JPH01308473A - 剥離性処理層 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ゴム成分を含有する長鎖アルキル系硬化皮膜
からなり、強靭性、滑り防止性に優れて粘着テープなど
に好適な剥離性処理層に関する。

従来の技術及び課題 従来、粘着テープなどにおける剥離性処理層として、エ
チレン尿素基又はＮ−メチロール基を有する長鎖アルキ
ル系化合物の硬化皮膜からなるものが古くより知られて
いる。

しかしながら、かかる剥離性処理層は被処理体より脱落
しやす（、これに貼着された粘着剤面に移着してその接
着力を低下させる問題点があった。

また、荷積みしたダンボール箱等が僅かの衝撃力で滑り
、荷崩れしやすい問題点もあった。

課題を解決するための手段 本発明者らは、ゴム成分を含有せしめることにより上記
の課題が克服されるという意外な効果を見出し、本発明
をなすに至った。

すなわち、本発明は、エチレン尿素基又はＮ−メチロー
ル基を有する長鎖アルキル系化合物からなる剥離性を付
与するための硬化皮膜層において、その硬化皮膜層がゴ
ム成分を含有することを特徴とする剥離性処理層を提供
するものである。

作用 長鎖アルキル系化合物の硬化皮膜中にゴム成分を含有さ
せることにより、硬化皮膜を強靭化できて被処理体と粘
着剤面に対する接着力のバランスに優れ、かつ被処理体
より脱落しにくい剥離性処理層とすることができる。ま
た、摩擦係数が大きくて滑りにくい剥離性処理層とする
ことができる。

このように、ゴム成分の混合により長鎖アルキル系硬化
皮膜からなる剥離性処理層の長年の課題が解消でき、し
かもゴム成分がリッチな組成としても剥離性能が太き（
低下せず、これにより剥離特性を幅広くコントロールで
きたことは予想外のことであった。

発明の構成要素の例示 本発明の剥離性処理層は、長鎖アルキル系化合物からな
る硬化皮膜中にゴム成分を含有せしめたものである。そ
の形成は例えば、有機溶剤を用いて長鎖アルキル成分と
ゴム成分の混合溶液からなる剥離剤を調製し、これを被
処理体に塗布し、乾燥させて硬化皮膜とすることにより
行うことができる。また、剥離剤を用いて予め形成した
ゴム成分含有の長鎖アルキル系硬化皮膜の分１１１Ｎを
被処理体に貼着する方式などによっても形成することが
できる。

長鎖アルキル系化合物としては、オクタデシルエチレン
尿素やＮ−メチロール高級脂肪酸アミドなどで代表され
るように、エチレン尿素基又はＮ−メチロール基と、炭
素数が１２〜３０の長鎖アルキル基を有する、従来の剥
離剤で公知のものが用いられる。

ゴム成分としては天然ゴムないし合成ゴムが用いられる
。合成ゴムは、有機溶剤を用いて溶液化した場合に長鎖
アルキル成分と相溶性を示すものであればよい。その代
表例としてはブチルゴム、スチレン・ブタジェンゴム、
エチレン・プロピレンゴム、エチレン・酢酸ビニルゴム
などがあげられる。

長鎖アルキル成分とゴム成分の混合割合は、前者／後者
の重量比に基づきｔｏ／９０〜９０／１０の範囲で所望
の剥離特性に応じ選択することができる。

前記混合割合が１０／９０未満では剥離性能に乏しいし
、９０／ｌＯを超えるとゴム成分の添加硬化に乏しく、
脱落しやすい剥離性処理層となる。前記の範囲で混合割
合を制御することにより、脱落しにくい皮膜化をはかり
つつ、そのゴム成分の混合割合に応じ滑り性、剥離性能
等の剥離特性をコントロールすることができる。なお、
混合するゴム成分の種類を代えることによっても前記特
性の制御が可能である。

剥離剤の調製に用いる有機溶剤については特に限定はな
い。長鎖アルキル成分とゴム成分の混合溶液を形成でき
るものであればよい。単独の有機溶剤では良好な相溶性
を示さない場合でも、長鎖アルキル成分の良溶剤による
溶液と、ゴム成分の良溶剤による溶液を混合する方式に
より溶液とすることができる。

剥離性処理層におけるゴム成分は架橋（架硫）処理して
もよい。架橋処理することにより剥離性処理層の強度を
上げることができる。架橋剤としては過酸化物や金属酸
化物などで代表される公知のものを用いうる。

本発明の剥離性処理層は、粘着テープの背面や剥離性シ
ートなどのように、貼着した粘着物質を再びスムースに
引き剥がせることが要求される面の形成に好ましく用い
られる。なお、剥離性シートは、支持基材に剥離性処理
層を付設する方式で得られるほか、剥離性処理層そのも
のからなる硬化皮膜としても得ることができる。

発明の効果 本発明の剥離性処理層は、ゴム成分を含有するので強靭
性に優れ、被処理体より脱落しにくい。

また、摩擦係数が大きくて滑りに（い。従って、剥離性
処理層の移着による粘着剤面の接着力の低下防止、ダン
ボール箱等の安定な荷積みを可能にする。加えて、ゴム
成分の混合割合を幅広く変えることができ、これにより
剥離性能、滑り性を大きい範囲でコントロールすること
ができる。

実施例 実施例１ ポリエチレンイミンとオクタデシルイソシアネートの共
重合体４０部（重量部、以下同じ）と、分子量が０．８
〜１万のポリイソブチ１２１０部を含む２重量％トルエ
ン溶液からなる剥離剤を調製した。

次に、厚さ６０μｍのポリプロピレンフィルムの片面に
前記剥離剤を塗布し、他面にゴム系粘着剤の３０重量％
トルエン溶液を塗布したのちこれを１５０℃で２分間乾
燥硬化処理して、本発明の剥離性処理層を有する粘着テ
ープを得た。粘着剤層の厚さは２０μｓである。

前記のゴム系粘着剤は天然ゴム１００部、石油系粘着付
与樹脂８０部、老化防止剤２部及び硫黄０．５部の配合
物からなる。

実施例２ ポリイソブチレンの使用量を４０部とした剥離剤を用い
たほかは実施例１に準じ粘着テープを得た。

実施例３ ポリイソブチレンの使用量を１６０部とした剥離剤を用
いたほかは実施例１に準じ粘着テープを得た。

実施例４ ポリエチレンビニルアルコールとオクタデシルイソシア
ネートの共重合体５０部と、分子量がｌＯ〜２０万のス
チレン・ブタジェンゴム５０部を含む０．５重量％トル
エン溶液からなる剥離剤を用いたほかは実施例１に準じ
粘着テープを得た。

実施例５ ポリビニルアルコールとオクタデシルイソシアネートの
共重合体８０部（重量部、以下同じ）と、分子量がｌθ
〜２０万のエチレン・プロピレンゴム２０部を含む１重
量％トルエン溶液からなる剥離剤を用いたほかは実施例
１に準じ粘着テープを得た。

比較例１ ポリイソブチレンを含有しない剥離剤を用いたほかは実
施例１に準じ粘着テープを得た。

比較例２ スチレン・ブタジェンゴムを含有しない剥離剤を用いた
ほかは実施例４に準じ粘着テープを得た。

ただし、剥離剤は２重量％トルエン溶液とした。

評価試験 実施例、比較例で得た粘着テープを裁断して幅２０ＩＩ
Ｉ１ｍのテープ片とし、これを巻回物にして２０℃、６
５％Ｒ，Ｈ，下に３日間放置したものを下記の試験に供
した。

［自背面接着力１ 巻回物の巻戻しに要する力を、１８０度ビール、引張速
度３００　ｍｍ　／分の条件で調べた。測定は、初期物
及び、５０℃×９５％Ｒ，Ｉ１．又は６５℃×９５％Ｉ
１．Ｈ，下に３日間放置したものにつき行った。

［接着力］゛ ステンレス板（ＳＵＳ　３０４）に対する巻戻し後の粘
着面の接着力を、１８０度ビール、引張速度３００　ｒ
ｍ／分の条件で調べた。

［動摩擦係数１ テープ片の剥離性処理面同士を重ね合わせ、これに１　
ｋｇの荷重を負荷して水平方向に３００　ｍ　／分の速
度で引張り、その引張りに要した力を荷重で除して求め
た。

［脱落性］ テープ片の剥離性処理層を指で強くこすることにより調
べ、次の基準で評価した。

○：脱落が認められず △：若干の脱落あり ×：はとんど脱落 上記の結果を表に示した 表より、本発明の剥離性処理層は、滑り防止性に優れて
脱落しにくいこと、ゴム成分の混合割合及びゴム成分の
種類を変えることにより剥離特性を幅広くコントロール
できることがわかる。

特許出願人　　日東電気工業株式会社

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、エチレン尿素基又はＮ−メチロール基を有する長鎖
   アルキル系化合物からなる剥離性を付与するための硬化
   皮膜層において、その硬化皮膜層がゴム成分を含有する
   ことを特徴とする剥離性処理層。