JP5598334B2 - 粘着テープ - Google Patents

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Description

本発明は、例えば段ボール箱の梱包用などに好適に使用される粘着テープに関する。
段ボール箱などの梱包時に使用される粘着テープとして、基材と、基材の一方の面に設けられた粘着剤層と、他方の面に設けられた剥離剤層とを有するテープが多用されている。このような粘着テープには、基材としてクラフト紙、伸張紙などの紙系の基材が使用されたクラフトテープがある。クラフトテープは、包装用テープの中では最も生産量が多く、安価であり、主として段ボール箱の封緘に手軽に使用されている。
ところが、クラフトテープは、紙系の基材を備えているため、強度が充分ではない。そのため、段ボール箱のうち、特に金属や大型の製品などの重量物を梱包するために使用される厚手の段ボール箱の梱包には適さない。すなわち、厚手の段ボール箱において、フラップ(蓋片)を折り曲げて段ボール箱を閉じ、その閉じた部分をクラフトテープで封緘した場合、フラップが元の状態に戻ろうとする反発力(段ボール箱が開こうとする力)が大きく作用し、それによりクラフトテープが裂けたり破れたりする場合があった。
一方、粘着テープには、樹脂フィルムからなる基材を備えたフィルム系テープもある。樹脂フィルムとしては、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム、これらの複合フィルムなどが挙げられる。このようなフィルム系テープは、紙系の基材を備えたクラフトテープよりも破れにくい。
フィルム系テープとして、例えば特許文献1には、一軸延伸ポリレン系フィルムからなる基材と、その片面に下塗り層を介して形成されたアクリル系エマルション型粘着剤からなる粘着剤層とを有するテープが提案されている。
特開2010−254741号公報
しかしながら、重量物を入れた厚手の段ボール箱の封緘に、特許文献1に開示のフィルム系テープを用いた場合、フラップが元の状態に戻ろうとする前述の反発力により、貼着されたフィルム系テープが剥がれてしまう場合があった。
また、梱包される物品の形状に応じて、様々な形態で物品を段ボールで覆ったり梱包したりした後、その上にフィルム系テープを貼着した場合などには、フィルム系テープにねじれの応力が作用し、フィルム系テープが裂けてしまう場合もあった。
さらに、特許文献1に開示のフィルム系テープは、低温での粘着性に乏しいため、低温環境下で剥がれやすいという問題もあった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、重量物を梱包するために使用される厚手の段ボール箱や、様々な形態で物品を覆ったり梱包したりした段ボールに貼着された場合などでも、低温から高温の幅広い温度環境下において、剥がれ、裂けなどの不具合が生じにくい粘着テープの提供を課題とする。
本発明の粘着テープは、ポリプロピレンとポリエチレンのブレンド物からなり、長さ方向に一軸延伸されたポリオレフィン系基材と、該ポリオレフィン系基材の一方の面に設けられた粘着剤層と、他方の面に設けられた長鎖アルキル基含有ポリマーからなる剥離剤層とを有する粘着テープであって、前記粘着剤層はゴム系粘着剤から形成され、当該粘着テープの長さ方向の引張り強度が5〜50kN/mで、且つ、幅方向の引張伸び率が200〜2000%であることを特徴とする。
前記ゴム系粘着剤は、粘着付与樹脂を含有し、該粘着付与樹脂は、軟化点が100℃以下の粘着付与樹脂と、軟化点が120℃以上の粘着付与樹脂とを含有することが好ましい。
本発明によれば、重量物を梱包するために使用される厚手の段ボール箱や、様々な形態で物品を覆ったり梱包したりした段ボールに貼着された場合などでも、低温から高温の幅広い温度環境下において、剥がれ、裂けなどの不具合が生じにくい粘着テープを提供できる。
ボックスループ試験の方法を説明する説明図であり、(a)段ボール片の斜視図、(b)粘着テープの斜視図、(c)段ボール片に粘着テープを貼着する様子を示す正面図、(d)段ボール片に粘着テープを貼着した後の様子を示す正面図である。 輸送試験(i)の方法を説明する説明図である。 輸送試験(ii)の方法を説明する説明図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の粘着テープは、長さ方向に一軸延伸されたポリオレフィン系基材と、該ポリオレフィン系基材の一方の面に設けられた剥離剤層と、他方の面に設けられた粘着剤層とを有する粘着テープであって、長さ方向の引張強度が5〜50kN/mで、且つ、幅方向の引張伸び率が200〜2000%である。
ここでポリオレフィン基材の長さ方向とは、縦方向(MD(Machine Direction)方向)を意味し、幅方向とは、横方向(TD(Transverse Direction)方向)を意味する。
長さ方向の引張強度が5kN/m以上であると、テープ巻き出し時や、重量物を入れた厚手の段ボール箱の封緘や、様々な形態の段ボールへの貼着に用いられた場合などに、伸びたとしても破断しない。50kN/m以下であると、粘着テープ使用時にカッターなどの切断具により、所望の位置で容易に切断できる。粘着テープの長さ方向の引張強度は、5〜30kN/mが好ましい。
粘着テープの幅方向の引張伸び率が200%以上であると、様々な形態の段ボールへの貼着に用いられた場合や、荷役、保管、輸送などの工程において粘着テープにねじれの応力が作用した場合などでも、容易に変形して応力を緩和でき、粘着テープが浮いたり剥がれたりしない。2000%以下であると、高温下で熱収縮することがなく、粘着テープ製造工程中の加工性に優れる。粘着テープの幅方向の引張伸び率は、300〜1500%が好ましい。
粘着テープは、長さ方向の引張伸び率をAとし、幅方向の引張伸び率をBとした際、これらの比[(B)/(A)]が20を超えることが好ましい。これにより、前述のようなねじれの応力が粘着テープに作用した場合でも、粘着テープが浮いたり、剥がれたり、長さ方向に沿って縦裂けしたりしにくくなる。また、粘着テープ使用時に巻き出しやすい。
また、長さ方向の引張伸び率が10〜40%であると、粘着テープを段ボールなどの貼着する際の作業性に優れ、粘着テープへの段ボールの密着が良好に保持され、粘着テープを生産する際の加工性、操作性にも優れる。
また、幅方向の引張強度よりも長さ方向の引張強度の方が大きいと、粘着テープに前述のようなねじれの応力が加わった場合などでも、容易に変形して応力をより緩和でき、粘着テープが浮いたり剥がれたりしない。
引張強度および引張伸び率は、JIS K 7127(1999)に準じて、引張試験機を用いて測定される。測定は、試料(粘着テープ)の測定幅:10mm、チャック間の初期距離:100mm、引張速度:300mm/分の条件で、23℃、50%RH環境下で行う。引張強度は、試料が破断した時の単位幅あたりの強度である。引張伸び率は、試料が破断した時の長さから試料の初期長さを差し引いた分を、試料の初期長さに対する百分率で示した値である。
なお、粘着テープの長さ方向の引張強度および引張伸び率を測定する場合には、粘着テープの長さ方向に沿うように、試料を引張る。一方、粘着テープの幅方向の引張強度および引張伸び率を測定する場合には、粘着テープの幅方向に沿うように、試料を引張る。
長さ方向の引張強度が5〜50kN/mで、且つ、幅方向の引張伸び率が200〜2000%である粘着テープは、ポリオレフィン基材を得る際の延伸として一軸延伸を採用したうえで延伸倍率を調整したり、ポリオレフィン系基材を構成する組成物の組成を調製したりすることにより製造できる。
ポリオレフィン系基材を構成する組成物としては、強度と伸びとのバランスに優れたポリオレフィン基材を形成できるため、ポリプロピレンとポリエチレンのブレンド物を使用する。ブレンド物中におけるポリエチレンの割合(以下、PEブレンド比という場合もある。)が増加すると、ポリオレフィン系基材の伸度が大きくなり、強度が小さくなる傾向にある。PEブレンド比が2質量%以上であると、幅方向の引張伸び率を200〜2000%に調整しやすく、10質量%以下であると、長さ方向の引張強度を5〜50kN/mに調整しやすい。
ポリプロピレンの重量平均分子量(Mw)は、10万〜80万であることが好ましく、20〜60万であることがより好ましい。重量分子量(Mw)が10万以上であると、ポリオレフィン基材の強度が優れ、長さ方向の引張強度を5〜50kN/mに調整しやすい。60万以下であると、一軸延伸時の延伸倍率を低くすることでポリオレフィン系基材の伸びを充分に大きくでき、幅方向の引張伸び率を200〜2000%に調整しやすい。
ポリエチレンとしては、密度0.90〜0.95g/cm程度の低密度ポリエチレン、エチレンと他のモノマーとの共重合体などを用いることが、ポリオレフィン系基材の伸びを大きくして、幅方向の引張伸び率を上記範囲に調整しやすいため好ましい。
ポリオレフィン系基材は、長さ方向に一軸延伸されたものである。このような一軸延伸により、長さ方向の引張強度を高め、また、幅方向の引張伸び率を高められる傾向にある。また、その際の延伸倍率が大きいと縦方向の引張強度がより大きくなる傾向があり、延伸倍率が小さいと幅方向の引張伸び率がより大きくなる傾向がある。延伸倍率は1〜8が好ましく、より好ましくは3〜7、さらに好ましくは4〜6である。延伸倍率がこのような範囲であると、長さ方向の引張強度を5〜50kN/mとし、且つ、幅方向の引張伸び率を200〜2000%としやすい。
ポリオレフィン系基材の厚みには特に制限はないが、縦方向の引張強度および幅方向の引張伸び率をそれぞれ上記範囲に調整しやすい点、コスト、加工性の点で、30〜150μm程度が好ましく、さらに好ましくは50〜100μmである。
ポリオレフィン系基材の一方の面には、ゴム系粘着剤からなる粘着剤層が設けられる。ゴム系粘着剤からなる粘着剤層は、低温環境下での粘着性に優れる。また、伸縮性(弾性)に優れるため、ゴム系粘着剤からなる粘着剤層を備えた粘着テープは、様々な形態の段ボールへの貼着に用いられた場合や、荷役、保管、輸送などの工程において、ねじれの応力が作用した場合でも、裂けたり剥がれたりしない。例えばアクリル系粘着剤から形成された粘着剤層は、凝集性(保持性)には優れるものの伸縮性(弾性)に劣るため、ねじれの応力などにより剥がれやすい。また、アクリル系粘着剤から形成された粘着剤層は、低温での粘着性が不充分であり、低温での封緘性に劣る。
ゴム系粘着剤としては、例えば天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤などの少なくとも1種からなるエラストマー成分と、例えばテルペン系樹脂、ロジン系樹脂、C5系樹脂、C9系樹脂、C5/C9系樹脂などの石油系樹脂の少なくとも1種からなる粘着付与樹脂とを含むものが好ましい。
粘着付与樹脂としては、低温での粘着力と高温での凝集力を発揮させるため、軟化点100℃以下の粘着付与樹脂と120℃以上の粘着付与樹脂とを併用することが好ましい。また、ゴム系粘着剤100質量%中に、軟化点100℃以下の粘着付与樹脂は20〜50質量%、120℃以上の粘着付与樹脂は2〜10質量%含まれることがより好ましい。ゴム系粘着剤に、このような範囲で軟化点100℃以下の粘着付与樹脂と軟化点120℃以上の粘着付与樹脂とが含まれると、低温での粘着力が優れ、かつ、粘着剤の良好な凝集性により高温環境下での保持性が優れる。そのため、粘着剤としてこのような粘着付与樹脂を備えた粘着テープは、例えば0〜40℃の幅広い温度環境下で良好に使用することができる。
ゴム系粘着剤には、必要に応じて、オイル成分、軟化剤、老化防止剤、架橋剤、顔料等の添加剤が配合されてもよい。
ゴム系粘着剤の塗布量は、ゴム系粘着剤の種類、粘着テープの用途によって適宜設定でき、例えば経済性、粘着力、タック、保持力などの粘着物性を考慮すると、5〜100g/m程度が好ましく、10〜70g/mがより好ましい。
ポリオレフィン系基材の他方の面には、長鎖アルキル基含有ポリマーからなる剥離剤層が設けられる。長鎖アルキル基含有ポリマーからなる剥離剤層を備えた粘着テープは、粘着テープが重ねられて貼付された場合でも容易には剥がれにくく好ましい。また、剥離剤層が形成された面が滑りにくいため、粘着テープが貼着された段ボールなどを積み重ねても、このような滑りによる荷崩れが起こりにくい。これに対して、例えばシリコーン系剥離剤からなる剥離剤層は、いわゆる軽剥離であって剥離性が強すぎるために、重ね貼りが困難であるし、剥離剤層が形成された面が滑りやすいために、粘着テープが貼着された段ボールなどを積み重ねた場合には、荷崩れを起こしやすい。
長鎖アルキル基含有ポリマーとしては、例えば、アクリルエステル、ビニルエステル、ビニルエーテル、アクリルアミド、マレイン酸誘導体、アリルエステル等のモノマーに、長鎖アルキル基を導入した長鎖アルキル基含有モノマーの重合体(単独重合体、または2種以上のモノマーの共重合体);前記長鎖アルキル基含有モノマーと他の官能基含有モノマーとの共重合体;などが挙げられる。長鎖アルキル基としては、炭素数12〜22の直鎖または分枝鎖のものが挙げられる。具体例としては、長鎖アルキルアクリレート重合体、長鎖アルキルビニルエステル重合体、長鎖アルキルビニルエーテル重合体、長鎖アルキルアクリルアミド重合体、マレイン酸の長鎖アルキル誘導体の重合体、長鎖アルキルアリルエステル重合体、またはこれらの共重合体などが挙げられる。さらに、PVA、セルロース等のポリマーに長鎖アルキル基を反応させて導入したもの等を用いることもできる。
長鎖アルキル基含有ポリマーは、例えばトルエン、n−ヘキサン、シクロヘキサンなどの有機溶剤に溶解され、または、水分散(乳化)性樹脂として、ポリオレフィン系基材上に塗布、乾燥される。塗布量は固形分換算で、0.1〜2.0g/mが好ましい。
なお、ポリオレフィン系基材の表面には、ポリオレフィン系基材と粘着剤層や剥離剤層との密着性、塗工性のために、コロナ処理やアンカー処理が施されていてもよい。また、剥離剤層を形成する面に、目止め層が形成されていてもよい。
本発明の粘着テープは、次のようにして製造できる。
まず、Tダイ押出法、インフレーション法、カレンダー法などにより、ポリプロピレンとポリエチレンとをブレンドしたブレンド物からなるフィルムを調製する。ついで、このフィルムを長さ方向に一軸延伸し、ポリオレフィン系基材を製造する。延伸には、公知の一軸延伸機、チューブラー延伸機などの延伸手段を利用することができる。その際、コロナ処理やアニール処理を必要に応じて施してもよい。また、延伸倍率は1〜8が好ましく、より好ましくは3〜7、さらに好ましくは4〜6である。
ついで、ポリオレフィン系基材の一方の面に、ゴム系粘着剤を塗布し、粘着剤層を形成する。また、他方の面に、長鎖アルキル基含有ポリマーを含有する液を塗布、乾燥して、剥離剤層を形成する。これらの層の形成方法としては、例えばコンマコート法、リバースコート法、グラビアコート法、リバースグラビア法、キスコート法、ナイフコート法、ダイコート法、バーコート法、ワイヤーバー法、転写法などが挙げられる。
以上説明した粘着テープは、長さ方向の引張り強度が5〜50kN/mで、且つ、幅方向の伸び率が200〜2000%であるため、重量物を入れた厚手の段ボール箱および様々な形態の段ボールへの貼着に用いられた場合などに、たとえ伸びたとしても破断しない。また、粘着テープにねじれの応力が作用した場合でも、容易に変形して応力を緩和でき、粘着テープが浮いたり剥がれたりしない。
また、粘着剤層は、ゴム系粘着剤から形成されているため、低温環境下での粘着性に優れる。また、ゴム系粘着剤は伸縮性(弾性)にも優れるため、ゴム系粘着剤からなる粘着剤層を備えた粘着テープは、様々な形態の段ボールへの貼着に用いられた場合や、荷役、保管、輸送などの工程において、ねじれの応力が作用した場合でも、裂けたり剥がれたりしない。
また、剥離剤層は、長鎖アルキル基含有化合物からなるため、重ね貼りが可能で、また、粘着テープが貼着された段ボールなどを積み重ねても荷崩れがおこりにくい。
以下、本発明について、実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、実施例および比較例中の「部」および「%」は、特に断りのない限り、固形分または有効成分基準の「質量部」および「質量%」を示す。
[実施例1]
ポリプロピレン(重量平均分子量(Mw):40万)とポリエチレン(密度:0.92g/cm)のブレンド物(PEブレンド比率:7%)から、Tダイ押出し法により未延伸フィルムを成形し、ついで、該未延伸フィルムを長さ方向に延伸倍率3倍で一軸延伸して、厚さ100μmのポリオレフィン系基材を調製した。
ついで、該ポリオレフィン系基材の片面に、長鎖アルキル基含有ポリマー(長鎖アルキルペンダンド型ポリマー、商品名:ピーロイル1200、一方社油脂工業社製)をトルエンに溶解した液をワイヤーバーで均一に塗布し、100℃で20秒乾燥させ、剥離剤層を形成した。この際、塗布量は固形分換算で、0.1g/mとした。
ついで、エラストマー成分としてスチレン−イソプレンブロック共重合体(商品名:クインタック3433N、日本ゼオン製)を50部、粘着付与樹脂として軟化点94℃の石油系樹脂(商品名:DX395、日本ゼオン製)を50部、軟化点140℃の石油系樹脂(商品名:ペトコール140HM5、東ソー製)を5部、オイル成分(商品名:サンピュアーNX−90、日本サン石油製)を10部、老化防止剤(商品名:ノクラックNS−5、大内新興化学工業社製)を1部混合して粘着剤組成物とした。そして、該粘着剤組成物を加熱溶融し、ダイコーター(商品名:パークコーターC−400、由利ロール機械社製)で、ポリオレフィン系基材における剥離剤層を設けた面とは反対面に塗布し、粘着剤層を形成した。この際、塗布量は、50g/mとした。
このようにポリオレフィン系基材に剥離剤層および粘着剤層を形成した後、巻取り、実施例1の粘着テープを得た。粘着テープの物性を表1に示す。
Figure 0005598334
[実施例2]
ポリオレフィン系基材のPEブレンド比率、延伸倍率、厚みを表1のように変更した以外は、実施例1と同様にしてポリオレフィン系基材を調製し、該ポリオレフィン系基材を用いて粘着テープを製造した。粘着テープの物性を表1に示す。
[実施例3]
ポリオレフィン系基材のPEブレンド比率、延伸倍率、厚みを表1のように変更した以外は、実施例1と同様にしてポリオレフィン系基材を調製し、該ポリオレフィン系基材を用いて粘着テープを製造した。粘着テープの物性を表1に示す。
[実施例4]
ポリオレフィン系基材のPEブレンド比率、延伸倍率、厚みを表1のように変更した以外は、実施例1と同様にしてポリオレフィン系基材を調製し、該ポリオレフィン系基材を用いて粘着テープを製造した。粘着テープの物性を表1に示す。
[実施例5]
粘着剤組成物において、粘着付与樹脂として用いた軟化点94℃の石油系樹脂(商品名:DX395、日本ゼオン製)を20部に変更し、軟化点140℃の石油系樹脂(商品名:ペトコール140HM5、東ソー製)を30部に変更した以外は実施例1と同様にして粘着剤組成物を得て、粘着剤層を形成し、さらに実施例1と同様にして粘着テープを製造した。粘着テープの物性を表1に示す。
[比較例1]
ブレンド物の代わりに、重量平均分子量(Mw)が60万のポリプロピレンのみを用い、表1に示す延伸倍率、厚みとした以外は、実施例1と同様にしてポリオレフィン系基材を調製した。ついで、実施例1と同様にして、該ポリオレフィン系基材の片面に剥離剤層を形成した。
ついで、粘着剤組成物として、アクリル系粘着剤(商品名:SK−1986H、綜研化学社製)100部にエポキシ系架橋剤(商品名:E−5C、綜研化学社製)を0.5部配合した組成物を用い、コンマコーターで塗布した以外は、実施例1と同様にして粘着剤層を形成した。このようにして製造した粘着テープの物性を表1に示す。
[比較例2]
ブレンド物の代わりに、重量平均分子量(Mw)が40万のポリプロピレンのみを用い、表1に示す延伸倍率で二軸延伸し、表1に示す厚みとした以外は、実施例1と同様にしてポリオレフィン系基材を調製し、該ポリオレフィン系基材を用いて粘着テープを製造した。粘着テープの物性を表1に示す。
[比較例3]
ポリオレフィン系基材のPEブレンド比率、延伸倍率、厚みを表1のようにした以外は、実施例1と同様にしてポリオレフィン系基材を調製し、該ポリオレフィン系基材を用いて粘着テープを製造した。粘着テープの物性を表1に示す。
[比較例4]
ポリオレフィン系基材に代えて、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを基材として用いた以外は、実施例1と同様にして、粘着テープを製造した。粘着テープの物性を表1に示す。
[比較例5]
粘着剤組成物として、アクリル系粘着剤(商品名:BPS−4429、東洋インキ製造株式会社製)100部にイソシアネート系架橋剤(商品名:BHS−8515、東洋インキ製造株式会社製)を3部配合した組成物を用い、コンマコーターで塗布した以外は、実施例3と同様にして、ポリオレフィン系基材を形成した。このようにして製造した粘着テープの物性を表1に示す。
[比較例6]
ポリオレフィン系基材のPEブレンド比率、延伸倍率、厚みを表1のようにした以外は、実施例1と同様にしてポリオレフィン系基材を調製した。
そして、比較例5と同様にして粘着剤層を形成した以外は、実施例1と同様にして粘着テープを製造した。粘着テープの物性を表1に示す。
各例で得られた粘着テープについて、以下の測定および評価を行った。
<引張強度、引張伸び率>
引張試験機を用いてJIS K 7127(1999)に準じて、試料(粘着テープ)の測定幅:10mm、チャック間の初期距離:100mm、引張速度300mm/分の条件で、23℃、50%RH環境下で長さ方向(MD方向)、幅方向(TD方向)それぞれの引張試験を行い、粘着テープの破断時の強度(引張強度)と伸びを測定した。伸びの値から、引張伸び率を算出した。
<引裂強度>
引裂強度JIS K 7128−2(1998)(エレメンドフ引裂法)に準じて測定した。
<粘着力>
JIS Z 0237に準拠して、23℃、50%RH環境下でSUS板に粘着テープを貼付して、180度引き剥がし粘着力(N/m)を測定した。
<ボックスループ試験>
JIS P 3902に規定するA級280g/mのライナーと、JIS P 3904に規定するA級125g/mのセミ中芯を持つ厚さ5mmのA級段ボールから、図1(a)に示すように、幅W:50mm、長さL:200mmの長方形の段ボール片Sを切り出した。なお、ここでは、セミ中芯の波形の繰り返し方向と、長さ方向とが一致する向きに、段ボール片Sを切り出した。ついで、段ボール片Sの長手方向の両端からそれぞれ50mmの部分に片面から圧を加えて圧縮し、折り込み線11,12を形成した。
一方、図1(b)に示すように、幅(TD方向長さ)W:25mm、長さ(MD方向長さ)L:150mmの粘着テープTをサンプリングした。
そして、図1(c)に示すように、段ボール片Sを折り込み線11,12から折り込み、折り込んだ段ボール片Sをくるむように、粘着テープTを貼り付けた。その後、図示略の500gの圧着ロールを粘着テープT上に1往復転圧し、粘着テープTを段ボール片Sに圧着した。
圧着後直ちに、図1(d)に示すように、両方の折り込み線11,12の位置から内側に25mmの部分において、粘着テープTに対して切り込み線21,22を入れた。この切り込み線21,22は、粘着テープTにおいて、一面から他面に貫通する深さであり、粘着テープTの全幅にわたって形成されている。
このように粘着テープTが貼着された段ボール片Sを3日間放置して、切り込み線21と切り込み線22の間の部分の粘着テープTの様子を目視評価した。
なお、段ボール片Sへの粘着テープTの圧着から3日後の評価までは、以下の3種類の環境下(i)〜(iii)で行った。また、評価は以下の4基準により行った。
また、各試験環境に対して、段ボール片Sは複数個を試験に供した。
(試験環境)
(i)0℃環境下;
(ii)23℃×50%RH環境下;
(iii)40℃×20%RH環境下;
(評価)
◎:複数個の段ボール片すべてにおいて、粘着テープTは剥がれがない。
○:一部の段ボール片において、粘着テープTは剥がれはないがズレがある。
△:複数個の段ボール片のうち10%以下の個数のものについて、粘着テープの剥がれがある。
×:すべての段ボール片で、粘着テープの剥がれがある。
<輸送試験>
以下(i)および(ii)の2条件において、輸送試験を行った。そして以下の基準にて、評価した。
(条件)
(i)図2に示すように、JIS P 3902に規定するA級280g/mのライナーと、JIS P 3904に規定するA級125g/mのセミ中芯を持つ厚さ5mmのA級段ボール箱31に、15Kgの重量物を入れ、粘着テープ(幅50mm)T1〜T6でH貼りした。この梱包物30をトラックで300km輸送する輸送試験を行った。
なお、粘着テープを貼る順序は、はじめに上下中央部T1,T2に貼り、その上に重なるように、4辺部T3,T4,T5,T6に貼付した。
(ii)王子インターパック(株)製ハイプルエース(グレードAA700)厚さ10mm、坪量1690g/m、幅100mmの段ボールで、図3に示すように、50kgの三角形の板状物(厚さ7mm)41の三辺をそれぞれ外側から覆い、梱包した。図中Wは100mm、αは30°である。そして、3枚の段ボール同士が重なり合う部分において、図3のように粘着テープT7〜T9を貼着した。なお、図3に示した上面同様、下面にも粘着テープを貼着した。粘着テープの貼着箇所は合計で6箇所である。また、各粘着テープのサイズは、50mm(幅)×100mm(長さ)である。このように梱包された梱包物40をトラックで300km輸送する輸送試験を行った。
(評価)
◎:粘着テープの剥がれ、浮き、裂けがない。
○:一部、粘着テープの浮きが見られるが剥がれや裂けがない。
△:粘着テープの剥がれや裂けはないが、浮きが大きく、段ボール箱における重なり部分が動き易い箇所がある。
×:粘着テープの浮きが大きく段ボール箱が開いてしまうか、粘着テープに剥がれ、もしくは裂けなどの不具合がある。
表1から以下のことがわかった。
比較例1:ポリオレフィン系基材がポリプロピレンのみからなるため、幅方向の引張伸び率が小さく、輸送試験の結果が良好ではなかった。また、粘着剤層がアクリル系であるため、低温でのボックスループ試験や輸送試験の結果が良好ではなかった。
比較例2:ポリオレフィン系基材がポリプロピレンのみからなり、また、二軸延伸されたものであるため、幅方向の引張伸び率が小さく、輸送試験(ii)の結果が良好ではなかった。また、粘着剤層がアクリル系であるため、低温でのボックスループ試験や輸送試験の結果が良好ではなかった。
比較例3:延伸倍率が大きく、PEブレンド率が小さいために、ポリオレフィン系基材の幅方向の引張伸び率が小さく、輸送試験(ii)の結果が良好ではなかった。
比較例4:基材がPETからなり、幅方向の引張伸び率が小さく、輸送試験(ii)の結果が良好ではなかった。
比較例5および6:粘着剤層がアクリル系であるため、低温でのボックスループ試験や輸送試験(ii)の結果が良好ではなかった。

Claims (2)

  1. ポリプロピレンとポリエチレンのブレンド物からなり、長さ方向に一軸延伸されたポリオレフィン系基材と、該ポリオレフィン系基材の一方の面に設けられた粘着剤層と、他方の面に設けられた長鎖アルキル基含有ポリマーからなる剥離剤層とを有する粘着テープであって、
    前記粘着剤層はゴム系粘着剤から形成され、
    当該粘着テープの長さ方向の引張り強度が5〜50kN/mで、且つ、幅方向の引張伸び率が200〜2000%であることを特徴とする粘着テープ。
  2. 前記ゴム系粘着剤は、粘着付与樹脂を含有し、
    該粘着付与樹脂は、軟化点が100℃以下の粘着付与樹脂と、軟化点が120℃以上の粘着付与樹脂とを含有することを特徴とする請求項1に記載の粘着テープ。
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