約0.24バールの テトラクロロシラン部分圧が確保される温度に維持する。次いで、窒素とテトラ クロロシランとの気体混合物を、この触媒床(乾燥モルデナイト)上に40ml /分の流速で通す。この間、この触媒床は3.5℃/分の速度で550℃まで徐 徐に加熱する。このモルデナイトを、上記気体流のもとに550℃でさらに2時 間維持し、次いで窒素雰囲気下に室温まで冷却させる。 このように処理されたモルデナイトを蒸留水2リットル中に懸濁し、次いで水 をデカンテーションにより分離し、この操作を上清溶液のpHが中性になるまで 反復する。このようにして得られたモルデナイトを次いで、一定重量になるまで 60℃において乾燥させる。このようにして得られた変性アンモニウムモルデナ イトは25:1のSi/Al原子比を有する。アンモニアの形態の窒素含有量は 0.7重量%である。このアンモニア含有量は水酸化ナトリウムの濃水溶液によ るNH4 +の置換、引続く生成されたアンモニアの蒸気蒸留、この蒸気の濃縮、お よびこのようにして得られた水溶液中のアンモニアの測定によって得られる。 25:1のSi/Al原子比を有するモルデナイトの場合に、この窒素含有量 は、シリル化後に得られたモルデナイトが依然としてアンモニア形態であること を意味する。実際に、このモルデナイトの理論的一般式は(NH41.85[(A lO21.85(SiO246.15]・24H2Oであるべきであり、従ってその理論 的分子量は3550であるものと見做される。従って、その理論的窒素含有量は 、モルデナイトの総重量に対する重量パーセントとして表わして、[(14×1 .85)/3550]×100=0.73重量%である。 実測窒素含有量はモルデナイトの重量に対して0.7重量%であることから、 このモルデナイトが、本発明によるシリル化処理が行われた後にも、依然として アンモニア形態であることは明白である。 例2(比較例) 各種ゼオライトを基材とする触媒の製造 この例において、使用された方法は例1と同一であるが、各種の市販のまたは 合成ゼオライトを使用する。これらの各種ゼオライトを基材とする触媒を製造す る目的は、本発明の方法に従い製造される変性アンモニウムモルデナイトのアン モニアおよびメタノールからのメチルアミン化合物の合成における性能を、これ らの触媒の性能と比較することにある(下記の例4参照)。 2.1.ゼオライト ベータ H+のシリル化 例1の触媒の製造と正確に同一の方法を行うが、出発材料としてゼオライト ベータ H+ CP811−25(PQ Zeolites B.V.,Lei den,オランダ国)を使用する。これは13:1のSi/Al原子比を有する 合成プロトンゼオライトである。このようにして得られた変性ゼオライト ベー タ H+は150:1のSi/Al原子比を有する。 2.2.ゼオライト ベータ Na+のシリル化 a)上記例2.1で使用されたゼオライト ベータ H+ CP811−25 を、NH3水溶液中で室温において撹拌し、次いで塩化ナトリウム水溶液中で還 流温度において4時間撹拌することによってナトリウム形態のベータゼオライト に変換する。次いで、クロライドイオンが検出されなくなるまで蒸留水で洗浄し 、次いで60℃で乾燥させる。 b)2.2.a)で製造されたナトリウム形態のベータゼオライトを次いで、 例1の通りに乾燥させ、次いで処理し、40:1のSi/Al原子比を有する変 性ゼオライトベータNa+を得る。 2.3.ナトリウムモルデナイトのシリル化 a)例1で使用されたアンモニウムモルデナイトPQ ゼオライト CBV2 0Aを、塩化ナトリウム水溶液中で還流温度において4時間撹拌することによっ て、そのナトリウム形態に変換する。次いで、クロライドイオンが検出されなく なるまで蒸留水で洗浄し、次いで60℃で乾燥させる。 10:1のSi/Al原子比を有するナトリウムモルデナイトが得られる。 b)2.3.a)で製造されたナトリウムモルデナイトを次いで、例1に記載 の通りに乾燥させ、次いで処理し、17:1のSi/Al原子比を有する変性ナ トリウムモルデナイトを得る。 例3(比較例) 米国特許5,137,854に記載の触媒の製造 比較の目的で、変性プロトンモルデナイトをまた、米国特許5,137,85 4に記載の方法に従い製造した。 3.1.例1で使用したアンモニウムモルデナイトPQゼオライトCBV20 Aを、塩化ナトリウム水溶液中で還流温度において4時間撹拌することによって 、そのナトリウム形態に変換する。次いで、クロライドイオンが検出されなくな るまで蒸留水で洗浄し、次いで60℃で乾燥させる。 10:1のSi/Al原子比を有するナトリウムモルデナイトが得られる。 3.2.次いで、米国特許5,137,854の例(第6欄50行〜第7欄3 4行)に記載の触媒製造方法を、上記3.1.で製造されたナトリウムモルデナ イトを使用して、正確に再現する。この方法では、ナトリウムモルデナイトを窒 素流中で700℃において30分間加熱し、次いでこの温度で、テトラクロロシ ランおよび窒素の気体流に約3時間さらす;このように処理されたモルデナイト はクロライドイオンが検出されなくなるまで蒸留水で洗浄し、次いで450℃で 焼成し、次いでNH4NO3溶液で処理することによって、このモルデナイトのナ トリウムイオンをアンモニウムイオンと交換し、次いでこのようにして得られた アンモニウムモルデナイトを最後に、450℃で2時間、もう一度焼成処理に付 す。10:1のSi/Al原子比を有する変性プロトンモルデナイトが得られる 。 例4 メチルアミン化合物の合成 この例においては、本発明の方法に従い製造された変性アンモニウムモルデナ イト(例1参照)の触媒性能を、テトラクロロシランで処理されたまたは処理さ れていない種々の別のゼオライトと比較する。 4.1.装置および操作条件 使用反応器は、高さ50cmおよび内径約22mmのパイレックスガラス管で ある。熱電対がこの管の中心を通って移動できるようにして、触媒温度を直ちに 追跡できるようにする。この管を電気抵抗によって外部から加熱されている流動 砂浴に配置し、均一温度分布を得る。この管において、試験に付する触媒の層よ りも先に、不活性材料(α−アルミナ)の層を配置し、この層を使用して、触媒 床上を通過する前に気体反応体を予備加熱する。 300〜400μmの粒子サイズを有する粉砕したペレットの形態の触媒7g をこの試験に使用する;この触媒は不活性材料によってさらに稀釈する。 気相のアンモニアとメタノールとの混合物を、この反応器の上方から下降流と して供給する。反応は300℃の温度で大気圧において、0.3kg/時間/触 媒kgのメタノール供給速度で行う。アンモニア供給速度は2:1のN/C原子 比が得られるようにする。この実験は、メタノール、アンモニアおよび多分、再 循環メチルアミン化合物からなる気体混合物を使用して大気圧で行われるこれら の試験が触媒の良好な比較方法を提供し、またより高い圧力条件下に対する外挿 のための信頼できるベースを提供することを示す。 反応器の出口で、既知流速の窒素により排出気体生成物を稀釈し、それらの凝 縮を防止する。この気体混合物の組成の分析は気相クロマトグラフィにより行う 。 4.2.触媒性能の比較 各触媒について、例4.1.に記載の条件下におけるメチルアミン化合物の合 成において試験し、得られた結果を下記表Iに示す。 この表で使用されている用語は下記の意味を有する: − ゼオライトベータ H+:PQ Zeolites B.V.,Leid en,オランダ国により販売されているゼオライトベータH+CP811−25 ; − ゼオライトベータ H+・SiCl4:例2.1.で製造されたシリル化ゼ オライト; − ゼオライトベータ Na+・SiCl4:例2.2.で製造されたシリル化 ゼオライト; − 焼成処理したゼオライトZSM−12 NH4 +:P.A.Jacobs およびJ.A.Martensによる“Synthesis of High− Silica Aluminosilicate Zeolite”,第13頁 (例6a)“Studies in Surface Science and Catalusis”,Elsevier,1987、第33巻、に記載の方 法に従い得られ、次いでNH3水溶液中で室温において交換処理し、次いで50 0℃で4時間空気の存在下に焼成処理して得られたナトリウムゼオライト。 − 焼成処理したモルデナイトNH4 +:空気の存在下に500℃で4時間、焼 成処理したモルデナイトPQゼオライトCBV20A(The PQ Corp oration,Valley Forge,米国); − モルデナイト100H+:市販の高度に脱アルミニウム化したプロトンモ ルデナイト、これは100:1のSi/Al比を有する[Montoir de Bretagne,フランス国により販売されているゼオカット(Zeoca t)44550]; − モルデナイト Na+・SiCl4:例2.3.で製造されたシリル化モル デナイト; − モルデナイトSiCl4・H+:米国特許5,137,854に記載の方法 に従い例3で製造されたシリル化モルデナイト; − モルデナイトNH4 +・SiCl4:例1で製造された変性アンモニウムモ ルデナイト(本発明による); − Si/Al:使用触媒のSi/Al原子比; − CMeOH:下記式によって計算されたメタノール変換率(モル%): − SDME:下記式によって計算されたジメチルエーテルにかかわる選択率 (モル%): − SMMA:下記式によって計算されたモノメチルアミンにかかわる選択率 (モル%): − SDMA:下記式によって計算されたジメチルアミンにかかわる選択率 (モル%): − STMA:下記式によって計算されたトリメチルアミンにかかわる選択率 (モル%): これらの式において、 MeOH=メタノール DME=ジメチルエーテル MMA=モノメチルアミン DMA=ジメチルアミン TMA=トリメチルアミン 表Iは、ゼオライトベータおよびZSM−12がジメチルアミンの製造にとっ て有害であるトリメチルアミンの生成を促進することを明確に示している。実際 に、これらのゼオライト類を用いて得られたメチルアミンの組成は、3種のメチ ルアミン化合物間の平衡が達成された時点に理論的に到達することができる数値 に非常に近似している。従って、これらのゼオライト類はジメチルアミンの製造 に関して、非常に選択性ではない。 さらにまた、表Iは、モルデナイト類が一般に高いメタノール変換率を伴う良 好な活性を示すことを示している。未シリル化プロトンモルデナイト(焼成した モルデナイトNH4 +およびモルデナイト100H+)はまた、ジメチルアミンよ りもトリメチルアミンの生成を促進させる。シリル化ナトリウムモルデナイト( モルデナイトNa+・SiCl4)は、ジメチルアミンに関して一層の選択性を有 する(38モル%)。しかしながら、トリメチルアミンに関する選択性は依然と して高い(22モル%)。 米国特許5,137,854および同5,210,308に記載の方法に従い 製造された、SiCl4で処理されプロトンモルデナイトに変換されたナトリウ ムモルデナイトはジメチルアミンの生成に関して高度の選択性を有する(51モ ル%)。しかしながら、トリメチルアミンに関する選択性が27モル%であるこ とから、トリメチルアミンに関する選択性は依然として高いままである。 表Iは、SiCl4により処理されているか、または処理されていないかにか かわらず、別種のゼオライト類と比較した場合に、本発明の方法に従い製造され たモルデナイトを基材とする触媒の優位性を明確に示している。実際に、本発明 に従い高められた温度で気相でテトラクロロシランにより処理されたアンモニウ ムモルデナイトは、ジメチルアミンの生成にかかわり最高の選択性を有する触媒 であり、そのDMAにかかわる選択性は72.1モル%である;この触媒を使用 すると、トリメチルアミンおよびジメチルエーテルの生成は格別に低く(これら 2種の生成物の総合量について0.7モル%)、かつまたそのメタノール変換率 はほとんど完全である(97モル%)。 例5 N/C原子比の影響 この例においては、メチルアミン化合物の合成条件を変化させて、本発明によ る触媒の最適使用条件を決定する。 触媒として例1で製造された変性アンモニウムモルデナイトを300℃で使用 するが、N/C原子比およびメタノール供給速度(メタノールkg/時間/触媒 kgの数値)を変えて、例4と同一の操作条件を使用する。 得られた結果を表11に示す。この表において、CMeOH、SDME、SMMA、SDM A およびSTMAは例4と同一の意味を有する。 表IIは、300℃および0.3kg/時間/触媒kgのメタノール供給速度 において、供給気体中のN/C原子比に関係なく、トリメチルアミンの生成は実 質的に見られず、かつまたジメチルエーテルの生成は非常に少なく、0.5%に 近いことを示している。N/C原子比が1.3である場合に、ジメチルアミンに かかわる選択性は81.6モル%に達することができる。この表はまた、N/C 原子比が増加すると、ジメチルアミンにかかわる選択性が減少することを示して いる。 例6 反応温度の影響 触媒として例1で製造された変性アンモニウムモルデナイトを使用して例4と 同一の条件下に反応を行うが、反応温度を低下させて反応を行う。得られた結果 を表IIIに示す。この表において、CMeOH、SDME、SMMA、SDMAおよびSTMA は例4と同一の意味を有する。 表IIIは、低温において、換言すれば不完全なメタノール変換率において、 本発明による触媒の性能は依然として非常に良好であることを示している。トリ メチルアミンおよびジメチルエーテルの生成は非常に少ない。 例7 触媒の安定性 触媒として例1で製造された変性アンモニウムモルデナイトを使用して、例4 に記載のとおりにメチルアミン合成を行う。この触媒は300℃で大気圧下に、 2:1供給気体中N/C原子比および0.2kg/時間/触媒kgのメタノール 供給速度に維持する。この期間中に、触媒は99モル%よりも高いメタノール変 換率および73モル%で一定であるジメチルアミンにかかわる選択性を保有する 。 例8 モノメチルアミンの変換 この例では、本発明による触媒の性能を、モノメチルアミン含有アンモニアお よびメタノール気体混合物からのメチルアミン化合物の合成に関して試験する。 例1で製造された変性アンモニウムモルデナイトを使用し、300℃の反応温 度で例4と同一の条件で反応を行うが、アンモニア、メタノールおよびモノメチ ルアミンの混合物を、N/C原子比が2:1であり、メタノール流動速度が0. 1kg/時間/触媒kgであり、かつまたモノメチルアミン流動速度が0.2k g/時間/触媒kgであるような量で反応器に供給する。これらの条件下に、メ タノール変換率は99モル%よりも高く、かつまたジメチルアミンにかかわる選 択性は73モル%である。この結果から、生成されたモノメチルアミンは反応器 に供給される気体混合物に容易に再循環させることができ、それ自体をジメチル アミンに変換することができるものと結論することができる。 例9 この例では、本発明による触媒の性能を、トリメチルアミン含有アンモニアお よびメタノール気体混合物からのメチルアミン化合物の合成に関して試験する。 触媒として例1で製造された変性アンモニウムモルデナイトを使用し、300 ℃の反応温度で例4と同一の条件で反応を行うが、アンモニア、メタノールおよ びトリメチルアミンの混合物を、N/C原子比が2:1であり、メタノール流動 速度が0.1kg/時間/触媒kgであり、かつまたトリメチルアミン流動速度 が0.067kg/時間/触媒kgであるような量で反応器に供給する。これら の条件下に、メタノール変換率は100モル%であり、かつまたジメチルアミン にかかわる選択性は70モル%である。さらにまた、反応器にその存在が見出さ れたトリメチルアミンの量は、反応器入口におけるトリメチルアミンの量と同一 である。
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Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.変性アンモニウムモルデナイトの製造方法であって、 (1)アンモニウムモルデナイトを、このモルデナイトがアンモニウム形態に 維持される条件下に乾燥させる工程、および (2)このようにして得られる乾燥したアンモニウムモルデナイトを気相で3 00〜600℃の温度において気相でテトラクロロシランにより処理する工程、 からなることを特徴とする製造方法。 2.乾燥工程(1)を、400℃よりも低い温度、好ましくは230〜350 ℃の範囲の温度で、180〜540分の期間、好ましくは360〜480分の期 間にわたり行うことを特徴とする、請求項1に記載の方法。 3.乾燥工程(1)を、3バールより低いか、または3バールに等しい圧力で 行うことを特徴とする、請求項1および2のどちらかに記載の方法。 4.シリル化工程(2)を、大気圧において450〜550℃の温度で60〜 180分の期間、好ましくは120〜160分の期間にわたり行うことを特徴と する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。 5.変性アンモニア形態のモルデナイトが、10:1〜30:1、好ましくは 15:1〜25:1のSi/Al原子比を有することを特徴とする、請求項1に 記載の方法。 6.請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法によって得られる変性アンモニ ウムモルデナイトを含有する触媒。 7.アンモニアおよびメタノールからメチルアミン化合物を製造するための触 媒であって、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法によって得られる変性ア ンモニウムモルデナイトを含有する触媒。 8.メチルアミン化合物の製造方法であって、請求項1〜5のいずれか1項に 記載の方法によって製造される変性アンモニウムモルデナイトを含有する触媒上 に高められた温度において、メタノールとアンモニアとの混合物を気相で通すこ とを特徴とする製造方法。 9.メタノールとアンモニアとの混合物を、その窒素/炭素原子比が0.5: 1〜5:1、好ましくは0.8:1〜2:1であるような量で使用することを特 徴とする、請求項8に記載の方法。 10.メタノール供給速度が、0.1〜2kg/時間/触媒kgであることを 特徴とする、請求項8および9のどちらかに記載の方法。 11.反応を220℃〜350℃、好ましくは280℃〜320℃の温度で行 うことを特徴とする、請求項8〜10のいずれか1項に記載の方法。 12.反応を大気圧ないし100バール、好ましくは1〜50バールの圧力に おいて行うことを特徴とする、請求項8〜11のいずれか1項に記載の方法。 13.メタノールとアンモニアとの混合物がモノメチルアミンおよび/または ジメチルアミンおよび/またはトリメチルアミンを含有することを特徴とする、 請求項8〜12のいずれか1項に記載の方法。
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