JP5842504B2 - ゾルゲルシリカ粒子、静電荷像現像トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び、画像形成方法 - Google Patents
ゾルゲルシリカ粒子、静電荷像現像トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び、画像形成方法 Download PDFInfo
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Description
また、特許文献2では、「アルカリ珪酸塩水溶液から得られた高純度球状シリカであって、放射性物質の含有率が1ppb以下、シリカを煮沸浸出した抽出水の電気伝導度が10μS/cm以下、真球度が 0.9〜1.0 である粒子の含有率が90%以上であり、粒子の粒径に対応する比表面積の理論値に対してBET法による比表面積の測定値の倍率が3以下である高純度球状シリカ」について提案されている。
また、特許文献3では、「無機充填剤の少なくとも一部として、平均粒径0.5〜30μm、比表面積5〜60m2 /g、平衡水分吸湿量(RH50%)5〜15%及び嵩密度0.40〜1.4g/mlの非晶質シリカ系定形粒子を含有する半導体封止用樹脂組成物」について提案されている。
また、特許文献5では、「無機添加剤が、BET比表面積が100m2/g以下、Al2O3含有率が0.2重量%以下のシリカ微粒子をチタネート系カップリング剤で処理したものを含む電子写真用トナー」について提案されている。
また、特許文献6では、「式(1)R=(S1/S0)×100(式中、S0は650℃で焼成処理後のメソポーラスシリカの比表面積(m2/g)であり、S1は1000℃で焼成処理後のメソポーラスシリカの比表面積(m2/g)である)で定義される比表面積維持率(R)が、80%以上であるメソポーラスシリカ」について提案されている。
また、特許文献8では、「平均粒径(メジアン径)0.1〜0.7μm、BET比表面積5〜30m2/gであり、所定の分散係数(z)が40以下、BET比表面積に対する摩擦帯電量の絶対値が20μC/m2以上である非晶質微細シリカ粒子」について提案されている。
また、特許文献9では、「放射性物質の含有率が1ppb以下、シリカを煮沸浸出した抽出水の電気伝導度が10μS/cm以下、真球度が0.9〜1.0である粒子の含有率が90%以上であり、粒子の粒径d[μm]に対応する比表面積の理論値2.73/d[m2/g]に対してBET法による比表面積の測定値の倍率が3以下である高純度球状シリカ」について提案されている。
また、特許文献11では、「外添剤として、非球状の不定形シリカ粒子を含むトナー」について提案されている。
また、特許文献12では、「シリカが孤立シラノール基含有量が0.01〜0.3mmol/m2であり、且つ、比表面積値Ssが式(1):Ss0(m2/g)=6/(ρ×d)[ρ:シリカの真比重,d:シリカの1次粒子径の平均値(μm)]で示される理論表面積Ss0に対する比表面積比(Ss/Ss0)が2以下を満足するものであり、該シリカにオルガノシリル化剤を反応させる疎水性シリカ粒子の製造方法」について提案されている。
請求項1に係る発明は、
温度50℃で30分乾燥させた後のBET比表面積をSA(m2/g)とし、温度200℃で30分乾燥させた後のBET比表面積をSB(m2/g)としたとき、下記条件式(1)及び(2)を満たし、かつ、疎水化処理剤により表面が疎水化処理されたゾルゲルシリカ粒子。
・条件式(1):35≦SA≦50
・条件式(2):5≦|SA−SB|≦15
超臨界二酸化炭素中で、疎水化処理剤により表面が疎水化処理されている請求項1に記載のゾルゲルシリカ粒子。
トナー粒子と、外添剤として請求項1又は2に記載のゾルゲルシリカ粒子と、を有する静電荷像現像トナー。
請求項3に記載の静電荷像現像トナーを少なくとも含む静電荷像現像剤。
請求項3に記載の静電荷像現像トナーを収容し、
画像形成装置に着脱されるトナーカートリッジ。
請求項4に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、像保持体上に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
像保持体と、
前記像保持体を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
請求項4に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体上に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
前記像保持体上に形成されたトナー画像を被転写体上に転写する転写手段と、
前記被転写体上に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、
を備える画像形成装置。
像保持体を帯電する帯電工程と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、
請求項4に記載の静電荷像現像剤により、前記像保持体上に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像工程と、
前記像保持体上に形成されたトナー画像を被転写体上に転写する転写工程と、
前記被転写体上に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、
を有する画像形成方法。
請求項2に係る発明によれば、超臨界二酸化炭素中で、疎水化処理剤により表面が疎水化処理されていない場合に比べ、高湿環境下における凝集の発生と共に、低湿環境下での帯電性の悪化が抑制されたゾルゲルシリカ粒子を提供できる。
本実施形態に係るゾルゲルシリカ粒子は、温度50℃で30分乾燥させた後のBET比表面積をSA(m2/g)とし、温度200℃で30分乾燥させた後のBET比表面積をSB(m2/g)としたとき、下記条件式(1)及び(2)を満たす。
・条件式(1) :35≦SA≦50
・条件式(2) :5≦|SA−SB|≦15
この理由は、定かではないが、以下に示す理由によるものと考えられる。
ここで、ゾルゲルシリカ粒子は、吸湿性が高いため、環境変動の影響を受け易く、高湿環境下において粒子表層部(その孔部)に多くの水分が吸着し、凝集が生じや易くなる。
一方、ゾルゲルシリカ粒子は、高温で乾燥すると、吸湿性が低減されるものの、粒子表層部の孔部が潰れることから、粒子表層部(その孔部)に水分を保持されず、低湿環境下において粒子同士の帯電が起こり、その帯電性が悪化し易くなる。
そして、その状態で、条件式(2)を満たすことは、ゾルゲルシリカ粒子がその表層部(その孔部)に適度な水分量を保持しつつ、低温(50℃)乾燥後と高温(200℃)乾燥後とでゾルゲルシリカ粒子が保持する水分量の変動が少ないことを意味している。つまり、条件式(2)を満たすことは、ゾルゲルシリカ粒子が、適度な水分を粒子表層部に保持し、その保持した水分量が環境(高温・低湿環境)によって変動し難いことを意味している。
ここで、疎水化処理剤によりゾルゲルシリカ粒子の表面を疎水化処理する際、超臨界二酸化炭素中で行うと、超臨界二酸化炭素中に疎水化処理剤が溶解した状態となると考えられる。超臨界二酸化炭素は界面張力が極めて低いという特性を持つことから、超臨界二酸化炭素中に溶解した状態の疎水化処理剤は、超臨界二酸化炭素と共に、ゾルゲルシリカ粒子の表面の孔部の深くまで拡散して到達し易くなるものと考えられる。そして、これにより、ゾルゲルシリカ粒子の表面のみならず、孔部の奥深くまで、疎水化処理がなされるためと考えられる。
このため、超臨界二酸化炭素中で、疎水化処理剤により表面が疎水化処理させると、孔部の奥深くまで疎水化処理がなされることから、環境によって水分の離脱・吸着が生じ難い孔部の最深部にのみ水分が保持される状態を作り出し易くなると考えられる。その結果、ゾルゲルシリカ粒子が、上記条件式(1)及び(2)を満たすような状態となり易くなると考えられる。
・条件式(1−2):35≦SA≦45
・条件式(1−3):35≦SA≦40
・条件式(2−2):5≦|SA−SB|≦10
・条件式(2−3):5≦|SA−SB|≦7
・条件式(3) :40≦SB≦65
・条件式(3−2):40≦SB≦55
・条件式(3−3):40≦SB≦50
なお、一次平均粒径は、粒径100μmの鉄粉或いは樹脂粒子(ポリエステル、重量平均分子量Mw=50000)にゾルゲルシリカ粒子を分散させた後のゾルゲルシリカ粒子の一次粒子100個につき、SEM装置で観察し、その画像解析によって得られた円相当径の累積頻度における50%径(D50v)として得られた値である。
異型状のゾルゲルシリカ粒子とは、例えば、平均円形度が0.5以上0.85以下のシリカ粒子である。一方で、球形状のゾルゲルシリカ粒子とは、例えば、平均円形度が0.85を越えたシリカ粒子である。
・式:円形度(100/SF2)=4π×(A/I2)
式中、Iは画像上における一次粒子の周囲長を示し、Aは一次粒子の投影面積を表す。
そして、平均円形度は、上記平面画像解析によって得られた一次粒子100個の円形度の累積頻度における50%円形度として得られる。
具体的には、本実施形態に係るゾルゲルシリカ粒子は、例えば、ゾルゲルシリカ粒子を準備する工程と、超臨界二酸化炭素中で、疎水化処理剤によりゾルゲルシリカ粒子の表面を疎水化処理する工程と、を経て得られたものであることがよい。
本工程では、ゾルゲル法によりゾルゲルシリカ粒子を得る。
ゾルゲル法によるゾルゲルシリカ粒子の生成としては、周知の方法により行えばよいが、具体的には、アルコールを含む溶媒中にアルカリ触媒が含まれるアルカリ触媒溶液を準備し、アルカリ触媒溶液中に、テトラアルコキシシランを供給すると共に、アルカリ触媒を供給して、ゾルゲルシリカ粒子を生成する方法が挙げられる。
本ゾルゲルシリカ粒子の製造方法では、上記手法により、粗大凝集物の発生が少なく、異型状のシリカ粒子が得られる。この理由は、定かではないが以下の理由によるものと考えられる。
そして、テトラアルコキシシランとアルカリ触媒との供給をそれぞれ続けていくと、テトラアルコキシシランの反応により、生成した核粒子が成長し、シラン粒子が得られる。
ここで、このテトラアルコキシシランとアルカリ触媒との供給を、その供給量を上記関係で維持しつつ行うことで、2次凝集物等の粗大凝集物の生成を抑制しつつ、異型状の核粒子がその異型状を保ったまま粒子成長し、結果、異型状のシリカ粒子が生成されると考えられる。これは、このテトラアルコキシシランとアルカリ触媒との供給量を上記関係とすることで、核粒子の分散を保持しつつも、核粒子表面における張力と化学的親和性の部分的な偏りが保持されることから、異型状を保ちながらの核粒子の粒子成長が生じると考えられるためである。
また、本ゾルゲルシリカ粒子の製造方法では、生成した異型状の核粒子が異型状を保ったまま粒子成長され、シリカ粒子が得られると考えられることから、機械的付加に強く、壊れ難いシリカ粒子が得られると考えられる。
また、本ゾルゲルシリカ粒子の製造方法では、アルカリ触媒溶液中に、テトラアルコキシシランとアルカリ触媒とをそれぞれ供給することで、テトラアルコキシシランの反応を生じさせることで、粒子生成を行っていることから、従来のゾルゲル法により異型状のシリカ粒子を製造する場合に比べ、総使用アルカリ触媒量が少なくなり、その結果、アルカリ触媒の除去工程の省略も実現される。これは、特に、高純度が求められる製品にシリカ粒子を適用する場合に有利である。
アルカリ触媒溶液準備工程は、アルコールを含む溶媒を準備し、これにアルカリ触媒を添加して、アルカリ触媒溶液を準備する。
なお、アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール等の低級アルコールが挙げられる。
アルカリ触媒の濃度が、0.6mol/Lより少ないと、生成した核粒子の成長過程の核粒子の分散性が不安定となり、2次凝集物等の粗大凝集物が生成されたり、ゲル化状となったりして、粒度分布が悪化することがある。
一方、アルカリ触媒の濃度が、0.85mol/Lより多いと、生成した核粒子の安定性が過大となり、真球状の核粒子が生成され、異型状の核粒子が得られず、その結果、異型状のシリカ粒子が得られない。
なお、アルカリ触媒の濃度は、アルコール触媒溶液(アルカリ触媒+アルコールを含む溶媒)に対する濃度である。
粒子生成工程は、アルカリ触媒溶液中に、テトラアルコキシシランと、アルカリ触媒と、をそれぞれ供給し、当該アルカリ触媒溶液中で、テトラアルコキシシランを反応(加水分解反応、縮合反応)させて、シリカ粒子を生成する工程である。
この粒子生成工程では、テトラアルコキシシランの供給初期に、テトラアルコキシシランを反応により、核粒子が生成した後(核粒子生成段階)、この核粒子の成長を経て(核粒子成長段階)、シリカ粒子が生成する。
このテトラアルコキシシランの供給量を上記範囲とすることで、粗大凝集物の発生が少なく、異型状のシリカ粒子が生成され易くなる。
なお、このテトラアルコキシシランの供給量は、アルカリ触媒溶液におけるアルコール1mol当たりに対する、1分間当たりにテトラアルコキシシランが供給するmol数を示している。
アルカリ触媒の供給量が、0.1molより少ないと、生成した核粒子の成長過程の核粒子の分散性が不安定となり、2次凝集物等の粗大凝集物が生成さたり、ゲル化状となったりして、粒度分布が悪化することがある。
一方、アルカリ触媒の供給量が、0.4molより多いと、生成した核粒子の安定性が過大となり、核粒子生成段階で異型状の核粒子が生成されても、その核粒子成長段階で核粒子が球状に成長し、異型状のシリカ粒子が得られない場合がある。
ゾルゲルシリカ粒子分散液の溶媒除去方法としては、1)濾過、遠心分離、蒸留などにより溶媒を除去した後、真空乾燥機、棚段乾燥機などにより乾燥する方法、2)流動層乾燥機、スプレードライヤーなどによりスラリーを直接乾燥する方法など、公知の方法が挙げられる。乾燥温度は、特に限定されないが、望ましくは200℃以下である。200℃より高いとシリカ粒子表面に残存するシラノール基の縮合による一次粒子同士の結合や粗大粒子の発生が起こり易くなる。
乾燥されたシリカ粒子は、必要に応じて解砕、篩分により、粗大粒子や凝集物の除去を行うことがよい。解砕方法は、特に限定されないが、例えば、ジェットミル、振動ミル、ボールミル、ピンミルなどの乾式粉砕装置により行う。篩分方法は、例えば、振動篩、風力篩分機など公知のものにより行う。
つまり、本方法では、超臨界二酸化炭素を流通させることにより、超臨界二酸化炭素をゾルゲルシリカ粒子分散液に接触させて、溶媒を除去する方法である。
具合的には、本方法では、例えば、密閉反応容器内に、ゾルゲルシリカ粒子分散液を投入する。その後、密閉反応容器内に、液化二酸化炭素を加えて加熱し、高圧ポンプにより反応容器内を昇圧させ、二酸化炭素を超臨界状態とする。そして、密閉反応容器内に超臨界二酸化炭素を導入すると共に、排出し、密閉反応容器内、つまりゾルゲルシリカ粒子分散液に流通させる。
これにより、超臨界二酸化炭素が溶媒(アルコール及び水)を溶解しつつ、これを同伴してゾルゲルシリカ粒子分散液の外部(密閉反応容器内の外部)へと排出され、溶媒が除去される。
この温度が上記範囲未満であると、溶媒が超臨界二酸化炭素に溶解し難くなるため、溶媒の除去がし難くなることがある。また溶媒や超臨界二酸化炭素の液架橋力により粗粉が生じ易くなることがあると考える。一方、この温度が上記範囲を超えると、親水性シリカ粒子表面のシラノール基の縮合により2次凝集体等の粗粉が生じやすくなることがあると考える。
この圧力が上記範囲未満であると、超臨界二酸化炭素に溶媒が溶解し難くなる傾向にあり、一方、圧力が上記範囲を超えると、設備が高額となる傾向となる。
導入・排出量が15.4L/分/m3未満であると、溶媒除去に時間がかかるため生産性が悪くなる傾向となる。
一方、導入・排出量が1540L/分/m3以上であると、超臨界二酸化炭素がショートパスし、シリカ粒子分散液の接触時間が短くなってしまい、効率的に溶媒除去することができ難い傾向となる。
本工程は、超臨界二酸化炭素中で、疎水化処理剤によりゾルゲルシリカ粒子の表面を疎水化処理する工程である。
本工程では、具合的には、例えば、密閉反応容器内に、ゾルゲルシリカ粒子を投入し、次いでゾルゲルシリカ粒子に対して一定の割合の疎水化処理剤を加える。その後、密閉反応容器内に、液化二酸化炭素を加えて加熱し、高圧ポンプにより密閉反応容器内を昇圧させ、二酸化炭素を超臨界状態とする。そして、二酸化炭素の超臨界状態を一定時間保つ、つまり、超臨界二酸化炭素中で、疎水化処理剤を反応させて、ゾルゲルシリカ粒子の疎水化処理を行う。なお、反応終了後は、密閉反応容器内を減圧、冷却させる。
この量が上記範囲より少ないと疎水処理剤の超臨界二酸化炭素に対する濃度が低くなりシリカ表面との接触確率が低下し、疎水化反応が進み難くなる。一方で、この量が上記範囲よりも多いと、疎水処理剤の超臨界二酸化炭素に対する濃度が高くなり、疎水処理剤が超臨界二酸化炭素へ溶解しきれず分散不良となり、粗大凝集物を発生させやすくなる。
以上0.60g/ml以下がよく、望ましくは0.10g/ml以上0.50g/ml以下、より望ましくは0.2g/ml以上0.30g/ml以下)である。
この密度が上記範囲より低いと、超臨界二酸化炭素に対する疎水処理剤の溶解度が低下し、凝集物を発生させる傾向がある。一方で、密度が上記範囲よりも高いと、シリカ細孔への拡散性が低下するため、疎水化処理が不十分となる場合がある。特に、シラノール基を多く含有しているゾルゲルシリカに対しては上記密度範囲での疎水化処理が必要である。
なお、超臨界二酸化炭素の密度は、温度及び圧力等により調整される。
これら疎水化処理剤の中も、トリメチルメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザンなどのトリメチル基を有する有機珪素化合物が好適である。
この温度が上記範囲未満であると、疎水化処理剤とゾルゲルシリカ粒子表面との反応性低下する。一方で、温度が上記範囲を超えると、ゾルゲルシリカ粒子のシラノール基間による縮合反応が進み、結果として反応サイトの減少となり疎水化度が向上し難くなる場合がある。特に、シラノール基を多く含有しているゾルゲルシリカに対しては上記温度範囲での疎水化処理が必要である。
本実施形態に係る静電荷像現像トナーは、トナー粒子と、外添剤と、を含んで構成される。
そして、外添剤の少なくとも1種として、本実施形態に係るゾルゲルシリカ粒子が適用される。
トナー粒子としては、特に制限はなく、例えば、結着樹脂と、着色剤と、必要に応じて、離型剤その他成分とを含有してなる。
結着樹脂の重量平均分子量(Mw)は、例えば、9000以上90000以下がよく、望ましくは12000以上60000以下である。
結着樹脂の軟化温度(Tm)は、例えば、60℃以上120℃以下がよく、望ましくは80℃以上100℃以下である。
結着樹脂のガラス転移温度(Tg)は、例えば、45℃以上70℃以下がよく、望ましくは50℃以上60℃以下である。
例えば黒顔料としてはカーボンブラック、磁性粉等が挙げられる。
黄色顔料としては、例えば、ハンザイエロー、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーマネントイエローNCG等が挙げられる。
赤色顔料としては、ベンガラ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ブリリアンカーミン3B、ブリリアンカーミン6B、デュポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ローズベンガル、エオキシンレッド、アリザリンレーキ等が挙げられる。
青色顔料としては、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、ファストスカイブルー、インダスレンブルーBC、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオクサレレートなどが挙げられる。
また、これら着色剤は、混合し、更には固溶体の状態で使用してもよい。
着色剤の含有量は、トナー粒子を構成する成分のうち、例えば、2質量%以上15質量%以下の範囲がよく、望ましくは3質量%以上10質量%以下の範囲である。
離型剤の含有量は、トナー粒子を構成する成分のうち、例えば、1質量%以上10質量%以下の範囲がよく、望ましくは2質量%以上8質量%以下の範囲である。
内添剤としては、例えば、フェライト、マグネタイト、還元鉄、コバルト、ニッケル、マンガン等の金属、合金、又はこれら金属を含む化合物などの磁性体等が挙げられる。
帯電制御剤としては、例えば、安息香酸の金属塩、サリチル酸の金属塩、アルキルサリチル酸の金属塩、カテコールの金属塩、含金属ビスアゾ染料、テトラフェニルボレート誘導体、第四級アンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩からなる群より選ばれる化合物:極性基を含有したレジンタイプの帯電制御剤:等が挙げられる。
無機粒子としては、シリカ粒子、酸化チタン粒子、アルミナ粒子、酸化セリウム粒子、あるいはこれらの表面を疎水化処理した粒子等、公知の無機粒子が挙げられる。これら無機粒子は、種々の表面処理を施されてもよく、例えばシラン系カップリング剤、チタン系カップリング剤、シリコーンオイル等で表面処理したものがよい。
なお、トナー粒子の体積平均粒径の測定法としては、分散剤として界面活性剤、望ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5質量%水溶液2ml中に、測定試料を0.5mg以上50mg以下加え、これを前記電解液100ml以上150ml以下中に添加した。この測定試料を懸濁させた電解液を超音波分散器で約1分間分散処理を行い、前記コールターマルチサイザーII型(ベックマン−コールター社製)により、アパーチャー径が100μmのアパーチャーを用いて、粒径が2.0μm以上60μm以下の範囲の粒子の粒度分布を測定する。測定する粒子数は50,000とする。
得られた粒度分布を分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、小粒径側から体積累積分布を引いて、累積50%となる粒径を体積平均粒径D50vとする。
外添剤の少なくとも1種は、本実施形態に係るゾルゲルシリカ粒子が適用される。
その他外添剤としては、例えば、SiO2(本実施形態に係るゾルゲルシリカ粒子以外の粒径のSiO2)、TiO2、Al2O3、CuO、ZnO、SnO2、CeO2、Fe2O3、MgO、BaO、CaO、K2O、Na2O、ZrO2、CaO・SiO2、K2O・(TiO2)n、Al2O3・2SiO2、CaCO3、MgCO3、BaSO4、MgSO4等が挙げられる。
疎水化処理剤の量としては、通常、例えば、無機粒子100質量部に対して、1質量部以上10質量部程度である。
次に、本実施形態に係るトナーの製造方法について説明する。
まず、トナー粒子は、乾式製法(例えば、混練粉砕法等)、湿式製法(例えば凝集合一法、懸濁重合法、溶解懸濁造粒法、溶解懸濁法、溶解乳化凝集合一法等)のいずれにより製造してもよい。これらの製法に特に制限はなく、周知の製法が採用される。
本実施形態に係る静電荷像現像剤は、本実施形態に係るトナーを少なくとも含むものである。
本実施形態に係る静電荷像現像剤は、本実施形態に係るトナーのみを含む一成分現像剤であってもよいし、当該トナーとキャリアと混合した二成分現像剤であってもよい。
次に、本実施形態に係る画像形成装置/画像形成方法について説明する。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、像保持体を帯電する帯電手段と、帯電した像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体上に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、像保持体上に形成されたトナー画像を被転写体上に転写する転写手段と、被転写体上に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、を有する。そして、静電荷像現像剤として、上記本実施形態に係る静電荷像現像剤を適用する。
また、各ユニット10Y、10M、10C、10Kの現像装置(現像手段)4Y、4M、4C、4Kのそれぞれには、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kに収められたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーを含むトナーの供給がなされる。
尚、1次転写ローラ5Yは、中間転写ベルト20の内側に配置され、感光体1Yに対向した位置に設けられている。更に、各1次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kには、1次転写バイアスを印加するバイアス電源(図示せず)がそれぞれ接続されている。各バイアス電源は、図示しない制御部による制御によって、各1次転写ローラに印加する転写バイアスを可変する。
感光体1Yは、導電性(20℃における体積抵抗率:1×10−6Ωcm以下)の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗(一般の樹脂程度の抵抗)であるが、レーザ光線3Yが照射されると、レーザ光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体1Yの表面に、図示しない制御部から送られてくるイエロー用の画像データに従って、露光装置3を介してレーザ光線3Yを出力する。レーザ光線3Yは、感光体1Yの表面の感光層に照射され、それにより、イエロー印字パターンの静電荷像が感光体1Yの表面に形成される。
このようにして感光体1Y上に形成された静電荷像は、感光体1Yの走行に従って予め定められた現像位置まで回転される。そして、この現像位置で、感光体1Y上の静電荷像が、現像装置4Yによって可視像(現像像)化される。
一方、感光体1Y上に残留したトナーはクリーニング装置6Yで除去されて回収される。
こうして、第1のユニット10Yにてイエロートナー画像の転写された中間転写ベルト20は、第2乃至第4のユニット10M、10C、10Kを通して順次搬送され、各色のトナー画像が重ねられて多重転写される。
定着後における画像表面の平滑性をさらに向上させるには、被転写体の表面も平滑であることが望ましく、例えば、普通紙の表面を樹脂等でコーティングしたコート紙、印刷用のアート紙等が好適に使用される。
なお、上記例示した画像形成装置は、中間転写ベルト20を介してトナー画像を記録紙Pに転写する構成となっているが、この構成に限定されるものではなく、感光体から直接トナー画像が記録紙に転写される構造であってもよい。
図2は、本実施形態に係る静電荷像現像剤を収容するプロセスカートリッジの好適な一例の実施形態を示す概略構成図である。プロセスカートリッジ200は、感光体107とともに、帯電ローラ108、現像装置111、感光体クリーニング装置113、露光のための開口部118、及び、除電露光のための開口部117を取り付けレール116を用いて組み合わせ、そして一体化したものである。なお、図2において符号300は被転写体を示す。
そして、このプロセスカートリッジ200は、転写装置112と、定着装置115と、図示しない他の構成部分とから構成される画像形成装置に対して着脱自在としたものである。
(ゾルゲルシリカ粒子1の作製)
以下のようにして、ゾルゲルシリカ粒子1を得た。
攪拌機、滴下ノズル、温度計を具備した3.0Lのガラス製密閉反応容器に、メタノール980部、10%アンモニア水(NH4OH)180部を添加して混合して、アルカリ触媒溶液を得た。この時のアルカリ触媒溶液における触媒量:NH3量(NH3/(NH3+メタノール+水))は、0.74mol/Lであった。
このアルカリ触媒溶液を25℃に調整した後、攪拌しながら、テトラメトキシシラン(TMOS)385部を11g/mimの速度で、6.1%アンモニア水(NH4OH)308部を8.8g/minの速度で同時に滴下し(TMOSの1分間当たりに供給される総供給量の1mol当たりに対してNH3量が0.44molになるように流量で同時に滴下)、ゾルゲルシリカ粒子の懸濁液(ゾルゲルシリカ粒子分散液)を得た。但し、TMOSの供給量は、アルカリ触媒溶液におけるアルコールのモル数に対して、0.0024mol/(mol・min)とした。
得られたゾルゲルシリカ粒子は、平均粒子径150nm、平均円形度0.94の球形状のゾルゲルシリカ粒子であった。
・スチレン 290質量部
・n−ブチルアクリレート 120質量部
・アクリル酸 8質量部
・10−ドデカンチオール 6質量部
以上の成分を混合して溶解したものを、非イオン性界面活性剤(ノニポール400、三
洋化成(株)製)6質量部及びアニオン性界面活性剤(ネオゲンSC、第一工業製薬(株
)製)10質量部をイオン交換水550質量部に溶解したものにフラスコ中で乳化分散さ
せ、10分間ゆっくり混合しながら、これに過硫酸アンモニウム4質量部を溶解したイオ
ン交換水50質量部を投入した。窒素置換を行った後、前記フラスコ内を撹拌しながら内
容物が70℃になるまでオイルバスで加熱し、5時間乳化重合を継続した。その結果、D
50v=162nmであり、Tg=59℃、重量平均分子量Mw=33500の樹脂
粒子が分散した樹脂分散液が得られた。
・シアン顔料(PB15:3) 70質量部
・ノニオン性界面活性剤(ノニポール400、三洋化成(株)製) 5質量部
・イオン交換水 220質量部
以上の成分を混合して、溶解し、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50、IKA
社製)を用いて10分間分散し、D50vが260nmである着色剤(シアン顔料)
粒子が分散した着色剤分散剤を調製した。
・パラフィンワックス(HNP0190、日本精蝋(株)製、融点85℃)53質量部
・カチオン性界面活性剤(サニゾールB50、花王(株)製) 6質量部
・イオン交換水 200質量部
以上の成分を、95℃に加熱して、丸型ステンレス鋼製フラスコ中でホモジナイザー(
ウルトラタラックスT50、IKA社製)を用いて10分間分散した後、圧力吐出型ホモ
ジナイザーで分散処理し、D50vが550nmである離型剤粒子が分散した離型剤分散
液を調製した。
・樹脂分散液 230質量部
・着色剤分散液 200質量部
・離型剤分散液 40質量部
・カチオン性界面活性剤(サニゾールB50、花王(株)製) 1.5質量部
以上の成分を、丸型ステンレス鋼鉄フラスコ中でホモジナイザー(ウルトラタラックス
T50、IKA社製)を用いて混合し、分散した後、加熱用オイルバス中でフラスコ内を
撹拌しながら50℃まで加熱した。45℃で20分間保持した。その時点での平均粒径は
約4.4μmである凝集粒子が形成されていることが確認された。更に上記混合液に、樹
脂分散液を緩やかに60質量部追加した。そして、加熱用オイルバスの温度を50℃まで
上げて30分間保持した。平均粒径が約5.2μmである凝集粒子が形成されていること
が確認された。
上記混合液にアニオン性界面活性剤(ネオゲンSC、第一工業製薬(株)製)3質量部
を追加した後、前記ステンレス鋼鉄フラスコ中を密閉し、磁力シールを用いて撹拌しなが
ら105℃まで加熱し、4時間保持した。そして、冷却後、反応生成物をろ過し、イオン
交換水で充分に洗浄した後、乾燥させることにより、形状係数120.5、D50v5.
6μmのトナー粒子を得た。
その後トナー粒子100部に対して、外添剤として、疎水性ゾルゲルシリカ粒子1を5質量部を添加し、ヘンシェルミキサーで5分間混合した。更に超音波振動篩(45μm/ダルトン社製)にかけて静電荷像現像用トナーを得た。
フェライト粒子(体積平均粒径50μm) 100質量部
トルエン 15質量部
スチレン−メチルメタクリレート共重合体(成分モル比:90/10) 2質量部
カーボンブラック(R330、キャボット社製) 0.25質量部
まず、フェライト粒子を除く上記成分を10分間スターラで撹拌させ、分散した被覆液
を調製し、次に、この被覆液とフェライト粒子を真空脱気型ニーダに入れ、60℃で25
分撹拌した後、更に加温しながら減圧して脱気し、乾燥させることによりキャリアAを作
製した。このキャリアAは、形状係数=120、真比重=4.4、飽和磁化=63emu
/g、1000V/cmの印加電界時の体積固有抵抗値が1000Ω・cmであった。
上記で作製したトナー8質量部とキャリア92質量部をVブレンダーにいれ20分間撹拌した後、105μmメッシュで篩分し、静電荷像現像剤を作製した。
アルカリ触媒溶液に対して滴下するアンモニア水(NH4OH)のアンモニア濃度3.8%(TMOSの1分間当たりに供給される総供給量の1mol当たりに対してNH3量が0.27molになるようにアンモニア水を流量で滴下する場合に相当)に変更して、ゾルゲルシリカ粒子の懸濁液(ゾルゲルシリカ粒子分散液)を得た以外は、実施例1と同様にして、疎水性ゾルゲルシリカ粒子2の粉末を得た。
そして、疎水性ゾルゲルシリカ粒子2を実施例1と同様にトナー粒子に外添し、静電荷像現像用トナーおよび静電荷像現像剤を得た。
溶媒除去工程での超臨界二酸化炭素の温度(乾燥温度)を150℃、超臨界二酸化炭素の流通量(密閉反応容器内への導入・排出量)を34L/分/m3に、疎水化処理工程で、ヒーターによる昇温温度を140℃に変更した以外は、実施例1と同様にして、疎水性ゾルゲルシリカ粒子3の粉末を得た。
そして、疎水性ゾルゲルシリカ粒子3を実施例1と同様にトナー粒子に外添し、静電荷像現像用トナーおよび静電荷像現像剤を得た。
疎水化処理工程で、ヒーターによる昇温温度を175℃に変更した以外は、実施例2と同様にして疎水性ゾルゲルシリカ粒子4の粉末を得た。
そして、疎水性ゾルゲルシリカ粒子4を実施例1と同様にトナー粒子に外添し、静電荷像現像用トナーおよび静電荷像現像剤を得た。
ヘキサメチルジシラザンの投入量を20.0部に変更して疎水化処理を行った以外は、実施例2と同様にして、疎水性ゾルゲルシリカ粒子5の粉末を得た。
そして、疎水性ゾルゲルシリカ粒子5を実施例1と同様にトナー粒子に外添し、静電荷像現像用トナーおよび静電荷像現像剤を得た。
実施例1の疎水性ゾルゲルシリカ粒子1を、マッフル炉にて600℃・1時間加熱処理を施し、疎水性ゾルゲルシリカ粒子6を得た。
そして、疎水性ゾルゲルシリカ粒子6を実施例1と同様にトナー粒子に外添し、静電荷像現像用トナーおよび静電荷像現像剤を得た。
テトラメトキシシラン(TMOS)270部を18部/mimの速度で、3.8%アンモニア水(NH4OH)210部を14部/minの速度で同時に滴下し(TMOSの1分間当たりに供給される総供給量の1mol当たりに対してNH3量が0.26molになるように流量で同時に滴下)に変更して、ゾルゲルシリカ粒子の懸濁液(ゾルゲルシリカ粒子分散液)を得た以外は、疎水性ゾルゲルシリカ粒子11同様の方法疎水性ゾルゲルシリカ粒子7の粉末を得た。
そして、疎水性ゾルゲルシリカ粒子7を実施例1と同様にトナー粒子に外添し、静電荷像現像用トナーおよび静電荷像現像剤を得た。
ゾルゲルシリカ粒子の懸濁液(ゾルゲルシリカ粒子分散液)30部に対して、ヘキサメチルジシラザン2.4部を添加し、オイルバスで溶液温度を50℃に調整し、その温度で3時間保持して、疎水化処理を行った後、150℃に昇温して溶媒除去を行って、疎水性ゾルゲルシリカ粒子を得た以外は、実施例1同様の方法で作製し、疎水性ゾルゲルシリカ粒子8の粉末を得た。
そして、疎水性ゾルゲルシリカ粒子8を実施例1と同様にトナー粒子に外添し、静電荷像現像用トナーおよび静電荷像現像剤を得た。
溶媒除去工程での超臨界二酸化炭素の温度(乾燥温度)を150℃に、疎水化処理工程で、ヒーターによる昇温温度を160℃に変更した以外は、実施例1と同様にして、疎水性ゾルゲルシリカ粒子9の粉末を得た。
そして、疎水性ゾルゲルシリカ粒子9を実施例1と同様にトナー粒子に外添し、静電荷像現像用トナーおよび静電荷像現像剤を得た。
ゾルゲルシリカ粒子の疎水化処理工程で、ヒーターによる昇温温度を175℃に変更した以外は、実施例2と同様の方法で作製し、疎水性ゾルゲルシリカ粒子10の粉末を得た。
そして、疎水性ゾルゲルシリカ粒子10を実施例1と同様にトナー粒子に外添し、静電荷像現像用トナーおよび静電荷像現像剤を得た。
疎水化処理工程でのヒーターによる昇温温度を120℃に変更した以外は、実施例3と同様の方法で作製し、疎水性ゾルゲルシリカ粒子11の粉末を得た。
そして、疎水性ゾルゲルシリカ粒子11を実施例1と同様にトナー粒子に外添し、静電荷像現像用トナーおよび静電荷像現像剤を得た。
得られた疎水性ゾルゲルシリカ粒子の粉末、静電荷像現像剤について、以下の評価を行った。
各例で得られた疎水性ゾルゲルシリカ粒子の粉末に対して、既述の方法に従って、温度50℃で30分乾燥させた後のBET比表面積SA、温度200℃で30分乾燥させた後のBET比表面積SBをそれぞれ測定した。
各例で得られた疎水性ゾルゲルシリカ粒子の粉末を高湿環境下(30℃、90%RH環境下)で1日放置後、トナー粒子100部に対して疎水性ゾルゲルシリカ粒子2部をサンプルミルで外添し、SEM(×3000倍観察)でトナー粒子表面に、疎水性ゾルゲルシリカ粒子の凝集体がいないか観察して、凝集性について評価した。
評価基準は、以下の通りである。
◎:凝集体が全体の1%以下
○:凝集体が全体の1%超え2%以下
△:凝集体が全体の2%超え5%以下
×:凝集体が全体の5%超え
低湿環境下(21℃、10%RH環境下)で、各例で得られた疎水性ゾルゲルシリカ粒子の粉末0.1部に対して、キャリア2gをターブラ撹拌機で10分間撹拌を行い、Trek社製吸引式帯電測定装置で疎水性ゾルゲルシリカ粒子の帯電量を測定した。
評価基準は以下の通りである。
○:帯電が70μC/g以上200μC/g以下
△:帯電が70μC/g未満、200μC/g超え300μC/g以下
×:帯電が300μC/g超える
各例で得られた静電荷像現像用現像剤を用いて、富士ゼロックス社製DocuCentre f450を用い、高温高湿度(30℃90%RH)の環境下で10000枚印刷を行った後、ハーフトーン画質、ソリッド画質、文字再現性を確認した。
評価基準は、以下の通りである。
○:いずれにおいても問題ない場合
×:いずれか一つでも問題となる場合
また、低温低湿度(21℃10%RH)の環境下で上記と同様の方法・評価基準で画質評価を実施。
2Y、2M、2C、2K、108 帯電ローラ(帯電手段の一例)
3Y、3M、3C、3K レーザ光線
3、110 露光装置(静電荷像形成手段の一例)
4Y、4M、4C、4K、111 現像装置(現像手段の一例)
5Y、5M、5C、5K 1次転写ローラ
6Y、6M、6C、6K、113 感光体クリーニング装置
8Y、8M、8C、8K 現像剤カートリッジ
10Y、10M、10C、10K 画像形成ユニット
20 中間転写ベルト
22 駆動ローラ
24 支持ローラ
26 2次転写ローラ(転写手段の一例)
28、115 定着装置(定着手段の一例)
30 中間転写体クリーニング装置
112 転写装置
116 取り付けレール
117 除電露光のための開口部
118 露光のための開口部
200 プロセスカートリッジ、
P、300 記録紙(被転写体)
Claims (8)
- 温度50℃で30分乾燥させた後のBET比表面積をSA(m2/g)とし、温度200℃で30分乾燥させた後のBET比表面積をSB(m2/g)としたとき、下記条件式(1)及び(2)を満たし、かつ、疎水化処理剤により表面が疎水化処理されたゾルゲルシリカ粒子。
・条件式(1):35≦SA≦50
・条件式(2):5≦|SA−SB|≦15 - 超臨界二酸化炭素中で、疎水化処理剤により表面が疎水化処理されている請求項1に記載のゾルゲルシリカ粒子。
- トナー粒子と、外添剤として請求項1又は2に記載のゾルゲルシリカ粒子と、を有する静電荷像現像トナー。
- 請求項3に記載の静電荷像現像トナーを少なくとも含む静電荷像現像剤。
- 請求項3に記載の静電荷像現像トナーを収容し、
画像形成装置に着脱されるトナーカートリッジ。 - 請求項4に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、像保持体上に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。 - 像保持体と、
前記像保持体を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
請求項4に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体上に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
前記像保持体上に形成されたトナー画像を被転写体上に転写する転写手段と、
前記被転写体上に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、
を備える画像形成装置。 - 像保持体を帯電する帯電工程と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、
請求項4に記載の静電荷像現像剤により、前記像保持体上に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像工程と、
前記像保持体上に形成されたトナー画像を被転写体上に転写する転写工程と、
前記被転写体上に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、
を有する画像形成方法。
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