JP2634293B2 - ウィスカ強化金属複合材料の塑性加工方法 - Google Patents
ウィスカ強化金属複合材料の塑性加工方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、アルミ合金、マグネシウム合金などのマト
リックスを酸化物、炭化物、窒化物などのセラミックス
ウィスカで強化したウィスカ強化金属複合材料の塑性加
工方法に関する。
リックスを酸化物、炭化物、窒化物などのセラミックス
ウィスカで強化したウィスカ強化金属複合材料の塑性加
工方法に関する。
従来のウィスカ強化金属複合材料の塑性加工方法を以
下に説明する。
下に説明する。
まず、炭化珪素等のウィスカを水、有機樹脂溶液ある
いは無機質の塩類などを添加した水溶液と混合し、金型
に充填する。その後、圧縮してプリフォームを得る。上
記ウィスカプリフォームはサイズφ65×L100mm、体積率
νf=25%として、今度は高圧溶湯含浸法でアルミ合
金、マグネシウム合金マトリックスの金属と複合化す
る。その製造方法は、ウィスカプリフォーム成形体を所
要の温度に加熱して鋳型に挿入し、次いで鋳型に更にア
ルミ合金の溶湯を注入し、プランジャ加圧によりウィス
カプリフォーム中にアルミ合金を含浸させて複合体を得
る。
いは無機質の塩類などを添加した水溶液と混合し、金型
に充填する。その後、圧縮してプリフォームを得る。上
記ウィスカプリフォームはサイズφ65×L100mm、体積率
νf=25%として、今度は高圧溶湯含浸法でアルミ合
金、マグネシウム合金マトリックスの金属と複合化す
る。その製造方法は、ウィスカプリフォーム成形体を所
要の温度に加熱して鋳型に挿入し、次いで鋳型に更にア
ルミ合金の溶湯を注入し、プランジャ加圧によりウィス
カプリフォーム中にアルミ合金を含浸させて複合体を得
る。
このように、高圧溶湯含浸法で得られた複合体(鋳造
のまゝ)は塑性加工前に大気加熱炉により焼なまし処理
を施した後、押出、圧延、鍛造等の塑性加工によって
棒、板、型材、鍛造品等に成形する。この種の塑性加工
は、金属マトリックスの塑性流動によって加工方向にウ
ィスカを配向するため、その方向性による強度および弾
性率が向上する効果は周知の通りである。
のまゝ)は塑性加工前に大気加熱炉により焼なまし処理
を施した後、押出、圧延、鍛造等の塑性加工によって
棒、板、型材、鍛造品等に成形する。この種の塑性加工
は、金属マトリックスの塑性流動によって加工方向にウ
ィスカを配向するため、その方向性による強度および弾
性率が向上する効果は周知の通りである。
以上の通り、従来は、金属系複合材料の加工性向上、
品質向上のためのプロセス上の方策としては、加工前の
焼なまし処理があり、これによる残留応力の除去、マト
リックスの均質化が計られていた。
品質向上のためのプロセス上の方策としては、加工前の
焼なまし処理があり、これによる残留応力の除去、マト
リックスの均質化が計られていた。
従来の塑性加工方法において、インゴットに大気加熱
炉による焼なまし処理が施されて得られた複合材につい
て熱間押出成形、圧延、鍛造等の塑性加工を行った場
合、成形時には加圧荷重及び流動速度に変動が生じて、
安定した成形プロセスコントロールが確保できなかっ
た。また、成形された成形体の内部には材料欠陥となる
気泡(ふくれ)が生じる傾向があった。これは鍛造材に
残存しているガスが起因しており、複合材の機械的性質
を低下させたり又信頼性を乏しいものにしていた。
炉による焼なまし処理が施されて得られた複合材につい
て熱間押出成形、圧延、鍛造等の塑性加工を行った場
合、成形時には加圧荷重及び流動速度に変動が生じて、
安定した成形プロセスコントロールが確保できなかっ
た。また、成形された成形体の内部には材料欠陥となる
気泡(ふくれ)が生じる傾向があった。これは鍛造材に
残存しているガスが起因しており、複合材の機械的性質
を低下させたり又信頼性を乏しいものにしていた。
本発明は、上記課題を解決するため、インゴットの内
部に残存しているガス(アルミ合金中に残存するもので
繊維と金属の反応により生成)を除去処理するプロセス
を有する塑性加工方法を提供しようとするものである。
部に残存しているガス(アルミ合金中に残存するもので
繊維と金属の反応により生成)を除去処理するプロセス
を有する塑性加工方法を提供しようとするものである。
本発明のウィスカ強化金属複合材料の塑性加工方法
は、高圧溶湯含浸法により製造したウィスカ強化金属複
合材料のインゴットを減圧雰囲気にて加熱して脱ガス処
理を行った後、塑性加工を行うことを特徴としている。
は、高圧溶湯含浸法により製造したウィスカ強化金属複
合材料のインゴットを減圧雰囲気にて加熱して脱ガス処
理を行った後、塑性加工を行うことを特徴としている。
上記において、高圧溶湯含浸法により製造したウィス
カ強化金属複合材料のインゴットは、減圧雰囲気にて加
熱されるため、金属複合材料の塑性加工による成形時の
圧力荷重を変動させ加工性を低下させ、加工品品質を低
下させる最大の要因である金属複合材料内のガスが除去
される。
カ強化金属複合材料のインゴットは、減圧雰囲気にて加
熱されるため、金属複合材料の塑性加工による成形時の
圧力荷重を変動させ加工性を低下させ、加工品品質を低
下させる最大の要因である金属複合材料内のガスが除去
される。
上記により、塑性加工による成形時の圧力荷重が変動
せず、安定した成形性が確保できるため、加工性が向上
し、また、ウィスカと金属マトリックスの塑性流動が良
好なため、製品の機械的性質も向上し、信頼性の高い複
合材料の成形品を得ることが可能となった。
せず、安定した成形性が確保できるため、加工性が向上
し、また、ウィスカと金属マトリックスの塑性流動が良
好なため、製品の機械的性質も向上し、信頼性の高い複
合材料の成形品を得ることが可能となった。
本発明の一実施例を以下に説明する。
本実施例においては、まず、炭化珪素ウィスカを水、
有機樹脂溶液あるいは無機質の塩類などを添加した水溶
液と混合し、金型に充填する。その後圧縮してプリフォ
ームを得る。この炭化珪素プリフォームは体積率νf=
(25%)、サイズφ65×L100mmとして700℃に加熱した
後、プランジャ加圧を取備えた鍛型に挿入し、更に750
℃に溶解したアルミ合金(7075合金)を金型に注入して
直ちに両金型内及び炭化珪素ウィスカプリフォーム内の
空気を真空引き(1.33×104Pa)した後に、プランジャ
により溶解アルミ合金を高圧(800kg/cm2)で加圧し、
炭化珪素ウィスカプリフォーム内にアルミ合金を含浸し
複合材料のインゴットを得る。
有機樹脂溶液あるいは無機質の塩類などを添加した水溶
液と混合し、金型に充填する。その後圧縮してプリフォ
ームを得る。この炭化珪素プリフォームは体積率νf=
(25%)、サイズφ65×L100mmとして700℃に加熱した
後、プランジャ加圧を取備えた鍛型に挿入し、更に750
℃に溶解したアルミ合金(7075合金)を金型に注入して
直ちに両金型内及び炭化珪素ウィスカプリフォーム内の
空気を真空引き(1.33×104Pa)した後に、プランジャ
により溶解アルミ合金を高圧(800kg/cm2)で加圧し、
炭化珪素ウィスカプリフォーム内にアルミ合金を含浸し
複合材料のインゴットを得る。
上記高圧溶湯含浸法により得られたサイズφ65×L100
mmの複合材料のインゴットは機械加工によりφ65×L100
mmに加工した後、油分等を除去する。
mmの複合材料のインゴットは機械加工によりφ65×L100
mmに加工した後、油分等を除去する。
上記複合材料のインゴットは真空加熱炉に入れて、50
0℃に昇温し、真空度5×10-5torrで約5時間保持した
後、100〜150℃まで炉冷却して取出す。上記脱ガス処理
した複合材料のインゴットは熱間押出成形を行い成形品
を得る。
0℃に昇温し、真空度5×10-5torrで約5時間保持した
後、100〜150℃まで炉冷却して取出す。上記脱ガス処理
した複合材料のインゴットは熱間押出成形を行い成形品
を得る。
上記において、複合材料のインゴットは400〜420℃に
加熱されたコンテナに挿入し、60分間均一加熱した後、
押出ラム速度10mm/min〜20mm/min、押出比10;1で押出成
形を行う。上記押出成形における押出荷重及び変位−時
間の関係を第1図に示す。また、第2図は従来の方法に
よる上記関係を示しているが、両者を比較すると、脱ガ
ス処理を施した複合材料の場合には成形時の圧力荷重が
安定しており、押出性が改善されていることが明らかに
認められた。
加熱されたコンテナに挿入し、60分間均一加熱した後、
押出ラム速度10mm/min〜20mm/min、押出比10;1で押出成
形を行う。上記押出成形における押出荷重及び変位−時
間の関係を第1図に示す。また、第2図は従来の方法に
よる上記関係を示しているが、両者を比較すると、脱ガ
ス処理を施した複合材料の場合には成形時の圧力荷重が
安定しており、押出性が改善されていることが明らかに
認められた。
また、金属複合材料の等温鍛造においては、内部に微
細なクラッフが発生し易く、このクラッフ部へのガスの
凝集によりマクロ的な内部剥離に至ることもある。
細なクラッフが発生し易く、このクラッフ部へのガスの
凝集によりマクロ的な内部剥離に至ることもある。
本実施例のブロセスにより製造された金属複合材料
は、材料内部に過飽和なガスが存在しないことから、第
3図に示すように同一条件で鍛造しても従来プロセスに
て製造された金属複合材料のような内部剥離は発生しな
い。また、鍛造材の引張強度特性を比較すると、本プロ
セスにて製造された材料は従来プロセス材に比べ伸びの
値が従来のものの平均0.4%に対して平均1.4%と大幅に
改善されており、微細フラックの発生そのものも少くな
っていると考えられる。
は、材料内部に過飽和なガスが存在しないことから、第
3図に示すように同一条件で鍛造しても従来プロセスに
て製造された金属複合材料のような内部剥離は発生しな
い。また、鍛造材の引張強度特性を比較すると、本プロ
セスにて製造された材料は従来プロセス材に比べ伸びの
値が従来のものの平均0.4%に対して平均1.4%と大幅に
改善されており、微細フラックの発生そのものも少くな
っていると考えられる。
なお、本実施例においては、複合材料のインゴットを
真空加熱炉内に5時間保持した後、100〜150℃まで炉冷
却しているため、従来の焼なまし処理による残留応力の
除去及び金属マトリックスの均質化も従来のものと同等
に行われる。
真空加熱炉内に5時間保持した後、100〜150℃まで炉冷
却しているため、従来の焼なまし処理による残留応力の
除去及び金属マトリックスの均質化も従来のものと同等
に行われる。
本発明のウィスカ強化金属複合材料の塑性加工方法
は、ウィスカ強化金属複合材料が減圧雰囲気にて加熱さ
れることにより脱ガス処理が行われた後、塑性加工が行
われることによって、塑性加工による成形時の圧力荷重
が変動せず、安定した成形性が確保できるため、加工性
が向上し、また、ウィスカと金属マトリックスの塑性流
動が良好なため、製品の機械的性質も向上し、信頼性の
高い複合材料の成形品を得ることが可能となった。
は、ウィスカ強化金属複合材料が減圧雰囲気にて加熱さ
れることにより脱ガス処理が行われた後、塑性加工が行
われることによって、塑性加工による成形時の圧力荷重
が変動せず、安定した成形性が確保できるため、加工性
が向上し、また、ウィスカと金属マトリックスの塑性流
動が良好なため、製品の機械的性質も向上し、信頼性の
高い複合材料の成形品を得ることが可能となった。
第1図は本発明の一実施例に係る熱間押出成形における
押出荷重及び変位−時間の関係図、第2図は従来の熱間
押出成形における押出荷重及び変位−時間の関係図、第
3図は上記一実施例に係る方法と従来の方法とによりそ
れぞれ熱間押出成形された金属複合材料等温鍛造材の内
部剥離の発生状況の説明図である。
押出荷重及び変位−時間の関係図、第2図は従来の熱間
押出成形における押出荷重及び変位−時間の関係図、第
3図は上記一実施例に係る方法と従来の方法とによりそ
れぞれ熱間押出成形された金属複合材料等温鍛造材の内
部剥離の発生状況の説明図である。
Claims (1)
- 【請求項1】高圧溶湯含浸法により製造したウィスカ強
化金属複合材料のインゴットを減圧雰囲気にて加熱して
脱ガス処理を行った後、塑性加工を行うことを特徴とす
るウィスカ強化金属複合材料の塑性加工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11753090A JP2634293B2 (ja) | 1990-05-09 | 1990-05-09 | ウィスカ強化金属複合材料の塑性加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11753090A JP2634293B2 (ja) | 1990-05-09 | 1990-05-09 | ウィスカ強化金属複合材料の塑性加工方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0417918A JPH0417918A (ja) | 1992-01-22 |
JP2634293B2 true JP2634293B2 (ja) | 1997-07-23 |
Family
ID=14714073
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11753090A Expired - Fee Related JP2634293B2 (ja) | 1990-05-09 | 1990-05-09 | ウィスカ強化金属複合材料の塑性加工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2634293B2 (ja) |
-
1990
- 1990-05-09 JP JP11753090A patent/JP2634293B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH0417918A (ja) | 1992-01-22 |
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Legal Events
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |