JP2000202937A - 蒸着フィルム積層包装材料 - Google Patents

蒸着フィルム積層包装材料

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JP2000202937A
JP2000202937A JP11007485A JP748599A JP2000202937A JP 2000202937 A JP2000202937 A JP 2000202937A JP 11007485 A JP11007485 A JP 11007485A JP 748599 A JP748599 A JP 748599A JP 2000202937 A JP2000202937 A JP 2000202937A
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vapor
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film
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JP11007485A
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English (en)
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Noboru Sasaki
昇 佐々木
Tsunenori Komori
常範 小森
Masayuki Ohashi
政之 大橋
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】透明性に優れ、かつ、高ガスバリア性を有し、
環境に優しく易カット性を有する包装材料を提供するこ
と。 【解決手段】ポリアミドフィルム基材1の片面に、3官
能オルガノシラン或いはその加水分解物とアクリルポリ
オール及びイソシアネート化合物との複合物からなる透
明プライマー層2、厚さ5〜100nmの無機酸化物か
らなる蒸着薄膜層3、水性高分子と無機層状化合物及び
金属アルコキシド或いはその加水分解物とを含むガスバ
リア性複合被膜4を順次積層したものであって、複合被
膜中の無機層状化合物の層間距離が、複合被膜形成前の
無機層状化合物の層間距離に対して1.2倍以上拡大し
たガスバリア性複合被膜層を順次積層したことを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品や非食品及び
医薬品等の包装分野に用いられる蒸着フィルム積層包装
材料に関するもので、特にポリアミドフィルム基材が主
として使用される蒸着フィルム積層包装材料に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】液体スープ用包材やチーズ用包材等に用
いられる包装材料の要求品質は、内容物の変質を抑制し
それらの機能や性質を保持するために、包装材料を透過
する酸素、水蒸気、その他内容物を変質させる気体によ
る影響を防止する必要があり、これら気体(ガス)を遮
断するガスバリア性を備えることが求められている。更
にバリアフリー等の観点から、容易に内容物を取り出す
ことができるように易カット性を有することの要求も高
い。そのため従来から、プラスチック材料の中で易カッ
トにもっとも優れているポリアミドフィルムを基材とし
て、そこにガスバリア層として高分子樹脂組成物の中で
は比較的ガスバリア性に優れている塩化ビニリデン樹脂
をコーティングしたもの(KコートONY)やアルミ等
の金属からなる金属箔をラミネートしたものが一般的に
用いられてきた。
【0003】ところが、塩化ビニリデン樹脂をコーティ
ングしたものは、温湿度依存性が大きくガスバリア性を
維持できない、塩素を含む樹脂系なので昨今のダイオキ
シン問題のため使用しにくいと言う問題がある。また、
アルミニウム等の金属箔を用いた包装材料は、ガスバリ
ア性に優れるが、包装材料を透視して内容物を確認する
ことができない、使用後の廃棄の際は不燃物として処理
しなければならない、検査の際金属探知器が使用できな
いなどの欠点を有し問題があった。
【0004】そこで、これらの欠点を克服した包装材料
として、例えば米国特許第3442686号、特公昭6
3−28017号公報等に記載されているような酸化珪
素、酸化アルミニウム等の無機酸化物をポリアミドフィ
ルム等の高分子フィルム上に、真空蒸着法やスパッタリ
ング法等の形成手段により蒸着膜を形成したフィルムが
開発されている。これらの蒸着フィルムは透明性及び酸
素、水蒸気等のガス遮断性を有していることが知られ、
金属箔等では得ることのできない透明性、ガスバリア性
の両者を有する包装材料として好適とされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た包装用材料に適するフィルムであっても、包装容器ま
たは包装材として、蒸着フィルム単体で用いられること
はほとんどなく、蒸着後の後加工として蒸着フィルム表
面に文字・絵柄等を印刷加工またはフィルム等との貼り
合わせ、容器等の包装体への形状加工などさまざまな工
程を経て包装体を完成させている。そのため包材設計に
は十分な注意が必要である。
【0006】そこで、上述した蒸着フィルム等を用いて
シーラントフィルムと貼り合わせ製袋後、内容物を充填
してラミネート強度や易カット性の評価を試みたとこ
ろ、ラミネート強度が弱くそれが影響してカット性が悪
い等の問題を有することが明らかとなった。更にはアル
ミ箔等と比較してガスバリア性が不十分であることも判
明した。
【0007】すなわち、このような場合の包装材料とし
て用いられる条件として、内容物を直接透視することが
可能なだけの透明性、内容物に対して影響を与える気体
等を遮断する高いガスバリア性及び強固な密着性、易カ
ット性、環境適性等が求められているが、現在のところ
これら全てを満たす包装材料は見いだされていない。
【0008】そこで、本発明においては透明性に優れ、
且つ高いガスバリア性を有すると共に環境に優しく易カ
ット性を有する実用性の高い包装材料を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためのもので、請求項1に記載の発明は、ポリアミ
ドフィルムからなる基材の少なくとも片面に、一般式
R’Si(OR)3 (R’:アルキル基、ビニル基、グ
リシドオキシプロピル基など、R:アルキル基など)で
表せる3官能オルガノシランあるいは該オルガノシラン
の加水分解物と、アクリルポリオール及びイソシアネー
ト化合物との複合物からなる透明プライマー層、厚さ5
〜100nmの無機酸化物からなる蒸着薄膜層、水溶性
高分子と無機層状化合物及び一般式M(OR)n (M:
金属元素、n:1 以上の整数)で表せる金属アルコキシ
ドあるいはその加水分解とを含むガスバリア性複合被膜
を順次積層したものであって、該複合被膜中の無機層状
化合物の層間距離が、複合被膜形成前の無機層状化合物
の層間距離に対して1.2倍以上拡大しているガスバリ
ア性複合被膜層を順次積層したことを特徴とする蒸着フ
ィルム積層包装材料である。なお、この場合のnの数は
各々の基毎に違ったものであっても、同じであっても構
わないものとする。
【0010】また、請求項2の発明は請求項1の発明に
基づき、前記3官能オルガノシランを構成するR’にエ
ポキシ基が含まれることを特徴とする蒸着フィルム積層
包装材料である。
【0011】請求項3の発明は、請求項1乃至2記載の
発明に基づき、前記複合物中に更に反応触媒が添加され
ていることを特徴とする蒸着フィルム積層包装材料であ
る。
【0012】請求項4の発明は、請求項3記載の発明に
基づき、反応触媒が、錫化合物であることを特徴とする
蒸着フィルム積層包装材料である。
【0013】請求項5の発明は、請求項3乃至4記載の
発明に基づき、錫化合物が、塩化錫、オキシ塩化錫及び
錫アルコキシドであることを特徴とする蒸着フィルム積
層包装材料である。
【0014】請求項6の発明は、請求項1乃至5記載の
発明に基づき、前記複合物中に更に一般式M(OR)n
で表される金属アルコキシドあるいは該金属アルコキシ
ドの加水分解物を添加することを特徴とする蒸着フィル
ム積層包装材料である。
【0015】請求項7の発明は、請求項6記載の発明に
基づき、前記金属アルコキシドあるいは該金属アルコキ
シドの加水分解物中の金属が、Si、Al、Ti、Zr
或いはそれらの混合物であることを特徴とする蒸着フィ
ルム積層体包装材料である。
【0016】請求項8の発明は、請求項1乃至7の発明
に基づき、前記透明プライマー層の厚さが、0.01〜
2μmの範囲であることを特徴とする蒸着フィルム積層
包装材料である。
【0017】請求項9の発明は、請求項1乃至8記載の
発明に基づき、前記無機酸化物が、酸化アルミニウム、
酸化珪素或いはそれらの混合物であることを特徴とする
蒸着フィルム積層包装材料である。
【0018】請求項10の発明は、請求項1乃至9記載
の発明に基づき、前記ガスバリア性複合被膜層中に含ま
れる金属アルコキシドが、テトラエトキシシランまたは
トリイソプロポキシアルミニウム、或いはそれらの混合
物であることを特徴とする蒸着フィルム積層包装材料で
ある。
【0019】請求項11の発明は、請求項1乃至10記
載の発明に基づき、前記ガスバリア性複合被膜層中に含
まれる水性高分子が、ポリビニルアルコールであること
を特徴とする蒸着フィルム積層包装材料である。
【0020】請求項12の発明は、請求項1乃至11記
載の発明に基づき、前記ガスバリア性複合被膜層中に含
まれる無機層状化合物が、モンモリロナイトであること
を特徴とする蒸着フィルム積層包装材料である。
【0021】
【作用】本発明によれば、易カット性を有するポリアミ
ドフィルム基材上に密着性に優れた透明プライマー層を
設けた後、ガスバリア性に優れた無機酸化物薄膜層及び
ガスバリア性被膜層を順次積層した構成になっているの
で、ラミネートした後も易カット性に優れ、ガスバリア
性も高い実用性の高い包装材料が得られる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明を図面を用いて更に詳細に
説明する。図1は本発明の蒸着フィルム積層包装材料を
説明する断面図である。
【0023】図1において、基材1はポリアミド樹脂か
らなるフィルムであり、その上に3官能オルガノシラン
及びアクリルポリオール、イソシアネート化合物等の複
合物よりなる透明プライマー層2、無機酸化物からなる
蒸着薄膜層3、ガスバリア性被膜層4が順次積層されて
いる。
【0024】上述した基材1はプラスチック材料の中で
カット性に優れているポリアミド樹脂からなるフィルム
であり、蒸着薄膜層の透明性を生かすならば透明である
ことが好ましい。例えば、ε−カプロラクタムの開環重
合反応で得られる6−ナイロン、ヘキサメチレンジアミ
ンとアジピン酸塩との重縮合反応で得られる6,6−ナ
イロン等周知のポリアミド樹脂を用いることができ、こ
れらをフィルム状に加工したものが基材1として用いら
れる。
【0025】特に二軸方向に任意に延伸されたものが、
機械強度や寸法安定性に優れているので好ましい。また
この基材1の表面に、周知の種々の添加剤や安定剤、例
えば帯電防止剤、紫外線防止剤、可塑剤、滑剤などが使
用されていても良く、薄膜との密着性を良くするため
に、前処理としてコロナ処理、低温プラズマ処理、イオ
ンボンバード処理を施しておいても良く、さらに薬品処
理、溶剤処理などを施しても良い。
【0026】基材1の厚さはとくに制限を受けるもので
はないが、包装材料としての適性、他の層を積層する場
合もあること、透明プライマー層2及び無機酸化物蒸着
薄膜層3、ガスバリア性被膜層4を形成する場合の加工
性を考慮すると、一般的には5〜100μmの範囲で、
実用的には10〜30μmとすることが好ましい。
【0027】また、量産性を考慮すれば、連続的に各層
を形成できるように長尺フィルムとすることが望まし
い。
【0028】本発明の透明プライマー層2は、ポリアミ
ド樹脂からなる基材1上に設けられ、基材1と無機酸化
物からなる蒸着薄膜層3との間の密着性を高め、更には
基材に耐熱性をすることを目的とする。
【0029】鋭意検討の結果、上記目的達成のためにプ
ライマー樹脂として用いることができるのは、3官能オ
ルガノシラン或いはその加水分解物と、アクリルポリオ
ール及びイソシアネート化合物等との複合物である必要
がある。
【0030】更に、透明プライマー層を構成する複合物
について詳細に説明する。前記3官能オルガノシランと
は、エチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシ
ラン、グリシドオキシプロピルトリメトキシシランなど
一般式R’Si(OR)3 で表せるもの、あるいはその
加水分解物である。なかでもR’中にエポキシ基が含ま
れているグリシドオキシトリメトキシシランやエポキシ
シクロヘキシルエチルトリメトキシシラン等が特に好ま
しい。また上述したものの加水分解物を得る方法は、3
官能オルガノシランに直接酸やアルカリ等を添加して加
水分解を行う方法など既知の方法で得ることができる。
【0031】またアクリルポリオールとは、アクリル酸
誘導体モノマーを重合させて得られる高分子化合物もし
くは、アクリル酸誘導体モノマーおよびその他のモノマ
ーとを共重合させて得られる高分子化合物のうち、末端
にヒドロキシル基をもつもので、後に加えるイソシアネ
ート化合物のイソシアネート基と反応させるものであ
る。
【0032】中でもエチルメタクリレート、ヒドロキシ
エチルメタクリレートやヒドロキシプロピルメタクリレ
ート、ヒドロキシブチルメタクリレートなどのアクリル
酸誘導体モノマーを単独で重合させたものや、スチレン
等のその他のモノマーを加え共重合させたアクリルポリ
オールが好ましく用いられる。またイソシアネート化合
物との反応性を考慮するとヒドロキシル価が5〜200
(KOHmg/g)の間であることが好ましい。
【0033】アクリルポリオールと3官能オルガノシラ
ンの配合比は、重量比で1/1から100/1の範囲で
あることが好ましく、より好ましくは2/1から50/
1の範囲にあることである。溶解および希釈溶媒として
は、溶解および希釈可能であれば特に限定されるもので
はなく、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル
類、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール
等のアルコール類、メチルエチルケトンなどのケトン
類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類等が単独
および任意に配合されたものを用いることができる。よ
り好ましくは、3官能オルガノシラン等を加水分解する
ために塩酸等の水溶液を用いることがあるため、共溶媒
としてイソプロピルアルコール等と極性溶媒である酢酸
エチルを任意に混合した溶媒を用いることが好ましい。
【0034】また3官能オルガノシランとアクリルポリ
オールの配合時に反応を促進させるために反応触媒を添
加しても一向に構わない。添加される触媒としては、反
応性および重合安定性の点から塩化錫(SnCl2 )、
オキシ塩化錫(SnOHCl、Sn(OH)2
2 )、錫アルコキシド等の錫化合物であることが好ま
しい。これらの触媒は、配合時に直接添加してもよく、
またメタノール等の溶媒に溶かして添加しても良い。添
加量は、少なすぎても多すぎても触媒効果が得られない
ため、3官能オルガノシランに対してモル比で1/10
〜1/10000の範囲が好ましく、更に望ましくは1
/100〜1/2000の範囲であることがより好まし
い。
【0035】更に混入するイソシアネート化合物は、ア
クリルポリオールと反応してできるウレタン5合により
基材1や無機酸化物層3との密着性を高めるために添加
されるもので主に架橋剤もしくは硬化剤として作用す
る。これを達成するためにイソシアネート化合物として
は、芳香族系のトリレンジイソシアネート(TDI)や
ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、脂肪族
系のキシレンジイソシアネート(XDI)やヘキサレン
ジイソシアネート(HMDI)、イソホロンジイソシア
ネート(IPDI)などのモノマー類と、これらの重合
体、誘導体が用いられ、これらが単独かまたは混合物等
として用いられる。
【0036】アクリルポリオールとイソシアネート化合
物の配合比は特に制限されるのもではないが、イソシア
ネート化合物が少なすぎると硬化不良になる場合があ
り、またそれが多すぎるとブロッキング等が発生し加工
上問題がある。そこでアクリルポリオールとインソシア
ネート化合物との配合比としては、イソシアネート化合
物由来のインソシアネート基(NCO基)がアクリルポ
リオール由来のOH基の50倍以下であることが好まし
く、特に好ましいのはNCO基とOH基が等量で配合さ
れる場合である。混合方法は、周知の方法が使用可能で
特に限定しない。
【0037】さらに上記複合物の調液時に液安定性を向
上させるために、金属アルコキシドまたはその加水分解
物を加えても一向に構わない。この金属アルコキシドと
はテトラエトキシシラン〔Si(OC2 5 4 〕、ト
リプロポキシアルミニウム〔Al(0C3 7 3 〕な
ど一般式M(OR)n で表せるもの、あるいはその加水
分解物である。中でもテトラエトキシシラン、トリプロ
ポキシアルミニウムあるいは両者の混合物が、水系の溶
媒中において比較的安定であるので好ましい。この金属
アルコキシドの加水分解物を得る方法は前記3官能オル
ガノシランとともに加水分解を行っても良いし、また金
属アルコキシドの加水分解物を加えることも可能であ
る。
【0038】3官能オルガノシランと金属アルコキシド
の配合比は、液安定性の点からモル比で10:1から
1:10の範囲であることが望ましい。好ましくは両者
が等モルで配合されることが望ましい。
【0039】複合物の被膜は、このような3官能オルガ
ノシランをあらかじめ加水分解反応させたもの、または
3官能オルガノシランを金属アルコキシドとともに加水
分解反応させたもの(このとき上述した反応触媒を用い
ても構わない)を、アクリルポリオールやイソシアネー
ト化合物と混合して複合溶液を作製するか、または三官
能オルガノシラン、アクリルポリオールを溶媒中あらか
じめ混合しておき(このとき上述した反応触媒、金属ア
ルコキシドを加えても構わない)加水分解反応を行った
もの、または3官能オルガノシラン、アクリルポリオー
ル混合しただけのもの(このとき上述した反応触媒、金
属アルコキシドを加えても構わない)の中に、イソシア
ネート化合物加え複合溶液を作製したものを基材1にコ
ーティングして形成する。
【0040】この複合物に各種添加剤、例えば、3級ア
ミン、イミダゾール誘導体、カルボン酸の金属塩化合
物、4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩等の硬化
促進剤や、フェノール系、硫黄系、ホスファイト系等の
酸化防止剤、レベリング剤、流動調整剤、触媒、架橋反
応促進剤、充填剤等を添加することも可能である。
【0041】透明プライマー層2の厚さは、均一に塗膜
が形成することができれば特に限定しないが、一般的に
0.01〜2μmの範囲であることが好ましい。厚さが
0.01μmより薄いと均一な塗膜が得られにくく密着
性が低下する場合がある。また厚さが2μmを越える場
合は厚いために塗膜にフレキシビリティを保持させるこ
とができず、外的要因により塗膜に亀裂を生じる恐れが
あるため好ましくない。特に好ましいのは0.05〜
0.5μmの範囲内にあることである。
【0042】透明プライマー層2の形成方法としては、
例えばオフセット印刷法、グラビア印刷法、シルクスク
リーン印刷法等の周知の印刷方式や、ロールコート、ナ
イフエッジコート、グラビアコートなどの周知の塗布方
式を用いることができる。乾燥条件については、一般的
に使用される条件で構わない。
【0043】無機酸化物からなる薄膜層3は、酸化アル
ミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウムあるいはそれら
の混合物などの無機酸化物の蒸着膜からなり、透明性を
有しかつ酸素、水蒸気等のガスバリア性を有するもので
あればよい。その中で酸化アルミニウム及び酸化珪素
が、特にガスバリア性に優れているのでより好ましい。
ただし本発明の薄膜層3は、上述した無機酸化物に限定
されず、上記条件に適合する材料であれば用いることが
できる。
【0044】薄膜層3の厚さは、用いられる無機酸化物
の種類・構成により最適条件が異なるが、一般的には5
〜100nmの範囲内が望ましく、その値は適宜選択さ
れる。ただし膜厚が5nm未満であると均一な膜が得ら
れないことや膜厚が十分ではないことがあり、ガスバリ
ア材としての機能を十分に果たすことができない場合が
ある。また膜厚が100nmを越える場合は薄膜にフレ
キシビリティを保持させることができず、成膜後に折り
曲げ、引っ張りなどの外的要因により、薄膜に亀裂を生
じるおそれがあり、さらに蒸着層がセラミック質のため
カット性に悪影響を与えるので問題がある。より好まし
くは、10〜50nmの範囲内にあることである。
【0045】無機酸化物からなる薄膜層3を透明プライ
マー層2上に形成する方法としては種々在り、通常の真
空蒸着法により形成することができるが、その他の薄膜
形成方法であるスパッタリング法やイオンプレーティン
グ法、プラズマ気相成長法(CVD)などを用いること
もできる。但し生産性を考慮すれば、現時点では真空蒸
着法が最も優れている。真空蒸着法による真空蒸着装置
の加熱手段としては電子線加熱方式や抵抗加熱方式、誘
導加熱方式が好ましく、薄膜と基材の密着成及び薄膜の
緻密性を向上させるために、プラズマアシスト法やイオ
ンビームアシスト法を用いることも可能である。また、
蒸着膜の透明性を上げるために蒸着の際、酸素ガスなど
吹き込んだりする反応蒸着を行っても一向に構わない。
【0046】ガスバリア性被膜層4は、アルミ等の金属
ならなる金属箔並の高いガスバリア性を付与するために
無機酸化物薄膜層3上に設けられるものである。
【0047】上記目的を達成するために、ガスバリア性
複合被膜層4としては、水溶性高分子と無機層状化合物
及び一般式M(OR)n で表せる金属アルコキシド及び
その加水分解物とを含む複合溶液からなる被膜層である
必要があり、更には該複合被膜中の無機層状化合物の層
間距離が、被膜形成前の無機層状化合物単体の層間距離
に対して1.2倍以上(より好ましくは2倍以上、5倍
以下)拡大している必要がある。
【0048】その理由は、層間距離拡大率を測定するこ
とにより、無機層状化合物と水溶性高分子及び金属アル
コキシドとの複合状態を知ることができる。拡大率が
1.2倍未満では、複合初期段階であり十分なバリア性
能を得ることができない。拡大率が1の場合は、複合し
ていなく単に混合・分散しているだけである。拡大率が
1.2倍以上になるとバリア性能がアルミニウム箔並の
十分な複合状態が得られる。より好ましい状態は、拡大
率が2倍以上の場合である。しかし、拡大率が5倍を越
えるものは、拡大過ぎてその層間を気体ガスが通るので
バリア的に劣る可能性があるので好ましくない。この様
な被膜層は、調整した複合溶液を無機化酸化物薄膜層3
に、直接コーティング、加熱乾燥して形成する。
【0049】この層間距離とは、X線回折法により複合
被膜中の無機層状化合物の底面反射(001面)を求め
ることにより算出することができる。即ち、X線回折法
に基づく算出によると、複合溶液調整前の上述の無機層
状化合物の層間距離は、無機層状化合物の種類によって
異なるが、通常7〜15Åとなる。これに対して本発明
中の複合溶液調整後の無機層状化合物の層間距離は、そ
の1.2倍以上となり、より好ましい高度なガスバリア
性を有するものは2倍以上となる。
【0050】本発明においては、ガスバリア複合被膜中
では無機層状化合物と水溶性高分子及び金属アルコキシ
ドとが単に混合分散しているのではなく、無機層状化合
物の層間に水溶性高分子や金属アルコキシドがそれを拡
大させるほどに入り込み、無機層状化合物と水溶性高分
子や金属アルコキシドとが分子レベルで複合化してい
る。このためこの複合被膜はガスバリア性が高く、且つ
湿度劣化や温度依存性を抑制できるものであると考え
る。
【0051】複合被膜について更に詳細に説明する。本
発明で複合被膜に用いられる水溶性高分子とは、無機層
状化合物や金属アルコキシドとの相溶性の面から、水溶
性で且つ層状化合物の層間に入り込み易ければ特に限定
しないが、例えばポリビニルアルコール系、デンプン・
メチルセルロース・カルボキシメチルセルロース等のア
ルコール系、及びアクリルポリオール系等が用いること
ができる。ガスバリア性を考慮すればポリビニルアルコ
ール系であることがより好ましい。
【0052】上述のポリビニルアルコール(以下、PV
Aとする)とは、一般にポリ酢酸ビニルをけん化して得
られるもので、酢酸基が数十%残存している、いわゆる
部分けん化PVAから酢酸基が数%しか残存していない
完全PVAまでを含み、特に限定されない。
【0053】該複合被膜に用いられる無機層状化合物と
は、層状構造を有する結晶性の無機化合物のことをい
い、例えばカオリナイト族、スメクタイト族、マイカ族
等に代表される粘度鉱物をあげることができる。無機層
状化合物である限りは、その種類、粒径、アスペスト比
等は、目的とする要求品質等により適宜選択することが
でき、特に限定されない。一般的には、層状構造の層間
に水溶性高分子成分や金属アルコキシド成分が入り込
み、層間が拡大した複合被膜を得られやすい点からスメ
クタイト族の無機層状化合物が適している。スメクタイ
ト族の具体例としては、モンモリロナイト、ヘクトライ
ト、サポナイト等をあげることができ、その中でも、溶
液中安定性や塗工性等の点からモンモリロナイトである
ことがより好ましい。
【0054】更に金属アルコキシドとは、テトラエトキ
シシラン〔Si(OC2 5 4 〕、トリイソプロポキ
シアルミニウム〔Al(OC3 7 3 〕などの一般
式、M(OR)n (M:金属元素、R:CH3 、C2
5 などの一般式Cn 2n+1で表わされるアルキル基)で
表せるもの或いはその加水分解物である。中でもテトラ
エトキシシラン、トリイソプロポキシアルミニウムが加
水分解後、水系の溶媒中において比較的安定であるので
好ましい。
【0055】これら3成分の調整方法としては、周知の
調整方法等が用いることができ特に限定しない。また配
合比については、要求品質によりその値が異なるが一般
的に重量比で水溶性高分子:無機層状化合物:金属アル
コキシド及びその加水分解物で、25〜45:1〜1
5:40〜80の範囲で適宜選択される。ガスバリア性
やフレキシビリティ性を考慮するとより好ましくは、3
0〜40:1〜5:50〜70の範囲にあることであ
る。
【0056】この複合被膜の形成において、該複合被膜
中の無機層状化合物の層間距離の調整は、使用する無機
層状化合物と水溶性高分子・金属アルコキシドの組み合
わせ、配合割合、混合時の加熱温度等を適宜することに
より行うことができる。
【0057】さらにこの複合被膜中に物性を損なわない
範囲でその他成分を添加することも可能である。例えば
イソシアネート化合物、シランカップリング剤、或いは
分散剤、安定化剤、粘度調整剤、着色剤などである。
【0058】コーティング剤の塗布方法には、通常用い
られるディッピング法、ロールコーティング法、スクリ
ーン印刷法、スプレー法などの従来公知の手段を用いる
ことができる。被膜の厚さは、コーティング剤の種類や
加工条件によって異なるが、乾燥後の厚さが0.01μ
m以上あれば良いが、厚さが50μm以上では膜にクラ
ックが生じ易くなるため、0.01〜50μmの範囲が
好ましい。
【0059】更にガスバリア性被膜層4上に他の層を積
層することも可能である。例えば印刷層やヒートシール
層等である。印刷層は包装袋などとして実用的に用いる
ために形成されるものであり、ウレタン系、アクリル
系、ニトロセルロース系、ゴム系、塩化ビニル系等の従
来から用いられているインキバインダー樹脂に各種顔
料、体質顔料及び可塑剤、乾燥剤、安定剤等の添加剤な
どが添加されてなるインキにより構成される層であり、
文字、絵柄等が形成されている。形成方法としては、例
えばオフセット印刷法、グラビア印刷法、シルクスクリ
ーン印刷法等の周知の印刷方式や、ロールコート、ナイ
フエッジコート、グラビアーコート等の周知の塗布方式
を用いることができる。厚さは0.1〜2.0μmで良
い。
【0060】またヒートシール層は、袋状包装体などを
形成する際に接着層として設けられるものである。例え
ばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレ
ン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレン−アクリ
ル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体
及びそれらの金属架橋物等の樹脂が用いられる。厚さは
目的に応じて決められるが、一般的には15〜200μ
mの範囲である。形成方法としては、上記樹脂からなる
フィルム状のものを2液硬化型ウレタン樹脂などの接着
剤を用いて貼り合わせるドライラミネート法等を用いる
ことが一般的であるがいずれも公知の方法により積層す
ることができる。
【0061】
【実施例】本発明の蒸着フィルム積層包装材料を具体的
な実施例を挙げて説明する。
【0062】〈透明プライマー層用複合溶液の調製〉 A)希釈溶媒中、2−(エポキシシクロヘキシル)エチ
ルトリメチルシラン(以下EETMSと略)とアクリル
ポリオールをEETMSに対し5倍量(重量比)を量り
とり混合し、さらに触媒として塩化錫(SnCl2 )/
メタノール溶液(0.003mol/gに調液したも
の)をEETMSに対し1/135molになるように
添加し攪拌する。ついでイソシアネート化合物としてT
DIをアクリルポリオールのOH基に対しNCO基が等
量となるように加えた混合溶液を任意の濃度に希釈した
ものを複合溶液Aとする。
【0063】B)希釈溶媒中、EETMSとテトラエト
キシシラン(Si(OC2 5 4 :以下TEOSと
略)とモル比で1:1となるように混合したものに、ア
クリルポリオールをEETMSとTEOSとをあわせた
ものに対して重量比で2.5倍量りとり、さらに触媒と
して塩化錫(SnCl2 )/メタノール溶液(0.00
3mol/gに調液したもの)をEETMSとTEOS
をあわせたものに対し1/400molになるように添
加し攪拌する。そこへ0.1NHClを加え攪拌し加水
分解後、TDIをアクリルポリオールのOH基に対しN
CO基が等量となるように加えた混合溶液を任意の濃度
に希釈したものを複合溶液Bとする。
【0064】C)希釈溶媒中、γ−イソシアネートプロ
ピルトリメチルシラン1重量部に対し、アクリルポリオ
ール10重量部を量りとり混合攪拌する。次いでイソシ
アネート化合物としてTDIをアクリルポリオールのO
H基に対しNCO基が等量となるように加えた混合溶液
を任意の濃度に希釈したものを複合溶液Cとする。
【0065】〈ガスバリア性被膜層用複合溶液の調整〉 )無機層状化合物としてモンモリロナイトに、水溶性
高分子としてポリビニルアルコール及び金属アルコキシ
ドとしてテトラエトキシシランの加水分解物を、3者が
重量比で35:3:62になるように混合し、希釈溶剤
を加え複合溶液を得た。この場合の層間拡大率は、
2.17であった。
【0066】)複合溶液において、3者の重量比が
35:10:55になるように混合した以外は、同様に
複合溶液を得た。この場合の層間拡大率は、1.57
であった。
【0067】)複合溶液において、無機層状化合物
としてマスコバイトを用いた以外は、同様に複合溶液
を得た。この場合の層間拡大率は、1.02であった。
【0068】〈実施例1〉基材1として、厚さ15μm
の2軸延伸ポリアミド(ナイロン)フィルムの片面に、
透明プライマー層2として複合溶液Aをグラビアコート
法により厚さ0.1μm形成した。次いで透明プライマ
ー層2上に電子線加熱方式による真空蒸着装置により、
金属アルミニウムを蒸発させ、そこに酸素ガスを導入
し、厚さ15nmの酸化アルミニウムを蒸着して無機酸
化物薄膜層3を形成した。更にその上にガスバリア性被
膜層4として複合溶液液をグラビアコート法により厚
さ0.5μm形成し、実施例1の蒸着フィルム積層包装
材料を得た。
【0069】〈実施例2〉透明プライマー層2として複
合溶液Bを使用した以外は、実施例1と同様にして実施
例2の蒸着フィルム積層包装材料を得た。
【0070】〈実施例3〉透明プライマー層2として複
合溶液Cを使用した以外は、実施例1と同様にして実施
例3の蒸着フィルム積層包装材料を得た。
【0071】〈実施例4〉ガスバリア性被膜層4として
複合溶液を使用した以外は、実施例1と同様にして実
施例4の蒸着フィルム積層包装材料を得た。
【0072】〈比較例1〉実施例1において、透明プラ
イマー層2を設けなかった以外は、実施例1と同様にし
て比較例1の蒸着フィルム積層包装材料を得た。
【0073】〈比較例2〉実施例1において、ガスバリ
ア性被膜層4を設けなかった以外は、実施例1と同様に
して比較例2の蒸着フィルム積層包装材料を得た。
【0074】〈比較例3〉実施例1において、ガスバリ
ア性被膜層4として複合溶液を使用した以外は、同様
にして比較例3の蒸着フィルム積層包装材料を得た。
【0075】〈比較例4〉従来品である塩化ビニリデン
樹脂コート二軸延伸ポリアミド(ナイロン)フィルムを
用いた。
【0076】〈ドライラミネート〉各実施例及び各比較
例の無機酸化物薄膜層またはガスバリア性被膜層、塩化
ビニリデンコート層上に、ヒートシール層として厚さ6
0μmの直鎖低密度ポリエチレンフィルムを2液硬化型
ウレタン系接着剤を介してドライラミネート法により貼
り合わせ、積層フィルムを作製した。
【0077】〈テスト〉各実施例及び各比較例合計7点
のドライラミネート積層品について、酸素透過率(cc
/m2 /day)、ラミネート強度(gr/15mm)
及びカット性、燃焼試験による塩素の有無を下記する試
験方法により求めた。その結果を表1に示す。 酸素透過率 …酸素透過率測定装置(MOCON社製)を用いて測定。測定 雰囲気;30°C、70%RH.で測定した。 ラミネート強度…インストロン型引っ張り試験機を用いて測定。T型剥離法で クロスヘッドスピード;300mm/min. カット性 …ドライラミネート積層品でパウチを作製し、そのパウチに水 を充填し、シール部からカットし、カット性の良し悪しを○ ×で判断した。 燃焼時の塩素の有無…ドライラミネート積層品を燃やし、炎色反応により塩素 色がでるか否か目視評価した。
【0078】
【表1】
【0079】表1の結果を考察すると、比較例1〜3は
上述した包装材料として用いられる条件とした、内容物
を直接透視することが可能なだけの透明性、内容物に対
して影響を与える気体等を遮断する高いガスバリア性、
強固な密着性、易カット性及び環境性を全て満たすもの
ではないが、実施例1〜4はそれを全て満たしていると
言える。
【0080】
【発明の効果】以上に述べたように本発明によれば、透
明性に優れ、且つアルミ箔並の高度なガスバリア性を持
つ汎用性のある包装材料が得られ、さらに、密着性、カ
ット性、環境性も優れているので、包装分野において巾
広く使用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蒸着フィルム積層包装材料の部分断面
図である。
【符号の説明】
1‥‥ポリアミドフィルム基材 2‥‥透明プライマー層 3‥‥無機酸化物薄膜層 4‥‥ガスバリア性被膜層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E086 BA15 BA24 BA40 BB02 BB05 BB22 BB87 BB90 CA05 CA28 4F100 AA00D AA00H AA05D AA05H AA17C AA19C AA20C AC03D AH06B AH06D AH06K AH08D AH08H AK01D AK21D AK25B AK46A AK51B AL05B AL05D BA04 BA07 CA23D CA30D DE02D DE02H EH66C EJ65B GB15 GB23 GB66 JA20D JA20H JB05D JD02D JK06 JL00 JN01 JN01B YY00B

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリアミドフィルム基材の少なくとも片面
    に、一般式R’Si(OR)3 (R’:アルキル基、ビ
    ニル基、グリシドオキシプロピル基など、R:アルキル
    基など)で表せる3官能オルガノシランあるいは該オル
    ガノシランの加水分解物と、アクリルポリオール及びイ
    ソシアネート化合物との複合物からなる透明プライマー
    層、厚さ5〜100nmの無機酸化物からなる蒸着薄膜
    層、更に水性高分子と無機層状化合物及び一般式M(O
    R)n (M:金属元素、n:1 以上の整数)で表せる金
    属アルコキシドあるいはその加水分解物とを含むガスバ
    リア性複合被膜を順次積層したものであって、該複合被
    膜中の無機層状化合物の層間距離が、複合被膜形成前の
    無機層状化合物の層間距離に対して1.2倍以上拡大し
    たガスバリア性複合被膜層を順次積層したことを特徴と
    する蒸着フィルム積層包装材料。
  2. 【請求項2】前記3官能オルガノシランを構成するR’
    にエポキシ基が含まれていることを特徴とする請求項1
    記載の蒸着フィルム積層包装材料。
  3. 【請求項3】前記複合物中に反応触媒が添加されている
    ことを特徴とする請求項1乃至2記載の蒸着フィルム積
    層包装材料。
  4. 【請求項4】前記反応触媒が、錫化合物であることを特
    徴とする請求項3記載の蒸着フィルム積層包装材料。
  5. 【請求項5】前記錫化合物が、塩化錫、オキシ塩化錫及
    び錫アルコキシドであることを特徴とする請求項3乃至
    4記載の蒸着フィルム積層体包装材料。
  6. 【請求項6】前記複合物中に一般式M(OR)n で表さ
    れる金属アルコキシドあるいは該金属アルコキシドの加
    水分解物を添加することを特徴とする請求項1乃至5記
    載の蒸着フィルム積層包装材料。
  7. 【請求項7】前記金属アルコキシドあるいは該金属アル
    コキシドの加水分解物中の金属が、Si、Al、Ti、
    Zrあるいはそれらの混合物であることを特徴とする請
    求項1乃至6記載の蒸着フィルム積層包装材料。
  8. 【請求項8】前記透明プライマー層の厚さが、0.01
    〜2μmの範囲であることを特徴とする請求項1乃至7
    記載の蒸着フィルム積層包装材料。
  9. 【請求項9】前記無機酸化物が、酸化アルミニウム、酸
    化珪素あるいはそれらの混合物であることを特徴とする
    請求項1乃至8記載の蒸着フィルム積層包装材料。
  10. 【請求項10】前記ガスバリア性複合被膜層中に含まれ
    る金属アルコキシドが、テトラエトキシシランまたはト
    リイソプロポキシアルミニウム、或いはそれらの混合物
    であることを特徴とする請求項1乃至9記載の蒸着フィ
    ルム積層包装材料。
  11. 【請求項11】前記ガスバリア性複合被膜層中に含まれ
    る水性高分子が、ポリビニルアルコールであることを特
    徴とする請求項1乃至10記載の蒸着フィルム積層包装
    材料。
  12. 【請求項12】前記ガスバリア性複合被膜層中に含まれ
    る無機層状化合物が、モンモリロナイトであることを特
    徴とする請求項1乃至11記載の蒸着フィルム積層包装
    材料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002178438A (ja) * 2000-12-18 2002-06-26 Toyobo Co Ltd 包装材料積層体および包装体
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