JPH10114725A - メチルアミン類の製造方法 - Google Patents
メチルアミン類の製造方法Info
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- JPH10114725A JPH10114725A JP26859096A JP26859096A JPH10114725A JP H10114725 A JPH10114725 A JP H10114725A JP 26859096 A JP26859096 A JP 26859096A JP 26859096 A JP26859096 A JP 26859096A JP H10114725 A JPH10114725 A JP H10114725A
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- reaction
- temperature
- catalyst
- mordenite
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- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 メタノールとアンモニアの存在下でメ
チルアミン類を製造する際に、触媒活性を向上させる。 【解決手段】 メタノールとアンモニアとの反応によ
りメチルアミン類を製造する方法において、モルデナイ
トおよびクリノプチルライトよりなる群より選ばれた少
なくとも1種を液相においてシリル化剤によりシリル化
処理を施した触媒の存在下に反応を行うに当たり、メタ
ノールとアンモニアの存在下に触媒層を300〜400
℃で1分〜10時間保持し、しかる後に200〜300
℃に降温して反応を行う。
チルアミン類を製造する際に、触媒活性を向上させる。 【解決手段】 メタノールとアンモニアとの反応によ
りメチルアミン類を製造する方法において、モルデナイ
トおよびクリノプチルライトよりなる群より選ばれた少
なくとも1種を液相においてシリル化剤によりシリル化
処理を施した触媒の存在下に反応を行うに当たり、メタ
ノールとアンモニアの存在下に触媒層を300〜400
℃で1分〜10時間保持し、しかる後に200〜300
℃に降温して反応を行う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はメタノールとアンモ
ニアからアミン類を製造する方法に関する。さらに詳し
くは、アルミノシリケートを主成分とするゼオライト類
をさらに高活性化し、メチルアミン類を製造する方法に
関する。
ニアからアミン類を製造する方法に関する。さらに詳し
くは、アルミノシリケートを主成分とするゼオライト類
をさらに高活性化し、メチルアミン類を製造する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】モノメチルアミン、ジメチルアミンおよ
びトリメチルアミン(以下、メチルアミン類と称す)は
メタノールまたはメタノールとジメチルエーテルの混合
物をアンモニアと反応させる方法や、青酸を水素で接触
還元する方法等で製造されている。これらのメチルアミ
ン類はモノ、ジ、およびトリメチルアミンの混合物とし
て生成し、各々に対応した用途を有している。一方、こ
れらメチルアミン類の需要は、ジメチルアミンまたはモ
ノメチルアミンに偏っており、トリメチルアミンの需要
は現状では極めて少ない。
びトリメチルアミン(以下、メチルアミン類と称す)は
メタノールまたはメタノールとジメチルエーテルの混合
物をアンモニアと反応させる方法や、青酸を水素で接触
還元する方法等で製造されている。これらのメチルアミ
ン類はモノ、ジ、およびトリメチルアミンの混合物とし
て生成し、各々に対応した用途を有している。一方、こ
れらメチルアミン類の需要は、ジメチルアミンまたはモ
ノメチルアミンに偏っており、トリメチルアミンの需要
は現状では極めて少ない。
【0003】通常、知られている非晶質シリカアルミナ
を触媒としてメタノールとアンモニアの反応で得られる
メチルアミン類は、トリメチルアミンが反応平衡上主生
成物となり、需要の多いジメチルアミンの取得量が少な
いという問題がある。これらの難点を克服するため、結
晶性アルミノシリケート(ゼオライト)触媒を用いてモ
ノメチルアミンおよびジメチルアミンの取得量を増やす
試みがなされてきた。
を触媒としてメタノールとアンモニアの反応で得られる
メチルアミン類は、トリメチルアミンが反応平衡上主生
成物となり、需要の多いジメチルアミンの取得量が少な
いという問題がある。これらの難点を克服するため、結
晶性アルミノシリケート(ゼオライト)触媒を用いてモ
ノメチルアミンおよびジメチルアミンの取得量を増やす
試みがなされてきた。
【0004】これまでに開示されたゼオライト触媒に
は、X型、Y型、およびA型等の合成ゼオライト(米国
特許3,384,667号)やモルデナイト等(特開昭
56−113747号公報)がある。また、上記の米国
特許3,384,667号と同様な方法で使用するモル
デナイトに天然産の鉱物を使用する方法(特開昭57−
169444号公報)も開示されている。その他、ラン
タンイオンでイオン交換したモルデナイト(特開昭58
−49340号公報)、アルカリ金属のイオン交換量を
特定の範囲に限定したモルデナイト(特開昭59−21
0050号公報)、スチーム処理をしたモルデナイト
(特開昭59−227841号公報)、低バインダー含
有量のA型ゼオライト(特開昭58−69846号公
報)等も開示されている。
は、X型、Y型、およびA型等の合成ゼオライト(米国
特許3,384,667号)やモルデナイト等(特開昭
56−113747号公報)がある。また、上記の米国
特許3,384,667号と同様な方法で使用するモル
デナイトに天然産の鉱物を使用する方法(特開昭57−
169444号公報)も開示されている。その他、ラン
タンイオンでイオン交換したモルデナイト(特開昭58
−49340号公報)、アルカリ金属のイオン交換量を
特定の範囲に限定したモルデナイト(特開昭59−21
0050号公報)、スチーム処理をしたモルデナイト
(特開昭59−227841号公報)、低バインダー含
有量のA型ゼオライト(特開昭58−69846号公
報)等も開示されている。
【0005】以上の方法でゼオライト系の触媒を使用す
るとトリメチルアミンの生成量を抑制することができる
が、さらにトリメチルアミンの生成量をゼロないし実質
的にゼロとすることを目的にモルデナイトの細孔を四塩
化珪素のCVD(Chemical Vapor De
position)処理で修飾したものを触媒として使
用することも知られている(特開平3−262540号
公報;J.Catal.,vol.131,482(1
991);米国特許5,137,854号)。チャバサ
イト、エリオナイト、ZK−5およびRho型ゼオライ
ト上に珪素、アルミニウム、リンまたはホウ素を沈着さ
せ修飾したものを触媒にする方法(特開昭61−254
256号公報;米国特許4,683,334号)でトリ
メチルアミンの生成を低減する方法も開示されている。
また、非ゼオライト系モレキュラーシーブのSAPOを
触媒としてアルコールとアンモニアを反応させてアルキ
ルアミンとする方法(特開平2−734号公報)も知ら
れている。
るとトリメチルアミンの生成量を抑制することができる
が、さらにトリメチルアミンの生成量をゼロないし実質
的にゼロとすることを目的にモルデナイトの細孔を四塩
化珪素のCVD(Chemical Vapor De
position)処理で修飾したものを触媒として使
用することも知られている(特開平3−262540号
公報;J.Catal.,vol.131,482(1
991);米国特許5,137,854号)。チャバサ
イト、エリオナイト、ZK−5およびRho型ゼオライ
ト上に珪素、アルミニウム、リンまたはホウ素を沈着さ
せ修飾したものを触媒にする方法(特開昭61−254
256号公報;米国特許4,683,334号)でトリ
メチルアミンの生成を低減する方法も開示されている。
また、非ゼオライト系モレキュラーシーブのSAPOを
触媒としてアルコールとアンモニアを反応させてアルキ
ルアミンとする方法(特開平2−734号公報)も知ら
れている。
【0006】さらに、最近になってモルデナイト、クリ
ノプチルライト等のアルミノシリケートを主成分とする
ゼオライトを液相においてテトラアルコキシシラン等の
シリル化剤と接触させ、ゼオライトの細孔径と外表面酸
点を制御することで、トリメチルアミンの生成を効率よ
く抑制する方法が提案されている(特開平6−1796
40号公報、特開平8−193057号公報など)。こ
れらの方法では工業的規模の触媒生産が可能であり、か
つトリメチルアミンの生成を極めて効率的に抑制するこ
とができる。
ノプチルライト等のアルミノシリケートを主成分とする
ゼオライトを液相においてテトラアルコキシシラン等の
シリル化剤と接触させ、ゼオライトの細孔径と外表面酸
点を制御することで、トリメチルアミンの生成を効率よ
く抑制する方法が提案されている(特開平6−1796
40号公報、特開平8−193057号公報など)。こ
れらの方法では工業的規模の触媒生産が可能であり、か
つトリメチルアミンの生成を極めて効率的に抑制するこ
とができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、モルデ
ナイト、クリノプチルライト等のアルミノシリケートを
主成分とするゼオライトを液相においてテトラアルコキ
シシラン等のシリル化剤と接触させることで、トリメチ
ルアミンの生成を効率よく抑制することができる。しか
し、これらの方法では反応時間の経過と共に触媒活性が
低下し、メタノール転化率を維持するためには反応温度
を徐々に上昇させる必要がある。反応温度の上昇はさら
に触媒の劣化を招き、ついには触媒の交換が必要にな
る。触媒寿命を延ばすためには低温で高活性な触媒の開
発が有効である。
ナイト、クリノプチルライト等のアルミノシリケートを
主成分とするゼオライトを液相においてテトラアルコキ
シシラン等のシリル化剤と接触させることで、トリメチ
ルアミンの生成を効率よく抑制することができる。しか
し、これらの方法では反応時間の経過と共に触媒活性が
低下し、メタノール転化率を維持するためには反応温度
を徐々に上昇させる必要がある。反応温度の上昇はさら
に触媒の劣化を招き、ついには触媒の交換が必要にな
る。触媒寿命を延ばすためには低温で高活性な触媒の開
発が有効である。
【0008】本発明の目的とするところは上記モルデナ
イトまたはクリノプチルライトよりなる群から選ばれた
少なくとも1種のゼオライトを液相シリル化することに
より得られるトリメチルアミンの生成を抑制するメチル
アミン製造触媒を、さらに高活性な触媒とする方法を提
供すると共に、この触媒を用いた効率的なメチルアミン
類の製造方法を提供することにある。
イトまたはクリノプチルライトよりなる群から選ばれた
少なくとも1種のゼオライトを液相シリル化することに
より得られるトリメチルアミンの生成を抑制するメチル
アミン製造触媒を、さらに高活性な触媒とする方法を提
供すると共に、この触媒を用いた効率的なメチルアミン
類の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、メタノー
ルとアンモニアとの反応によるメチルアミン類の製造方
法において、液相においてシリル化剤によりシリル化さ
れたモルデナイト、クリノプチルライト等のアルミノシ
リケートを主成分とするゼオライト類がトリメチルアミ
ンの生成を抑制する優れた触媒であることに着目し、該
触媒をさらに高活性な触媒とすることを鋭意検討した結
果、これらの触媒の存在下に反応を行うに当たり、メタ
ノールとアンモニアの存在下に触媒層を300〜400
℃で1分以上保持することにより触媒活性が向上するこ
とを見いだし、本発明を完成するに至った。
ルとアンモニアとの反応によるメチルアミン類の製造方
法において、液相においてシリル化剤によりシリル化さ
れたモルデナイト、クリノプチルライト等のアルミノシ
リケートを主成分とするゼオライト類がトリメチルアミ
ンの生成を抑制する優れた触媒であることに着目し、該
触媒をさらに高活性な触媒とすることを鋭意検討した結
果、これらの触媒の存在下に反応を行うに当たり、メタ
ノールとアンモニアの存在下に触媒層を300〜400
℃で1分以上保持することにより触媒活性が向上するこ
とを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0010】即ち、本発明はメタノールとアンモニアと
の反応によりメチルアミン類を製造する方法において、
モルデナイトおよびクリノプチルライトよりなる群より
選ばれた少なくとも1種を液相においてシリル化剤によ
りシリル化処理を施した触媒の存在下に反応を行うに当
たり、メタノールとアンモニアの存在下に触媒層を30
0〜400℃で1分〜10時間保持し、しかる後に20
0〜300℃に降温して反応を行うことを特徴とするメ
チルアミン類の製造方法に関する。
の反応によりメチルアミン類を製造する方法において、
モルデナイトおよびクリノプチルライトよりなる群より
選ばれた少なくとも1種を液相においてシリル化剤によ
りシリル化処理を施した触媒の存在下に反応を行うに当
たり、メタノールとアンモニアの存在下に触媒層を30
0〜400℃で1分〜10時間保持し、しかる後に20
0〜300℃に降温して反応を行うことを特徴とするメ
チルアミン類の製造方法に関する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に使用する通常のモルデナ
イトは一般式:Na8(Al8Si40O9 6)24H
2Oで表されるアルミノシリケートである。また、一般
式:Me1/ n(AlSi5O12)3H2O(Meは
n価のアルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子または
水素原子を表す。)で表記されている場合もある(特開
昭59−210050号公報;特開昭57−16944
4号公報等)。
イトは一般式:Na8(Al8Si40O9 6)24H
2Oで表されるアルミノシリケートである。また、一般
式:Me1/ n(AlSi5O12)3H2O(Meは
n価のアルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子または
水素原子を表す。)で表記されている場合もある(特開
昭59−210050号公報;特開昭57−16944
4号公報等)。
【0012】これらの通常のモルデナイトでは、天然モ
ルデナイトまたは合成モルデナイト(Norton社Z
eolon、UCC社 LZM−8、La Grand
eParoisse社CM−180等)を問わず、その
Si/Al比は5、シリカ/アルミナ比(SiO2/A
l2O3)で示すと10近傍のモルデナイトである。
ルデナイトまたは合成モルデナイト(Norton社Z
eolon、UCC社 LZM−8、La Grand
eParoisse社CM−180等)を問わず、その
Si/Al比は5、シリカ/アルミナ比(SiO2/A
l2O3)で示すと10近傍のモルデナイトである。
【0013】本発明においてはさらに、シリカ/アルミ
ナ比が10以上、さらには11以上のモルデナイトを使
用することもできる。シリカ/アルミナ比が11以上の
モルデナイトは、通常の合成もしくは天然モルデナイト
に酸処理、あるいは酸処理とスチーム処理を併用する等
の通常の方法を施すことにより得ることもできるし、珪
酸ナトリウム水溶液と塩化アルミニウム水溶液で(10
+n)Na2O(3+n)Al2O3(87−n)Si
O2 (式中、nは0〜4)の組成を有するゲル状のス
ラリーを調製し、これを130℃〜250℃で10時間
〜数日間水熱合成することにより製造する(Am.Mi
neral. vol.65,1012(1972))
こともできる。
ナ比が10以上、さらには11以上のモルデナイトを使
用することもできる。シリカ/アルミナ比が11以上の
モルデナイトは、通常の合成もしくは天然モルデナイト
に酸処理、あるいは酸処理とスチーム処理を併用する等
の通常の方法を施すことにより得ることもできるし、珪
酸ナトリウム水溶液と塩化アルミニウム水溶液で(10
+n)Na2O(3+n)Al2O3(87−n)Si
O2 (式中、nは0〜4)の組成を有するゲル状のス
ラリーを調製し、これを130℃〜250℃で10時間
〜数日間水熱合成することにより製造する(Am.Mi
neral. vol.65,1012(1972))
こともできる。
【0014】また、発明に使用するクリノプチルライト
はNa6(Al6Si30O72)24H2Oの組成で
ある。このままのシリカ/アルミナ比で使用しても差し
支えないし、あるいは酸処理、スチーム処理等にりシリ
カ/アルミナ比を高めたものでも良い。
はNa6(Al6Si30O72)24H2Oの組成で
ある。このままのシリカ/アルミナ比で使用しても差し
支えないし、あるいは酸処理、スチーム処理等にりシリ
カ/アルミナ比を高めたものでも良い。
【0015】本発明において使用するモルデナイトおよ
びクリノプチルライト(以下、単にゼオライトと称す)
は、特にその形態(イオン交換の状態)に関しては制限
されることはないが、通常水素イオン型のものを使用す
ることが望ましい。合成もしくは天然のモルデナイトも
しくはクリノプチルライトは通常、主にナトリウムイオ
ン型として得られる。本発明においては、ナトリウムイ
オン型等の金属交換型のものを使用して差し支えない
が、シリル化の効率、さらには反応活性の観点から水素
イオン型を使用することが推奨される。特に、水素イオ
ン型で且つ、これらモルデナイトまたはクリノプチルラ
イト中のナトリウムが0.2重量%未満であるものが、
反応活性およびシリル化の効率の観点から推奨される。
びクリノプチルライト(以下、単にゼオライトと称す)
は、特にその形態(イオン交換の状態)に関しては制限
されることはないが、通常水素イオン型のものを使用す
ることが望ましい。合成もしくは天然のモルデナイトも
しくはクリノプチルライトは通常、主にナトリウムイオ
ン型として得られる。本発明においては、ナトリウムイ
オン型等の金属交換型のものを使用して差し支えない
が、シリル化の効率、さらには反応活性の観点から水素
イオン型を使用することが推奨される。特に、水素イオ
ン型で且つ、これらモルデナイトまたはクリノプチルラ
イト中のナトリウムが0.2重量%未満であるものが、
反応活性およびシリル化の効率の観点から推奨される。
【0016】アルカリ金属、アルカリ土類金属等のカチ
オンで交換されている上記ゼオライトのナトリウム含有
量を0.2重量%未満にし、同時に水素イオン型に転換
するには種々の方法が採用されるが、本発明においては
これらの方法に関して特に限定されることはない。実施
しやすい方法として例示すれば、硝酸アンモニウム、塩
化アンモニウム等のアンモニウム塩水溶液中にイオン交
換すべき上記ゼオライトを投入してイオン交換する。ア
ンモニウム塩水溶液の濃度は一般的に0.1〜2規定の
範囲が多用され、ゼオライト中のイオン交換すべきカチ
オン量の2〜10倍のアンモニウム塩に対応する量のア
ンモニウム塩水溶液を使用する方法が挙げられる。
オンで交換されている上記ゼオライトのナトリウム含有
量を0.2重量%未満にし、同時に水素イオン型に転換
するには種々の方法が採用されるが、本発明においては
これらの方法に関して特に限定されることはない。実施
しやすい方法として例示すれば、硝酸アンモニウム、塩
化アンモニウム等のアンモニウム塩水溶液中にイオン交
換すべき上記ゼオライトを投入してイオン交換する。ア
ンモニウム塩水溶液の濃度は一般的に0.1〜2規定の
範囲が多用され、ゼオライト中のイオン交換すべきカチ
オン量の2〜10倍のアンモニウム塩に対応する量のア
ンモニウム塩水溶液を使用する方法が挙げられる。
【0017】イオン交換する際の温度は特に規定されな
いが、実施し易い温度範囲としては室温〜アンモニウム
塩水溶液の沸点の範囲で行うことが好ましい。また、イ
オン交換に要する時間は特に限定されないが、通常1〜
30時間の範囲が多用される。イオン交換は上記例示の
操作を1回以上、通常2〜3回繰り返すことで上記ゼオ
ライト中のナトリウム含有量を0.2重量%未満に低減
することができる。アンモニウム塩でイオン交換した上
記ゼオライトは脱イオン水で洗浄後、固液分離し乾燥し
てシリル化に先立つ第一加熱工程に供する。
いが、実施し易い温度範囲としては室温〜アンモニウム
塩水溶液の沸点の範囲で行うことが好ましい。また、イ
オン交換に要する時間は特に限定されないが、通常1〜
30時間の範囲が多用される。イオン交換は上記例示の
操作を1回以上、通常2〜3回繰り返すことで上記ゼオ
ライト中のナトリウム含有量を0.2重量%未満に低減
することができる。アンモニウム塩でイオン交換した上
記ゼオライトは脱イオン水で洗浄後、固液分離し乾燥し
てシリル化に先立つ第一加熱工程に供する。
【0018】使用するゼオライト中のナトリウム含有量
を所定の値未満にし、水素イオン型とする方法として、
上記アンモニウム塩水溶液で処理する方法以外に、直
接、酸水溶液でイオン交換処理する方法も挙げられる。
この際に使用する酸は塩酸、硝酸、硫酸等の鉱酸水溶液
が最も実施しやすい方法として推奨されるが、その他の
プロトン酸(有機酸)を使用しても差し支えない。
を所定の値未満にし、水素イオン型とする方法として、
上記アンモニウム塩水溶液で処理する方法以外に、直
接、酸水溶液でイオン交換処理する方法も挙げられる。
この際に使用する酸は塩酸、硝酸、硫酸等の鉱酸水溶液
が最も実施しやすい方法として推奨されるが、その他の
プロトン酸(有機酸)を使用しても差し支えない。
【0019】使用する酸水溶液の濃度は特に規定され
ず、いかなる濃度で実施してもかまわないが、通常6規
定以下、特に0.5〜5規定の範囲が多用される。使用
される酸の量は交換すべきゼオライト中のカチオンの2
〜10倍が使用される。酸によるイオン交換処理におい
ても、アンモニウム塩によるイオン交換の場合と同様に
イオン交換の操作を1回以上繰り返すことで必要に応じ
てナトリウム含有量を0.2重量%未満にすることがで
きる。酸水溶液によりイオン交換したゼオライトも、ア
ンモニウム塩によるイオン交換の場合と同様に脱イオン
水で洗浄後固液分離し、乾燥後第一加熱工程に供する。
ず、いかなる濃度で実施してもかまわないが、通常6規
定以下、特に0.5〜5規定の範囲が多用される。使用
される酸の量は交換すべきゼオライト中のカチオンの2
〜10倍が使用される。酸によるイオン交換処理におい
ても、アンモニウム塩によるイオン交換の場合と同様に
イオン交換の操作を1回以上繰り返すことで必要に応じ
てナトリウム含有量を0.2重量%未満にすることがで
きる。酸水溶液によりイオン交換したゼオライトも、ア
ンモニウム塩によるイオン交換の場合と同様に脱イオン
水で洗浄後固液分離し、乾燥後第一加熱工程に供する。
【0020】第一加熱工程においては、望ましくは水素
イオン型であるゼオライトを500〜750℃、好まし
くは600〜700℃の範囲で加熱処理する。加熱処理
する温度が500℃未満では、加熱処理の効果が得られ
ずに触媒の反応活性が低下するので好ましくない。ま
た、750℃を超える温度では本発明の触媒調製に用い
るゼオライトが熱的に分解し、触媒活性が極端に低下す
る恐れがある。
イオン型であるゼオライトを500〜750℃、好まし
くは600〜700℃の範囲で加熱処理する。加熱処理
する温度が500℃未満では、加熱処理の効果が得られ
ずに触媒の反応活性が低下するので好ましくない。ま
た、750℃を超える温度では本発明の触媒調製に用い
るゼオライトが熱的に分解し、触媒活性が極端に低下す
る恐れがある。
【0021】加熱時間に関しては特に限定されないが、
通常0.5〜24時間、好ましくは1〜12時間、さら
に好ましくは2〜6時間の範囲である。0.5時間未満
では、加熱処理の効果が得られずに触媒の反応活性が低
下するので好ましくない。また、24時間を超えると加
熱は触媒性能には特に悪影響を及ぼさないが、経済的と
はいえないので好ましくない。
通常0.5〜24時間、好ましくは1〜12時間、さら
に好ましくは2〜6時間の範囲である。0.5時間未満
では、加熱処理の効果が得られずに触媒の反応活性が低
下するので好ましくない。また、24時間を超えると加
熱は触媒性能には特に悪影響を及ぼさないが、経済的と
はいえないので好ましくない。
【0022】本発明によるシリル化剤によるシリル化処
理とは、上記第一加熱工程を経たモルデナイトまたはク
リノプチルライトよりなる群から選ばれた少なくとも1
種のゼオライトとシリル化剤との接触により行われる。
シリル化方法としては、所定量のシリル化剤を必要に応
じて溶媒で希釈して、室温もしくは加熱状態で上記ゼオ
ライトと懸濁状態で接触させる等の方法が実施される。
懸濁状態で接触させる際に撹拌を行うことも差し支えな
い。
理とは、上記第一加熱工程を経たモルデナイトまたはク
リノプチルライトよりなる群から選ばれた少なくとも1
種のゼオライトとシリル化剤との接触により行われる。
シリル化方法としては、所定量のシリル化剤を必要に応
じて溶媒で希釈して、室温もしくは加熱状態で上記ゼオ
ライトと懸濁状態で接触させる等の方法が実施される。
懸濁状態で接触させる際に撹拌を行うことも差し支えな
い。
【0023】本発明において特に推奨される液相シリル
化方法は、例えばシリル化に先立ち、予め上記第一加熱
工程に供せられたゼオライト中の水分含有量を実質的に
0〜1重量%、もしくは3〜15重量%に調整した後シ
リル化を行う方法である。ゼオライト中の水分含有量を
実質的に0〜1重量%に調整した場合には、水と均一に
混ざり合う溶媒、例えばメタノール、エタノール、イソ
プロピルアルコール等の低級アルコール、メチルセロソ
ルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ類等を用いてシ
リル化剤とゼオライトとを懸濁状態で接触させる。
化方法は、例えばシリル化に先立ち、予め上記第一加熱
工程に供せられたゼオライト中の水分含有量を実質的に
0〜1重量%、もしくは3〜15重量%に調整した後シ
リル化を行う方法である。ゼオライト中の水分含有量を
実質的に0〜1重量%に調整した場合には、水と均一に
混ざり合う溶媒、例えばメタノール、エタノール、イソ
プロピルアルコール等の低級アルコール、メチルセロソ
ルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ類等を用いてシ
リル化剤とゼオライトとを懸濁状態で接触させる。
【0024】また、ゼオライト中の水分含有量を3〜1
5重量%に調整した場合には、水と二液相を形成する溶
媒、例えばヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキ
サン等の脂肪族もしくは脂環式炭化水素類、ベンゼン、
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエ
ーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類等を用
いてシリル化を行うことが推奨される。
5重量%に調整した場合には、水と二液相を形成する溶
媒、例えばヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキ
サン等の脂肪族もしくは脂環式炭化水素類、ベンゼン、
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエ
ーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類等を用
いてシリル化を行うことが推奨される。
【0025】シリル化に使用するシリル化剤としてはテ
トラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等の珪素の
アルコキサイド類、四塩化珪素、ジメチルジクロロシラ
ン、トリメチルクロロシラン、テトラメチルジシラザ
ン、ヘキサメチルジシラザン等が挙げられるが、これら
に限定されるものではない。
トラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等の珪素の
アルコキサイド類、四塩化珪素、ジメチルジクロロシラ
ン、トリメチルクロロシラン、テトラメチルジシラザ
ン、ヘキサメチルジシラザン等が挙げられるが、これら
に限定されるものではない。
【0026】溶媒を用いてシリル化を実施する場合には
シリル化剤の溶媒に対する濃度は特に限定はされない
が、通常1〜30重量%の範囲であることが望ましい。
また、用いる溶媒中の水分は少量であれば少量であるほ
ど好ましい。水分量が多ければシリル化剤が加水分解さ
れ、無駄に消費されてシリル化が効率的に行われなくな
る恐れがある。
シリル化剤の溶媒に対する濃度は特に限定はされない
が、通常1〜30重量%の範囲であることが望ましい。
また、用いる溶媒中の水分は少量であれば少量であるほ
ど好ましい。水分量が多ければシリル化剤が加水分解さ
れ、無駄に消費されてシリル化が効率的に行われなくな
る恐れがある。
【0027】シリル化処理を行う温度は特に限定されな
いが、室温から溶液の沸点で実施することが好ましく、
通常20〜200℃の範囲で行う。シリル化処理に要す
る時間は主としてその処理温度によって変化するが、室
温近傍では6〜100時間、60〜90℃では2〜20
時間の範囲が多用される。シリル化処理を終了したゼオ
ライトは、濾過または遠心分離等の通常の方法により処
理液から分離し、窒素等の不活性気体の雰囲気下に加熱
するか、減圧下に加熱し、付着または吸着している溶媒
等を除去した後、第二加熱工程に供する。
いが、室温から溶液の沸点で実施することが好ましく、
通常20〜200℃の範囲で行う。シリル化処理に要す
る時間は主としてその処理温度によって変化するが、室
温近傍では6〜100時間、60〜90℃では2〜20
時間の範囲が多用される。シリル化処理を終了したゼオ
ライトは、濾過または遠心分離等の通常の方法により処
理液から分離し、窒素等の不活性気体の雰囲気下に加熱
するか、減圧下に加熱し、付着または吸着している溶媒
等を除去した後、第二加熱工程に供する。
【0028】第二加熱工程においては、シリル化処理を
行ったゼオライトを500〜750℃、好ましくは60
0〜700℃の範囲で加熱処理する。500℃未満で
は、加熱処理の効果が得られずに触媒の反応活性が低下
するので好ましくない。また、750℃を超えると本発
明の触媒調製に用いるゼオライトが熱的に分解し、触媒
活性が極端に低下する恐れがあるので好ましくない。
行ったゼオライトを500〜750℃、好ましくは60
0〜700℃の範囲で加熱処理する。500℃未満で
は、加熱処理の効果が得られずに触媒の反応活性が低下
するので好ましくない。また、750℃を超えると本発
明の触媒調製に用いるゼオライトが熱的に分解し、触媒
活性が極端に低下する恐れがあるので好ましくない。
【0029】加熱時間に関しては特に限定されないが、
通常0.5〜24時間、好ましくは1〜12時間、さら
に好ましくは2〜6時間の範囲である。0.5時間未満
では、加熱処理の効果が得られずに触媒の反応活性が低
下するので好ましくない。また、24時間を超えると触
媒性能には特に悪影響を及ぼさないが、経済的とはいえ
ないので好ましくない。
通常0.5〜24時間、好ましくは1〜12時間、さら
に好ましくは2〜6時間の範囲である。0.5時間未満
では、加熱処理の効果が得られずに触媒の反応活性が低
下するので好ましくない。また、24時間を超えると触
媒性能には特に悪影響を及ぼさないが、経済的とはいえ
ないので好ましくない。
【0030】上記第二加熱工程を終了した触媒は反応器
に充填され、メタノールとアンモニアを原料とするメチ
ルアミン類合成反応に供される。本発明においては、反
応開始時にメタノールとアンモニアの存在下に触媒層を
反応温度より高い温度で加熱処理した後、反応温度まで
降温して反応を行う。加熱処理温度は300〜400
℃、好ましくは310〜350℃である。加熱処理温度
が300℃未満では、触媒活性を上昇させる効果がみら
れない。また、400℃を超えても触媒活性の効果は変
わらず高温にする理由がない。
に充填され、メタノールとアンモニアを原料とするメチ
ルアミン類合成反応に供される。本発明においては、反
応開始時にメタノールとアンモニアの存在下に触媒層を
反応温度より高い温度で加熱処理した後、反応温度まで
降温して反応を行う。加熱処理温度は300〜400
℃、好ましくは310〜350℃である。加熱処理温度
が300℃未満では、触媒活性を上昇させる効果がみら
れない。また、400℃を超えても触媒活性の効果は変
わらず高温にする理由がない。
【0031】加熱処理時間は1分〜10時間である。好
ましくは、2分〜5時間、更に好ましくは、2分〜3時
間が好適である。加熱処理効果の発現は非常に早いが、
加熱処理時間1分未満では触媒活性の効果が現れない。
加熱処理時のメタノールとアンモニアのモル比は限定的
ではないが、通常NH3/CH3OHモル比で反応条件
と同じ0.5以上、好ましくは1〜10、さらに好まし
くは1〜4の範囲がそのまま用いられる。活性化温度ま
での昇温は窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガス雰
囲気中で行い、活性化温度に達した後でメタノールとア
ンモニアを供給しても良く、昇温途中でメタノールとア
ンモニアの供給を開始し、しかる後に活性化温度に達し
ても良い。メタノールとアンモニアの供給順序はどちら
が先でも、また同時でも良い。反応を行う前に加熱処理
を行うことにより、触媒活性が向上し、反応をより低温
で行うことができ、ひいては触媒寿命が長くなる。
ましくは、2分〜5時間、更に好ましくは、2分〜3時
間が好適である。加熱処理効果の発現は非常に早いが、
加熱処理時間1分未満では触媒活性の効果が現れない。
加熱処理時のメタノールとアンモニアのモル比は限定的
ではないが、通常NH3/CH3OHモル比で反応条件
と同じ0.5以上、好ましくは1〜10、さらに好まし
くは1〜4の範囲がそのまま用いられる。活性化温度ま
での昇温は窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガス雰
囲気中で行い、活性化温度に達した後でメタノールとア
ンモニアを供給しても良く、昇温途中でメタノールとア
ンモニアの供給を開始し、しかる後に活性化温度に達し
ても良い。メタノールとアンモニアの供給順序はどちら
が先でも、また同時でも良い。反応を行う前に加熱処理
を行うことにより、触媒活性が向上し、反応をより低温
で行うことができ、ひいては触媒寿命が長くなる。
【0032】本発明で使用する反応原料は、メタノール
またはメタノールとジメチルエーテルの混合物とアンモ
ニアである。メタノールとアンモニアのモル比は特に限
定されないないが、通常NH3/CH3OHモル比で
0.5以上、好ましくは1〜10、さらに好ましくは1
〜4の範囲である。反応形態は特に限定されないが、好
ましくは気相で固定床もしくは流動床流通反応で実施さ
れる。空間速度は特に限定されないが、通常200〜2
0000h−1の範囲である。
またはメタノールとジメチルエーテルの混合物とアンモ
ニアである。メタノールとアンモニアのモル比は特に限
定されないないが、通常NH3/CH3OHモル比で
0.5以上、好ましくは1〜10、さらに好ましくは1
〜4の範囲である。反応形態は特に限定されないが、好
ましくは気相で固定床もしくは流動床流通反応で実施さ
れる。空間速度は特に限定されないが、通常200〜2
0000h−1の範囲である。
【0033】反応圧力は特に限定されず、常圧、加圧、
減圧の何れの圧力で実施することも可能であるが、好ま
しくは常圧〜30Kg/cm2Gさらに好ましくは10
〜25Kg/cm2Gの範囲で実施する。
減圧の何れの圧力で実施することも可能であるが、好ま
しくは常圧〜30Kg/cm2Gさらに好ましくは10
〜25Kg/cm2Gの範囲で実施する。
【0034】反応温度は触媒の寿命を延ばす上で重要
で、200〜300℃、好ましくは250〜290℃で
ある。反応温度が300℃を超えると触媒の劣化が早く
進み、触媒寿命が短くなる。反応温度が200℃未満で
は、必要な反応転化率を得ることができない。本発明の
方法で低温高活性な触媒を得ることにより、上記のよう
な反応温度で経済的にメチルアミン類の製造を行うこと
が可能となった。
で、200〜300℃、好ましくは250〜290℃で
ある。反応温度が300℃を超えると触媒の劣化が早く
進み、触媒寿命が短くなる。反応温度が200℃未満で
は、必要な反応転化率を得ることができない。本発明の
方法で低温高活性な触媒を得ることにより、上記のよう
な反応温度で経済的にメチルアミン類の製造を行うこと
が可能となった。
【0035】本発明において使用する反応装置は特に限
定されることはないが、たとえば通常の固定床または流
動床反応装置が使用できる。本反応は発熱反応であるた
め、固定床反応器を使用する場合には反応熱の除去に留
意することがトリメチルアミン生成を低いレベルに保つ
のに重要である。この目的で、多管式反応器の採用が好
ましい。
定されることはないが、たとえば通常の固定床または流
動床反応装置が使用できる。本反応は発熱反応であるた
め、固定床反応器を使用する場合には反応熱の除去に留
意することがトリメチルアミン生成を低いレベルに保つ
のに重要である。この目的で、多管式反応器の採用が好
ましい。
【0036】
【実施例】以下、本発明を実施例をもって説明する。 実施例1 合成モルデナイト150gを0.5規定硝酸アンモニウ
ム水溶液1000ml中に懸濁させ、油浴上で加熱還流
を4時間行った後、モルデナイトを濾別し、さらに新た
な0.5規定硝酸アンモニウム水溶液を加え、同様な操
作を3回繰り返し、濾別、水洗し、アンモニウム型モル
デナイトとし、これを減圧下、120℃で2時間の乾燥
後、600℃、3時間空気下に加熱を行った。これによ
り実質的に水分含有率0の水素イオン型モルデナイトと
した。このモルデナイト中のナトリウム含有量は0.1
3重量%であった。テトラエトキシシラン7.5gをエ
タノール100gに溶解した溶液に上記の実質的に水分
含有率0の水素イオン型モルデナイト60gを懸濁させ
60℃で8時間加熱振とうしてシリル化を行った。これ
を濾別しエタノールで洗浄後、120℃、2時間減圧下
に加熱乾燥し、更に空気気流中で600℃、3時間の加
熱を行った。これを打錠成形し、3mm×3mmの錠剤
とし、触媒として使用した。
ム水溶液1000ml中に懸濁させ、油浴上で加熱還流
を4時間行った後、モルデナイトを濾別し、さらに新た
な0.5規定硝酸アンモニウム水溶液を加え、同様な操
作を3回繰り返し、濾別、水洗し、アンモニウム型モル
デナイトとし、これを減圧下、120℃で2時間の乾燥
後、600℃、3時間空気下に加熱を行った。これによ
り実質的に水分含有率0の水素イオン型モルデナイトと
した。このモルデナイト中のナトリウム含有量は0.1
3重量%であった。テトラエトキシシラン7.5gをエ
タノール100gに溶解した溶液に上記の実質的に水分
含有率0の水素イオン型モルデナイト60gを懸濁させ
60℃で8時間加熱振とうしてシリル化を行った。これ
を濾別しエタノールで洗浄後、120℃、2時間減圧下
に加熱乾燥し、更に空気気流中で600℃、3時間の加
熱を行った。これを打錠成形し、3mm×3mmの錠剤
とし、触媒として使用した。
【0037】この触媒20mlを内径20mmのステン
レススチール製反応管に充填し、外部より砂流動浴で加
熱した。触媒層が280℃に達した時点で、メタノール
5.5g/h、アンモニア7.5g/hを気化器を通し
て反応管に圧入し、圧力20Kg/cm2Gに保ちなが
ら触媒層温度を360℃まで昇温し、1時間保持した。
続いて反応温度を300℃まで降温し、1時間放置後反
応生成物を捕集し、反応成績を調べた。続いて同様に2
90,280,270℃で反応成績を調べた。結果を表
1に示した。
レススチール製反応管に充填し、外部より砂流動浴で加
熱した。触媒層が280℃に達した時点で、メタノール
5.5g/h、アンモニア7.5g/hを気化器を通し
て反応管に圧入し、圧力20Kg/cm2Gに保ちなが
ら触媒層温度を360℃まで昇温し、1時間保持した。
続いて反応温度を300℃まで降温し、1時間放置後反
応生成物を捕集し、反応成績を調べた。続いて同様に2
90,280,270℃で反応成績を調べた。結果を表
1に示した。
【0038】実施例2 実施例1の触媒層温度を340℃に変更した以外は、実
施例1と同様に行った。結果を表1に示した。
施例1と同様に行った。結果を表1に示した。
【0039】実施例3 実施例1の触媒層温度を320℃に変更した以外は、実
施例1と同様に行った。結果を表1に示した。
施例1と同様に行った。結果を表1に示した。
【0040】実施例4 実施例1の触媒層温度を360℃まで昇温し、1時間保
持を、保持時間を20分に変更した以外は、実施例1と
同様に行った。結果を表1に示した。
持を、保持時間を20分に変更した以外は、実施例1と
同様に行った。結果を表1に示した。
【0041】比較例1 実施例1の触媒層温度を360℃まで昇温しない他は、
実施例1と同様に行った。結果を表1に示した。
実施例1と同様に行った。結果を表1に示した。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】本発明はメタノールとアンモニアとの反
応によりメチルアミン類を製造する方法において、該反
応を行うまえに、反応温度より高い温度を、特定時間保
持することにより、高活性な触媒とすることができる。
実施例から明らかなように、実施例1〜4では比較例1
に比べて10℃低い温度でほぼ同じ反応成績が得られて
いる。すなわち反応の低温化が可能であり、プロセス上
有利になると共に触媒寿命が大幅に延長される。
応によりメチルアミン類を製造する方法において、該反
応を行うまえに、反応温度より高い温度を、特定時間保
持することにより、高活性な触媒とすることができる。
実施例から明らかなように、実施例1〜4では比較例1
に比べて10℃低い温度でほぼ同じ反応成績が得られて
いる。すなわち反応の低温化が可能であり、プロセス上
有利になると共に触媒寿命が大幅に延長される。
Claims (4)
- 【請求項1】 メタノールとアンモニアとの反応によ
りメチルアミン類を製造する方法において、モルデナイ
トおよびクリノプチルライトよりなる群より選ばれた少
なくとも1種を液相においてシリル化剤によりシリル化
処理を施した触媒の存在下に反応を行うに当たり、メタ
ノールとアンモニアの存在下に触媒層を300〜400
℃で1分〜10時間保持し、しかる後に200〜300
℃に降温して反応を行うことを特徴とするメチルアミン
類の製造方法。 - 【請求項2】 モルデナイトおよびクリノプチルライ
トが、水素イオンでイオン交換されたモルデナイトおよ
びクリノプチルライトである請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 モルデナイトおよびクリノプチルライ
トが、予め酸処理されて水素イオンでイオン交換され、
且つナトリウム含有量が0.2重量%未満である請求項
1または2記載の方法。 - 【請求項4】 反応を実施する温度が250〜290
℃である請求項1〜3項のうちいずれか1項に記載の方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26859096A JPH10114725A (ja) | 1996-10-09 | 1996-10-09 | メチルアミン類の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26859096A JPH10114725A (ja) | 1996-10-09 | 1996-10-09 | メチルアミン類の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10114725A true JPH10114725A (ja) | 1998-05-06 |
Family
ID=17460653
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26859096A Pending JPH10114725A (ja) | 1996-10-09 | 1996-10-09 | メチルアミン類の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10114725A (ja) |
-
1996
- 1996-10-09 JP JP26859096A patent/JPH10114725A/ja active Pending
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