JP3339394B2 - 疎水性エアロゲルの製法 - Google Patents

疎水性エアロゲルの製法

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JP3339394B2 JP34877997A JP34877997A JP3339394B2 JP 3339394 B2 JP3339394 B2 JP 3339394B2 JP 34877997 A JP34877997 A JP 34877997A JP 34877997 A JP34877997 A JP 34877997A JP 3339394 B2 JP3339394 B2 JP 3339394B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、疎水性エアロゲル
の製法に関し、詳しくは多孔質材料に特有の断熱性等の
機能や透光性を有し、かつ疎水性に優れたシリカエアロ
ゲルを製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】透光性を有する断熱材料として有用なエ
アロゲルの製法として、米国特許第4402927号、
米国特許第4432956号、米国特許第461086
3号に開示されているように、アルコキシシラン(別に
シリコンアルコキシド、アルキルシリケートとも称す
る)を加水分解し、縮重合して得られるゲル状化合物を
分散媒の存在下で、この分散媒の臨界点以上の超臨界条
件で乾燥(超臨界乾燥)する方法がある。これらの方法
において、超臨界乾燥時の分散媒として二酸化炭素やエ
タノール等の有機溶媒が用いられているが、二酸化炭素
を分散媒として超臨界乾燥することにより得られたエア
ロゲルは表面にシラノール基を有しているために吸湿性
が発現し、雰囲気中の水分を吸着する。さらに、吸着し
た水によって親水性の高いシラノール基を形成し、雰囲
気中の水分を経時とともに吸着する。また、エタノール
等の有機溶媒を分散媒として超臨界乾燥することにより
得られたエアロゲルについては、表面にアルコキシル基
を有しているために超臨界乾燥直後は疎水性を有してい
るものの、このアルコキシル基は経時的に雰囲気中の水
分により加水分解され、その結果表面にシラノール基を
形成するため、同様に雰囲気中の水分を吸着するように
なる。このことによって、エアロゲルは、その透光性や
断熱性等の光学的、熱的な特性が低下し、さらに、この
水分の吸着に起因する収縮に伴って寸法の変化や割れが
生じ、その結果、品質、性能の劣化を招き、実用性に欠
ける点で問題があった。
【0003】本発明者らは、このエアロゲルの欠点を克
服するために、上記アルコキシシランを原料としたゲル
状化合物を液体溶媒中で疎水化処理した後に超臨界乾燥
を行うことで、上記のように経時的に特性が劣化するこ
とのないエアロゲルを作製する方法を見いだした(特願
平5―283726号)。
【0004】しかしながら、液相中で疎水化処理した後
に超臨界乾燥を行う上記方法では、ゲル状化合物内への
疎水化処理剤の拡散速度が遅いため、疎水化処理反応に
長時間を要し効率が悪く、また、ゲル状化合物の表面部
分と中心部分とで疎水化される程度が必ずしも均一でな
いことから、超臨界乾燥時に、ひびや割れが発生するこ
とがあり、さらに疎水化処理前後のゲル状化合物の有機
溶媒による洗浄工程に多量の有機溶媒を必要とする、等
の問題があった。
【0005】また、従来のようにアルコキシシランを出
発原料として用いてエアロゲルを製造する場合、アルコ
キシシランを水、触媒とアルコール等の有機溶媒中で混
合して加水分解し、さらに縮重合させることによりゾル
状態を経てゲル状化合物の作製を行う、というように、
溶媒として比較的揮発性の高いアルコール等の有機溶媒
を用いるために、得られたゲル状化合物を空気中等にさ
らすと短時間のうちにゲル状化合物中に含まれる有機溶
媒が揮発してしまい、超臨界乾燥を行う以前に割れた
り、収縮しやすいものであった。このことは、ゾル調製
工程、ゲル化工程、及びゲル状化合物の養生工程で特に
顕著な問題であった。その結果、超臨界乾燥後に得られ
るエアロゲルにはひび等を有する粗悪品が含まれるよう
になり、良品の歩留りが低下するという問題点があっ
た。アルコール等の有機溶媒を揮発させないためには、
ゾルを調製する時点から密閉された状態にすることや、
あるいは同じ有機溶媒の蒸気で雰囲気を満たすことが必
要となる。ここでゲル状化合物を養生する場合、室温〜
数十℃に加熱しておくことがゲルの構造を強化するのに
有効であるが、このように有機溶媒蒸気で雰囲気を満た
した状態で加熱することは安全性の面からも好ましくな
い。
【0006】このような事情から、本発明者らは、アル
コキシシランに代わる出発原料を検討しその有望な材料
として水ガラスに注目した。ところで、この水ガラスを
原料としたエアロゲルの作製方法としては、米国特許第
5137927号、特開平2−304299号に開示さ
れているような方法が知られている。ここに開示された
方法では、水ガラス溶液に硫酸等のゲル化剤を混合し、
ゲル化寸前のゾルを作製した後に、上記ゲル化寸前のゾ
ルをノズルから噴出させ、噴出直後にゲル化させること
によりゲル状化合物を得るものであるが、この方法で
は、水ガラス溶液が短時間の内にゲル化してしまうよう
なpH値となるまでゲル化剤を混合し、瞬時にゲル化さ
せてしまうのでゲル状化合物内のシリカ粒子の粒径や結
合構造が不均一となるため、最終的に得られたエアロゲ
ルは透明性に欠けるものであった。また、上記のような
ゲル状化合物の作製方法では、ゲル化時間の制御が難し
く、装置内でゲル化してしまったり、ノズルがつまると
いった問題が生じるものであった。さらに、上記エアロ
ゲルの作製方法においても、疎水化処理を施していない
ため、前述したようにエアロゲルの疎水性は充分とはい
えない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の事情
に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、水分の吸着に起因する透光性や断熱性の経時的な劣
化が防止された疎水性エアロゲルを、効率良く作製する
ことができる疎水性エアロゲルの製法を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の請求項1に係る疎水性エアロゲルの製法
は、水ガラス溶液のpH値を低下させてゾルを作製し、
このゾルをゲル化させてゲル状化合物を作製した後、こ
のゲル状化合物を超臨界乾燥させるとともに、シラノー
ル基に対して反応する官能基と疎水基とを有する疎水化
処理剤を、超臨界流体を分散媒として上記ゲル状化合物
と反応させることを特徴とするものである。
【0009】請求項2に係る疎水性エアロゲルの製法
は、請求項1に係る疎水性エアロゲルの製法において、
上記超臨界乾燥の超臨界流体として用いられる媒体が、
二酸化炭素、水、二酸化炭素と水の混合系媒体、又は二
酸化炭素に他の溶剤が溶解した状態で超臨界流体を形成
する混合系媒体のうちのいずれかであることを特徴とす
るものである。
【0010】請求項3に係る疎水性エアロゲルの製法
は、請求項1又は請求項2に係る疎水性エアロゲルの製
法において、水ガラス溶液中にpH値を低下させるゲル
化剤を添加することでゾルを作製することを特徴とする
ものである。
【0011】請求項4に係る疎水性エアロゲルの製法
は、請求項1乃至請求項3いずれかに係る疎水性エアロ
ゲルの製法において、水ガラス溶液中のアルカリ金属イ
オンを除去することでpH値を低下させてゾルを作製す
ることを特徴とするものである。
【0012】請求項5に係る疎水性エアロゲルの製法
は、請求項4に係る疎水性エアロゲルの製法において、
水ガラス溶液中のアルカリ金属イオンを酸イオン交換樹
脂を用いて除去することを特徴とするものである。
【0013】請求項6に係る疎水性エアロゲルの製法
は、請求項1乃至請求項5いずれかに係る疎水性エアロ
ゲルの製法において、上記ゾルを加熱することでゲル化
させて上記ゲル状化合物を得ることを特徴とするもので
ある。
【0014】請求項7に係る疎水性エアロゲルの製法
は、請求項1乃至請求項5いずれかに係る疎水性エアロ
ゲルの製法において、上記ゾルを貧溶媒中でゲル化させ
て上記ゲル状化合物を得ることを特徴とするものであ
る。
【0015】請求項8に係る疎水性エアロゲルの製法
は、請求項1乃至請求項7いずれかに係る疎水性エアロ
ゲルの製法において、上記疎水化処理剤におけるシラノ
ール基に対して反応する官能基が、ハロゲン、アミノ
基、イミノ基、カルボキシル基、アルコキシル基、及び
水酸基からなる群の中から選ばれた少なくとも1種であ
ることを特徴とするものである。
【0016】請求項9に係る疎水性エアロゲルの製法
は、請求項1乃至請求項8いずれかに係る疎水性エアロ
ゲルの製法において、上記疎水化処理剤における疎水基
が、アルキル基、フェニル基、及びそれらのフッ化物か
らなる群の中から選ばれた少なくとも1種であることを
特徴とするものである。
【0017】請求項10に係る疎水性エアロゲルの製法
は、請求項1乃至請求項9いずれかに係る疎水性エアロ
ゲルの製法において、上記疎水化処理剤が有機シラン化
合物であることを特徴とするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明に係る疎水性エアロゲルの
製法は、水ガラスを出発原料として用いて、水ガラス溶
液のpH値を低下させることによりゾルを作製し、この
ゾルをゲル化させてゲル状化合物を作製した後、このゲ
ル状化合物を超臨界乾燥させるとともに、シラノール基
に対して反応する官能基と疎水基とを有する疎水化処理
剤を、超臨界流体を分散媒として上記ゲル状化合物と反
応させるものであって、これにより、水分に起因する透
光性や断熱性の経時的な劣化が防止された疎水性エアロ
ゲルを、効率良く且つひびや割れのない状態で作製する
ことができるものである。
【0019】まず、ゲル状化合物の作製過程について説
明する。本発明では、出発原料として水ガラスを用いる
ものであって、この水ガラス溶液としては、ケイ酸アル
カリ金属塩水溶液を示すもので、例えばケイ酸ナトリウ
ム水溶液、ケイ酸カリウム水溶液等が挙げられる。ここ
で水ガラスとは、分子式が下式 m(M2O)・n(SiO2) (式中のm、nは正の整数を表し、Mはアルカリ金属原
子を表す。)で表されるものであり、その規格は[JI
S K1408]に示されている。なお、シリカゾルの
コロイド溶液もこの水ガラスに含まれるものである。ま
た、これらの水ガラス溶液中のシリカ濃度は、特に限定
されるものではなく、所望する透光性、かさ密度、屈折
率、断熱性等の物性により適宜選択すればよいものであ
る。
【0020】上記水ガラス溶液のpH値を低下させる方
法としては、ゲル化剤を添加する方法、あるいは酸イオ
ン交換樹脂を用いる方法が挙げられる。前者の場合、使
用されるゲル化剤としては、例えば硫酸、塩酸、硝酸等
の無機酸や、シュウ酸、炭酸アンモニウム、酢酸等の有
機酸が挙げられるもので、このようなゲル化剤を水ガラ
ス溶液中に添加することによりpH値を低下させる。こ
のとき、上記水ガラス溶液に対するゲル化剤の添加量
は、特に限定されるものではないが、短時間で急激にゲ
ル化することのない安定した状態でゾルが得られるよう
なpH値となるように、その添加量を適宜調節してpH
値を低下させることが望ましい。
【0021】また後者の場合、酸イオン交換樹脂を充填
した充填層に水ガラス溶液を通過させてナトリウムイオ
ンを除去する方法、あるいは、酸イオン交換樹脂を水ガ
ラス溶液中に混合し、攪拌してナトリウムイオンを除去
した後にこれらの混合液を濾過するなどして酸イオン交
換樹脂を分離する方法が挙げられる。
【0022】上記酸イオン交換樹脂としては、スチレン
系、アクリル系、メタクリル系等の酸イオン交換樹脂が
挙げられる。上記酸イオン交換樹脂の量は、イオン交換
しようとする水ガラス溶液中に含まれるアルカリ金属原
子を全て水素と交換可能な量に設定する必要がある。す
なわち、イオン交換しようとする水ガラス中のアルカリ
金属原子のモル数に対して、酸イオン交換樹脂が水素イ
オンの交換可能なモル数(総交換容量)の比が1以上に
なるように、酸イオン交換樹脂の量を設定する必要があ
る。ここで、水ガラス溶液中のアルカリ金属原子のモル
数に対する酸イオン交換樹脂のイオン交換可能なモル数
の比の上限は特に限定されないが、酸イオン交換樹脂の
使用量が多くなるにつれて経済的に不利になるので、こ
のモル比の上限は3である。このモル比の最も好ましい
範囲は1〜2である。
【0023】上記イオン交換した後のゾルのpHは2〜4
程度まで下がるので、塩基性物質を添加することが好ま
しい。上記塩基性物質としては、アンモニア、ピリジ
ン、ピベリジン等が挙げられる。
【0024】上記ゾルをゲル化させる方法としては、上
記ゾルを容器等に入れた状態で加熱する方法、あるいは
上記ゾルを貧溶媒中または貧溶媒蒸気中で加熱する等の
方法が挙げられる。前者の場合、所望の形状を有する容
器中でゲル化させることで所望形状に維持されたゲル状
化合物を得ることができ、このゲル状化合物をそのまま
の形状を保持して超臨界乾燥させることにより、所望形
状のエアロゲルを得ることができる。一方、後者の場
合、使用する貧溶媒としては、キシレン、ベンゼン、ト
ルエン、シクロヘキサン、オイル、シリコンオイル等が
挙げられる。このような貧溶媒中に上記ゾルを入れ、室
温あるいは加熱下で攪拌しながらゲル化させることによ
り、ほぼ球状のゲル状化合物を得ることができる。上記
攪拌の条件により、すなわち、容器の形状や寸法、攪拌
器の形状や寸法、攪拌速度等によってゲル状化合物の粒
径が変化する。なかでも、攪拌速度を変えることによっ
て任意の粒径のゲル状化合物を得ることができる。な
お、加熱温度は上記ゾルのpH値やシリカ濃度に依存す
るものであり特に限定されず、室温にて良好なゲル化が
可能な場合には必ずしも加熱する必要がない。
【0025】得られたゲル状化合物は、水又は酸性水で
洗浄し、ゲル状化合物中に含まれるナトリウムなどのア
ルカリ金属イオン等の電解質を除去するとよい。なお、
酸イオン交換樹脂を用いた場合、アルカリ金属イオンは
水素イオンに置換されることにより除去されているの
で、場合によってはこの工程を省略することもできる。
【0026】上述のように、本発明では水ガラスを出発
原料として用いて、水ガラス溶液のpH値を低下させて
ゾルを作製するので、得られたゾルを比較的長時間ゲル
化しない安定なものとすることができるものであり、ま
た、このゾルは加熱したり又は酸イオン交換樹脂等を用
いてアルカリ金属イオンを除去することによりゲル化を
促進させて時間を短縮しゲル状化合物とすることができ
る。しかも、水ガラスを出発原料としていることから必
然的に溶媒が水となるためにゾル調製工程やゲル化工
程、ゲル状化合物の養生工程において空気中にさらして
も短時間のうちに溶媒が揮発してひび割れたり収縮した
りしないものである。従って、後の超臨界乾燥後に得ら
れるエアロゲルではひび割れ等を有する不良品が少なく
なり、良品の歩留りが向上して生産効率が向上するもの
である。またゲル状化合物を作製する際のハンドリング
も良く、作業性を向上させることができるものである。
なお、上記ゾルを作製するにあたっては、得られるゾル
の安定性が所望の程度になるように水ガラス溶液のpH
値を適宜調製して低下させるとよく、これにより例えば
上記ゾルを室温で数秒〜数十時間の範囲でゲル化せずに
安定化させることも可能となるものである。
【0027】次に、上述のゲル状化合物の超臨界乾燥過
程について説明する。ここで、超臨界乾燥とは、ゲルに
含まれている分散媒(溶媒)の臨界点または臨界点より
も高温高圧の雰囲気中で分散媒を徐々に除去する乾燥法
である。上記ゲル状化合物は超臨界乾燥すると、ゲル状
化合物に含まれている溶媒の臨界点または臨界点より高
温高圧の雰囲気中において、上記溶媒が抽出され、除去
される。このような雰囲気中では溶媒の相転移、いわゆ
る気化、凝縮が起こらないため、溶媒を除去する際にゲ
ル状化合物の構造体の破壊、凝集を抑制できる。このた
め、超臨界乾燥によって得られたエアロゲルは、多孔質
なものとなる。
【0028】上記ゲル状化合物を超臨界乾燥させる際に
用いる分散媒としては、後述の疎水化処理剤が分解しな
いような温度、圧力条件下で超臨界状態にあるもので、
且つその分散媒の超臨界流体にその疎水化処理剤が溶解
するものであり、例えば、エタノール、メタノール、ジ
クロロジフルオロメタン、二酸化炭素、水等の単独又は
2種以上の混合系が挙げられる。
【0029】上記分散媒を単独で用いる場合は、通常こ
の分散媒と同一の溶媒にゲル状化合物の溶媒を置換した
後、該ゲル状化合物を上記溶媒とともにオートクレーブ
等の耐圧容器の中に一緒に入れ、容器内をこの分散媒の
臨界点以上の温度、圧力まで上昇させ、ゲル状化合物に
含まれている溶媒を除去する。上記分散媒を2種以上の
混合で用いる場合は、例えば、耐圧容器内で混合した分
散媒にゲル状化合物に含まれる溶媒が溶解し、一相状態
で超臨界状態になるように圧力、温度を上昇させる方
法、耐圧容器内でゲル状化合物の含む溶媒と同一の溶媒
内にゲル状化合物を併存させ、高圧状態で上記溶媒を溶
解性の高い他の分散媒に置換し、溶媒の置換をほぼ完結
させてから、上記分散媒の超臨界状態にして、ゲル状化
合物に含まれている溶媒を除去する方法等がある。
【0030】本発明においては、上記超臨界乾燥する際
に疎水化処理を行うもので、具体的には上記超臨界状態
とした分散媒に疎水化処理剤を添加し、ゲル状化合物に
疎水化を施す。この疎水化処理剤としては、シラノール
基に対して反応する官能基と疎水基を有し、上記分散媒
の超臨界状態の条件において分解せず、且つ上記分散媒
が超臨界流体に容易に溶解するものが用いられる。上記
疎水化処理剤におけるシラノール基に対して反応する官
能基としては、例えば、ハロゲン、アミノ基、イミノ
基、カルボキシル基、及びアルコキシル基が挙げられ、
また疎水基としては、例えばアルキル基、フェニル基、
及びそれらのフッ化物等が挙げられる。疎水化処理剤
は、上記官能基及び疎水基を、それぞれ1種のみを有し
てもよいし、2種以上を有してもよい。この疎水化処理
剤の具体例としては、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサ
メチルジシロキサン、トリメチルクロロシラン、トリメ
チルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリ
エチルエトキシシラン、トリエチルメトキシシラン、ジ
メチルジクロロシラン、ジメチルジエトキシシラン、メ
チルトリクロロシラン、エチルトリクロロシラン等の有
機シラン化合物が挙げられ、これ以外にも、酢酸、ギ
酸、コハク酸等のカルボン酸や、メチルクロリド等のハ
ロゲン化アルキル等の有機化合物が挙げられる。疎水化
処理剤は1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用し
てもよい。
【0031】上記疎水化処理を施す条件は、上記分散媒
が超臨界状態をなし、且つ疎水化処理剤が分解を起こさ
ないような温度、圧力が適宜選択される。
【0032】本発明においては、超臨界乾燥後に得られ
るエアロゲルは、そのシリカ表面に存在するシラノール
基の水酸基が上記疎水化処理剤の疎水基で置換されるの
で、雰囲気中の水分を吸着することもなく、従って吸水
による経時的な特性の低下がなくなる。特に本発明で
は、疎水化処理を超臨界乾燥中に行って、疎水化処理剤
を加熱、加圧された超臨界状態にある分散媒中に併存さ
せて疎水化処理を行うので、分散媒中へ疎水化処理剤の
拡散が素早く、短時間で、且つゲル状化合物の内部まで
均一に疎水化でき、疎水化の効果を上げることができ
る。
【0033】上述のような製法によって得られるエアロ
ゲルは、非常に微細なシリカ粒子からなる構造体であ
り、その粒子径は光の波長よりはるかに小さく、及び粒
子空間は空気の平均自由行程よりも小さく均一なため
に、熱伝導率が小さく、且つ多孔体であるにもかかわら
ず透光性を有するもので、しかも、良好な疎水性を有し
且つひびや割れのない疎水性エアロゲルが、効率良く得
られるものである。また、本発明では、ゲル状化合物を
得た後に、そのまま超臨界乾燥及び疎水化処理工程に移
行可能であることから、溶媒置換工程を省くことも可能
であり、また超臨界乾燥と同時に疎水化処理を行うこと
から、液相中での疎水化処理に比べて疎水化処理剤の分
散媒として用いられる有機溶剤の使用量を低減できる。
また、疎水化処理工程において、未反応の疎水化処理剤
を容易に分離回収できる。
【0034】本発明により得られる疎水性エアロゲル
は、例えば、開口部での断熱材、音響材料、チェレンコ
フ素子、触媒担持体等の用途に有用である。
【0035】
【実施例】以下、本発明を実施例として具体的に説明す
る。
【0036】<実施例1>ケイ酸ナトリウム水溶液(日
本化学工業株式会社製、Jケイ酸ソーダ3号)を10重
量部(以下部と記す)、水を16部の割合で混合した溶
液(A液)と、0.95mol/L硫酸水溶液(B液)
を調製した後、A液を26部、B液を16部の割合で混
合し、1分間攪拌した後、得られたゾルを円筒形の容器
中に流し込んだ。このゾルを60℃で加熱してゲル化さ
せ、ゲル状化合物を得た。
【0037】得られたゲル状化合物をpH3に調製した
酸性水中に浸漬し、攪拌しながら酸性水を繰り返し交換
し、24時間洗浄した。その後、蒸留水を用いて同様に
ゲル状化合物を24時間洗浄した。さらに、ゲル状化合
物をエタノール中に浸漬し、攪拌しながらエタノールを
繰り返し交換し、24時間溶媒置換を行った。
【0038】次に、耐圧容器として容積2リットルの超
臨界ガス抽出分離装置(株式会社AKICO製、型式S
−2−2)を用い、上記ゲル状化合物を18℃、55気
圧の液化二酸化炭素中に入れた。そして、ゲル内のエタ
ノールを二酸化炭素に置換する操作を2〜3時間行った
後、二酸化炭素の超臨界条件である80℃、160気圧
にした。この超臨界状態の雰囲気に、疎水化処理剤とし
てヘキサメチルジシラザンを0.6モル添加し、2時間
かけて疎水化処理剤を超臨界流体中に拡散させ、放置す
ることで疎水化処理を施した。その後、さらに超臨界状
態の二酸化炭素を流通した後に減圧することで、ゲル状
化合物に含まれるエタノールと二酸化炭素を除去した
後、耐圧容器から取り出し、疎水性エアロゲルの試料を
得た。得られた試料は、厚み10mmのモノリシック体
であった。ここで、疎水化処理剤の超臨界流体への拡
散、放置による反応、その後の二酸化炭素流通を含めた
疎水化処理に要した時間は15時間であった。
【0039】<実施例2>実施例1において、疎水化処
理剤としてヘキサメチルジシラザンに代えて、トリメチ
ルクロロシランを用いた以外は、実施例1と同様の条件
で実施し、疎水性エアロゲルの試料を得た。得られた試
料は厚み10mmのモノリシック体であった。
【0040】<実施例3>シリカゾルのコロイド溶液
(日本化学工業株式会社製、シリカドール30S)を3
部、0.028mol/L硫酸水溶液を10部の割合で
混合し、1分間攪拌した後に得られたゾルを容器中に流
し込んだ。このゾルを60℃で加熱してゲル化させ、ゲ
ル状化合物を得た。その後の操作を実施例1と同様に行
い、疎水性エアロゲルの試料を得た。この試料は厚み1
0mmのモノリシック体であった。
【0041】<比較例1>実施例1において、超臨界乾
燥時に疎水化処理を施さなかったこと以外は実施例1と
同様にしてエアロゲルの試料(モノリシック体)を得
た。
【0042】<比較例2>アルコキシシランを出発原料
として疎水性エアロゲルを作製した。すなわち、アルコ
キシシランとしてテトラメトキシシランのオリゴマー
(コリコート株式会社製、メチルシリケート51、平均
分子量約470)、溶媒としてエタノール、水、及び触
媒として15Nのアンモニア水を準備し、上記テトラメ
トキシシランのオリゴマーを47部、エタノールを19
8部、水を35部、15Nのアンモニア水を1.3部の
割合で配合し、1分間攪拌して得られたゾルを容器中に
流し込み、室温で1日静置してゲル状化合物を得た。得
られたゲル状化合物を実施例1と同様の耐圧容器内に入
れ、周囲をエタノールで満たした後、実施例1と同様に
超臨界流体中で疎水化処理して試料を得た。得られた試
料は厚み10mmのモノリシック体であった。
【0043】<評価>実施例1〜3及び比較例1〜2に
てそれぞれ得られたエアロゲルの試料について、耐湿試
験前後のかさ密度の測定、熱伝導率および光透過率の測
定を行い、また、得られらた試料の形態がモノリシック
である場合において、試料作製工程時の歩留りとして評
価した。これらの結果を、表1に示す。
【0044】なお、各種性能評価の条件等は以下の通り
である。耐湿試験は、エアロゲルを温度60℃、相対湿
度90%で48時間放置した。熱伝導率は、英弘精機株
式会社製、熱伝導率測定装置を用い、ASTM−C51
8に基づいて、20℃〜40℃の熱伝導率を測定した。
光透過率は、照度計(横河インスツルメンツ(株)製照度
計、型番510−02)を用い、アクリルボックス中で
蛍光灯を光源としてサンプル設置前後の照度を測定する
ことにより求めた。歩留りの評価は、試料の外観(ひび
割れやクラックなど)を目視観察し、外観にひび割れや
クラックが認められないものを良品として、試料の良品
率を試料作製工程時の歩留りとした。
【0045】
【表1】
【0046】表1に示す結果から、実施例1〜3の試料
については、耐湿試験前後でかさ密度の変化がほとんど
見られないことから、水分の吸着が防止されていると言
え、また熱伝導率、光透過率、歩留りのいずれも良好な
ものであった。これに対し、疎水化処理剤による疎水化
処理を行わなかった比較例1では耐湿試験前後でかさ密
度が水分の吸着に起因して増加しているのがわかる。ま
た、出発原料としてアルコキシシランを用いた比較例2
では歩留りが悪くなっている。
【0047】<実施例4>ケイ酸ナトリウム水溶液(日
本化学工業株式会社製、Jケイ酸ソーダ3号)を10
部、水を32部を混合した水ガラス溶液を、スチレン系
の酸イオン交換樹脂(オルガノ株式会社製、アンバーラ
イトIR−120B)が充填されたカラム内を通過させ
た。このゾル200部に、2.8重量%濃度のアンモニ
ア水を1部添加し、素早く攪拌した。このようにアンモ
ニア水を添加することによって、ゾルのpHは6になっ
た。なお、水ガラス溶液中のナトリウム原子のモル数と
酸イオン交換樹脂の交換可能なモル数の比は1:2であ
った。
【0048】得られたゾル500gをシリコーンオイル
(東レダウコーニングシリコーン株式会社製、SH200
オイル:粘度20cp(温度25℃))1500g中に滴
下し、5分間攪拌を継続した。ここで、使用した容器は
2リットルのトールビーカー、攪拌羽根の形状は直径5
0mmのマリンタイプ、回転数は1050rpmであった。
得られたゲル状化合物を水で洗浄し、続いてイソプロパ
ノールで洗浄して水をイソプロパノールで置換した。
【0049】次に、実施例1と同様の耐圧容器を用い、
このゲル状化合物を18℃、55気圧の液化二酸化炭素
中に入れ、ゲル内のイソプロパノールを二酸化炭素に置
換する操作を3時間行った。次に、系内を二酸化炭素の
超臨界条件である80℃、160気圧にした。この超臨
界状態の雰囲気に、疎水化処理剤としてヘキサメチルジ
シラザンを0.25モル/リットルの割合で添加し、2
時間かけて疎水化処理剤を超臨界流体中に拡散させ、さ
らに2時間放置することで疎水化処理を施した。その
後、超臨界状態の二酸化炭素を流通した後に大気圧に減
圧して超臨界乾燥を行うことによって、球状の疎水性エ
アロゲルを得た。なお、疎水化処理剤の超臨界流体への
拡散、放置による反応、その後の二酸化炭素流通による
超臨界乾燥に要した時間は延べ6時間であった。
【0050】<実施例5>実施例4と同様にして、シリ
コーンオイル中に滴下しゲル状化合物を得た。得られた
ゲル状化合物を水で洗浄した後に、実施例1と同様の耐
圧容器を用い、このゲル状化合物を18℃、55気圧の
エタノール中に入れ、ゲル内の水分をエタノールに置換
する操作を3時間行った。次に、系内をエタノールの超
臨界条件である250℃、80気圧にした。この超臨界
状態の雰囲気に、疎水化処理剤としてヘキサメチルジシ
ラザンを0.25モル/リットルの割合で添加し、2時
間かけて疎水化処理剤を超臨界流体中に拡散させ、さら
に2時間放置することで疎水化処理を施した。その後、
大気圧に減圧して超臨界乾燥を行うことによって、球状
の疎水性エアロゲルを得た。なお、疎水化処理剤の超臨
界流体への拡散、放置による反応に要した時間は延べ4
時間であった。
【0051】<比較例3>実施例4において、超臨界乾
燥時に疎水化処理を行わなかったこと以外は実施例4と
同様にして球状のエアロゲルを得た。
【0052】<評価>実施例4〜5及び比較例3の球状
のエアロゲルについて、平均粒径を測定した。また、厚
み1mmの2枚のアクリル板を12mmの間隔を介して平行
に配置して中空パネルを作製し、この中空パネル内に上
記のようにして得られた球状のエアロゲルを充填した。
充填率は65%であった。そしてこのエアロゲルを充填
したパネルの光透過率と熱伝導率を上記実施例1の評価
と同様にして測定した。また、実施例4〜5及び比較例
3の球状のエアロゲルを、60℃、90%RHの高湿雰囲
気に48時間暴露し、吸湿した。その後、上記同様に、
平均粒径を測定し、また光透過率と熱伝導率を測定し
た。
【0053】
【表2】
【0054】表2に示すように、超臨界乾燥時に疎水化
処理を行っていない比較例3のものは、吸湿によって平
均粒径が小さくなり、そして光透過率や熱伝導率が低下
するが、超臨界乾燥時に疎水化処理を行った実施例4及
び実施例5のものは、このような経時変化が見られなか
った。
【0055】<実施例6>ケイ酸ナトリウム水溶液(日
本化学工業株式会社製、Jケイ酸ソーダ3号)を10
部、水を16部の割合で混合した溶液(A液)と、0.
95mol/L硫酸水溶液(B液)を調製した後、B液
中にA液を攪拌しながら滴下していった。B液16部に
対し、A液が26部となったところで攪拌を止め、ゾル
を得た。
【0056】得られたゾル500gをシリコーンオイル
(東レダウコーニングシリコーン株式会社製、SH200
オイル:粘度20cp(温度25℃))1500g中に滴
下し、5分間攪拌を継続した。ここで、使用した容器は
2リットルのトールビーカー、攪拌羽根の形状は直径5
0mmのマリンタイプ、回転数は1050rpmであった。
得られたゲル状化合物を水で洗浄し、続いてイソプロパ
ノールで洗浄して水をイソプロパノールで置換した。
【0057】以下は実施例4と同様にして、超臨界乾燥
時に疎水化処理を行って、球状の疎水性エアロゲルを得
た。
【0058】<比較例4>実施例6において、超臨界乾
燥時に疎水化処理を行わなかったこと以外は実施例6と
同様にして球状のエアロゲルを得た。
【0059】<評価>実施例6及び比較例4の球状のエ
アロゲルについて、実施例4と同様にして、平均粒径、
エアロゲルを充填したパネルの光透過率と熱伝導率を測
定した。パネル内へのエアロゲルの充填率は65%であ
った。また、実施例4同様に吸湿試験を行った。
【0060】
【表3】
【0061】表3に示すように、超臨界乾燥時に疎水化
処理を行っていない比較例4のものは、吸湿によって平
均粒径が小さくなり、そして光透過率や熱伝導率が低下
するが、超臨界乾燥時に疎水化処理を行った実施例6の
ものは、このような経時変化が見られなかった。
【0062】
【発明の効果】本発明の疎水性エアロゲルの製法による
と、ゲル上化合物を超臨界乾燥することで多孔質構造が
収縮することなく、また断熱性等の多孔質材料に特有の
機能や光透過性に優れ、しかも疎水化処理を行うことに
より水分の吸着を無くしこれ起因する上記機能の経時的
な劣化が防止された疎水性エアロゲルを効率よく得るこ
とができる。特に、本発明では超臨界乾燥するとともに
疎水化処理を行うので、良好なエアロゲルの疎水化が行
える。
【0063】この製法により得られる疎水性エアロゲル
は、上記の優れた機能を有するものであるため、断熱
材、音響材料、光学材料等の様々な用途に有用であり、
プレート状、粉状などの様々な形態で利用することがで
きる。例えば、チェレンコフ素子、触媒担持体等の用途
に利用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 椿 健治 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−138375(JP,A) 特開 平5−279011(JP,A) 特開 昭62−108727(JP,A) 特開 平2−304299(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01B 33/12 - 33/193 JICSTファイル(JOIS)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水ガラス溶液のpH値を低下させてゾル
    を作製し、このゾルをゲル化させてゲル状化合物を作製
    した後、このゲル状化合物を超臨界乾燥させるととも
    に、シラノール基に対して反応する官能基と疎水基とを
    有する疎水化処理剤を、超臨界流体を分散媒として上記
    ゲル状化合物と反応させることを特徴とする疎水性エア
    ロゲルの製法。
  2. 【請求項2】 上記超臨界乾燥の超臨界流体として用い
    られる媒体が、二酸化炭素、水、二酸化炭素と水の混合
    系媒体、又は二酸化炭素に他の溶剤が溶解した状態で超
    臨界流体を形成する混合系媒体のうちのいずれかである
    ことを特徴とする請求項1記載の疎水性エアロゲルの製
    法。
  3. 【請求項3】 水ガラス溶液中にpH値を低下させるゲ
    ル化剤を添加することでゾルを作製することを特徴とす
    る請求項1又は請求項2記載の疎水性エアロゲルの製
    法。
  4. 【請求項4】 水ガラス溶液中のアルカリ金属イオンを
    除去することでpH値を低下させてゾルを作製すること
    を特徴とする請求項1乃至請求項3いずれか記載の疎水
    性エアロゲルの製法。
  5. 【請求項5】 水ガラス溶液中のアルカリ金属イオンを
    酸イオン交換樹脂を用いて除去することを特徴とする請
    求項4記載の疎水性エアロゲルの製法。
  6. 【請求項6】 上記ゾルを加熱することでゲル化させて
    上記ゲル状化合物を得ることを特徴とする請求項1乃至
    請求項5いずれか記載の疎水性エアロゲルの製法。
  7. 【請求項7】 上記ゾルを貧溶媒中でゲル化させて上記
    ゲル状化合物を得ることを特徴とする請求項1乃至請求
    項5いずれか記載の疎水性エアロゲルの製法。
  8. 【請求項8】 上記疎水化処理剤におけるシラノール基
    に対して反応する官能基が、ハロゲン、アミノ基、イミ
    ノ基、カルボキシル基、アルコキシル基、及び水酸基か
    らなる群の中から選ばれた少なくとも1種であることを
    特徴とする請求項1乃至請求項7いずれか記載の疎水性
    エアロゲルの製法。
  9. 【請求項9】 上記疎水化処理剤における疎水基が、ア
    ルキル基、フェニル基、及びそれらのフッ化物からなる
    群の中から選ばれた少なくとも1種であることを特徴と
    する請求項1乃至請求項8いずれか記載の疎水性エアロ
    ゲルの製法。
  10. 【請求項10】 上記疎水化処理剤が有機シラン化合物
    であることを特徴とする請求項1乃至請求項9いずれか
    記載の疎水性エアロゲルの製法。
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