JP6084510B2 - 乾式シリカ微粒子 - Google Patents
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Description
(B)遠心沈降法によって得られる重量基準粒度分布のメジアン径が90nm以下
(C)遠心沈降法によって得られる重量基準粒度分布の幾何標準偏差σgが1.40以下
(D)1m2あたりのDBP吸油量が0.011g/m2以下
本発明の乾式シリカ微粒子においては、塩素含有量が2.0ppm以下であること、炭素含有量が0.5質量%以下であること、遠心沈降法によって得られる重量基準粒度分布において粒子径が150nm以上である粒子の含有量が2.0質量%以下であること、130℃での乾燥減量法により測定される水分量が1.5質量%以下であることがさらに好適な様態である。
(A)BET比表面積が60〜170m2/g
(B)遠心沈降法によって得られる重量基準粒度分布のメジアン径が90nm以下
(C)遠心沈降法によって得られる重量基準粒度分布の幾何標準偏差が1.40以下
(D)1m2あたりのDBP吸油量が0.011g/m2以下
という特性を有する。
(乾式シリカ微粒子の製造方法)
以下、本発明の乾式シリカ微粒子の製造するための好ましい態様について述べる。
生成する乾式シリカ微粒子が、分散性に優れ、分散粒子の粒度分布が狭く、かつ複雑な凝集構造を有する凝集体を形成しないといった、本発明の乾式シリカ粒子が有する特性を獲得できるよう、燃焼火炎における凝集成長領域を狭く設定することが最大の特徴である。
R1 3SiO(SiOR2R3)nSiR1 3 式(2)
m≧3、n≧0であり、m、nは整数である。気化して使用することの容易さから、mは3〜10の整数であることが好ましく、nは0〜5の整数であることが好ましい。R1〜R3は、炭化水素基、水素原子のいずれかであり、互いに同一でも異なっていても良い。
NO0:中心管導入ガス中の酸素量
NDO:化学量論的にシロキサンを完全燃焼するのに必要な酸素量
上記シロキサン、酸素の他に、窒素などの不活性ガスを混合しても良い。
A1: バーナ中心管の断面積(m2)
MSil: 導入するシロキサン分子量
NSil:シロキサン導入量(kg/s)
MSiO2:生成するシリカ分子量
(MSil×NSil)/(MSiO2×A1)が上記範囲にあることで、以下の二つの要素が満たされる。
(1)BET比表面積
柴田理化学社製BET比表面積測定装置SA−1000を用い、窒素吸着BET1点法により測定した。
(2)遠心沈降粒度分布
(測定試料調製)
測定試料であるシリカ濃度1.5質量%水懸濁液を、以下のように調製した。
シリカ0.3gと蒸留水20mlをガラス製のサンプル管瓶(アズワン社製、内容量30ml、外径約28mm)に入れ、超音波細胞破砕器(BRANSON社製Sonifier II Model 250D、プローブ:1.4インチ)のプローブチップ下面が水面下15mmになるように試料入りサンプル管瓶を設置し、出力20W、分散時間3分の条件でシリカ微粒子を蒸留水に分散し、測定サンプルであるシリカ濃度1.5質量%水懸濁液を調製した。
CPS社製ディスク遠心沈降式粒度分布測定装置DC−24000を用いて、粒度分布を測定した。測定条件は、回転数18000rpm、シリカ真密度2.2g/cm3とし、0.476μmのPVC粒子で測定毎に校正した。
(3)DBP吸油量
シリカ2gにビュレットを用いてDBPを添加し、金属ヘラにより混合した。シリカ粉末が完全にペースト状になったときを終点とした。なお、測定時の温度は25℃とし、1m2あたりのDBP吸油量は、下記式(5)を用いて算出した
AO=LD×1.05/(MSi×SB) (5)
AO: 1m2あたりのDBP吸油量(g/m2)
LD: シリカ粉末が完全にペースト状になったときのDBP滴下量(ml)
MSi: シリカ重量(g)
SB: シリカのBET比表面積(m2/g)
(4)塩素含有量
(測定試料調製)
超純水50gにシリカ5gを添加し、PTFE製分解容器を用いて120℃で24時間加熱した。超純水およびシリカは0.1mg単位まで秤量した。その後、遠心分離器を用いてシリカ固形分を分離し、イオンクロマト測定試料を得た。なお、超純水のみで前記操作を行い、ブランク試料を得た。
日本ダイオネクス社製イオンクロマトグラフィーシステムICS−2100を用いて、測定試料中の塩素含有量を測定した。シリカの塩素含有量は、下記式(6)を用いて算出した。
CSilica:シリカ中の塩素含有量(ppm)
CSample:測定試料中の塩素含有量(ppm)
CBlank:ブランク試料中の塩素含有量(ppm)
MPW:超純水重量(g)
MSilica:シリカ重量(g)
なお、CBlankは0ppmであった。
(5)炭素含有量
住化分析センター製NC量測定装置スミグラフNC−22Fを用いて、炭素含有量を測定した。なお、測定シリカ試料は50〜100mgとした。
(6)水分量
130℃での乾燥減量法によって測定した。
(7)水分散液粘度評価
(測定試料調整)
4.8gのシリカに純水を27.2g添加し、EYELA社製の撹拌機MDC−Sを用いて回転数300rpmで5分間撹拌した。
Haake社製レオメータ レオストレスRS600を用いてせん断速度10s−1で粘度を測定した。なお、測定温度は25℃、使用センサーはC60/1(コーンプレート型 直径60mm、角度1度、材質チタン)とし、せん断速度10 s−1の状態を3分間保った後での粘度の値を水分散液の粘度とした。
(8)樹脂組成物粘度評価
(測定試料調製)
28.56gのシリカに新日鐵化学製エポキシ樹脂ZX−1059を42.84g添加し、シンキー社製のプラネタリーミキサーAR−500を用いて、回転数1000rmpで8分間攪拌、続いて回転数2000rpmで2分間脱泡することで、混練した。その後、樹脂組成物を25℃の恒温槽に1時間以上静置した。
25℃の恒温槽から樹脂組成物を取り出し、Haake社製レオメータ レオストレスRS600を用いてせん断速度10s−1で粘度を測定した。なお、測定温度は25℃、使用センサーはC35/1(コーンプレート型 直径35mm、角度1度、材質チタン)とし、せん断速度10 s−1の状態を3分間保った後での粘度の値をエポキシ樹脂組成物の粘度とした。
下記のように、オクタメチルシクロテトラシロキサンを3重管バーナで燃焼させ、乾式シリカ微粒子を製造した。
NO0:中心管導入ガス中の酸素量
NDO:化学量論的にシロキサンを完全燃焼するのに必要な酸素量
RSFLは、下記式(7)によって定義する。
NH:第1環状管導入水素量
ND:中心管導入シロキサン量。
NO2:第2環状管導入酸素量。
市販の乾式シリカ微粒子について、実施例1と同様の測定を行なった。その結果を表2に示す。
Claims (7)
- 珪素化合物の燃焼反応によって得られる乾式シリカ微粒子であって、以下条件を満足することを特徴とする乾式シリカ微粒子。
(A)BET比表面積が60〜170m2/g
(B)遠心沈降法によって得られる重量基準粒度分布のメジアン径が90nm以下
(C)遠心沈降法によって得られる重量基準粒度分布の幾何標準偏差が1.40以下
(D)1m2あたりのDBP吸油量が0.011g/m2以下 - 塩素含有量が2.0ppm以下である請求項1に記載の乾式シリカ微粒子。
- 炭素含有量が0.5質量%以下である請求項1、又は2に記載の乾式シリカ微粒子。
- 遠心沈降法によって得られる重量基準粒度分布において、粒子径が150nm以上である粒子の含有量が2.0質量%以下である請求項1〜3のいずれか一項に記載の乾式シリカ微粒子。
- 130℃での乾燥減量法によって測定される水分量が1.5質量%以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の乾式シリカ微粒子。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の乾式シリカ微粒子を含有する水分散液。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の乾式シリカ微粒子を含有する樹脂組成物。
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