JPH11335115A - 疎水性エアロゲルの製法 - Google Patents

疎水性エアロゲルの製法

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JPH11335115A
JPH11335115A JP10142769A JP14276998A JPH11335115A JP H11335115 A JPH11335115 A JP H11335115A JP 10142769 A JP10142769 A JP 10142769A JP 14276998 A JP14276998 A JP 14276998A JP H11335115 A JPH11335115 A JP H11335115A
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JP
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treatment
ammonia
hydrophobic
supercritical drying
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Withdrawn
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JP10142769A
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English (en)
Inventor
Kenji Sonoda
健二 園田
Masaru Yokoyama
勝 横山
Mikio Sei
三喜男 清
Hiroshi Yokogawa
弘 横川
Kenji Tsubaki
健治 椿
Nobuaki Yabunouchi
伸晃 薮ノ内
Keiji Kosaka
啓詞 高坂
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多量の溶媒を使用する必要なく、疎水化処理
の際に発生するアンモニアを効率的に除去することがで
きる疎水性エアロゲルの製法を提供する。 【解決手段】骨格が(SiO2m(mは正の整数)で且
つシラノール基を有するゲルを、疎水化処理の際に副生
成物としてアンモニアを生じるシリル化剤を疎水化処理
剤として使用して疎水化処理し、次いで超臨界乾燥する
ことによって疎水性エアロゲルを製造する。この際に、
疎水化処理後の処理液を二酸化炭素と接触させ、処理液
中のアンモニアを炭酸アンモニウムとして析出させて除
去する。二酸化炭素とアンモニアの反応によって多量の
溶媒を用いることなくアンモニアを除去することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、断熱性など多孔質
材料に特有の機能及び透光性を有し、疎水性に優れた特
性を有するエアロゲルの製法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エアロゲルは透光性を有する断熱材料と
して有用であるが、このようなエアロゲルの製法とし
て、米国特許第4402927号明細書、米国特許第4
43296号明細書、米国特許第4610863号明細
書に開示されているように、アルコキシシラン(シリコ
ンアルコキシドやアルキルシリケートとも称する)を加
水分解し、これを縮重合して得られるゲルを、分散媒の
存在下で、この分散媒の臨界点以上の超臨界条件で乾燥
する方法がある。
【0003】そしてこの方法では、超臨界乾燥時の分散
媒として二酸化炭素やエタノールなどの有機溶媒が用い
られている。しかし、二酸化炭素を分散媒として用いて
超臨界乾燥することにより得られたエアロゲルは表面に
シラノール基を有しているために、吸湿性が発現し、雰
囲気中の水分を吸着し易い。さらに吸着した水分によっ
て親水性の高いシラノール基が生成されて、雰囲気中の
水分を経時とともに吸着し易くなる。またエタノールな
どの有機溶媒を分散媒として超臨界乾燥して得られたエ
アロゲルについては、表面にアルコキシル基を有してい
るために、超臨界乾燥直後は疎水性を有しているもの
の、このアルコキシル基は経時的に雰囲気中の水分によ
り加水分解され、その結果、表面にシラノール基を形成
して同様に雰囲気中の水分を吸収するようになる。
【0004】このように水分を吸収することによって、
エアロゲルはその透光性や断熱性等の光学的、熱的な特
性が低下し、さらにこの水分の吸着に起因する収縮に伴
って寸法の変化や割れが生じ、品質や性能の劣化を招い
て実用性に欠けることになるという問題があった。
【0005】そこで本発明者らは、このエアロゲルの水
分の吸着という欠点を克服するために、上記のアルコキ
シシランや水ガラスなどを原料としたゲルを液体溶媒中
で疎水化処理し、この後に超臨界乾燥を行なうようにす
ることで、水分の吸着による上記のような特性が経時的
に劣化することがないエアロゲルを製造する方法を見出
した(特開平5−279011号公報、特開平8−34
2176号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のように
ゲルを疎水化処理するにあたって、疎水化処理工程で疎
水化処理剤としてヘキサメチルジシラザン、N−トリメ
チルシリルイミダゾールなどのトリメチルシリルアミン
類を用いた場合、疎水化反応の副生成物としてアンモニ
アが発生する。例えば、ヘキサメチルジシラザンはSi
(CH33−NH−Si(CH33の化学構造式を有す
るが、ゲルの表面のシラノール基と疎水化反応するとき
に分解してNH3が発生する。
【0007】そしてこのように発生したアンモニアがゲ
ル内に含有されたまま、二酸化炭素による超臨界乾燥を
行なうと、超臨界乾燥工程中にアンモニアと二酸化炭素
が反応して炭酸アンモニウムを生じ、この結果、超臨界
乾燥装置の配管中に炭酸アンモニウムが析出して配管を
詰まらせるという問題が発生するものであった。
【0008】この問題を回避するため、疎水化処理後
に、疎水化処理剤を溶解したものと同一の有機溶媒を用
いてゲルを洗浄し、ゲル内のアンモニアをこの溶媒で洗
浄して除去した後、超臨界乾燥を行なうようにしてい
る。しかしながらこのようにアンモニアを溶媒で洗浄除
去するためには、多量の有機溶媒を必要とし、経済的に
不利になるばかりでなく、多量の有機溶媒の廃棄が必要
になって環境保護の点からも問題を有するものであっ
た。
【0009】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、多量の溶媒を使用する必要なく、疎水化処理の際
に発生するアンモニアを効率的に除去することができる
疎水性エアロゲルの製法を提供することを目的とするも
のである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
疎水性エアロゲルの製法は、骨格が(SiO2m(mは
正の整数)で且つシラノール基を有するゲルを、疎水化
処理の際に副生成物としてアンモニアを生じるシリル化
剤を疎水化処理剤として使用して疎水化処理し、次いで
超臨界乾燥することによって疎水性エアロゲルを製造す
るにあたって、疎水化処理後の処理液を二酸化炭素と接
触させ、処理液中のアンモニアを炭酸アンモニウムとし
て析出させて除去することを特徴とするものである。
【0011】また本発明の請求項2に係る疎水性エアロ
ゲルの製法は、骨格が(SiO2m(mは正の整数)で
且つシラノール基を有するゲルを、疎水化処理の際に副
生成物としてアンモニアを生じるシリル化剤を疎水化処
理剤として使用して疎水化処理し、次いで超臨界乾燥す
ることによって疎水性エアロゲルを製造するにあたっ
て、疎水化処理後の処理液中に酸性物質を添加し、処理
液中のアンモニアをアンモニウム塩として析出させて除
去することを特徴とするものである。
【0012】また本発明の請求項3に係る疎水性エアロ
ゲルの製法は、骨格が(SiO2m(mは正の整数)で
且つシラノール基を有するゲルを、疎水化処理の際に副
生成物としてアンモニアを生じるシリル化剤を疎水化処
理剤として使用して疎水化処理し、次いで超臨界乾燥す
ることによって疎水性エアロゲルを製造するにあたっ
て、疎水化処理後の処理液中のアンモニアを吸着剤によ
り吸着して除去することを特徴とするものである。
【0013】また本発明の請求項4に係る疎水性エアロ
ゲルの製法は、骨格が(SiO2m(mは正の整数)で
且つシラノール基を有するゲルを、疎水化処理の際に副
生成物としてアンモニアを生じるシリル化剤を疎水化処
理剤として使用して疎水化処理し、次いで超臨界乾燥す
ることによって疎水性エアロゲルを製造するにあたっ
て、疎水化処理後の処理液中のアンモニアをイオン交換
樹脂により除去することを特徴とするものである。
【0014】また本発明の請求項5に係る疎水性エアロ
ゲルの製法は、骨格が(SiO2m(mは正の整数)で
且つシラノール基を有するゲルを、疎水化処理の際に副
生成物としてアンモニアを生じるシリル化剤を疎水化処
理剤として使用して疎水化処理し、次いで超臨界乾燥す
ることによって疎水性エアロゲルを製造するにあたっ
て、疎水化処理剤を水に対する貧溶媒に溶解して用いて
疎水化処理をし、疎水化処理後の処理液を水と接触させ
ることによって、処理液中のアンモニアを水に溶解させ
て除去することを特徴とするものである。
【0015】また本発明の請求項6に係る疎水性エアロ
ゲルの製法は、骨格が(SiO2m(mは正の整数)で
且つシラノール基を有するゲルを、疎水化処理の際に副
生成物としてアンモニアを生じるシリル化剤を疎水化処
理剤として使用して疎水化処理し、次いで超臨界乾燥す
ることによって疎水性エアロゲルを製造するにあたっ
て、疎水化処理後のゲル内に含まれるアンモニアを、超
臨界乾燥工程中で吸着剤に吸着させて除去することを特
徴とするものである。
【0016】また請求項7の発明は、上記シリル化剤と
して、ヘキサメチルジシラザン、N−トリメチルシリル
イミダゾールなどのトリメチルシリルアミン類を用いる
ことを特徴とするものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0018】骨格が(SiO2m(mは正の整数)で且
つシラノール基を有するゲルは、原料としてアルコキシ
ドや水ガラスを用い、特開平5−279011号公報等
で既知の方法で作製することができる。
【0019】このゲルには疎水化処理工程で疎水化処理
がなされる。疎水化処理は、ゲルの表面に存在するシラ
ノール基の水酸基を疎水化処理剤の官能基と反応させ、
疎水化処理剤の疎水基と置換させることによって疎水化
するために行なうものである。疎水化処理を行なう手法
としては、特に限定されるものではないが、例えば、疎
水化処理剤を溶媒に溶解させた疎水化処理液中にゲルを
浸漬し、混合するなどしてゲル内に疎水化処理剤を浸透
させた後、必要に応じて加熱して、疎水化反応を行なわ
せる方法などがある。
【0020】ここで、疎水化処理に用いる溶媒として
は、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノー
ル、キシレン、トルエン、ベンゼン、N,N−ジメチル
ホルムアミド、ヘキサメチルジシロキサン等を挙げるこ
とができるが、疎水化処理剤が容易に溶解し、かつ、疎
水化処理前のゲルが含有する溶媒と置換可能なものであ
れば、上記のものに限定されるものではない。また後の
工程で超臨界乾燥が行なわれるために、超臨界乾燥の容
易な媒体、例えばメタノール、エタノール、イソプロパ
ノール、液体二酸化炭素などと同一種類もしくはそれと
置換可能なものが好ましい。
【0021】上記のように疎水化処理を行なうにあたっ
て、疎水化処理剤としてはシリル化剤が使用されるが、
このシリル化剤としてヘキサメチルジシラザン、N−ト
リメチルシリルイミダゾールなどのようなトリメチルシ
リルアミン類を用いる場合、既述のように疎水化反応の
副生成物としてアンモニアが発生する。そこで請求項1
乃至5の発明では、疎水化反応の疎水化処理液中に副生
成物として生じたアンモニアを除去した後、ゲルを超臨
界乾燥するようにしている。
【0022】すなわち、請求項1の発明は、疎水化処理
後の疎水化処理液を二酸化炭素と接触させ、次式のよう
に処理液中のアンモニアを二酸化炭素と反応させて炭酸
アンモニウムとして析出させ、除去するようにしてい
る。
【0023】 2NH3+CO2+2H2O→(NH42・CO3・H2O 疎水化処理液を二酸化炭素と接触させる方法としては、
ゲルが浸漬されている疎水化処理液に二酸化炭素を吹き
込んで流通させる方法等がある。そして処理液をフィル
ターに通してろ過することによって、析出した炭酸アン
モニウムを除去することができるものであり、ろ過して
炭酸アンモニウムを除去したろ液は再度処理液中に返送
して循環させるようにするのがよい。尚、この場合に
は、疎水化処理に用いる溶媒としては析出した炭酸アン
モニウムを溶解しない溶媒、例えばエタノールなどを選
択して使用する必要がある。
【0024】また請求項2の発明は、疎水化処理後の疎
水化処理液中に酸性物質を添加し、処理液中のアンモニ
アをアンモニウム塩として析出させて除去するようにし
ている。酸性物質としては、ほう酸、硫酸、塩酸、硝
酸、リン酸などの無機酸や、シュウ酸、蟻酸、酢酸など
の有機酸を用いることができる。これらの酸性物質、例
えばシュウ酸をゲルが浸漬されている疎水化処理液に添
加することによって、次式のようにアンモニウム塩、例
えばシュウ酸アンモニウム塩を析出させることができ
る。
【0025】 2NH3+COOH・COOH→(NH42・C24 そして処理液をフィルターに通してろ過することによっ
て、析出したアンモニウム塩を除去することができるも
のであり、ろ過してアンモニウム塩を除去したろ液は再
度処理液中に返送して循環させるようにするのがよい。
尚、この場合には、疎水化処理に用いる溶媒としては析
出したアンモニウム塩を溶解しない溶媒、例えば析出す
るアンモニウム塩がシュウ酸アンモニウムの場合はエタ
ノールなどを選択して使用する必要がある。
【0026】また請求項3の発明は、疎水化処理後の疎
水化処理液中のアンモニアを吸着剤により吸着して除去
するようにしている。吸着剤としては、活性炭、ゼオラ
イト、シリカゲル、塩化カルシウム、珪酸アルミニウム
などを用いることができるものであり、例えば、吸着剤
を充填したカラムにゲルが浸漬されている疎水化処理液
を通過させることによって、吸着剤と処理液とを接触さ
せ、処理液中のアンモニアを吸着剤に吸着除去すること
ができるものであり、アンモニアを除去した処理液は元
の処理液に返送して循環させるようにするのがよい。
【0027】また請求項4の発明は、疎水化処理後の処
理液中のアンモニアをイオン交換樹脂により除去するよ
うにしている。イオン交換樹脂としては、カチオン交換
型の樹脂が好ましく、例えば、イオン交換樹脂を充填し
たカラムにゲルが浸漬されている疎水化処理液を通過さ
せることによって、イオン交換樹脂と処理液とを接触さ
せ、処理液中のアンモニアをイオン交換樹脂とイオン交
換させて除去することができるものであり、アンモニア
を除去した処理液は元の処理液に返送して循環させるよ
うにするのがよい。
【0028】また請求項5の発明は、疎水化処理剤を水
に対する貧溶媒に溶解した疎水化処理液を用いて疎水化
処理を行ない、疎水化処理後のこの疎水化処理液を水と
接触させることによって、疎水化処理液中のアンモニア
を水に溶解させて除去するようにしている。このような
水に対する貧溶媒としては、ベンゼン、キシレン、トル
エン、シクロヘキサン、シリコーンオイル、ヘキサメチ
ルジシロキサン等を用いることができ、この貧溶媒に疎
水化処理剤を溶解して調製した疎水化処理液にゲルを浸
漬等して疎水化処理した後、このゲルが浸漬されている
疎水化処理液を水と混合、攪拌することによって、疎水
化処理剤の貧溶媒中のアンモニアを水中に溶解させ、静
置して水と貧溶媒層と水層とに層分離させ、貧溶媒層を
分離・回収して再度疎水化処理液に返送して循環させ
る。この操作を繰り返すことによって、疎水化処理剤か
らアンモニアを水に移行させて除去することができるも
のである。この方法では、アンモニアを除去するために
多量の水が必要であるが、安価な水であるために経済的
に不利になるようなことはなく、また廃棄しても環境保
護が問題になるようなこともないものである。
【0029】上記のようにして疎水化処理を行なった
後、ゲルを超臨界乾燥する。超臨界乾燥とは、ゲルに含
まれている分散媒(溶媒)の臨界点または臨界点よりも
高温高圧の雰囲気中で分散媒を徐々に除去する乾燥法で
ある。
【0030】上記の疎水化処理されたゲルを超臨界乾燥
する方法としては、特開平5−279011号公報等で
既知であるが、例えば、ゲルを液化二酸化炭素(50〜
60気圧程度)中に浸漬し、ゲルの含む溶媒の全部又は
一部をこの溶媒よりも臨界点が低い液化二酸化炭素に置
換し、この後、二酸化炭素の単独系、あるいは二酸化炭
素と溶媒との混合系の超臨界条件下で乾燥する方法があ
る。
【0031】ここで、上記の請求項1乃至5の発明で
は、疎水化反応の副生成物として発生するアンモニア
を、超臨界乾燥の工程の前に除去するようにしている
が、請求項6の発明では、疎水化処理後のゲル内に含ま
れるアンモニアを、超臨界乾燥工程中で吸着剤に吸着さ
せて除去するようにしている。すなわち、疎水化処理液
に浸漬して疎水化処理を施したゲルを、疎水化処理の際
に発生するアンモニアをゲル内に含有させたまま、吸着
剤と共に超臨界乾燥容器に入れることによって、超臨界
乾燥工程中でアンモニアを吸着剤に吸着させて除去する
ことができるものである。この吸着剤としては、上記し
たものを用いることができる。上記のように、疎水化反
応の副生成物として発生するアンモニアを、超臨界乾燥
の工程の前に、或いは超臨界乾燥工程で除去することに
よって、超臨界乾燥工程中に、超臨界乾燥の分散媒とし
て用いる二酸化炭素とアンモニアが反応して炭酸アンモ
ニウムを生じるようなことがなくなり、この結果、超臨
界乾燥装置の配管中に炭酸アンモニウムが析出して配管
を詰まらせることを未然に防ぐことができるものであ
る。
【0032】以上のように疎水化処理剤を用いて疎水化
処理をし、さらに超臨界乾燥をしてゲルの含有する溶媒
を除去することにより、優れた疎水性が付与された透光
性を有する多孔質のエアロゲルを得ることができるもの
である。すなわち、このエアロゲルは雰囲気中の水分を
吸着することがなく、吸水による経時的な特性の低下が
なくなるものである。また超臨界乾燥することによっ
て、ゲル内の溶媒の相転移、いわゆる気化・凝縮が起こ
らないために、溶媒を除去する際にゲルの構造体の破
壊、凝集を抑制することができるものである。特に、湿
潤ゲル時に疎水化処理を施しておくと、超臨界乾燥時の
寸法収縮が殆どなくなり、溶媒を除去して得られるエア
ロゲルは軽量で断熱性等の性能が非常に優れたものにな
るものである。
【0033】このように以上の方法で得られたエアロゲ
ルは非常に微細なシリカ粒子からなる構造体であり、そ
の粒子は光の波長よりはるかに小さく、且つ粒子空間は
空気の平均自由工程よりも小さく均一なため、熱伝導率
が小さく、多孔体であるにもかかわらず透光性を有する
ものである。このエアロゲルは、例えば、開口部での断
熱材、音響材料、チェレンコフ素子、触媒担体等の用途
に有用である。
【0034】
【実施例】以下本発明を実施例によって具体的に説明す
る。
【0035】(実施例1)アルコシキシランとしてテト
ラメトキシシランのオリゴマー(コルコート株式会社製
「メチルシリケート51」:平均分子量約470)を4
7重量部、溶媒としてエタノールを198重量部、水を
35重量部、触媒として15Nのアンモニア水を1.3
重量部配合し、1時間攪拌することによって得られたゾ
ルを容器中に流し込み、室温で1日放置してゲルを作製
した。得られたゲルの形状は直径50mm、厚み10m
mであった。
【0036】次に、得られたゲルを0.6mol/L濃
度のヘキサメチレルジシラザン(東レダウコーニングシ
リコーン株式会社製試薬)のエタノール溶液として調製
した疎水化処理液に浸漬し、78℃で攪拌しながら24
時間疎水化処理した。
【0037】次に、疎水化処理後の疎水化処理液に二酸
化炭素を5L(リットル)/分の流量で2時間流通さ
せ、アンモニアを炭酸アンモニウムとして析出させた。
そして疎水化処理液をフィルターに通してろ過すること
によって、析出した炭酸アンモニウムを除去し、ろ過し
て炭酸アンモニウムを除去したろ液を再度疎水化処理液
中に返送して循環させた。
【0038】次に、この疎水化処理をしたゲルを超臨界
乾燥容器中に入れ、二酸化炭素により容器内を二酸化炭
素の超臨界条件である、80℃、160気圧にし、超臨
界乾燥を約5時間行なって、疎水性エアロゲルを得た。
【0039】(実施例2)実施例1と同様にして疎水化
処理を行ない、疎水化処理後の疎水化処理液中にシュウ
酸を添加していき、アンモニアをシュウ酸アンモニウム
として析出させた。そして疎水化処理液をフィルターに
通してろ過することによって、析出したシュウ酸アンモ
ニウムを除去し、ろ過してシュウ酸アンモニウムを除去
したろ液を再度疎水化処理液中に返送して循環させた。
ここで、疎水化処理液の循環速度は0.05L/分であ
り、この操作を5時間行なった。また添加したシュウ酸
の総量は疎水化処理液1L当たり約0.5モルであっ
た。後は、実施例1と同様に超臨界乾燥を行なって、疎
水性エアロゲルを得た。
【0040】(実施例3)実施例1と同様にして疎水化
処理を行ない、疎水化処理後の疎水化処理液を、吸着剤
として活性炭を充填したカラム中に通して循環させ、ア
ンモニアを吸着除去した。ここで、疎水化処理液の循環
速度は0.05L/分であり、この操作を5時間行なっ
た。また疎水化処理液1Lにつき使用した活性炭の量は
500gであった。後は、実施例1と同様に超臨界乾燥
を行なって、疎水性エアロゲルを得た。
【0041】(実施例4)実施例1と同様にして作製し
たゲルを、0.6mol/L濃度のヘキサメチレルジシ
ラザン(東レダウコーニングシリコーン株式会社製試
薬)のイソプロパノール溶液として調製した疎水化処理
液に浸漬し、78℃で攪拌しながら24時間疎水化処理
した。
【0042】次に、疎水化処理後の疎水化処理液を、イ
オン交換樹脂(オルガノ株式会社製「アンバーライトI
R−120B」)を充填したカラム中に通して循環さ
せ、アンモニアを除去した。ここで、疎水化処理液の循
環速度は0.05L/分であり、この操作を5時間行な
った。また疎水化処理液1Lにつき使用したイオン交換
樹脂の量は500gであった。後は、実施例1と同様に
超臨界乾燥を行なって、疎水性エアロゲルを得た。
【0043】(実施例5)実施例1と同様にして作製し
たゲルを、0.6mol/L濃度のヘキサメチレルジシ
ラザン(東レダウコーニングシリコーン株式会社製試
薬)のキシレン溶液として調製した疎水化処理液に浸漬
し、78℃で攪拌しながら24時間疎水化処理した。
【0044】次に、疎水化処理後の疎水化処理液を、等
量の水と混合してアンモニアを水中に溶解させた後、
0.5時間静置してキシレン層と水層に層分離させ、キ
シレン層を分離回収した。そしてこの回収液に等量の水
を混合して層分離させる操作をさらに9回繰り返すこと
によって、アンモニアを除去した。後は、実施例1と同
様に超臨界乾燥を行なって、疎水性エアロゲルを得た。
【0045】(実施例6)実施例1と同様にして疎水化
処理を行ない、疎水化処理後のゲルをそのまま超臨界乾
燥容器に入れ、さらに吸着剤として活性炭を、超臨界乾
燥容器1L当たり500gの割合で超臨界乾燥容器内に
入れた。そして実施例1と同様にして超臨界乾燥を行な
って、疎水性エアロゲルを得た。
【0046】(比較例1)実施例1と同様にして疎水化
処理を施したゲルを、そのまま超臨界乾燥容器内に入
れ、そして実施例1と同様にして超臨界乾燥を行なっ
て、疎水性エアロゲルを得た。
【0047】(比較例2)実施例1と同様にして疎水化
処理を施したゲルをイソプロパノールで洗浄することに
よって、アンモニアを除去した。後は、実施例1と同様
に超臨界乾燥を行なって、疎水性エアロゲルを得た。こ
のとき、ゲルの洗浄に要したイソプロパノールの量は、
ゲル1L当たり、12Lであった。
【0048】上記のように実施例1〜6及び比較例1,
2のようにして疎水性エアロゲルを製造するにあたっ
て、疎水化処理の際に発生するアンモニアを除去するよ
うにした実施例1〜6及び比較例2のものでは、超臨界
乾燥工程で配管の詰まりは発生しなかったが、アンモニ
アの除去を行なわない比較例2では、超臨界乾燥工程で
配管の詰まりが発生した。また、比較例1ではアンモニ
アを除去するようにしているが、多量の有機溶媒を必要
とするものであった。実施例1〜6及び比較例1,2で
得た疎水性エアロゲルのかさ密度、光透過率、熱伝導率
を表1に示す。
【0049】
【0050】
【表1】
【0051】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1に係る疎
水性エアロゲルの製法は、骨格が(SiO2m(mは正
の整数)で且つシラノール基を有するゲルを、疎水化処
理の際に副生成物としてアンモニアを生じるシリル化剤
を疎水化処理剤として使用して疎水化処理し、次いで超
臨界乾燥することによって疎水性エアロゲルを製造する
にあたって、疎水化処理後の処理液を二酸化炭素と接触
させ、処理液中のアンモニアを炭酸アンモニウムとして
析出させて除去するようにしたので、二酸化炭素とアン
モニアの反応によって多量の溶媒を用いることなくアン
モニアを除去することができものであり、超臨界乾燥工
程中に、超臨界乾燥の分散媒として用いる二酸化炭素と
アンモニアが反応して炭酸アンモニウムを生じるような
ことがなくなって、超臨界乾燥装置の配管中に炭酸アン
モニウムが析出して配管を詰まらせることを未然に防ぐ
ことができるものである。
【0052】また請求項2の発明は、疎水化処理後の処
理液中に酸性物質を添加し、処理液中のアンモニアをア
ンモニウム塩として析出させて除去するようにしたの
で、酸性物質とアンモニアの反応によって多量の溶媒を
用いることなくアンモニアを除去することができもので
あり、超臨界乾燥工程中に、超臨界乾燥の分散媒として
用いる二酸化炭素とアンモニアが反応して炭酸アンモニ
ウムを生じるようなことがなくなって、超臨界乾燥装置
の配管中に炭酸アンモニウムが析出して配管を詰まらせ
ることを未然に防ぐことができるものである。
【0053】また請求項3の発明は、疎水化処理後の処
理液中のアンモニアを吸着剤により吸着して除去するよ
うにしたので、吸着剤による吸着によって多量の溶媒を
用いることなくアンモニアを除去することができもので
あり、超臨界乾燥工程中に、超臨界乾燥の分散媒として
用いる二酸化炭素とアンモニアが反応して炭酸アンモニ
ウムを生じるようなことがなくなって、超臨界乾燥装置
の配管中に炭酸アンモニウムが析出して配管を詰まらせ
ることを未然に防ぐことができるものである。
【0054】また請求項4の発明は、疎水化処理後の処
理液中のアンモニアをイオン交換樹脂により除去するよ
うにしたので、イオン交換樹脂によって多量の溶媒を用
いることなくアンモニアを除去することができものであ
り、超臨界乾燥工程中に、超臨界乾燥の分散媒として用
いる二酸化炭素とアンモニアが反応して炭酸アンモニウ
ムを生じようなことがなくなって、超臨界乾燥装置の配
管中に炭酸アンモニウムが析出して配管を詰まらせるこ
とを未然に防ぐことができるものである。
【0055】また請求項5の発明は、疎水化処理剤を水
に対する貧溶媒に溶解して用いて疎水化処理をし、疎水
化処理後の処理液を水と接触させることによって、処理
液中のアンモニアを水に溶解させて除去するようにした
ので、水にアンモニアを溶解させることによって多量の
溶媒を用いることなくアンモニアを除去することができ
ものであり、超臨界乾燥工程中に、超臨界乾燥の分散媒
として用いる二酸化炭素とアンモニアが反応して炭酸ア
ンモニウムを生じるようなことがなくなり、超臨界乾燥
装置の配管中に炭酸アンモニウムが析出して配管を詰ま
らせることを未然に防ぐことができるものである。
【0056】また請求項6の発明は、疎水化処理後のゲ
ル内に含まれるアンモニアを、超臨界乾燥工程中で吸着
剤に吸着させて除去するようにしたので、超臨界乾燥工
程中での吸着剤による吸着によって多量の溶媒を用いる
ことなくアンモニアを除去することができものであり、
超臨界乾燥工程中に、超臨界乾燥の分散媒として用いる
二酸化炭素とアンモニアが反応して炭酸アンモニウムを
生じるようなことがなくなり、超臨界乾燥装置の配管中
に炭酸アンモニウムが析出して配管を詰まらせることを
未然に防ぐことができるものである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年8月3日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正内容】
【0048】上記のように実施例1〜6及び比較例1,
2のようにして疎水性エアロゲルを製造するにあたっ
て、疎水化処理の際に発生するアンモニアを除去するよ
うにした実施例1〜6及び比較例2のものでは、超臨界
乾燥工程で配管の詰まりは発生しなかったが、アンモニ
アの除去を行なわない比較例では、超臨界乾燥工程で
配管の詰まりが発生した。また、比較例ではアンモニ
アを除去するようにしているが、多量の有機溶媒を必要
とするものであった。実施例1〜6及び比較例1,2で
得た疎水性エアロゲルのかさ密度、光透過率、熱伝導率
を表1に示す。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正内容】
【0051】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1に係る疎
水性エアロゲルの製法は、骨格が(SiO2m(mは正
の整数)で且つシラノール基を有するゲルを、疎水化処
理の際に副生成物としてアンモニアを生じるシリル化剤
を疎水化処理剤として使用して疎水化処理し、次いで超
臨界乾燥することによって疎水性エアロゲルを製造する
にあたって、疎水化処理後の処理液を二酸化炭素と接触
させ、処理液中のアンモニアを炭酸アンモニウムとして
析出させて除去するようにしたので、二酸化炭素とアン
モニアの反応によって多量の溶媒を用いることなくアン
モニアを除去することができものであり、超臨界乾燥
工程中に、超臨界乾燥の分散媒として用いる二酸化炭素
とアンモニアが反応して炭酸アンモニウムを生じるよう
なことがなくなって、超臨界乾燥装置の配管中に炭酸ア
ンモニウムが析出して配管を詰まらせることを未然に防
ぐことができるものである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】変更
【補正内容】
【0052】また請求項2の発明は、疎水化処理後の処
理液中に酸性物質を添加し、処理液中のアンモニアをア
ンモニウム塩として析出させて除去するようにしたの
で、酸性物質とアンモニアの反応によって多量の溶媒を
用いることなくアンモニアを除去することができもの
であり、超臨界乾燥工程中に、超臨界乾燥の分散媒とし
て用いる二酸化炭素とアンモニアが反応して炭酸アンモ
ニウムを生じるようなことがなくなって、超臨界乾燥装
置の配管中に炭酸アンモニウムが析出して配管を詰まら
せることを未然に防ぐことができるものである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0053
【補正方法】変更
【補正内容】
【0053】また請求項3の発明は、疎水化処理後の処
理液中のアンモニアを吸着剤により吸着して除去するよ
うにしたので、吸着剤による吸着によって多量の溶媒を
用いることなくアンモニアを除去することができもの
であり、超臨界乾燥工程中に、超臨界乾燥の分散媒とし
て用いる二酸化炭素とアンモニアが反応して炭酸アンモ
ニウムを生じるようなことがなくなって、超臨界乾燥装
置の配管中に炭酸アンモニウムが析出して配管を詰まら
せることを未然に防ぐことができるものである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正内容】
【0054】また請求項4の発明は、疎水化処理後の処
理液中のアンモニアをイオン交換樹脂により除去するよ
うにしたので、イオン交換樹脂によって多量の溶媒を用
いることなくアンモニアを除去することができもので
あり、超臨界乾燥工程中に、超臨界乾燥の分散媒として
用いる二酸化炭素とアンモニアが反応して炭酸アンモニ
ウムを生じようなことがなくなって、超臨界乾燥装置の
配管中に炭酸アンモニウムが析出して配管を詰まらせる
ことを未然に防ぐことができるものである。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正内容】
【0055】また請求項5の発明は、疎水化処理剤を水
に対する貧溶媒に溶解して用いて疎水化処理をし、疎水
化処理後の処理液を水と接触させることによって、処理
液中のアンモニアを水に溶解させて除去するようにした
ので、水にアンモニアを溶解させることによって多量の
溶媒を用いることなくアンモニアを除去することができ
ものであり、超臨界乾燥工程中に、超臨界乾燥の分散
媒として用いる二酸化炭素とアンモニアが反応して炭酸
アンモニウムを生じるようなことがなくなり、超臨界乾
燥装置の配管中に炭酸アンモニウムが析出して配管を詰
まらせることを未然に防ぐことができるものである。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0056
【補正方法】変更
【補正内容】
【0056】また請求項6の発明は、疎水化処理後のゲ
ル内に含まれるアンモニアを、超臨界乾燥工程中で吸着
剤に吸着させて除去するようにしたので、超臨界乾燥工
程中での吸着剤による吸着によって多量の溶媒を用いる
ことなくアンモニアを除去することができものであ
り、超臨界乾燥工程中に、超臨界乾燥の分散媒として用
いる二酸化炭素とアンモニアが反応して炭酸アンモニウ
ムを生じるようなことがなくなり、超臨界乾燥装置の配
管中に炭酸アンモニウムが析出して配管を詰まらせるこ
とを未然に防ぐことができるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横川 弘 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 椿 健治 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 薮ノ内 伸晃 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 高坂 啓詞 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 骨格が(SiO2m(mは正の整数)で
    且つシラノール基を有するゲルを、疎水化処理の際に副
    生成物としてアンモニアを生じるシリル化剤を疎水化処
    理剤として使用して疎水化処理し、次いで超臨界乾燥す
    ることによって疎水性エアロゲルを製造するにあたっ
    て、疎水化処理後の処理液を二酸化炭素と接触させ、処
    理液中のアンモニアを炭酸アンモニウムとして析出させ
    て除去することを特徴とする疎水性エアロゲルの製法。
  2. 【請求項2】 骨格が(SiO2m(mは正の整数)で
    且つシラノール基を有するゲルを、疎水化処理の際に副
    生成物としてアンモニアを生じるシリル化剤を疎水化処
    理剤として使用して疎水化処理し、次いで超臨界乾燥す
    ることによって疎水性エアロゲルを製造するにあたっ
    て、疎水化処理後の処理液中に酸性物質を添加し、処理
    液中のアンモニアをアンモニウム塩として析出させて除
    去することを特徴とする疎水性エアロゲルの製法。
  3. 【請求項3】 骨格が(SiO2m(mは正の整数)で
    且つシラノール基を有するゲルを、疎水化処理の際に副
    生成物としてアンモニアを生じるシリル化剤を疎水化処
    理剤として使用して疎水化処理し、次いで超臨界乾燥す
    ることによって疎水性エアロゲルを製造するにあたっ
    て、疎水化処理後の処理液中のアンモニアを吸着剤によ
    り吸着して除去することを特徴とする疎水性エアロゲル
    の製法。
  4. 【請求項4】 骨格が(SiO2m(mは正の整数)で
    且つシラノール基を有するゲルを、疎水化処理の際に副
    生成物としてアンモニアを生じるシリル化剤を疎水化処
    理剤として使用して疎水化処理し、次いで超臨界乾燥す
    ることによって疎水性エアロゲルを製造するにあたっ
    て、疎水化処理後の処理液中のアンモニアをイオン交換
    樹脂により除去することを特徴とする疎水性エアロゲル
    の製法。
  5. 【請求項5】 骨格が(SiO2m(mは正の整数)で
    且つシラノール基を有するゲルを、疎水化処理の際に副
    生成物としてアンモニアを生じるシリル化剤を疎水化処
    理剤として使用して疎水化処理し、次いで超臨界乾燥す
    ることによって疎水性エアロゲルを製造するにあたっ
    て、疎水化処理剤を水に対する貧溶媒に溶解して用いて
    疎水化処理をし、疎水化処理後の処理液を水と接触させ
    ることによって、処理液中のアンモニアを水に溶解させ
    て除去することを特徴とする疎水性エアロゲルの製法。
  6. 【請求項6】 骨格が(SiO2m(mは正の整数)で
    且つシラノール基を有するゲルを、疎水化処理の際に副
    生成物としてアンモニアを生じるシリル化剤を疎水化処
    理剤として使用して疎水化処理し、次いで超臨界乾燥す
    ることによって疎水性エアロゲルを製造するにあたっ
    て、疎水化処理後のゲル内に含まれるアンモニアを、超
    臨界乾燥工程中で吸着剤に吸着させて除去することを特
    徴とする疎水性エアロゲルの製法。
  7. 【請求項7】 上記シリル化剤として、ヘキサメチルジ
    シラザン、N−トリメチルシリルイミダゾールなどのト
    リメチルシリルアミン類を用いることを特徴とする請求
    項1乃至6のいずれかに記載の疎水性エアロゲルの製
    法。
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