JP7190362B2 - 手切れ性を有するバッグシーリングテープ - Google Patents
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Description
(1)基材層と、前記基材上に設けられた粘着剤層を含む長尺のバッグシーリングテープであり、前記バッグシーリングテープの長尺方向の引張破断強度が、15N/cm~40N/cmの範囲であり、かつ長尺方向と直交する方向の引張破断強度に対する長尺方向の引張破断強度の割合が、0.15~0.40の範囲である、バッグシーリングテープ。
(2)前記基材層が単層または多層構造であり、基材層を構成する少なくとも一層が横一軸延伸層である、(1)に記載のバッグシーリングテープ。
(3)前記横一軸延伸層が、以下のA~Cのいずれかの樹脂、または樹脂組成物からなる層である、(2)に記載のバッグシーリングテープ。
A、実質的にポリプロピレン(PP)からなる樹脂
B、実質的に高密度ポリエチレン(HDPE)からなる樹脂
C、高密度ポリエチレン(HDPE)と、低密度ポリエチレン(LDPE)及び/または直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)からなる樹脂組成物
(4)基材層が多層構造を有し、横一軸延伸層と、補強層を有する、(2)又は(3)に記載のバッグシーリングテープ。
(5)前記基材層の厚さに対する、前記横一軸延伸層の厚さの割合は30%以上である、(4)に記載のバッグシーリングテープ。
(6)前記横一軸延伸層が実質的にHDPEからなる樹脂層である、(4)又は(5)に記載のバッグシーリングテープ。
(7)前記HDPEは、密度が0.95g/cm3以上、融点が126~136℃の範囲、メルトフローレート(MFR)が温度190℃、荷重2.16kgの測定条件下において0.05~5.0g/10分の範囲である、(6)に記載のバッグシーリングテープ。
(8)前記補強層が二軸延伸ポリプロピレン(OPP)層である、(4)~(7)の何れか1つに記載のバッグシーリングテープ。
(9)横一軸延伸層と補強層は、ラミネート接着樹脂層を介して接着される、(4)~(8)の何れか1つに記載のバッグシーリングテープ。
(10)前記ラミネート接着樹脂層は、ポリエチレン系樹脂からなる、(4)~(9)の何れか1つに記載のバッグシーリングテープ。
(11)前記ポリエチレン系樹脂の密度は、前記横一軸延伸層を構成する樹脂の密度よりも0.001~0.050g/cm3低い、(4)~(10)の何れか1つに記載のバッグシーリングテープ。
(12)前記補強層は、厚さが10~18μmである、(4)~(11)の何れか1つに記載のバッグシーリングテープ。
(13)前記横一軸延伸層は、延伸倍率が8~18倍である、(2)~(12)の何れか1つに記載のバッグシーリングテープ。
(14)前記基材層の厚さが30μm~70μm、前記粘着剤層の厚さが10μm~50μm、前記粘着材層を形成する面の自着力が3N/cm以上、前記粘着剤層を形成する面のプローブタックが40N/cm2以下である、(1)~(13)の何れか1つに記載のバッグシーリングテープ。
(15)ポリオレフィンフィルムに対する粘着力が2N/cm以上である、(1)~(14)の何れか1つに記載のバッグシーリングテープ。
(16)ラミネート接着樹脂層を介して横一軸延伸層と補強層を有する、厚さ30~70μmの多層フィルムであり、横一軸延伸層は、密度は、0.95g/cm3以上、かつ融点が126~136℃の範囲、メルトフローレート(MFR)が温度190℃、荷重2.16kgの測定条件下において0.05~5.0g/10分の範囲の高密度ポリエチレン(HDPE)である、延伸倍率8~18倍の横一軸延伸層であり、その厚みは、多層フィルムの厚さの30%以上であり、補強層は、厚さ10~18μmの二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルムであり、ラミネート接着樹脂層は、ポリエチレン系樹脂からなり、横一軸延伸層のHDPEより密度が0.001~0.050g/cm3低いポリエチレン系樹脂である、手切れ性の良好な多層フィルム。
(17)横一軸延伸層の延伸方向に垂直な方向の引張破断強度が、15N/cm~40N/cmの範囲であり、かつ延伸方向の引張破断強度に対する、延伸方向に垂直な方向の引張破断強度の割合が、0.15~0.40の範囲である、(16)に記載の多層フィルム。
A、実質的にポリプロピレン(PP)からなる樹脂。
B、実質的に高密度ポリエチレン(HDPE)からなる樹脂。
C、高密度ポリエチレン(HDPE)と、低密度ポリエチレン(LDPE)及び/または直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)からなる樹脂組成物。
以下に示す方法により、実施例・比較例のバッグシーリングテープを作製した。
基材層として、非ラミネート単層のポリプロピレン横一軸延伸フィルム(東洋紡製 パイレンOT)(厚さ70μm)を用いた。市販のSIS系ホットメルト型粘着剤を用い、170℃にてメルターで溶解させ、Tダイより粘着剤組成物を押し出して、基材層上に、粘着剤厚みが24μmになるように塗工することによって粘着剤層を形成して、テープの原反ロールを作製し、これをスライス加工し、幅9mmのバッグシーリングテープを作製した。
基材層として、密度が0.96g/cm3、融点が130℃、メルトフローレート(MFR)が荷重2.16kgの測定条件下において、0.19g/10分である高密度ポリエチレン(HDPE)を延伸倍率12倍で横一軸延伸した非ラミネート単層のポリエチレン横一軸延伸フィルム(厚さ30μm)を用いた。この基材層を用いて、実施例1と同様の方法でバッグシーリングテープを作製した。
基材層として、密度が0.96g/cm3、融点が130℃、メルトフローレート(MFR)が、荷重2.16kgの測定条件下において、0.19g/10分である高密度ポリエチレン(HDPE)62質量%、密度が0.93g/cm3、メルトフローレート(MFR)が、荷重2.16kgの測定条件下において、0.39g/10分である低密度ポリエチレン(LDPE)38質量%からなる樹脂組成物を、延伸倍率12倍で横一軸延伸した非ラミネート単層のポリエチレン横一軸延伸フィルム(厚さ30μm)を用いた。この基材層を用いて、実施例1と同様の方法でバッグシーリングテープを作製した。
基材層として、横一軸延伸層がポリプロピレンであるラミネート多層フィルム(東レ製 トレファンYT62)(厚さ40μm)を用いた。この多層フィルムは、基材層厚さに対する横一軸延伸層の厚さの割合が30%以上である。この基材層を用いて、実施例1と同様の方法でバッグシーリングテープを作製した。
基材層として、横一軸延伸層と補強層がラミネート接着樹脂層で接着されたラミネート多層フィルム(厚さ43μm)を用いた。横一軸延伸層は、密度0.96g/cm3、融点130℃、メルトフローレート(MFR)が、荷重2.16kgの測定条件下において、0.19g/10分である高密度ポリエチレン(HDPE)であり、延伸倍率が12倍であり、厚さが18μmである。補強層は、厚さ12μmの二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルムである。ラミネート接着樹脂層は、密度0.93g/cm3である低密度ポリエチレン(LDPE)である。この基材層を用いて、実施例1と同様の方法でバッグシーリングテープを作製した。
基材層として、横一軸延伸層と補強層がラミネート接着樹脂で接着されたラミネート多層フィルム(厚さ70μm)を用いた。横一軸延伸層は、融点140℃、メルトフローレート(MFR)が、荷重2.16kgの測定条件下において、0.45g/10分であるポリプロピレン(PP)であり、延伸倍率が8倍であり、厚さが45μmである。補強層は、厚さ12μmの二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルムである。ラミネート接着樹脂層は、密度0.93g/cm3である低密度ポリエチレン(LDPE)である。この基材層を用いて、実施例1と同様の方法でバッグシーリングテープを作製した。
基材層として、横一軸延伸層と補強層がラミネート接着樹脂層で接着されたラミネート多層フィルム(厚さ70μm)を用いた。横一軸延伸層は、密度0.96g/cm3、融点130℃、メルトフローレート(MFR)が、荷重2.16kgの測定条件下において、0.19g/10分である高密度ポリエチレン(HDPE)であり、延伸倍率が8倍であり、厚さが45μmである。補強層は、厚さ12μmの二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルムである。ラミネート接着樹脂層は、密度0.93g/cm3である低密度ポリエチレン(LDPE)である。この基材層を用いて、実施例1と同様の方法でバッグシーリングテープを作製した。
市販のPET製バッグシーリングテープ(天然ゴム系溶剤型粘着剤)を比較例1とした。
市販のPP製バッグシーリングテープ(天然ゴム系溶剤型粘着剤)を比較例2とした。
基材層として、横一軸延伸層と補強層がラミネート接着樹脂で接着されたラミネート多層フィルム(厚さ35μm)を用いた。横一軸延伸層は、融点140℃、メルトフローレート(MFR)が、荷重2.16kgの測定条件下において、0.45g/10分であるポリプロピレン(PP)であり、延伸倍率が15倍であり、厚さが10μmである。補強層は、厚さ12μmの二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルムである。ラミネート接着樹脂層は、密度0.93g/cm3である低密度ポリエチレン(LDPE)である。この基材層を用いて、実施例1と同様の方法でバッグシーリングテープを作製した。
基材層として、横一軸延伸層と補強層がラミネート接着樹脂層で接着されたラミネート多層フィルム(厚さ35μm)を用いた。横一軸延伸層は、密度0.96g/cm3、融点130℃、メルトフローレート(MFR)が、荷重2.16kgの測定条件下において、0.19g/10分である高密度ポリエチレン(HDPE)であり、延伸倍率が15倍であり、厚さが10μmである。補強層は、厚さ12μmの二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルムである。ラミネート接着樹脂層は、密度0.93g/cm3である低密度ポリエチレン(LDPE)である。この基材層を用いて、実施例1と同様の方法でバッグシーリングテープを作製した。
基材層として、密度が0.96g/cm3、融点が130℃、メルトフローレート(MFR)が、荷重2.16kgの測定条件下において、0.19g/10分である高密度ポリエチレン(HDPE)62質量%、密度が0.93g/cm3、メルトフローレート(MFR)が、荷重2.16kgの測定条件下において、0.39g/10分である低密度ポリエチレン(LDPE)38質量%からなる樹脂組成物を、延伸倍率18倍で横一軸延伸した非ラミネート単層のポリエチレン横一軸延伸フィルム(厚さ14μm)を用いた。この基材層を用いて、実施例1と同様の方法でバッグシーリングテープを作製した。
後述する方法に従って、実施例・比較例のバッグシーリングテープについて、テープ特性の測定及び手切れ性、輸送性、自着力、プローブタック、フィルム粘着力の評価を行った。その結果を表1に示す。
本発明のテープに関わる評価方法は以下の通りである。特に断りがない限り、測定は23℃、湿度50%の環境下で実施した。
バックシーリングテープの長尺方向(MD方向)の引張破断強度及び引張伸びと、MD方向と直交する方向(TD方向)の引張破断強度の測定は、島津製作所製引張試験機AGS-5kNXを使用して、バッグシーリングテープを試験片として、引張試験機のチャック間隔を5mmとし、5±0.2mm/sの速さで引っ張り、試験片が破断するまでの荷重と、破断時点での引張伸びを測定し算出する試験を10回行い、その平均値をとることで求めた。本実施例、比較例のテープは幅9mmであるので試験片の幅は9mmとし、これを用いてTD方向、MD方向の測定を行った。TD方向の測定は、テープから切り出した縦横9mm×9mmの試験片をTD方向測定部分のテープ中心部幅5mmを残して、その両隣に補強テープを貼り付けチャック部分を補強して測定を行った。多層フィルムの測定の場合は、それぞれ横一軸延伸層の延伸方向に平行な方向に長さ30mm、幅9mm、延伸方向に垂直な方向に長さ30mm、幅9mmの試験片を作成して測定した。
バッグシーリングテープの手切れ性の評価は、7cm大のピーマン4個を、厚さ25μm、横150mm、縦250mmのポリプロピレン製の袋である信和株式会社製OPPハイパーボードンに入れた後、ニチバン製バッグシーラーBS-2200を使用し、袋口を結束したものを試験体として、20人の主婦を対象に、1人5回ずつ手でバッグシーリングテープを切って結束が解けるかの試験を行い、主婦20人全員が5回とも、手でバッグシーリングテープを切ることができた場合は〇、1人でも、あるいは、1回でも手でバッグシーリングテープを切ることができなかった場合には×とした。
バッグシーリングテープの輸送性の評価は、7cm大のじゃがいも5個を、厚さ25μm、横150mm、縦250mmのポリプロピレン製の袋である信和株式会社製OPPハイパーボードンに入れた後、ニチバン製バッグシーラーBS-2200を使用し、袋口を結束したものを試験体として、その試験体10袋をプラスチック製コンテナに詰め、そのプラスチック製コンテナを軽トラックの荷台に積み、100km走行後、袋口を結束したバッグシーリングテープの状態を観察した。
○:試験体10袋いずれもバッグシーリングテープの状態に変化がない
△:試験体10袋中1袋でもバッグシーリングテープに3mm未満の伸び変形が生じていたものがある
×:試験体10袋中1袋でもバッグシーリングテープに3mm以上の伸び変形が生じていたものがある
バッグシーリングテープの自着力は、室温23±2℃、湿度50±2%の室内にて、バッグシーリングテープの原幅(本実施例比較例では9mm)で粘着剤面同士を貼り合わせたものを試験片として、幅50mm、重さ2kgのローラーを使用して、50mm/minの速さで1往復圧着し、20分後、島津製作所製引張試験機を使用して、300mm/minの速さでT型剥離し、そのときの荷重を測定し算出する試験を10回行い、その平均値をとることで求めた。
プローブタックは、室温23±2℃、湿度50±2%の室内にて、ユービーエム製タックテスターTA500を使用し、材質がSUS、接触面積が0.25cm2のプローブを、1秒間、400gf/cm2の荷重で押し付け、10mm/secの速さでプローブを上昇させたときの荷重を測定し算出する試験を10回行い、その平均値をとることで求めた。
フィルム粘着力は、室温23±2℃、湿度50±2%の室内にて、バッグシーリングテープの原幅(本実施例比較例では9mm)を試験片として、厚さ25μmのポリプロピレン(PP)製の信和株式会社製OPPハイパーボードンを被着体(被着面)として、幅50mm、重さ2kgのローラーを使用して、50mm/minの速さで1往復圧着し、20分後、島津製作所製引張試験機を使用して、300mm/minの速さで180°方向に試験片を引きはがしたときの荷重を測定し算出する試験を10回行い、その平均値をとることで求めた。
Claims (13)
- 基材層と、前記基材上に設けられた粘着剤層を含む長尺のバッグシーリングテープであり、前記バッグシーリングテープの長尺方向の引張破断強度が、15N/cm~40N/cmの範囲であり、かつ長尺方向と直交する方向の引張破断強度に対する長尺方向の引張破断強度の割合が、0.15~0.40の範囲であり、
前記基材層が、横一軸延伸層と補強層を含む多層構造を有し、
前記横一軸延伸層は、前記補強層の片側のみに設けられている、バッグシーリングテープ。 - 前記横一軸延伸層が、以下のA~Cのいずれかの樹脂、または樹脂組成物からなる層である、請求項1に記載のバッグシーリングテープ。
A、実質的にポリプロピレン(PP)からなる樹脂
B、実質的に高密度ポリエチレン(HDPE)からなる樹脂
C、高密度ポリエチレン(HDPE)と、低密度ポリエチレン(LDPE)及び/または直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)からなる樹脂組成物 - 前記基材層の厚さに対する、前記横一軸延伸層の厚さの割合は30%以上である、請求項1又は請求項2に記載のバッグシーリングテープ。
- 前記横一軸延伸層が実質的にHDPEからなる樹脂層である、請求項1~請求項3の何れか1つに記載のバッグシーリングテープ。
- 前記HDPEは、密度が0.95g/cm3以上、融点が126~136℃の範囲、メルトフローレート(MFR)が温度190℃、荷重2.16kgの測定条件下において0.05~5.0g/10分の範囲である、請求項4に記載のバッグシーリングテープ。
- 前記補強層が二軸延伸ポリプロピレン(OPP)層である、請求項1~請求項5の何れか1つに記載のバッグシーリングテープ。
- 前記横一軸延伸層と前記補強層は、ラミネート接着樹脂層を介して接着される、請求項1~請求項6の何れか1つに記載のバッグシーリングテープ。
- 前記ラミネート接着樹脂層は、ポリエチレン系樹脂からなる、請求項7に記載のバッグシーリングテープ。
- 前記ポリエチレン系樹脂の密度は、前記横一軸延伸層を構成する樹脂の密度よりも0.001~0.050g/cm3低い、請求項8に記載のバッグシーリングテープ。
- 前記補強層は、厚さが10~18μmである、請求項1~請求項9の何れか1つに記載のバッグシーリングテープ。
- 前記横一軸延伸層は、延伸倍率が8~18倍である、請求項1~請求項10の何れか1つに記載のバッグシーリングテープ。
- 前記基材層の厚さが30μm~70μm、前記粘着剤層の厚さが10μm~50μm、前記粘着剤層を形成する面の自着力が3N/cm以上、前記粘着剤層を形成する面のプローブタックが40N/cm2以下である、請求項1~請求項11の何れか1つに記載のバッグシーリングテープ。
- ポリオレフィンフィルムに対する粘着力が2N/cm以上である、請求項1~請求項12の何れか1つに記載のバッグシーリングテープ。
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