JP2697851B2 - 繊維強化金属部材の製造方法 - Google Patents

繊維強化金属部材の製造方法

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JP2697851B2 JP63101300A JP10130088A JP2697851B2 JP 2697851 B2 JP2697851 B2 JP 2697851B2 JP 63101300 A JP63101300 A JP 63101300A JP 10130088 A JP10130088 A JP 10130088A JP 2697851 B2 JP2697851 B2 JP 2697851B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は繊維強化金属部材の製造方法に関する。
(従来技術) 繊維強化金属部材の製造方法には、特開昭61-87835号
公報に示すように、金属網製又は樹脂網製等の円筒状通
気性型の表面に第1、第2の繊維層を順次形成せしめた
ようなプリフォームを、金型内にセットして複合化する
ものが知られている。
このような製造方法においては、複合化の際、溶湯が
プリフォームの繊維層内に加圧浸透されることになる
が、その際、溶湯と繊維層内の各繊維とが接触して、該
溶湯の熱が奪われ、溶湯がプリフォームに十分に浸透す
る前に凝固してしまうことになる。このため、特公昭62
-38412号公報に示すように、プリフォームを金型にセッ
トする前に、該プリフォームを予熱し、プリフォームが
溶湯の熱を奪わないような方法が採られている。
(発明が解決しようとする問題点) しかし、上記方法の場合、プリフォームを金型にセッ
トした場合、該プリフォームが金型に直接、接触するこ
とから、該プリフォームの熱が金型に奪われ、該プリフ
ォームの熱が保持できないことになっている。このた
め、前述と同様に、溶湯がプリフォーム内に十分に浸透
する前に凝固し、複合化が完全には行われないことがあ
る。
また、プリフォームは、一般に製品の局部的箇所に用
いられるため、細かいものや、薄いもの等が多く、剛性
は比較的小さいものとなっている。このため、複合金型
における溶湯圧によって、プリフォームにクラックが入
ったり、該プリフォームを強く保持できないために該プ
リフォームがセット位置からずれる虞れがあった。
本発明は上記実情に鑑みてなされたもので、その目的
は、プリフォームの保有熱が金型に奪われることを防止
すると共に、プリフォームにクラックが入ることを防止
し、且つプリフォームの金型のセット位置に対する保持
を確実にすることにある。
(問題点を解決するための手段、作用) かかる目的を達成するために本発明にあっては、 プリフォームを予熱し、それを金型にセットして加圧
鋳造する繊維強化金属部材の製造方法において、 前記プリフォームを、溶湯の侵入を許容する多孔質芯
材の周囲に短繊維層を配設した構成とし、 前記プリフォームの金型へのセットを、該プリフォー
ムの短繊維層を該金型に対して離間させつつ該プリフォ
ームの多孔質芯材を介して行なう構成としてある。
上述の構成により、プリフォームは、短繊維層を金型
に対して離間させつつ断熱性を有する多孔質芯材を介し
て金型に接触することになり、プリフォームの保有熱が
金型に逃げることを極力抑えることができることにな
る。
また、プリフォームは多孔質芯材によって補強され
て、該プリフォームの剛性が高められることになり、プ
リフォームに、溶湯圧によってクラックが入ることを防
止できることになる。
さらに、プリフォームを補強材としての多孔質芯材を
介して金型にセットすることから、金型に対して強固に
保持できることになり、金型のセット位置に対するプリ
フォームの保持を確実にすることができることになる。
さらにまた、短繊維層を金型に対して離間させつつ、
プリフォームの多孔質芯材が金型に対して支持されるこ
とから、多孔質芯材と溶湯とが、直接、接触する部分も
存在することになり、溶湯を多孔質芯材側からも加工充
填することができ、複合化をより確実に行うことができ
ることになる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を、ロータリエンジンにおける
ロータのアペックスシール溝強化用成形体を例にとっ
て、具体的に図面に基づいて説明する。
i) 先ず、プリフォーム1を成形する。
プリフォーム1は、第1図、第2図に示すように、棒
状の多孔質芯材2の周囲に円筒状の短繊維層3を配設し
た構成とされており、多孔質芯材2の両端部2aは、短繊
維層3の両端面3aから幾分突出している。
多孔質芯材としては、本実施例においては、気孔率90
%程度のNi多孔質体が用いられており、該Ni多孔質体は
断熱性を有することになっている。
短繊維層3には、本実施例においては、アルミナ短繊
維(95Al23・5SiO2:密度0.495g/cm3)が用いられて
おり、該短繊維層3の気孔率は85%程度とされている。
上記プリフォーム1の成形は、第3図に示すように、
先ず、繊維成形体成形型4内に、多孔質芯材2を配設し
て該多孔質芯材2を中心として環状空間5を形成した状
態とし、それを溶液層6内の短繊維溶液7中に入れ、そ
の状態で成形型4内を多孔質芯材2を介して吸引する。
これにより、第1図、第2図に示すような形状と略同様
の成形体を得ることになる。この場合、短繊維溶液中に
は、アルミナ短繊維、コロイダルシリカ、カチオン化デ
ンプン、凝集防止剤、ラテックス系有機バインダ、無気
バインダ等が配合されている。次いで、上記成形体を、
例えば600℃1〜2hr加熱保持して有機バインダを除去
し、その後、1000℃で1〜3hr、非酸化雰囲気(又は還
元雰囲気)中にて加熱保持し、コロイダルシリカ(Si
O2)を焼成し、短繊維同志を接着する。これにより、前
記プリフォーム1が完成されることになる。
ii) 次に、プリフォーム1を予熱する。
プリフォーム1の予熱は、通常の条件の下で行なわれ
ることになり、本実施例においては、プリフォーム1
は、300℃〜400℃に予熱される。
これによって、後述の加圧鋳造の際における溶湯は、
短繊維層3に浸透する際に熱が奪われることがなくな
る。
iii) 次いで、プリフォーム1を金型8内にセットす
る。
本実施例においては、プリフォーム1は、ロータリエ
ンジンのロータのアペックスシール溝の強化のために用
いられるため、第4図に示すように、金型8内のキャビ
ティ9外周側において、多孔質芯材2の両端部を介して
該金型8に強固に支持される。尚、第4図中、10は、中
子である。
これによって、プリフォーム1は、短繊維層3が金型
8に接触せず、断熱性を有する多孔質芯材2が金型8に
接触することになり、該プリフォーム1は、前述の予熱
に基づく保有熱を金型8に奪われることが抑制されるこ
とになる。
iv) 続いて、加圧鋳造を行なう。
加圧鋳造には、本実施例においては、第4図に示すよ
うに溶湯鋳造方法が用いられることになっている。すな
わち、この方法においては、キャビティ9内にAl合金溶
湯11がプランジャ12によって押込まれ、プリフォームに
短繊維層3の空隙部分にAl合金溶湯11を加圧充填される
と共に、プリフォーム1と中子10とはAl合金溶湯11で鋳
ぐるまれる。
この場合、Al合金成分、溶湯温度、溶湯圧力には、通
常の成分、条件が用いられることになっている。その一
例として下記の成分、条件が用いられることになってい
る。
Al合金成分: (wt%) 溶湯温度:750℃ 溶湯圧力:600kg/cm2 このような加圧鋳造によりプリフォーム1には、溶湯
圧が作用することになる。しかし、プリフォーム1は多
孔質芯材2によって補強されて、該プリフォーム1剛性
の高められており、溶湯圧によってプリフォーム1にク
ラックが入ることが防がれることになる。
また、通常であれば、溶湯圧に基づきプリフォーム1
が金型8のセット位置からずらされる虞れがあるが、前
述のように、補強材としての多孔質芯材2をもって金型
8に強固に保持できることになり、溶湯圧に基づきプリ
フォーム1が金型8のセット位置からずれることが確実
に防止できることになる。
さらに、プリフォーム1は、短繊維層3を金型8に接
触させず多孔質芯材2の両端部をもって金型8によって
支持するため、前述のように、多孔質芯材2の両端部2a
は短繊維層3の両端面3aよりも突出しており、加圧鋳造
の際、その両端部2aは溶湯11と直接、接触することにな
る。このため、多孔質芯材2(内側)から溶湯をプリフ
ォーム1に対して加圧充填することができることにな
り、複合化をより確実に行なうことができることにな
る。
v) この後、熱処理が行なわれる。
熱処理は、金属間化合物生成と共に強度向上を考慮し
て溶体化処理と時効処理とが行なわれる。この熱処理も
通常の条件、例えば、 溶体化処理:520℃×4hrの後、水冷 時効処理:170℃×10hrの後、空冷 の下で行なわれる。
この熱処理の後、第5図、第6図に示すように、鋳造
品にアペックスシール溝14が機械加工されて、ロータ13
を得ることになる。
これにより、アペックスシール溝14周辺部には、第6
図に示すようにNi多孔質体複合部15とアルミナ短繊維複
合部16とが形成されることになる。このNi多孔質体複合
部15においては、前述の熱処理によりNi-Al金属間化合
物層が生成され、耐摩耗性が向上することになり、アル
ミナ短繊維複合部16においては、アルミナ短繊維に基づ
き硬さ、耐へたり性が向上することになる。
したがって、アペックスシール溝14の周辺部において
は、先端部14aは耐へたり性が要求され、該溝14の底部1
4bにおいては耐摩耗性が要求されるが、前述のようにNi
多孔質体複合部15とアルミナ短繊維複合部16とが形成さ
れる結果、上述の要求を十分に満足できることになる。
第7図〜第9図は他の実施例を示すものである。この
実施例において、前記実施例と同一構成要素については
同一符号を付してその説明を省略する。
この実施例は、複合化を確実にすると共に、アペック
スシール溝14周辺部の熱伝導を向上させたものである。
すなわち、先ず、アペックスシール溝14強化用短繊維
成形体17を準備する。この短繊維成形体17には、第7図
に示すように、縦穴18と該縦穴18から該成形体17の側面
に開口する複数の横穴19とが形成されており、このうち
縦穴18は、ロータ13の完成時において、アペックスシー
ル溝14の底部14bに位置するように設定されている。こ
の場合、短繊維成形体17の短繊維には、例えば下記のよ
うなものが用いられることになっている。
この短繊維成形体17は前述の実施例のように加圧鋳造
によって鋳ぐるまれることになり、これによって、第8
図に示すように短繊維成形体17に該当する部分は複合化
されて複合部20をなし、縦穴18及び横穴19は短繊維が存
在しないことから未複合部21をなすことになる。この
後、第9図に示すように、機械加工によってアペックス
シール溝14が形成され、該溝14の底部14bには前記縦穴1
8に相当する未複合部21が位置されることになる。
したがって、上記構成においては、加圧鋳造に際し、
溶湯が縦穴18及び横穴19にも流れ、そこから短繊維成形
体17内部に浸透することから、複合化が確実となる。ま
た、両穴18の部分は複合化されていないため、熱伝導が
向上することになり、ロータ13の使用により、アペック
スシール溝14における熱を逃がし易くなり、該溝14の温
度上昇を防止することが可能となる。
(発明の効果) 本発明は以上述べたように、プリフォームの保有熱を
金型に逃がすことを極力抑制することができる。
また、溶湯圧によってプリフォームにクラックが入る
ことを防止することができる。
さらに、プリフォームの金型のセット位置に対する保
持を確実にすることができる。
さらにまた、溶湯を多孔質芯材側からも加圧充填する
ことができ、複合化をより確実に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はプリフォームを示す斜視図、 第2図は第1図の縦断面図、 第3図はプリフォームの成形の一工程を説明する説明
図、 第4図は溶湯鋳造方法を説明する説明図、 第5図はロータリエンジンのロータを示す斜視図、 第6図は第5図のV−V線拡大断面図、 第7図は他の実施例に係る短繊維成形体を示す斜視図、 第8図は、短繊維成形体を鋳ぐるんだ後の状態を示す縦
断面図、 第9図は完成されたロータにおけるアペックスシール溝
周辺を示す部分拡大斜視図である。 1:プリフォーム 2:多孔質芯材 3:短繊維層 8:金型

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プリフォームを予熱し、それを金型にセッ
    トして加圧鋳造する繊維強化金属部材の製造方法におい
    て、 前記プリフォームを、溶湯の侵入を許容する多孔質芯材
    の周囲に短繊維層を配設した構成とし、 前記プリフォームの金型へのセットを、該プリフォーム
    の短繊維層を該金型に対して離間させつつ該プリフォー
    ムの多孔質芯材を介して行なう、 ことを特徴とする繊維強化金属部材の製造方法。
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JP4080053B2 (ja) * 1998-03-23 2008-04-23 電気化学工業株式会社 複合体の製造方法
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