JP2004351834A - 高ガスバリア性透明積層体 - Google Patents

高ガスバリア性透明積層体 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、食品や非食品及び医薬品等の包装分野に用いられる包装用の積層体に関するもので、特にボイル殺菌やレトルト殺菌等が施されたとしても剥離が発生しないようにした高ガスバリア性透明積層体の提供を目的とする。
【解決手段】プラスチック材料からなる透明性基材の少なくとも片面に、無機酸化物からなる蒸着薄膜層を設け、さらに当該蒸着薄膜層上には、水溶性高分子と、1種以上の金属アルコキシドまたは/及びその加水分解物の水溶液或いは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を塗布し加熱乾燥してなるガスバリア性被膜層を2層以上順設する。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、食品や非食品及び医薬品等の包装分野に用いられる包装用の積層体に関するもので、特にそれに対してボイル殺菌やレトルト殺菌等の殺菌処理がなされても剥離が発生しないようにした高ガスバリア性透明積層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、食品や非食品及び医薬品等の包装に用いられる包装材料は、内容物の変質を抑制しそれらの機能や性質を保持するために、包装材料を透過する酸素、水蒸気、その他内容物を変質させる気体による影響を防止する必要があり、これらを遮断するガスバリア性等を備えることが求められている。そのため従来から、温度・湿度等の影響が少ないアルミニウム等の金属箔をガスバリア層として用いた包装材料が一般的に用いられてきた。
【0003】
ところが、アルミニウム等の金属箔を用いた包装材料は、温度・湿度の影響が少なく高度なガスバリア性を有するが、包装材料を介して内容物を確認することができない、使用後の廃棄の際には不燃物として処理しなければならない、検査の際には金属探知器が使用できない等の欠点を有し問題があった。
【0004】
そこで、これらの欠点を克服した包装材料として、例えば特許文献1や特許文献2にも記載されているような、高分子フィルム上に、真空蒸着法やスパッタリング法等の薄膜形成手段により酸化珪素、酸化アルミニウム等の無機酸化物からなる蒸着薄膜を形成した蒸着フィルムが開発されている。これらの蒸着フィルムは、透明性及び酸素、水蒸気等のガス遮断性を有していることが知られ、金属箔等をガスバリア層として用いた包装材料としては得ることのできない、透明性とガスバリア性とを有する包装材料として好適とされている。
【0005】
しかしながら、包装用材料として好適に使用され得る上述のフィルムであっても、包装袋または包装容器等の包装体としてはこれらの蒸着フィルムがそのままで用いられることはほとんどない。すなわち、蒸着薄膜表面に文字・絵柄等を印刷加工したり、他のフィルムを貼り合わせたり、或いは包装容器等の包装体の形状にするために成形加工を施したりと、様々な後加工工程を経て包装体は作成されている。また、包装体によってはボイル殺菌処理やレトルト殺菌処理等の処理を行うものもある。したがって、包装袋や包装容器等に好適に用いられる包装材料としては、様々な後加工適性や殺菌処理耐性等を備えている必要があり、その設計には十分注意をしなければならない。
【0006】
因みに、上述した蒸着フィルム等をシーラントフィルムと貼り合わせたものを包装材料とし、これを用いて製袋した後、得られた包装袋の酸素透過率や水蒸気透過率等のバリア性を測定したところ、そのガスバリア性は高分子ガスバリア性フィルムからなる包装袋と同等以上であり、また包装袋内に内容物を充填してボイル殺菌やレトルト殺菌を試みたところ、シール部の蒸着薄膜の一部に剥離が発生して外観不良になったり、その部分からガスバリア性が低下して内容物が変質する等の問題が生じた。
【0007】
すなわち、包装材料として用いられる条件として、内容物を直接透視することが可能な透明性、内容物に対して影響を与える気体等を遮断する高いガスバリア性及びボイル殺菌やレトルト殺菌後もガスバリア性の劣化がなく、また剥離等も発生しない殺菌処理耐性等を有することが最近は強く求められているが、現在のところこれらを全て満足する包装材料は見いだされていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上のような状況に鑑みなされたものであり、その課題とするところは、透明性に優れるとともに、高度なガスバリア性及び殺菌処理耐性を共に有する、極めて実用性の高い包装材料を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するためになされ、請求項1に記載される発明は、プラスチック材料からなる基材の少なくとも片面に、無機酸化物からなる蒸着薄膜層が設けられ、水溶性高分子と、1種以上の金属アルコキシドまたは/及びその加水分解物の水溶液或いは水/アルコール混合溶液を主成分とするコーティング剤により形成されてなるガスバリア性被膜層がを2層以上順次積層されていることを特徴とする高ガスバリア性透明積層体である。
【0010】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の高ガスバリア性透明積層体において、前記ガスバリア性被膜層は少なくともその2層目以降はコーティング剤が塗布され加熱乾燥されてなるものであることを特徴とする。
【0011】
また、請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の高ガスバリア性透明積層体において、前記プラスチック材料からなる透明性基材と前記蒸着薄膜層との間に、アクリルポリオールとイソシアネート化合物及びシランカップリング剤との複合物を主成分とするプライマー剤からなるプライマー層が設けられていることを特徴とする。
【0012】
さらにまた、請求項4記載の発明は、請求項3記載の高ガスバリア性透明積層体において、前記シランカップリング剤が、アクリルポリオールの水酸基、またはイソシアネート化合物のイソシアネート基の少なくとも一方と反応する有機官能基を持つことを特徴とする。
【0013】
さらにまた、請求項5記載の発明は、請求項4記載の高ガスバリア性透明積層体において、前記シランカップリング剤に含まれる有機官能基が、イソシアネート基、エポキシ基、アミノ基のいずれかであることを特徴とする。
【0014】
さらにまた、請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の高ガスバリア性透明積層体において、前記無機酸化物が、酸化アルミニウム、酸化珪素或いはそれらの混合物のいずれかであることを特徴とする。
【0015】
さらにまた、請求項7記載の発明は、請求項1乃至6記載の高ガスバリア性透明積層体において、前記金属アルコキシドが、テトラエトキシシランまたはトリイソプロポキシアルミニウム、或いはそれらの混合物のいずれかであることを特徴とする。
【0016】
さらにまた、請求項8記載の発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載の高ガスバリア性透明積層体において、前記水溶性高分子が、ポリビニルアルコールであることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明の高ガスバリア性透明積層体の一例を示した断面図である。
【0018】
まず、図1に一例として示した本発明の高ガスバリア性透明積層体は、プラスチック材料からなる透明性基材1の片面に、無機酸化物からなる蒸着薄膜層2が設けられ、さらにその上にはガスバリア性被膜層3とガスバリア性被膜層4が2層構成で順次積層されてなるものである。
【0019】
また、図2に他例として示した本発明の高ガスバリア性透明積層体は、プラスチック材料からなる透明性基材1の片面に、無機酸化物からなる蒸着薄膜層2が設けられ、さらにその上にはガスバリア性被膜層3とガスバリア性被膜層4とガスバリア性被膜層5が3層構成で順次積層されてなるものである。
【0020】
また、図3に他例として示した本発明の高ガスバリア性透明積層体は、プラスチック材料からなる透明性基材1の片面に、アクリルポリオール、イソシアネート化合物、シランカップリング剤とを含んでなる複合物からなるプライマー層6が設けられ、さらにその上に無機酸化物からなる蒸着薄膜層2が設けられていると共に、無機酸化物からなる蒸着薄膜層2上にはガスバリア性被膜層3とガスバリア性被膜層4が2層構成で順次積層されてなるものである。
【0021】
また、図4に他例として示した本発明の高ガスバリア性透明積層体は、プラスチック材料からなる透明性基材1の片面に、アクリルポリオール、イソシアネート化合物、シランカップリング剤とを含んでなる複合物からなるプライマー層6が設けられ、さらにその上に無機酸化物からなる蒸着薄膜層2が設けられていると共に、無機酸化物からなる蒸着薄膜層2上にはガスバリア性被膜層3とガスバリア性被膜層4とガスバリア性被膜層5とが3層構成でさらに順次積層されてなるものである。
【0022】
上述した透明性基材1はプラスチック材料からなるものであり、内容物が透視可能な程度の透明性を少なくとも有するフィルム状のプラスチック製基材である。
この透明性基材1の具体的な例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)およびポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステルフィルム、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリアクリルニトリルフィルム、ポリイミドフィルム等が挙げられる。透明性基材1を構成するこれらのフィルムは、機械的強度や寸法安定性を有するものが良いが、延伸されていても、未延伸であっても良い。この中では、二軸方向に任意に延伸された透明なポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましく用いられる。またこの透明性基材1の蒸着薄膜層が設けられる面と反対側の表面に、周知の種々の添加剤や安定剤、例えば帯電防止剤、紫外線防止剤、可塑剤、滑剤等が塗布されていても良い。また、蒸着薄膜層との密着性を良くするために、透明性基材の積層面側に対してコロナ処理、低温プラズマ処理、イオンボンバード処理、薬品処理、溶剤処理等の一般的な前処理を施しておいても良い。
【0023】
透明性基材1の厚さはとくに制限を受けるものではなく、また、包装材料としての適性を考慮して、性質の異なる他のフィルムを積層した複層構成の基材も使用可能である。尚、後述するプライマー層、無機酸化物からなる蒸着薄膜層、さらにはガスバリア性被膜層を形成する場合の加工性を考慮すると、実用的には3〜200μmの範囲が好ましく、さらには6〜30μm程度とすることが好ましい。
【0024】
また、量産性を考慮すれば、連続的に前記各層を形成できるように長尺フィルムとすることが望ましい。
【0025】
一方、プライマー層6は、プラスチック材料からなる透明性基材1上に設けられ、透明性基材1と無機酸化物からなる蒸着薄膜層2との間の密着性を高め、本発明の高ガスバリア透明積層体に対してボイル殺菌やレトルト殺菌の殺菌処理が施されたとしても、無機酸化物からなる蒸着薄膜層2が基材側から剥離しないように設ける層である。
【0026】
上記目的を達成することを可能とするプライマー層形成用のプライマー剤としては、アクリルポリオール及びイソシアネート化合物、シランカップリング剤との複合物を主成分とするものが好適である。
【0027】
以下、さらにこのプライマー層形成用の複合物について説明する。
このプライマー剤を構成するアクリルポリオールは、アクリル酸誘導体モノマーを重合させて得られる高分子化合物もしくは、アクリル酸誘導体モノマーおよびその他のモノマーとを共重合させて得られる高分子化合物のうち、末端にヒドロキシル基をもつもの等で、後に加えるイソシアネート化合物のイソシアネート基と反応させるものである。中でもエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレートやヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレート等のアクリル酸誘導体モノマーを単独で重合させたものや、スチレン等のその他のモノマーを加えて共重合させたアクリルポリオールが好ましく用いられる。またイソシアネート化合物との反応性を考慮するとヒドロキシル価が5〜200(KOHmg/g)の間のものであることが好ましい。
【0028】
また、イソシアネート化合物は、前記アクリルポリオールと反応してできるウレタン結合により基材1や無機酸化物からなる蒸着薄膜層2との密着性を高めるために添加されるもので、主に架橋剤もしくは硬化剤として作用する。これを達成するためのイソシアネート化合物としては、芳香族系のトリレンジイソシアネート(TDI)やジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、脂肪族系のキシレンジイソシアネート(XDI)やヘキサレンジイソシアネート(HMDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)等のモノマー類と、これらの重合体、誘導体が挙げられる。これらは単独でまたは混合物で用いられる。
【0029】
これらのアクリルポリオールとイソシアネート化合物の配合比は特に制限されるのもではないが、イソシアネート化合物が少なすぎると薄膜が硬化不良になる場合があり、またそれが多すぎるとブロッキング等が発生するため加工時に問題がでてくる。そこでアクリルポリオールとインソシアネート化合物の配合比としては、イソシアネート化合物由来のイソシアネート基がアクリルポリオール由来の水酸基の50倍以下であることが好ましくい。特に好ましいのはイソシアネート基と水酸基が等量で配合される場合である。混合方法は、周知の方法が使用可能で特に限定しない。
【0030】
さらにまた、シランカップリング剤としては、任意の有機官能基を含むシランカップリング剤を用いることができ、例えばエチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、グリシドオキシプロピルトリメトキシシラン、γ―メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ―メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等のシランカップリング剤或いはその加水分解物の1種ないしは2種以上を混合して用いることができる。
【0031】
さらにこれらのシランカップリング剤のうち、アクリルポリオールの水酸基またはイソシアネート化合物のイソシアネート基と反応する官能基を持つものが特に好ましい。具体的には、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシランのようなイソシアネート基を含むもの、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N―β―(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ―フェニルアミノプロピルトリメトキシシランのようなアミノ基を含むもの、さらにγ―グリシドオキシプロピルトリメトキシシランやβ―(3,4―エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のようにエポキシ基を含むもの等であり、これらを単独で、または2種以上含む混合物で用いることができる。
【0032】
これらのシランカップリング剤は、一端に存在する有機官能基がアクリルポリオールとイソシアネート化合物からなる複合物中で相互作用を示し、もしくはアクリルポリオールの水酸基またはイソシアネート化合物のイソシアネート基と反応する官能基を含むシランカップリング剤を用いることで共有結合をもたせることによりさらに強固なプライマー層を形成し、他端のアルコキシ基等の加水分解によって生成したシラノール基が無機酸化物中の金属や、無機酸化物の表面の活性の高い水酸基等と強い相互作用により無機酸化物からなる蒸着薄膜層2との高い密着性を発現し、目的の物性を得ることができるものである。よって上記シランカップリング剤を金属アルコキシドとともに加水分解反応させたものを用いても構わない。また上記シランカップリング剤のアルコキシ基がクロロ基、アセトキシ基等になっていても何ら問題はなく、これらのアルコキシ基、クロロ基、アセトキシ基等が加水分解し、シラノール基を形成するものであれば用いることができる。
【0033】
アクリルポリオールとシランカップリング剤の配合比は、重量比で1/1から100/1の範囲であることが好ましく、より好ましくは2/1から50/1の範囲にあることである。
【0034】
これらの成分の溶解および希釈溶媒としては、上記各成分を溶解および希釈可能なものであれば特に限定されるものではなく、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、メチルエチルケトン等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類等を単独で、或いは任意に配合された状態で用いることができる。しかし、シランカップリング剤を加水分解するために塩酸や酢酸等の水溶液を用いることがあるため、共溶媒としてイソプロピルアルコール等と極性溶媒である酢酸エチルを任意に混合した溶媒を用いることがより好ましい。
【0035】
またシランカップリング剤の配合時に反応を促進させるために反応触媒を添加しても一向に構わない。添加される触媒としては、反応性および重合安定性の点から塩化錫(SnCl、SnCl)、オキシ塩化錫(SnOHCl、Sn(OH)Cl)、錫アルコキシド等の錫化合物が好ましい。これらの触媒は、配合時に直接添加しても良く、またメタノール等の溶媒に溶かして添加しても良い。添加量は、少なすぎても多すぎても触媒効果が得られないため、シランカップリング剤に対してモル比で1/10〜1/10000の範囲が好ましく、さらに望ましくは1/100〜1/2000の範囲であることがより好ましい。
【0036】
プライマー層を形成するためのプライマー剤の調液法としては、例えばシランカップリング剤とアクリルポリオールを混合し、さらに溶媒、希釈剤等を加えて任意の濃度に希釈した後、イソシアネート化合物と混合して作製する方法、または予めシランカップリング剤を溶媒中に混合しておき、その後アクリルポリオールを混合させたものに溶媒、希釈剤を加えて任意の濃度に希釈した後、イソシアネート化合物を加えて作製する方法等がある。
【0037】
この複合溶液には各種添加剤、例えば、3級アミン、イミダゾール誘導体、カルボン酸の金属塩化合物、4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩等の硬化促進剤や、フェノール系、硫黄系、ホスファイト系等の酸化防止剤、レベリング剤、流動調整剤、触媒、架橋反応促進剤、充填剤等を必要に応じて添加することも可能である。
【0038】
プライマー層6の厚さは、均一な塗膜が形成できれば特に限定しない。しかし、乾燥膜厚は一般的に0.01〜2μmの範囲であることが好ましい。厚さが0.01μmより薄いと均一な塗膜が得られにくく、密着性が低下する場合がある。また厚さが2μmを越える場合は厚いために塗膜にフレキシビリティを保持させることができず、外部応力、温度変化等の外的要因が加わることにより塗膜に亀裂を生じる恐れがあるため好ましくない。プライマー層6の厚さとして、特に好ましいのは0.05〜0.5μmの範囲内にあることである。
【0039】
プライマー層6の形成方法としては、例えばオフセット印刷法、グラビア印刷法、シルクスクリーン印刷法等の周知の印刷方式や、ロールコート、ナイフエッジコート、グラビアコートなどの周知の塗布方式を用いることができる。乾燥条件については、一般的に使用される条件が採用される。
【0040】
続いて、ガスバリア層を構成する無機酸化物からなる蒸着薄膜層並びにガスバリア性被膜層について詳細に説明する。
【0041】
まず、ガスバリア層を構成する第1の層である、無機酸化物からなる蒸着薄膜層2について説明する。この無機酸化物からなる蒸着薄膜層2は、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化錫、酸化マグネシウム、或いはそれらの混合物等の無機酸化物の蒸着薄膜からなり、透明性を有しかつ酸素、水蒸気等のガスバリア性を有する層であれば良い。各種殺菌処理耐性を配慮するとこれらの中では、特に酸化アルミニウムや酸化珪素からなる薄膜がより好ましい。ただし蒸着薄膜層2を構成する無機酸化物としては、上述した無機酸化物に限定されるものではなく、上記条件に適合する材料であればその他の無機酸化物を用いることができる。
【0042】
蒸着薄膜層2の厚さは、用いられる無機酸化物の種類、構成により最適条件が異なるが、一般的には5〜300nmの範囲内が望ましく、その値は適宜選択される。ただし膜厚が5nm未満であると均一な膜が得られないことや厚さが十分ではないことがあり、ガスバリア層としての機能を十分に果たすことができない場合がある。また膜厚が300nmを越える場合は薄膜にフレキシビリティを保持させることができず、成膜後に折り曲げ、引っ張り等の力が加わることにより、薄膜に亀裂を生じる恐れがある。好ましくは、10〜150nmの範囲内である。
【0043】
この無機酸化物からなる蒸着薄膜層2を基材1上に形成する方法としては種々在り、例えば通常の真空蒸着法により形成することができる。また、その他の薄膜形成方法であるスパッタリング法やイオンプレーティング法、プラズマ気相成長法(CVD)等を用いることも可能である。ただし生産性を考慮すれば、現時点では真空蒸着法が最も優れている。真空蒸着法の加熱手段としては電子線加熱方式や抵抗加熱方式、誘導加熱方式のいずれかの方式を用いることが好ましい。また蒸着薄膜層と基材の密着性及び蒸着薄膜層の緻密性を向上させるために、プラズマアシスト法やイオンビームアシスト法を用いて蒸着することも可能である。また、蒸着薄膜の透明性を上げるために蒸着の際、酸素ガス等を吹き込む反応蒸着を行っても一向に構わない。
【0044】
次にガスバリア層を構成する第2の層である、ガスバリア性被膜層について説明する。このガスバリア性被膜層は、水溶性高分子と1種以上の金属アルコキシドまたは/及び加水分解物の水溶液或いは水/アルコール混合溶液を主成分とするコーティング剤により形成される層であり、本発明の高ガスバリア透明積層体においては、このガスバリア性被膜層が2層以上の積層構造であって、前記無機酸化物からなる蒸着薄膜層上に積層して設けられる。以下、コーティング剤に含まれる各成分について更に詳細に説明する。
【0045】
このコーティング剤の一成分となる水溶性高分子としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デンプン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム等が挙げられる。特にポリビニルアルコール(以下、PVAと略す)を本発明のコーティング剤に用いた場合にガスバリア性が最も優れるようになる。ここでいうPVAは、一般にポリ酢酸ビニルをけん化して得られるものであり、例えば、酢酸基が数十%残存している、いわゆる部分けん化PVAから酢酸基が数%しか残存していない完全PVA等を含み、特にその種類には限定されない。
【0046】
さらに、コーティング剤の他の成分である金属アルコキシドとしては、一般式、M(OR)n (M:Si、Ti、Al、Zr等の金属、R:CH 、C等のアルキル基)で表せる化合物が挙げられる。具体的にはテトラエトキシシラン〔Si(OC〕、トリイソプロポキシアルミニウム〔Al(O−2’−C〕等である。その中でもテトラエトキシシラン、トリイソプロポキシアルミニウムが加水分解後、水系の溶媒中において比較的安定であるので好ましい。
【0047】
また、コーティング剤にはそのガスバリア性を損なわない範囲で、イソシアネート化合物、シランカップリング剤、或いは分散剤、安定化剤、粘度調整剤、着色剤等の公知の添加剤を必要に応じて加えることができる。
【0048】
例えばコーティング剤に加えられるイソシアネート化合物としては、その分子中に2個以上のイソシアネート基を有するものが好ましい。例えばトリレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート等のモノマー類と、これらの重合体、誘導体が挙げられる。
【0049】
コーティング剤の塗布に際しては、通常用いられるディッピング法、ロールコーティング法、スクリーン印刷法、スプレー法、グラビア印刷法などの従来公知の塗布手段を用いることができる。被膜の厚さは、コーティング剤の種類や加工機や加工条件によって異なる。乾燥後の厚さが、0.01μm以下の場合は、均一な塗膜が得られなく十分なガスバリア性を得られない場合があるので好ましくない。また厚さが50μmを超える場合には被膜にクラックが生じ易くなるために問題がある。好ましくは0.01〜50μmの範囲にあることが好ましく、より好ましくは0.1〜10μmの範囲にあることである。
【0050】
ガスバリア性被膜層は、前述したように、2層以上の積層構造とする必要がある。1層目のガスバリア性被膜層上に設ける2層目以降のガスバリア性被膜層も、1層目と同様、水溶性高分子と1種以上の金属アルコキシドまたは/及び加水分解物の水溶液或いは水/アルコール混合溶液を主成分とするコーティング剤を用いて形成される。ガスバリア性被膜層を2層以上に積層することで、同じ厚さの1層構成のガスバリア性被膜層より、その酸素バリア性は非常に良好となり、耐湿性および耐水性が非常に向上する。
すなわち、ガスバリア性被膜層を設ける際、たとえ1層目の塗布で塗布ヌケやピンホールの発生があったとしても、さらには塗布する面の平滑性が劣っていたとしても、2層目以降の塗布により被膜層全体がより均一で安定化するようになり、形成される複層構成のガスバリア性被膜層において、所期のガスバリア性の発現が可能となり、延いては耐湿性と耐水性が一段と向上するようになる。また、2回以上の塗布によって薄膜層を形成する方が、塗布被膜における収縮が少なく、カールの発生が少なくなるという効果も奏するようになる。
【0051】
2層目以降のガスバリア性被膜層は1層目と全く同じコーティング剤を用いて積層して設けてもも良いし、また2層目以降のガスバリア性被膜層は、水溶性高分子と1種以上の金属アルコキシドまたたは/及び加水分解物の配合比を1層目のガスバリア性被膜層のものと任意に変えることもできる。また、コーティング剤中の水溶性高分子と金属アルコキシドは、上記材料種に適合するものであれば1層目と異なる材料を用いてもかまわない。特に2層目以降のガスバリア性被膜層を構成するコーティング剤の配合比や材料種を変えることで、積層体としての機械物性を変えることができるので、各種包装材料に要求される柔軟性や印刷適性、耐水性、密着性等を、高いバリア性を保持したまま、包装材料の用途に応じて付加することが容易に可能となる。
【0052】
また、2層目以降のガスバリア性被膜層は、コーティング剤を塗布した後、加熱乾燥することにより設けることがより好ましい。このように、コーティング剤を塗布した後に加熱乾燥して2層目以降のガスバリア性被膜層を積層すると、1層目のガスバリア性被膜層が再度加熱エージングされ、複層構成になるガスバリア被膜層においてより高いバリア性および耐水性が発現されるようになる。すなわち、たとえ1層構成のガスバリア性被膜層と複層構成のガスバリア性被膜層の層厚が同じであっても、2層目以降のガスバリア性被膜層が加熱乾燥されてなるものの方がより高いバリア性と耐水性を発現することが可能となるのである。
従って、このようにして得られる複層構成のガスバリア性被膜層をその一部に有する本発明の高ガスバリア性透明積層体は、ボイル殺菌やレトルト殺菌処理等に対する殺菌処理耐性がより向上し、種々の殺菌処理後も剥離等が生じなくなり、バリア性は劣化しない。
【0053】
なお、2層目以降のガスバリア性被膜層を形成する際のコーティング剤の塗布方法には、1層目と同様、ディッピング法、ロールコーティング法、スクリーン印刷法、スプレー法、グラビア印刷法等の従来公知の手段を用いることができる。被膜の厚さは、コーティング剤の種類や加工機や加工条件によって異なる。乾燥後の厚さが、0.01μm以下の場合は、均一な塗膜が得られなく十分なガスバリア性を得られない場合があるので好ましくない。また厚さが50μmを超える場合は膜にクラックが生じ易くなるため問題がある。好ましくは0.01〜50μmの範囲にあることが好ましく、より好ましくは0.1〜10μmの範囲にあることである。
【0054】
本発明においては、このようなガスバリア被膜層上に他の層を積層することも可能である。例えば印刷層、介在フィルム、ヒートシール層等である。
【0055】
印刷層は包装袋等として実用的に用いるために形成されるものである。例えば、ウレタン系、アクリル系、ニトロセルロース系、ゴム系等の従来から用いられているインキバインダー樹脂に各種顔料、体質顔料及び可塑剤、乾燥剤、安定剤等の添加剤等が添加されてなるインキにより形成される層である。形成方法としては、例えばオフセット印刷法、グラビア印刷法、シルクスクリーン印刷法等の周知の印刷方式を用いることができる。印刷層の乾燥膜厚(固形分)は0.1〜2.0μm程度で良い。
【0056】
また介在フィルムは、ガスバリア被膜層とヒートシール層の間に設けることで、袋状包装容器とした時の破袋強度や突き刺し強度を高めるために設けられるもので、一般的には機械強度及び熱安定性の面から二軸延伸ナイロンフィルム、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィルム等から選ばれる単層もしくは複層のフィルムが適用できる。また、その厚さは、材質や要求品質に応じて決められるが、一般的には10〜30μmの範囲である。この介在フィルムの積層方法としては、2液硬化型ウレタン系樹脂等の接着剤を用いて貼り合わせるドライラミネート法等の公知の方法が採用できる。
【0057】
さらにヒートシール層は袋状包装体等を形成する際に接着層として作用するように設けられるものである。例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体及びそれらの金属架橋物等の樹脂により構成される。また、その厚さは目的に応じて決められるが、一般的には15〜200μmの範囲である。また、形成方法としては、上記樹脂からなるフィルム状のものを2液硬化型ウレタン樹脂などの接着剤を用いて貼り合わせるドライラミネート法等を用いることが一般的であるが、それ以外の公知の方法により積層することも可能である。
【0058】
【実施例】
以下、本発明の高ガスバリア性透明積層体を具体的な実施例を挙げてさらに説明する。
【0059】
〈複合物溶液の調整〉
希釈溶媒(酢酸エチル)中に、γ−イソシアネートプロピルトリメチルシラン1重量部に対し、アクリルポリオール10重量部をそれぞれ混合し、攪拌した。次いでイソシアネート化合物としてXDIとIPDIの7対3混合物をアクリルポリオールの水酸基に対しこのイソシアネート化合物のイソシアネート基が等量となるように加えた。この混合溶液を添加化合物の総濃度として2重量%となるように希釈したものを複合物溶液として用いた。
【0060】
〈ガスバリア性コーティング溶液の調整〉
下記A液とB液を配合比(wt%)で6/4に混合したものを、ガスバリア性コーティング剤として用いた。
【0061】
A液:テトラエトキシシラン10.4gに塩酸(0.1N)89.6gを加え、30分間撹拌し加水分解させた固形分3wt%(SiO換算)の加水分解溶液。
B液:ポリビニルアルコールの3wt%水/イソプロピルアルコール溶液(水:イソプロピルアルコール重量比で90:10)。
【0062】
〈実施例1〉
基材としては厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを用いた。電子線加熱方式による真空蒸着装置中で、酸素ガスを導入しながら、この基材の片面に厚さ15nmの酸化アルミニウムからなる蒸着薄膜層を形成した。次いで上述したガスバリア性コーティング溶液をグラビアコート法により蒸着薄膜上に塗布し乾燥して、厚さ0.4μmのガスバリア性被膜層を形成した。さらに上述したガスバリア性コーティング溶液をグラビアコート法により塗布し乾燥させ、上記工程で形成されたガスバリア性被膜層上に、厚さが0.4μmの2層目のガスバリア性被膜層を形成し、実施例1に係る高ガスバリア性透明積層体を得た。
【0063】
〈実施例2〉
実施例1の高ガスバリア性透明積層体の2層目のガスバリア性被膜層の上に上述したガスバリア性コーティング溶液をグラビアコート法により塗布し乾燥して、厚さが0.4μmの3層目のガスバリア性被膜層を形成した以外は実施例1と同様の条件にて、実施例2に係る高ガスバリア性透明積層体を得た。
【0064】
〈比較例1〉
最上層のガスバリア性被膜層を設けなかった以外は実施例1と同様の条件にて、比較例1に係る透明積層体を得た。
【0065】
〈実験1〉
実施例1、2及び比較例1の各透明積層体の酸素透過率(単位:cm/m/day、測定条件:30℃−70%RH)及び水蒸気透過率(gr/m・day、測定条件:40℃−90%RH)をモコン法により測定した。その結果を表1に示す。
【0066】
【表1】
Figure 2004351834
【0067】
表1からも理解されるように、比較例に係る透明積層体に対して実施例に係る高ガスバリア性透明積層体は非常に高いバリア性を示している。
【0068】
〈実施例3〉
基材と蒸着薄膜層との間に、上述した複合物溶液をグラビアコートにより塗布し乾燥して、厚さが0.1μmのプライマー層を形成した以外は実施例1と同様の条件にて、実施例3に係る高ガスバリア性透明積層体を得た。
【0069】
〈実施例4〉
基材と蒸着薄膜層との間に、上述した複合物溶液をグラビアコートにより塗布し乾燥して、厚さが0.1μmのプライマー層を形成した以外は実施例2と同様の条件にて、実施例4に係る高ガスバリア性透明積層体を得た。
【0070】
〈比較例2〉
2層目のガスバリア性被膜層を設けなかった以外は実施例3と同様の条件にて、比較例2に係る透明積層体を得た。
【0071】
〈ドライラミネート〉
実施例及び比較例の積層体の蒸着薄膜層側に介在フィルムとして、厚さ15μmの二軸延伸ナイロンフィルムを2液硬化型ウレタン系接着剤を介してドライラミネート法により積層し、さらにヒートシール層として、厚さ70μmの未延伸ポリプロピレンフィルムを2液硬化型ウレタン系接着剤を介してドライラミネート法により積層し包装材料を作製した。
【0072】
〈実験2〉
実施例3、4及び比較例2の各積層体をその一部に有する包装材料を用いて4辺をシール部とするパウチを作製し、内容物として水150gを充填した。その後、121℃−30分間のレトルト殺菌を行った。そして、レトルト前後の酸素透過率(単位:cm/m/day、測定条件:30℃−70%RH)及びラミネート強度(300mm/minの剥離速度で測定、単位:N/15mm)を評価した。その結果を表2に示す。
【0073】
【表2】
Figure 2004351834
【0074】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明は、包装材料として用いられる条件とした、内容物を直接透視することが可能なだけの透明性、内容物に対して影響を与える気体等を遮断する高度なガスバリア性、及び各種殺菌処理に対する物性の非劣化性の全てを満たしており、包装分野において巾広い利用が期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高ガスバリア性透明積層体の概略断面構成図である。
【図2】本発明の高ガスバリア性透明積層体の他の一例を示す概略断面構成図である。
【図3】本発明の高ガスバリア性透明積層体のさらに他の一例を示す概略断面構成図である。
【図4】本発明の高ガスバリア性透明積層体のさらに他の一例を示す概略断面構成図である。
【符号の説明】
1・・透明性基材
2・・無機酸化物からなる蒸着薄膜層
3・・1層目のガスバリア性被膜層
4・・2層目のガスバリア性被膜層
5・・3層目のガスバリア性被膜層
6・・プライマー層

Claims (8)

  1. プラスチック材料からなる透明性基材の少なくとも片面に、無機酸化物からなる蒸着薄膜層が設けられ、さらに当該蒸着薄膜層上には、水溶性高分子と、1種以上の金属アルコキシドまたは/及びその加水分解物の水溶液或いは水/アルコール混合溶液を主成分とするコーティング剤により形成されてなるガスバリア性被膜層が2層以上順次積層されていることを特徴とする高ガスバリア性透明積層体。
  2. 前記ガスバリア性被膜層は少なくともその2層目以降はコーティング剤が塗布され加熱乾燥されてなるものであることを特徴とする請求項1記載の高ガスバリア性透明積層体。
  3. 前記プラスチック材料からなる透明性基材と前記蒸着薄膜層との間に、アクリルポリオールとイソシアネート化合物及びシランカップリング剤との複合物を主成分とするプライマー剤からなるプライマー層が設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の高ガスバリア性透明積層体。
  4. 前記シランカップリング剤が、アクリルポリオールの水酸基、またはイソシアネート化合物のイソシアネート基の少なくとも一方と反応する有機官能基を持つことを特徴とする請求項3記載の高ガスバリア性透明積層体。
  5. 前記シランカップリング剤に含まれる有機官能基が、イソシアネート基、エポキシ基、アミノ基のいずれかであることを特徴とする請求項4記載の高ガスバリア性透明積層体。
  6. 前記無機酸化物が、酸化アルミニウム、酸化珪素或いはそれらの混合物のいずれかであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の高ガスバリア性透明積層体。
  7. 前記金属アルコキシドが、テトラエトキシシランまたはトリイソプロポキシアルミニウム、或いはそれらの混合物のいずれかであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の高ガスバリア性透明積層体。
  8. 前記水溶性高分子が、ポリビニルアルコールであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の高ガスバリア性透明積層体。
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