JPH10231460A - 粘着テープ - Google Patents

粘着テープ

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Publication number
JPH10231460A
JPH10231460A JP3530897A JP3530897A JPH10231460A JP H10231460 A JPH10231460 A JP H10231460A JP 3530897 A JP3530897 A JP 3530897A JP 3530897 A JP3530897 A JP 3530897A JP H10231460 A JPH10231460 A JP H10231460A
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JP
Japan
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adhesive tape
pressure
release agent
sensitive adhesive
silicone
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Pending
Application number
JP3530897A
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English (en)
Inventor
Atsushi Ueda
淳 上田
Masao Kusumoto
政雄 楠本
Seishiro Matsuzaki
征四郎 松崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粘着テープ巻回体から粘着テープを巻き戻す
際の剥離音の発生が低く、かつ離型剤層表面の滑り性を
抑制してダンボール輸送時の荷崩れを防止できる粘着テ
ープを提供する。 【解決手段】 基材と、該基材の片面に形成された粘着
剤層と、該基材の粘着剤層形成面と反対面に形成された
離型剤層を含有する粘着テープにおいて、当該離型剤層
がシリコーン系離型剤を含有する層であり、かつ当該離
型剤層どうしの動摩擦係数が0.15以上で、かつ動摩
擦係数の値が静止摩擦係数の値より大きいことを特徴と
する粘着テープである。この粘着テープは、縮合反応型
のシリコーン系離型剤とアルキッド変性樹脂シリコーン
を含有する離型剤層とすることにより得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は粘着テープに関し、
さらに詳しくは、例えばダンボール箱などの包装容器の
封緘に好適に使用される粘着テープに関する。
【0002】
【従来の技術】ダンボール箱などの包装容器を封緘する
ために、例えば2軸延伸ポリプロピレンフィルム(OP
Pフィルム)などのプラスチックフィルムを基材とし、
その片面に粘着剤層を設けた粘着テープが使用されてい
る。粘着テープは、通常、ロール状の巻回体として保管
されており、この巻回体を巻き戻して使用するものであ
る。
【0003】従来より、このような粘着テープの粘着剤
層非形成面(以下、粘着テープ背面ともいう)には、粘
着テープ巻回体の巻き戻しを容易にするため、長鎖アル
キル系離型剤(一般的に、炭素数12以上の長鎖アルキ
ルアクリレートの重合物や、長鎖アルキルアクリレート
と他のビニルモノマーとの共重合物、あるいはポリビニ
ルアルコールに長鎖アルキルイソシアネートなどの長鎖
アルキル成分を反応させて得られる反応物を言う。)か
らなる離型剤層が設けられている。
【0004】しかしながら、離型剤層に長鎖アルキル系
離型剤を使用した上記の粘着テープは、長鎖アルキル系
離型剤の離型作用が不十分であるために離型剤層と粘着
剤層の接着性が依然として高く、そのため粘着テープの
巻回体を巻き戻す時に剥離音が発生し、このような粘着
テープを大量に使用している梱包現場等では作業環境が
悪いという問題があった。
【0005】離型剤層にシリコーン系離型剤を使用する
と、離型剤層と粘着剤層の接着性を低減でき、粘着テー
プの巻回体を巻き戻す時の剥離音の発生を低減できる
が、離型剤層が滑りやすいため、粘着テープを貼り合わ
せたダンボール箱等を重ね合わせて輸送する場合等にこ
れらのダンボール箱が滑って荷崩れがおこりやすいとい
う問題があった。特にフォークリフト運搬中に荷崩れが
発生しやすいという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に鑑みなされたもので、粘着テープ巻回体から粘着
テープを巻き戻す際の剥離音の発生が低く、かつ離型剤
層表面の滑り性を抑制してダンボール輸送時の荷崩れを
防止できる粘着テープを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の問題
点を解決するため鋭意研究した結果、離型剤層としてシ
リコーン系離型剤を使用して、粘着テープ巻回体から粘
着テープを巻き戻す際の剥離音の発生の低減を維持しつ
つ、離型剤どうしの動摩擦係数および静止摩擦係数を特
定範囲に設定することにより、離型剤層表面の滑り性を
抑制してダンボール輸送時の荷崩れを防止できる粘着テ
ープが得られることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0008】即ち、本発明は、 (1)基材と、該基材の片
面に形成された粘着剤層と、該基材の粘着剤層形成面と
反対面に形成された離型剤層を含有する粘着テープにお
いて、当該離型剤層がシリコーン系離型剤を含有する層
であり、かつ当該離型剤層どうしの動摩擦係数が0.1
5以上で、かつ動摩擦係数の値が静止摩擦係数の値より
大きいことを特徴とする粘着テープである。
【0009】好適な実施態様は以下のとおりである。 (2)該粘着テープの巻回体を、30m/minの速度で
巻き戻した時に発生する剥離音の音圧レベルが75dB
以下である上記 (1)の粘着テープ。 (3)シリコーン系離型剤が、縮合反応型のシリコーン系
離型剤である上記 (1)または (2)の粘着テープ。 (4)離型剤層が、さらにアルキッド変性樹脂シリコーン
を含有する上記 (3)の粘着テープ。 (5)縮合反応型シリコーン系離型剤が、ジオルガノポリ
シロキサンと架橋剤とを含有する離型剤である上記 (3)
の粘着テープ。 (6)ジオルガノポリシロキサンが、下記一般式(I)で
表されるポリシロキサンである上記 (5)の粘着テープ。
【0010】
【化3】
【0011】(式中、R1 及びR2 は同一または異なっ
て炭素数1〜4のアルキル基またはフェニル基を表し、
nは整数を表す) (7)架橋剤が、下記一般式(II)で表されるケイ素原
子数1〜50の有機ケイ素化合物である上記 (5)または
(6)の粘着テープ。
【0012】
【化4】
【0013】(式中、R3 は一価の炭化水素基を表し、
Xはアルコキシ基を表し、a及びbはそれぞれ正の数を
表す。但し、a+bは4以下である。) (8)アルキッド変性樹脂シリコーンの含有量が、縮合反
応型シリコーン系離型剤100重量部に対して、5〜2
00重量部である上記 (4)の粘着テープ。 (9)ダンボール封緘用である上記 (1)〜 (8)のいずれか
の粘着テープ。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の粘着テープは、基材と、該基材の片面に形成さ
れた粘着剤層と、該基材の粘着剤層形成面と反対面に形
成された離型剤層を含有する。
【0015】本発明に使用される基材としては、特に限
定されるものではなく、粘着テープに使用され得る公知
の基材が挙げられる。例えば、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン等のオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、
ポリ塩化ビニル、ナイロン等の材料からなるフィルムが
挙げられる。これらの基材フィルムは延伸されていても
無延伸でもよいが、機械的強度の点から延伸されたもの
が好ましい。縦(TD)方向および横(MD)方向の延
伸倍率は特に限定されない。
【0016】上記基材の厚みは、通常10〜200μm
程度であるが、ダンボール封緘用に使用することを考慮
して20〜100μmが好ましい。この厚みが10μm
未満の場合、貼りにくいという問題と、強度が不足しテ
ープが切れ易いという問題が発生する恐れがあり好まし
くない。厚みが200μmを超える場合、長尺で巻回体
とすることができないだけでなく、コストアップとなり
実状市場価格に合わなくなる恐れがあり好ましくない。
【0017】上記基材の片面に粘着剤層が形成されてい
る。この粘着剤層は、粘着剤を主成分とするものであ
る。本発明に使用される粘着剤としては、特に限定され
るものではなく、粘着テープに使用され得る公知の粘着
剤、例えば、ゴム系、アクリル系の粘着剤が挙げられ
る。
【0018】粘着剤層は、必要に応じて石油系樹脂、テ
ルペン系樹脂、ロジン等の粘着付与剤や、老化防止剤を
配合しても良い。
【0019】この粘着剤層の厚みは、通常10〜100
μm程度であるが、好ましくは15〜50μmである。
粘着剤層の厚みが10μm未満の場合、粘着力が低下し
てダンボールの蓋が開くといったホップアップ現象が生
じ易く、逆に厚みが100μmを超える場合、粘着テー
プを貼り付けた時に粘着剤がはみ出し易く、またコスト
アップとなり、好ましくない。
【0020】基材の粘着剤層形成面と反対面に離型剤層
が形成されている。離型剤層は、シリコーン系離型剤を
主成分とするものである。本発明で使用されるシリコー
ン系離型剤としては、本発明の特性を発揮できる材料で
あれば特に限定されないが、離型剤層どうしの動摩擦係
数を0.15以上にでき、粘着テープを貼り付けたダン
ボールを積み重ねて運搬した際にダンボールの滑り性を
抑制できる点で縮合反応型シリコーン系離型剤が好まし
く、中でも下記一般式(I)で示される、末端が水酸基
で封鎖されたジオルガノポリシロキサンと、架橋剤を含
有する組成物からなる離型剤が特に好ましい。
【0021】
【化5】
【0022】(式中、R1 及びR2 は同一または異なっ
て炭素数1〜4のアルキル基またはフェニル基を表し、
nは整数を表す)
【0023】上記一般式(I)において、R1 及びR2
の炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチ
ル基、n−プロピル基等が挙げられるが、メチル基が好
ましい。また、R1 及びR2 のうち、2〜80モル%、
好ましくは20〜50モル%がフェニル基であることが
望ましい。上記のジオルガノポリシロキサンは、離型剤
の基材への塗工性の点で25℃における粘度が100〜
200000cSであることが好ましい。
【0024】上記架橋剤は、上記ジオルガノポリシロキ
サンの末端の水酸基と反応し得る基を有するものが使用
される。具体的には、例えば、下記一般式(II)で表
される、ケイ素原子数1〜50の有機ケイ素化合物が例
示される。
【0025】
【化6】
【0026】(式中、R3 は一価の炭化水素基を表し、
Xはアルコキシ基を表し、a及びbはそれぞれ正の数を
表す。但し、a+bは4以下である。)
【0027】上記一般式(II)において、R3 の一価
の炭化水素基としては、具体的にはメチル基、エチル
基、プロピル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基等
のアルケニル基、フェニル基等のアリール基等を挙げら
れる。Xのアルコキシ基としては、具体的にはメトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等を挙げる
ことができる。またaおよびbについて、好ましくはa
は1〜2、bは0.05〜3、a+bは4以下である。
【0028】上記一般式(II)に示される架橋剤以外
に、官能基を有する反応性シリコーンオイル(例えば、
水素基、水酸基、アルコキシ基、アシロキシ基を有す
る)も使用可能である。
【0029】架橋剤は、ジオルガノポリシロキサン10
0重量部に対して、好ましくは15〜150重量部、よ
り好ましくは30〜100重量部配合される。この配合
量が少なすぎると、シリコーン系離型剤を十分硬化させ
ることが困難となるおそれがある。
【0030】ジオルガノポリシロキサンと架橋剤を含有
する離型剤には、架橋反応を促進させるために触媒を使
用してもよい。本発明で使用される触媒としては、特に
限定されず、例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチ
ル錫ジアセテート、ジブチル錫ジオクテート、オクチル
酸亜鉛等が挙げられる。
【0031】離型剤層は、さらにアルキッド変性樹脂シ
リコーンを含有することが好ましい。離型剤層がアルキ
ッド変性樹脂シリコーンを含有することにより、粘着テ
ープの離型剤層どうしの動摩擦係数を静止摩擦係数より
大きくすることができるので、粘着テープを貼り付けた
ダンボールを積み重ねて運搬した際に、ダンボールが滑
り出してもすぐに静止して荷崩れが起こらない。また、
離型剤層に印字性を付加させることができる。
【0032】アルキッド変性樹脂シリコーンの含有量
は、縮合反応型シリコーン系離型剤100重量部に対し
て、好ましくは5〜200重量部、より好ましくは10
〜150重量部である。この含有量が5重量部未満の場
合、離型剤層どうしの動摩擦係数を静止摩擦係数より大
きくすることができないことがあり、ダンボールを積み
重ねて運搬した際に、ダンボールが滑り出すと静止でき
ずに荷崩れが起こるおそれがあり、逆に配合量が200
重量部を超える場合、粘着剤層と離型剤層の接着性が向
上して、テープ巻回体の巻き戻し力が大きく作業性が低
下し、また剥離音が発生し作業環境が悪くなるおそれが
ある。
【0033】離型剤層は、さらにエチルセルロースを含
有してもよく、これにより、テープ巻回体の巻き戻し力
を維持しつつ、離型剤層どうしの動摩擦係数をさらに向
上させることができるので、粘着テープを貼り付けたダ
ンボールを積み重ねて運搬した際にダンボールがさらに
滑りにくくなるので、ダンボールの荷崩れが起こらな
い。また、離型剤層上に油性インキで文字を書くことも
できる。
【0034】エチルセルロースの含有量は、縮合反応型
シリコーン系離型剤100重量部に対して、好ましくは
0〜150重量部である。この含有量が150重量部を
超える場合、テープ巻回体の巻き戻し力が大きくなって
作業性が低下し、また剥離音が発生し作業環境が悪くな
ったり、またプラスチック基材への密着性が悪くなった
りするおそれがある。
【0035】離型剤層の厚みは、特に限定されないが、
好ましくは0.05〜0.5g/m 2 である。
【0036】本発明の粘着テープは、離型剤層どうし動
摩擦係数が0.15以上で、かつ動摩擦係数が静止摩擦
係数より大きい。本発明において、動摩擦係数および静
止摩擦係数は以下のように測定される。23℃の雰囲気
下で、粘着テープの離型剤層どうしを接触させて(下側
の粘着テープを固定させて離型剤層を上に向け、上側の
粘着テープは離型層が下になるようにする)、40mm
×40mmの面積に500gの荷重をかける。次いで、
テンシロンにて300mm/minのスピードで上側の
粘着テープを移動させた時の抵抗力を測定する。スター
ト時の抵抗力を静止摩擦力、移動時の抵抗力を動摩擦力
とし、それらの値を荷重500gで割った値をそれぞれ
静止摩擦係数、動摩擦係数とする。
【0037】本発明の粘着テープのように、離型剤層ど
うしの動摩擦係数の値が静止摩擦係数の値より大きいこ
とは、引っ張り試験機による抵抗力の測定チャートにお
いて、図1に示すように、測定初期から測定経時におい
て徐々に摩擦力が上昇傾向となることを意味する。離型
剤層が通常のシリコーン系離型剤からなる粘着テープで
あれば、図2に示すように、測定初期から測定経時にお
いて徐々に摩擦力が下降傾向になり、離型剤層どうしの
動摩擦係数の値が静止摩擦係数の値以下である。離型剤
層が長鎖アルキル系離型剤からなる粘着テープは、本発
明と同様に図1に示すようなチャートとなる。
【0038】動摩擦係数の値が静止摩擦係数の値より大
きいということは、ダンボールの滑り性に大きな影響を
及ぼす。粘着テープを貼り付けたダンボールを積み重ね
てフォークリフトで運搬させる際には、運転手が荷崩れ
が起こらないようにダンボールの動きを監視しながら運
搬する。動摩擦係数の値が静止摩擦係数の値以下の場
合、ダンボールが滑り出すと停止できずそのまま滑りつ
づけるので、少しの振動や、慣性で一気に荷崩れが発生
し、運転手の監視する意味がなくなる。動摩擦係数の値
が静止摩擦係数の値より大きければ、ダンボールが滑り
出しても少しズレただけで停止でき一気に荷崩れがおこ
らず、監視効果があがることになる。
【0039】離型剤層どうしの動摩擦係数が0.15未
満の場合も、粘着テープを貼り付けたダンボールを積み
重ねて運搬した際に、ダンボールが滑り性が高いので荷
崩れが起こる。
【0040】このような特性を有する粘着テープは、離
型剤層の組成を縮合反応型シリコーン系離型剤とするこ
と、好ましくはさらにアルキッド変性樹脂シリコーンを
含有させることより得ることができる。
【0041】また、本発明の粘着テープは、作業環境が
良好となる点で、その巻回体を30m/minの速度で
巻き戻した時に発生する剥離音の音圧レベルが、好まし
くは75dB以下、より好ましくは60dB以下であ
る。このような粘着テープは、シリコーン系離型剤を使
用することにより得られる。
【0042】従って、本発明の粘着テープは、剥離音が
小さく作業環境が良好となり、また離型剤層どうしの滑
り性も抑制されて粘着テープを貼り付けたダンボールを
積み重ねて運搬した際の荷崩れが起こらないので、ダン
ボール封緘用に好適に使用され、また事務用粘着テープ
や使い捨てオムツの止着テープ(ファスニングテープ)
等にも好適に使用される。
【0043】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 実施例1 離型剤層組成物 縮合反応型シリコーンKS−723A(信越化学工業(株)製) 50部 縮合反応型シリコーンKS−723B(信越化学工業(株)製) 50部 アルキッド変性樹脂シリコーンKS−883 (信越化学工業(株)製) 42部 硬化触媒CAT−PS−3 (信越化学工業(株)製) 4部 硬化触媒CAT−PS−80(信越化学工業(株)製) 2部 上記組成物をトルエン1.5%溶液とし、これを、厚さ
40μmのOPPフィルムの片面に、乾燥後の塗布量が
0.2g/m2 となるようにスムージングバーで塗布
し、100℃で2分間オーブン中で乾燥し、離型剤層を
形成した。 粘着剤層組成物 天然ゴム(SMR;加商株式会社製) 100部 石油系樹脂(クイントンD−100;日本ゼオン(株)) 90部 テルペンフェノール樹脂 (PR−12603N;住友化学工業(株)製) 10部 老化防止剤(スミライザーNW;住友化学工業(株)製) 2部 上記の組成物からなる20%トルエン溶液を、OPPフ
ィルムの離型剤層形成面と反対面に、乾燥後の塗布量が
40μmになるようにリバースコーターにて塗布し、オ
ーブン中にて2分間乾燥して、粘着剤層を形成して粘着
テープを得た。次いでこの粘着テープを巻き取って巻回
体とした。
【0044】実施例2 実施例1において、離型剤層組成物を以下の組成物とし
たこと以外は、実施例1と同様にして粘着テープを得、
これを巻回体とした。 離型剤層組成物 縮合反応型シリコーンKS−723A(信越化学工業(株)製) 50部 縮合反応型シリコーンKS−723B(信越化学工業(株)製) 50部 アルキッド変性樹脂シリコーンKS−883 (信越化学工業(株)製) 100部 硬化触媒CAT−PS−3 (信越化学工業(株)製) 4部 硬化触媒CAT−PS−80(信越化学工業(株)製) 2部
【0045】実施例3 実施例1において、離型剤層組成物を以下の組成物とし
たこと以外は、実施例1と同様にして粘着テープを得、
これを巻回体とした。 離型剤層組成物 縮合反応型シリコーンKS−723A(信越化学工業(株)製) 30部 縮合反応型シリコーンKS−723B(信越化学工業(株)製) 70部 アルキッド変性樹脂シリコーンKS−883 (信越化学工業(株)製) 100部 硬化触媒CAT−PS−3 (信越化学工業(株)製) 4部 硬化触媒CAT−PS−80(信越化学工業(株)製) 2部
【0046】実施例4 実施例1において、離型剤層組成物を以下の組成物とし
たこと以外は、実施例1と同様にして粘着テープを得、
これを巻回体とした。 離型剤層組成物 縮合反応型シリコーンKS−723B(信越化学工業(株)製) 100部 アルキッド変性樹脂シリコーンKS−883 (信越化学工業(株)製) 100部 硬化触媒CAT−PS−3 (信越化学工業(株)製) 4部 硬化触媒CAT−PS−80(信越化学工業(株)製) 2部
【0047】比較例1 実施例1において、離型剤層組成物を以下の組成物とし
たこと以外は、実施例1と同様にして粘着テープを得、
これを巻回体とした。 離型剤層組成物 縮合反応型シリコーンKS−723A(信越化学工業(株)製) 20部 縮合反応型シリコーンKS−723B(信越化学工業(株)製) 80部 硬化触媒CAT−PS−3 (信越化学工業(株)製) 4部
【0048】比較例2 実施例1において、離型剤層組成物として長鎖アルキル
系離型剤BP−110(日東電工(株)製)を用い、1
%トルエン溶液として使用したこと以外は、実施例1と
同様にして粘着テープを得、これを巻回体とした。
【0049】比較例3 実施例1において、離型剤層組成物を以下の組成物と
し、トルエン1%溶液として使用したこと以外は、実施
例1と同様にして粘着テープを得、これを巻回体とし
た。 離型剤層組成物 付加反応型シリコーンKS−847H(信越化学工業(株)製) 100部 硬化触媒CAT−PL−50T(信越化学工業(株)製) 2部
【0050】実施例1〜4および比較例1〜3で得られ
た粘着テープに関して、下記の評価を行った。その結果
を表1に示す。また、粘着力に関しては、ステンレス板
との剥離力を測定し、実施例1〜4および比較例1〜3
で得られた粘着テープはいずれもほぼ同等で750g/
25mmであった。
【0051】
【表1】
【0052】1.高速巻戻し力 23℃の雰囲気下で高速巻き戻し試験機にて、50mm
幅のテープサンプルを30m/minの速度で巻き戻し
た時の巻戻し力を測定した。 2.剥離音の測定 20℃の雰囲気下で積分型精密騒音計を用いて、テープ
サンプルを30m/minの速度で巻き戻した時の、テ
ープより1m離れた場所での剥離音を測定した。なお、
その周囲のブランクは30dB〔A〕であった。 3.静止摩擦係数および動摩擦係数の測定 23℃の雰囲気下で、粘着テープの離型面どうしを接触
させて(下側の粘着テープを固定させて離型剤層を上に
向け、上側の粘着テープは離型剤層が下になるようにす
る)、40mm×40mmの面積に500gの荷重をか
けた。次いで、テンシロンにて300mm/minのス
ピードで上側の粘着テープを移動させた時の抵抗力を測
定し、スタート時の抵抗力を静止摩擦力、移動時の抵抗
力を動摩擦力とし、それらの値を荷重500gで割った
値をそれぞれ静止摩擦係数、動摩擦係数とした。 4.実用試験 25cm×75cm×50cm高のダンボールに12k
gの荷物を入れて粘着テープを用いて封緘し、このダン
ボール箱8箱を1段とし計5段のダンボール箱を木製パ
レットに乗せて、100m走行させてダンボール箱のズ
レの状況を評価した。
【0053】表1より、実施例1〜4で得られた粘着テ
ープにおいては、巻回体の巻き戻した時の剥離音が小さ
く、また巻き戻し力も小さいものであり、かつ動摩擦係
数の値も0.15以上、かつ動摩擦係数の値が静止摩擦
係数の値より大きいので、実用試験においても荷崩れは
生じなかった。しかし、比較例1で得られた粘着テープ
においては、巻回体の巻き戻した時の剥離音が小さく、
また巻き戻し力も小さいものであり、動摩擦係数の値も
0.15以上であったが、動摩擦係数の値が静止摩擦係
数の値以下のため、実用試験ではダンボールの大きなズ
レが発生した。比較例2で得られた粘着テープにおいて
は、動摩擦係数の値が0.15以上、かつ動摩擦係数の
値が静止摩擦係数の値より大きいので、実用試験におい
ても荷崩れは生じなかったが、シリコーン系離型剤を使
用していないので、巻回体の巻き戻した時の剥離音が大
きく、また巻き戻し力も大きいものであった。比較例3
で得られた粘着テープにおいては、巻回体の巻き戻した
時の剥離音が小さく、また巻き戻し力も小さいものであ
ったが、動摩擦係数の値が0.15未満、かつ動摩擦係
数の値が静止摩擦係数の値以下であるため、実用試験に
おいて荷崩れが生じた。
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
粘着テープは、粘着テープ巻回体から粘着テープを巻き
戻す際の巻き戻し力が小さくかつ剥離音の発生が低く、
かつ離型剤層表面の滑り性を抑制してダンボール輸送時
の荷崩れを防止できるので、ダンボール封緘用として好
適に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粘着テープ、および長鎖アルキル系離
型剤からなる離型剤層を有する粘着テープの摩擦力をテ
ンシロンを用いて測定したときのチャートである。
【図2】通常のシリコーン系離型剤からなる離型剤層を
有する粘着テープの摩擦力をテンシロンを用いて測定し
たときのチャートである。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材と、該基材の片面に形成された粘着
    剤層と、該基材の粘着剤層形成面と反対面に形成された
    離型剤層を含有する粘着テープにおいて、 当該離型剤層がシリコーン系離型剤を含有する層であ
    り、かつ当該離型剤層どうしの動摩擦係数が0.15以
    上で、かつ動摩擦係数の値が静止摩擦係数の値より大き
    いことを特徴とする粘着テープ。
  2. 【請求項2】 該粘着テープの巻回体を、30m/mi
    nの速度で巻き戻した時に発生する剥離音の音圧レベル
    が75dB以下であることを特徴とする請求項1に記載
    の粘着テープ。
  3. 【請求項3】 シリコーン系離型剤が、縮合反応型シリ
    コーン系離型剤であることを特徴とする請求項1または
    2に記載の粘着テープ。
  4. 【請求項4】 離型剤層が、さらにアルキッド変性樹脂
    シリコーンを含有することを特徴とする請求項3に記載
    の粘着テープ。
  5. 【請求項5】 縮合反応型シリコーン系離型剤が、ジオ
    ルガノポリシロキサンと架橋剤とを含有する離型剤であ
    ることを特徴とする請求項3に記載の粘着テープ。
  6. 【請求項6】 ジオルガノポリシロキサンが、下記一般
    式(I)で表されるポリシロキサンであることを特徴と
    する請求項5に記載の粘着テープ。 【化1】 (式中、R1 及びR2 は同一または異なって炭素数1〜
    4のアルキル基またはフェニル基を表し、nは整数を表
    す。)
  7. 【請求項7】 架橋剤が、下記一般式(II)で表され
    るケイ素原子数1〜50の有機ケイ素化合物であること
    を特徴とする請求項5または6に記載の粘着テープ。 【化2】 (式中、R3 は一価の炭化水素基を表し、Xはアルコキ
    シ基を表し、a及びbはそれぞれ正の数を表す。但し、
    a+bは4以下である。)
  8. 【請求項8】 アルキッド変性樹脂シリコーンの含有量
    が、縮合反応型シリコーン系離型剤100重量部に対し
    て、5〜200重量部であることを特徴とする請求項4
    に記載の粘着テープ。
  9. 【請求項9】 ダンボール封緘用である請求項1〜8の
    いずれかに記載の粘着テープ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012241130A (ja) * 2011-05-20 2012-12-10 Nagase Chemtex Corp 帯電防止離型剤組成物及び離型フィルム
JP2015518514A (ja) * 2012-05-03 2015-07-02 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 包装用テープ

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JP2015518514A (ja) * 2012-05-03 2015-07-02 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 包装用テープ

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