JPH08157428A - メチルアミン類の製造方法 - Google Patents

メチルアミン類の製造方法

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JPH08157428A
JPH08157428A JP6303413A JP30341394A JPH08157428A JP H08157428 A JPH08157428 A JP H08157428A JP 6303413 A JP6303413 A JP 6303413A JP 30341394 A JP30341394 A JP 30341394A JP H08157428 A JPH08157428 A JP H08157428A
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mordenite
oxygen
reaction
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English (en)
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Tadamitsu Kiyoura
忠光 清浦
Kinkai Ou
金▲かい▼ 王
Shinobu Aoki
忍 青木
Keiichi Ikeda
圭一 池田
Kazuaki Matsui
和明 松井
Shuichi Tokumoto
修一 徳元
Kaoru Inoue
薫 井上
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 メタノールとアンモニアとの反応によるメチ
ルアミン類の製造に際し、トリメチルアミンの生成を抑
制する高性能触媒を反応に使用して、その性能が劣化し
た触媒を、再生し、再び反応に該触媒を使用するメチル
アミン類の製造方法を提供する。 【構成】 酸処理されナトリウム含有量が0.2重量パ
ーセント以下となったモルデナイトをシリル化剤により
シリル化処理した触媒の存在下にメタノールとアンモニ
アとを反応させてメチルアミンを製造する方法におい
て、反応に使用して劣化した触媒を酸素含有気体と40
0〜800℃の温度で接触させることにより再生し、再
生した触媒の存在下にメタノールとアンモニアとを反応
させることを特徴とするメチルアミン類の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアミン類の製造方法、よ
り詳しくは、メタノールとアンモニアからメチルアミン
類を製造するに際し、トリメチルアミンよりも、モノお
よびジメチルアミンをより大量に取得する方法、さらに
詳しくは、該反応を促進させるに使用する、トリメチル
アミンの生成を抑制する高性能触媒である、酸処理され
たモルデナイトのシリル化剤によるシリル化処理触媒が
反応に使用され劣化した際の触媒を再生して繰り返し使
用する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】メチルアミン類、即ちモノメチルアミ
ン、ジメチルアミンおよびトリメチルアミンはメタノー
ルまたはメタノールとジメチルエーテルの混合物をアン
モニアと反応させる方法や、青酸を水素で接触還元する
方法等で製造されている。これらのメチルアミン類はモ
ノ、ジおよびトリメチルアミンの混合物として生成し、
各々に対応した用途を有している。一方、これらメチル
アミン類の需要は、ジメチルアミンまたはモノメチルア
ミンに偏っており、トリメチルアミンの需要は現状では
極めて少ない。
【0003】通常、知られている非晶質シリカアルミナ
を触媒としてメタノールとアンモニアの反応で得られる
メチルアミン類は、トリメチルアミンが反応平衡上主生
成物となり、需要の多いジメチルアミンの取得量が少な
いという難点があった。これらの難点を克服するため
に、炭素数1〜18のアルコールとアンモニアとの反応
に、孔径5〜10オングストロームの値を有する脱水し
た結晶性アルミノシリケート(ゼオライト)を触媒に用
いると、モノ、およびジアミンがトリアミンより優先的
に生成することが開示されている。また、上記した反応
に適したゼオライトの種類として、天然ゼオライトおよ
び合成ゼオライトが示されている。天然ゼオライトとし
て、フォージャス石、アナルサイト、クリノプチロライ
ト、フェリエライト、チャバサイト、グメリナイト、レ
ビナイト、エリオナイトおよびモルデナイト等が適当で
あると開示されている。合成ゼオライトとしては、X
型、Y型、およびA型等が適当であると開示されている
(米国特許3,384,667号,1968年)。
【0004】メタノールとアンモニアを特定割合で混合
し、モルデナイト等の触媒の存在下に反応させモノメチ
ルアミンを特異的に多く取得する方法(特開昭56−1
13747号)、および、ナトリウム型モルデナイトか
ら選ばれる結晶質アルミノシリケートでモノメチルアミ
ンを不均化しジメチルアミンを高選択的に得る(特開昭
56−46846号)方法も開示されている。
【0005】上記の米国特許3,384,667号と同
様な方法で使用するモルデナイトに天然産の鉱物を使用
する方法(特開昭57−169444号)、ランタンイ
オンでイオン交換したモルデナイトを触媒に使用する方
法(特開昭58−49340号)、アルカリ金属のイオ
ン交換量を特定の範囲に限定したモルデナイトを触媒に
使用する方法(特開昭59−210050号)、触媒に
スチーム処理をしたモルデナイトを使用する方法(特開
昭59−227841号)、低バインダー含有量のA型
ゼオライトを触媒として使用する方法(特開昭58−6
9846号)または、Rho型(ZK−5)ゼオライト
を触媒とする方法等も開示されている。以上の方法でゼ
オライト系の触媒を使用するとトリメチルアミンの生成
量を抑制することが出来るが、更にトリメチルアミンの
生成量をゼロないし実質的にゼロとすることを目的にモ
ルデナイトの細孔を四塩化珪素のCVD処理で修飾した
ものを触媒として使用する方法も知られている。(特開
平03−262540号;J.Catal.,131
巻、482頁(1991);米国特許5,137,85
4号)。
【0006】チャバサイト、エリオナイト、ZK−5お
よびRho型ゼオライト上にケイ素、アルミニウム、リ
ンまたはホウ素を沈着させ修飾したものを触媒にする方
法(特開昭61−254256号 、米国特許4,68
3,334号)でトリメチルアミンの生成を低減する方
法も開示されている。また、非ゼオライト系モレキュラ
ーシーブのSAPOを触媒としてアルコールとアンモニ
アを反応させてアルキルアミンとする方法(特開平02
−734号)も知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
知られている種々のゼオライト系触媒をメタノールとア
ンモニアとの反応に使用することで、需要の少ないトリ
メチルアミンの生成量を低減、抑制し、需要の多いジメ
チルアミンの取得量を高めることが出来るようになって
いる。しかしながら、これらのゼオライト系の化合物を
触媒に使用してもトリメチルアミンの生成割合を通常1
0%、あるいは、せいぜい5%程度までにしか低減でき
ない。トリメチルアミンの生成量を1〜3%程度にまで
低減できれば、需要の少ないトリメチルアミンを反応系
にリサイクルし不均化する必要がなく製造プロセスが簡
単となりスチーム等の用役の低減が可能となる。
【0008】トリメチルアミンの生成量を数%に低減す
る方法としてモルデナイトに四塩化珪素をCVD(Ch
emical Vapor Deposition)に
より沈着させたものを触媒として使用する方法が開示さ
れている。(特開平03−262540号;米国特許
5,137,854号)。しかしながら、この方法は実
験室的には容易に実施できるが、工業的な観点からは触
媒を大量生産するには困難な方法であり、また沈着しな
い四塩化珪素が大量に残り、これを回収再使用すること
は困難であり、製造方法および、経済性の双方に問題が
生じる。
【0009】ZK−5、あるいはRho型ゼオライトを
珪素、アルミニウム、リンまたはホウ素化合物で処理す
る方法でトリメチルアミンを数%にまで低減する方法
(米国特許4,683,334号)もあるが、ZK−
5、Rhoのような特殊な合成ゼオライトを用いる等の
難点がある。
【0010】ここにおいて、モルデナイト等のゼオライ
トを液相においてテトラアルコキシシラン等のシルル化
剤と接触処理し、ゼオライトの細孔径、外表面酸点を制
御することで、トリメチルアミンの生成を効率よく数%
以下に抑制する方法が提案されている(特開平06−1
79640号、特願平06−68478号、特願平06
−97168号など)。これらの方法では、モルデナイ
ト等のゼオライトを液相においてシリル化剤でシリル化
することから、前記したCVD法による四塩化ケイ素の
沈着のように実質的に工業的に実施困難ではなく、充分
工業的規模の生産の可能な触媒調製方法となり、且つト
リメチルアミンの生成を極めて効率的に抑制することが
出来る触媒が提供される。
【0011】これに加え、これらの処方で提供される触
媒はメタノールとアンモニアからのメチルアミン類の製
造において、その寿命も経済的な観点からは充分ではあ
るが、更に該製造方法における経済性を高めるために
は、これらの触媒が劣化しその活性及び選択性等が低下
した際に、これらの触媒を再生し繰り返し反応に使用す
ることが重要である。
【0012】従って、本発明の目的とするところは、酸
処理されナトリウム含有量が0.2重量パーセント以下
となったモルデナイトをシリル化剤によりシリル化処理
した触媒を用いてメタノールとアンモニアからメチルア
ミン類を製造する方法において、劣化した触媒を効率よ
く再生し、繰り返しこの触媒を用いて該反応により、ト
リメチルアミンの生成を抑制し、且つ効率よくモノメチ
ルアミン及びジメチルアミンを製造する、工業的に極め
て有用なメチルアミン類の製造方法を提供することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、メタノー
ルとアンモニアとの反応によるメチルアミン類の製造方
法において、酸処理されナトリウム含有量が0.2重量
パーセント以下となったモルデナイトをテトラアルコキ
シシラン等のシリル化剤によりシリル化処理した触媒が
トリメチルアミンの生成を抑制し、効率よくモノメチル
アミンおよびジメチルアミンを製造する優れた触媒であ
ることに着目し、該製造方法を更に経済性高く実施する
ために、長時間反応に使用し劣化した上記触媒を再生
し、繰り返し使用することの出来るメチルアミン類の製
造方法を、鋭意検討した結果、反応に使用され劣化した
触媒を、酸素含有気体と400〜800℃の温度で接触
させることにより再生することで、該触媒を繰り返し使
用することを可能たらしめ本発明を完成するにいたっ
た。
【0014】即ち、本発明は、酸処理されナトリウム含
有量が0.2重量パーセント以下となったモルデナイト
をシリル化剤によりシリル化処理した触媒の存在下にメ
タノールとアンモニアとを反応させてメチルアミンを製
造する方法において、反応に使用して劣化した触媒を酸
素含有気体と400〜800℃の温度で接触させること
により再生し、再生した触媒の存在下にメタノールとア
ンモニアとを反応させることを特徴とするメチルアミン
類の製造方法である。
【0015】本発明に使用する通常のモルデナイトは一
般式: Na8(Al8Si4096)・24H2O で表されるアルミノシリケートである( ATLAS OF ZEO
LITE STRUCTURE TYPES,W. M. Meiler and D. H. Olson,
1987, Butterworths)。
【0016】 また、一般式: Me1/n(AlSi512)・3H2O (Meはn価のアルカリ金属、アルカリ土類金属原子ま
たは水素原子を表す。)で標記されている(特開昭59
−210050号;特開昭57−169444号等)場
合もある。
【0017】これらの通常のモルデナイトでは、天然モ
ルデナイトまたは合成モルデナイト(Norton社Z
eolon、UCC社LZM−8、La Grande
Paroisse社CM−180等)を問わず、その
Si/Al比は5、シリカ/アルミナ比(SiO2/A
23) で示すと10近傍のモルデナイトである。
【0018】本発明においては更に、シリカ/アルミナ
比が10以上、更には11以上のモルデナイトを使用す
ることも出来る。シリカ/アルミナ比が11以上のモル
デナイトは、通常の合成もしくは天然モルデナイトに酸
処理、あるいは酸処理とスチーム処理を併用する等の通
常の方法を施すことにより得ることも出来るし、ケイ酸
ソーダ水溶液と塩化アルミニウム水溶液で (10+n)Na2O(3+n)Al23(87−n)Si
2 (式中、nは0〜4)の組成を有するゲル状のスラリー
を調製し、これを130℃〜250℃で10時間〜数日
間水熱合成することにより製造する(Am. Mineral. 65
巻、1012(1972))ことも出来る。
【0019】本発明においてはこれらのモルデナイトを
酸処理し(但し、予め水素イオン型であり且つ、ナトリ
ウムの含有量が0.2重量%以下であれば、酸処理を行
っても差し支えはないが、行わなくともかまわな
い。)、且つナトリウムの含有量を0.2重量%以下と
した後、テトラアルコキシシラン等のシリル化剤により
処理(シリル化)したものを触媒として使用する。
【0020】本発明でいうモルデナイトの酸処理とは、
通常の鉱酸に浸漬等によりモルデナイトと接触させるこ
とである。また、鉱酸等と、アンモニアとのアンモニウ
ム塩溶液との接触も含まれる。この酸処理を行うことに
よりモルデナイトは、特にナトリウム等の金属塩型はイ
オン交換され、ナトリウムの含有量を0.2重量%以下
とすることが出来る。ナトリウム含有量を0.2重量%
以下にする事で高い触媒活性が発現される。ナトリウム
含有量が多ければ、メタノールとアンモニアとの反応に
おける触媒活性種である水素イオンが実質的にナトリウ
ムイオンによりイオン交換され活性点が減少するためで
ある。
【0021】本発明におけるシリル化剤によるシリル化
処理とは、気相もしくは液相で上記酸処理モルデナイト
とテトラアルコキシシラン等のシリル化剤との接触によ
り行われ、いずれの方法を採用しても差し支えない。例
えば、気相における接触方法としては、通常のCVD法
等が実施し易い方法として例示される。一方、液相にお
けるシリル化方法としては、所定量のシリル化剤を上記
酸処理モルデナイトと必要であるならば溶媒で希釈し
て、室温もしくは加熱状態で懸濁接触をさせる等の方法
で実施される。懸濁接触をさせる際に攪拌を行うことも
差し支えない。
【0022】工業的な観点から、好ましいシリル化方法
としては、液相シリル化が推奨される。本発明において
特に推奨される液相シリル化方法として、例えばシリル
化に先立ち、予め上記酸処理後のモルデナイト中の水分
含有量を1重量%以下、もしくは3〜15重量%に調整
した後シリル化を行うことが好適な触媒とするために好
ましい。モルデナイト中の水分含有量を1重量%以下に
調整した場合には水と均一に混ざりあう溶媒を用いてシ
リル化剤とモルデナイトとを懸濁接触させることが推奨
される。また、モルデナイト中の水分含有量を3〜15
重量%調整した場合には、水と二液相を形成する溶媒を
用いてシリル化を行うことが推奨される。
【0023】ここにおいてシリル化に先立ち必要に応じ
てモルデナイトの水分量を調整する方法は種々の方法で
実施できるが、実施し易い方法としては、上記方法で酸
処理したモルデナイトを350〜600℃で焼成する事
により、実質的に水分量を0とすることが出来る。また
水分量を調整する方法としては実質的に水分量を0とし
たモルデナイトを0〜60℃程度で水の蒸気圧の水分を
吸着させることにより達成される。あるいは酸洗浄し、
水洗したモルデナイトを100〜150℃の温度で乾燥
することによっても調整することが出来る。
【0024】水と均一の混ざりあう溶媒とは、水と溶媒
が均一相を形成させうる溶媒で且つ、シリル化剤を溶解
させうる溶媒であるならば、本発明においてはいずれの
溶媒を用いても差し支えないが、好ましい溶媒として例
示すれば、メタノール、エタノール、イソプロピルアル
コール、t−ブチルアルコール等の低級アルコール、メ
チルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ類等
が挙げられる。水と二液相を形成する溶媒とは、水と溶
媒を混合した際に、実質的に界面形成をし、且つシリル
化剤を溶解させうる溶媒である。好ましい溶媒として例
示すれば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキ
サン等の脂肪族もしくは脂環式炭化水素類、ベンゼン、
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエ
ーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類が入手
し易い溶媒として挙げられる。
【0025】シリル化に使用するシリル化剤としては、
通常のシリル化剤で有ればいずれのシリル化剤を用いる
ことも可能であるが、入手し易いものとして例示すれ
ば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等の
ケイ素のアルコキサイド、四塩化ケイ素、ジメチルジク
ロロシラン、トリメチルクロロシラン、テトラメチルジ
シラザン、ヘキサメチルジシラザン等が挙げられ、好ま
しくは、テトラアルコキシシランである。溶媒を用いて
シリル化を実施する場合にはシリル化剤の溶媒に対する
濃度は特に限定はされないが、1〜30重量%の範囲で
あることが好ましい。また、用いる溶媒中の水分量は少
量であれば少量であるほど好ましい。水分量が多けれ
ば、シリル化剤が加水分解され、無駄に消費され効率的
にシリル化が行われない恐れがある。
【0026】シリル化処理を行う温度は特に限定されな
いが、例えば液相でのシリル化では室温ないしは溶液の
沸点で実施することが好ましく、通常20〜200℃の
範囲で行う。加圧下でのシリル化を行う場合には更に処
理温度を高くすることも可能である。シリル化処理に要
する時間は主としてその処理温度により変化するが室温
近傍では6時間〜100時間、60〜90℃では2〜2
0時間の範囲が多用される。シリル化処理を終了したモ
ルデナイトは、例えば液相処理の場合には、濾過または
遠心分離等の通常の方法により処理液から分離し、窒素
等の不活性ガスの雰囲気下に加熱するか、減圧下に加熱
し付着または吸着している溶媒等を除去し、次いで、空
気または酸素雰囲気下に300〜600℃に加熱処理を
行い、触媒として用いる。
【0027】この時、上記したモルデナイトのシリル化
剤によるシリル化処理は1回だけでなく、複数回繰り返
し実施しても差し支えない。特に実質的に水分量が1重
量%以下のモルデナイトを水と均一相を形成する溶媒を
用いてシリル化処理を行う場合は、シリル化−乾燥−焼
成工程を複数回繰り返すことでトリメチルアミンの生成
を1%以下に抑制する触媒とする事も出来る。水分量3
〜15%のモルデナイトを水と二相を形成する溶媒を用
いてシリル化処理を行う場合は通常1回のシリル化工程
でトリメチルアミンの生成量を充分低く低減できるの
で、複数回の処理を行うことが不要の場合が多い。触媒
の形態は特に限定されることはないが、好ましくは粒状
等で用いることが推奨される。出発原料であるモルデナ
イトが粒状もしくは錠剤に成型済みで有ればそのまま触
媒として使用し、粉状で有れば通常の方法により押し出
し、または打錠成型して用いることが反応器への充填の
しやすさ等の観点から好ましい。
【0028】本発明は、これらのトリメチルアミンの生
成抑制に極めて優れるメチルアミン製造触媒を用いて反
応を行い、所定時間(通常数千〜数万時間)の連続反応
使用等により、性能の劣化した触媒を再生し、繰り返し
使用するメチルアミン類の製造方法である。触媒の再生
方法は、上記劣化触媒を酸素含有気体と加熱下接触させ
る事により達成される。再生に使用する酸素含有気体と
は酸素、または不活性気体により希釈した酸素である。
好ましくは不活性気体により希釈した酸素を使用する事
が推奨される。希釈した酸素を使用する場合、不活性気
体中における酸素濃度は、特に限定されないが好ましく
は0.5〜40容量%、更に好ましくは1〜30容量%
の酸素濃度に希釈した酸素含有気体を使用する。純酸素
もしくは余りに高濃度酸素を使用すると、加熱処理に際
して激しい炭素質の燃焼等により局部的に過熱され、触
媒自体を分解する恐れがあり、余りに低濃度の酸素を使
用すれば、再生処理が効率的に実施されない恐れがあ
る。
【0029】酸素を希釈する気体としては、特に限定は
されないが、好ましくは酸素及び触媒成分等に対して不
活性な気体を使用する事が推奨される。具体的に例示す
れば窒素、ヘリウム、アルゴン等が挙げられ、更にこれ
らを混合使用しても差し支えない。従って、空気、希釈
空気等も本発明においては当然使用する事が出来る。再
生に際しての性能の劣化した触媒と酸素含有気体との接
触温度は、400〜800℃の範囲である。好ましくは
450〜700℃の範囲で更に好ましくは500〜65
0℃の範囲である。余りに高温で行えば、触媒であるモ
ルデナイトの分解が生じ、触媒機能が損なわれる。また
余りに低温で行えば、効果的な再生を行う事は困難であ
り、実質的に再生出来ない。
【0030】酸素含有気体と性能の劣化した触媒との接
触方法は特に限定されず、酸素含有気体と接触する方法
であるならば如何なる方法で実施しても差し支えなく、
酸素含有気体の雰囲気中での雰囲気接触、酸素含有気体
を流通した状態で接触させても差し支えない。好ましく
は酸素含有気体を流通させ実施する事が推奨される。ま
た、低い酸素濃度で処理し、連続的もしくは段階的に酸
素濃度を挙げながら酸素含有気体を流通接触させて実施
する事も可能である。
【0031】処理時間は本発明においては特に限定され
ないが、酸素濃度、処理温度により変化するが、通常、
0.5〜200時間、好ましくは1〜100時間、更に
好ましくは3〜50時間である。処理温度、酸素濃度が
高ければ当然処理時間は短くて充分となるが、酸素濃
度、処理温度が低ければ長時間を必要とする。
【0032】本発明方法で使用する反応原料はメタノー
ル、またはメタノールとジメチルエーテルとの混合物と
アンモニアである。アンモニアとメタノールとのモル比
は特に限定されないが、通常NH3/MeOH モル比で
0.5以上、好ましくは1〜10更に好ましくは1〜4
の範囲である。
【0033】反応形態は特に限定はされないが好ましく
は、気相で固定床もしくは流動床流通反応で実施する事
が推奨される。この際、充填された触媒層に供給する反
応気体の量は特に限定されないが、好ましくは空間速度
(SV)で示すと200〜20000/Hr.の範囲で
ある。
【0034】反応圧力は特に限定はされなく、常圧、加
圧、減圧のいずれの圧力で実施する事も可能であるが、
好ましくは常圧〜30Kg/cm2G.更に好ましくは10〜
25Kg/cm2G.の範囲で実施する。反応温度も同様に特
に限定されないが、好ましくは250〜450℃、更に
好ましくは250〜350℃である。余りに高温で実施
すれば、好ましからざる副生物が多量に生成し、経済的
とはならず、また余りに低温で実施すれば、実質的に好
ましい反応転化率を達成する事は困難となるからであ
る。
【0035】本発明において使用する反応装置は特に限
定される事はないが、実施し易い装置としては、通常の
固定床または流動床反応装置である。本反応は約14K
Cal/molの発熱反応であるため、固定床反応器を
使用する場合には反応熱の除去に留意する事がトリメチ
ルアミン生成を低いレベルに保つのに重要である。この
目的で、多管式の反応器の採用が好ましい。多管式反応
器のチューブ径は一般的には1〜3インチの範囲が多用
されている。
【0036】反応装置の出口ガス(反応ガス)は通常の
分離精製装置によりメチルアミン類を単離取得する事が
出来るが、本発明方法を実施する事でトリメチルアミン
の生成が1%程度と低いため、トリメチルアミンの分離
工程が小型となり、トリメチルアミンを反応系にリサイ
クルする工程が不要となる等、全製造工程が簡素化され
る。また、反応系へのリサイクル量の低減によりスチー
ム等の用役使用量が削減される。
【0037】
【実施例】以下実施例により、本発明をより詳細に説明
する。 実施例1 合成モルデナイト150gを0.5規定硝酸アンモニウ
ム水溶液1l中に懸濁させ油浴上で加熱還流を4時間行
った後、モルデナイトを濾別し、更に新たな0.5規定
硝酸アンモニウム水溶液を加え、同様な操作を3回繰り
返し、濾別、水洗しアンモニウム型モルデナイトとし、
これを乾燥後、600℃で焼成し、実質的に水分含有率
0の水素イオン型モルデナイトとした。このモルデナイ
ト中のナトリウム含有量は0.13重量%であった。テ
トラエトキシシラン7.5gをエタノール100gに溶
解した溶液に上記の水素イオン型モルデナイト60gを
懸濁させ60℃で8時間加熱振とうしてシリル化を行っ
た。これを濾別しエタノールで洗浄後、窒素気流中で昇
温し、350℃、3時間加熱乾燥し、更に空気気流中で
500℃、5時間加熱した。これを打錠成型し3mm×
3mmの錠剤とし、触媒として使用した。
【0038】この触媒20mlを内径20mmのステン
レススチール製反応管に充填し、外部より砂流動浴で加
熱した。メタノール5.5g/時およびアンモニア7.
5g/時を気化器を通して反応管に圧入し、触媒層温度
を310℃に保ちながら、圧力20Kg/cm2G で反
応させた。反応開始30時間後に反応管出口成分(反応
ガス)を補集し分析した。結果は表1に示した。その
後、反応温度を350℃に上昇させ、その他の条件は同
一として、反応を継続し、触媒の加速劣化を行った。3
50℃で5000時間経過した後、再度反応温度を31
0℃とし、20時間経過した後、再度、同様に反応ガス
を分析した。結果は、表1に掲げたごとく触媒活性及び
選択率が極端に低下し触媒の劣化が認められた。
【0039】次に、メタノール及びアンモニアの導入を
停止し、反応系内圧力を常圧に降下し、充分触媒層内を
窒素で流通置換したのち空気をNTP換算で20l/時
の速度で導入し、触媒層内を600℃にして6時間劣化
触媒の再生処理を行った。再生処理終了後、再び触媒層
内を窒素で流通置換および触媒層内温度を310℃とし
た後、系内圧力を20Kg/cm2G に昇圧し、再びメ
タノール5.5g/時およびアンモニア7.5g/時を
気化器を通して反応管に圧入し、反応を行った。再反応
開始後、30時間経過した後、上記方法と同様に反応ガ
スを分析した。結果は表1に示したように、本発明の劣
化触媒再生方法により、触媒活性が初期とほぼ同様に回
復した事が分かる。
【0040】
【表1】 表1 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ MeOH 選択率(重量%) 転化率(%) MMA DMA TMA ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 調製触媒(30時間後)# 91.5 35.6 60.5 3.9 劣化触媒(20時間後)# 15.2 84.2 10.7 5.1 再生触媒(30時間後)# 91.0 35.4 60.6 4.0 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ( )#内は触媒活性試験開始後の経過時間で且つ、分析サンプル(反応ガス) 捕集開始時間 MMA:モノメチルアミン、 DMA:ジメチルアミン、 TMA:トリメチルアミン
【0041】実施例2 合成モルデナイト150gを0.5規定硝酸アンモニウ
ム水溶液1l中に懸濁させ油浴上で加熱還流を4時間行
った後、モルデナイトを濾別し、更に新たな0.5規定
硝酸アンモニウム水溶液を加え、同様な操作を3回繰り
返し、濾別、水洗しアンモニウム型モルデナイトとし、
これを乾燥後、600℃で焼成し、実質的に水分含有率
0の水素イオン型モルデナイトとした。このモルデナイ
ト中のナトリウム含有量は0.13重量%であった。得
られた水素イオン型モルデナイトを室温下、空気中に2
4時間放置した。この結果、水素イオン型モルデナイト
中の水分含有率は12.8重量%となった。テトラエト
キシシラン12gをベンゼン100gに溶解した溶液に
上記水分を含有した水素イオン型モルデナイト60gを
懸濁させて室温で40時間緩やかに震とうし、シリル化
を行った。シリル化終了後、モルデナイトを濾別し、窒
素気流中250℃で2時間乾燥した。次いで空気気流中
500℃で4時間焼成した。これを打錠成型し、3mm
×3mmの錠剤とし、触媒として使用した。この触媒
を、実施例1と同一の反応器に入れ、反応温度を300
℃とした以外は実施例1と全く同一の反応条件、加速劣
化条件及び再生条件で、触媒の再生を行った。結果は表
2に示したように、触媒の再生が有効になされた事が判
明した。
【0042】
【表2】 表2 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ MeOH 選択率(重量%) 転化率(%) MMA DMA TMA ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 調製触媒(30時間後)# 92.5 36.8 62.1 1.1 劣化触媒(20時間後)# 11.2 86.8 9.3 3.9 再生触媒(30時間後)# 92.6 37.0 61.8 1.2 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ( )#内は触媒活性試験開始後の経過時間で且つ、分析サンプル(反応ガス) 捕集開始時間 MMA:モノメチルアミン、 DMA:ジメチルアミン、 TMA:トリメチルアミン
【0043】実施例3 粒径2〜4mmの天然ゼオライト(モルデナイト含有量
約70%)110gを2規定塩酸1l中に入れ、50℃
で10時間震とうした。ゼオライトを濾別し、次いで新
たな1規定塩酸1l中に投入し50℃で更に10時間震
とうした。ゼオライトを濾別、水洗乾燥後500℃に加
熱し実質的に含水量0の水素イオン型モルデナイトとし
た。製造されたゼオライトはほぼ完全に水素イオン型で
あり、ナトリウムの含有量は0.15重量%であった。
テトラメトキシシラン7gを溶解したメタノール溶液1
00gに上記の水素イオン型ゼオライト50gを投入
し、室温(20〜25℃)で60時間震とうした。ゼオ
ライトを濾別し、メタノールで洗浄後、窒素気流中、3
50℃で2時間加熱乾燥を行った。次いで、空気気流
中、500℃で4時間焼成した。得られた粒状ゼオライ
トをそのまま触媒として用いた以外は、実施例1と全く
同一の反応条件、加速劣化条件及び再生条件で、触媒の
再生を行った。結果は表3に示したように、触媒の再生
が有効になされた事が判明した。
【0044】
【表3】 表3 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ MeOH 選択率(重量%) 転化率(%) MMA DMA TMA ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 調製触媒(30時間後)# 92.3 36.8 59.7 3.5 劣化触媒(20時間後)# 8.8 84.2 11.9 3.9 再生触媒(30時間後)# 92.2 37.4 59.3 3.3 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ( )#内は触媒活性試験開始後の経過時間で且つ、分析サンプル(反応ガス) 捕集開始時間 MMA:モノメチルアミン、 DMA:ジメチルアミン、 TMA:トリメチルアミン
【0045】実施例4 粒径2〜4mmの天然ゼオライト(モルデナイト含有量
約70%)110gを2規定塩酸1l中に入れ、50℃
で10時間震とうした。ゼオライトを濾別し、次いで新
たな1規定塩酸1l中に投入し50℃で更に10時間震
とうした。ゼオライトを濾別、水洗乾燥後500℃に加
熱し実質的に含水量0の水素イオン型モルデナイトとし
た。製造されたゼオライトはほぼ完全に水素イオン型で
あり、ナトリウムの含有量は0.15重量%であった。
このゼオライトを空気中、室温で24時間放置した。
この結果、ゼオライト中の水分含有率は10.1重量%
となった。テトラメトキシシラン10gをベンゼン10
0gに溶解した溶液に上記の水分を含有したゼオライト
50gを懸濁させて室温で20時間緩やかに震とうし、
シリル化を行った。シリル化終了後、ゼオライトを濾別
し、窒素気流中300℃で2時間乾燥した。次いで空気
気流中500℃で4時間焼成した。これを、触媒として
使用した。 この触媒を、実施例1と同一の反応器に入
れ、実施例2と全く同一の反応条件、加速劣化条件及び
再生条件で、触媒の再生を行った。結果は表4に示した
ように、触媒の再生が有効になされた。
【0046】
【表4】 表4 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ MeOH 選択率(重量%) 転化率(%) MMA DMA TMA ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 調製触媒(30時間後)# 94.3 36.4 59.7 3.9 劣化触媒(20時間後)# 9.2 88.4 6.9 4.7 再生触媒(30時間後)# 93.9 36.7 59.6 3.7 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ( )#内は触媒活性試験開始後の経過時間で且つ、分析サンプル(反応ガス) 捕集開始時間 MMA:モノメチルアミン、 DMA:ジメチルアミン、 TMA:トリメチルアミン
【0047】実施例5〜9 再生温度及び再生時間を表5に掲げたように変えた以外
は総て実施例4と同一の条件で実施した。再生後、再度
メタノールとアンモニアを反応させ、30時間後の反応
成績を表5に掲げた。ともに触媒の再生が有効に行われ
ている。 尚、実施例4の結果も併せて表5に掲げた。
【0048】
【表5】 表5 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 再生条件 MeOH 選択率(重量%) ℃ 時間 転化率(%) MMA DMA TMA ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例4 600 6 93.9 36.7 59.6 3.7 実施例5 600 10 92.7 37.1 59.4 3.5 実施例6 700 5 83.7 40.0 56.5 3.5 実施例7 450 15 90.8 36.4 58.8 4.8 実施例8 400 20 81.1 41.5 55.2 3.3 実施例9 650 5 94.0 36.2 60.0 3.8 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ MMA:モノメチルアミン、 DMA:ジメチルアミン、 TMA:トリメチルアミン
【0049】実施例10〜15 再生処理温度を650℃とし、窒素希釈酸素の濃度、及
び再生処理時間を表6に掲げたように変えた以外は総て
実施例9と同一の条件で実施した。再生処理後、30時
間反応後の反応成績を表6に掲げた。
【0050】
【表6】 表6 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 再生条件 MeOH 選択率(重量%) 酸素% 時間 転化率(%) MMA DMA TMA ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例10 35 3 91.7 36.0 59.1 4.9 実施例11 30 5 93.4 36.4 60.2 3.4 実施例12 15 8 94.2 36.6 59.8 3.6 実施例13 15 15 91.0 37.1 58.0 4.9 実施例14 5 24 92.2 40.7 56.4 2.9 実施例15 2 48 89.1 41.2 55.4 3.4 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ MMA:モノメチルアミン、 DMA:ジメチルアミン、 TMA:トリメチルアミン
【0051】
【発明の効果】メタノールとアンモニアとの反応によ
り、メチルアミン類を製造する際に、トリメチルアミン
の生成を抑制する触媒が長時間反応を実施する事で、性
能が劣化し活性が低下した際、酸素含有気体と加熱接触
処理する事により、性能の劣化した触媒を再生し、再度
高性能高活性触媒として該反応に再使用する事が可能と
なった。 これにより、触媒の寿命が極端に長時間とな
り、工業的見地から極めて有効且つ経済性の高いトリメ
チルアミンの生成を抑制したメチルアミン類の製造方法
となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 圭一 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 松井 和明 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 徳元 修一 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 井上 薫 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸処理されナトリウム含有量が0.2重
    量パーセント以下となったモルデナイトをシリル化剤に
    よりシリル化処理した触媒の存在下にメタノールとアン
    モニアとを反応させてメチルアミンを製造する方法にお
    いて、反応に使用して劣化した触媒を酸素含有気体と4
    00〜800℃の温度で接触させることにより再生し、
    再生した触媒の存在下にメタノールとアンモニアとを反
    応させることを特徴とするメチルアミン類の製造方法。
  2. 【請求項2】 劣化した触媒を、酸素含有気体と450
    〜700℃の温度で接触させる請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 酸素含有気体が、酸素を不活性気体によ
    り希釈したものである請求項1または2記載の方法。
  4. 【請求項4】 劣化した触媒と酸素含有気体との接触
    を、酸素含有気体の流通下に行う請求項1または2記載
    の方法。
  5. 【請求項5】 酸素含有気体中の酸素濃度が、 0.5
    〜40容量パーセントである請求項1または2記載の方
    法。
  6. 【請求項6】 酸素含有気体が、空気である請求項1、
    2、4または5記載の方法。
  7. 【請求項7】 不活性気体が、窒素、ヘリウムおよびア
    ルゴンよりなる群から選ばれた少なくとも1種である請
    求項3記載の方法。
  8. 【請求項8】 モルデナイトが、天然に産出されるモル
    デナイトを含有するものである請求項1または2記載の
    方法。
  9. 【請求項9】 酸処理されたモルデナイトのシリル化剤
    によるシリル化処理を、液相で行う請求項1記載の方
    法。
  10. 【請求項10】 酸処理されたモルデナイトのシリル化
    剤によるシリル化処理が、該モルデナイトを予め、加熱
    処理により脱水し、水分含有量を1重量パーセント以下
    として低級アルコールを溶媒として行うことである請求
    項1記載の方法。
  11. 【請求項11】 酸処理されたモルデナイトのシリル化
    剤によるシリル化処理が、該モルデナイトを予め、水分
    含有量を3重量パーセント以上15重量パーセント以下
    に調整した後、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素および
    芳香族炭化水素よりなる群から選ばれた少なくとも1種
    を溶媒として行うことである請求項1記載の方法。
  12. 【請求項12】 シリル化剤が、テトラアルコキシシラ
    ンである請求項1、2、9、10または11記載の方
    法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008502637A (ja) * 2004-06-18 2008-01-31 ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト メチルアミン類を連続的に合成する方法
JP2009518184A (ja) * 2005-12-12 2009-05-07 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア ミクロ孔性材料及び少なくとも1種の珪素含有結合剤を含有する成形体、その製法及び特にメチルアミンの連続的合成法における触媒としてのその使用
US8134030B2 (en) 2007-10-24 2012-03-13 Basf Se Process for preparing a primary amine with a tertiary alpha carbon atom by reacting a tertiary alcohol with ammonia

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008502637A (ja) * 2004-06-18 2008-01-31 ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト メチルアミン類を連続的に合成する方法
US7435855B2 (en) 2004-06-18 2008-10-14 Basf Se Process for the continuous synthesis of methylamines
JP2009518184A (ja) * 2005-12-12 2009-05-07 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア ミクロ孔性材料及び少なくとも1種の珪素含有結合剤を含有する成形体、その製法及び特にメチルアミンの連続的合成法における触媒としてのその使用
US8134030B2 (en) 2007-10-24 2012-03-13 Basf Se Process for preparing a primary amine with a tertiary alpha carbon atom by reacting a tertiary alcohol with ammonia

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