JPH11265710A - リチウム二次電池及びその製造方法 - Google Patents

リチウム二次電池及びその製造方法

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JPH11265710A
JPH11265710A JP10068567A JP6856798A JPH11265710A JP H11265710 A JPH11265710 A JP H11265710A JP 10068567 A JP10068567 A JP 10068567A JP 6856798 A JP6856798 A JP 6856798A JP H11265710 A JPH11265710 A JP H11265710A
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polymer electrolyte
solid polymer
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lithium salt
secondary battery
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JP10068567A
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Katsuisa Yanagida
勝功 柳田
Atsushi Yanai
敦志 柳井
Yoshito Konno
義人 近野
Ikuro Yonezu
育郎 米津
Koji Nishio
晃治 西尾
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炭素材料からなる負極を備えたリチウム二次
電池において、負極と電解液との副反応を抑制し、サイ
クル特性を改善する。 【解決手段】 負極に、リチウム塩含有固体高分子電解
質で被覆された炭素材料を用い、前記リチウム塩の含有
量が固体高分子電解質の重量に対し25〜40重量%とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はリチウム二次電池及
びその製造方法に係わり、リチウムイオンを吸蔵・放出
可能な炭素材料を主材とする負極を備えたリチウム二次
電池において、充放電サイクル特性の向上を目的とした
負極の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、リチウム二次電池の負極材料とし
て黒鉛、コークスなどの炭素材料が提案されており、そ
れらは既に実用されている。このなかでも、黒鉛はリチ
ウム金属電位近傍で非常に卑な放電電位を示し、高エネ
ルギー密度のリチウム二次電池を得ることができること
から、汎用されているものの1つである。
【0003】しかしながら、負極に炭素材料を用いる
と、充放電時に電解液の分解反応等の副反応を生じ、充
放電サイクルに悪影響があった。この副反応は、炭素負
極表面への被膜生成反応であると考えられているが、そ
の反応機構については明らかになっていない。
【0004】この副反応を抑制するため、炭素材料の表
面をポリエチレンオキシド等の高分子被膜で被覆するこ
と(特開平7-134989号公報、特開平8-213001号公報)が
提案されている。特に、特開平7-134989号公報では、高
分子被膜としての10.5mgのポリエチレンオキシドと、電
解質塩である2.6mgの過塩素酸リチウムとを撹拌、混合
し、炭素繊維に付着させることが検討されている。
【0005】しかしながら、電解質塩としてのリチウム
塩の添加含有量を考慮しないと、負極活物質の導電性が
低下するため、電池の放電容量が低下する等の問題が生
じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる知見に
基づきなされたものであって、その目的とするところ
は、放電容量を増大させ、サイクル特性に優れるリチウ
ム二次電池及びその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明のリチウム二次電池は、負極材料として、リチ
ウム塩含有固体高分子電解質で被覆された炭素材料を用
い、前記リチウム塩の含有量が固体高分子電解質の重量
に対し25〜40重量%であることを特徴とする。
【0008】また、本発明のリチウム二次電池の製造方
法は、炭素材料を、リチウム塩含有固体高分子電解質で
被覆した負極材料を準備し、この負極材料を用いて負極
を準備した後、前記負極と、電解質と、セパレータと、
正極とを組み合わせるリチウム二次電池の製造方法であ
って、前記リチウム塩の含有量を固体高分子電解質の重
量に対し25〜40重量%とすることを特徴とする。
【0009】斯かる本発明のリチウム二次電池及びその
製造方法では、炭素負極を特定量のリチウム塩を含有す
る固体高分子電解質で被覆させることにより、放電容量
の低下を最小限に抑え、優れたサイクル特性を得ること
ができる。詳細には、固体高分子電解質が非水電解液を
吸収し、リチウムイオンの伝導が可能な被膜として作用
し、電解液との副反応を最小限に抑えるものと考えられ
る。また固体高分子電解質にリチウム塩を特定量含有さ
せ、固体高分子電解質中のリチウムイオンの伝導度を適
度に維持させるものである。
【0010】ここで前記リチウム塩としては、フッ素元
素を含有するものが安定であって、放電容量、充放電サ
イクル特性の点で優れるので好ましいといえる。具体的
には、LiPF6、LiBF4、LiCF3SO3、LiAsF6、LiN(CF3S
O2)2、LiN(CF3SO2)(C4F9SO2)、LiN(C2F5SO2)2及びこれ
らの混合物から選択された少なくとも1種が例示でき
る。尚、電解液に溶解させる支持塩には、前記固体高分
子電解質に添加するリチウム塩と同種のものを用いるの
が好ましい。
【0011】本発明において、固体高分子電解質の含有
量としては、炭素材料の重量当たり1重量%〜10重量%
であるものが、放電容量、充放電サイクル特性の点で優
れるので好ましい。固体高分子電解質が少ないと電解液
の分解反応が起こり、サイクル特性が低下する。一方、
前記含有量が10重量%を超えると放電容量が低下してし
まう。
【0012】前記固体高分子電解質としては、ポリエチ
レンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PP
O)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリβ−プロピオ
ンラクトン、ポリフッ化ビニリデン等やあるいはこれら
の混合物が使用できる。固体高分子電解質の中でも、エ
チレンオキシド[(-CH2CH2O-)n]、プロピレンオキシド
[(-CH2CH(CH3)O-)n]、アクリロニトリル[(-CH2CH(C
N)-)n]の少なくとも1種のモノマー構造を有するもの
が、放電容量、サイクル特性の観点から有効である。
【0013】また、前記炭素材料が、X線回折法による
(002)面の格子面間隔d002が3.39Å以下で、C軸方向
の結晶子の大きさLcが300Å以上であるものが、放電容
量、サイクル特性の点で優れ、好ましい。
【0014】固体高分子電解質により被覆された炭素材
料は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ
化ビニリデン(PVdF)等の結着剤と混練し、合剤として
負極に使用される。
【0015】ところで、この種リチウム二次電池の正極
材料としては、リチウム含有複合酸化物(例えばLiCo
O2、LiNiO2、LiMn2O4や、これらの活物質のCo、Ni及びM
nの一部を他の金属元素で置換した複合酸化物など)が
例示でき、従来非水系電池用として使用されている種々
の正極材料を用いることができる。これをアセチレンブ
ラック、カーボンブラック等の導電剤、及びポリテトラ
フルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PV
dF)等の結着剤と混練し、合剤として正極に使用され
る。
【0016】また、電解液としては、エチレンカーボネ
ート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)の混合溶媒
等、従来非水系電池用として使用されている種々の電解
液を用いることができる。
【0017】更に、セパレーターとしては、イオン導電
性に優れたポリエチレン製やポリプロピレン製の微多孔
性膜など、従来のリチウム二次電池用として使用されて
いる種々のものを用いることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例に基づいて
さらに詳細に説明するが、本発明は下記実施例により何
ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲
において適宜変更して実施することが可能なものであ
る。 (実験1)この実験1では、負極材料である炭素材料
を、特定量のリチウム塩含有の固体高分子電解質で被覆
することの優位性について検討を行った。以下に記述す
るようにリチウム二次電池を作製し、電池の特性を比較
した。 (負極の作製)リチウム塩として6フッ化リン酸リチウ
ム(LiPF6)が、ポリエチレンオキシド(PEO)と6フッ
化リン酸リチウムとの合計重量に対し、30重量%含有さ
れるように、PEOとLiPF6とを溶解させたアセトニトリル
溶液中に、天然黒鉛粉末(d 002:3.356Å、Lc>1000
Å)を投入した。その後、充分攪拌し、溶媒を蒸発除去
して、 LiPF6を含有したPEO、即ちリチウム塩含有の固
体高分子電解質により被覆された天然黒鉛粉末を得た。
PEOの被覆量は、天然黒鉛の重量に対し、5重量%であ
る。尚、固体高分子電解質による被覆量は、アセトニト
リル溶液の濃度、浸漬回数を変えることで、制御可能で
ある。
【0019】この固体高分子電解質により被覆された天
然黒鉛粉末に、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PV
dF)を、重量比90:10の比率で混合して負極合剤を得
た。
【0020】次いで、この負極合剤にN−メチル−2−
ピロリドンを加えスラリー状にした。このスラリーを、
銅箔に塗布した後、圧延して幅42cmに切り出して負極を
作製した。 (正極の作製)コバルト酸リチウム(LiCoO2)粉末と、
導電剤としての炭素粉末と、結着剤としてのポリフッ化
ビニリデン(PVdF)とを、重量比90:5:5の比率で混
合して正極合剤を得た。
【0021】次いで、この負極合剤にN−メチル−2−
ピロリドンを加えスラリー状にし、アルミ箔に塗布した
後、圧延して幅40cmに切り出して正極を作製した。 (電解液の調製)エチレンカーボネート(EC)とジエチ
ルカーボネート(DEC)との等体積混合溶媒に、溶質LiP
F6を1モル/リットルの割合で溶かして電解液を調製し
た。尚、この溶質は、固体高分子電解質の作製時に、用
いたものと同種のものである。 (リチウム二次電池の作製)上述の正負両極及び、電解
液の他、ポリプロピレン製の微多孔性薄膜からなるセパ
レーターなどを用いて、小型円筒形のリチウム二次電池
A1を作製した(電池寸法:直径14.2mm、高さ50.0m
m)。
【0022】図1は、本実施例で作製したリチウム二次
電池A1の断面図であり、電池は、正極1、負極2、こ
れらの両電極を隔離するセパレーター3、アルミニウム
製の正極リード4、ニッケル製の負極リード5、正極端
子6、及び負極缶7からなる。
【0023】更に、上述の本発明に関わるリチウム二次
電池A1においてリチウム塩である6フッ化リン酸リチ
ウム(LiPF6)を、それぞれ25重量%、35重量%、40重
量%含有させた3種類のポリエチレンオキシド(PEO)
からなる固体高分子電解質を準備した。この3種類のPE
Oを用いた以外は上記電池A1と同様にして、本発明に
係わるリチウム二次電池A2〜A4をそれぞれ作製し
た。 (参考例1)更に、上述の電池A1においてリチウム塩
である6フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を、20重量%
含有したポリエチレンオキシド(PEO)からなる固体高
分子電解質を準備した。このPEOを用いた以外は上記電
池A1と同様にして、参考例の電池Xを作製した。 (参考例2)上記参考例においてリチウム塩であるLiPF
6を、45重量%含有したPEOからなる固体高分子電解質を
準備した。このPEOを用いた以外は上記電池A1と同様
にして、参考例の電池Yを作製した。 (比較例1)リチウム塩として過塩素酸リチウム(LiCl
O4)を使用し、LiClO4を20重量%含有したPEOからなる
固体高分子電解質を準備した。この固体高分子電解質を
用いた以外は上記電池A1と同様にして、比較のための
リチウム二次電池B1を作製した。
【0024】尚、このリチウム塩の添加量は、特開平7-
134989号公報に開示された技術と同等のものである。 (比較例2)固体高分子電解質を被覆しない天然黒鉛粉
末を用いた以外は上記電池A1と同様にして、比較のた
めのリチウム二次電池B2を作製した。
【0025】上記電池A1〜A4、電池X、Y及び電池B
1、B2を用い、電池特性を比較した。この時の実験条
件は、次のとおりである。各電池を0.2Cの充放電率で
電池電圧4.2Vまで充電した後、2.7Vに至るまで放電さ
せ初期放電容量Q1(mAh)を実測する。また、200サイク
ル後の放電容量Q2を測定し、前記初期放電容量と比較す
ることによって、サイクル劣化率Pを求めた。尚、サイ
クル劣化率は、次のように定義される。 サイクル劣化率P(%)={(Q1−Q2)/C1}×100 この結果を、表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】上記表1に示されるように、リチウム塩を
固体高分子電解質の重量当たり25重量%〜40重量%含有
する固体高分子電解質で被覆された天然黒鉛を用いた、
本発明の電池A1〜A4は、放電容量、充放電サイクル
特性の点で優れる。 (実験2)この実験2では、固体高分子電解質へ添加す
るリチウム塩の種類を変えて、電池特性への影響を検討
した。
【0028】先ず、リチウム塩としての4フッ化ホウ酸
リチウム(LiBF4)を30重量%含有したポリエチレンオ
キシド(PEO)からなる固体高分子電解質を準備する。
そして、天然黒鉛の重量に対して5重量%となるよう
に、前記固体高分子電解質により被覆された天然黒鉛粉
末を用いた以外は上記電池A1と同様にして、電池AB1
を作製した。
【0029】また、リチウム塩としてのトリフルオロメ
タンスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)を30重量%含有し
たポリエチレンオキシド(PEO)からなる固体高分子電
解質を準備する。天然黒鉛の重量に対して5重量%とな
るように、前記固体高分子電解質により被覆された天然
黒鉛粉末を用いた以外は上記電池A1と同様にして、電
池AB2を作製した。
【0030】更に、リチウム塩としての6フッ化ヒ酸リ
チウム(LiAsF6)を30重量%含有したポリエチレンオキ
シド(PEO)からなる固体高分子電解質を準備する。そ
して、天然黒鉛の重量に対して5重量%となるように、
前記固体高分子電解質により被覆された天然黒鉛粉末を
用いた以外は上記電池A1と同様にして、電池AB3を作
製した。
【0031】また、リチウム塩としてのトリフルオロメ
タンスルホン酸イミドリチウム[LiN(CF3SO2)2]を30重
量%含有したポリエチレンオキシド(PEO)からなる固
体高分子電解質を準備する。そして、天然黒鉛の重量に
対して5重量%となるように、前記固体高分子電解質に
より被覆された天然黒鉛粉末を用いた以外は上記電池A
1と同様にして、電池AB4を作製した。
【0032】また、リチウム塩としてのLiN(CF3SO2)(C4
F9SO2)を30重量%含有したポリエチレンオキシド(PE
O)からなる固体高分子電解質を準備する。そして、天
然黒鉛の重量に対して5重量%となるように、前記固体
高分子電解質により被覆された天然黒鉛粉末を用いた以
外は上記電池A1と同様にして、電池AB5を作製した。
【0033】また、リチウム塩としてのLiN(C2F5SO2)2
を30重量%含有したポリエチレンオキシド(PEO)から
なる固体高分子電解質を準備する。そして、天然黒鉛の
重量に対して5重量%となるように、前記固体高分子電
解質により被覆された天然黒鉛粉末を用いた以外は上記
電池A1と同様にして、電池AB6を作製した。
【0034】また、リチウム塩としての過塩素酸リチウ
ム(LiClO4)を30重量%含有したポリエチレンオキシド
(PEO)からなる固体高分子電解質を準備する。そし
て、天然黒鉛の重量に対して5重量%となるように、前
記固体高分子電解質により被覆された天然黒鉛粉末を用
いた以外は上記電池A1と同様にして、電池AB7を作製
した。
【0035】更に、上記実験1で使用した電池B1、B
2の電池特性を併せて、表2に示す。実験条件は、上記
実験1と同じである。
【0036】
【表2】
【0037】上記表2に示されるように、固体高分子電
解質中のリチウム塩は、フッ素元素を含有するもの(電
池A1、AB1、AB2、AB3、AB4、AB5、AB6)が、含
まないもの(電池AB7、B1)に比べ、放電容量、充放
電サイクル特性の点で優れるので、より好ましい。 (実験3)この実験3では、固体高分子電解質の被覆量
について、電池特性への影響を検討した。ここで使用し
た固体高分子電解質は、6フッ化リン酸リチウム(LiPF
6)を30重量%含有したポリエチレンオキシド(PEO)か
らなる固体高分子電解質である。
【0038】そして被覆量としては、天然黒鉛の重量当
たり、それぞれ0.5重量%、1重量%、3重量%、7重
量%、10重量%、12重量%となるように、上記固体高分
子電解質により被覆された天然黒鉛粉末を用いた。この
粉末を用いた以外は上記電池A1と同様にして、電池AC
1〜AC6をそれぞれ作製した。
【0039】これらの電池AC1〜AC6と、A1、B1及び
B2を用いて、電池特性を比較した。実験条件は、上記
実験1と同じであり、電池A1、B1及びB2について
は、そのデータを転記してある。
【0040】
【表3】
【0041】上記表3に示されるように、固体高分子電
解質の被覆量が、炭素材料の重量当たり1重量%〜10重
量%であるもの(電池AC2、AC3、A1、AC4、AC5)
が、放電容量、充放電サイクル特性の点で優れ、より好
ましいことがわかる。 (実験4)この実験4では、固体高分子電解質の高分子
材料の種類について、電池特性への影響を検討した。
【0042】先ず、リチウム塩としての6フッ化リン酸
リチウム(LiPF6)を30重量%含有したポリプロピレン
オキシド(PPO)からなる固体高分子電解質を準備す
る。そして、天然黒鉛の重量に対して5重量%となるよ
うに、前記固体高分子電解質により被覆された天然黒鉛
粉末を用いた以外は上記電池A1と同様にして、電池AD
1を作製した。
【0043】次に、リチウム塩としての6フッ化リン酸
リチウム(LiPF6)を30重量%含有したポリアクリロニ
トリル(PAN)からなる固体高分子電解質を準備する。
そして、天然黒鉛の重量に対して5重量%となるよう
に、前記固体高分子電解質により被覆された天然黒鉛粉
末を用いた以外は上記電池A1と同様にして、電池AD2
を作製した。
【0044】そして、リチウム塩としての6フッ化リン
酸リチウム(LiPF6)を30重量%含有したポリβ−プロ
ピオンラクトンからなる固体高分子電解質を用意した。
天然黒鉛の重量に対して5重量%となるように、前記固
体高分子電解質により被覆された天然黒鉛粉末を用いた
以外は上記電池A1と同様にして、電池AD3を作製し
た。
【0045】リチウム塩としての6フッ化リン酸リチウ
ム(LiPF6)を30重量%含有したポリフッ化ビニリデン
(PVdF)からなる固体高分子電解質を用意した。天然黒
鉛の重量に対して5重量%となるように、前記固体高分
子電解質により被覆された天然黒鉛粉末を用いた以外は
上記電池A1と同様にして、電池AD4を作製した。
【0046】これらの電池AD1、AD2、AD3、AD4と、
A1、B1及びB2を用いて、電池特性を比較した。実験
条件は、上記実験1と同じであり、電池A1、B1及びB
2については、そのデータを転記してある。
【0047】
【表4】
【0048】上記表4に示されるとおり、固体高分子電
解質としてエチレンオキシド[(-CH 2CH2O-)n]のモノマ
ー構造を有するものを用いた電池A1、プロピレンオキ
シド[(-CH2CH(CH3)O-)n]のモノマー構造を有するもの
を用いた電池AD1、アクリロニトリル[(-CH2CH(CN)-)
n]のモノマー構造を有するものを用いた電池AD2が、
放電容量、充放電サイクル特性の点で優れ、これらの高
分子の材料がより好ましいことがわかる。 (実験5)この実験5では、炭素材料の種類について、
電池特性への影響を検討した。
【0049】先ず、リチウム塩としての6フッ化リン酸
リチウム(LiPF6)を30重量%含有したポリエチレンオ
キシド(PEO)からなる固体高分子電解質を準備する。
また、石油ピッチを2800℃で炭化させた人造黒鉛(d
002:3.360Å、Lc:600Å)を準備する。この人造黒鉛
の重量に対して5重量%となるように、前記固体高分子
電解質により被覆された人造黒鉛粉末を用いた以外は上
記電池A1と同様にして、電池AE1を作製した。
【0050】次に、リチウム塩としての6フッ化リン酸
リチウム(LiPF6)を30重量%含有したポリエチレンオ
キシド(PEO)からなる固体高分子電解質を準備する。
また、石油ピッチを2400℃で炭化させた人造黒鉛(d
002:3.390Å、Lc:300Å)を準備する。この人造黒鉛
の重量に対して5重量%となるように、前記固体高分子
電解質により被覆された人造黒鉛粉末を用いた以外は上
記電池A1と同様にして、電池AE2を作製した。
【0051】そして、リチウム塩としての6フッ化リン
酸リチウム(LiPF6)を30重量%含有したポリエチレン
オキシド(PEO)からなる固体高分子電解質を準備す
る。また、石油ピッチを2000℃で炭化させた人造黒鉛
(d002:3.420Å、Lc:150Å)を準備する。この人造
黒鉛の重量に対して5重量%となるように、前記固体高
分子電解質により被覆された人造黒鉛粉末を用いた以外
は上記電池A1と同様にして、電池AE3を作製した。
【0052】これらの電池AE1、AE2、AE3と、A1を
用いて、電池特性を比較した。実験条件は、上記実験1
と同じであり、電池A1については、そのデータを転記
してある。
【0053】
【表5】
【0054】上記表5に示されるように、(002)面の
格子面間隔d002が3.39Å以下で、C軸方向の結晶子の
大きさLcが300Å以上である炭素材料を用いた電池が、
放電容量、サイクル特性の点で優れ、好ましい。
【0055】以上の実施例では、小型円筒形電池に適用
する場合について説明したが、本発明は、電池の形状な
どについて特に制限はなく、扁平形、角形など、種々の
形状のリチウム二次電池に適用し得るものである。
【0056】
【発明の効果】上述したとおり、負極材料としてリチウ
ム塩を特定量含有する固体高分子電解質により被覆した
炭素材料が用いられているので、本発明に係わるリチウ
ム二次電池は優れたサイクル特性等を発揮するものであ
り、その工業的価値は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】電池の断面図である。
【符合の説明】
1 正極 2 負極 3 セパレータ 4 正極リード 5 負極リード 6 正極端子 7 負極缶
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米津 育郎 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 西尾 晃治 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 負極材料として、リチウム塩含有固体高
    分子電解質で被覆された炭素材料を用い、前記リチウム
    塩の含有量が固体高分子電解質の重量に対し25〜40重量
    %であることを特徴とするリチウム二次電池。
  2. 【請求項2】 前記リチウム塩が、フッ素元素を含有す
    ることを特徴とする請求項1記載のリチウム二次電池。
  3. 【請求項3】 前記リチウム塩が、LiPF6、LiBF4、LiCF
    3SO3、LiAsF6、LiN(CF3SO2)2、LiN(CF3SO2)(C4F9SO2)、
    LiN(C2F5SO2)2及びこれらの混合物から選択された少な
    くとも1種であることを特徴とする請求項2記載のリチ
    ウム二次電池。
  4. 【請求項4】 前記固体高分子電解質の被覆量が、前記
    炭素材料の重量に対し1〜10重量%であることを特徴と
    する請求項1記載のリチウム二次電池。
  5. 【請求項5】 前記固体高分子電解質は、エチレンオキ
    シド[(-CH2CH2O-)n]、プロピレンオキシド[(-CH2CH
    (CH3)O-)n]、アクリロニトリル[(-CH2CH(CN)-)n]の
    少なくとも1種のモノマー構造を有することを特徴とす
    る請求項1記載のリチウム二次電池。
  6. 【請求項6】 前記炭素材料が、X線回折法による(00
    2)面の格子面間隔d0 02が3.39Å以下で、C軸方向の結
    晶子の大きさLcが300Å以上であることを特徴とする請
    求項1記載のリチウム二次電池。
  7. 【請求項7】 炭素材料を、リチウム塩含有固体高分子
    電解質で被覆した負極材料を準備し、この負極材料を用
    いて負極を準備した後、前記負極と、電解質と、セパレ
    ータと、正極とを組み合わせるリチウム二次電池の製造
    方法であって、前記リチウム塩の含有量を固体高分子電
    解質の重量に対し25〜40重量%とすることを特徴とする
    リチウム二次電池の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記リチウム塩が、フッ素元素を含有す
    ることを特徴とする請求項7記載のリチウム二次電池の
    製造方法。
  9. 【請求項9】 前記リチウム塩が、LiPF6、LiBF4、LiCF
    3SO3、LiAsF6、LiN(CF3SO2)2、LiN(CF3SO2)(C4F9SO2)、
    LiN(C2F5SO2)2及びこれらの混合物から選択された少な
    くとも1種であることを特徴とする請求項8記載のリチ
    ウム二次電池の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記固体高分子電解質の被覆量が、前
    記炭素材料の重量に対し1〜10重量%であることを特徴
    とする請求項7記載のリチウム二次電池の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記固体高分子電解質は、エチレンオ
    キシド[(-CH2CH2O-)n]、プロピレンオキシド[(-CH2C
    H(CH3)O-)n]、アクリロニトリル[(-CH2CH(CN)-)n]の
    少なくとも1種のモノマー構造を有することを特徴とす
    る請求項1記載のリチウム二次電池の製造方法。
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