JPH11299968A - パチンコ機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 不測に電源が開放となった場合であっても、
揮発性メモリに記憶してあるパチンコ機において一時的
に保持された制御データを保持することができるパチン
コ機を提供する。 【解決手段】 パチンコ機に配備された制御回路１にお
いて、パチンコ遊技の遊技状況に応じて制御回路１が処
理する各種制御データの逐次書き換えと読み出しが可能
とされた揮発性メモリ（ＲＡＭ５）に、当該パチンコ機
の主電源遮断時においても揮発性メモリを常時能動化し
て該揮発性メモリにおける記憶状態を保持させるための
バックアップ電池１３を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコ遊技の遊
技状況に応じて制御回路が処理する各種制御データの逐
次書き換えと読み出しが可能とされた揮発性メモリに、
当該パチンコ機の主電源遮断時においても揮発性メモリ
を常時能動化して揮発性メモリにおける記憶状態を保持
させる機能を有したパチンコ機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】パチンコ機には、パチンコ遊技の遊技状
況に応じて各駆動要素を、例えば、遊技盤面に設けられ
た図柄表示装置や大入賞口を有する可変入賞装置を駆動
制御するための制御回路が設けられている。該制御回路
は、パチンコ遊技処理を行うＣＰＵと、ＣＰＵが実行す
るためのパチンコ遊技プログラムや設定データテーブル
を格納した不揮発性メモリ（ＲＯＭ）と、各種制御デー
タの逐次書き換えと読み出しが可能とされた揮発性メモ
リ（ＲＡＭ）と、検出データや処理データの入出力を行
うための入出力インタフェース等を備えている。また、
パチンコ機には、交流２４Ｖから各駆動要素に必要な作
動電源や制御回路に対して作動電源を供給する電源回路
が配備されている。

【０００３】従来、停電等により、不測に電源が開放と
なった場合、制御回路に対して作動電源が供給されなく
なり、この結果、揮発性メモリに記憶してあるパチンコ
遊技の進行に伴って処理された制御データが全て消失し
てしまい、電源再投入された際にパチンコ遊技に異常な
障害が発生したり、遊技者や遊技場管理側に損害が発生
する。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、不測
に電源が開放となった場合であっても、揮発性メモリに
記憶してあるパチンコ機において一時的に保持された制
御データを保持することができるパチンコ機を提供する
ことにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明のパチンコ機は、
パチンコ機に配備された制御回路において、パチンコ遊
技の遊技状況に応じて前記制御回路が処理する各種制御
データの逐次書き換えと読み出しが可能とされた揮発性
メモリに、当該パチンコ機の主電源遮断時においても前
記揮発性メモリを常時能動化して該揮発性メモリにおけ
る記憶状態を保持させるためのバックアップ電池を設け
たことを特徴とする。

【０００６】また、図柄表示装置を備えると共に、前記
制御回路が前記図柄表示装置の表示制御を行うものであ
って、前記揮発性メモリが前記図柄表示装置において表
示される表示図柄データを記憶したものであることを特
徴とする。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。

【０００８】図１は、本実施形態のパチンコ機に配備さ
れた電気系統の要部ブロック図である。制御回路１は、
パチンコ遊技の進行状況に応じて遊技盤面に設けられた
図柄表示装置２の表示制御や可変入賞装置（図示せず）
の駆動制御、各種表示ランプ並びにＬＥＤ（図示せず）
等の表示制御や効果音を発生するための音声制御などを
行うメイン制御回路である。

【０００９】制御回路１は、図柄表示装置２の表示制御
処理を含む遊技プログラムを実行するＣＰＵ３と、ＣＰ
Ｕ３が実行するための遊技プログラムや設定データテー
ブルを格納した不揮発性メモリ（ＲＯＭ４）と、各種制
御データの逐次書き換えと読み出しが可能とされた揮発
性メモリ（ＲＡＭ５）とを備え、これらの各要素が内部
バス６（アドレスバス並びにデータバス）を介して接続
されている。なお、前記のＲＡＭ５内の所定記憶領域に
は、設定データ記憶領域が設けられている。

【００１０】また、ＣＰＵ３には、現在の年、月、日、
曜日の日付データを生成してＣＰＵ３に供給する時計Ｉ
Ｃ７が接続されると共に、内部バス６を介してデータ設
定装置８が接続されている。図柄表示装置２は、一例と
して、ＬＥＤ表示装置で構成してあり、内部バス６を介
してＣＰＵ３に連絡された表示用ドライバ９に接続さ
れ、ＣＰＵ３により表示制御される。

【００１１】データ設定装置８は、設定データ、例え
ば、特別日の年、月、日、曜日の日付データと、図柄表
示装置２に表示する通常時の図柄データ群と、特別日用
の図柄データ群とを制御回路１のＲＡＭ５に確保された
設定データ記憶領域に入力するためのものである。

【００１２】電源回路１０は、整流回路、平滑コンデン
サ及び定電圧回路を含み、外部交流電源（例えば、ＡＣ
２４Ｖ）を整流して平滑した後、定電圧回路により作動
電圧Ｖｃｃを生成する。電源回路１０において生成され
た作動電圧Ｖｃｃは、バックアップ電源回路１１に供給
されると共に、供給端子１２を介してＣＰＵ３及びＲＯ
Ｍ４に各作動電源を供給する。

【００１３】バックアップ電源回路１１は、作動電圧Ｖ
ｃｃから作動電圧Ｖｄｄを生成するものであり、バック
アップ電源回路１１で生成された作動電圧Ｖｄｄは、Ｎ
ｉ−Ｃｄ（ニッケル−カドミウム）電池からなるバック
アップ電池１３の＋極に供給され、電源供給時はバック
アップ電池１３を充電すると共に、供給端子１４を介し
て時計ＩＣ７及びＲＡＭ５に各作動電源を供給する。

【００１４】また、電源回路１０には、電源回路１０が
生成する作動電圧Ｖｃｃの電圧レベルを監視し、上記作
動電圧Ｖｃｃの電圧レベルが規定値よりも低下した場合
にＰＷＤＮ信号を出力する電源監視ＩＣ１５が接続さ
れ、電源監視ＩＣ１５の出力側にはＰＲＳＴ信号とＵＲ
ＳＴ信号とを生成出力するリセット回路１６が接続さ
れ、リセット回路１６の出力側にＣＰＵ３が接続されて
いる。

【００１５】次に、図１の電気系統の作用動作について
説明する。電源回路１０に外部交流電源ＡＣ２４Ｖが供
給されている状態では、電源回路１０は作動電圧Ｖｃｃ
を生成し、電源回路１０において生成された作動電圧Ｖ
ｃｃがバックアップ電源回路１１に供給されると共に、
供給端子１２を介してＣＰＵ３及びＲＯＭ４に各作動電
源を供給する。また、バックアップ電源回路１１は、作
動電圧Ｖｃｃから作動電圧Ｖｄｄを生成し、バックアッ
プ電源回路１１で生成された作動電圧Ｖｄｄによりバッ
クアップ電池１３を充電すると共に、供給端子１４を介
して時計ＩＣ７及びＲＡＭ５に各作動電源を供給する。

【００１６】また、リセット回路１６は、一定周期毎に
ＵＲＳＴ信号を生成すると共にＣＰＵ３に出力する。Ｃ
ＰＵ３は、リセット回路１６から出力されたＵＲＳＴ信
号を受けると、ＲＯＭ４に格納されている遊技プログラ
ムの実行を終了し、ユーザ設定により任意に設定された
アドレスから再度遊技プログラムの実行を開始する。

【００１７】この状態において、データ設定装置８から
設定データ、すなわち、特別日の年、月、日、曜日の日
付データと、図柄表示装置２に表示する通常時の図柄デ
ータ群と、特別日用の図柄データ群とを制御回路１に対
して入力する。データ設定装置８が作動すると、データ
設定装置８が作動信号をＣＰＵ３に対して出力し、該作
動信号がＣＰＵ３に入力されて、ＣＰＵ３により作動信
号が検出される。

【００１８】ＣＰＵ３が前記の作動信号を検出すると、
データ設定装置８に対してデータ要求指令を出力し、デ
ータ要求指令に応じてデータ設定装置８が設定データを
ＣＰＵ３に送出する。ＣＰＵ３は、設定データをＲＡＭ
５に確保された設定データ記憶領域に順次記憶する。す
なわち、特別日の年、月、日、曜日の日付データと、図
柄表示装置２に表示する通常時の図柄データ群と、特別
日用の図柄データ群とが、ＲＡＭ５に確保された設定デ
ータ記憶領域に順次記憶される。

【００１９】なお、電源回路１０が生成する作動電圧Ｖ
ｃｃの電圧レベルが規定値よりも低下した場合には、電
源監視ＩＣ１５がリセット回路１６にＰＷＤＮ信号を出
力する。リセット回路１６は、ＰＷＤＮ信号を受けると
ＣＰＵ３にＰＲＳＴ信号を出力する。ＣＰＵ３は、リセ
ット回路１６から出力されたＰＲＳＴ信号を受けると、
ＲＯＭ４に格納されている遊技プログラムの実行を終了
し、遊技プログラム開始アドレスから再度遊技プログラ
ムの実行を開始する。

【００２０】また、停電等により、不測に外部交流電源
と電源回路１０とが切り離されて電源開放となった場
合、制御回路１に対して作動電源Ｖｃｃは供給されなく
なってＣＰＵ３の作動は停止するが、バックアップ電池
１３により作動電源ＶｄｄがＲＡＭ５及び時計ＩＣ７に
供給されてこれらの作動電源Ｖｄｄが確保されているの
で、ＲＡＭ５はその作動を停止することがなく、ＲＡＭ
５に確保した設定データ記憶領域に記憶された設定デー
タが保持される。また、時計ＩＣ７はその作動が停止す
ることなく現在の年、月、日、曜日の日付データを継続
して生成する。

【００２１】この結果、電源開放によるＲＡＭ５に記憶
されているべき設定データやパチンコ遊技の進行に伴っ
て処理された制御データ（例えば、パチンコ遊技の状況
表示をする表示データや遊技者に特別な利益を与えるた
めに表示する当り図柄データ等）が全て消失することは
なく、電源再投入された際にパチンコ遊技に異常な障害
が発生したり、遊技者や遊技場管理側に損害が発生する
ことが防止できる。

【００２２】次に、ＲＡＭ５の設定データ記憶領域に記
憶された設定データを用いた場合のＣＰＵ３による制御
処理を図２のフローチャートを参照して説明する。電源
投入時並びにリセット回路１６から出力されたＰＲＳＴ
信号を受けると、ＣＰＵ３は遊技プログラム開始アドレ
スから遊技プログラムの実行を開始する。まず、ＣＰＵ
３は、時計ＩＣ７から現在の年、月、日、曜日の日付デ
ータを読み込む（ステップＳ０１）。次いで、ＣＰＵ３
は、ＲＡＭ５の設定データ記憶領域から特別日用の年、
月、日、曜日の日付データを読み出し（ステップＳ０
２）、現在の年、月、日、曜日の日付データと特別日用
の年、月、日、曜日の日付データとが一致しているか否
かを判別する（ステップＳ０３）。

【００２３】ＣＰＵ３は、現在の年、月、日、曜日の日
付データと特別日用の年、月、日、曜日の日付データと
が一致している場合には、ＲＡＭ５の設定データ記憶領
域から特別日用の図柄データ群を読み出して設定し（ス
テップＳ０４）、遊技処理の実行を開始する。

【００２４】また、ＣＰＵ３は、現在の年、月、日、曜
日の日付データと特別日用の年、月、日、曜日の日付デ
ータとが一致しない場合には、ＲＡＭ５の設定データ記
憶領域から通常時の図柄データ群を読み出して設定し
（ステップＳ０５）、遊技処理の実行を開始する。

【００２５】これにより、データ設定装置８から設定し
た特別日以外の日では、遊技において図柄表示装置２に
通常の図柄データ群による通常図柄が表示される一方、
特別日には、図柄表示装置２に特別日用の図柄データ群
による特別日用図柄が表示される。

【００２６】なお、リセット回路１６から所定周期毎に
ＵＲＳＴ信号が入力されると、ＣＰＵ３は、ＵＲＳＴ信
号の入力毎に応じて遊技処理の実行を開始する。このた
め、遊技処理が所定の周期で繰り返し行われる。

【００２７】また、不測に電源開放が発生した場合、す
なわちパチンコ遊技中に電源断となった場合、例えば、
大当り発生中であることを表わすデータ、どの図柄で大
当りとなっているかを表わすデータ、賞品球の払出球数
等の一時的にＲＡＭ５に保持された制御データは、ＲＡ
Ｍ５がバックアップ電池１３の供給電圧Ｖｄｄで能動化
されているので、制御データがその記憶状態のまま保持
されている。

【００２８】電源開放後に再度電源投入した際に、ＣＰ
Ｕ３が再度電源投入に応じて作動復帰すると共に、電源
監視ＩＣ１５から送出されるＰＷＤＮ信号に応じてリセ
ット回路１６がＰＲＳＴ信号を出力し、このＰＲＳＴ信
号がＣＰＵ３に入力される。これに応じて、ＣＰＵ３
は、ステップＳ０１の処理からプログラムを開始し、ス
テップＳ０４またはステップＳ０５を実行した後、遊技
処理の実行を開始する。このため、バックアップ電池１
３により記憶状態を保持されたＲＡＭ５の電源開放が発
生する直前に保持されている制御データに基いて、遊技
処理が実行されることとなる。よって、電源再投入され
た際にパチンコ遊技に異常な障害が発生したり、遊技者
や遊技場管理側に損害が発生することを防止できる。

【００２９】なお、従来、図柄変動を行った後に図柄合
わせを行わせるための図柄表示装置と、前記図柄表示装
置の図柄変動を開始させるための始動入賞口と、前記図
柄表示装置における図柄合わせの結果が大当りとなった
場合に遊技者に特別な利益を付与するための大入賞口
と、少なくとも前記図柄表示装置および大入賞口の作動
に関わる制御を行うメイン制御回路とを備えたパチンコ
機は、広く知られている。

【００３０】そして、上記従来の図柄表示装置において
は、表示される図柄（絵柄）は、記憶装置内に単一の図
柄データ群として予め固定的に定められたものであっ
て、一度設定されてしまうと変更不可能であつた。

【００３１】上記実施の形態は、図柄表示装置２におけ
る表示図柄を通常時の図柄グループ群からこれとは異な
る別の図柄グループ群へ切り換えることを可能としたも
のである。

【００３２】なお、上記の実施の形態では、現在の年、
月、日、曜日の日付データと特別日用の年、月、日、曜
日の日付データとが一致している場合に、図柄表示装置
２に表示するための図柄群を通常時から特別日用に切り
換える形態としたが、これに限らず、データ設定装置８
からＲＡＭ５の設定データ記憶領域に通常確率と特別日
用の確率とを入力しておき、現在の年、月、日、曜日の
日付データと特別日用の年、月、日、曜日の日付データ
とが一致している場合に、図柄表示装置２において具現
される図柄合わせによる大当りの発生確率を通常確率か
ら特別日用の確率に切り換えるようにすることも可能で
ある。

【００３３】また、上記の実施の形態においては、通常
時と特別日との切換設定を行う条件として、ＣＰＵ３に
よって現在の年、月、日、曜日の日付データと特別日用
の年、月、日、曜日の日付データとの一致不一致を判別
する形態としているが、これに限らず、例えば、ＣＰＵ
３に手動切換スイッチを接続し、ＣＰＵ３により手動切
換スイッチの切換状態を判別させ、判別結果に応じて、
設定データ記憶領域から選択設定するように構成するこ
とも可能である。

【００３４】

【発明の効果】本発明のパチンコ機によれば、不測に電
源開放が発生した場合に、バックアップ電池により不揮
発性メモリの電源が確保され、不揮発性メモリにおける
パチンコ機において一時的に保持された制御データの記
憶状態が電源開放の際も保持されるので、電源再投入さ
れた際にパチンコ遊技に異常な障害が発生したり、遊技
者や遊技場管理側に損害が発生することを防止できる。

【００３５】バックアップ電池により作動電源を確保さ
れた不揮発性メモリに、図柄表示装置において表示され
る表示図柄データを記憶した構成とすると、例えば、数
字を表わす図柄グループからアルファベットを表わす図
柄グループに書き換えるというように、遊技状態に応じ
て図柄表示装置に表示使用する表示図柄データを、必要
に応じて書き換えることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施形態のパチンコ機に配備された電気系統の
要部ブロック図

【図２】ＲＡＭの設定データ記憶領域に記憶された設定
データを用いた場合の制御回路におけるＣＰＵによる制
御処理を示すフローチャート

【符号の説明】

１ 制御回路 ２ 図柄表示装置 ３ ＣＰＵ ４ ＲＯＭ ５ ＲＡＭ（揮発性メモリ） ６ 内部バス ７ 時計ＩＣ ８ データ設定装置 ９ 表示用ドライバ １０ 電源回路 １１ バックアップ電源回路 １２ 供給端子 １３ バックアップ電池 １４ 供給端子 １５ 電源監視ＩＣ １６ リセット回路

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 パチンコ機に配備された制御回路におい
   て、パチンコ遊技の遊技状況に応じて前記制御回路が処
   理する各種制御データの逐次書き換えと読み出しが可能
   とされた揮発性メモリに、当該パチンコ機の主電源遮断
   時においても前記揮発性メモリを常時能動化して該揮発
   性メモリにおける記憶状態を保持させるためのバックア
   ップ電池を設けたことを特徴とするパチンコ機。
2. 【請求項２】 図柄表示装置を備えると共に、前記制御
   回路が前記図柄表示装置の表示制御を行うものであっ
   て、前記揮発性メモリが前記図柄表示装置において表示
   される表示図柄データを記憶したものであることを特徴
   とする請求項１に記載のパチンコ機。