JPH11506663A - 傾斜制御機構を備えた椅子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 椅子（１）のために同期傾斜機構が用意される。椅子は、ベース（２）と、座（４）と、トーションスプリング（７）と、第１摺動部材（10）と、第２摺動部材（11）とを備えている。ベース（２）は、さらに、これに取り付けられた傾斜制御ハウジング（３）を有している。背当ては（５）、前方に延びる支持部材（６）を有している。座（４）および背当て（５）は、傾斜制御ハウジング(３)に回転自在に取り付けられている。トーションスプリング（７）は、前方に延びた脚部（８）と後方に延びた脚部（９）とを有している。前方に延びた脚部(８)は、傾斜制御ハウジング（３）に取り付けられている。

Description

【発明の詳細な説明】 傾斜制御機構を備えた椅子発明の背景 本発明は、一般的には椅子用の傾斜制御機構に関し、特に同期傾斜制御機構に 関する。 一般に、傾斜制御機構は、使用者が着座したときに椅子の傾斜を制御する機械 装置である。美しさを増すようにするため、かつ、使用者の使用を妨げないよう にするため、傾斜制御機構は、典型的には、椅子の下に取り付けられる。また、 傾斜制御機構は、椅子が傾く速度を制御し、使用者が椅子において後方に傾けて いないときの直立位置に椅子を戻すスプリング、又は、他のエネルギー保存装置 を典型的には有する。傾斜制御機構は、一般に、調節装置を有し、この調節装置 により、使用者は、スプリングによって及ぼされる上向きの力を変えることがで き、これにより、及ぼされた上向きの力に応じて、たやすく椅子を下方後方に多 少傾けることができる。 傾斜椅子は種々の形態をなしているけれども、その多くは座と背当てとを有す る。たとえば、ある傾斜椅子は、固定された位置に保持された座を有し、背当て のみが、後方および下方に傾斜することができる。他の形態では、傾斜椅子は、 堅固に連結された座および背当てを有し、これにより、座および背当ては同じ割 合で後方下方に傾斜する。これら両方のタイプの椅子は欠点を有する。例えは、 固定された椅子および座の構成では、使用者が後方に傾斜すると、使用者の体腔 を開くことができない。体腔の開きは、血行および背骨の湾曲を良好にし、これ により、使用者の快適性や肉体的健康を改善することができる。さらに、以前の 多くの設計は、使用者の重心が位置する椅子の基部又は支持部付近の箇所を中心 に回動する。その結果、椅子が後方に傾けられたときには、使用者の足は椅子の 前部によって床から持ち上げられ、これにより、使用者の腿の下側に圧力を生じ させて使用者を不快にし、使用者の血行を妨げる。同期傾斜制御機構は、これら の問題の幾つかを克服するように設計されていた。 同期傾斜機構では、背当てと座は、同時にではあるが異なる速度で傾斜する。 一般に、背当ては、体腔が開くように、座よりも速い速度で傾斜する。従来の傾 斜制御機構の例は、同期傾斜椅子制御装置と称され、Faiks 達に特許された米国 特許第4,390,206号に見出すことができる。 典型的には、同期傾斜椅子は、背当てと座とを同期して傾斜させるように互い に連結された座および背当てを有する。たとえば、座及び背当ては、Faiks 達の 特許に記載されるように、直接回動自在連結される。他の同期制御機構は、座お よび背当てを互いに連結し、同期傾斜させるリンク機構を採用する。何れのタイ プでも、同期傾斜制御機構は、複雑な互いに連結した可動部品を有する。これら の従来技術の傾斜制御機構の多くは、異なる速度で、独立して或いは一緒に、椅 子の後方傾斜しかできない。この問題を克服するため、椅子傾斜および椅子高さ 制御装置と称され、Golynskyに特許された米国特許第5,029,940 号は、同じ機構 を用いて、椅子の座および背当てを前方傾斜及び後方傾斜の両方を可能にする傾 斜機構を開示する。この機構は、四つのバーのリンク機構を使用し、これにより 、座は背当てと互いに連結される。座が上方に傾けられたときには、椅子の背当 ても上方に傾けられる。したがって、背当ては、使用者の背に突出し、これによ り、前方傾斜位置での使用を不快にさせる。発明の概要 簡単に述べると、本発明は、直立位置とリクライニング位置との間で同期傾斜 できるようになった椅子に差し向けられる。１つの特徴では、椅子は、ベースと 、傾斜制御ハウジングと、座と、背当てと、トーションスプリングと、第１摺動 部材と、第２摺動部材と、傾斜制限装置とを有する。傾斜制御ハウジングはベー スに取り付けられる。座は、第１水平軸線を中心に回転自在に傾斜制御ハウジン グに取り付けられる。背当ては、第１水平軸線の後方に位置決めされた第２水平 軸線を中心に回動自在に傾斜制御ハウジングに取り付けられる。背当ては、前方 に延びた支持部材を有する。トーションスプリングは、傾斜制御ハウジングに取 り付けられた前方に延びか脚部と、後方に延びた脚部を有する。第１摺動部材が 、座および支持部材の一方に取付けられ、座および支持部材の他方に摺動自在に 係合する。第２摺動部材が、支持部材およびトーションスプリングの後方に延び た脚部の一方に配置され、支持部材および後方に延びた脚部の他方と摺動自在に 係 合する。 本発明の他の特徴は、直立位置およびリクライニング位置を含む複数の位置に て椅子を解放可能に係止する傾斜係止装置を提供することにある。傾斜係止装置 は、係止部材と、ガイド穴を備えたガイド部材と、ガイド穴に摺動可能に受け入 れられる係止ピンとを有する。係止部材は、係止ピンを受け入れるようになった 複数の開口を有し、背当て支持部材から下方に延びる。ガイド部材は傾斜制御ハ ウジングに取り付けられる。傾斜係止装置が作動するときに、係止ピンは、開口 のうちの一つで係止部材に選択的に係合する。 本発明の他の特徴では、椅子は、座の前方傾斜を、これに対応する背当ての前 方傾斜なしに、可能にするようになっている。好ましい実施形態では、座をスト ップ装置と固定することによって座を前方位置に維持することができる。座は背 当てにリンクされていないが、第１摺動部材によって背当てに摺動可能に係合す るので、座の前方傾斜は、背当ての前方傾斜を同時には引き起こさない。したが って、背当ては、使用者の背中に突出せず、或いは、前方に傾斜した座の上方に 位置する空間と干渉しない。 他の特徴は、第２回転水平軸線から間隔を隔てられるトーションスプリングの 水平軸線のものである。スプリングの軸線は、背当ての第２回転軸線の下に位置 決めされ、椅子が後方に傾斜するのにしたがって、トーションスプリングが、使 用者の重心の移動を打ち消すように、次第に大きな上向きの力を及ぼすのが好ま しい。 本発明のさらに別の特徴は、使用者が、椅子の背当てに対して座の前後位置を 調整することができる椅子奥行機構である。この機構は、座ブラケットに摺動自 在に取り付けられたシェルと、レバーと、スプリングと、留め具とを有している 。シェルはハウジングを有する。座ブラケットは、調整スロットと、複数の歯と を有する。レバーは、ハウジングに配置され、ハウジングに配置されたスプリン グに作動係合するようになっている。レバーはまた、座ブラケットの歯に係合す るようになっている。レバーが歯から解放されたときには、使用者は、シェルの 所望の位置が得られるまで、シェルを座ブラケット上を前後に摺動させることが できる。レバーが使用者により解放されたときには、スプリングは座ブラケット の 歯に係合するようにレバーを内方に付勢し、これにより、シェルが前後方向に摺 動するのを防止する。 本発明は、複雑なリンク機構の必要なしに二つの摺動部材を使用することによ って同期傾斜機構を単純化させた点において、他の同期傾斜機構に対して著しい 効果を提供する。さらに、この傾斜機構は、背当ておよび座を種々の位置に係止 するための装置を提供する。最後に、単純化された摺動機構により、椅子の座を 、背当ての対応する前方傾斜なしに、前方上方に傾斜させることができる。 本発明は、更なるの目的および利点と共に、添付図面と関連してなされた以下 の詳細な説明を参照することにより最も良く理解されよう。図面の簡単な説明 第１図は、傾斜制御機構を備えた事務用椅子の斜視図である。 第２図は、傾斜係止装置および座係止装置を有する好ましい実施例の傾斜制御 機構が適用された、第１図の２−２線における事務用椅子の平面図である。 第２図Ａは、座係止装置の代わりに連結ブラケットが示されている点を除き第 ２図と同様な部分平面図である。 第２図Ｂは、第２図Ａの２B −２B 線における部分側面図である。 第２図Ｃは、第２図Ｂの２Ｃ−２Ｃ線に沿った断面図である。 第３図は、第２図の３−３線における傾斜制御機構の横断面図である。 第４図は、座係止装置の代わりに連結ブロックが示された点を除き、第２図の ４−４線における、直立位置の椅子の横断面図である。 第４図Ａは、第１摺動部材が背当て支持部材に配置された点を除き、第４図と 同様の部分断面図である。 第４図Ｂは、第２摺動部材がトーションスプリングの後方に延びた脚部に配置 された点を除き、第４図Ａと同様の部分断面図である。 第４図Ｃは、第２摺動部材がトーションスプリングの後方に延びた脚部に配置 された点を除き、第４図と同様の部分断面図である。 第５図は、椅子がリクライニング位置にある点を除き、第４図と同様の傾斜制 御機構の横断面図である。 第６図は、椅子を直立位置に配置した、第２図の６−６線における傾斜制御機 構の横断面図である。 第７図は、椅子がリクライニング位置にある点を除き、第６図と同様の傾斜制 御機構の横断面図である。 第８図は、直立位置にある椅子の、第２図の８−８線における傾斜制御機構の 横断面図である 第９図は、椅子がリクライニング位置にある点を除き、第８図と同様の傾斜制 御機構の横断面図である。 第１０図は、第６図の１０−１０線における傾斜制御機構の部分底面図である 。 第１１図は、座調節装置を備えた座の平面図である。 第１２図は、レバーを係合位置に配置した、第１１図の１２−１２線における 座調整装置の横断面図である。 第１３図は、レバーが解放位置にある点を除き、第１２図と同様の座調整装置 の横断面図である。 第１４図は、第１１図の１４−１４線における座の横断面図である。 第１５図は、リクライニング位置、直立位置および前向傾斜位置の背当ておよ び座の相対位置を示す概略図である。 第１６図は、傾斜制御機構の拡大図である。好ましい実施形態の詳細な説明 図面を参照すると、第１図、第２図、第４図および第６図は、ベース２、座４ 、背当て５、トーションスプリング７、第１摺動部材１０および第２摺動部材１ １を備えた同期傾斜椅子１を示している。ベース２には、傾斜制御ハウジング３ が取り付けられている。座４は、傾斜制御ハウジング３に、第１のピボット部材 １０１を用いて回転自在に取り付けられている。背当て５は、第２図および第３ 図に示すように、一対の第２ピボット部材１０２を用いて、傾斜制御ハウジング ３に回転自在に取り付けられている。座４は、第１の回転軸１２のまわりを回転 し、背当て５は、第２回転軸１３のまわりを回転する。第１の回転軸１２および 第２回転軸１３は、一般に平行である。好ましい実施例では、第２図、第４図お よび第６図に示すように、第１の回転軸１２は、第２回転軸１３の前方に位置し 、座および背当ての同期した傾斜をなすようになっている。 第１５図の概略に示すように、座４は、直立位置にあるときに、ギリシャ文字 アルファ（α）にて示される角度で水平面に対して位置している。同様に、背当 ては、ギリシャ文字ベータ（β）にて示される角度で水平面に対して位置してい る。好ましい実施形態ではは、αは５度であり、βは９５度である。第１の回転 軸１２が第２回転軸１３の前方に位置しているときに、背当て５がβ１にて示さ れる、より大きな角だけ回転するのにしたがって、座４は、α１として示される 第１の角だけ回転する。好ましい実施形態ではは、α１は１２．５度であり、β １は２０.５度であり、これにより、１.６４：１の傾斜率をなす。第２回転角に 対する第１の回転角の位置の変化は、これに相応するように、傾斜率を変化させ る。一般に、約１.５：１ないし２.０：１の範囲の傾斜率は、使用者にとって快 適な傾斜の動作をなす。座４および背当て５の同期傾斜により、使用者の体腔は 、使用者が後方に傾斜するのにしたがって開き、これにより、使用者により快適 さを与えることに寄与する。 第２図、第４図および第６図に示すように、背当て５は、座４の下に位置した 前方に延びる支持部材６を有している。好ましい実施形態ではは、第４図に示す ように、第１摺動部材１０は、座４にしっかりと取り付けられ、かつ、支持部材 ６の摺動自在に係合している。好ましい実施形態では、第１摺動部材は、アーム ８５と、タブ８７とを有している。アーム８５は、座４の縁部８９のまわりを包 み、タブ８７は、座４内の穴２０１に配置されている。アーム８５は上方に持ち 上げられ、座４からタブ８７を外すことができ、これにより、第１摺動部材を容 易にかつ安価に取り外しかつ交換することができる。 他の実施例において、第１のスライド部材が、シート或いは支持部材の一体化 した部分として作られ得るし、或いは、独立した部材であるが、接着などにより 、より不変に取り付けられても良い。また、第４図Ａおよび第４図Ｂに示すよう に、第１摺動部材１０を、支持部６の頂面２１に配置し、座４に摺動自在に係合 することも可能である。 一以上の第１摺動部材１０は、座４および支持部材６を支持し、かつ、これら と摺動自在に係合するために用いることもできる。たとえば、第２図に示す好ま しい実施例は、一対の第１摺動部材１０を使用している。一対の第１摺動部材 １０を用いることにより、第１摺動部材１０と座４および支持部材６との間の接 触面の領域が著しく増大し、これにより、座４と支持部材６との間の負荷を、よ り一様に分配し、座４および支持部材６での大きな点負荷(point load)と、生じ る応力とを減じる。好ましい実施形態では、第１摺動部材１０は、アセタールに て作られている。ヘキストセラニーズ(Hoechst Celanese)が、M90 CELCON とい う商業的に入手可能なアセタール材料を製造している。アセタールは、卓越した 耐摩耗性を示し、なおも、好ましくは鋼にて作られた座や支持部材との良好な摺 動界面を提供する。 第２図および第３図に示すように、一対のトーションスプリング７は、座４お よび背当て５を支持するために用いられる。スプリング７は、シャフト７８上に 配置されている。各トーションスプリング７は、第４図および第６図に示すよう に、傾斜制御ハウジング３に傾斜自在に取り付けられた前方に延びた脚部８を有 している。また、各トーションスプリング７は、第２摺動部材１１と摺動自在に 係合する後方に延びた脚部９を有している。 異なる使用者の種々の重量に適応させるために、調整ノブ１５を用いて、トー ションスプリング７により及ぼされる上向きの力の量を変化させる。たとえば、 調整ノブ１５は、調整バー２５を作動自在に係合させて、下方に押し込むことに より、トーションスプリング７を締め付けることができる。第４図および第５図 に示すように、調整バー２５が、傾斜制御ハウジング３に位置するガイドスロッ ト２３に配置されている。調整バー２５は、トーションスプリング７の前方に延 びた脚部８と係合する。締め付けられたときに、調整ノブ１５は、調整ノブ１５ から上方に延びるネジ２６と作動自在に係合する。調整ノブ１５は、下方に動か されたときに、ネジ２６を受け入れるようになっている。ネジ２６は、調整バー ２５と係合する調整ブラケット９１に取り付けられている。調整ノブ１５がネジ を回し、ネジを、調整ノブ１５に位置した穴に向けて下方に動かすのにしたがっ て、調整バー２５は、ガイドスロット２３内で下方に動き、これにより、トーシ ョンスプリング７のトルクを増大させる。これに相応して、より大きな上向きの 力が、トーションスプリング７の後方に延びた脚部９の端部により、第２摺動部 材１１に対して及ぼされる。このように、使用者は、座４および使用者に対して 及ぼされる上向きの力の量を調整することができる。より大きな力を及ぼす必要 があれば、すなわち、より重い使用者に適用するために、調整ノブ１５により、 抵抗力のある上向きの力を変化させる簡単な方法が提供される。したがって、種 々の使用者の体重に適用することが可能となる。同様に、より硬い或いはよりソ フトな感じを椅子に与えるために、使用者がスプリングの抵抗力を、それぞれ、 より大きくし或いはより小さくすることを求める場合には、トーションスプリン グスプリングを、それ相応に調整することができる。 好ましくは、第４図に示すように、第２摺動部材１１は、支持部材６の下側１ ９に配置され、ブ係止部材１４によりともに連結された端部７７を有するトーシ ョンスプリング７の後方に延びた脚部９と摺動自在に係合されている。或いは、 第２摺動部材が、摺動部材および脚部の間に介在するブ係止部材なしに、後方に 延びた脚部と摺動自在に係合しても良い。他の実施例では、第２摺動部材１１は 、トーションスプリング７の後方に延びた脚部９に配置され、第４図Ｂおよび第 ４図Ｃに示すように、支持部材６の下側１９と摺動自在に係合している。この実 施例では、第２摺動部材１１は、後方に延びた脚部９をともに連結し、かつ、前 述したブ係止部材として形作られている。 第４図の好ましい実施例では、第２摺動部材１１は、取り外すことができ、そ の結果、簡単に交換可能なように、支持部材６に取り付けられている。好ましい 実施形態では、第４図および第５図に示すように、ブ係止部材１４に配置された 後方に延びた脚部９は、支持部材６に取り付けられた第２摺動部材１１に摺動自 在に係合する。第１摺動部材１０のように、第２摺動部材１１は、好ましくは、 アセタールにて作られている。 第２摺動部材１１およびブ係止部材１４との間の最適な摺動界面を提供するた めに、ブ係止部材は、好ましくは、ナイロンにて作られている。第２摺動部材１ １およびブ係止部材１４は、相補的な楔型部材として形作られ、座４および背当 て５が後方に傾いたときに、ブ係止部材１４と第２摺動部材１１との間で最大の 接触を維持することを確実にする。さらに、ブ係止部材１４は、前方に延びるフ ランジ１７１を有している。このフランジ１７１は、穴１７３を有し、第４図に 示すように、トーションスプリング７の間のシャフト７８に取り付けられてい る。 使用者が後方に傾くのにしたがって、使用者の重心が後方に移動する。したが って、使用者の重さにより与えられる力と、トーションスプリング７の後方に延 びた脚部９での反力および第２回転軸１３に位置する第２ピボット部材１０２で の反力との間のレバーアームは比例して増大する。しかしながら、第２摺動部材 １１とトーションスプリング７の後方に延びた脚部９の間の接触点でトーション スプリング７に与えられる増大する力は、後方に延びた脚部９により上向きに与 えられる力により無効にされる。増大した上向きの力は、支持部材６上に配置さ れた第２摺動部材１１がブ係止部材１４上にて前方に摺動するのにしたがって、 接触点とトーションスプリングの水平軸線との間のレバーアームを短くすること により生じる。スプリング７の軸線は、スプリング７が配置されたシャフト７８ の軸線と略同一である。 第４図および第５図に示すように、ブ係止部材１４と第２摺動部材１１との間 の摺動接触は、椅子が直立位置からリクライニング位置に動くのにしたがって、 前方に移動する。この前方への摺動接触は、スプリングの軸線が第２回転軸１３ の下に位置することにより生じる。接触点とスプリングの回転軸との間の距離が 小さくなるのにしたがって、トーションスプリング７のレバーアームは減少し、 かつ、相応する、より大きな上向きの力が、後方に延びた脚部９により作られる 。このトーションスプリング７の増大した上向きの力は、前述したような、使用 者がその体重を後方にシフトしたことにより作られる、増大した下向きの力を無 効にする。したがって、スプリング７の軸線を第２回転軸１３からオフセットす ることにより、使用者が椅子を直立位置とリクライニング位置との間で動かすと きの重心のシフトにより作られる、増大したモーメントアームおよび合力を自動 的に調整する傾斜制御機構が提供される。その結果、使用者は、椅子をリクライ ニング位置に傾斜するときに、たるみや抵抗が減じたようなことを感じることが なくなる。 また、第４図および第６図に示すように、傾斜制御機構は、傾斜制限装置１５ を有している。傾斜制限装置１５は、背当て５の前方の傾斜を制限する。傾斜制 限装置１５は、背当て５の支持部材６から下方に垂れ下がった停止部材１６と、 傾斜制御ハウジング３上に配置された捕獲部材１７とを有している。トーション スプリング７が、第２摺動部材および支持部材６により、停止部材１６を捕獲部 材１７に当接するように付勢したときに、停止部材１６は、停止部材１７と係合 し、これにより、背当て５が直立位置を越えて回転することを防止する。好まし い実施形態ではは、停止部材１６はフックとして形作られている。他の実施例で は、停止部材は、座から下方に垂れ下がっていても良い。このような実施例にお いては、座が、直立位置を越えて回転することが防止される。トーションスプリ ングが、支持部材を座に当接するように上向きに付勢するため、背当ても、直立 位置を越えて回転することが防止される。さらに他の実施例においては、傾斜制 限装置は、座および背当てを互いに連結するようになっており、これにより、座 および背当ての相対移動により、傾斜制限装置が、直立位置で椅子を止めること ができる。 上述した実施例に記載した傾斜制御機構は、いろいろと異なって作動する。例 示のために、第６図ないし第１０図の好ましい実施例を適用したような種々の着 座位置に関して、椅子１の作動を説明する。たとえば、第６図および第８図に示 すように、誰も座っていないときや使用者が直立位置にて座っているときの椅子 １を考える。この位置のときに、第１５図に示すように、座は角度αに位置し、 背当ては角度βに位置する。また、第７図に示すように、椅子１に寄りかかった り、或いは、リクライニング位置にあると考える。この位置にあるときに、座は 角度α１に位置し、背当ては角度β１に位置する。或いは、座４が、第９図に示 すような前方に傾斜した位置にあっても良い。前方に傾斜した位置において、座 ４は、背当て５が維持されるのに対して、直立位置からリクライニング位置まで 回転する。第１５図に示すように、座４は角度α２に位置する。好ましくは、椅 子は、特に特定しかつ上述した位置の間の散らばった位置に限らず、任意の位置 に適応可能である。 椅子が直立位置にあるときに、第４図、第６図および第８図に示すように、第 １摺動部材１０は、支持部材６と係合する。好ましくは楔型部材として形作られ た第２摺動部材１１は、楔型のブ係止部材１４と摺動自在に係合し、トーション スプリングの端部７７を連結する。トーションスプリング７は、第２摺動部材 １１に対して上向きの力を及ぼし、これにより、支持部材６および座４を支持す る。また、トーションスプリング７は、停止部材１６を捕獲部材１７に当接する ように付勢する。傾斜制限装置１５が、停止部材１６が捕獲部材１７と係合した 点を越えて、背面が前方或いは上方に傾斜することを防止しているため、背当て ５および座４は、直立位置になるよう付勢される。 使用者が直立位置にて椅子に座っているときに、第４図、第６図および第８図 に示すように、座４により支持される。座４は、回転取付点で傾斜制御ハウジン グ３により、および、背当て５の支持部材６と摺動自在に係合する第１摺動部材 １０により支持される。第１摺動部材１０により支持部材６に与えられる下向き の力により、第２摺動部材１１が、トーションスプリング７の後方に延びた脚部 ９の端部７７と連結したブ係止部材１４と摺動自在に係合する。したがって、使 用者の体重は、座５、第１摺動部材１０、支持部材６および第２摺動部材１１を 介して、トーションスプリング７により伝達されかつ抵抗される。 第５図および第７図に示すように、使用者が椅子１に寄りかかったときに、支 持部材６と摺動自在に係合する第１摺動部材１０を介して、支持部材６により、 座４が支持される。寄りかかったときに、第１摺動部材１０は、支持部材６に沿 って摺動し、その一方、支持部材６上に取り付けられた第２摺動部材１１は、同 時に、トーションスプリング７の後方に延びた脚部９の端部７７を連結するブ係 止部材１４に沿って摺動する。座４が下方に動くときに、背当て５は、その軸線 まわりに、下方かつ後方に動かされ、これにより、使用者の足は、床から持ち上 がるようなことがあまりなく、より快適な着座配置が維持される。座４および背 当て５が第１および第２水平軸線１２、１３まわりを回転するのにしたがって、 停止部材１６は捕獲部材１７から解放される、つまり、非係合状態となる。 第６図および第１０図の好ましい実施例に示すように、傾斜係止装置２８が、 直立位置およびリクライニング位置を含む複数の位置で背当てを係止するために 設けられている。係止されたときに、使用者は、背当て５および座４の対応する 傾斜なしに、固定された位置にて椅子１を用いることができる。第６図および第 １０図に示すように、傾斜係止装置２８は、係止部材２９と、ガイド部材３１と 、係止ピン３０と、アクチュエータスプリング３２と、解放スプリング３４と、 端 部ブラケット３３とを有している。係止部材２９は、支持部材６から下方に垂れ 下がり、かつ、好ましい実施例では、停止部材１６を有している。第６図に示す ように、フックとして形作られた停止部材１６は、傾斜制御ハウジング３上に配 置された捕獲部材１７と係合するようになっている。 また、係止部材２９は、複数の開口と、底縁３７とを有している。好ましい実 施形態では、係止部材２９は、第６図および第９図に示すように、上部スロット ３５および下部スロット３６を有している。他の実施例では、開口は、種々の異 なる形状にて形作られていても良い。さらに、この複数性は、椅子ごとの所望の 数の固定された位置に対応する多数の開口を含み得る。 ガイド部材３１は、キャビティ３８およびガイド穴３９を有している。第１０ 図に示すように、係止ピン３０は、ガイド穴３９に受け入れられ、キャビティ３ ８を通って延びる。解放スプリング３４は、キャビティ３８を通って延びる係止 ピン３０の部分に配置されている。係止ピン３０をガイド部材３１内に保持する ため、かつ、係止ワッシャ４１とキャビティ３８の一方の側を画定するベアリン グ壁４０との間の解放スプリング３４を捕らえるために、係止ワッシャ４１が、 キャビティ３８の内側に位置する係止ピン３０の部分に取り付けられている。ガ イド部材３１は、係止部材２９に隣接して、傾斜制御ハウジング３に取り付けら れ、かつ、係止ピン３０が係止部材２９から略垂直に位置するように向けられて いる。 傾斜係止ケーブル４２は、その一端にて、ハウジング１５１およびブラケット １５３を有するハンドル４３に取り付けられている。ハンドル４３は、第２図お よび第３図に示すように、第１のピボット部材１０１に摺動自在に取り付けられ ている。第１のピボット部材１０１は、第１の回転軸１２にて座の前部４４から 外側に延びる。傾斜係止ケーブル４２の他端は、アクチュエータスプリング３２ に取り付けられている。傾斜係止ケーブル４２は、第２図および第１０図に示す ように、傾斜制御ハウジング３に取り付けられた一端と座４の前部に取り付けら れた他端とを有するケーブルガイド１１１内に配置されている。アクチュエータ スプリング３２は、傾斜係止ケーブル４２および端部ブラケット３３を互いに連 結する。 傾斜係止装置２８を作動させるために、使用者は、第１のレベルまでハンドル ４３を外側に引く。ハンドル４３に連結された傾斜係止ケーブル４２は、アクチ ュエータスプリング３２まで延び、端部ブラケット３３に内向きの力を加える。 端部ブラケット３３は、この力を係止ピン３０に伝達し、かつ、係止ピン３０を 係止部材２９に当接するように付勢する。適切な作動において、アクチュエータ スプリング３２は、端部ブラケット３３を介して、内向きの力を係止ピン３０に 及ぼさなくてはならず、この力は、解放スプリング３４およびアクチュエータス プリング３２が係止ピン３０に同時に相反する力を及ぼすため、解放スプリング ３４により係止ピン３０に及ぼされる外向きの力よりも大きい。解放スプリング ３４により及ぼされる外向きの力が大きい場合には、係止ピン３０は、係止部材 ２９と係合することができない。したがって、解放スプリング３４は、アクチュ エータスプリング３２よりも、より弱い必要がある。ハンドル４３が、その元の 位置に戻されたときに、アクチュエータスプリング３２は解放され、解放スプリ ング３４が、係止部材２９から離れるように係止ピン３０を付勢する。 アクチュエータスプリング３２は、作動しているときに、係止ピン３０を係止 部材２９に当接するように付勢する。使用者が前後に傾斜するのにしたがって、 ピン７９の端部が係止部材２９に抗して摺動する。結局は、開口３５、３６の位 置は、係止ピン３０の位置に対応し、これにより、係止ピン３０は、内方に延び て、開口３５、３６の一方で係止部材２９と係合する。 或いは、第６図に示すように、係止部材２９の底縁３７が、係止ピン３０を越 えて摺動し、これにより、係止ピン３０が内方に延びて底縁３７と係合しても良 い。このような位置のときに、アクチュエータスプリング３３は、底縁３７を越 えて係止ピン３０を付勢し、したがって、係止部材２９を傾斜制御ハウジング３ に固定する。底縁３７で或いはスロット３５、３６の一方で係止部材２９と係合 したときに、係止ピン３０は、適当な位置で、背当て５および支持部材６を係止 する。第６図ないし第９図に示す好ましい実施形態では、背当て５および支持部 材６は、三つの位置のうちの一つに係止される。まず、第７図に示すように、係 止ピン３０が、係止部材２９の上部スロット３５内に受け入れられ、これにより 、リクライニング位置で、背当て５および支持部材６を係止する。同様に、係止 ピ ンは下部スロット内に受け入れられ、こえにより、中間的な位置で、背当ておよ び支持部材を係止することができる。最後に、第６図に示すように、係止ピン３ ０は係止部材２９の底縁３７と係合し、これにより、直立位置で、背当て５およ び支持部材６を係止することができる。直立位置において、背当て５は、係止部 材２９の底縁３７と係合した係止ピン３０により、下方および後方に動くことが 防止される。また、捕獲部材１７と係合した停止部材１６により背当て５は上方 に動くことが防止される。 トーションスプリング７が支持部材６に上向きの力を及ぼしているため、ハン ドル４３が元の位置に戻された場合でも、着座していない状態の椅子は、係止さ れたリクライニング位置或いは中間の位置から解放されないことに留意すべきで ある。したがって、係止部材１６は、スロット３５、３６の何れかに受け入れら れた係止ピン３０に、対応する上向きの力を及ぼす。この力は、係止部材２９と 係止ピン３０との間に、対応する横方向の摩擦力を作り出し、これが、係止ピン ３０が係止部材２９から解放されることを防止する。係止部材２９により係止ピ ン３０に及ぼされる摩擦力は、解放スプリング３４により及ぼされる外向きの力 により打ち負かされるものではない。したがって、この椅子は、ハンドル４３が 解放されているときに、着座していない状態の椅子の背当てが思いがけなく跳ね 返って前方に動くことを防止する、組み込みの安全装置を有している。これに対 して、椅子に着座した状態では、使用者の自然な重さが、トーションスプリング ７の上向きの力を無効にし、係止ピン３０に、係止部材２９により及ぼされる対 応する上向きの力が、著しく減じられ、或いは、除去されもする。したがって、 係止部材２９におり係止ピン３０に与えられる生じた摩擦力も、減じられ或いは 除去され、ハンドルが元の位置に戻されたときに、解放スプリング３４が、係止 部材２９から離れるように係止ピン３０を付勢する。 好ましい実施形態では、第９図に示すように、座４は、前方に傾斜した位置に も位置することができる。第１５図に示すように、座４は、上向きに角度α２だ け回転して、前方に傾斜した位置に達する。好ましい実施形態ではは、α２は１ ０度である。この位置で、座４に取り付けられた第１摺動部材１０は、座４が第 １水平軸線１２まわりを上方に回転するのにしたがって、支持部材から解放さ れる。第２図および第９図に示す前部トーションスプリング４９は、座４を上向 きに付勢する。スプリング４９は、第１のピボット部材１０１上に配置されてい る。或いは、二つのスプリングを、第１のピボット部材上に配置することもでき る。前部トーションスプリング４９は、第１の脚部５０および第２脚部５１を有 している。第１の脚部５０は座４の前部に当接するように付勢される。第２脚部 ５１は、傾斜制御ハウジング３に取り付けられている。好ましい実施形態では、 座４が前方に傾けられた位置に位置するときに、背当て５は、傾斜係止装置２８ により係止された位置に維持される。しかしながら、座は、背当て或いは支持部 材が係止された位置にあることなしに、前方に傾けられた位置に位置することが できる。このような実施例において、座は前方に傾斜位置に位置するが、背当て とともに後方に傾斜することができる。好ましい実施形態では、座４が前方に傾 斜した位置に傾けられたときに、背当て５および支持部材６は、三つの係止位置 、すなわち、リクライニング位置、中間の位置或いは直立位置の何れかにて係止 され得る。たとえば、支持部材６は、第９図のように直立位置に係止される。背 当てが係止位置にあるとき、或いは、係止されず傾斜制限装置により直立位置に 保持されているときに、使用者の背中に突出し、或いは、前方に傾斜した座４の 上を占める空間と干渉することなく、使用者は、背当て５を同時に上方に回転さ せて、前方に傾斜した位置で座を使用することができる。 好ましい実施形態では、座４は、ストップ装置と係合することにより、前方に 傾斜した位置にて、係止されかつ保持され得る。これにより、座４が前方に傾斜 した位置に固定されているときに、使用者は、座４により支持され得る。 座４が前方に傾斜した位置にあるときに、ストップ装置は、座４および傾斜制 御ハウジング３と作動自在に係合する。ストップ装置は、傾斜係止装置２８およ び座係止装置１０５を有している。座係止装置１０５は、傾斜ブラケット５２お よび係止バー４７を有している。好ましい実施形態では、係止バー４７は、ロッ ドから構成される。傾斜係止装置２８は、背当て５を傾斜制御ハウジング３に固 定し、かつ、座係止装置１０５は、座４を支持部材６に固定する。第２図に示す ように、好ましくは、係止バー４７はV 字状であり、一対のアーム４８を有して いる。傾斜ブラケット５２は、座４から下方に垂れ下がり、かつ、第８図および 第９図に示すように、第１のスロット５４と、第２スロット５３と、スロットと 連通する通路５５とを有している。支持部材６は、第１６図に示すように、下方 に延びるフランジ１０７に位置する支持スロット５６を有している。係止バー４ ７のアーム４８は、支持スロット５６および傾斜ブラケット５２の開口の一方に 配置されている。一対のスプリング５７が、係止バー４７を傾斜ブラケット５２ の開口の一方に向かうように前向きに付勢する。スプリング５７は、係止バーお よび支持部材６の前縁１０９と作動自在に係合する。或いは、圧縮スプリングを 、係止バーを前向きに付勢するために用いることができる。 座４が、直立位置およびリクライニング位置との間で維持されるときに、スプ リング５７は、第８図に示すように、係止バー４７のアーム４８を第２スロット ５３に向かうように付勢する。アーム４８は、支持スロット５６に位置し、背当 て支持部材６のフランジ１０７と摺動自在に係合する。また、アーム４８は、第 ２スロット５３に位置し、傾斜ブラケット５２と摺動自在に係合し、座４と背当 て５との間の隣接した関係を維持しつつ、座４および背当て５を同期して傾斜す ることができる。これにより、使用者がその回転の水平軸線１２の前方で座の一 点に力を加えた場合であっても、座４が、前方に突き出ることが防止される。さ らに、係止バー４７により、前部トーションスプリング４９により与えられた上 向きの力によって、座４が前方に回転することが防止される。座４が支持部材６ に固定されているため、座４は、背当て５とともに上方のみに回転する。しかし ながら、傾斜制限装置１５により、背当て５が直立位置を越えて上方に傾斜する ことが防止されているため、座４もそのようになることが防止される。 第２図Ａないし第２図Ｃを参照すると、座４を支持部材６に摺動自在に連結す るために、係止バー４７の代わりに、連結ブロック２７を使用することができる 。座係止装置を使用しないこの実施例において、座４を前方に傾斜した位置に回 転させることができない。連結ブロック２７は、第２図Ａないし第２図Ｃに示す ように、座４に取り付けられ、支持部材６の下側から下方に垂れ下がるフランジ １０７と摺動自在に係合している。連結ブロック２７により、座４を背当てと隣 接した関係に維持しつつ、座４および背当てを同期して傾斜することができる。 座と背当てとを相互連結する係止バーを用いた、好ましい実施例に関して前述し たように、座の回転取付１２の前部に力が加えられたときに、連結ブロック２７ により、座が前方に突き出すことが防止される。むしろ、座４の上向きの動きは 、連結ブロック２７による支持部材６の動きにより制限される。好ましくは、連 結ブロック２７は、ナイロンにて作られている。 使用者が、座４を前方に傾斜した位置で使用したい場合に、アクチュエータデ バイスが利用される。アクチュエータデバイスは、第２図に示すように、ハンド ル４３に取り付けられた座係止ケーブル６３、摺動ブラケット５９、および、座 係止ケーブル６３に取り付けられたレバーアーム６０を有している。座係止ケー ブル６３は、第２図および第１６図に示すように、支持部材６の後部および座４ の前部に取り付けられたケーブルガイド１１２に配置されている。レバーアーム ６０は、支持部材６の後部に回転自在に取り付けられ、かつ、摺動ブラケット５ ９のスロットに係合する第１の端部６１と、座係止ケーブル６３に連結された第 ２端部６２とを有している。摺動ブラケット５９は、二つのピンにて支持部材６ に取り付けられ、かつ、係止バー４７と連結されたフック状の端部を有している 。 アクチュエータデバイスを作動させるために、第１のピボット部材１０１に摺 動自在に取り付けられたハンドル４３が外側に引かれ、座係止ケーブル６３を引 き込むとともに、レバーアーム６０を回転させる。レバーアーム６０の回転によ り、摺動ブラケット５９が後方に移動する。摺動ブラケット５９の移動は、係止 バー４７を、側部ブラケット５２の第２スロット５３から解放し、係止バー４７ を、支持スロット５６中で後方に移動させる。係止バー４７が第２スロット５３ から解放されるのにしたがって、係止バー４７は通路５５内を移動し、トーショ ンスプリング４９は、座４が前方に傾斜した位置に達するまで、座４を上向きに 付勢する。ハンドル４３が解放された場合に、スプリング５７は、係止バー４７ を第１のスロット５４に向かうように付勢し、係止バー４７を、第１のスロット ５４および支持スロット５６中で前方に移動させる。座がスプリング５７により 及ぼされた力によって前方に傾斜した位置に達したときに、前方回転中の任意の 点でハンドル４３を解放することにより、係止バー４７が、第１のスロット５４ に向かって移動することを理解できる。ひとたび第１のスロット５４に位置する と、係止バー４７は、傾斜ブラケット５２および支持部材６と摺動自在に係合し 、座４を支持部材６に固定するとともに、座４を前方に傾斜した位置に係止する 。 座係止装置１０５を解放するために、使用者は単にハンドル４３を引くだけで あり、これにより、アクチュエータデバイスが、係止バー４７を、後方に第１の スロット５４から通路５５に向けて移動させ、かつ、係止バー４７を、支持部材 ６内の支持スロット５６中で後方に移動させる。係止バー４７がひとたび通路５ ５内にあると、係止バー４７が通路５５内を上方に移動するのにしたがって、座 ４上の下向きの力により、座４が直立位置に戻る。ひとたび、座４が直立位置に 達すると、スプリング５７は、係止バー４７を、通路から第２スロット５３に向 かって前方に引っ張る。係止バー４７は、上方の傾斜ブラケット５２を支持部材 ６に固定する。 同じハンドル５３は、好ましい実施形態では、傾斜係止装置２８およびアクチ ュエータデバイス５８の双方を作動させるためにも用いられる。これは、二つの 目的に役立つ。第１に、単一のハンドルは、椅子の下側が散乱することを防止す ることにより、改良された美しさを提供する。第２に、単一のハンドルにより、 好ましい実施例のストップ装置が適切に作動することが確実となる。好ましいス トップ装置は、傾斜係止装置２８および座係止装置１０５の双方を有している。 ストップ装置により、座４が前方に傾斜した位置に固定され、或いは、同じよう に傾斜制御ハウジング３に固定されることが確実となる。好ましくは、まず、背 当て５が傾斜制御ハウジング３に固定され、次いで、座４が背当て５に固定され る。傾斜係止装置２８は前者の機能を実現し、座係止装置１０５が後者の機能を 実現する。 作動において、背当ての支持部材６は、まず、傾斜係止装置を用いて、傾斜制 御ハウジング３に固定される。次いで、アクチュエータデバイスが、係止バー４ ７を解放するために利用され、これにより、座４が座係止装置１０５にて所定の 位置に固定されるような前方に傾斜した位置に向けて、座４が上方に傾斜するこ とができる。したがって、傾斜係止装置２８および座係止装置１０５は、特定の 順序にて利用しなければならない。単一のハンドルを用いることにより、このシ ーケンスが正しい順序で実現される。たとえば、ハンドル４３が外側に引かれ ることにより、上述したように、まず、傾斜係止装置２８と係合する。第２図お よび第１６図に示すように、座係止ケーブル６３の端部は、ブラケット１５３を 越えて延び、その一方、傾斜係止ケーブル４２は、ブラケット１５３に取り付け られている。したがって、ハンドルを外側に引くことは、傾斜係止ケーブル４２ を引くことになるが、座係止ケーブル６３を引くことにならない。しかしながら 、ハンドル４３をさらにのばすことにより、ブラケット１５３が座係止ケーブル ６３の端部と係合するまで、傾斜係止ケーブル４２が引っぱられ、これにより、 アクチュエータデバイスが、座４を解放し、座が前方に傾斜した位置まで回転で きるようになる。座４が前方に傾斜した位置にあるときに、ハンドル４３が解放 され、かつ、係止バー４７はスプリング５７により第１のスロット５４に向かう ように付勢され、これにより、座４を支持部材６に固定する。 第１１図および第１４図に例示した実施例において、座４は、シェル６３、座 ブラケット６９および座調整デバイス７３を有している。座ブラケット６９は、 四つの細長い開口７１および複数の歯７０を有している。シェル６４は、四つの 取付パッド１１３および各パッド１１３に位置する取付穴１１５を有している。 シェル６４は、第１４図に示すように細長い開口７１に四つの留め具７２を設け ることにより座ブラケット６９に摺動自在に取り付けられる。留め具７２は、取 付穴１１５にてシェルと係合する。各留め具は、キャップ８２およびシャフト８ ３を有している。留め具は、シェル６４を座ブラケット６９に対して前後に移動 可能にしつつ、シェル６４を座ブラケット６９に固定する。移動中に、留め具の シャフト８３は、細長い開口７１内を摺動し、その一方、キャップ８２は、シェ ル６４を座ブラケット６９に固定する。 座調整デバイスは、レバー７４およびスプリング７６を有している。レバー７ ４は、二つのストラップ１２１および外殻１２５を有するシェル６４のハウジン グ部分６６と摺動自在に係合する。スプリング７６は、ハウジング６６内に配置 され、レバー７４から上方に延びるベアリング部材１４１と係合する。また、ス プリング７６は、第１２図および第１３図に示すように、ハウジング６６と作動 自在に係合する。第１２図および第１３図に示す例示した実施例において、スプ リングは、レバー７４の端部１４３を歯７０に当接するように付勢する圧縮ス プリングである。他の実施例が引張バネを使用できることが理解できよう。座調 整デバイスを作動させるために、使用者は、レバー７４から外側に延びるハンド ル１４５を、歯７０から離れるように引き、これにより、レバー７４の端部１４ ３を解放する。次いで、使用者は、所望のシートの奥行位置が得られるまで、シ ェル６４を前後方向に移動させる。次いで、レバー７４が解放される。解放され ると、スプリング７６が、レバー７４の端部１４３を歯７０に当接するように係 合位置に向けて付勢し、これにより、シェル６４が前後方向に移動することが防 止される。 本発明を好ましい実施例を参照して説明したが、当業者は、本発明の精神およ び範囲から逸脱することなく、その形態や詳細を変更するであろう。それとして 、上述した詳細な説明は、限定するというよりもむしろ例示的なものであること が意図され、また、クレームおよびその全ての均等物が本発明の範囲を確定する ことが意図される。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，Ｓ Ｚ，ＵＧ)，ＵＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ，Ｉ Ｌ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ， ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，Ｒ Ｕ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ (72)発明者 ニアガース トム アメリカ合衆国 ミシガン州 49424 ホ ーランド ライリー ストリート 16616 (72)発明者 サデュース エド アメリカ合衆国 ミシガン州 49460 リ ヴォーニア バーセット 10348 (72)発明者 フォン エール パット アメリカ合衆国 ミシガン州 49460 ウ ェスト オリーヴ レイクショア 6770

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．直立位置とリクライニング位置との間で動くようになっている椅子であって 、 傾斜制御ハウジングを有するベースと、 第１水平軸線を中心に回動自在に、傾斜制御ハウジングに取り付けられた座 であって、椅子が直立位置とリクライニング位置との間で動くときに、第１の角 度だけ回転できるような座と、 前記第１水平軸線の後方に位置する第２水平軸線を中心に回動自在に、傾斜 制御ハウジングに取り付けられ、椅子が直立位置とリクライニング位置との間で 動くときに第２角度だけ回転できる背当てであって、前方に延びる支持部材を有 する背当てと、 前方に延びた脚部、および、後方に延びた脚部を有し、前記前方に延びた脚 部が前記傾斜制御ハウジングに取り付けられたトーションスプリングと、 座および支持部材の一方に配置され、前記座および前記支持部材の他方と摺 動自在に係合するような第１摺動部材と、 支持部材およびトーションスプリングの後方に延びた脚部の一方に配置され 、前記支持部材およびトーションスプリングの後方に延びた脚部の他方と摺動自 在に係合するような第２摺動部材と、 背当ての上方への傾斜を制限するようになっている傾斜制御デバイスとを備 え、 椅子が直立位置からリクライニング位置に移動するときに、第１の角度だけ 座が回転することにより、背当てが第２角だけ回転し、当該第２角度が第１の角 度よりも大きいことを特徴とする椅子。 ２．前記傾斜制限装置が、支持部材上に配置された停止部材と、傾斜制御ハウジ ング上に配置された捕獲部材とを有し、前記停止部材が、前記捕獲部材と取り外 し可能に係合し、上方への傾斜を制限することを特徴とする請求の範囲第１項に 記載の椅子。 ３．前記トーションスプリングが、第２水平軸線と離間した水平軸線を有するこ とを特徴とする請求の範囲第１項に記載の椅子。 ４．第１の摺動部材が、支持部材と摺動自在に係合するために、座の下側に固定 され、かつ、第２摺動部材が、トーションスプリングの後方に延びた脚部と摺動 自在に係合するために、支持部材の下側に固定されていることを特徴とする請求 の範囲第１項に記載の椅子。 ５．第１の摺動部材が、支持部材と摺動自在に係合するために、座の下側に固定 され、かつ、第２摺動部材が、支持部材の下側と摺動自在に係合するために、ト ーションスプリングの後方に延びた脚部上に配置されていることを特徴とする請 求の範囲第１項に記載の椅子。 ６．第１摺動部材が、座の下側と摺動自在に係合するために、支持部材の頂面に 固定され、かつ、第２摺動部材が、支持部材の下側と摺動自在に係合するために 、トーションスプリングの後方に延びた脚部上に配置されていることを特徴とす る請求の範囲第１項に記載の椅子。 ７．第１摺動部材が、座の下側と摺動自在に係合するために、支持部材の頂面に 固定され、かつ、第２摺動部材が、トーションスプリングの後方に延びた脚部と 摺動自在に係合するために、支持部材の下側に固定されていることを特徴とする 請求の範囲第１項に記載の椅子。 ８．トーションスプリングが、傾斜制御ハウジングの前部に調整可能に取り付け られた、一対の前方に延びるアームを有し、一対の前方に延びるアームが、ブ係 止部材によりともに連結される端部を有することを特徴とする請求の範囲第４項 に記載の椅子。 ９．第２摺動部材およびブ係止部材が、相補的な楔型部材として形作られている ことを特徴とする請求の範囲第８項に記載の椅子。 10．第１摺動部材および第２摺動部材がアセタールにて作られ、かつ、ブ係止部 材がナイロンにて作られることを特徴とする請求の範囲第９項に記載の椅子。 11．さらに、座に取り付けられ、かつ、支持部材と摺動自在に係合されたような 連結ブロックを備え、これにより、椅子が直立位置およびリクライニング位置と の間で動くときに、座および支持部材が隣接した関係で維持されること特徴とす る請求の範囲第１項に記載の椅子。 12．さらに、複数の位置にて、背当てを、傾斜制御ハウジングに取り外し可能に 係止するような傾斜係止装置を備えたことを特徴とする請求の範囲第１項に記 載の椅子。 13．前記傾斜係止装置が、支持部材から下方に垂れ下がる係止部材と、前記傾斜 制御ハウジングに取り付けられ、ガイド穴を有するガイド部材と、前記ガイド穴 に摺動可能に受け入れられる係止ピンとを有し、前記係止部材が、前記係止ピン を受け入れるような複数の開口を有し、前記係止ピンが、前記開口のうちの一つ で、前記係止部材と選択的に係合することを特徴とする請求の範囲第12項に記載 の椅子。 14．前記複数の開口が、上部スロットを有し、前記係止ピンが前記上部スロット で前記係止部材と係合したときに、前記支持部材および前記背当てが、リクライ ニング位置にて維持されることを特徴とする請求の範囲第13項に記載の椅子。 15．前記傾斜係止装置が、さらに、ハンドルと、アクチュエータスプリングと、 ハンドルおよびスプリングを連結するケーブルと、前記アクチュエータスプリン グおよび前記係止ピンを連結する端部ブラケットと、解放スプリングと、係止ワ ッシャとを有し、前記ガイド部材がキャビティを有し、前記キャビティが、前記 ガイド穴と連通して、前記係止ピンの部分が前記キャビティ内に位置し、前記解 放スプリングが、前記キャビティ内の前記係止ピン上に位置し、かつ、前記係止 ワッシャが前記係止ピン上に位置し、前記係止ワッシャが、前記係止ワッシャと キャビティを画定する表面との間で前記係止ピン上に配置された前記解放スプリ ングを捕らえることを特徴とする請求の範囲第13項に記載の椅子。 16．前記座が、前方位置に向けて前方に傾斜し、第１摺動部材が支持部材を解放 することを特徴とする請求の範囲第１項に記載の椅子。 17．さらに、前方に傾斜した位置で、座を支持部材に固定するような座係止装置 を備えたことを特徴とする請求の範囲第16項に記載の椅子。 18．さらに、前方に傾斜した位置で、座を保持するために、座および傾斜制御ハ ウジングと作動自在に係合するようなストップ装置を備えたことを特徴とする請 求の範囲第16項に記載の椅子。 19．ストップ装置が、係止位置にて支持部材を傾斜制御ハウジングに固定するよ うな傾斜係止装置と、前方に傾斜した位置にて座を支持部材に固定するような座 係止装置とを有することを特徴とする請求の範囲第18項に記載の椅子。 20．さらに、座の前部に抗してバイアス力を与える第１の脚部、および、傾斜制 御ハウジングに取り付けられた第２脚部を有する前部トーションスプリングを備 えたことを特徴とする請求の範囲第19項に記載の椅子。 21．前記座係止装置が、さらに、椅子から下方に延びる傾斜ブラケットと係止バ ーとを有し、前記傾斜ブラケットが、第１のスロットと、第２スロットと、前記 スロットと連通する通路とを有し、前記支持部材が、前記座が第１の回転水平軸 線のまわりを回転するときに、第１のスロット、第２スロットおよび通路のうち の何れかと略整列する支持スロットを有し、前記係止バーが、前記支持スロット にて前記支持部材と係合し、かつ、前記係止バーが、前記第１のスロットおよび 前記第２スロットの何れかにて、前記傾斜ブラケットと係合することを特徴とす る請求の範囲第20項に記載の椅子。 22．前記係止バーが、前記第１のスロットにて前記傾斜ブラケットと係合し、こ れにより、座が前方に傾斜した位置で係止されることを特徴とする請求の範囲第 21項に記載の椅子。 23．前記係止部材が、前記第２スロットにて前記傾斜ブラケットと係合し、これ により、椅子が直立位置とリクライニング位置との間で動くときに、座および支 持ブラケットが、隣接した関係で維持されることを特徴とする請求の範囲第21項 に記載の椅子。 24．さらに、係止バーおよび支持部材の前縁を連結するスプリングであって、係 止バーに、第１のスロットおよび第２スロットの何れかに向けてバイアス力を与 えるスプリングと、支持部材に取り付けられたアクチュエータデバイスであって 、係止バーを、第１のスロットおよび第２スロットの何れかから、通路内に引き 込むアクチュエータデバイスとを有することを特徴とする請求の範囲第21項に記 載の椅子。 25．前記アクチュエータデバイスが、前記支持部材に摺動自在に取り付けられる とともに、前記係止バーに連結された摺動ブラケットと、前記支持部材に回転自 在に取り付けられたレバーアームと、ハンドルと、当該ハンドルおよびレバーア ームの第１の端部とを連結するケーブルとを有し、前記レバーアームが、摺動ブ ラケットに連結された第２端部を有し、これにより、ハンドルを外側に 引くことによって、第３の摺動部材が後方に動かされ、これによって、係止バー が、第１のスロットおよび第２スロットの何れかから通路に引き込まれることを 特徴とする請求の範囲第24項に記載の椅子。 26．前記座係止装置が、さらに、椅子から下方に延びる傾斜ブラケットと係止バ ーとを有し、前記傾斜ブラケットが、第１のスロットと、第２スロットと、前記 スロットと連通する通路とを有し、前記支持部材が、座が第１の回転水平軸線の まわりを回転するときに、第１のスロット、第２スロットおよび通路のうちの何 れかと略整列する支持スロットを有し、前記係止バーが、前記支持スロットにて 前記支持部材と係合し、かつ、前記係止バーが、前記第１のスロットおよび前記 第２スロットの何れかにて、前記傾斜ブラケットと係合することを特徴とする請 求の範囲第17項に記載の椅子。 27．前方位置、直立位置およびリクライニング位置との間で動くようになってい る椅子であって、 傾斜制御ハウジングを有するベースと、 第１水平軸線を中心に回動自在に、傾斜制御ハウジングに取り付けられた座 であって、椅子が直立位置とリクライニング位置との間で動くときに、第１の角 度だけ回転できるような座と、 前記第１水平軸線の後方に位置する第２水平軸線を中心に回動自在に、傾斜 制御ハウジングに取り付けられ、椅子が直立位置とリクライニング位置との間で 動くときに第２角度だけ回転できる背当てであって、前方に延びる支持部材を有 する背当てと、 前方に延びた脚部、および、後方に延びた脚部を有し、前記前方に延びた脚 部が前記傾斜制御ハウジングに取り付けられたトーションスプリングと、 座および支持部材の一方に配置され、前記座および前記支持部材の他方と摺 動自在に係合するような第１摺動部材と、 支持部材およびトーションスプリングの後方に延びた脚部の一方に配置され 、前記支持部材およびトーションスプリングの後方に延びた脚部の他方と摺動自 在に係合するような第２摺動部材と、 背当ての上方への傾斜を制限するようになっている傾斜制御デバイスとを備 え、 前記座が、前記前方位置に向かって、第３の角度だけ前方に傾斜し、第１摺 動部材が、支持部材および座の一方を解放し、 椅子が直立位置とリクライニング位置との間で動くときに、第１の角度だけ 座が回転することにより、背当てが第２角だけ回転し、当該第２角度が第１の角 度よりも大きく、かつ、椅子が直立位置と前方位置との間で動くときに、第３の 角度だけ座が回転することにより、背当てがいかなる角度でも回転しないことを 特徴とする椅子。 28．さらに、トーションスプリングの後方に延びた脚部の端部を連結するブ係止 部材を有し、第１摺動部材が、支持部材と摺動自在に係合するために、座の下側 に固定され、第２摺動部材が、トーションスプリングの後方に延びた脚部と摺動 自在に係合するために、支持部材の下側に固定され、かつ、第２摺動部材および ブ係止部材が、相補的な楔型部材として形作られていることを特徴とする請求の 範囲第27項に記載の椅子。 29．さらに、複数の位置にて、支持部材を、傾斜制御ハウジングに取り外し可能 に係止するような傾斜係止装置を備えたことを特徴とする請求の範囲第27項に記 載の椅子。 30．前記傾斜係止装置が、支持部材から下方に垂れ下がる係止部材と、前記傾斜 制御ハウジングに取り付けられ、ガイド穴を有するガイド部材と、前記ガイド穴 に摺動可能に受け入れられる係止ピンとを有し、前記係止部材が、前記係止ピン を受け入れるような複数の開口を有し、前記係止ピンが、前記開口のうちの一つ で、前記係止部材と選択的に係合することを特徴とする請求の範囲第29項に記載 の椅子。 31．さらに、前方に傾斜した位置で、座を保持するために、座および傾斜制御ハ ウジングと作動自在に係合するようなストップ装置を備えたことを特徴とする請 求の範囲第27項に記載の椅子。 32．ストップ装置が、係止位置にて支持部材を傾斜制御ハウジングに固定するよ うな傾斜係止装置と、前方に傾斜した位置にて座を支持部材に固定するような座 係止装置とを有することを特徴とする請求の範囲第31項に記載の椅子。 33．さらに、座の前部に抗してバイアス力を与える第１の脚部、および、傾斜制 御ハウジングに取り付けられた第２脚部を有する前部トーションスプリングを備 えたことを特徴とする請求の範囲第32項に記載の椅子。 34．前記座係止装置が、さらに、椅子から後方に延びる傾斜ブラケットと係止バ ーとを有し、前記傾斜ブラケットが、第１のスロットと、第２スロットと、前記 スロットと連通する通路とを有し、前記支持部材が、前記座が第１の回転水平軸 線のまわりを回転するときに、第１のスロット、第２スロットおよび通路のうち の何れかと略整列する支持スロットを有し、前記係止バーが、前記支持スロット にて前記支持部材と係合し、かつ、前記係止バーが、前記第１のスロットおよび 前記第２スロットの何れかにて、前記傾斜ブラケットと係合することを特徴とす る請求の範囲第33項に記載の椅子。 35．前記係止バーが、前記第１のスロットにて前記傾斜ブラケットと係合し、こ れにより、座が前方に傾斜した位置で係止されることを特徴とする請求の範囲第 34項に記載の椅子。 36．直立位置とリクライニング位置との間で動くようになっている椅子であって 、 傾斜制御ハウジングを有するベースと、 第１水平軸線を中心に回動自在に、傾斜制御ハウジングに取り付けられた座 であって、椅子が直立位置とリクライニング位置との間で動くときに、第１の角 度だけ回転できるような座と、 支持部材を有し、前記第１水平軸線の後方に位置する第２水平軸線を中心に 回動自在に、傾斜制御ハウジングに取り付けら、椅子が直立位置とリクライニン グ位置との間で動くときに第２角度だけ回転できる背当てであって、前記支持部 材が座と摺動可能に係合するように構成された背当てと、 前方に延びた脚部、および、後方に延びた脚部を有し、前記前方に延びた脚 部が前記傾斜制御ハウジングに取り付けられ、かつ、前記後方に延びた脚部が前 記支持部材と摺動可能に係合するように構成されたトーションスプリングと、 背当ての上方への傾斜を制限するようになっている傾斜制御デバイスと、 支持部材から下方に垂れ下がる係止部材と、前記傾斜制御ハウジングに取り 付けられ、ガイド穴を有するガイド部材と、前記ガイド穴に摺動可能に受け入 れられる係止ピンとを有し、前記係止部材が、前記係止ピンを受け入れるような 複数の開口を有し、前記係止ピンが、前記開口のうちの一つで、前記係止部材と 選択的に係合するように構成された傾斜係止装置とを備えたことを特徴とする椅 子。 37．直立位置とリクライニング位置との間で動くようになっている椅子であって 、 傾斜制御ハウジングを有するベースと、 第１水平軸線を中心に回動自在に、傾斜制御ハウジングに取り付けられた座 であって、椅子が直立位置とリクライニング位置との間で動くときに、第１の角 度だけ回転できるような座と、 前記第１水平軸線の後方に位置する第２水平軸線を中心に回動自在に、傾斜 制御ハウジングに取り付けられ、椅子が直立位置とリクライニング位置との間で 動くときに第２角度だけ回転できる背当てであって、前方に延びる支持部材を有 する背当てと、 第２回転水平軸線から離間した水平軸線を有するとともに、前方に延びた脚 部、および、後方に延びた脚部を有し、前記前方に延びた脚部が前記傾斜制御ハ ウジングに取り付けられたトーションスプリングと、 座および支持部材の一方に配置され、前記座および前記支持部材の他方と摺 動自在に係合するような第１動部材と、 支持部材およびトーションスプリングの後方に延びた脚部の一方に配置され 、前記支持部材およびトーションスプリングの後方に延びた脚部の他方と摺動自 在に係合するような第２摺動部材と、 背当ての上方への傾斜を制限するようになっている傾斜制御デバイスとを備 え、 椅子が直立位置からリクライニング位置に移動するときに、第１の角度だけ 座が回転することにより、背当てが第２角だけ回転し、当該第２角度が第１の角 度よりも大きいことを特徴とする椅子。 38．さらに、複数の位置にて、背当てを、傾斜制御ハウジングに取り外し可能に 係止するような傾斜係止装置を備えたことを特徴とする請求の範囲第37項に記載 の椅子。 39．前記座が、上方に傾斜し、第１摺動部材が支持部材を解放することを特徴と する請求の範囲第37項に記載の椅子。 40．さらに、前方に傾斜した位置で、座を支持部材に固定するような座係止装置 を備えたことを特徴とする特徴とする請求の範囲第39項に記載の椅子。 41．ストップ装置が、係止位置にて支持部材を傾斜制御ハウジングに固定するよ うな傾斜係止装置と、前方に傾斜した位置にて座を支持部材に固定するような座 係止装置とを有することを特徴とする請求の範囲第39項に記載の椅子。 42．前記椅子が、 ハウジングを有するシェルと、 調整スロットおよび複数の歯を有する座ブラケットと、 前記シェルを前記座ブラケットに摺動自在に取り付け、前記調整スロットに て前記座ブラケットと係合する留め具と、 ハウジング内に配置されたスプリングと、 ハウジング内に配置され、前記座ブラケットの前記歯と係合するとともに、 前記スプリングと作動自在に係合し、前記スプリングにより前記歯に抗してバイ アス力を与えるレバーとを有することを特徴とする請求の範囲第１に記載の椅子 。 43．ベースと、 ハウジングを有するシェル、並びに、調整スロットおよび複数の歯を有し前 記ベースに取り付けられた座ブラケットを有する座と、 前記シェルを前記座ブラケットに摺動可能に取り付け、前記調整スロットに て前記座と係合する留め具と、 ハウジング内に配置されたスプリングと、 前記座ブラケットの前記歯と係合するレバーであって、ハウジング内に配置 され、前記スプリングと作動自在に係合し、前記スプリングにより前記歯に抗し てバイアス力を与えるレバーとを備えたことを特徴とする椅子。