JPH1143650A - 粘着テープ - Google Patents

粘着テープ

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JPH1143650A
JPH1143650A JP9201307A JP20130797A JPH1143650A JP H1143650 A JPH1143650 A JP H1143650A JP 9201307 A JP9201307 A JP 9201307A JP 20130797 A JP20130797 A JP 20130797A JP H1143650 A JPH1143650 A JP H1143650A
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JP
Japan
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release agent
pressure
sensitive adhesive
adhesive tape
silicone
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Application number
JP9201307A
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English (en)
Inventor
Masao Kusumoto
政雄 楠本
Atsushi Ueda
淳 上田
Seishiro Matsuzaki
征四郎 松崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粘着テープを巻き戻す際の剥離音の発生が低
く、且つ該粘着テープの離型剤層表面の滑り性を抑制す
ることができる粘着テープを提供する。 【解決手段】 基材、該基材の片面に形成された粘着剤
層と、該基材の粘着剤層形成面と反対面に形成されたシ
リコーン系離型剤および発泡剤を含む組成物からなる離
型剤層を含有する粘着テープ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は粘着テープに関し、
さらに詳しくは、輸送時の積み荷の荷崩れを防止し、粘
着テープ特有のテープ巻き戻し時における剥離音を低下
させた粘着テープに関する。
【0002】
【従来の技術】ダンボール箱等の包装容器を封緘するた
めに、例えば、2軸延伸ポリプロピレンフィルム(OP
Pフィルム)等のプラスチックフィルムを基材とし、そ
の片面に粘着剤層を設けた粘着テープが使用されてい
る。従来より、このような粘着テープの粘着剤層非形成
面(以下、「粘着テープ背面」ともいう)には、長鎖ア
ルキル系離型剤(一般的に、炭素数12以上の長鎖アル
キルアクリレートの重合物や、長鎖アルキルアクリレー
トと他のビニルモノマーとの共重合物、あるいはポリビ
ニルアルコールに長鎖アルキルイソシアネート等の長鎖
アルキル成分を反応させて得られる反応物をいう)また
はシリコーン系離型剤からなる離型剤層が設けられてい
る。
【0003】しかしながら、離型剤層に長鎖アルキル系
離型剤を使用した上記の粘着テープは、長鎖アルキル系
離型剤の離型作用が不十分であるために離型剤層と粘着
剤層の接着性が依然として高く、そのため粘着テープを
巻き戻す時に剥離音が発生し、このような粘着テープを
大量に使用している梱包現場等では作業環境が悪いとい
う問題があった。
【0004】離型剤層にシリコーン系離型剤を使用する
と、離型剤層と粘着剤層の接着性を低減でき、粘着テー
プを巻き戻す時の剥離音の発生を低減できるが、離型剤
層の摩擦係数が大幅に低下し、粘着テープの離型剤層同
士が接触した際に滑り易くなり、特に粘着テープを貼り
合わせたダンボール箱等を重ね合わせて輸送する場合等
に、これらのダンボール箱が滑って荷崩れがおこりやす
いという問題があった。
【0005】離型剤層にシリコーン系離型剤を使用する
場合、離型剤層の摩擦係数の低下を防止するために、シ
リコーン系離型剤の塗工厚を厚くし、離型剤塗工表面に
ゴム状の被膜を形成する方法があるが、摩擦係数の向上
に余り効果がなく、コスト、品質および生産性の点から
問題点が多く、実際には行われていないのが現状であ
る。
【0006】また、離型剤層としてシリコーン系離型剤
に非シリコーン系添加物(例えば、エチルセルロース
等)を配合した粘着テープでは、該テープの巻き戻し力
を一定以下に保ち、且つ離型剤層の摩擦係数の大幅な改
善は難しいという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に鑑みなされたもので、粘着テープの離型剤層にシ
リコーン系離型剤を用いても、シリコーン系離型剤の有
する離型特性および密着性が阻害されず保持され、且つ
粘着テープを巻き戻す際の剥離音の発生が低く、且つ離
型剤層の滑り性を抑制することができる粘着テープを提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の問題
点を解決するため鋭意研究した結果、基材の片面に粘着
剤層を形成し、該基材の粘着剤層形成面と反対面に特定
の組成物からなる離型剤層を形成することにより、粘着
テープを巻き戻す際の剥離音の発生を低減し、且つ離型
剤層の滑り性を抑制することができる粘着テープが得ら
れることを見出し、本発明を完成するに到った。
【0009】即ち、本発明は、 (1)基材、該基材の片面に形成された粘着剤層と、該
基材の粘着剤層形成面と反対面に形成されたシリコーン
系離型剤および発泡剤を含む組成物からなる離型剤層を
含有する粘着テープである。
【0010】好適な実施態様は以下のとおりである。 (2)該粘着テープの離型剤層同士の静止摩擦係数およ
び動摩擦係数が、それぞれ0.2以上である上記(1)
記載の粘着テープ。 (3)発泡剤の含有量が、シリコーン系離型剤100重
量部に対して、1〜200重量部である上記(1)また
は(2)記載の粘着テープ。 (4)包装用である上記(1)〜(3)のいずれかに記
載の粘着テープ。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の粘着テープは、基材と、該基材の片面に形成さ
れた粘着剤層および基材の粘着剤層形成面と反対面に形
成された離型剤層を含有する。
【0012】本発明に使用される基材としては、包装用
途に耐え得るものでシリコーン樹脂に対して触媒毒とな
る成分を含まないものであれば、特に限定されるもので
はない。例えば、ナイロン、ポリ塩化ビニル、ポリエス
テル、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィ
ン等の材料からなるフィルム、クラフト紙、クレープ
紙、和紙等の繊維状物質からなる紙、スフモスリン、綿
布等からなる布等が挙げられる。基材フィルムは、延伸
されていても無延伸でもよいが、強度の点から延伸され
たものが好ましく、例えば、延伸ポリプロピレンフィル
ムおよび延伸ポリエステルフィルムが挙げられる。縦方
向および横方向の延伸倍率は特に限定されない。上記基
材の厚みは、通常12〜100μm、好ましくは25〜
60μmである。
【0013】上記基材の片面に粘着剤層が形成されてい
る。この粘着剤層は、粘着剤を主成分とするものであ
る。本発明に使用される粘着剤としては、包装用途に耐
え得るものであれば、特に限定されるものではなく、例
えば、ゴム系およびアクリル系粘着剤が挙げられる。
【0014】ゴム系粘着剤としては、天然ゴム系および
合成ゴム系(ABA型またはAB型ブロック共重合体;
Aは熱可塑性ブロック、Bはラバーブロックである。例
えば、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体、スチ
レン−ブタジエン−スチレン共重合体等が挙げられる)
等のゴム系ポリマーを主体とする粘着剤が挙げられる。
【0015】アクリル系粘着剤としては、アクリル酸ま
たはメタクリル酸等のアルキルエステル系ポリマー、あ
るいはアクリル酸またはメタクリル酸等のアルキルエス
テル50〜99.5重量%と、これと共重合可能な他の
不飽和単量体0.5〜50重量%との共重合体からなる
平均分子量が5,000〜3,000,000のアクリ
ル系ポリマー等を主体とする粘着剤等が挙げられる。
【0016】粘着剤層に使用される粘着剤としては、包
装用粘着テープとしての要求品質を満たすという点で、
好ましくはゴム系粘着剤、さらに好ましくは天然ゴム系
粘着剤である。
【0017】粘着剤層は、必要に応じて石油系樹脂、テ
ルペン系樹脂、ロジン系樹脂、クマロン系樹脂等の粘着
付与剤、可塑剤、老化防止剤、着色剤等を配合しても良
い。
【0018】基材に粘着剤を塗布する方法としては、自
体既知の方法で行えばよい。例えば、上記の粘着剤をト
ルエン、酢酸エチル等の溶剤に溶解し、得られる粘着剤
溶液をロールコーター、グラビアコーター、キスコータ
ー等を用いて塗布する方法等が挙げられる。粘着剤層の
厚さは、通常10〜60μm、好ましくは15〜50μ
mである。
【0019】基材の粘着剤層形成面と反対面に離型剤層
が形成されている。離型剤層は、シリコーン系離型剤お
よび発泡剤を含む組成物からなるものである。シリコー
ン系離型剤としては、本発明の特性を発揮できるシリコ
ーン系離型剤であれば、特に限定されない。例えば、
(1) ポリジメチルシロキサンやメチルフェニルポリシロ
キサン等のオルガノポリシロキサンを主成分とするシリ
コーン系離型剤、(2) アルキッド樹脂やアクリル樹脂等
の非シリコーンポリマーにオルガノポリシロキサンを共
重合させたシリコーン変性樹脂を主成分とするシリコー
ン系離型剤、(3) オルガノポリシロキサンにメチルセル
ロース、エチルセルロース、アセチルセルロース等のセ
ルロース誘導体やアルキッド樹脂(例えば、グリセリン
とフタル酸を主原料とするフタル酸樹脂等)等の非シリ
コーン系樹脂を配合したシリコーン系離型剤等が挙げら
れる。
【0020】シリコーン系離型剤は、その主成分のオル
ガノポリシロキサンの硬化反応(架橋反応)の形式によ
り、縮合型シリコーン系離型剤および付加型シリコーン
系離型剤に大別することができる。本発明で用いられる
離型剤としては、いずれの反応形式の離型剤も使用する
ことができる。
【0021】縮合型シリコーン系離型剤としては、例え
ば、分子末端にシラノール基を有するオルガノポリシロ
キサンに、セルロース誘導体やアルキッド樹脂を配合し
たシリコーン系離型剤等が挙げられる。ここで分子末端
にシラノール基を有するオルガノポリシロキサンとして
は、側鎖の官能基としてメチル基やエチル基等のアルキ
ル基以外にフェニル基を導入したジメチルジフェニルシ
ロキサンを使用することが好ましく、これによりセルロ
ース誘導体やアルキッド樹脂との相溶性が良好となり、
剥離特性の安定した離型剤を得ることができる。上記の
分子末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサ
ンには、架橋剤として機能するアルコキシ基含有オルガ
ノポリシロキサンや、触媒として機能するジブチル錫ジ
ラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジオ
クテート、オクチル酸亜鉛等の添加剤成分を適宜配合し
てもよい。
【0022】付加型シリコーン系離型剤としては、例え
ば、1分子中にケイ素原子に結合したビニル基等のアル
ケニル基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサ
ンにセルロース誘導体やアルキッド樹脂を配合したシリ
コーン系離型剤等が挙げられる。ここでオルガノポリシ
ロキサンとしては、上記縮合型シリコーン系離型剤で挙
げたものと同様のものが挙げられ、ポリシロキサン鎖に
結合している官能基としてはメチル基やエチル基等のア
ルキル基以外にフェニル基を導入したジメチルジフェニ
ルシロキサンを使用することが好ましく、これによりセ
ルロース誘導体やアルキッド樹脂との相溶性が良好とな
る。該オルガノポリシロキサンには、架橋剤として機能
するオルガノハイドロジエンポリシロキサンや、触媒と
して機能する塩化第一白金酸等の白金系化合物等の添加
剤成分を適宜配合してもよい。
【0023】上記のシリコーン系離型剤には、ゴム系ま
たはアクリル系等の公知のポリマー成分からなる添加剤
を配合してもよい。当該添加剤としては、例えば、天然
ゴム系および合成ゴム系(ABA型またはAB型ブロッ
ク共重合体;Aは熱可塑性ブロック、Bはラバーブロッ
クである。例えば、スチレン−イソプレン−スチレン共
重合体、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体等が
挙げられる)等のゴム系ポリマー、またはアクリル酸ま
たはメタクリル酸等のアルキルエステル系ポリマー、あ
るいはアクリル酸またはメタクリル酸等のアルキルエス
テル50〜99.5重量%と、これと共重合可能な他の
不飽和単量体0.5〜50重量%との共重合体からなる
平均分子量が5,000〜3,000,000のアクリ
ル系ポリマー等が挙げられる。これらの添加剤は、シリ
コーン系離型剤100重量部に対して、好ましくは1〜
200重量部、さらに好ましくは5〜100重量部配合
される。
【0024】また、シリコーン系離型剤に上記の添加剤
を配合した場合は、必要に応じて、ポリイソシアネート
化合物、アルキルエーテル化メラミン化合物等の架橋剤
を配合してもよい。架橋剤は、シリコーン系離型剤10
0重量部に対して、好ましくは0.1〜10重量部、よ
り好ましくは0.5〜5重量部配合される。上記の添加
剤、架橋剤を配合することにより、離型剤層の滑り性を
さらに抑制することができる。
【0025】本発明に用いられる発泡剤としては、例え
ば、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水
素ナトリウム、亜硝酸アンモニウム、水素化ホウ素ナト
リウムおよびアジド(例えば、アジ化ナトリウム、アジ
化カリウム等)等の無機化合物、アゾビスイソブチロニ
トリル、アゾジカルボンアミドおよびバリウムアゾジカ
ルボキシレート等のアゾ系化合物、トルエンスルホニル
ヒドラジド、ジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホ
ヒドラジン、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホヒ
ドラジド)およびアリルビス(スルホヒドラジド)等の
ヒドラジン系化合物、p−トルイレンスルホニルセミカ
ルバジドおよび4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホ
ニルセミカルバジド)等のセミカルバジド系化合物、5
−モルホニル−1,2,3,4−チアトリアゾール等の
トリアゾール系化合物、N,N’−ジニトロソペンタメ
チレンテトラミンおよびN,N’−ジメチル−N,N’
−ジニトロソテレフタルアミド等のN−ニトロソ系化合
物等の有機化合物等が挙げられ、1種または2種以上を
配合することができる。発泡剤は、シリコーン系離型剤
100重量部に対して、1〜200重量部程度が一般的
であり、使用する発泡剤の種類または加熱条件等により
発泡特性が比較的大きく異なるので、適宜決定され、好
ましくは3〜100重量部である。この配合量が1重量
部未満の場合、発泡剤の分散性が悪く、静止摩擦係数お
よび動摩擦係数の上昇には至らない傾向にあり、逆に配
合量が200重量部を超える場合、離型剤層表面の平滑
性が失われ、静止摩擦係数および動摩擦係数が低下する
傾向にある。使用に際しては、混合操作が容易である点
から上記発泡剤をマイクロカプセル化してなる熱膨張性
微粒子を使用することが好ましい。
【0026】熱膨張性微粒子は、加熱によって粒子径が
増大する性質を有するマイクロカプセルであり、上記の
発泡剤が内包されている。具体的には、該発泡剤および
芯物質としてn−ブタン、i−ブタン、ペンタン、ネオ
ペンタン等の低沸点の炭化水素を内包し、壁膜剤として
塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メチルメタクリレ
ート等のアクリル酸またはメタクリル酸エステル、スチ
レン等の芳香族ビニル化合物を主成分とする熱可塑性樹
脂を使用したマイクロカプセル(市販のカプセルとして
は、マイクロスフェアー(松本油脂社製)等が例示でき
る)等が挙げられる。
【0027】例えば、マイクロカプセルの発泡は、通常
シリコーン系離型剤および該発泡剤を含む組成物を溶剤
等に溶解した溶液を基材に塗布する際の乾燥段階で行わ
れるが、場合によっては塗工機等による再加熱や、塗布
以前に予め加熱処理して発泡させておくことも可能であ
る。その際の加熱温度は、使用するカプセル壁膜のガラ
ス転移温度や処理時間等に変わり得るが、60〜300
℃が一般的である。基材がプラスチックである場合は、
耐熱性を考慮して60〜120℃に設定するのが好まし
い。加熱方法としては、熱風、熱ロール、赤外線ヒータ
ー、マイクロ波等の従来公知の方法を使用できる。
【0028】上記のシリコーン系離型剤および発泡剤を
含む組成物は、水や溶剤に溶解した溶液型または分散し
たエマルジョン型として調製され塗布される。その乾燥
塗工量は、例えば、直鎖状構造を有する溶剤型シリコー
ン系離型剤では、0.03〜0.50g/m2 、好まし
くは0.06〜0.30g/m2 である。離型剤層の厚
さは0.1〜20μm、好ましくは0.5〜15μmで
ある。
【0029】基材の粘着剤層形成面と反対面に離型剤を
塗布する方法としては、自体既知の方法を用いて行えば
よい。例えば、上記離型剤溶液をグラビア、エアーナイ
フ等の塗工機を用いる方法等が挙げられる。
【0030】本発明の粘着テープは、離型剤層同士の静
止摩擦係数および動摩擦係数が0.20以上であること
が好ましく、さらに好ましくは0.30〜1.00であ
る。本発明において、静止摩擦係数および動摩擦係数は
以下のように測定される。23℃の雰囲気下で、粘着テ
ープの離型剤層どうしを接触させて(下側の粘着テープ
を固定させて離型剤層を上に向け、上側の粘着テープは
離型剤層が下になるようにする)、40mm×40mm
の面積に1kgの荷重をかける。次いで、テンシロンに
て500mm/minのスピードで上側の粘着テープを
移動させた時の抵抗力を測定する。スタート時の抵抗力
を静止摩擦力、移動時の抵抗力を動摩擦力とし、それら
の値を荷重1kgで割った値をそれぞれ静止摩擦係数、
動摩擦係数とする。
【0031】離型剤層同士の静止摩擦係数および動摩擦
係数を0.20以上にするには、上記した発泡剤をシリ
コーン系離型剤100重量部に対して、1〜200重量
部添加することにより容易に調整することができる。
【0032】離型剤層同士の静止摩擦係数および動摩擦
係数が0.20未満の場合、粘着テープを貼り付けたダ
ンボールを積み重ねて運搬した際に、離型剤層同士の滑
り性が高いので荷崩れが起こり易い傾向にある。
【0033】このような特性を有する粘着テープは、離
型剤層の組成をシリコーン系離型剤および発泡剤を含む
組成物とすること、好ましくは前記添加剤および架橋剤
を含有することより得ることができる。
【0034】また、本発明の粘着テープは、作業環境が
良好となる点で、該粘着テープを30m/minの速度
で巻き戻した時に発生する剥離音の音圧レベルが、好ま
しくは60dB以下、より好ましくは50dB以下であ
る。このような粘着テープは、シリコーン系離型剤を使
用することにより得られる。
【0035】従って、本発明の粘着テープは、剥離音が
小さく作業環境が良好となり、また離型剤層同士の滑り
性も抑制され、テープ巻き戻し時における剥離音が小さ
い粘着テープである。該粘着テープを貼り付けたダンボ
ールを積み重ねて運搬した際、荷崩れが起こりにくいの
で包装用、特に、ダンボール封緘用に好適に使用され
る。また、通常のロール状の紙テープ、プラスチックテ
ープ、金属箔テープおよびタックシート等にも適用され
うる。
【0036】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明は実施例のみに限定されるものではない。また、
特に断らない限り、実施例中の部は重量部を、%は重量
%を示す。
【0037】 実施例1 粘着剤層組成物 天然ゴム(SMR;加商株式会社製) 100部 石油系樹脂(クイントンD−100;日本ゼオン) 100部 老化防止剤(スミライザーNW;住友化学) 2部 上記の組成物からなる20%トルエン溶液を、厚さ40
μmのOPPフィルムの片面に、乾燥後の塗布厚が30
μmになるようにグラビアコーターにて塗布し、120
℃にて15秒間乾燥させ、粘着剤層を形成した。 離型剤層組成物 アクリル酸ブチル/アクリル酸/アクリロニトリル (共重合体比:100/5/10)共重合体ポリマー 50部 マイクロスフェアーF−F30D(松本油脂社製) 50部 付加型シリコーンKS−847H(有効成分30%;信越化学製)100部 硬化触媒CAT−PL−50T(信越化学製) 1部 上記の組成物からなる30%トルエン溶液を、厚さ40
μmのOPPフィルムの粘着剤層形成面と反対面に、乾
燥後の塗工厚さが10μmとなるように塗布し、120
℃にて15秒間乾燥させ、離型剤層を形成して、粘着テ
ープを得た。
【0038】実施例2 実施例1において、離型剤層組成物を以下の組成物とし
たこと以外は、実施例1と同様にして粘着テープを得
た。 離型剤層組成物 アクリル酸ブチル/アクリル酸/アクリロニトリル (共重合体比:100/5/10)共重合体ポリマー 50部 マイクロスフェアーF−F30D(松本油脂社製) 50部 縮合型シリコーンKS−723A(有効成分20%;信越化学製) 50部 縮合型シリコーンKS−723B(有効成分45%;信越化学製) 50部 硬化触媒CAT−PS−3(信越化学製) 5部
【0039】実施例3 実施例1において、離型剤層組成物として以下の組成物
を用い、50%トルエン溶液として使用したこと以外
は、実施例1と同様にして粘着テープを得た。 離型剤層組成物 合成ゴム クインタックSL−113(日本ゼオン社製) 50部 マイクロスフェアーF−F30D(松本油脂社製) 50部 縮合型シリコーンKS−723A(有効成分20%;信越化学製) 50部 縮合型シリコーンKS−723B(有効成分45%;信越化学製) 50部 硬化触媒CAT−PS−3(信越化学製) 5部
【0040】 実施例4 離型剤層組成物 付加型シリコーンKS−847H(有効成分30%;信越化学製)100部 硬化触媒CAT−PL−50T(信越化学製) 4部 マイクロスフェアーF−F30D(松本油脂社製) 5部 上記の組成物からなる2%トルエン溶液を、厚さ40μ
mのOPPフィルムの粘着剤層形成面と反対面に、乾燥
後の塗工厚さが3μmとなるように塗布し、120℃に
て15秒間乾燥させ、離型剤層を形成して、粘着テープ
を得た。
【0041】実施例5 実施例4において、離型剤層組成物を以下の組成物とし
たこと以外は、実施例4と同様にして粘着テープを得
た。 離型剤層組成物 縮合型シリコーンKS−723A(有効成分20%;信越化学製) 50部 縮合型シリコーンKS−723B(有効成分45%;信越化学製) 50部 硬化触媒CAT−PS−3(信越化学製) 4部 マイクロスフェアーF−F30D(松本油脂社製) 5部
【0042】実施例6 実施例4において、離型剤層組成物を以下の組成物とし
たこと以外は、実施例4と同様にして粘着テープを得
た。 離型剤層組成物 付加型シリコーンX−62−9201A (有効成分10%;信越化学製)20部 付加型シリコーンX−62−9201B (有効成分30%;信越化学製)80部 硬化触媒CAT−PL−50T(信越化学製) 4部 マイクロスフェアーF−F30D(松本油脂社製) 5部
【0043】実施例7 実施例4において、離型剤層組成物を以下の組成物とし
たこと以外は、実施例4と同様にして粘着テープを得
た。 離型剤層組成物 縮合型シリコーンKS−723A(有効成分20%;信越化学製) 25部 縮合型シリコーンKS−723B(有効成分45%;信越化学製) 25部 縮合型シリコーンKS−833 (有効成分50%;信越化学製) 50部 硬化触媒CAT−PS−3(信越化学製) 2部 硬化触媒CAT−PL−80(信越化学製) 2部 マイクロスフェアーF−F30D(松本油脂社製) 5部
【0044】比較例1 実施例1において、離型剤層組成物として長鎖アルキル
系離型剤ピーロイル1010(一方社油脂工業製)から
なる0.8%トルエン溶液を厚さ40μmのOPPフィ
ルムの粘着剤層形成面と反対面に、乾燥後の塗工厚さが
0.8μmとなるように塗布し、120℃にて15秒間
乾燥させ、離型剤層を形成して、粘着テープを得た。
【0045】 比較例2 離型剤層組成物 付加型シリコーンKS−847H(有効成分30%;信越化学製)100部 硬化触媒CAT−PL−50T(信越化学製) 2部 上記の組成物からなる2%トルエン溶液を、厚さ40μ
mのOPPフィルムの粘着剤層形成面と反対面に、乾燥
後の塗工厚さが0.2μmとなるように塗布し、120
℃にて15秒間乾燥させ、離型剤層を形成して、粘着テ
ープを得た。
【0046】実施例1〜7および比較例1〜2で得られ
た粘着テープに関して、下記の評価を行った。その結果
を表1および表2に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】1.厚さ 粘着テープの総厚さを1/1000ダイヤルゲージにて
測定した。
【0050】2.粘着力 23℃の雰囲気下で、粘着テープから切り取った試験片
1枚(幅25mm、長さ150mm)について、粘着剤
層をステンレス板に貼り付け、30分放置した後、引張
り試験機(テンシロン)にて、180°ピール粘着力を
測定した。
【0051】3.高速巻き戻し力 23℃の雰囲気下で高速巻き戻し試験機にて、50mm
幅のテープサンプルを30m/minの速度で巻き戻し
た時の巻戻し力を測定した。
【0052】4.剥離音の測定 23℃の雰囲気下で積分型精密騒音計を用いて、テープ
サンプルを30m/minの速度で巻き戻した時の、テ
ープより1m離れた場所での剥離音の音圧レベルを測定
した。なお、その周囲のブランクは30dB〔A〕であ
った。
【0053】5.静止摩擦係数および動摩擦係数の測定 23℃の雰囲気下で、粘着テープの離型剤層同士を接触
させて(下側の粘着テープを固定させて離型剤層を上に
向け、上側の粘着テープは離型剤層が下になるようにす
る)、40mm×40mmの面積に1kgの荷重をかけ
た。次いで、テンシロンにて500mm/minのスピ
ードで上側の粘着テープを移動させた時の抵抗力を測定
し、スタート時の抵抗力を静止摩擦力、移動時の抵抗力
を動摩擦力とし、それらの値を荷重1kgで割った値を
それぞれ静止摩擦係数、動摩擦係数とした。
【0054】表1および表2より、実施例1〜3で得ら
れた粘着テープは、ゴム系組成物を配合している為、高
い摩擦特性を有した。実施例4〜7で得られた粘着テー
プにおいては、ゴム系組成物を配合していない為、実施
例1〜3で得られた粘着テープに比べて、摩擦特性は劣
るものの、静止摩擦特性および動摩擦特性は良好で、巻
き戻し力も良好で、且つテープ巻き戻し時の剥離音が小
さいものであった。一方、比較例1で得られた粘着テー
プにおいては、静止摩擦係数および動摩擦係数の値は
0.20以上であったが、該テープを巻き戻した時の剥
離音が大きく、また巻き戻し力も大きいものであった。
比較例2で得られた粘着テープにおいては、発泡剤を使
用していないので、静止摩擦係数および動摩擦係数が
0.20未満であり、離型剤層同士を接触させた時、非
常に滑り易くなる性質を有した。
【0055】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
粘着テープは、粘着テープを巻き戻す際の剥離音の発生
が低く、且つ離型剤層の滑り性を抑制してダンボール輸
送時の荷崩れ等を防止できるので、包装用、特にダンボ
ール封緘用として好適に使用することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材、該基材の片面に形成された粘着剤
    層と、該基材の粘着剤層形成面と反対面に形成されたシ
    リコーン系離型剤および発泡剤を含む組成物からなる離
    型剤層を含有する粘着テープ。
  2. 【請求項2】 該粘着テープの離型剤層同士の静止摩擦
    係数および動摩擦係数が、それぞれ0.2以上である請
    求項1記載の粘着テープ。
  3. 【請求項3】 発泡剤の含有量が、シリコーン系離型剤
    100重量部に対して、1〜200重量部である請求項
    1または2記載の粘着テープ。
  4. 【請求項4】 包装用である請求項1〜3のいずれかに
    記載の粘着テープ。
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