JPH1136975A - シリンダブロックの製造方法 - Google Patents
シリンダブロックの製造方法Info
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Abstract
出し成形にて得る。 【解決手段】 プリフォームの内部にアルミニウム溶湯
を浸透させてアルミ基複合材(ビレット)10を得る。
次いで、アルミ基複合材10を押出し成形機の本体11
内にセットし、ステム14にて加圧する。すると、オス
型ダイス12によってアルミ基複合材10は3本に分け
られ、この分割されたアルミ基複合材10は押出されな
がら圧着一体化してパイプ状部材15となる。このパイ
プ状部材15を切断してシリンダライナを得る。
Description
料として用いたシリンダブロックの製造方法に関する。
は、一般にシリンダライナをアルミ合金で鋳包んで製造
される。そして、シリンダライナの製造法として特開昭
59−206154号に開示される方法がある。この方
法は、Al2O3、SiC或いはSi3N4等のセラミック繊
維をAl合金の溶湯中に分散させてインゴットを製作
し、このインゴットを押出し成形してパイプ部材とし、
このパイプ部材を所定寸法に切断することでシリンダラ
イナとしている。
含んだアルミ基複合材は強化材を含まない合金と比べ、
強度は大幅に向上している。しかしながら、アルミ基複
合材を含めMMC(金属基複合材)自体の変形抵抗は極
めて大きく伸び率は低い。そのため、前記した先行技術
のように押出し成形によってシリンダライナを成形して
も、押出し成形性が悪く、押出比を大きくすることはで
きず、高品質のシリンダライナを得ることはできない。
が大きくなり強化材(セラミック繊維)とマトリクス金
属(Al合金)との界面に大きな剪断応力が発生し、界
面において剥離やずれが発生し、スリーブの品質低下を
招いてしまう。このため、押出比は小さくしなければな
らないが、押出比が小さいと鋳造の際に発生した鋳造欠
陥を押出し成形で完全に回復することができず、引張強
度、耐力を充分に高めることができない。
発明に係るシリンダブロックの製造方法は、Al2O3等
の金属酸化物からなる強化材を窒化マグネシウム(Mg3
N2)と接触せしめ、窒化マグネシウムの還元作用によ
って強化材の少なくとも一部に金属を露出せしめ、この
状態でAl合金を強化材に浸透させてAl基複合材を製造
し、次いでこのAl基複合材を押出し成形して円筒状部
材とし、この円筒状部材を所定長さに切断してシリンダ
ライナとし、このシリンダライナを金型にセットしてA
l合金で鋳包むようにした。
IS 5056)を原料として鋳造されたAl基複合材
を押出し成形した場合の、押出比と引張強度及び耐力と
の関係を示すグラフであり、このグラフから押出比が3
未満では引張強度及び耐力とも不足し、また40を超え
てもそれ以上の効果がないことが分る。したがって、押
出比は3以上40以下とするのが好ましい。
図面に基づいて説明する。図2はアルミ基複合材料の製
造装置の構成概要図であり、製造装置は、加熱炉1と、
この加熱炉1内に雰囲気ガスを導入する雰囲気ガス注入
手段2と、加熱炉1内の圧力を減ずる減圧手段3と、加
熱炉1を加熱する加熱手段4から構成されている。
(N2)ガスを供給するための窒素ガスボンベ2a及び
同バルブ2bと、アルゴン(Ar)ガスを供給するため
のアルゴンガスボンベ2c及び同バルブ2dを備えてお
り、前記減圧手段3は真空ポンプ3aを備えている。ま
た、前記加熱手段4は、加熱炉1の周囲に配設されるヒ
ータ4aと、不図示の温度調節器を備えている。
先ず、図2及び図3に示すように、坩堝5内にセラミッ
ク強化材を成形したプリフォーム6をセットし、次いで
この上にアルミニウム合金ブロック7(JIS5056
相当)を載せ、更に別の坩堝8内にマグネシウム発生源
9を入れる。尚、マグネシウム発生源9は坩堝5に入れ
るようにしてもよい。また、プリフォーム6をセットす
る代りに、セラミック強化材の粒子を坩堝5に充填して
もよい。
ォーム6としては、アルミナ(Al2O3)繊維又はアル
ミナ(Al2O3)粒子からなる例えば体積含有率(V
f)20%程度のものとし、また、マグネシウム発生源
9としては、例えば純マグネシウム(Mg)、又はマグ
ネシウム合金、又はアルミニウム−マグネシウム合金等
を使用する。
スボンベ2c、及び同バルブ2dから雰囲気炉1内にア
ルゴン(Ar)ガスを導入して置換し、加熱手段4によ
って雰囲気炉1内を加熱すると、マグネシウム発生源9
からマグネシウムが昇華し、マグネシウム蒸気がプリフ
ォーム6の内部に浸透・分散する。
ボンベ2a、及び同バルブ2bから雰囲気炉1内に窒素
(N2)ガスを導入すると、昇華したマグネシウムと窒
素ガスが反応して窒化マグネシウム(Mg3N2)が生成
され、この窒化マグネシウム(Mg3N2)がプリフォー
ム6の繊維又は粒子表面のアルミナ(Al2O3)に接触
して還元反応が進行し、Al2O3から酸素原子が奪い取
られ、金属(Al)が露出する。
ルミニウム溶湯との濡れ性が良くなるため、プリフォー
ム6の内部にアルミニウム溶湯が浸透し、ケミカルコン
タクトによって複合化されたアルミ基複合材(ビレッ
ト)10が得られる。
表面を機械加工によって除去した後に、図4及び図5に
示す押出し成形機にて円筒状に成形する。押出し成形機
は本体11の内部にオス型ダイス12とメス型ダイス1
3を設け、本体11内にセットしたアルミ基複合材10
をステム14にて加圧することで、オス型ダイス12に
よってアルミ基複合材10は3本に分けられ、この分割
されたアルミ基複合材10は押出されながら圧着一体化
してパイプ状部材15を得る。
したが、マンドレル方式にて押出し成形してもよい。
イプ状部材15を所定寸法に切断してシリンダライナ1
7を得る。そして図7に示すように、シリンダライナ1
7の表面に周方向の溝18を形成し、鋳包んだ後のシリ
ンダライナ17の抜けを確実に防止するようにしてい
る。
ットし、Al合金を注湯することで、図8に示すような
シリンダライナ17とAl合金ブロック19とが一体と
なったシリンダブロックが形成される。
す図であり、押出し成形機のダイス形状を変更すること
で、図8に示すような4連のシリンダライナを得ること
ができる。
還元雰囲気において、セラミック強化材にアルミ合金の
溶湯を含浸せしめるようにした為、アルミ合金と強化材
との界面はケミカルコンタクトによって強固に結合さ
れ、この事がその後に行う押出し成形性を大幅に向上さ
せており、押出比の大きな押出し成形を行うことができ
る。そして、本発明の押出し成形によって、引張強度と
耐力に優れた高品質のシリンダライナを得ることができ
る。また、押出し成形性が大幅に向上したので、ホロー
ダイスを用いた圧着一体化成形も可能となり、材料の歩
留りが向上する。
フ
説明した図
態を示す図
示す斜視図
図
4…加熱手段、5,8…坩堝、6…プリフォーム、7…
アルミニウム合金ブロック、9…マグネシウム発生源、
10…アルミ基複合材(ビレット)、15…パイプ状部
材、17…シリンダライナ。
Claims (3)
- 【請求項1】 金属酸化物からなる強化材を窒化マグネ
シウムと接触せしめ、窒化マグネシウムの還元作用によ
って強化材の少なくとも一部に金属を露出せしめた状態
でAl合金を強化材に浸透させてAl基複合材を製造し、
次いでこのAl基複合材を押出し成形して円筒状部材と
し、この円筒状部材を所定長さに切断してシリンダライ
ナとし、このシリンダライナを金型にセットしてAl合
金で鋳包むことを特徴とするシリンダブロックの製造方
法。 - 【請求項2】 請求項1に記載のシリンダブロックの製
造方法において、前記Al基複合材を押出し成形して円
筒状部材とする際の押出比を3〜40としたことを特徴
とするシリンダブロックの製造方法。 - 【請求項3】 請求項1に記載のシリンダブロックの製
造方法において、前記押出し成形はホローダイスを用
い、Al基複合材を複数本に分割して押出しながら圧着
一体化する押出し成形としたことを特徴とするシリンダ
ブロックの製造方法。
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- 1997-07-23 JP JP19695297A patent/JP3788667B2/ja not_active Expired - Fee Related
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