JP3539746B2 - メチルアミン類の製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はアミン類の製造方法、より詳細には、メタノールとアンモニアからメチルアミン類を製造する際にトリメチルアミンよりもモノ、およびジメチルアミンをより大量に取得する方法に関する。 本発明の方法で得られるメチルアミン類は溶剤の製造原料、各種有機合成中間体製造原料として有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】
メチルアミン類、即ちモノメチルアミン、ジメチルアミン、およびトリメチルアミンはメタノール又はメタノールとジメチルエーテルの混合物をアンモニアと反応させる方法や、青酸を接触還元する方法等で製造される。
而して、これらのメチルアミン類はモノ、ジ、およびトリメチルアミンの混合物として生成し、各々に対応した用途を持つ。 ー方、これらのメチルアミン類の需要は、ジメチルアミン又はモノメチルアミンに偏つており、トリメチルアミンの需要は現状では少ない。 通常の非晶質シリカアルミナを触媒としてメタノールとアンモニアの反応で得られるメチルアミン類は、トリメチルアミンが主生成物であり、需要の多いジメチルアミンの取得量が少ない難点があつた。 これらの難点を克服するために、炭素数1〜18のアルコールとアンモニアとの反応に孔径5〜10オングストロームの値を持つ脱水した結晶性アルミノシリケート(ゼオライト)を触媒に用いると、モノ、およびジアミンがトリアミンより優先的に生成することが開示されている。 また、前記した反応に適したゼオライトの種類として、天然ゼオライトおよび合成ゼオライトが示されている。天然ゼオライトとして、フオージャス石、アナルサイト、クリノプチルライト、フェリエライト、チャバザイト、グメリナイト、レビナイト、エリオナイトおよびモルデナイト等が適当であると開示されている。 合成ゼオライトとしては、X型、 Y型、およびA型等が適当であると開示されている(USP.,3,384,667; 1968年)。
【0003】
メタノールとアンモニアを特定割合で混合し、モルデナイト等の触媒存在下に反応させモノメチルアミンを特異的に多く取得する方法(特開昭56−113747)、 およびNaモルデナイトから選ばれる結晶質アルミノシリケートで、モノメチルアミンを不均化しジメチルアミンを高選択的に得る(特開昭56−46846)方法も開示されている。
前記のUSP.,3,384,667と同様な方法で使用するモルデナイトに天然産の鉱物を使用する方法(特開昭57−169,444)、 ランタンイオンでイオン交換したモルデナイトを触媒に使用する方法(特開昭58−49,340)、 アルカリ金属のイオン交換量を特定の範囲に限定したモルデナイトを触媒に使用する方法(特開昭59−210,050)、 触媒にスチーム処理したモルデナイトを使用する方法(特開昭59−227,841)、 低バインダー含有量のA型ゼオライトを触媒として使用する方法(特開昭58−69,846)又は、Rho型(ZK−5)ゼオライトを触媒とする方法等も開示されている。
【0004】
以上の方法でゼオライト系の触媒を使用するとトリメチルアミンの生成量を抑制することができるが、更にトリメチルアミンの生成量をゼロないし実質的にゼロとする目的でモルデナイトの細孔を四塩化珪素のCVD処理で修飾したものを触媒として使用する方法も知られている(特開平03−262,540; J.Catal.,131巻,482(1991).)。
チャバザイト、エリオナイト、ZK−5、およびRho型ゼオライト上にケイ素、アルミニウム、燐又はホウ素の化合物を沈澱させ変性したものを触媒にする方法(特開昭61ー254,256; USP.,4,683,334)でトリメチルアミンの生成量を低減する方法もある。 また、非ゼオライト系モレキュラーシーブのSAPOを触媒としてアルコールとアンモニアを反応させアルキルアミンとする方法(特開平02−734)も知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述のように、従来開示されている種々なゼオライト系触媒をメタノールとアンモニアとの反応に使用することで、需要の少ないトリメチルアミンの生成量を低く抑制し、需要の多いジメチルアミンの取得量を高めることができるようになつている。 しかしながら、これらのゼオライト系の化合物を触媒に使用してもトリメチルアミンの生成割合を通常10%、あるいは、せいぜい5%程度までしか低減できない。トリメチルアミンの生成量を1〜3%程度まで低減できれば、需要の少ないトリメチルアミンを反応系にリサイクルし不均化する必要が無く、製造プロセスが簡単となりスチームなどの用役の低減が可能となる。
【0006】
トリメチルアミンの生成量を数%に低減する方法としてモルデナイトに四塩化ケイ素をCVD(chemical vapor deposition)により沈着させたものを触媒として使用する方法が開示されている(特開平03−262,540、USP.,5,137,854)。 しかしながら、この方法は実験室的には容易に実施できても工業的に大量の触媒を製造するのは困難である。
本発明の目的とするところは、前記のような問題点の無いメチルアミンの製造方法、即ち、ジメチルアミンおよびモノメチルアミンの取得量を多くし、トリメチルアミンの生成量を1%程度と低く保つたメチルアミンの工業的製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、トリメチルアミンの生成量を極めて低く抑制し、ジメチルアミンの取得量の多いメチルアミンの工業的製造方法に関して種々研究した。その結果、メタノールとアンモニアとを反応させる際に使用する触媒に、3〜40重量%の水分を含有する水素イオン型モルデナイトを液相中シリル化剤で処理したものを使用すれば、トリメチルアミンの生成量を1%以下に保持できることを見いだし、本発明を完成するに至つた。即ち、本発明はメタノールとアンモニアを反応させメチルアミン類を製造するに際し、3〜40重量%の水を含有する水素イオン型モルデナイトを液相中でシリル化剤で処理した触媒の存在下に反応させることを特徴とするメチルアミン類の製造方法である。
【0008】
従来メタノールとアンモニアからメチルアミン類を製造する反応に多用されている通常のモルデナイトはNa8 (Al8 Si40O96)・24H2 Oで表される結晶状のアルミノシリケートである( ATLAS OF ZEOLITE
STRUCTURE TYPES, W.M.Meier and D.H.
Olson, 1987,Butterworths )。
また、Me1/n (AlSi5 O12)・3H2 O ,(Meはn価のアルカリまたはアルカリ土類原子または水素を示す)で表記されている(特開昭57−169,444; 特開昭59−210,050 等)場合もある。
いずれの場合においても、通常のモルデナイトでは天然品又は合成品(Norton社Zeolon、UCC社LZM−8、La Grande Paroisse社CM−180等)を問わず、そのSi/Al比は5、(シリカ/アルミナ)比(SiO2 /Al2 O3 )で示すと10の近傍であつて、(シリカ/アルミナ)比で11を越えるものは特殊な合成品以外知られていない。
【0009】
然るに、本発明の方法で使用するモルデナイトは(シリカ/アルミナ)比が 10又は10以上のものである。(シリカ/アルミナ)比が10前後のものであれば通常の合成又は天然モルデナイトを使用する。(シリカ/アルミナ)比が 11以上のものは、通常のモルデナイトに酸処理などの常法をほどこすことで得ることもできるし、ケイ酸ソーダ水溶液と塩化アルミニウム水溶液で
(10+n)Na2 O(3+n)Al2 O3 (87−n)SiO2
(ここでnは0〜4)の組成を持つゲル状のスラリーを調製し、これを130゜〜250℃で10時間〜数日間水熱合成することにより製造する(Am.Mineral.65巻,1012(1972))。
使用するモルデナイトは、通常、水素イオン型のものが高活性を示すために多用されるが、水素イオンの一部が小量のアルカリ金属イオン型のものでも使用可能な場合もある。 合成又は天然モルデナイトは、Naイオン型として得られるため、アンモニウムイオンでイオン交換後、熱分解することで水素イオン型とする。又はNa型のモルデナイトを1〜3規定の鉱酸で処理することで水素イオン型とする。
【0010】
モルデナイト中のNa含有量は0.2wt%以下が高い触媒活性を示す。しかしながら、Na含有量は3wt%以下であれば実用的な活性を示す触媒となる。Kの含有量は5wt%以下が好ましい。Ca含有量は5wt%以下、Mgは2wt%以下が多用される。
モルデナイトのシリル化剤による処理に先立ち、モルデナイト中の水分含有量を所定の範囲に調整する。モルデナイト中の水分含有量は3〜40重量%、より好ましくは5〜30重量%である。水分含有量が前記の範囲以外では得られたシリル化処理後の触媒のトリメチルアミン生成量を1%以下の低い値に保つことは難しい。 モルデナイトの水分量の調整は種々な方法で実施できるが、例えば以下に示す方法が便利である。水素イオン型にイオン交換し水洗、ろ別、乾燥したモルデナイトを一度400゜〜600℃に焼成しモルデナイト中の水分を実質的にゼロとする。次いで0゜〜60℃程度の水の蒸気圧の水分を吸着させることにより3〜40重量%の水分をモルデナイトに付与する。実験室規模であれば、デシケーター下部に水を入れた容器を置き、上部にモルデナイトを入れ室温で10〜30時間放置すれば5〜20重量%の水分が付与される。あるいは、水素イオン型にイオン交換し水洗ろ別したモルデナイトを100゜〜150℃の温度で乾燥することによりモルデナイトに前記した範囲の水分を付与することができる。この方法で水分含有量を調整すると、ゼオライトの細孔内に水分と共に微量の酸が共存し、液層中でのシリル化反応の触媒として作用し好都合である。
【0011】
シリル化処理に使用するシリル化剤はテトラメトキシシラン、テトラエトキシシランなどのケイ素のアルコキシド、四塩化ケイ素、ジメチルジクロルシラン、トリメチルクロルシラン、テトラメチルジシラザン又はヘキサメチルジシラザン等が使用される。
モルデナイトのシリル化処理は液相中で実施するが、シリル化剤をそのまま使用することもあるが、通常は適当な溶媒中にシリル化剤を溶解させて使用する。溶媒としてはヘキサン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族もしくは脂環式炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族類、エチルエーテル、イソプロピルエーテル等のエーテル類がある。使用するシリル化剤の種類により適当な溶媒を選択することが好ましい。
シリル化剤の使用量はシリル化剤中のケイ素分が酸化ケイ素換算で使用するモルデナイトに対し3〜15%の範囲が多用される。
溶媒中のシリル化剤の濃度は、2〜30重量%の範囲が多用される。
また、使用する溶媒中の水分が多いと、シリル化剤が加水分解され、無駄に消費されるので、溶媒中の水分は少ないほうが好ましい。
前記したシリル化剤の溶液にモルデナイトを懸濁させてモルデナイトの上にケイ素化合物を析出固定させる。
【0012】
処理を実施する際の温度は室温ないし溶液の沸点であり、通常20゜〜200℃の範囲が多用される。 加圧下で処理する場合には更に処理温度を高くすることもできる。
処理に要する時間は主に処理温度により変化するが室温近傍では6時間ないし100時間、60゜〜90℃では2〜20時間の範囲が多用される。
処理を終了したモルデナイトは、ろ過又は円心分離等の常法により処理溶液から分離し窒素等の不活性ガス雰囲気下に加熱するか、減圧下に加熱し付着、又は吸着している有機溶媒等を除去する。 次いで、空気又は酸素雰囲気下に300゜〜600℃に加熱処理し触媒とする。 出発原料のモルデナイトが粒状又は錠剤に成型済みであればそのまま触媒として使用に供する、粉状の場合には常法により押し出し、又は打錠成型して触媒とする。
【0013】
本発明の方法で使用する反応原料は、メタノール又はメタノールとジメチルエーテルとの混合物とアンモニアである。 アンモニアとメタノールのモル比は 0.5以上好ましくは1〜10で通常1〜4の範囲が多用される。
触媒層に供給する反応ガスの量は空間速度SVで示すと200〜20000/hの範囲であり、反応の圧力は1〜30kg/cm2G.、特に10〜25kg/cm2G.の範囲が多用される。
反応を実施する際の触媒層の温度は250゜〜450℃、好ましくは250゜〜350℃が多用される。
本発明の方法を実施するのに使用する反応装置は通常の固定床又は流動層反応装置である。
反応装置の出口ガスは通常の分離精製装置によりメチルアミン類を単離取得するが、本発明の方法ではトリメチルアミンの生成量が1%以下であるため、トリメチルアミンの分離工程が小型となり、トリメチルアミンを反応系にリサイクルする工程が不要になるなど全製造工程が簡素化される。
【0014】
【実施例】
以下に実施例及び比較例で本発明を説明する。
実施例1
モルデナイト150gを0.5規定硝酸アンモニウム水溶液1l中に懸濁し油浴上で加熱し8時間還流させた。モルデナイトをろ別し新たな0.5規定硝酸アンモニウム水溶液を加え同様な操作を計3回繰り返し、ろ別水洗しアンモニウム型のモルデナイトとし、これを乾燥後550℃に焼成しH−モルデナイトとした。これを乾燥密封容器に保存した。
デシケーターの下部に水を満たした容器を入れ、前記のモルデナイト60gをデシケーターの上部に入れ室温で20時間放置して約13重量%の水分をモルデナイトに付与した。
テトラエトキシシラン12gをベンゼン100gに溶解した溶液に前記のH−モルデナイト60gを懸濁させ室温で40時間緩やかに震とうした。 モルデナイトをろ別後窒素気流中で昇温し250℃で2時間加熱、次いで空気気流中で500℃まで昇温し4時間加熱した。これを打錠成型し3mm×3mmの錠剤とし触媒として使用した。
前記の触媒40g(64ml)を内径1インチのステンレススチール製反応管に充填し外部より砂流動浴で加熱した。
メタノールを毎時18g、アンモニアを毎時17g気化器を通して反応管に圧入し触媒層温度310℃,圧力20kg/cm2G.で反応させた。反応開始100時間後に反応管出口成分を補集し分析したところ、メタノールの転化率90%、モノメチルアミンの選択率36.1%、ジメチルアミンの選択率63%、トリメチルアミンの選択率0.9%であつた。
【0015】
比較例1
実施例1で得たH−モルデナイト60gを焼成後調湿せずにテトラエトキシシラン12gをベンゼン100gに溶解した溶液に懸濁させ室温で40時間震とうした。 モルデナイトをろ別後窒素気流中で昇温し250℃で2時間加熱、次いで空気気流中で450℃まで昇温し4時間加熱した。これを打錠成型し3mm×3mmの錠剤として触媒として使用した。
前記の触媒40g(70ml)を内径1インチのステンレススチール製反応管に充填し、実施例1と同様の反応条件でメタノールとアンモニアからのメチルアミン合成反応の試験を行った。
反応開始120時間後の反応管出口成分を補集し分析した結果は、メタノールの転化率91%、モノメチルアミンの選択率28.5%、ジメチルアミンの選択率65.3%、トリメチルアミンの選択率6.2%であつた。
【0016】
実施例2
粒径2〜3mmの天然ゼオライト(モルデナイト含有量約70%)110gを2規定の塩酸1l中に投入し50℃で10時間震とうした。ゼオライトをろ別し次いで新たな1規定塩酸1l中に投入し50℃で更に10時間震とうした。ゼオライトをろ別し、さらに新たな1規定塩酸1lを用い同様の操作をくりかえした。ゼオライトをろ別水洗乾燥後500℃に加熱しH−モルデナイトを得た。得られたゼオライトはほぼ完全にH型でありNaの含有量は0.19%であつた。
実施例1と同様の方法で焼成後のH−モルデナイトに10wt%の水分を付与した。 テトラメトキシシラン10gを溶解したトルエン溶液100gに前記のH−モルデナイト50gを投入し室温(20゜〜25℃)で20時間震とうした。モルデナイトをろ別、窒素気流中で昇温し300℃で2時間加熱、次いで空気気流中で500℃まで昇温し4時間加熱した。得られた粒状ゼオライトをそのまま触媒として反応に使用した。
内径1インチのステンレス鋼製反応管に前記触媒40g(70ml)を充填し砂流動浴で外部より加熱した。
メタノールを毎時16g、アンモニアを毎時16gの割合で蒸発器を経て反応管に圧入し310℃,圧力19kg/cm2G.で反応させた。
反応開始130時間後に反応管出口成分を分析した結果は、メタノールの転化率90%、モノメチルアミンの選択率34.8%、ジメチルアミンの選択率64.0%、トリメチルアミンの選択率1.0%であつた。
【0017】
比較例2
テトラメトキシシラン10gをベンゼン100gに溶解した溶液に実施例2の粒状H−型モルデナイトに水分56%を付与したもの50g(Drybase)を投入し室温(20゜〜25℃)で20時間震とうした。 モルデナイトをろ別、窒素気流中で300℃まで昇温し2時間加熱、次いで空気気流中で500℃まで昇温し4時間加熱した。 得られた粒状ゼオライトをそのまま触媒として反応に使用した。 内径1インチのステンレス鋼製反応管に前記の粒状触媒40g(71ml)を充填し砂流動浴で外部より触媒層を加熱した。
メタノールを毎時16g、アンモニアを毎時16gの割合で蒸発器を経て反応管に圧入し310℃,圧力19kg/cm2G.で反応させた。
反応開始30時間後に反応管出口成分を分析したところ、メタノールの転化率92%、モノメチルアミンの選択率29.4%、ジメチルアミンの選択率63.5%、トリメチルアミンの選択率7.1%であつた。
【0018】
実施例3
実施例2と同様の粒状モルデナイト100gを1規定塩酸1l中に入れ6時間室温で緩やかに攪はんした後ろ別した。次いで新たな1規定塩酸を加え同様の処理をした後水洗ろ別しH−モルデナイトを得た。これを0.16規定KCl水溶液1l中に加え室温で30分静置くしてから水洗ろ別後、110℃で3時間乾燥し含水量を10%に調整した。得られたモルデナイト中のNa含有量は0.12wt%、K含有量は3.2wt%であつた。テトラエトキシシラン12gをトルエン80gに溶解した溶液に前記のモルデナイト50gを投入し、室温で16時間放置した。これをろ別後、窒素気流中250℃で2時間次いで空気気流中500℃で2時間焼成し触媒とした。
この触媒40gを実施例1と同様の反応器に充填し実施例2と同様の反応条件で触媒性能を試験した。
反応開始100時間後の生成物を分析した結果メタノールの転化率84%、モノメチルアミンの選択率39.1%、ジメチルアミンの選択率60.0%、トリメチルアミンの選択率0.9%であつた。
【0019】
実施例4
実施例3のH−モルデナイト50gを0.2規定NaCl水溶液に入れ30分間静置した後水洗ろ別、110℃で乾燥した。得られたモルデナイトのNa含有量は1.2wt%、K含有量は1.1wt%であつた。
テトラエトキシシラン12gをベンゼン80gに溶かした溶液に前記モルデナイトを入れ室温で16時間放置した後ろ別した。これを窒素気流中250℃で2時間、空気雰囲気で3時間焼成し触媒とした。
この触媒40gを採り実施例3と同様の条件で、触媒性能を試験したところ、メタノールの転化率85%、モノメチルアミンの選択率38.0%、ジメチルアミンの選択率61.1%、トリメチルアミンの選択率0.9%であつた。
【0020】
【発明の効果】
メタノールとアンモニアとの反応により、メチルアミン類を製造する際、水分を3〜40重量%付与した水素イオン型モルデナイトを液相中でシリル化処理したものを触媒として使用することにより、トリメチルアミンの生成割合を1%程度の低い値に削減できる。これにより、トリメチルアミンを反応系にリサイクルし不均化する工程が省略でき、メチルアミン製造プロセスが簡略化でき、用役使用量も低減可能となる。
Claims (2)
- メタノールとアンモニアを反応させメチルアミン類を製造するに際し、3〜40重量%の水を含有する水素イオン型モルデナイトを液相中でシリル化剤で処理した触媒の存在下に反応させることを特徴とするメチルアミン類の製造方法。
- 水素イオン型モルデナイトが5〜30重量%の水を含有するものである請求項1記載の製造方法。
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