JP6516549B2 - 非晶質球状シリカ粉末 - Google Patents

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Description

本発明は、新規な非晶質球状シリカ粉末、およびそれを用いた樹脂組成物に関する。
近年、半導体デバイスの小型化、薄型化、高密度実装化が急速に進展しており、半導体実装の狭ギャップ化が進んでいる。従来、高密度半導体実装用封止剤の充填剤として、BET比表面積2〜30m/g、一次粒子径換算で粒子径0.1〜1.5μm程度の非晶質球状シリカ粉末が用いられてきた。
しかしながら、BET比表面積が上記範囲の既存シリカ粉末は、樹脂に高充填したときの粘度上昇を抑制することが難しく、これを狭ギャップ半導体実装用途に用いた場合、成型に不具合が生じるという問題があり樹脂への充填特性に課題が残っていた。
また、既存シリカ粉末には、分級等で除去できない粗大粒子が含まれており、前記狭ギャップ化により、ギャップに封止剤が浸透できず、狭ギャップ半導体実装用途への適用に課題が残されていた。
このため、BET比表面積2〜30m/gのシリカ粉末でありながら、樹脂への充填特性に優れ、樹脂に高充填したときの樹脂組成物の粘度が低く抑制され、且つ、粗大粒子の含有量が少ないシリカ粉末が要求されるようになった。
BET比表面積が上記範囲のシリカ粉末でありながら、樹脂に高充填したときの樹脂組成物の粘度が低く抑制されるものとして、特許文献1に、平均粒子径0.2〜1.0μm、0.1μm以下粒子の含有率1〜5%、粒子径の変動係数40〜150%である球状金属酸化物粉末を用いることにより流動性助長効果が大きくなることが記載されている。
また、特許文献2には、体積平均粒径が0.46〜1.3μm、体積平均粒径に対する標準偏差の値が45〜110%、反応性シラノール基量が1.5〜3.0個/nmである球状シリカ粉末を用いることにより、樹脂へ高充填した際に樹脂組成物の流動性が極めて高くなることが記載されている。
しかしながら、特許文献1、2に記載されたシリカ粉末は石英等の溶融法や金属珪素粉末の燃焼法によって製造されるため、製法由来の粗大粒子が多く、上記狭ギャップ半導体実装用途に用いる上で課題が残されていた。
例えば、溶融法の場合、原料の溶融と同時に、融液同士の衝突によってもシリカ粉末が生成されるため、分級で分離不可能な数μmの粗大粒子が発生する。
また、珪素粉末の燃焼法の場合、珪素粉末の蒸発、蒸発で生じた珪素蒸気と酸素の混合、珪素蒸気と酸素の反応、反応によって生成したシリカ微粒子の成長が、同じ火炎内で同時進行するため、火炎は不均一であり、それを反映して、粗粒が発生する。
特開2002−362910 特開2013−212956
本発明の目的は、BET比表面積が2m/g以上、30m/g未満の範囲であって、樹脂に高充填したときの樹脂組成物の粘度が低く抑制され、且つ、粗大粒子の含有量が少ない非晶質球状シリカ粉末を提供することにある。
本発明者は上記課題を解決すべく検討を重ねた。その結果、本発明によれば、本発明の上記目的は、以下の条件を全て満足することを特徴とする非晶質球状シリカ粉末によって達成される。
(A)BET比表面積が 2m/g以上、30m/g未満である
(B)粒子充填率が0.64以上である
(C)遠心沈降法によって得られる重量基準粒度分布において、粒子径1.5μm以上の粒子含有量が0.1質量%以下である
本発明の非晶質球状シリカ粉末は、BET比表面積が2m/g以上、30m/g未満でありながら、極めて高い充填特性を示し、さらに1.5μm以上である粗大粒子の含有量が少ないため、これを充填した樹脂組成物は、粘度が低く抑制され、且つ、浸透不良が生じることがない。従って、本発明の非晶質球状シリカ粉末は、高密度半導体実装用封止剤の充填剤として極めて有用である。
本発明の非晶質球状シリカ粉末は、(A)BET比表面積が 2m/g以上、30m/g未満である。BET比表面積が30m/g以上の場合、樹脂に高充填したとき、樹脂組成物内の樹脂とシリカ粒子との界面が増える結果、樹脂組成物の粘度が高くなる。一方、BET比表面積が2m/gより小さい場合、樹脂組成物の粘度は低いものの、ギャップの幅に対しシリカ粒子の粒子径が大きすぎるため、ボイドの発生による成型不良が発生するため好ましくない。なお、硬化後の樹脂組成物である硬化組成物に十分な強度を付与できる点で、BET比表面積の下限は、3m/g以上であることが好ましく、5m/g以上であることがさらに好ましい。BET比表面積の上限は、25m/g未満であることが好ましく、20m/g未満であることがさらに好ましい。。
更に、本発明の非晶質球状シリカ粉末は、(B)粒子充填率が0.64以上であり、0.67以上であることが好ましく、0.69以上であることが更に好ましい。
上記粒子充填率は一定空間に占めるシリカの体積比率を示し、粒子間の空隙体積の比率である空間率εを使って、下記式(1)により算出される。
粒子充填率=1−ε 式(1)
即ち、粒子充填率が高いほど一定空間内に充填できるシリカ粒子の体積が多いことを意味する。従って、同一重量の非晶質球状シリカ粉末で比較すると粒子充填率が高いシリカ粉末は粒子充填率が低いシリカ粉末と比べ、粒子間の空隙体積が大きくなる。この空間を樹脂で置き換えると、粒子充填率が高い非晶質球状シリカ粉末は、粒子間に閉じ込められた樹脂が少なく、自由に動くことができる樹脂が多く存在するため、粘度の上昇を抑制できる。
例えば、単分散球状粒子をランダム充填した際の粒子充填率は、0.6程度であり、粒子充填率が上記範囲であることは充填特性に極めて優れていることを示しており、斯様に粒子充填率の高いシリカ粉末を樹脂に高充填すれば、樹脂組成物の粘度上昇が抑制され、その結果、樹脂組成物は半導体実装時にギャップへ速やかに浸透する。
複数種類の粒度分布を有する粉粒体において、粒子充填率を算出するに必要な空間率εは、文献1の2.空間推定モデル(439ページ)に、ひとつの粒子に着目し得られた空間率を粒度分布で重み付けし、それをもって全体の空間率とすることが記載されている。
本発明において、同様にして空間率を求める。
まず、非晶質球状シリカ粉末を水中分散させた後、遠心沈降法の粒度分布測定機を用いて、該非晶質球状シリカ粉末の重量基準粒度分布を測定する。そして、得られた重量基準粒度分布を使い、具体的には、多成分粒子混合充填層空間率推定プログラムCALVOIDN.EXE(兵庫県立大学 大学院工学研究科 機械システム工学科 鈴木道隆教授による。兵庫県立大学 粉粒体工学研究室 ホームページ http://www.eng.u−hyogo.ac.jp/mse/mse6に所蔵)を使い容易に容易に空間率が算定される。
なお、上述の空間率を算定するにあたって、単分散粒子の空間率が必要であるが、前述の通り単分散球状粒子をランダム充填した際の粒子充填率が0.6程度であることから、本発明では、単分散粒子の空間率を0.4とした。
本願発明の非晶質球状シリカ粉末において、(C)遠心沈降法によって得られる重量基準粒度分布において、粒子径が1.5μm以上の粒子含有量が0.1質量%以下であり、0.08質量%以下であることが好ましく、0.06質量%以下であることが更に好ましい。粒子径1.5μm以上の粒子含有量が上記範囲を超えて多いと、粒子径1.5μm以上の粒子が狭ギャップに対し大きすぎるため、浸透障害物となり、たとえ樹脂組成物の粘度が低くとも、封止対象となるギャップでボイドが発生し、浸透不良が起こり、成型の不具合を生じる。
斯様なBET比表面積が 2m/g以上、30m/g未満であって、粒子充填率が0.64以上であり、且つ、遠心沈降法によって得られる重量基準粒度分布において、粒子径1.5μm以上の粒子含有量が0.1質量%以下である、非晶質球状シリカ粉末は従来知られておらず、本発明によって初めて提供されるものである。
本発明の非晶質球状シリカ粉末において、遠心沈降法によって得られる重量基準粒度分布において、粒子径0.1μm以下の粒子含有量が1質量%未満であることが好ましく、0.5質量%未満であることが更に好ましい。粒子径0.1μm以下の粒子含有量が上記範囲であることにより、該シリカ粉末を樹脂に高充填したときの樹脂組成物の粘度上昇が抑止される。また、併せて該樹脂組成物のチキソ性も抑止される。
本発明の非晶質球状シリカ粉末は、塩素含有量が1ppm以下であることが好ましい。塩素含有量が上記範囲であることにより、該シリカ粉末を充填することで、半導体デバイスの配線腐食の原因となる塩素が少ない樹脂組成物が得られる。
また、本発明の非晶質球状シリカ粉末は、目開き5μmの篩上粒子の含有量が10ppm以下であることが好ましく、5ppm以下であることが更に好ましい。目開き5μmの篩上粒子の含有量が上記範囲にあれば、シリカ粉末を充填した樹脂組成物の製造工程においてフィルトレーション工程が不要あるいは容易となる。
さらに、本発明の非晶質球状シリカ粉末は130℃での乾燥減量法により測定される水分量が0.5質量%以下であることが好ましい。水分量が上記範囲にあることにより、シリカ粉末の経時的な水分吸着による強固な凝集粒子形成を抑止でき、長期保存の後でも上述の優位性を維持できる。
(非晶質球状シリカ粉末の製造方法)
本発明の非晶質球状シリカ粉末は、ゾルゲル法で合成したのち焼成して非晶質化する方法や特開2014−152048のようなシロキサンの火炎燃焼法によって得ることができる。本発明の非晶質球状シリカ粉末は、BET比表面積が 2m/g以上、30m/g未満であって、1種類の粉末であってもよく、BET比表面積が異なる複数種類の粉末を混合してもよい。粒子充填率を高める上では、BET比表面積が大きく異なる2種類以上の粉末を配合し混合するのが好ましい。
具体的には、最も低いBET比表面積を有する粉末のBET比表面積が2m/g以上4m/g以下、最も高いBET比表面積を有する粉末のBET比表面積が20m/g以上30m/g以下であることが望ましい。最も低いBET比表面積を有する粉末のBET比表面積が2m/g未満である場合、粒子径1.5μm以上の粒子含有量が増加する。最も高いBET比表面積を有する粉末のBET比表面積が30m/g以上である場合、球状でないシリカ粒子や粒子同士が融着したシリカ粒子が増加するため、樹脂組成物の粘度が高くなり、本発明の効果を得ることができない。
本発明の非晶質球状シリカ粉末は、まず、使用する粉末の重量基準粒度分布を各々測定し、前述の多成分粒子混合充填層空間率推定プログラムを用いて、計算式(1)によって算出される粒子充填率が0.64以上となるように調整されればよい。BET比表面積が上記範囲であって、粒子充填率が0.64以上となるよう調整された粉末は、通常、遠心沈降法によって得られる重量基準粒度分布において、1.5μm以上の粒子含有量が0.1質量%以下である。
本発明の非晶質球状シリカ粉末は、極めて高い充填特性を示し、さらに1.5μm以上である粗大粒子の含有量が少ないため、これを充填した樹脂組成物は、粘度が低く抑制され、且つ、浸透不良が生じることがない。従って、本発明の非晶質球状シリカ粉末を充填した樹脂組成物は、高密度半導体実装用封止材として極めて有用である。
上記樹脂組成物において用いられる樹脂組成物の種類は特に限定されないが、本発明の効果を発揮する点から、一般に半導体封止材料に用いられる樹脂であることが好ましく、熱硬化性樹脂(又はその前駆体)を採用することが望ましい。例えば、カチオン重合性化合物を採用することができる。カチオン重合性化合物としては、エポキシ樹脂、オキシラン樹脂、オキセタン化合物、環状エーテル化合物、環状ラクトン化合物、チイラン化合物、環状アセタール化合物、環状チオエーテル化合物、スピロオルトエステル化合物、ビニル化合物などが挙げられ、これらの化合物を単独で、又は複数種類混合して用いることができる。
特に、エポキシ樹脂が入手性、取扱性などの観点から好ましい。エポキシ樹脂は特に限定されないが、1分子中に2以上のエポキシ基を有するモノマー、オリゴマー、ポリマーが挙げられる。例えば、ビフェニル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、トリアジン核含有エポキシ樹脂が挙げられる。
エポキシ樹脂以外の具体例としては、フェニルグリシジルエーテル、エチレンオキシド、エピクロロヒドリンなどのオキシラン化合物;トリメチレンオキサイド、3,3−ジメチルオキセタン、3,3−ジクロロメチルオキセタンなどのオキセタン化合物;テトラヒドロフラン、2,3−ジメチルテトラヒドロフラン、トリオキサン、1,3−ジオキソフラン、1,3,6−トリオキサシクロオクタンなどの環状エーテル化合物;β−プロピオラクトン、ε−カプロラクトンなどの環状ラクトン化合物;エチレンスルフィド、3,3−ジメチルチイランなどのチイラン化合物;1,3−プロピンスルフィド、3,3−ジメチルチエタンなどのチエタン化合物;テトラヒドロチオフェン誘導体などの環状チオエーテル化合物;エポキシ化合物とラクトンとの反応によって得られるスピロオルトエステル化合物;スピロオルトカルボナート化合物;環状カルボナート化合物;エチレングリコールジビニルエーテル、アルキルビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテルなどのビニル化合物;スチレン、ビニルシクロヘキセン、イソブチレン、ポリブタジエンなどのエチレン性不飽和化合物が例示できる。カチオン重合性化合物としては、エポキシ樹脂及びこれらの化合物を単独で、又は複数種類混合して用いることができる。
本発明の非晶質球状シリカ粉末を充填した樹脂組成物は、硬化剤の他、必要に応じて硬化促進剤、難燃化剤、カーボンブラックなどを配合し均一に混合して製造される。
(引用文献1)鈴木道隆、市場久貴、長谷川勇、大島敏男:化学工学論文集,11,438−443(1985).
本発明を具体的に説明するために実施例及び比較例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、以下の実施例および比較例における各種の物性測定等は以下の方法による。
(1)BET比表面積
柴田理化学社製BET比表面積測定装置SA−1000(商品名)を用い、窒素吸着BET1点法により測定した。
(2)遠心沈降粒度分布
(測定試料調製)
測定試料であるシリカ濃度1.5質量%水懸濁液を、以下のように調製した。
シリカ0.3gと蒸留水20mlをガラス製のサンプル管瓶(アズワン社製、内容量30ml、外径約28mm)に入れ、超音波細胞破砕器(BRANSON社製Sonifier II Model 250D(商品名)、プローブ:1.4インチ)のプローブチップ下面が水面下15mmになるように試料入りサンプル管瓶を設置し、出力20W、分散時間3分の条件でシリカ微粒子を蒸留水に分散した1.5質量%水懸濁液を調製した。
(測定)
CPS社製ディスク遠心沈降式粒度分布測定装置DC−24000(商品名)を用いて、粒度分布を測定し重量基準粒度分布を得た。測定条件は、回転数9000rpm、シリカ真密度2.2g/cmとし、0.476μmのPVC粒子で測定毎に校正した。
(3)塩素含有量
(測定試料調製)
超純水50gにシリカ5gを添加し、ポリテトラフルオロエチレン製の分解容器を用いて120℃で24時間加熱した。超純水およびシリカは0.1mg単位まで秤量した。その後、遠心分離器を用いてシリカ固形分を分離し、イオンクロマト測定試料を得た。なお、超純水のみで前記操作を行い、ブランク試料を得た。
(測定)
日本ダイオネクス社製イオンクロマトグラフィーシステムICS−2100(商品名)を用いて、測定試料中の塩化物イオンの濃度を測定した。シリカ粉末中の塩化物イオン濃度を下記式(2)を用いて算出し、これをシリカ粉末の塩素含有量とした。
Silica=(CSample−CBlank)×MPW/MSilica 式(2)
Silica:シリカ粉末中の塩化物イオン濃度(ppm)
Sample:測定試料中の塩化物イオン濃度(ppm)
Blank:ブランク試料中の塩化物イオン濃度(ppm)
PW:超純水重量(g)
Silica:シリカ粉末の重量(g)
なお、CBlankは0ppmであった。
(4)水分量
130℃での乾燥減量法によって測定した。
(5)目開き5μmの篩上粒子含有量
20gのシリカに純水を100ml添加し、日本精機製作所製超音波破砕器US−600T(商品名)を用いて、1分間分散することによってシリカスラリーを得た。このスラリーを目開き5μmの電成篩に通した。その後、篩残を乾燥させ、秤量し、目開き5μmの篩上粒子を求めた。
(6)樹脂組成物の粘度と増粘指数
(測定試料調製)
42.84gのシリカに新日鐵化学製エポキシ樹脂ZX−1059(商品名)を28.56g添加し、シンキー社製のプラネタリーミキサーAR−500(商品名)を用いて、回転数1000rmpで8分間攪拌、続いて回転数2000rpmで2分間脱泡することで、予備混練した。その後、アイメックス社製3本ロールミルBR−150HCV(商品名)を用いて混練することによってエポキシ樹脂組成物を得た。なお、ロールの隙間は20μmとした。樹脂組成物は、混練後室温25℃にて1週間保持した。
(エポキシ樹脂組成物の粘度)
25℃の恒温槽から樹脂組成物を取り出し、Haake社製レオメータ レオストレスRS600を用いてせん断速度10s−1で粘度を測定した。なお、測定温度は25℃、使用センサーはC35/1(コーンプレート型 直径35mm、角度1度、材質チタン)とし、せん断速度10 s−1の状態を3分間保った後での粘度の値をエポキシ樹脂組成物の粘度とした。
(エポキシ樹脂の粘度)
東都化成製エポキシ樹脂ZX−1059の粘度を、Haake社製レオメータ レオストレスRS600を用いてせん断速度10s−1で粘度を測定した。なお、測定温度は25℃、使用センサーはC35/1(コーンプレート型 直径35mm、角度1度、材質チタン)とし、せん断速度10s−1の状態を3分間保った後での粘度の値をエポキシ樹脂の粘度とした。
(増粘指数)
増粘指数[g/m]を下記式で求めた。
増粘指数[g/m]=(η・η −1・S−2)×100
ここで、ηは、樹脂組成物の粘度[Pa・s]、ηは、樹脂の粘度[Pa・s]、Sは、BET比表面積[m/g]である。
実施例1〜4、比較例1〜2
ゾルゲル法で合成した後、900℃で焼成することで表1の混合用の非晶質球状シリカ粉末を得た。表1の混合用非晶質球状シリカ粉末を表2に示した割合で配合、混合することによって、非晶質球状シリカ粉末を調製した。表3に非晶質球状シリカ粉末の特性を示す。粒子充填率は、遠心沈降粒度分布測定により得た重量基準粒度分布を用いて、多成分粒子混合充填層空間率推定プログラムCALVOIDN.EXE(兵庫県立大学 大学院工学研究科 機械システム工学科 鈴木道隆教授による。兵庫県立大学 粉粒体工学研究室 ホームページ http://www.eng.u−hyogo.ac.jp/mse/mse6に所蔵)を使って空間率を求め、式(1)により算出した。この際、単分散粒子の空間率を0.4に設定した。なお、上述の多成分粒子混合充填層空間率推定プログラムには0nmから始めて粒子径区間幅50nmの累積粒度分布値を入力した。
比較例3
市販の非晶質球状シリカ粉末について、実施例1と同様の測定を行なった。その結果を表3に示す。
比較例4
シロキサンを3重管ノズルバーナにて燃焼させることによって、非晶質シリカ粉末を得た。得られた非晶質シリカ粉末の特性を表3に示す。
Figure 0006516549
Figure 0006516549
Figure 0006516549

Claims (8)

  1. 以下の条件を満足する非晶質球状シリカ粉末。
    (A)BET比表面積が 2m/g以上、30m/g未満である
    (B)粒子充填率が0.64以上である
    (C)遠心沈降法によって得られる重量基準粒度分布において、粒子径1.5μm以上の粒子含有量が0.1質量%以下である
  2. 遠心沈降法によって得られる重量基準粒度分布において、粒子径0.1μm以下の粒子含有量が1質量%未満である請求項1記載の非晶質球状シリカ粉末。
  3. 塩素含有量が1ppm以下である請求項1〜2のいずれか一項に記載の非晶質球状シリカ粉末。
  4. 目開き5μmの篩上粒子の含有量が10ppm以下である請求項1〜3のいずれか一項に記載の非晶質球状シリカ粉末。
  5. BET比表面積が5m/g以上、25m/g未満である請求項1〜4のいずれか一項に記載の非晶質球状シリカ粉末。
  6. 130℃での乾燥減量法によって測定される水分量が0.5質量%以下である請求項1〜5のいずれか一項に記載の非晶質球状シリカ粉末。
  7. 半導体封止材用である請求項1〜6のいずれか一項に記載の非晶質球状シリカ粉末。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の非晶質球状シリカ粉末を含有する樹脂組成物。
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