JPH11334018A - ガスバリア性積層体およびその製造方法および包装材料および包装材 - Google Patents

ガスバリア性積層体およびその製造方法および包装材料および包装材

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JPH11334018A
JPH11334018A JP14446398A JP14446398A JPH11334018A JP H11334018 A JPH11334018 A JP H11334018A JP 14446398 A JP14446398 A JP 14446398A JP 14446398 A JP14446398 A JP 14446398A JP H11334018 A JPH11334018 A JP H11334018A
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gas barrier
barrier laminate
water
coating
packaging material
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JP14446398A
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English (en)
Inventor
Takeshi Shimatani
健 島谷
Mamoru Sekiguchi
守 関口
Noboru Sasaki
昇 佐々木
Tsunenori Komori
常範 小森
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ハイレベルなガスバリア性を有するとととも
に、可撓性に優れ、焼却されたとしても有毒ガス、有毒
物質を発生することなく廃棄処理も可能で、更に密着性
も良く、製造も簡単なガスバリア材を提供する。 【解決手段】プラスチック材料からなる基材の少なくと
も片面に、ウレタン系樹脂からなる密着層、水溶性高分
子と(a)1種以上の金属アルコキシド及びその加水分
解物又は、(b)塩化錫の少なくとも一方を含む水溶液
あるいは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティ
ング剤を塗布し、加熱乾燥してなるガスバリア性被膜層
を順次積層する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品及び、非食品
等の包装分野に用いられる積層体に関するもので、特に
酸素や水蒸気等のガスによって内容物が劣化したり変質
したりするのを抑制するガスバリア性積層体に関するも
のである。
【0002】また、請求項19ないし22の発明は本発
明は、食品及び医薬品や電子部材等の非食品等の包装分
野に用いられる包装材料や包装体に関するもので、特に
酸素や水蒸気等のガスによって内容物が劣化したり変質
したりを抑制する内容物の包装材料に関するものであ
る。
【0003】
【従来の技術】近年、食品や非食品等の包装に用いられ
る包装材料は、内容物の変質を抑制しそれらの機能や性
質を保持するために、包装材料を透過する酸素、水蒸
気、その他内容物を変質させる気体による影響を防止す
る必要があり、これら気体(ガス)を遮断するガスバリ
ア性を備えることが求められている。
【0004】そのため従来ガスバリア層としては、アル
ミ等の金属からなる金属箔やそれらの蒸着フィルム、ポ
リビニルアルコールとエチレンビニルアルコールとの共
重合体やポリ塩化ビニリデン系樹脂等の樹脂フィルム、
あるいはこれらの樹脂をコーティングしたフィルム、更
に酸化珪素や酸化アルミニウム等の無機酸化物を蒸着し
たセラミック蒸着フィルム等が主に用いられてきた。
【0005】また、基材上に(a)1種以上の金属アル
コキシド及びその加水分解物又は、(b)塩化錫の少な
くとも一方を含む水溶液あるいは水/アルコール混合溶
液を主剤とするコーティング剤を塗布し、加熱乾燥して
なるガスバリア性被膜層を用いたガスバリア性積層体も
提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、金属箔
や金属蒸着フィルムは、ガスバリア性に優れるが包装材
料を透視して内容物が確認できない。検査の際金属探知
器が使用できない、使用後の廃棄の際は不燃物として処
理しなければならない、更に金属箔の燃え滓が焼却炉を
痛める等の問題がある。更に塩化ビニリデン等の高分子
被膜あるいはフィルムは塩素を含有するため昨今のダイ
オキシン問題のため使用できにくい等の問題があり、ま
た、高分子被膜あるいはフィルムの場合水蒸気バリアー
性が3〜4g/m2 /day であるため、金属箔や金属蒸
着フィルムに較べて、バリアー性が悪いという問題があ
る。
【0007】また、セラミック蒸着フィルム等は、蒸着
層がセラミックの故に可橈性に欠けるという問題があ
り、加工時の引張や髷によって蒸着層にクラックなどが
発生し、バリアー性が無くなるという問題があるため、
加工条件等に十分注意する必要がある。更に加工機が高
額なためコストが高くなる等の問題がある。更にまた、
上記欠点を補う方法として、プラスチック材料からなる
基材の少なくとも片面に、金属アルコキシドあるいは金
属アルコキシドの加水分解物と、水酸基を有する水溶性
樹脂との複合物からなるガスバリア層を積層したガスバ
リア性積層体が提案されている。
【0008】この積層体は環境に優しく、廃棄処理ある
いはリサイクルが可能で、可撓性に優れ、生産コストも
安いという利点があったが、セロテープ剥離試験などに
おいて密着性に問題があり、基材とガスバリア層の間の
剥離によって、ガスバリア性が劣化するという問題があ
った。つまり現在主として用いられているガスバリア材
は一長一短で各種問題を持っていると言える。
【0009】本発明は以上のような従来技術の課題を解
決しようとするものであり、優れたガスバリア性を有
し、内容物が透視可能で且つ金属探知器が使用でき、可
撓性があり、加工適性にも優れ、更に環境にやさしくそ
れでいて低コストなガスバリア材を提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
する為のもので、請求項1に記載される発明は、プラス
チック材料からなる基材の少なくとも片面に、ウレタン
系樹脂からなる密着層、水溶性高分子と(a)1種以上
の金属アルコキシド及びその加水分解物又は、(b)塩
化錫の少なくとも一方と非油性溶剤を含む層を形成後乾
燥してなるガスバリア性被膜層を順次積層したことを特
徴とするガスバリア性積層体である。
【0011】また請求項2の発明は、請求項1の発明に
基づき、非油性溶剤が水溶液或いは水/アルコール混合
溶液であることを特徴とするガスバリア性積層体であ
る。
【0012】また請求項3の発明は、プラスチック材料
からなる基材の少なくとも片面に、ウレタン系樹脂から
なる密着層、水溶性高分子と(a)1種以上の金属アル
コキシド及びその加水分解物又は、(b)塩化錫の少な
くとも一方を含む水溶液あるいは水/アルコール混合溶
液を主剤とするコーティング剤を塗布し、加熱乾燥して
なるガスバリア性被膜層を順次積層したことを特徴とす
るガスバリア性積層体の製造方法である。
【0013】また請求項4の発明は、請求項1、2の発
明に基づき、前記ウレタン系樹脂が、ポリエステルポリ
オールとイソシアネート化合物からなる混合物であるガ
スバリア性積層体である。
【0014】また請求項5の発明は、請求項1、2、4
の発明に基づき、前記被膜中の、金属アルコキシドある
いは金属アルコキシドの加水分解物中の金属が、Si、
Alの何れかもしくは双方であることを特徴とするガス
バリア性積層体である。
【0015】また請求項6の発明は、請求項5の発明に
基づき、前記被膜中の、金属アルコキシドが、テトラエ
トキシシランまたはトリイソプロポキシアルミニウムあ
るいはそれらの混合物であることを特徴とするガスバリ
ア性積層体である。
【0016】また請求項7の発明は、請求項1、2、
4、5、6の発明に基づき、前記の該水溶性高分子がポ
リビニルアルコールであることを特徴とするガスバリア
性積層体である。
【0017】また請求項8の発明は、請求項3の発明に
基づき、前記の該水溶性高分子がポリビニルアルコール
であることを特徴とするガスバリア性積層体の製造方法
である。
【0018】また請求項9の発明は、請求項1、2、
4、5、6、7のガスバリア性積層体の基材の複合被膜
形成面の反対面に、包装材用ベースを積層したことを特
徴とする包装材料である。
【0019】また請求項10の発明は、請求項1、2、
4、5、6、7、9の何れかに記載のガスバリアー性積
層体の複合被膜形成面の上にヒートシール層が積層され
ていることを特徴とする包装材料である。
【0020】また請求項11の発明は、請求項10記載
の包装材料を製袋することにより得られる包装体であ
る。
【0021】また請求項12の発明は、請求項11記載
の包装材料のヒートシール性樹脂をヒートシールし製袋
することにより得られる請求項10かつ11の包装体で
ある。
【0022】本発明によれば、プラスチック基材上に密
着層とガスバリア性被覆層を順次積層した構成におい
て、ガスバリア層として水溶性高分子と(a)1種以上
の金属アルコキシド及びその加水分解物又は、(b)塩
化錫の少なくとも一方を含む水溶液あるいは水/アルコ
ール混合溶液を主剤とするコーティング剤を塗布し、加
熱乾燥してなる被膜層を用いているので、環境に優し
く、加工適性にも優れ、透明性や金属探知器使用もまた
可能である。また、更に密着層及びガスバリア層共湿式
コーティング可能なため、低コスト化が可能である。よ
って現在のバスバリア性の問題を解決した実用性の高い
包装材料を提供することが可能である。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明を図面を用いて更に詳細に
説明する。図1は本発明のガスバリア性積層体を説明す
る断面図である。
【0024】まず図1の本発明のガスバリア性積層体を
説明する。図1における基材1はプラスチック材料から
なるフィルムであり、その上にウレタン系樹脂からなる
密着層2、水溶性高分子と(a)1種以上の金属アルコ
キシド及びその加水分解物又は、(b)塩化錫の少なく
とも一方を含む水溶液あるいは水/アルコール混合溶液
を主剤とするコーティング剤を塗布し、加熱乾燥してな
るガスバリア性被膜層3が順次積層されている。
【0025】上述した基材1はプラスチック材料からな
り、好ましくは透明であることである。例えばポリエチ
レンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレ
ート等のポリエステルフィルム、ポリエチレンやポリプ
ロピレン等のポリオレフィンフィルム、ポリスチレンフ
ィルム、66−ナイロン等のポリイミド系フィルムポリ
カーボネートフィルム、ポリアクリロニトリルフィル
ム。ポリイミドフィルム等のエンプラフィルム等が用い
られ、延伸、未延伸のどちらでも良く。また、機械的強
度や寸法安定性を有するものが良い。これらをフィルム
状に加工して用いられる。特にこれらの中で、二軸方向
に任意に延伸されたフィルムが好ましく用いられ、更に
防湿性を考慮すると二軸延伸ポリプロピレンフィルムが
より好ましい。
【0026】またこの基材1の表面に、周知の種々の添
加剤や安定剤、例えば帯電防止剤、可塑剤、滑剤などが
使用されていても良く、各種膜との密着性を良くするた
めに、前処理としてコロナ処理、低温プラズマ、イオン
ボンバード処理を施しておいても良く、更に薬品処理、
溶剤処理を施しても良い。
【0027】基材1の厚さは特に制限を受けるものでな
いが、包装材料としての適性、他の層を積層する場合も
あること、密着層2及びガスバリア性被膜層3を形成す
る場合の加工性を考慮すると、実用的には3〜200μ
mの範囲で、用途によって6〜30μmとすることがよ
り好ましい。また量産性を考慮すれば、連続的に各層を
形成できるように長尺フィルムとすることが望ましい。
【0028】本発明の密着層2は、プラスチック材料か
らなる基材1上に設けられ、基材1と水溶性高分子と
(a)1種以上の金属アルコキシド及びその加水分解物
又は、(b)塩化錫の少なくとも一方を含む水溶液ある
いは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング
剤を塗布し、加熱乾燥してなるガスバリア性被膜層3と
の間の密着性を高めることを目的に設けられるもので、
上記目的達成のために密着層3はウレタン系樹脂からな
る必要がある。
【0029】上記のウレタン系樹脂とは、主鎖あるいは
側鎖にウレタン結合を有するものであれば特に限定する
ものでなく、例えばポリエステルポリオールやポリエー
テルポリオール、アクリルポリオールなどのポリオール
とイソシアネート基をもつイソシアネート化合物とを反
応させてできるものや、末端がイソシアネート基でその
部分がマスキングされたブロックイソシアネートタイプ
等を用いることができる。中でも縮合系ポリエステルポ
リオール、ラクトン系ポリエステルポリオール等のポリ
エステルポリオールとトリレンジイソシアネート等のイ
ソシアネート化合物とを混合して得られるウレタン系樹
脂が、最も密着性に優れるので好ましい。
【0030】なお、非油性溶剤としては、水、アルコー
ル、これらの混合物等が代表的なものなどを用いる事が
できる。
【0031】両者の混合方法については、周知の方法が
使用でき、特に限定しない。また配合比についても特に
制限されるものではないが、イソシアネート化合物が少
なすぎると硬化不良を起こす場合があり、多すぎる場合
はブロッキング等を起こし問題があるので注意しなけれ
ばならない。好ましくはポリエステルポリオール由来の
OH基とイソシアネート化合物由来のNCO基が当量換
算で1:0.5〜1:40の範囲であることである。
【0032】上記ウレタン系樹脂には上記以外の添加
剤、例えば3級アミン、イミダゾール誘導体、カルボン
酸の金属塩化合物、4級アンモニウム塩、4級ホウホニ
ウム塩等の硬化促進剤や、フェノール系、硫黄系、ホス
ファイト系等の酸化防止剤、レベリング剤、スメクタイ
ト等の流動調整剤、触媒、架橋反応促進剤、充填剤等を
添加することもできる。
【0033】密着層2の厚さは特に限定しないが、厚さ
が0.001μm以下では塗布量が安定しなく密着効果
が薄れる恐れがあり、逆に1μm以上では膜にフレキし
ビリティを保持させることができなくクラックが生じや
すくなるので、一般的には0.001〜1μmの範囲
で、実用的には0.05〜0.5μmであることが望ま
しい。乾燥方法についても特に限定されるものではな
く、通常の方法等で一向に構わない。
【0034】次いで本発明のガスバリア性被膜層3につ
いて説明する。該層は、高度なガスバリア性を付与する
ことを目的とする。本発明において用いられる金属アル
コキシドとは、テトラエチルオルソシリケート(Si
(OC254 )、トリイソプロピルアルミニウム
(Al(OC373 )等一般式M(OR)n(Mは
Si、Ti、Al、Zr等の金属、RはCH3 、C2
5 等のアルキル基)で表せるものである。その中でもM
がSi、Alである金属アルコキシドの特性が優れてい
る。金属アルコキシドとは、一般式M(OR)n(式
中、MはSi、Al、Ti等の金属であり、Rはメチ
ル、エチル等の低級アルキル基である。)で表すことが
できるものであり、例えばテトラエトキシシラン、トリ
イソポロポキシアルミニウム等が用いることができる。
また、これらの加水分解物としては、そのアルコキシド
基の一部が加水分解しているものでも全部加水分解して
いるものでも両方共に用いることができる。
【0035】水酸基を有する水溶性樹脂とは、ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルピロリドン、デンプン、メチ
ルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン
酸ナトリウム等である。その中でもポリビニルアルコー
ルのバリアー特性が優れている。
【0036】上記ポリビニルアルコールは、一般にポリ
酢酸ビニルをケン化して得られるものであり、ケン化の
程度には特に限定なく、酢酸基が数十%残存している部
分ケン化ポリビニルアルコールから、酢酸基が数%しか
残存していない完全ケン化ポリビニルアルコールまで広
く使用可能である。
【0037】被膜はこのような金属アルコキシドを直接
あるいはあらかじめ加水分解反応させたものを水溶性樹
脂と混合して複合物溶液を作成し、基材にコーティング
して形成させるものである。
【0038】とりわけ複合物の割合は金属アルコキシド
あるいはその加水分解物を金属酸化物に換算したときに
金属酸化物と水溶性樹脂との重量比率が20:80〜9
9:1の範囲がバリア性、可とう性ともに優れている。
【0039】ガスバリア性被膜3の厚さは、用いる複合
物の種類によっても異なるが、一般には乾燥後の厚みで
約0.01〜100μmの範囲になるようにコーティン
グすることが好ましく、より好ましくは0.01〜50
μmの範囲にあることである。0.01μm以下の場合
は均一な塗膜が得られにくく、逆に100μmを越える
場合は膜が割れやすくなりまた不経済のため問題があ
る。
【0040】密着層2及びガスバリア性被膜層3の成形
方式としては、通常のコーティング方法を用いることが
できる。例えばディッピング法、ロールコーティング
法、グラビアコーティング法、スクリーン印刷法、スプ
レー法、グラビアオフセット法等が用いることができ
る。これらの塗工方式を用いて基材1の少なくとも片面
に塗布する。この場合、密着層2とガスバリア性被膜層
3を別々に設けても構わないし、多色の印刷機等を用い
て両層を同時に設けても一向に構わない。コストの面を
考慮すること、同時に形成した方がより好ましい。乾燥
条件は、非油性溶剤を飛ばす事が出来れば何等手段を問
うものではなく、加熱乾燥の他、UV乾燥、自然乾燥な
どの各種手段を用いることができるが、これらの条件に
ついては制約が少ないために一般的に用いられている条
件で構わなく、特に限定しない。
【0041】更にガスバリア性被膜層3上にその他の層
を積層することも可能である。例えば印刷層やヒートシ
ール層等である。印刷層は、包装袋などとして実用的に
用いるために形成されるものであり、ウレタン系、アク
リル系、ニトロセルロース系、ゴム系等の従来から公知
に用いられているインキバインダー樹脂に各種顔料、体
質顔料及び可塑剤、乾燥剤、安定剤等の添加剤などが添
加されてなるインキにより構成される層で、文字、絵柄
等が形成されている。形成方法としては、例えばオフセ
ット印刷法、グラビア印刷法、シルクスクリーン印刷法
の周知の印刷方式や、ロールコート、ナイフエッジコー
ト、グラビアコート等の周知の塗布方式を用いることが
できる。厚さは、0.1〜2.0μmの範囲で適宜選択
される。
【0042】また印刷層を積層する時に多色の印刷機を
用いる場合、先に密着層2及びガスバリア性被膜層3を
設けた後そのまま同じ印刷機を用いて印刷層を設けても
一向に構わない。
【0043】またヒートシール層は、袋状包装体などを
形成する際の接着部に利用されるものであり、例えばポ
リエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−
メタクリル酸エステル共重合体、エチレン−アクリル酸
共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体及び
それらの金属架橋物等の樹脂が用いられる。厚さは目的
に応じて決められるが、一般的には15〜200μmの
範囲である。
【0044】ヒートシール層の形成方法としては、上述
樹脂からなるフィルム状のものを2液硬化型ウレタン系
接着剤を用いて貼り合わせるドライラミネート法、無溶
剤接着剤を用いて貼り合わせるノンソルベントラミネー
ト法、上述した樹脂を加熱溶融させカーテン状に押し出
し貼り合わせるエキストルージョンラミネート法等いず
れも公知の積層方法により形成することができる。
【0045】また、ガスバリア性皮膜層上に上記のヒー
トシール層を直接積層するのでなく、以下に例示する他
の基材層を少なくとも一層以上介してヒートシール層と
積層してもいっこうに構わない。
【0046】具体的には、紙,ポリエチレン,ポリプロ
ピレン,ポリエステル,ポリアミド,不織布等の基材で
ある。その厚みについては10〜200μmの範囲であ
って特に限定するものではない。
【0047】また、強度的、意匠的にこれらの要件をこ
のガスバリアー性積層体のみで満たせばそれのみで包装
材料としても良いが、基材のガスバリア性皮膜層形成面
の反対面に、包装材用ベースを積層した構成により強度
等を持たせる構成も考えられる。包装材用ベースとして
は具体的には、紙,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポ
リエステル,ポリアミド,不織布等の基材である。その
厚みについては特に限定するものではない。
【0048】また、この様な包装材料を用いた製袋方法
としては横ピロー、縦ピロー、ガゼット、四方シール、
三方シール等の製袋方法の中から適宜選択して包装体と
されるが、完成した包装材料のガスバリアー性を保持す
る為には継ぎ目においてもガスバリアー性が発揮される
ヒートシールによる製袋することにより得られる包装体
が好ましい場合が多い。
【0049】本発明のガスバリア性積層体を具体的な実
施例を挙げて更に説明する。
【0050】「ウレタン系コート液の調整」 1)ポリエステルポリオールに、イソシアネート化合物
としてトリレンジイソシアネートを、当量換算でポリエ
ステルポリオール由来のOH基に対してイソシアネート
化合物由来のNCO基が1:16になるように混合し、
ウレタン系コート液1を得た。
【0051】「バリアー性塗工液の調整」 A)テトラエチルオルソシリケート(Si(OC2
54 :TEOSと略記)8.3gに塩酸でPHを1に
調整した水3.6gを加え30分攪拌し加水分解溶液を
作成した後、水約36gを加えSiO2 分として固形分
濃度が5%になるように調整した。これにポリビニルア
ルコール(重合度約2000、鹸化度88%:以下PV
Aと略記)を重量比で1/1(アルコキシドはSiO2
換算)になるように混合して、バリアー性塗工液1を得
た。
【0052】
【実施例】「実施例1」基材1として、厚さ25μmの
2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面
に、密着層2として、ウレタン系コート液1をグラビア
コート法により、80℃のオーブンに通し厚さ0.1μ
mで形成した。次いでガスバリア性被膜層3としてガス
バリアー性塗工液1をグラビアコート法により、100
℃のオーブンに通し、厚さ1.0μmの被膜を形成し、
本発明のガスバリア性積層体を得た。
【0053】「比較例1」実施例1において、密着層2
を形成しなかった以外は、同様の工程で積層体を得た。 「比較例2」基材1として、厚さ25μmの2軸延伸ポ
リエチレンテレフタレートフィルムの片面に、SiOx
(純度3N、大阪チタニウム製)を蒸着源として電子線
加熱方式による真空蒸着法によって膜厚0.2μmの被
膜を作成し、比較例2の積層体を得た。
【0054】「評価」実施例及び比較例の各積層体につ
いて、(1)酸素透過量率(cc/m2 /day)、
(2)セロテープ密着性、(3)可撓性の結果を表1に
示す。
【0055】(1)酸素透過率 酸素透過率測定装置(モダンコントロール社製 OXT
RAN−10/50A)を用いて、25℃−100%雰
囲気下で測定した。
【0056】(2)セロテープ密着性 各積層体のコーティング面にセロテープを貼り、その後
剥がし、各層が剥がれないかどうか目視で観察した。
【0057】(3)可撓性評価 各積層体に曲げによる変形(曲率半径:1mm、PET
表面の伸びが約5%)を加えて、被膜の状態を光学顕微
鏡あるいは走査型電子顕微鏡で観察して評価を行った。 可撓性の評価、○:異常なし、×:クラック発生
【0058】
【表1】
【0059】実施例に対して、比較例1は密着性に乏し
く問題がある、比較例2は密着性に乏しく、更にフィル
ムの可撓性が乏しいため、変形することで蒸着層にクラ
ックが生じバリアー性が低下する。しかし、実施例のも
のは高いガスバリアー性を有し、且つ密着性も充分であ
り、更に、変形しても可撓性があるため、バリアー性の
低下が起こらない。
【0060】
【発明の効果】以上述べた様に、本発明によれば、高い
ガスバリア性を有し、更に密着性、高い可撓性、環境適
性、コスト的にも優れているので、包装分野において巾
広く使用可能であると言える。
【0061】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガスバリア性積層体
【符号の説明】
1 プラスチック基材 2 密着層 3 ガスバリア性被膜層
フロントページの続き (72)発明者 小森 常範 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラスチック材料からなる基材の少なくと
    も片面に、ウレタン系樹脂からなる密着層、水溶性高分
    子と(a)1種以上の金属アルコキシド及びその加水分
    解物又は、(b)塩化錫の少なくとも一方と非油性溶剤
    を含む層を形成後乾燥してなるガスバリア性被膜層を順
    次積層したことを特徴とするガスバリア性積層体。
  2. 【請求項2】非油性溶剤が水溶液あるいは水/アルコー
    ル混合溶液であることを特徴とする請求項1記載のガス
    バリア性積層体ガスバリア性積層体。
  3. 【請求項3】プラスチック材料からなる基材の少なくと
    も片面に、ウレタン系樹脂からなる密着層、水溶性高分
    子と(a)1種以上の金属アルコキシド及びその加水分
    解物又は、(b)塩化錫の少なくとも一方を含む水溶液
    あるいは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティ
    ング剤を塗布し、加熱乾燥してなるガスバリア性被膜層
    を順次積層したことを特徴とするガスバリア性積層体の
    製造方法。
  4. 【請求項4】前記ウレタン系樹脂が、ポリエステルポリ
    オールとイソシアネート化合物からなる混合物であるこ
    とを特徴とする請求項1、2の何れかに記載のガスバリ
    ア性積層体。
  5. 【請求項5】前記被膜中の、金属アルコキシドあるいは
    金属アルコキシドの加水分解物中の金属が、Si、Al
    の何れかもしくは双方であることを特徴とする、請求項
    1、2、4の何れかに記載のガスバリア性積層体。
  6. 【請求項6】前記被膜中の、金属アルコキシドが、テト
    ラエトキシシランまたはトリイソプロポキシアルミニウ
    ムあるいはそれらの混合物であることを特徴とする、請
    求項5記載のガスバリア性積層体。
  7. 【請求項7】前記の該水溶性高分子がポリビニルアルコ
    ールであることを特徴とする請求項1、2、4、5、6
    の何れかに記載のガスバリア性積層体。
  8. 【請求項8】前記の該水溶性高分子がポリビニルアルコ
    ールであることを特徴とする請求項3記載のガスバリア
    性積層体の製造方法。
  9. 【請求項9】請求項1、2、4、5、6、7の何れかに
    記載のガスバリアー性積層体の基材の複合被膜形成面の
    反対面に、包装材用ベースを積層したことを特徴とする
    包装材料。
  10. 【請求項10】請求項1、2、4、5、6、7、9の何
    れかに記載のガスバリアー性積層体の複合被膜形成面の
    上にヒートシール層が積層されていることを特徴とする
    包装材料。
  11. 【請求項11】請求項10記載の包装材料を製袋するこ
    とにより得られる包装体。
  12. 【請求項12】請求項11記載の包装材料のヒートシー
    ル性樹脂をヒートシールし製袋することにより得られる
    請求項10かつ11の包装体。
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