JP4367108B2 - レトルト適性を有する透明ガスバリアフィルム積層体及びその製造方法 - Google Patents

レトルト適性を有する透明ガスバリアフィルム積層体及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、特にボイル殺菌やレトルト殺菌等が必要な包装分野に関し、主として食品や非食品及び医薬品等の包装分野に用いられる包装用のレトルト適性を有する透明ガスバリアフィルム積層体に関するものである。
近年、食品や非食品及び医薬品等の包装に用いられる包装材料は、内容物の変質を抑制し、それらの機能や性質を保持するために、包装材料を透過する酸素、水蒸気、その他内容物を変質させる気体による影響を防止する必要があり、これらを遮断するガスバリア性等を備えることが求められている。そのため従来から、温度・湿度などの影響が少ない、アルミニウム等の金属箔をガスバリア層として用いた包装材料が、一般的に用いられてきた。
ところが、アルミ等の金属箔を用いた包装材料は、温度・湿度の影響がなく高度なガスバリア性に優れるが、包装材料を透視して内容物を確認することができない、使用後の廃棄の際は不燃物として処理しなければならない、検査の際、金属探知器が使用できないなどの欠点を有し問題があった。
そこで、これらの欠点を克服した包装材料として、例えば、米国特許第3442686号明細書、特公昭63−28017号公報等に記載されているような高分子フィルム上に真空蒸着法やスパッタリング法等の形成手段により酸化珪素、酸化アルミニウム等の無機酸化物の蒸着膜を形成したフィルムが開発されている。これらの蒸着フィルムは、透明性及び酸素、水蒸気等のガス遮断性を有していることが知られ、金属箔等では得ることのできない透明性、ガスバリア性を有する包装材料として好適とされている。
特開平11−129384号公報
しかしながら、上述した包装用材料に適するフィルムであっても、包装容器または包装材として、蒸着フィルム単体で用いられることはほとんどない。すなわち、蒸着後の後加工として蒸着フィルム表面に文字・絵柄等を印刷加工、またはフィルム等との貼り合わせ、容器等の包装体への形状加工などさまざまな工程を経て包装体を完成させている。特にボイル殺菌やレトルト殺菌等を行う場合の包装材料は、種々さまざまな工程を経て殺菌されるために、包装材料の設計には十分注意しなければならない。
そこで、上述した蒸着フィルム等を用いてシーラントフィルムと貼り合わせ製袋後、内容物を充填してボイル殺菌やレトルト殺菌を試みたところ、シール部の一部に蒸着層の剥離が発生して外観不良になったり、その部分からガスバリア性が低下し、内容物が変質する等の問題を有していた。 .
すなわち、この様な場合の包装材料として用いられる条件として、内容物を直接透視することが可能なだけの透明性、内容物に対して影響を与える気体等を遮断する高いガスバリア性や、ボイル殺菌やレトルト殺菌後もガスバリア性の劣化がなく、また剥離等が発生しない殺菌処理耐性等を有することが求められており、現在のところ、これらを満足する包装材料は見いだされていない。
そこで、本発明においては、透明性に優れるとともに、金属箔並みの高度なガスバリア
性及び殺菌処理耐性をもつ実用性の高いフィルム積層体を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するためのもので、本発明の請求項1に係る発明は、図1に示すように、ポリエステル系樹脂からなる透明プラスチックフィルム基材の少なくとも片面に、アクリルポリオールとイソシアネート化合物及びシランカップリング剤との複合物からなるプライマー層と、無機酸化物からなる蒸着薄膜層と、水溶性高分子と1種以上の金属アルコキシドまたはその加水分解物を含む水溶液或いは水/アルコール混合溶液を塗布し加熱乾燥してなるガスバリア性被膜層とが、この順に順次積層され、該ガスバリア性被膜層面にスチレンと無水マレイン酸との共重合体を10〜1重量%の割合で含むポリエステル系の二液硬化型接着剤よる接着剤層を介して、ポリオレフィン系樹脂によるヒートシール層が積層されていることを特徴とするレトルト適性を有する透明ガスバリアフィルム積層体である。
本発明の請求項2に係る発明は、図2に示すように、ポリエステル系樹脂からなる透明プラスチックフィルム基材の少なくとも片面に、アクリルポリオールとイソシアネート化合物及びシランカップリング剤との複合物からなるプライマー層と、無機酸化物からなる蒸着薄膜層と、水溶性高分子と1種以上の金属アルコキシドまたはその加水分解物を含む水溶液或いは水/アルコール混合溶液を塗布し加熱乾燥してなるガスバリア性被膜層とが、この順に順次積層され、該ガスバリア性被膜層面にスチレンと無水マレイン酸との共重合体を10〜1重量%の割合で含む第1のポリエステル系の二液硬化型接着剤による接着剤層を介して、延伸ナイロンフィルムからなる中間層が積層され、該延伸ナイロンフィルムからなる中間層面にスチレンと無水マレイン酸との共重合体を10〜1重量%の割合で含む第2のポリエステル系の二液硬化型接着剤による接着剤層を介して、ポリオレフィン系樹脂によるヒートシール層が積層されていることを特徴とするレトルト適性を有する透明ガスバリアフィルム積層体である。
本発明の請求項に係る発明は、上記請求項1に係るレトルト適性を有する透明ガスバリアフィルム積層体において、前記ポリエステル系二液硬化型接着剤層5における主剤のポリエステル樹脂のガラス転移点(Tg)が10℃以下であることを特徴とするレトルト適性を有する透明ガスバリアフィルム積層体である。
本発明の請求項に係る発明は、上記請求項2に係るレトルト適性を有する透明ガスバリアフィルム積層体において、少なくとも、前記第1接着剤層5、又は前記第1接着剤層5及び第2接着剤層7における主剤のポリエステル樹脂のガラス転移点(Tg)が、10℃以下であることを特徴とするレトルト適性を有する透明ガスバリアフィルム積層体である。
本発明の請求項に係る発明は、上記請求項1乃至のいずれか1項に係るレトルト適性を有する透明ガスバリアフィルム積層体において、前記シランカップリング剤がアクリルポリオールの水酸基又はイソシアネート化合物のイソシアネート基の少なくとも一方と反応する有機官能基を持つことを特徴とするレトルト適性を有する透明ガスバリアフィルム積層体である。
本発明の請求項に係る発明は、上記請求項に係るレトルト適性を有する透明ガスバリアフィルム積層体において、前記シランカップリング剤に含まれる有機官能基が、イソシアネート基、エポキシ基、アミノ基であることを特徴とするレトルト適性を有する透明ガスバリアフィルム積層体である。
本発明の請求項に係る発明は、上記請求項1乃至のいずれか1項に係るレトルト適性を有する透明ガスバリアフィルム積層体において、前記無機酸化物が、酸化アルミニウム、酸化珪素、或いはそれらの混合物であることを特徴とするレトルト適性を有する透明ガスバリアフィルム積層体である。
本発明の請求項に係る発明は、プラスチック基材の片面に、アクリルポリオールとイソシアネート化合物及びシランカップリング剤との複合物からなるプライマー溶液を塗布乾燥してプライマー層を形成し、該プライマー層面に、無機酸化物からなる蒸着薄膜層を形成し、該蒸着薄膜層面に、水溶性高分子と1種以上の金属アルコキシドまたはその加水分解物を含む水溶液或いは水/アルコール混合溶液からなるガスバリア性被膜溶液を塗布乾燥してガスバリア性被膜層を形成した後、該ガスバリア性被膜層面に、スチレンと無水マレイン酸との共重合体を10〜1重量%の割合で含むポリエステル系二液硬化型接着剤を用いてドライラミネート方式により、ポリオレフィン系樹脂をラミネートしてヒートシール層を積層形成することを特徴とするレトルト適性を有する透明ガスバリアフィルム積層体の製造方法である。
本発明の請求項に係る発明は、プラスチック基材の片面に、アクリルポリオールとイソシアネート化合物及びシランカップリング剤との複合物からなるプライマー溶液を塗布
乾燥してプライマー層を形成し、該プライマー層面に、無機酸化物からなる蒸着薄膜層を形成し、該蒸着薄膜層面に、水溶性高分子と1種以上の金属アルコキシドまたはその加水分解物を含む水溶液或いは水/アルコール混合溶液からなるガスバリア性被膜溶液を塗布乾燥してガスバリア性被膜層を形成した後、該ガスバリア性被膜層面に、スチレンと無水マレイン酸との共重合体を10〜1重量%の割合で含むするポリエステル系二液硬化型接着剤を用いてドライラミネート方式により、ナイロンフィルムをラミネートして中間層を形成し、次に該中間層上に、スチレンと無水マレイン酸との共重合体を10〜1重量%の割合で含むするポリエステル系二液硬化型接着剤を用いてドライラミネート方式により、ポリオレフィン樹脂をラミネートしてヒートシール層を積層形成することを特徴とするレトルト適性を有する透明ガスバリアフィルム積層体の製造方法である。
本発明の請求項1に係るレトルト適性を有する透明ガスバリアフィルム積層体によれば、図1に示すように、ポリエステル系樹脂による透明プラスチック基材1の少なくとも片面に、透明性と耐熱性及び寸法安定性に優れる密着プライマー層2を設けた後、透明性のあるガスバリア層として蒸着薄膜層3/ガスバリア性被膜層4/スチレン無水マレイン酸共重合体を10重量%〜1重量%含む耐熱性に優れたポリエステル系の二液硬化型接着剤であって、且つ、その二液硬化型接着剤における主剤のポリエステル樹脂のガラス転移点(Tg)が10℃以下の接着剤層5/ポリオレフィン系樹脂によるヒートシール層8(シーラント層)から構成されているので、これまで得ることができたかった金属箔並みのガスバリア性を持つと共に、ボイル殺菌やレトルト殺菌等の各種殺菌処理後もバリア性等の劣化を抑えることが可能な実用性の高い積層体が得られる。
また、本発明の請求項2に係るレトルト適性を有する透明ガスバリアフィルム積層体によれば、図2に示すように、ポリエステル系樹脂による透明プラスチック基材1の少なくとも片面に、透明性と耐熱性及び寸法安定性に優れる密着プライマー層2を設けた後、透明性のあるガスバリア層として蒸着薄膜層3/ガスバリア性被膜層4/スチレン無水マレイン酸共重合体を10重量%〜1重量%含む耐熱性に優れたポリエステル系の二液硬化型接着剤であって、且つ、その二液硬化型接着剤における主剤のポリエステル樹脂のガラス転移点(Tg)が10℃以下の第1接着剤層5/延伸ナイロンフィルムによる中間層6/スチレン無水マレイン酸共重合体を10重量%〜1重量%含む耐熱性に優れたポリエステル系の二液硬化型第2接着剤層7/ポリオレフィン系樹脂によるヒートシール層8(シーラント層)から構成されているので、これまで得ることができたかった金属箔並みのガスバリア性を持つと共に、ボイル殺菌やレトルト殺菌等の各種殺菌処理後もバリア性等の劣化を抑えることが可能な実用性の高い積層体が得られる。
そのために、本発明のガスバリアフィルム積層体は、透明性に優れ、包材を通しての内容物の確認が可能で、且つボイル殺菌やレトルト殺菌後も金属箔並みの高度なガスバリア性を持つ汎用性のある包装材料が得られ、包装分野において巾広く使用が可能である。
本発明を図面を用いて更に詳細に説明する。図1は本発明の請求項1に係るレトルト適性を有するガ透明スバリアフィルム積層体の一実施の形態を説明する側断面図、図2は本発明の請求項2に係るレトルト適性を有するガ透明スバリアフィルム積層体の一実施の形態を説明する側断面図である。
本発明の請求項1に係るレトルト適性を有する透明ガスバリアフィルム積層体は、図1の側断面図に示すように、ポリエステル系樹脂からなる透明プラスチック基材1の少なくとも片面に、アクリルポリオールとイソシアネート化合物及びシランカップリング剤との複合物からなるプライマー層2と、無機酸化物からなる蒸着薄膜層3と、水溶性高分子と1種以上の金属アルコキシドまたはその加水分解物を含む水溶液或いは水/アルコール混合溶液を塗布し加熱乾燥してなるガスバリア性被膜層4とが、この順に順次積層形成され、該ガスバリア性被膜層4上に、スチレン無水マレイン酸共重合体を含むポリエステル系の二液硬化型接着剤層5を介して、ポリオレフィン系樹脂によるヒートシール層8が積層形成されているものである。
図1に示す透明ガスバリアフィルム積層体のプラスチック基材1は、ポリエチレンテレフタレート(PET)又はポリエチレンナフタレート(PEN)などの飽和ポリエステル系の透明なプラスチックフィルムからなるフィルム基材であり、そのプラスチック基材1の少なくとも片面上に、アクリルポリオール・イソシアネート化合物・シランカップリング剤とを含んでなる複合物からなるプライマー層2と、膜厚5〜100nmの無機酸化物からなる蒸着薄膜層3と、コーティングされたガスバリア性被膜層4と、スチレン無水マレイン酸共重合体を含む耐熱性に優れたポリエステル系二液硬化型接着剤であって、スチレン無水マレイン酸共重合体を10〜1重量%の割合で含む、又はスチレン無水マレイン酸共重合体を10〜1重量%の割合で含み且つその二液硬化型接着剤における主剤のポリエステル樹脂のガラス転移点(Tg)が10℃以下であるポリエステル系の二液硬化型接着剤層5と、厚さ15〜200μmのヒートシール層8(シーラント層)とが、この順に順次積層されている。なお、前記プラスチック基材1、プライマー層2、無機酸化物からなる蒸着薄膜層3はガスバリア性蒸着層を備えたガスバリア性積層フィルム(例えば、GLフィルム:凸版印刷(株)製)が使用できる。
本発明の請求項2に係るレトルト適性を有する透明ガスバリアフィルム積層体は、図2の側断面図に示すように、ポリエステル系樹脂からなるプラスチック基材1の少なくとも片面に、アクリルポリオールとイソシアネート化合物及びシランカップリング剤との複合物からなるプライマー層2と、無機酸化物からなる蒸着薄膜層3と、水溶性高分子と1種以上の金属アルコキシドまたはその加水分解物を含む水溶液或いは水/アルコール混合溶液を塗布し加熱乾燥してなるガスバリア性被膜層4とが、この順に順次積層形成され、該ガスバリア性被膜層4上に、スチレン無水マレイン酸共重合体を含むポリエステル系の二液硬化型第1接着剤層5を介して、延伸ナイロンフィルムからなる中間層6が積層形成され、該中間層6上に、スチレン無水マレイン酸共重合体を含むポリエステル系の二液硬化型第2接着剤層7を介して、ポリオレフィン系樹脂によるヒートシール層8が順次積層されているものである。
図2に示す透明ガスバリアフィルム積層体の プラスチック基材1は、ポリエチレンテレフタレート(PET)又はポリエチレンナフタレート(PEN)などの飽和ポリエステル系の透明プラスチックフィルムからなるフィルム基材であり、そのプラスチック基材1の少なくとも片面上に、アクリルポリオール・イソシアネート化合物・シランカップリング剤とを含んでなる複合物からなるプライマー層2と、膜厚5〜100nmの無機酸化物からなる蒸着薄膜層3と、コーティングされたガスバリア性被膜層4と、スチレン無水マレイン酸共重合体を含む耐熱性に優れたポリエステル系の二液硬化型接着剤であって、ス
チレン無水マレイン酸共重合体を10重量%〜1重量%含む、又はスチレン無水マレイン酸共重合体を10重量%〜1重量%含み且つその二液硬化型接着剤における主剤のポリエステル樹脂のガラス転移点(Tg)が10℃以下のポリエステル系の二液硬化型の第1接着剤層5と、延伸ナイロンフィルムによる中間層6と、スチレン無水マレイン酸共重合体を含む耐熱性に優れたポリエステル系の二液硬化型接着剤であって、スチレン無水マレイン酸共重合体を10重量%〜1重量%含む、又はスチレン無水マレイン酸共重合体を10重量%〜1重量%含み、且つ必要に応じて、その二液硬化型接着剤の主剤のポリエステル樹脂のガラス転移点(Tg)が10℃以下であるポリエステル系の二液硬化型接着剤を用いたポリエステル系の二液硬化型第2接着剤層7と、厚さ15〜200μmのヒートシール層8(シーラント層)とがこの順に順次積層されている。この場合にも、前記プラスチック基材1、プライマー層2、無機酸化物からなる蒸着薄膜層3は、ガスバリア性蒸着層を備えたガスバリア性積層フィルム(例えば、GLフィルム:凸版印刷(株)製)が使用できる。
本発明(図1、図2)におけるプラスチック基材1は延伸、未延伸のどちらでも良く、また機械的強度や寸法安定性を有するものが良い。この中で、二軸方向に任意に延伸されたポリエチレンテレフタレートフィルムやポリアミドフィルムが好ましく用いられる。また、この基材1の蒸着層が設けられる面と反対側の表面に周知の種々の添加剤や安定剤、例えば、帯電防止剤、紫外線防止剤、可塑剤、滑剤などが使用されていても良い。また、この薄膜との密着性を良くするために、前記基材の積層面側を前処理としてコロナ処理、低温プラズマ処理、イオンボンバード処理、薬品処理、溶剤処理などのいずれかの処理を施しても良い。
プラスチック基材1の厚さは特に制限を受けるものではなく、また、包装材料としての適性を考慮して、単体フィルム以外に異なる性質のフィルムを積層したフィルムを使用できる。尚プライマー層2、無機酸化物からなる蒸着薄膜層3、ガスバリア性被膜層4、さらに応力・水分緩和層を形成する場合の加工性を考慮すると、実用的には3〜200μmの範囲が好ましく、特に6〜30μmとすることが好ましい。
また、量産性を考慮すれば、連続的に前記各層を形成できるように長尺の連続フィルムとすることが望ましい。
本発明(図1、図2)におけるプライマー層2は、プラスチック材料からなる基材1上に設けられ、基材1と無機酸化物からなる蒸着薄膜層3との間の密着性を高め、ボイル殺菌やレトルト殺菌等の各種殺菌処理後の蒸着薄膜層3の剥離発生を防止するために設けられる層である。
本発明者等は鋭意検討の結果、本発明において上記目的達成の為にプライマー層2として用いることができるのは、アクリルポリオール及びイソシアネート化合物、シランカップリング剤等との組成物であることを見いだした。
更に、上記プライマー層2を構成する組成物について、更に詳細に説明すれば、本発明で使用されるプライマー層2を構成する組成物としてのアクリルポリオールは、アクリル酸誘導体モノマーを重合させて得られる高分子化合物、もしくは、アクリル酸誘導体モノマー及びその他のモノマーとを共重合させて得られる高分子化合物のうち、末端にヒドロキシル基をもつもので、後に加えるイソシアネート化合物のイソシアネート基と反応させたものである。中でもエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレートやヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレートなどのアクリル酸誘導体モノマーを単独で重合させたものや、スチレン等のその他のモノマーを加え共重合させたアクリルポリオールが好ましく用いられる。またイソシアネート化合物との反応性を考慮
するとヒドロキシル価が5〜200(KOHmg/g)の間であることが好ましい。
また、本発明で使用されるプライマー層2を構成する組成物としてのイソシアネート化合物は、アクリルポリオールと反応してできるウレタン結合によりプラスチック基材1や無機酸化物からなる蒸着薄膜層3との密着性を高めるために添加されるもので、主として架橋剤もしくは硬化剤として作用する。これを達成するためにイソシアネート化合物としては、芳香族系のトリレンジイソシアネート(TDI)やジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、脂肪族系のキシレンジイソシアネート(XDI)やへキサレンジイソシアネート(HMDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)などのモノマー類と、これらの重合体や、誘導体が用いられる。これらは、単独または混合物等として用いられる。
上記アクリルポリオールとイソシアネート化合物の配合比は特に制限されるのもではないが、イソシアネート化合物が少なすぎると、硬化不良になる場合があり、またそれが多すぎるとブロッキング等が発生し、加工上問題がある。そこでアクリルポリオールとイソシアネート化合物の配合比としては、イソシアネート化合物由来のイソシアネート基がアクリルポリオール由来の水酸基の50倍以下であることが好ましい。特に好ましいのはイソシアネート基と水酸基が等量で配合される場合である。混合方法は、周知の方法が使用可能で特に限定しない。
また、本発明で使用されるプライマー層2を構成する組成物としてのシランカップリング剤は、任意の有機官能基を含むシランカップリング剤を用いることができ、例えば、エチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、グリシドオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等のシランカップリング剤、或いはその加水分解物の1種乃至は2種以上を用いることができる。
更に、これらのシランカップリング剤のうち、アクリルポリオールの水酸基またはイソシアネート化合物のイソシアネート基と反応する官能基を持つものが特に好ましい。例えばγ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシランのようなイソシアネート基を含むもの、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−フェニルアミノプロピルトリメトキシシランのようなアミノ基を含むもの、更にγ−グリシドオキシプロピルトリメトキシシランやβ−(3、4−エポキシシクロへキシル)エチルトリメトキシシラン等のようにエポキシ基を含むもの等で、これらが単独または2種以上の混合物で用いることができる。これらのシランカップリング剤は、一端に存在する有機官能基がアクリルポリオールとイソシアネート化合物からなる複合物中で相互作用を示し、もしくはアクリルポリオールの水酸基またはイソシアネート化合物のイソシアネート基と反応する官能基を含むシランカップリング剤を用いることで共有結合を持たせることにより、さらに強固なプライマー層を形成し、他端のアルコキシ基等の加水分解によって生成したシラノール基が無機酸化物中の金属や、無機酸化物の表面の活性の高い水酸基等と強い相互作用により無機酸化物との高い密着性を発現し、目的の物性を得ることができるものである。よって上記シランカップリング剤を金属アルコキシドとともに加水分解反応させたものを用いても構わない。また上記シランカップリング剤のアルコキシ基がクロロ基、アセトキシ基等になっていても、何ら問題はなく、これらのアルコキシ基、クロロ基、アセトキシ基等が加水分解し、シラノール基を形成するものであれば、この複合物に用いることができる。
アクリルポリオールとシランカップリング剤の配合比は、重量比で1/1から100/
1の範囲であることが好ましく、より好ましくは2/1から50/1の範囲にあることである。
溶解および希釈溶媒としては、溶解および希釈可能であれば特に限定されるものではなく、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、メチルエチルケトンなどのケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類等が、単独および任意に配合されたものを用いることができる。しかし、シランカップリング剤を加水分解するために、塩酸や酢酸等の水溶液を用いることがあるため、共溶媒としてイソプロピルアルコール等と、極性溶媒である酢酸エチルを任意に混合した溶媒を用いることがより好ましい。
またシランカップリング剤の配合時に、反応を促進させるために反応触媒を添加しても一向に構わない。添加される触媒としては、例えば、反応性および重合安定性の点から塩化錫(SnCl2 、SnCl4 )、オキシ塩化錫(SnOHCl、Sn(OH)2 Cl2 )、錫アルコキシド等の錫化合物を用いることが可能である。これらの触媒は、配合時に直接添加してもよく、またメタノール等の溶媒に溶かして添加しても良い。
本発明における組成物の被膜を形成するためのプライマー溶液の調液法としては、アクリルポリオール、イソシアネート化合物、シランカップリング剤を任意の配合比で混合した複合溶液を製作し、それを基材1にコーティングして形成する。その組成溶液の製作法としては、シランカップリング剤とアクリルポリオールを混合し、溶媒、希釈剤を加え、任意の濃度に希釈した後、イソシアネート化合物と混合して複合溶液を作製する方法、または予めシランカップリング剤を溶媒中混合しておき、その後、アクリルポリオールを混合させたものを溶媒、希釈剤を加え、任意の濃度に希釈した後、イソシアネート化合物を加え、複合溶液を作製する方法などがある。
この組成物に各種添加剤、例えば、3級アミン、イミダゾール誘導体、カルボン酸の金属塩化合物、4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩等の硬化促進剤や、フェノール系、硫黄系、ホスファイト系等の酸化防止剤、レべリング剤、流動調整剤、触媒、架橋反応促進剤、充填剤等を必要に応じて添加することも可能である。
プライマー層2の厚さは、均一に塗膜を形成することができれば特に限定しない。しかし、乾燥膜厚は一般的に、0.01〜2μmの範囲であることが好ましい。厚さが0.01μmより薄いと均一な塗膜が得られ難く、密着性が低下する場合がある。また厚さが2μmを越える場合は、厚いために塗膜にフレキシビリティを保持させることができず、外的要因により塗膜に亀裂を生じる恐れがあるため好ましくない。プライマー層2の厚みとして、特に好ましいのは0.05〜0.5μmの範囲内にあることである。
プライマー層2の形成方法としては、例えばオフセット印刷法、グラビア印刷法、シルクスクリーン印刷法等の周知の印刷方式や、ロールコート、ナイフエッジコート、グラビアコートなどの周知の塗布方式を用いることができる。乾燥条件については、一般的に使用される条件が採用される。
本発明(図1、図2)の透明ガスバリアフィルム積層体は、レトルト後もガスバリア性及び耐内容物性を維持させるためには、鋭意検討の結果、後述する第1の層、第2の層、第3の層の3層(蒸着薄膜層3と、ガスバリア性被膜層4と、図1に示す接着剤層5又は図2に示す第1接着剤層5)から構成されている必要がある。本発明におけるガスバリア性層を形成する各層について更に詳細に説明する。
まず、ガスバリア性層を形成する第1の層である無機酸化物からなる蒸着薄膜層3を説
明する。無機酸化物からなる蒸着薄膜層3は、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化錫、酸化マグネシウム、或いはそれらの混合物などの無機酸化物の蒸着膜からなり、透明性を有し、且つ酸素、水蒸気等のガスバリア性を有する層であればよい。各種殺菌耐性を配慮すると、これらの中では、特に酸化アルミニウム及び酸化珪素を用いることがより好ましい。ただし本発明の蒸着薄膜層3は、上述した無機酸化物に限定されず、上記条件に適合する材料であれば用いることが可能である。
蒸着薄膜層3の厚さは、用いられる無機化合物の種類・構成により最適条件が異なるが、一般的には5〜300nmの範囲内が望ましく、その値は適宜選択される。ただし、膜厚が5nm未満であると均一な膜が得られないことや膜厚が十分ではないことがあり、ガスバリア材としての機能を十分に果たすことができない場合がある。また、膜厚が300nmを越える場合は薄膜にフレキシビリティを保持させることができず、成膜後に折り曲げ、引っ張りなどの外的要因により、薄膜に亀裂を生じるおそれがあるので問題がある。より好ましくは、10〜150nmの範囲内にあることである。
無機酸化物からなる蒸着薄膜層3をプラスチック基材上に形成する方法としては種々在り、通常の真空蒸着法により形成することができる。また、その他の薄膜形成方法であるスバッタリング法やイオンプレーティング法、プラズマ気相成長法(CVD)などを用いることも可能である。但し、生産性を考慮すれば、現時点では真空蒸着法が最も優れている。真空蒸着法の加熱手段としては電子線加熱方式や抵抗加熱方式、誘導加熱方式のいずれかの方式を用いることが好ましいが、蒸発材料の選択性の幅広さを考慮すると電子線加熱方式を用いることがより好ましい。また蒸着薄膜層3と基材1との密着性、及び蒸着薄膜層3の緻密性を向上させるために、プラズマアシスト法やイオンビームアシスト法を用いて蒸着することも可能である。また、蒸着膜の透明性を上げるために蒸着の際、酸素等の各種ガスなど吹き込む反応蒸着を用いても一向に構わない。
次いで、ガスバリア性層を形成する第2の層であるガスバリア性被膜層4を説明する。ガスバリア性被膜層4は、水溶性高分子と1種以上の金属アルコキシドまたはその加水分解物を含む水溶液、或いは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を用いて形成される。例えば、水溶性高分子を水系(水或いは水/アルコール混合)溶媒で溶解させたものに金属アルコキシドを直接、或いは予め加水分解させるなど処理を行ったものを混合したものを溶液とする。この溶液を、第1のガスバリア性層である無機化酸化物からなる蒸着薄膜層3にコーティング後、加熱乾燥して形成される。コーティング剤に含まれる各成分について更に詳細に説明する。
本発明でガスバリア性被膜層4を形成するためのコーティング剤として用いられる水溶性高分子は、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デンプン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム等が挙げられる。特にポリビニルアルコール(以下、PVAと称す)を本発明のコーティング剤に用いた場合にガスバリア性が最も優れるので好ましい。ここでいうPVAは、一般にポリ酢酸ビニルをけん化して得られるものである。PVAとしては、例えば、酢酸基が数十%残存している、いわゆる部分けん化PVAから酢酸基が数%しか残存していない完全PVA等を用いることができ、これ以外のものを用いても一向に構わない。
また金属アルコキシドは、一般式、M(OR)n (M:Si、Ti、Al、Zr等の金属、R:CH3 、C2 5 等のアルキル基)で表せる化合物である。具体的にはテトラエトキシシラン[Si(OC2 5 4 ]、トリイソプロポキシアルミニウム[Al(O−2’−C3 7 3 ]などが挙げられ、中でもテトラエトキシシラン、トリイソプロポキシアルミニウムが加水分解後、水系の溶媒中において比較的安定であるので好ましい。
この溶液中にガスバリア性を損なわない範囲で、イソシアネート化合物、シランカップリング剤、或いは分散剤、安定化剤、粘度調整剤、着色剤などの公知の添加剤を必要に応じて加えることも可能である。
ガスバリア性被膜層4を形成するコーティング剤の塗布方法としては、通常用いられるディッピング法、ロールコーティング法、スクリーン印刷法、スプレー法、グラビア印刷法などの従来公知の方法を用いることが可能である。
ガスバリア性被膜層4の厚さは、コーティング剤の種類や加工機や加工条件によって最適条件が異なり、特に限定はしない。但し、乾燥後の厚さが0.01μm以下の場合は、均一な塗膜が得られず、十分なガスバリア性が得られない場合があるので好ましくない。また厚さが50μmを超える場合は、膜にクラックが生じ易くなるため問題となる場合がある。好ましくは0.01〜50μmの範囲にあることが好ましく、より好ましくは0.1〜10μmの範囲にあることである。
本発明の請求項1に係るレトルト適性を有する透明ガスバリアフィルム積層体は、図1に示すように、前記プラスチック基材1の片面に積層したガスバリア性被膜層4面に、スチレン/無水マレイン酸共重合体を10〜1重量%の範囲で含むポリエステル系の二液硬化型接着剤による接着剤層5を介してヒートシール層8(シーラント層)が積層ラミネートされている。積層方法としては二液硬化型ポリエステル系接着剤を用いて貼り合わせるドライラミネート法等の公知の方法により積層できる。
また本発明の請求項2に係るレトルト適性を有する透明ガスバリアフィルム積層体は、図2に示すように、前記プラスチック基材1の片面に積層したガスバリア性被膜層4面に、延伸ナイロンフィルムによる中間層6が、スチレン/無水マレイン酸共重合体を10〜1重量%の範囲で含むポリエステル系の二液硬化型接着剤による第1接着剤層5(図1に示す接着剤層5に同じ)を介して積層ラミネートされている。積層方法としては二液硬化型ポリエステル系接着剤を用いて貼り合わせるドライラミネート法等の公知の方法により積層できる。
上記ポリエステル系の二液硬化型接着剤による接着剤層5(図1参照)又は第1接着剤層5(図2参照)には、上記第1、第2の層によるガスバリア性機能を維持して耐内容物性を高めるために、少なくともスチレン/無水マレイン酸共重合体が10〜1重量%含まれている。
また、前記接着剤層5又は第1接着剤層5は、バリア低下の要因であると思われるボイル殺菌やレトルト殺菌等の各種殺菌処理の時に起こるシーラント層8や中間層6等からの応力を吸収緩和し、また、ガスバリア性層を形成する第1の層である無機化合物蒸着薄膜層3と第2の層であるガスバリア性被膜層4を保護する保護層としての目的と機能を備えている。
ガスバリア性層を形成する第3の層としてのスチレン無水マレイン酸共重合体を含むポリエステル系接着剤層5又は第1接着剤層5を、更に詳細に説明すれば、スチレン無水マレイン酸共重合体とは、スチレンと無水マレイン酸を共重合して得られるコポリマーで公知の技術にて精製されるもので、その共重合割合等は、上記目的を達成できれば特に限定しない。該共重合体が含まれることにより、第2のガスバリア性層としてのガスバリア性被膜層4との密着性が向上し、さらに高温殺菌時の寸法安定性に優れるために、高温時における第1のガスバリア性層としての蒸着薄膜層3と第2のガスバリア性層としてのガスバリア性被膜層4に与える応力等を吸収・緩和することが可能となる。
また該共重合体を、公知の二液硬化型ポリエステル系接着剤に添加して、第1のガスバリア層である蒸着薄膜層3と第2のガスバリア層であるガスバリア性被膜層4に対する保護層以外の機能を付与した形で使用することも可能である。コーティング方法として、接着剤層5(図1参照)又は第1接着剤層5(図2参照)をオーバーコート層として用いる場合、接着剤層として用いる場合、インキ層として用いる場合等、その層に要求される機能により方法が異なるが、いずれも公知の塗工方法にて形成することが可能である。例えば、該層5を接着剤層として用いる場合、ガスバリア性被膜層4を形成後、別機にて単独で形成しても、ガスバリア性被膜層4を塗工後、インラインにて該層5を設けても構わないが、ガスバリア性被膜層4を塗工後にインラインにて設けることが適当である。塗工方法はグラビア印刷法等の公知の方法等が用いることが可能である。
該ポリエステル系の二液硬化型の上記接着剤層5(又は上記第1接着剤層5)の厚さは用いられる種類や機能・用途により、その最適条件が異なるが、応力等の影響を吸収・緩和できれば特に限定しない。しかし、厚さが0.1μmより薄いと均一な塗膜が得られ難く、緩和効果が低下する場合があり好ましくない。また厚い場合、緩和効果は十分であるが、コスト的な問題がある。一般的には、乾燥厚さで0.1〜10μmの範囲内にあることが好ましく、より好ましくは0.3〜5μmの範囲内にあることである。
更に、上記ポリエステル系の二液硬化型接着剤層5(又は第1接着剤層5)面には、他の層として、例えば、包装容器の情報印刷層を設けてもよい。例えば、上記印刷層は、包装袋などとして実用的に用いるために形成されるものである。例えば、ウレタン系、アクリル系、ニトロセルロース系、ゴム系等の従来から用いられているインキバインダー樹脂に、各種顔料、体質顔料及び可塑剤、乾燥剤、安定剤等の添加剤などが添加されてなるインキにより構成される層である。この印刷により、文字、絵柄等が形成されている。形成方法としては、例えば、オフセット印刷法、グラビア印刷法、シルクスクリーン印刷法等の周知の印刷方式や、ロールコート、ナイフエッジコート、グラビアーコート等の周知の塗布方式を用いることができる。印刷層の乾燥膜厚(固形分)は、例えば、0.1〜2.0μmで良い。
図2に示す本発明の請求項2に係るレトルト適性を有する透明ガスバリアフィルム積層体においては、上記ポリエステル系第1接着剤層5を介して積層接着される延伸ナイロンフィルムによる中間層6は、袋状包装材料時の破袋強度や突き刺し強度を高めるために設けられるもので、一般的に機械強度及び熱安定性の面から二軸延伸ナイロンフィルムを用いる。厚さは、材質や要求品質に応じて決められるが、一般的には、10〜30μmの範囲である。
更に、延伸ナイロンフィルムによる中間層6上には、スチレン無水マレイン酸共重合体を10〜1重量%含むポリエステル系の二液硬化型第2接着剤層7(又はスチレン無水マレイン酸共重合体を10〜1重量%含み、主剤であるポリエステル樹脂のガラス転移点(Tg)が10℃以下のポリエステル系の二液硬化型第2接着剤層7)を介して、ヒートシール層8(シーラント層)が積層ラミネートされている。積層方法としては、二液硬化型ポリエステル系接着剤を用いて貼り合わせるドライラミネート法等の公知の方法により積層できる。なお、ヒートシール層8の厚さは目的に応じて決められるが、一般的には15〜200μmの範囲である。積層方法としては、ポリエステル系の上記二液硬化型接着剤を用いて貼り合わせるドライラミネート法等を用いることが一般的であるが、それ以外の公知の方法により積層することも可能である。
上記ポリエステル系の二液硬化型第2接着剤層7は、前述のポリエステル系第1接着剤層5と同様に、少なくとも、スチレン/無水マレイン酸共重合体が10〜1重量%含まれており、この第2接着剤層7は、バリア低下の要因であると思われるボイル殺菌やレトル
ト殺菌等の各種殺菌処理の時に起こる中間層6やシーラント層8等からの応力を吸収緩和し、また、ガスバリア性層を形成する第1の層である無機化合物蒸着薄膜層3と第2の層であるガスバリア性被膜層4と第3の層である第1接着剤層5とを保護する第4の層のガスバリア性保護層としての目的と機能を備えている。
ガスバリア性層を保護する第4の層としてのスチレン無水マレイン酸共重合体を含むポリエステル系の二液硬化型第2接着剤層7を更に詳細に説明すれば、スチレン無水マレイン酸共重合体とは、スチレンと無水マレイン酸を共重合して得られるコポリマーで公知の技術にて精製されるもので、その共重合割合等は、上記目的を達成できれば特に限定しない。該共重合体が含まれることにより、延伸ナイロンフィルムによる中間層6及びヒートシール層8(シーラント層)との密着性が向上し、さらに高温殺菌時の寸法安定性に優れるために、高温時における中間層6及びヒートシール層8に与える応力等を吸収・緩和することが可能となる。
二液硬化型第2接着剤層7のコーティング方法としては、公知の塗工方法にて形成することが可能である。例えば、積層ラミネートされた前記延伸ナイロンによる中間層6面、又は該中間層6面に積層されてヒートシール層8となるポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)フィルムの片面に、別機にて単独で形成してもよいし、インラインにて設けても構わないが、塗工方法はグラビア印刷法等の公知の方法等を用いることが可能である。
該ポリエステル系の二液硬化型第2接着剤層7の厚さは、用いられる種類や機能・用途により、その最適条件が異なるが、応力等の影響を吸収・緩和できれば特に限定しない。しかし、厚さが0.1μmより薄いと均一な塗膜が得られ難く、緩和効果が低下する場合があり好ましくない。また厚い場合、緩和効果は十分であるが、コスト的な問題がある。一般的には、乾燥厚さで0.1〜10mmの範囲内にあることが好ましく、より好ましくは0.3〜5mmの範囲内にあることである。
本発明のレトルト適性を有する透明ガスバリアフィルム積層体を具体的な実施例を挙げて更に説明する。
<プライマー溶液の調整>
希釈溶媒(酢酸エチル)中、γ−イソシアネートプロピルトリメチルシラン1 重量部に対し、アクリルポリオール10重量部を混合し攪拌した。ついでイソシアネート化合物として DIとIPDIの7対3混合物をアクリルポリオールの水酸基に対し、このイソシアネート化合物のイソシアネート基が等量となるように加えた。この混合溶液を添加化合物の総濃度として2重量%となるように希釈したものをプライマー溶液として用いた。
<ガスバリア性被膜溶液の調整>
下記に示す[I]液と[II]液を配合比(wt%)で6/4に混合したものを、ガスバリア性被膜溶液として用いた。
[I]液:テトラエトキシシラン10.4gに塩酸(0.1N)89.6gを加え、30分間撹拝し、加水分解させた固形分3wt%(SiO2 換算)の加水分解溶液
[II]液:ポリビニルアルコールの3wt%水/イソプロピルアルコール溶液(水:イソプロピルアルコール重量比で90:10)
<スチレン/無水マレイン酸含有のポリエステル系二液硬化型接着剤の調整>
ポリエステル系の二液硬化型接着剤中、主剤成分のウレタン樹脂に対してスチレン/無水マレイン酸共重合体が3重量%になるように添加し、攪拌したものを、スチレン/無水
マレイン酸共重合体含有の接着剤として用いた。
<実施例1>
プラスチック基材1として、厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの片面に、上述したプライマー溶液をグラビアコートにより塗布乾燥し、厚さ0.1μmのプライマー層2を形成した。次いで電子線加熱方式による真空蒸着装置により金属アルミニウムを蒸発させ、そこに酸素ガスを導入し、厚さ15nmの酸化アルミニウムを蒸着して、無機酸化物からなる蒸着薄膜層3を形成した。次いで、上述したガスバリア性被膜溶液をグラビアコート法により塗布乾燥し、厚さ0.4μmのガスバリア性被膜層4を形成した。更に、上述したスチレン/無水マレイン酸共重合体含有のポリエステル系二液硬化型接着剤をグラビアコート法により塗布乾燥して、厚さ1μmのスチレン/無水マレイン酸共重合体含有のポリエステル系の二液硬化型第1接着剤層5を形成した。
次に、該ポリエステル系の二液硬化型第1接着剤層5を介して、延伸ナイロンフィルムをドライラミネート方式にてラミネートして中間層6を形成した。
次に、該延伸ナイロンフィルムによる中間層6上に、ヒートシール性(熱融着性)のポリオレフイン樹脂として、厚さ70μmの未延伸のポリプロピレンフィルムを、上述したスチレン/無水マレイン酸含有のポリエステル系二液硬化型接着剤(主剤のポリエチレンテレフタレート樹脂ガラス転移点:10℃以下)をグラビアコート法により塗布乾燥して形成した厚さ1μmのスチレン/無水マレイン酸含有のポリエステル系の二液硬化型第2接着剤層7を介してドライラミネート法によりラミネートしてヒートシール層8を積層形成し、本発明のレトルト適性を有する透明ガスバリアフィルム積層体(包装材料)を得た(図2参照)。
<比較例1>
上記実施例1における第1接着剤層5及び第2接着剤層7のポリエステル系の二液硬化型接着剤中に、スチレン/無水マレイン酸共重合体を含有させない以外は、実施例1と同様にして、図2と同様の積層構成のフィルム積層体(包装材料)を得た。
<テスト>
実施例1により得られた包装材料と比較例1により得られた包装材料とを矩形状に裁断し、それぞれ包装材料を2枚重ねにして4辺をシール部とするパウチをヒートシールして作製し、内容物として、水150gを充填した。その後、121℃、30分間のレトルト殺菌を行った。
<評価結果>
評価として、レトルト前後の酸素透過率(単位:cm3 /m2 /day、測定条件:30℃、70%RH)を評価し、その結果を下記表1に示す。
[表1]
サンプル 酸素透過率(cm3/m2/day・atm)
レトルト殺菌前 レトルト殺菌後 綜合評価
実施例1 0.5 0.6 ○
比較例1 0.5 2.7 ×
上記比較例1の包装材料を用いたパウチは、上述した包装材料として用いられる条件である、内容物を直接透視することが可能なだけの透明性、内容物に対して影響を与える気体等を遮断する金属箔並の高度なガスバリア性、及び各種殺菌耐性等を全て満たすものではないが、実施例1の包装材料を用いたパウチは、それら条件を全て満たすことが判明し
た。
本発明のレトルト適性を有する透明ガスバリアフィルム積層体の一例を説明する側断面図。 本発明のレトルト適性を有する透明ガスバリアフィルム積層体の他の例を説明する側断面図。
符号の説明
1…プラスチック基材 2…プライマー層 3…無機酸化物からなる蒸着薄膜層
4…ガスバリア性被膜層 5…スチレン/無水マレイン酸含有の第1接着剤層
6…延伸ナイロンフィルムによる中間層
7…スチレン/無水マレイン酸含有の第2接着剤層
8…ヒートシール層(シーラント層)

Claims (9)

  1. ポリエステル系樹脂からなる透明プラスチックフィルム基材の少なくとも片面に、アクリルポリオールとイソシアネート化合物及びシランカップリング剤との複合物からなるプライマー層と、無機酸化物からなる蒸着薄膜層と、水溶性高分子と1種以上の金属アルコキシドまたはその加水分解物を含む水溶液或いは水/アルコール混合溶液を塗布し加熱乾燥してなるガスバリア性被膜層とが、この順に順次積層され、該ガスバリア性被膜層面にスチレンと無水マレイン酸との共重合体を10〜1重量%の割合で含むポリエステル系の二液硬化型接着剤よる接着剤層を介して、ポリオレフィン系樹脂によるヒートシール層が積層されていることを特徴とするレトルト適性を有する透明ガスバリアフィルム積層体。
  2. ポリエステル系樹脂からなる透明プラスチックフィルム基材の少なくとも片面に、アクリルポリオールとイソシアネート化合物及びシランカップリング剤との複合物からなるプライマー層と、無機酸化物からなる蒸着薄膜層と、水溶性高分子と1種以上の金属アルコキシドまたはその加水分解物を含む水溶液或いは水/アルコール混合溶液を塗布し加熱乾燥してなるガスバリア性被膜層とが、この順に順次積層され、該ガスバリア性被膜層面にスチレンと無水マレイン酸との共重合体を10〜1重量%の割合で含む第1のポリエステル系の二液硬化型接着剤による接着剤層を介して、延伸ナイロンフィルムからなる中間層が積層され、該延伸ナイロンフィルムからなる中間層面にスチレンと無水マレイン酸との共重合体を10〜1重量%の割合で含む第2のポリエステル系の二液硬化型接着剤による接着剤層を介して、ポリオレフィン系樹脂によるヒートシール層が積層されていることを特徴とするレトルト適性を有する透明ガスバリアフィルム積層体。
  3. 前記ポリエステル系二液硬化型接着剤層における主剤のポリエステル樹脂のガラス転移点(Tg)が10℃以下であることを特徴とする請求項1記載のレトルト適性を有する透明ガスバリアフィルム積層体。
  4. 少なくとも前記第1接着剤層、又は前記第1接着剤層及び第2接着剤層における主剤のポリエステル樹脂のガラス転移点(Tg)が10℃以下であることを特徴とする請求項2記載のレトルト適性を有する透明ガスバリアフィルム積層体。
  5. 前記シランカップリング剤がアクリルポリオールの水酸基又はイソシアネート化合物のイソシアネート基の少なくとも一方と反応する有機官能基を持つことを特徴とする請求項
    1乃至のいずれか1項記載のレトルト適性を有する透明ガスバリアフィルム積層体。
  6. 前記シランカップリング剤に含まれる有機官能基が、イソシアネート基、エポキシ基、アミノ基であることを特徴とする請求項記載のレトルト適性を有する透明ガスバリアフィルム積層体。
  7. 前記無機酸化物が、酸化アルミニウム、酸化珪素、或いはそれらの混合物であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載のレトルト適性を有する透明ガスバリアフィルム積層体。
  8. プラスチック基材の片面に、アクリルポリオールとイソシアネート化合物及びシランカップリング剤との複合物からなるプライマー溶液を塗布乾燥してプライマー層を形成し、該プライマー層面に、無機酸化物からなる蒸着薄膜層を形成し、該蒸着薄膜層面に、水溶性高分子と1種以上の金属アルコキシドまたはその加水分解物を含む水溶液或いは水/アルコール混合溶液からなるガスバリア性被膜溶液を塗布乾燥してガスバリア性被膜層を形成した後、該ガスバリア性被膜層面に、スチレンと無水マレイン酸との共重合体を10〜1重量%の割合で含むポリエステル系二液硬化型接着剤を用いてドライラミネート方式により、ポリオレフィン系樹脂をラミネートしてヒートシール層を積層形成することを特徴とするレトルト適性を有する透明ガスバリアフィルム積層体の製造方法。
  9. プラスチック基材の片面に、アクリルポリオールとイソシアネート化合物及びシランカップリング剤との複合物からなるプライマー溶液を塗布乾燥してプライマー層を形成し、該プライマー層面に、無機酸化物からなる蒸着薄膜層を形成し、該蒸着薄膜層面に、水溶性高分子と1種以上の金属アルコキシドまたはその加水分解物を含む水溶液或いは水/アルコール混合溶液からなるガスバリア性被膜溶液を塗布乾燥してガスバリア性被膜層を形成した後、該ガスバリア性被膜層面に、スチレンと無水マレイン酸との共重合体を10〜1重量%の割合で含むポリエステル系二液硬化型接着剤を用いてドライラミネート方式により、ナイロンフィルムをラミネートして中間層を形成し、次に該中間層上に、スチレンと無水マレイン酸との共重合体を10〜1重量%の割合で含むポリエステル系二液硬化型接着剤を用いてドライラミネート方式により、ポリオレフィン樹脂をラミネートしてヒートシール層を積層形成することを特徴とするレトルト適性を有する透明ガスバリアフィルム積層体の製造方法。
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