JP6084510B2 - 乾式シリカ微粒子 - Google Patents

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Description

本発明は、新規な乾式シリカ微粒子に関する。詳しくは、1次凝集体が小さく、既存の同サイズの乾式シリカ微粒子よりも分散性に優れ、かつ分散時の粒度分布が狭い乾式シリカ微粒子であって、特に、半導体用途における研磨剤の砥粒として、あるいは封止剤や接着剤などの添加剤として好適な乾式シリカ微粒子に関する。
近年の半導体デバイスには性能当たりの低コスト化が要求されており、これに伴い、関連部材であるウェハ研磨剤、半導体封止剤、半導体実装接着剤には、高機能でありながらさらなる低コスト化が要求されるようになった。
従来、半導体用途における研磨剤の砥粒、もしくは接着・封止用樹脂組成物の添加剤としてBET比表面積60〜170m/gのシリカ微粒子が用いられてきたが、上記BET比表面積を有する既存のシリカ微粒子は分散性が悪く、さらに分散時の流動分布が広いため、該シリカ微粒子を媒体に混合する予備分散時の粘度が高く、分散工程において高度な技術と多大な労力を要していた。
このため、BET比表面積が上記範囲のシリカ微粒子において、高純度で、分散性に優れ、分散時の粒度分布の狭いシリカ微粒子が要求されるようになった。即ち、該シリカ微粒子を水または樹脂に予備分散したときの粘度が低く、簡便な分散工程を採用できる、半導体用途における研磨剤の砥粒、もしくは接着・封止用樹脂組成物の添加剤として好適なシリカ微粒子が求められていた。
BET比表面積が60〜170m/gのシリカ微粒子の製造法としては、クロロシランの火炎加水分解法が報告されている(特許文献1)。クロロシランの火炎加水分解法の場合には、塩素化合物が副生し、生成したシリカに吸着するため、これを除去する脱酸工程が必要になる。脱酸工程においては、シリカが高温に曝される結果、粒子同士が強く凝集し、部分的に融着・溶着した凝集粒子が生成しやすくなるため、分散性に問題が生じる。90m/g以下のシリカ微粒子においては、添加し強分散させた分散液や樹脂組成物の粘度が低いシリカ微粒子の製造方法も提案されている(特許文献2、特許文献3)が、脱酸工程による強い凝集の発生が避けられない等の課題が残されていた。
特開平1−161065 特開平9−142829 特表2006−509712
本発明の目的は、半導体用途における研磨剤の砥粒、もしくは接着・封止用樹脂組成物の添加剤として好適に用いられる、BET比表面積が60〜170m/gの範囲にあるシリカ微粒子であって、分散性に優れ、該分散粒子の粒度分布が狭く、且つ1次凝集体が小さい乾式シリカ微粒子を提供することである。
更には、該乾式シリカ微粒子を含有する水分散液および樹脂組成物も提供する。
本発明者等は、上記課題を解決すべく、珪素化合物の燃焼によって生成し、火炎中および火炎近傍において成長、凝集する乾式シリカ微粒子について、鋭意検討を行なった結果、乾式シリカ微粒子を生成するための火炎条件を調整することによって、前記目的を達成した乾式シリカ微粒子を得ることに成功し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、珪素化合物の燃焼反応によって得られる乾式シリカ微粒子であって、以下条件を満足することを特徴とする乾式シリカ微粒子である。
(A)BET比表面積が60〜170m/g
(B)遠心沈降法によって得られる重量基準粒度分布のメジアン径が90nm以下
(C)遠心沈降法によって得られる重量基準粒度分布の幾何標準偏差σgが1.40以下
(D)1mあたりのDBP吸油量が0.011g/m以下
本発明の乾式シリカ微粒子においては、塩素含有量が2.0ppm以下であること、炭素含有量が0.5質量%以下であること、遠心沈降法によって得られる重量基準粒度分布において粒子径が150nm以上である粒子の含有量が2.0質量%以下であること、130℃での乾燥減量法により測定される水分量が1.5質量%以下であることがさらに好適な様態である。
さらに、本発明は前記乾式シリカ微粒子を含有する水分散液および樹脂組成物をも提供する。
本発明の乾式シリカ微粒子は、半導体用途における研磨剤の砥粒、もしくは接着・封止用樹脂組成物の添加剤として好適な、BET比表面積が60〜170m/gの範囲にあるシリカ微粒子であって、一次凝集体が小さく、優れた分散性を有し、そして、分散時の粒度分布が狭いという特性を有する。
更に、複雑な凝集構造を有する凝集体を有さないという特性をも有しており、該シリカ微粒子を添加した水分散液および樹脂組成物において、予備分散時の粘度を低く抑えることが可能となり、分散工程で高度な技術と多大な労力必要としない。
そして、上記予備分散工程に続く本分散工程においても、目的の粒度まで容易に、均一に分散される。そのため、該乾式シリカ微粒子を砥粒とする半導体用研磨剤は高い研磨速度と、課題であるスクラッチが低減された質の高い研磨性能を発揮する。また該乾式シリカを添加した接着・封止用樹脂組成物は高い流動性、及び強度を有する。
本発明の乾式シリカ微粒子は、珪素化合物の燃焼反応によって生成し、火炎中および火炎近傍において成長、凝集せしめる方法、乾式法により得られるシリカ微粒子であり、
(A)BET比表面積が60〜170m/g
(B)遠心沈降法によって得られる重量基準粒度分布のメジアン径が90nm以下
(C)遠心沈降法によって得られる重量基準粒度分布の幾何標準偏差が1.40以下
(D)1mあたりのDBP吸油量が0.011g/m以下
という特性を有する。
本発明の乾式シリカ微粒子のBET比表面積は60〜170m/gであって、研磨剤の砥粒や樹脂組成物の添加剤として使用する場合に、分散時の粘度を低下させ、生産効率を上げるという点から、165m/g以下であることが好ましく、150m/g以下であることが更に好ましい。また、研磨剤の砥粒として使用した場合により高い研磨品質が得られること、樹脂組成物として使用した場合に、成型がより良好であることから、70m/g以上であることが好ましく、75m/g以上であることが更に好ましい。
BET比表面積が170m/gより大きい場合、該シリカ微粒子を研磨剤の砥粒や樹脂組成物の添加剤として使用する場合に、研磨剤や樹脂組成物の媒体とシリカ微粒子との界面が増加し、その結果、予備分散時の粘度が高くなり、生産性が低下する。
一方、BET比表面積が60m/gより小さい場合、添加した研磨剤や樹脂組成物の予備分散時の粘度は低いものの、シリカ微粒子のサイズが大きすぎるため、研磨剤であればスクラッチの発生原因となり、樹脂組成物であれば大粒子の混合によって成型不良が発生する。
本発明の乾式シリカ微粒子は、遠心沈降法により得られる重量基準粒度分布のメジアン径が90nm以下であり、好ましくは85nm以下である。上記メジアン径の下限は特に制限されないが、BET比表面積が170m/gのシリカ粒子の換算径が16nm程度となることから、通常は15nm以上である。
また、幾何標準偏差σgが1.40以下であり、好ましくは1.35以下である。
遠心沈降法により得られる重量基準粒度分布は、後述のとおり媒体中に分散された分散粒子の粒度分布である。したがって、該粒度分布より得られるメジアン径が上記範囲であることは、媒体中で凝集体の最小単位である1次凝集体まで分散される極めて高い分散性能を有することを意味する。そして、該粒度分布より得られる幾何標準偏差σgが上記範囲であることは、分散粒子の粒度分布が狭いことを意味する。なお、幾何標準偏差σgの下限は特に制限されないが、全ての粒子が同じ粒径である場合の値が1.00であるので、通常は1.00を超える。
即ち、上記分散性に優れ、該分散粒子の粒度分布が狭い本発明のシリカ微粒子には、一次粒子同士が化学結合で形成された粗大粒子や、物理的に強固に凝集した凝集粒子はほとんど存在しない。
上記幾何標準偏差σgは遠心沈降法により得られる重量基準粒度分布を累積頻度10質量%〜90質量%の範囲で対数正規分布フィッティング(最小2乗法)し、そのフィッティングから算出した幾何標準偏差である。
更に、本発明の乾式シリカ微粒子は、該粒子の表面積1mあたりのDBP吸油量が0.011g/m以下であって、0.010g/m以下であることが好ましい。上記乾式シリカ微粒子における単位表面積あたりのDBP吸油量の値は、凝集構造の大きさを評価できる値である。即ち、1mあたりのDBP吸油量が上記範囲である本発明のシリカ微粉体は、複雑な凝集構造を有さないという特性をも有している。
単位表面積あたりのDBP吸油量が大きい場合、上記構造を有する凝集体が形成されているため、分散時の増粘原因となるため、好ましくない。吸油量が小さいほど複雑な凝集構造を有する凝集体が形成されていない点で好ましい。下限値は特に制限されないが吸油量の測定方法により、複雑な凝集構造を有さない場合であっても、シリカ表面に付着する油分があって、シリカ粒子の比表面積によって異なるが、一般に0.001〜0.005g/m程度消費される。
BET比表面積が60m/g以上、170m/g以下の範囲である乾式シリカ微粒子でありながら、前記(B)〜(D)に示す特性を全て満たす乾式シリカ微粒子は、従来製造された例がなく、本発明によって初めて提供されるものである。
そして、前記特性を全て満足する本発明の乾式シリカ微粒子は、半導体用研磨剤や接着・封止用樹脂組成物の添加剤として用いた場合、予備分散時の低粘度化と、研磨剤としての高い研磨速度や質の高い研磨、または、樹脂組成物としての高い流動性や強度強度が保証される。
従来の方法によって製造された乾式シリカ微粒子は、後述する製造方法の相違により、シリカの一次粒子同士が化学結合で形成された粗大粒子の生成、物理的に強固に凝集した凝集粒子の生成、または、複雑な凝集構造を有する凝集粒子の形成を十分に抑止できない。その結果、得られる乾式シリカ微粒子は、前記特性(B)〜(D)の何れかにおいて範囲を外れ、本発明の前記効果を発揮することができない。
たとえば、従来の乾式シリカ微粒子に対し乾式での分級操作を実施し、本発明の乾式シリカ微粒子と同一のシリカを得ようとした場合、比表面積が60m/g以上のシリカ微粒子は凝集性が高く気流中で一次粒子まで分散しないため分級ができない。液中にて分級操作を実施すれば可能となるが、分級後の乾燥工程において強固な凝集粒子が形成され分散性が著しく悪化する。従って、従来の乾式シリカ微粒子に対し分級操作を実施しても、得られる乾式シリカ微粒子は、前記特性(B)〜(D)で示される範囲を外れ、本発明の前記効果を発揮することができない。
本発明の乾式シリカ微粒子は、前記特性を有することにより、シリカ微粒子と媒体の混合・分散が必須である半導体用の研磨剤の砥粒、もしくは封止・接着用樹脂組成物の添加剤として好適に使用される。
本発明の乾式シリカ微粒子は、塩素含有量が2.0ppm以下であることが好ましく、1.5ppm以下であることがさらに好ましい。塩素含有量が小さいほど、塩化物イオン由来の腐食による不具合の発生を抑制できるため用途を選ばず使用でき、特に不純物を嫌う半導体用の研磨剤においても、好適に使用される。上記塩素含有量は、本発明の乾式シリカ微粒子を研磨剤や樹脂組成物に用いたときに実質的に問題となる含有量であって、シリカを超純水に添加し120℃で24時間加熱した後、液側に溶出したものについてイオンクロマトを用いて測定した値である。
本発明の乾式シリカ微粒子は、炭素含有量が0.5質量%以下であることが好ましく、0.2質量%以下であることがさらに好ましい。炭素含有量が多くなると、分散性の低下やシリカの着色の原因となるため好ましくない。上記炭素含有量は、住化分析センター製NC量測定装置(スミグラフNC−22F)を用いて測定した値である。
本発明の乾式シリカ微粒子は、遠心沈降法によって得られる重量基準粒度分布において、粒子径が150nm以上である粒子の含有量が2.0質量%以下であることが好ましく、1.5質量%以下であることがさらに好ましい。上記範囲にあることにより、増粘の原因となる一次粒子同士が化学結合で形成された粗大粒子や、物理的に強固に凝集した凝集粒子がほとんど存在しない点で好ましい。
本発明の乾式シリカ微粒子は、130℃での乾燥減量法により測定される水分量が1.5質量%以下であることが好ましく、1.0質量%以下であることがさらに好ましい。水分量が少ないとシリカ微粒子の経時的な水分吸着による強固な凝集粒子の形成を抑止でき、長期保存の後でも上述の優位性を維持できるため好ましい。
本発明において、上記乾式シリカ微粒子を含有する水分散液をも提供する。上記水分散液は特に限定されないが、分散粒子として本発明の乾式シリカ微粒子を用いることを特徴としており、分散性に優れ、該分散粒子の粒度分布が狭いこと、さらに、シリカの一次粒子同士が化学結合で形成された粗大粒子、物理的に強固に凝集した凝集粒子や、複雑な凝集構造を有する凝集粒子を含まないことから、半導体分野における研磨用水分散液に好適に使用される。即ち、本発明の乾式シリカ微粒子を研磨砥粒として使用した分散液は、高い研磨速度が得られるだけでなく、粘度が低いことから、研磨時における摩擦の発生が低減され高い研磨品質が得られる。さらに、粗大粒子や強固な凝集粒子がほとんどないので、半導体研磨における課題のスクラッチの生成をも抑制される。
本発明の水分散液は、分散粒子として、本発明の乾式シリカ微粒子のみでもよく、既存のシリカ粒子と併用することも可能である。
上記水分散液の製造方法は研磨砥粒として本発明の乾式シリカ微粒子を使用するものであれば特に限定されず、公知の水分散液の製造方法が制限なく使用できる。また、上記分散液を製造するにあたって、本発明の乾式シリカ微粒子を用いることにより、水スラリー粘度が劇的に低下するため、生産効率に優れる。
本発明において、上記乾式シリカ微粒子を含有する樹脂組成物も提供する。樹脂の種類は特に限定されないが、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂等があげられ、なかでもエポキシ樹脂は、接着・封止用樹脂として好適に使用される。本発明のシリカ微粒子は分散性に非常に優れるため、樹脂に添加することにより、従来のシリカを添加した場合と比較して、成形後の樹脂において安定した強度を得ることができる。また、分散時の粘度が低く、流動性に優れるため、該組成物を接着剤・封止剤として細部に使用する場合において特に本発明の効果を発揮することができる。
上記樹脂組成物の製造方法は、添加剤として本発明の乾式シリカ微粒子を用いるものであれば特に限定されず、公知の樹脂組成物の製造方法が好適に使用される。本発明の乾式シリカ微粒子を樹脂に添加した場合、混練等の手段を用いて分散させる際の粘度が劇的に低下する。即ち、分散工程において高度な技術や多大の労力を要さず、効率的に製造できる。上記樹脂への添加剤として、本発明の乾式シリカ微粒子のみでなく、既存のシリカ粒子との併用であってもよい。
(乾式シリカ微粒子の製造方法)
以下、本発明の乾式シリカ微粒子の製造するための好ましい態様について述べる。
本発明の乾式シリカ微粒子は、珪素化合物の火炎燃焼反応により得られる。
生成する乾式シリカ微粒子が、分散性に優れ、分散粒子の粒度分布が狭く、かつ複雑な凝集構造を有する凝集体を形成しないといった、本発明の乾式シリカ粒子が有する特性を獲得できるよう、燃焼火炎における凝集成長領域を狭く設定することが最大の特徴である。
即ち、燃焼火炎の温度を1900K以上とし、かつバーナ断面積あたりのシリカ生成速度を抑止することで、本発明の乾式シリカ微粒子を得ることが可能となる。
原料となる珪素化合物としてシロキサンが好ましく使用される。具体的には、下記式(1)を満たす環状シロキサン、または下記式(2)を満たす鎖状シロキサン、あるいはこれらの混合物を使用することができる。
(SiOR 式(1)
SiO(SiORSiR 式(2)
m≧3、n≧0であり、m、nは整数である。気化して使用することの容易さから、mは3〜10の整数であることが好ましく、nは0〜5の整数であることが好ましい。R〜Rは、炭化水素基、水素原子のいずれかであり、互いに同一でも異なっていても良い。
一例として、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ヘキサメチルジシロキサンなどが挙げられる。本発明において、上記シロキサンのうち一種類、あるいは複数種類を混合して使用することができる。
原料とするシロキサンは、より高純度なシリカが得られるよう、不純物の含有量が少ないものを使用することが好ましい。上記シロキサンに含有される不純物は、具体的には塩素、ナトリウム、重金属、等が挙げられる。なかでも、塩素は、製造された乾式シリカ微粒子中に残留すると、半導体用途に用いた場合に、塩素由来の腐食が発生するため好ましくない。
分子中に塩素を含まない珪素化合物として、シロキサン以外にアルコキシシランが知られているが、アルコキシシランを原料として用いる場合、原料分子中の珪素に対する炭化水素の割合が多いため、火炎中の一次粒子同士が融着する温度領域が広くなる。一次粒子同士の融着・溶着が進行して粗大粒子が生成すると分散性が低下し、分散工程において高度な技術と多大な労力を費やさなければならず、本発明の効果を得ることができない。
本発明の乾式シリカ微粒子製造する際のバーナの形状は特に限定されないが、多重管バーナであることが、点火の容易さ、および燃焼の安定性等の面から好ましい。多重管バーナは、中心管および中心管から同心円状に広がる複数の環状管より構成され、乾式シリカ微粒子の燃焼反応において、一般に、2重管、3重管が使用されている。
以下、中心管および2本の環状管から構成される3重管バーナを例に詳細に説明する。
上記3重管バーナの中心管には、気化したシロキサンと酸素を予め混合し導入することが好ましい。本発明において、混合する酸素はシロキサンの燃焼に要する酸素の当量以上であることが必須である。即ち、混合する酸素量と用いたシロキサンが完全燃焼するために必要な酸素量の比は、下記式(3)により定義され、当量以上となるのは酸素比Rが1.0以上である。安定した燃焼火炎が維持できれば上限は特に制限されないが、通常は5.0以下であり、3.0以下であることが更に好ましい。
=NO0/NDO 式(3)
O0:中心管導入ガス中の酸素量
DO:化学量論的にシロキサンを完全燃焼するのに必要な酸素量
上記シロキサン、酸素の他に、窒素などの不活性ガスを混合しても良い。
中心管の外側にある第1環状管には、燃焼補助火炎形成のための水素や炭化水素など可燃性ガスを導入することが好ましい。このとき、窒素などの不活性ガス、および/または酸素などの支燃性ガスを混合してもよい。
第1環状管の外側にある第2環状管には、燃焼補助火炎形成のため酸素などの支燃性ガスを導入することが好ましく、窒素などの不活性ガスを混合することもできる。火炎をバーナ先端に定着させて安定した燃焼を得るため、酸素単独であることがさらに好ましい。
そして、本発明の乾式シリカ微粒子は、上記予め混合されたシロキサンと酸素を中心管から形成された火炎中に供給し、シロキサンを燃焼反応させることによって製造される。ここで先にも述べたが、予め混合された酸素量が、シロキサンの燃焼に要する酸素の当量以上である。そうすることにより、シロキサンの燃焼反応、および、火炎中での粒子成長が均一となり、結果として粒度分布の狭いシリカ粒子が得られる。
上記酸素量が当量未満である場合、シロキサンの燃焼において予め混合された酸素と反応し進行する粒子成長と、未燃焼の原料が第2環状管より導入される酸素と反応し進行する粒子成長とが同時に進行し、不均一な燃焼反応となる。その結果、得られる乾式シリカ微粒子の粒度分布が広くなる。
本発明の乾式シリカ微粒子の製造方法において、火炎温度は1900K以上であることが必須であり、3500K以下であることが好ましい。火炎温度が1900K未満の場合、火炎温度が低すぎるため、BET比表面積が170m/gを上回るか、170m/g以下であっても、火炎温度がシリカの融点を下回るため、火炎中でシリカが液滴にならず、複雑な凝集構造を有する凝集体を形成し、分散性に劣る。
一方で、3500Kを越えると、凝集成長領域が広いため、BET比表面積が60m/gを下回るか、60m/g以上であっても、強固に結合した凝集粒子の成長を招くため、分散性に劣る。
前記火炎温度は、中心管のガス組成と中心管のガス温度によって調整される。即ち、火炎温度は中心管のガス組成とガス温度から計算される。まず中心管の温度が298Kにあるとして、断熱火炎温度を計算する。その後、中心管の実際のガス温度と298Kとの温度差、例えばガス温度が473Kの場合473K−298K=175K、を断熱火炎温度に足し合わせる。これが火炎温度である。なお、断熱火炎温度の計算で必要となる物質の比熱に関しては、その表式として、2000Kを境界にして、2000K未満、2000K以上それぞれの範囲で“JANAF Thermochemiical Table SECOND Edition”,堀越研究所(1975)の値を最小2乗法でフィッティングした温度の6次多項式を用いる。
本発明の乾式シリカ微粒子を得るには、前記条件に加えバーナ中心管の単位断面積あたりのシリカ生成速度を以下の所定範囲にすることが特に重要であって、バーナ中心管に導入するシロキサン量を調整することで達成される。詳述すると、中心管の導入ガスを以下の条件を満たすように調整してやればよい。
(MSil×NSil)/(MSiO2×A)<20 式(4)
: バーナ中心管の断面積(m
Sil: 導入するシロキサン分子量
Sil:シロキサン導入量(kg/s)
SiO2:生成するシリカ分子量
(MSil×NSil)/(MSiO2×A)が上記範囲にあることで、以下の二つの要素が満たされる。
第一の要素は、単位面積あたりで生成したシリカ生成速度が小さいため、シリカ一次粒子同士の融着・凝集が抑止できる。
第二の要素は、凝集成長領域が狭くなり、凝集体の成長とその複雑化を抑止できることである。
この二つの要素が満足される場合、シリカの一次粒子同士が化学結合で形成された粗大粒子、あるいは物理的に強固に結合した凝集粒子の生成、並びに複雑な凝集構造を有する凝集粒子の形成が抑止される。その結果、得られる乾式シリカ微粒子は分散性に優れた特性、分散粒子の粒度分布が狭いという特性、及び、複雑な凝集構造を有する凝集体を形成していないという特性を獲得できる。
上記燃焼火炎は中心管のガス組成がシロキサンの燃焼に際し当量以上の酸素が含まれる予混合であるため、火炎温度の調整は火炎の逆火、吹き飛びの虞がない範囲で実施する必要がある。このため、中心管のガス流速は、10〜200Nm/sの範囲が好ましく、20〜180Nm/sの範囲であることがより好ましい。なお、流速の単位であるNm/sは温度273K、大気圧に換算した場合の単位である。
また、第1環状管導入ガスおよび第2環状管導入ガスは、火炎をバーナ先端に定着させ、安定燃焼、安定運転、安定操業することを目的としたものである。この目的のためには、第1環状管導入ガスの出口流速は10〜200Nm/sであることが好ましく、50〜150Nm/sであることがさらに好ましい。また、第2環状管導入ガスの出口流速は5〜50Nm/sであることが好ましく、10〜30Nm/sであることがさらに好ましい。さらに、第2環状管導入ガスは酸素単独であることが好ましい。
なお、火炎をバーナ先端に定着させ、安定燃焼、安定運転、安定操業させることができさえすれば、第1環状管と第2環状管を統合して1つの環状管とした2重管バーナでもよい。
本発明の乾式シリカ微粒子は火炎中および火炎近傍で、シリカを生成・成長・凝集させることで得られ、その回収方法は特に限定されないが、金属フィルター、セラミックフィルター、バックフィルター等によるフィルター分離や、サイクロン等による遠心分離で燃焼ガスと分離させて、回収することが好ましい。
本発明を具体的に説明するために実施例及び比較例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、以下の実施例および比較例における各種の物性測定等は以下の方法による。
(1)BET比表面積
柴田理化学社製BET比表面積測定装置SA−1000を用い、窒素吸着BET1点法により測定した。
(2)遠心沈降粒度分布
(測定試料調製)
測定試料であるシリカ濃度1.5質量%水懸濁液を、以下のように調製した。
シリカ0.3gと蒸留水20mlをガラス製のサンプル管瓶(アズワン社製、内容量30ml、外径約28mm)に入れ、超音波細胞破砕器(BRANSON社製Sonifier II Model 250D、プローブ:1.4インチ)のプローブチップ下面が水面下15mmになるように試料入りサンプル管瓶を設置し、出力20W、分散時間3分の条件でシリカ微粒子を蒸留水に分散し、測定サンプルであるシリカ濃度1.5質量%水懸濁液を調製した。
(測定)
CPS社製ディスク遠心沈降式粒度分布測定装置DC−24000を用いて、粒度分布を測定した。測定条件は、回転数18000rpm、シリカ真密度2.2g/cmとし、0.476μmのPVC粒子で測定毎に校正した。
(3)DBP吸油量
シリカ2gにビュレットを用いてDBPを添加し、金属ヘラにより混合した。シリカ粉末が完全にペースト状になったときを終点とした。なお、測定時の温度は25℃とし、1mあたりのDBP吸油量は、下記式(5)を用いて算出した
=L×1.05/(MSi×S) (5)
: 1mあたりのDBP吸油量(g/m
: シリカ粉末が完全にペースト状になったときのDBP滴下量(ml)
Si: シリカ重量(g)
: シリカのBET比表面積(m/g)
(4)塩素含有量
(測定試料調製)
超純水50gにシリカ5gを添加し、PTFE製分解容器を用いて120℃で24時間加熱した。超純水およびシリカは0.1mg単位まで秤量した。その後、遠心分離器を用いてシリカ固形分を分離し、イオンクロマト測定試料を得た。なお、超純水のみで前記操作を行い、ブランク試料を得た。
(測定)
日本ダイオネクス社製イオンクロマトグラフィーシステムICS−2100を用いて、測定試料中の塩素含有量を測定した。シリカの塩素含有量は、下記式(6)を用いて算出した。
Silica=(CSample−CBlank)×MPW/MSilica 式(6)
Silica:シリカ中の塩素含有量(ppm)
Sample:測定試料中の塩素含有量(ppm)
Blank:ブランク試料中の塩素含有量(ppm)
PW:超純水重量(g)
Silica:シリカ重量(g)
なお、CBlankは0ppmであった。
(5)炭素含有量
住化分析センター製NC量測定装置スミグラフNC−22Fを用いて、炭素含有量を測定した。なお、測定シリカ試料は50〜100mgとした。
(6)水分量
130℃での乾燥減量法によって測定した。
(7)水分散液粘度評価
(測定試料調整)
4.8gのシリカに純水を27.2g添加し、EYELA社製の撹拌機MDC−Sを用いて回転数300rpmで5分間撹拌した。
(測定)
Haake社製レオメータ レオストレスRS600を用いてせん断速度10s−1で粘度を測定した。なお、測定温度は25℃、使用センサーはC60/1(コーンプレート型 直径60mm、角度1度、材質チタン)とし、せん断速度10 s−1の状態を3分間保った後での粘度の値を水分散液の粘度とした。
(8)樹脂組成物粘度評価
(測定試料調製)
28.56gのシリカに新日鐵化学製エポキシ樹脂ZX−1059を42.84g添加し、シンキー社製のプラネタリーミキサーAR−500を用いて、回転数1000rmpで8分間攪拌、続いて回転数2000rpmで2分間脱泡することで、混練した。その後、樹脂組成物を25℃の恒温槽に1時間以上静置した。
(測定)
25℃の恒温槽から樹脂組成物を取り出し、Haake社製レオメータ レオストレスRS600を用いてせん断速度10s−1で粘度を測定した。なお、測定温度は25℃、使用センサーはC35/1(コーンプレート型 直径35mm、角度1度、材質チタン)とし、せん断速度10 s−1の状態を3分間保った後での粘度の値をエポキシ樹脂組成物の粘度とした。
実施例1〜5、比較例1〜2
下記のように、オクタメチルシクロテトラシロキサンを3重管バーナで燃焼させ、乾式シリカ微粒子を製造した。
加熱気化させたオクタメチルシクロテトラシロキサンを酸素および窒素と混合し、473Kで中心管に導入した。また、第1環状管に水素と窒素を導入し、第2環状管に酸素を導入した。上記製造条件と製造したシリカ微粒子の特性の詳細を、表1および表2に示す。
なお、表1の酸素比R、RSFL、Rcmbtsの定義は以下の通りである。
酸素比Rは、前述の通り下記式(3)によって定義される。
=NO0/NDO 式(3)
O0:中心管導入ガス中の酸素量
DO:化学量論的にシロキサンを完全燃焼するのに必要な酸素量
SFLは、下記式(7)によって定義する。
SFL=N/32N 式(7)
:第1環状管導入水素量
:中心管導入シロキサン量。
cmbtsは、下記式(8)によって定義する。
cmbts=NO2/16N 式(8)
O2:第2環状管導入酸素量。
なお、火炎温度の算出において必要な断熱火炎温度の計算に関し、原料であるオクタメチルシクロテトラシロキサンの標準生成エンタルピーは“J.Lipowitz,J.Fire&Flammability 7,482(1976)“の値を用い、それ以外の物質の標準生成エンタルピーおよび比熱については、“JANAF Thermochemiical Table SECOND Edition”,堀越研究所(1975)の値を使った。
比較例3〜5
市販の乾式シリカ微粒子について、実施例1と同様の測定を行なった。その結果を表2に示す。
表1および表2より、本特許の実施例1〜5は比較例1〜5より分散が極めて容易で低粘度であることが明らかである。
Figure 0006084510
Figure 0006084510

Claims (7)

  1. 珪素化合物の燃焼反応によって得られる乾式シリカ微粒子であって、以下条件を満足することを特徴とする乾式シリカ微粒子。
    (A)BET比表面積が60〜170m/g
    (B)遠心沈降法によって得られる重量基準粒度分布のメジアン径が90nm以下
    (C)遠心沈降法によって得られる重量基準粒度分布の幾何標準偏差が1.40以下
    (D)1mあたりのDBP吸油量が0.011g/m以下
  2. 塩素含有量が2.0ppm以下である請求項1に記載の乾式シリカ微粒子。
  3. 炭素含有量が0.5質量%以下である請求項1、又は2に記載の乾式シリカ微粒子。
  4. 遠心沈降法によって得られる重量基準粒度分布において、粒子径が150nm以上である粒子の含有量が2.0質量%以下である請求項1〜3のいずれか一項に記載の乾式シリカ微粒子。
  5. 130℃での乾燥減量法によって測定される水分量が1.5質量%以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の乾式シリカ微粒子。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の乾式シリカ微粒子を含有する水分散液。
  7. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の乾式シリカ微粒子を含有する樹脂組成物。
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