JPH1137192A - ブレーキディスクの製造方法 - Google Patents

ブレーキディスクの製造方法

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JPH1137192A
JPH1137192A JP19695197A JP19695197A JPH1137192A JP H1137192 A JPH1137192 A JP H1137192A JP 19695197 A JP19695197 A JP 19695197A JP 19695197 A JP19695197 A JP 19695197A JP H1137192 A JPH1137192 A JP H1137192A
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JP
Japan
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reinforcing material
extrusion
aluminium
casting
aluminum
Prior art date
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Pending
Application number
JP19695197A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Nakao
靖宏 中尾
Hiroto Shoji
広人 庄子
Aritoshi Sugaya
有利 菅谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋳造欠陥のないブレーキディスクを効率よく
製造する。 【解決手段】 鋳造によって得たアルミ基複合材10を
押出し機11にて押出し成形して、例えば、外径220
mm、内径100mmの筒体12を得る。この後、押出
し成形された筒体12を切断治具にて径方向に切断し、
ディスクブレーキのディスク部を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はディスクブレーキの
ディスク部をアルミ基複合材(MMC)等の複合材料と
したブレーキディスクの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ブレーキディスクの材料としては、熱伝
導性及び機械的強度に優れていることが要求されるた
め、従来から鋳鉄が用いられるている。しかしながら、
鋳鉄は重量が大で、しかも錆びやすいという欠点を有し
ているため、最近では繊維強化金属にて製造する提案が
種々なされている。
【0003】例えば、特開昭59−173234号公報
には、Al−過共晶Si合金中に、Al23、SiCまたは
Si34からなるセラミック耐摩材と固体潤滑材を分散
させたブレーキロータを鋳造にて製造することが開示さ
れている。また、特開昭62−124244号公報に
は、アルミニウム合金中にAl23繊維、SiCウィスカ
ーまたはSi34ウィスカーが1〜10wt%添加され
た材料からなるブレーキロータを鋳造にて製造すること
が開示されている。また、特開平4−29630号公報
には、Al23繊維等をコロイダルシリカの水溶液で予
備成形した後に水分を除いてプリフォームを作成し、こ
のプリフォームに無機質粒子を添加したアルミニウム合
金またはマグネシウム合金の溶湯を含浸せしめること
で、繊維の間に無機質粒子が進入した構造の摩擦面を有
する軽量ディスクロータが開示されている。更に、特公
平7−107414号公報には、AlまたはAl基合金か
らなる内側筒体と外側筒体との間の空間に、Al基合金
をマトリクスとしこれにAl23、SiCまたはSi34
を添加した材料を充填し、これを熱間静水圧成形した
後、成形体を径方向に切断することで、内縁部と外縁部
がAlまたはAl基合金からなり、ディスク部がAl基合
金にAl23、SiCまたはSi34が添加された材料か
らなるブレーキロータを得るようにした技術が開示され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記した特開昭59−
173234号公報、特開昭62−124244号公報
及び特開平4−29630号公報に開示される製法にあ
っては、鋳造にてブレーキロータを得るため、鋳造欠陥
が生じるおそれがある。また特公平7−107414号
公報に開示される方法では1バッチの生産量が少なく設
備が大型化し、サイクルタイムも長くなるので、コスト
アップとなり、生産性の面で問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく本
発明に係るブレーキディスクの製造方法は、先ず鋳造に
よってセラミックスを強化材とするアルミ基複合材料を
製造し、次いでこのアルミ基複合材料を押出し成形して
円筒部材を製造し、この円筒部材を径方向に切断してブ
レーキのディスク部とする。このように、押出し成形す
ることで、仮に鋳造欠陥が生じていたとしても、押出し
成形によって消失する。
【0006】押出し成形する場合に、マトリクスである
アルミ合金と強化材であるセラミックとの結合が弱い
と、剥離等を生じるので、鋳造の際に強化材の表面を還
元し、金属を露出せしめておく。すると、アルミ合金と
強化材とがケミカルコンタクトの状態で強固に結合する
ので、後工程で押出し成形しても充分に耐えることがで
きる。
【0007】ここで、押出し成形にて製造する筒体の外
径を目的とするブレーキのディスク部の外径と等しくし
ておけば、後加工を簡略化することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。図1はアルミ基複合材料の製
造装置の構成概要図であり、製造装置は、加熱炉1と、
この加熱炉1内に雰囲気ガスを導入する雰囲気ガス注入
手段2と、加熱炉1内の圧力を減ずる減圧手段3と、加
熱炉1を加熱する加熱手段4から構成されている。
【0009】そして前記雰囲気ガス注入手段2は、窒素
(N2)ガスを供給するための窒素ガスボンベ2a及び
同バルブ2bと、アルゴン(Ar)ガスを供給するため
のアルゴンガスボンベ2c及び同バルブ2dを備えてお
り、前記減圧手段3は真空ポンプ3aを備えている。ま
た、前記加熱手段4は、雰囲気炉1の周囲に配設される
ヒータ4aと、不図示の温度調節器を備えている。
【0010】上記装置によって複合材を製造するには、
先ず、図2に示すように、坩堝5内にセラミック強化材
を成形したプリフォーム6をセットし、次いでこの上に
アルミニウム合金ブロック7(JIS 5056相当)
を載せ、更に別の坩堝8(図1参照)内にマグネシウム
発生源9を入れる。尚、マグネシウム発生源9は坩堝5
に入れるようにしてもよい。また、プリフォーム6をセ
ットする代りに、セラミック強化材の粒子を坩堝5に充
填してもよい。
【0011】ここで、セラミック強化材からなるプリフ
ォーム6としては、アルミナ(Al23)繊維又はアル
ミナ(Al23)粒子からなる例えば体積含有率(V
f)20%程度のものとし、また、マグネシウム発生源
9としては、例えば純マグネシウム(Mg)、又はマグ
ネシウム合金、又はアルミニウム−マグネシウム合金等
を使用する。
【0012】そして雰囲気ガス注入手段2のアルゴンガ
スボンベ2c、及び同バルブ2dから雰囲気炉1内にア
ルゴン(Ar)ガスを導入して置換し、加熱手段4によ
って雰囲気炉1内を加熱すると、マグネシウム発生源9
からマグネシウムが昇華し、マグネシウム蒸気がプリフ
ォーム6の内部に浸透・分散する。
【0013】この後、雰囲気ガス注入手段2の窒素ガス
ボンベ2a、及び同バルブ2bから雰囲気炉1内に窒素
(N2)ガスを導入すると、昇華したマグネシウムと窒
素ガスが反応して窒化マグネシウム(Mg32)が生成
され、この窒化マグネシウム(Mg32)がプリフォー
ム6の繊維又は粒子表面のアルミナ(Al23)に接触
して還元反応が進行し、Al23から酸素原子が奪い取
られ、金属(Al)が露出する。
【0014】この露出した金属は極めて活性であり、ア
ルミニウム溶湯との濡れ性が良くなるため、プリフォー
ム6の内部にアルミニウム溶湯が浸透し、ケミカルコン
タクトによって複合化されたアルミ基複合材10が得ら
れる。
【0015】次いで、アルミ基複合材10を取り出し、
表面を機械加工によって除去し、例えば外径340m
m、長さ250mmの円柱状の中実ビレットとする。そ
して、このアルミ基複合材10(中実ビレット)を図3
に示すように押出し機11にて押出し成形して外径22
0mm、内径100mmの筒体12を得る。押出し成形
は、例えばホローダイスを用い、Al基複合材10を複
数本に分割して押出しながら圧着一体化する押出し成形
とする。
【0016】この後、図4に示すように押出し成形され
た筒体12を切断治具13にて径方向に切断し、ディス
クブレーキのディスク部14を得る。尚、押出し成形の
際に筒体12の外径を目的とするディスク部14の外径
に合せておけば、後加工が簡単になる。
【0017】以上の如くして成形したディスク部14
に、図5(a)及び(b)に示すように軸受15等を取
付けることで、ディスクブレーキのロータが完成する。
【0018】図7は押出し前と押出し後の引張強さと伸
び率の関係を示すグラフであり、このグラフから、押出
し成形によって鋳造欠陥がなくなっていることが分る。
【0019】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によれば、
鋳造によってセラミックス強化材を含むアルミ基複合材
料を製造し、このアルミ基複合材料を筒状に押出し成形
し、更に筒状体を径方向に切断してディスク部にするよ
うにしたので、鋳造欠陥が残ることがない。また、押出
し成形にて製品を成形するため、プリフォームを特別な
形状に成形しなくて済む。
【0020】特に、押出し成形にて筒体を成形する際
に、当該筒体の外径を目的とするディスクの外径にして
おけば、外径を加工する手間を省略できる。
【0021】更に、鋳造によってセラミックス強化材を
含むアルミ基複合材料を製造する際に、セラミックス強
化材の表面を窒化マグネシウムと接触せしめて還元し、
セラミックス強化材の表面の少なくとも一部に金属を露
出せしめれば、アルミ合金と強化材とがケミカルコンタ
クトによって強固に結合する。したがって、この後に行
う押出し成形の際に、アルミ合金と強化材との界面にお
いて剥離が生じることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】アルミ基複合材料の製造装置の構成概要図
【図2】アルミ基複合材料を鋳造にて得るまでの工程を
説明した図
【図3】押出し成形の状態を示す断面図
【図4】押出し成形された筒体を切断している状態を示
す断面図
【図5】ディスク部の斜視図
【図6】(a)及び(b)はディスク部の完成状態の斜
視図
【図7】押出し前と押出し後の引張強さと伸び率の関係
を示すグラフ
【符号の説明】
1…加熱炉、2…雰囲気ガス注入手段、3…減圧手段、
4…加熱手段、5,8…坩堝、6…プリフォーム、7…
アルミニウム合金ブロック、9…マグネシウム発生源、
10…アルミ基複合材、11…押出し機、12…筒体、
14…ディスク部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C22C 1/09 C22C 1/09 A

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳造によってセラミックスを強化材とす
    るアルミ基複合材料を製造し、このアルミ基複合材料を
    押出し成形して円筒部材を製造し、次いでこの円筒部材
    を径方向に切断してブレーキのディスク部とすることを
    特徴とするブレーキディスクの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のブレーキディスクの製
    造方法において、前記押出し成形にて得られる円筒部材
    の外径は、目的とするブレーキのディスク部の外径と等
    しくなるように成形することを特徴とするブレーキディ
    スクの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のブレーキディスクの製
    造方法において、前記強化材は金属酸化物であり、前記
    鋳造の際には強化材を窒化マグネシウムと接触せしめ、
    強化材の少なくとも一部に金属を露出せしめた状態でア
    ルミニウム合金を強化材に浸透せしめるようにしたこと
    を特徴とするブレーキディスクの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7258209B2 (en) 2000-05-29 2007-08-21 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Brake drum and method for producing the same
JP2007319936A (ja) * 2007-09-10 2007-12-13 Honda Motor Co Ltd 鋳造装置及び鋳造方法
WO2022067600A1 (zh) * 2020-09-30 2022-04-07 房明 轻金属结构-功能双梯度复合材料制动盘(鼓)

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