JP2009245917A - 非水電解質二次電池用正極活物質、非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法、非水電解質二次電池用正極及び非水電解質二次電池 - Google Patents
非水電解質二次電池用正極活物質、非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法、非水電解質二次電池用正極及び非水電解質二次電池 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】 非水電解質二次電池に用いる正極活物質を改善して、非水電解質二次電池における高電圧での充放電サイクル特性や、高温での保存後における充放電効率を向上させる。
【解決手段】 正極1と、負極2と、非水電解液とを備えた非水電解質二次電池において、その正極に、正極活物質粒子の表面に突起状のAl含有酸化物及び/又はAl含有水酸化物が均一に分散されて付着された非水電解質二次電池用正極活物質を用いた。
【選択図】 図1
【解決手段】 正極1と、負極2と、非水電解液とを備えた非水電解質二次電池において、その正極に、正極活物質粒子の表面に突起状のAl含有酸化物及び/又はAl含有水酸化物が均一に分散されて付着された非水電解質二次電池用正極活物質を用いた。
【選択図】 図1
Description
本発明は、非水電解質二次電池の正極に使用する非水電解質二次電池用正極活物質及びその製造方法、また上記の非水電解質二次電池用正極活物質を用いた非水電解質二次電池用正極及び非水電解質二次電池に関するものであり、特に、非水電解質二次電池の正極に用いる正極活物質を改善して、非水電解質二次電池における高電圧での充放電サイクル特性や、高温での保存後における充放電効率を向上させた点に特徴を有するものである。
近年、携帯電話、ノートパソコン、PDAなどの移動情報端末の小型・軽量化が急速に進展しており、その駆動電源として用いる電池の高容量化が要求されている。
そして、このような要求に対応するため、近年においては、高出力,高エネルギー密度の新型二次電池として、非水電解液を用い、リチウムイオンを正極と負極との間で移動させて充放電を行うようにした非水電解質二次電池が広く利用されるようになった。
ここで、このような非水電解質二次電池においては、正極における正極活物質として、一般にコバルト酸リチウムLiCoO2、スピネル型マンガン酸リチウムLiMn2O4、コバルト−ニッケル−マンガンのリチウム複合酸化物、アルミニウム−ニッケル−マンガンのリチウム複合酸化物、アルミニウム−ニッケル−コバルトのリチウム複合酸化物などが用いられており、また負極における負極活物質として、黒鉛等の炭素材料や、SiやSn等のリチウムと合金化する材料などが用いられている。
そして、近年においては、上記の移動情報端末における動画再生、ゲーム機能といった娯楽機能の充実が進み、消費電力がさらに上昇する傾向にあり、さらなる高容量化が要求されている。
ここで、上記の非水電解質二次電池において、さらに高容量化を図るためには、充電終止電圧を高くすることが考えられる。
例えば、正極における正極活物質に高容量のコバルト酸リチウムを用いた非水電解質二次電池の場合、コバルト酸リチウムの理論容量は約273mAh/gであるが、一般にはリチウム金属を基準として4.3V程度までしか充電されておらず、この場合、コバルト酸リチウムが160mAh/g程度しか利用されていない。
これに対して、このようにコバルト酸リチウムを用いた非水電解質二次電池をリチウム金属を基準として4.5Vの高電圧まで充電させると、コバルト酸リチウムが約180mAh/gまで利用できるようになり、非水電解質二次電池を高容量化させることが可能になる。
しかし、このように非水電解質二次電池の充電電圧を高めると、コバルト酸リチウムなどの正極活物質の酸化力が強くなり、これによって非水電解液の分解が加速されると共に、リチウムが離脱された正極活物質自体の結晶構造の安定性が低下して、正極活物質からコバルト等の元素が溶出されるようになる。
そして、上記の非水電解液の分解生成物や、正極活物質から溶出されたコバルト等の元素が負極に移動して、負極の表面に被膜が形成される等により、負極における充電受け入れ性が低下し、また負極の表面にリチウム金属が析出されるようになり、非水電解質二次電池におけるサイクル特性や保存特性が大きく劣化し、特に、50℃以上の高温で放置する過酷な環境条件下においては、上記のような非水電解質二次電池の劣化がさらに大きくなるという問題があった。
このため、近年においては、特許文献1に示されるように、Mg,Al等の金属アルコキシドを用いたゾルゲル法により、上記の正極活物質粒子の表面にMg,Al等の金属酸化物をコーティングさせ、また特許文献2に示されるように、Mg,Al等の金属酸化物をボールミル等による機械的方法によって上記の正極活物質粒子の表面にコーティングさせるようにして、上記の正極活物質からコバルト等の元素が溶出されるのを防止するようにしたものが提案されている。
しかし、上記の特許文献1に示されるように、Mg,Al等の金属アルコキシドを用いる方法は、金属アルコキシドが高価であるため、コストが高くつくという問題があり、また上記の特許文献1,2の何れの方法においても、正極活物質粒子の表面にMg,Al等の金属酸化物を均一に分散させて付着させることは困難であり、充電電圧を高めると、依然として、非水電解液が分解したり、正極活物質からコバルト等の元素が溶出したりして、非水電解質二次電池におけるサイクル特性や保存特性が劣化するという問題があった。
特開平11−317230号公報
特開2006−173099号公報
本発明は、非水電解質二次電池における上記のような問題を解決することを課題とするものであり、非水電解質二次電池の正極に用いる正極活物質を改善して、非水電解質二次電池における高電圧での充放電サイクル特性や、高温での保存後における充放電効率を向上させることを課題とするものである。
本発明における非水電解質二次電池用正極活物質においては、上記のような課題を解決するため、正極活物質粒子の表面に突起状のAl含有酸化物及び/又はAl含有水酸化物が均一に分散されて付着されるようにした。
ここで、この非水電解質二次電池用正極活物質においては、上記の突起状のAl含有酸化物及び/又はAl含有水酸化物が、一般に繊維状及び/又は扁平板状になっている。
また、この非水電解質二次電池用正極活物質において、上記の突起状のAl含有酸化物及び/又はAl含有水酸化物の量が少ないと、正極活物質粒子の表面に突起状のAl含有酸化物及び/又はAl含有水酸化物を付着させたことによる効果が十分に得られないため、正極活物質粒子に対する突起状のAl含有酸化物及び/又はAl含有水酸化物の付着量を0.03質量%以上にすることが好ましい。一方、突起状のAl含有酸化物及び/又はAl含有水酸化物の量が多くなりすぎると、正極活物質粒子の表面における突起状のAl含有酸化物及び/又はAl含有水酸化物の被覆量が多くなりすぎて、充放電に関与する正極活物質の割合が減少して、得られる非水電解質二次電池の容量が低下するため、正極活物質粒子に対する突起状のAl含有酸化物及び/又はAl含有水酸化物の付着量を3質量%以下にすることが望ましい。
また、この非水電解質二次電池用正極活物質において、正極活物質粒子の表面に付着した突起状のAl含有酸化物及び/又はAl含有水酸化物におけるAl含有水酸化物の割合が多くなると、非水電解質二次電池の保存時に、このAl含有水酸化物が非水電解質二次電池における非水電解液と反応してガスが発生し、電池が膨張するおそれがあるため、正極活物質粒子の表面に付着させる突起状のAl含有酸化物の割合を多くすることが好ましく、より好ましくは、突起状のAl含有酸化物だけを付着させるようにする。
また、この非水電解質二次電池用正極活物質においては、正極活物質粒子の表面に、上記のAl含有酸化物やAl含有水酸化物に加えて、リン酸化合物を付着させることが好ましい。このように正極活物質粒子の表面に、上記のAl含有酸化物やAl含有水酸化物に加えてリン酸化合物を付着させると、付着されたリン酸化合物により正極活物質の溶出が抑制されるようになる。
ここで、上記のリン酸化合物としては、例えば、リン酸三リチウム、リン酸三マグネシウム、リン酸水素マグネシウム等を用いることができる。
また、上記のリン酸化合物を正極活物質粒子の表面に付着させる量については、その量が少ないと、正極活物質が溶出するのを抑制する効果が十分に得られない一方、その量が多くなりすぎると、正極活物質の割合が減少して、得られる非水電解質二次電池の容量が低下するため、正極活物質粒子に対するリン酸化合物の付着量を0.05〜3質量%の範囲にすることが好ましい。
また、上記の正極活物質粒子の表面に付着させる、上記のAl含有酸化物やAl含有水酸化物とリン酸化合物との合計量も、正極活物質の割合が減少するのを抑制するため、3質量%以下にすることが好ましい。
また、本発明における非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法においては、Al塩を溶解させた水溶液中において正極活物質粒子の表面にAl含有水酸化物を析出させる工程と、Al含有水酸化物が析出された正極活物質粒子を熱処理する工程とを行うようにする。
そして、この非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法において、Al塩を溶解させた水溶液中において正極活物質粒子の表面にAl含有水酸化物を析出させるにあたっては、上記のAl塩を溶解させた水溶液のpHを7〜11の範囲に調整することが好ましい。これは、Al塩を溶解させた水溶液のpHが7未満になると、上記の正極活物質におけるリチウムと一部反応するおそれがある一方、pHが11を越えると、上記のAl含有水酸化物が溶解されて、正極活物質粒子の表面に適切に析出されなくなるためである。特に、正極活物質粒子の表面にAl含有水酸化物を析出させるにあたり、さらに微細なAl含有水酸化物が正極活物質粒子の表面により均一に析出されるようにするためには、Al塩を溶解させた水溶液のpHを7〜10の範囲にすることが好ましく、より好ましくは、Al塩を溶解させた水溶液のpHを7〜9の範囲にする。
また、この非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法において、Al含有水酸化物が析出された正極活物質粒子を熱処理するにあたり、熱処理する温度が低いと、正極活物質粒子の表面に析出したAl含有水酸化物が十分にAl含有酸化物に変化せず、上記のように正極活物質粒子の表面におけるAl含有水酸化物が非水電解液と反応してガスが発生し、電池が膨張するおそれがあるため、熱処理する温度を200℃以上にすることが好ましい。
ここで、Al含有水酸化物を熱処理させる温度を1分間に5℃上昇させて、上記のAl含有水酸化物がAl含有酸化物に変化して質量が減少する状態を調べた結果、200℃までは質量減少率が0.1%であったのに対して、200℃では2%、250℃では4.5%、300℃では26%、400℃では31%になっており、正極活物質粒子の表面におけるAl含有水酸化物をAl含有酸化物に変化させるためには、上記のように熱処理する温度を200℃以上にすることが好ましいことが分かった。
そして、本発明における非水電解質二次電池用正極においては、本発明における上記の非水電解質二次電池用正極活物質を用いるようにした。
また、本発明における非水電解質二次電池においては、その正極に、上記の非水電解質二次電池用正極活物質を用いた非水電解質二次電池用正極を使用した。
ここで、本発明における非水電解質二次電池は、上記のように正極活物質粒子の表面に突起状のAl含有酸化物及び/又はAl含有水酸化物が均一に分散されて付着されたものを用いることを特徴とするものであり、正極活物質の種類や、負極における負極活物質の種類や、非水電解液の種類は特に限定されず、一般に使用されている公知のものを用いることができる。
ここで、上記の正極活物質としては、例えば、前記のようなコバルト酸リチウムLiCoO2、スピネル型マンガン酸リチウムLiMn2O4、コバルト−ニッケル−マンガンのリチウム複合酸化物、アルミニウム−ニッケル−マンガンのリチウム複合酸化物、アルミニウム−ニッケル−コバルトのリチウム複合酸化物などを用いることができる。
また、負極における負極活物質としては、例えば、黒鉛等の炭素材料や、SiやSn等のリチウムと合金化する材料などを用いることができ、特に、電池容量を高めるためには、容量の高いSi等のリチウムと合金化する材料を用いることが好ましい。
また、非水電解液としては、非水系溶媒に溶質を溶解させたものを用いることができ、この非水電解液における非水系溶媒としては、非水電解質二次電池において一般に使用されているものを用いることができ、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネートなどの環状カーボネートや、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどの鎖状カーボネートなどを用いることができ、特に、上記の環状カーボネートと鎖状カーボネートとの混合溶媒を用いることが好ましい。
また、この非水系溶媒に溶解させる溶質としても、非水電解質二次電池において一般に使用されているリチウム塩を用いることができ、例えば、LiPF6,LiBF4,LiCF3SO3,LiN(CF3SO2)2,LiN(C2F5SO2)2,LiN(CF3SO2)(C4F9SO2),LiC(CF3SO2)3,LiC(C2F5SO2)3,LiAsF6,LiClO4,Li2B10Cl10,Li2B12Cl12や、これらの混合物等を用いることができる。また、これらのリチウム塩に加えて、オキサラト錯体をアニオンとするリチウム塩を含ませることが好ましい。そして、このようなオキサラト錯体をアニオンとするリチウム塩としては、リチウム−ビス(オキサラト)ボレートなどを用いることができる。
本発明における非水電解質二次電池においては、その正極における正極活物質として、上記のように正極活物質粒子の表面に突起状のAl含有酸化物及び/又はAl含有水酸化物が均一に分散されて付着されたものを用いたため、非水電解質二次電池を高容量化させるために充電電圧を高め、リチウム金属を基準として正極を4.40V以上の高電圧まで充電させる場合や、50℃以上の高温で使用する場合においても、非水電解液が分解したり、正極活物質からコバルト等の元素が溶出したりするのが抑制されるようになる。
この結果、本発明における非水電解質二次電池においては、非水電解質二次電池の高容量化が可能になると共に、高電圧での充放電サイクル特性や、高温での保存後における充放電効率が向上されるようになる。
特に、上記の正極活物質粒子の表面に付着されたAl含有水酸化物をAl含有酸化物に変化させて、正極活物質粒子の表面に突起状のAl含有酸化物だけを付着させるようにすると、上記のように非水電解質二次電池の保存時に、Al含有水酸化物が非水電解質二次電池における非水電解液と反応してガスが発生し、電池が膨張するということもなくなる。
また、本発明における非水電解質二次電池用正極活物質において、上記の正極活物質粒子の表面に、上記のAl含有酸化物やAl含有水酸化物に加えてリン酸化合物を付着させると、正極活物質が溶出するのが抑制されるようになり、高温での保存後における充放電効率等がさらに向上されるようになる。
また、本発明における非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法のように、Al塩を溶解させた水溶液中において正極活物質粒子の表面にAl含有水酸化物を析出させる工程と、Al含有水酸化物が析出された正極活物質を熱処理する工程とを行うようにすると、金属アルコキシドを用いる場合に比べて製造コストが低減されると共に、上記のように正極活物質粒子の表面に突起状のAl含有酸化物及び/又はAl含有水酸化物が均一に分散されて付着された非水電解質二次電池用正極活物質が適切に得られるようになる。
以下、本発明に係る非水電解質二次電池用正極活物質、非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法、非水電解質二次電池用正極及び非水電解質二次電池について実施例を挙げて具体的に説明すると共に、本発明の実施例に係る非水電解質二次電池においては、高電圧での充放電サイクル特性や、高温での保存後における充放電効率が向上されることを、比較例を挙げて明らかにする。なお、本発明の非水電解質二次電池用正極活物質、非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法、非水電解質二次電池用正極及び非水電解質二次電池は下記の実施例に示したものに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施できるものである。
(実施例1)
実施例1においては、下記のようにして作製した正極と負極と非水電解液とを用い、扁平型で4.40Vまで充電させた場合の設計容量が780mAhになった非水電解質二次電池を作製した。
実施例1においては、下記のようにして作製した正極と負極と非水電解液とを用い、扁平型で4.40Vまで充電させた場合の設計容量が780mAhになった非水電解質二次電池を作製した。
[正極の作製]
AlとMgとがそれぞれ1.0モル%固溶されたコバルト酸リチウムを用い、このコバルト酸リチウム1000gをイオン交換水5リットル中に投入し、これを撹拌しながら、3.36gの硫酸アルミニウムを100mlのイオン交換水に溶解させた硫酸アルミニウム水溶液を添加させると共に、水酸化ナトリウムを適宜加えてこの溶液のpHを10.3に調整して、上記のコバルト酸リチウムの表面に水酸化アルミニウムを付着させる処理を行った。
AlとMgとがそれぞれ1.0モル%固溶されたコバルト酸リチウムを用い、このコバルト酸リチウム1000gをイオン交換水5リットル中に投入し、これを撹拌しながら、3.36gの硫酸アルミニウムを100mlのイオン交換水に溶解させた硫酸アルミニウム水溶液を添加させると共に、水酸化ナトリウムを適宜加えてこの溶液のpHを10.3に調整して、上記のコバルト酸リチウムの表面に水酸化アルミニウムを付着させる処理を行った。
そして、この処理液を30分間放置して上澄み液を排出させた後、吸引濾過して上記の処理物を濾取し、これを熱処理するにあたり、120℃で4時間乾燥させた後、さらに空気雰囲気中において400℃の温度で5時間焼成し、コバルト酸リチウムの表面に付着した上記の水酸化アルミニウムを酸化アルミニウムに変化させて、コバルト酸リチウムからなる正極活物質粒子の表面に酸化アルミニウムが付着された正極活物質を得た。なお、この正極活物質においては、上記のコバルト酸リチウムからなる正極活物質粒子に対して、その表面に付着された酸化アルミニウムの付着量が1.0質量%になっていた。
ここで、このようにしてコバルト酸リチウムの表面に酸化アルミニウムを付着させた正極活物質をSEMにより観察した結果、図1に示すように、コバルト酸リチウムの表面に、繊維状及び/又は扁平板状になった酸化アルミニウムの突起が均一に分散されて付着された状態になっていた。
次に、上記のようにして得た正極活物質と、導電剤のアセチレンブラックと、結着剤のポリフッ化ビニリデンを溶解させたN−メチル−2−ピロリドン溶液とを、上記の正極活物質と導電剤と結着剤とが95:2.5:2.5の質量比になるようにし、これらを混合撹拌装置(特殊機化社製:コンビミックス)により混合攪拌させて正極合剤スラリーを調製した。
そして、この正極合剤スラリーをアルミニウム箔からなる正極集電体の両面に均一に塗布した後、これを乾燥させ、圧延ローラにより圧延させて、正極集電体の両面に正極合剤層が形成された正極を得た。なお、この正極における上記の正極活物質の充填密度は3.6g/cm3であった。
[負極の作製]
負極活物質の人造黒鉛と、CMC(カルボキシメチルセルロースナトリウム)と、結着剤のSBR(スチレン−ブタジエンゴム)とを98:1:1の質量比で水溶液中において混合して負極合剤スラリーを調製した。
負極活物質の人造黒鉛と、CMC(カルボキシメチルセルロースナトリウム)と、結着剤のSBR(スチレン−ブタジエンゴム)とを98:1:1の質量比で水溶液中において混合して負極合剤スラリーを調製した。
そして、この負極合剤スラリーを銅箔からなる負極集電体の両面に均一に塗布した後、これを乾燥させ、圧延ローラにより圧延させて、負極集電体の両面に負極合剤層が形成された負極を得た。なお、この負極における負極活物質の充填密度は1.60g/cm3であった。
[非水電解液の作製]
非水系溶媒のエチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを3:7の体積比で混合した混合溶媒に、溶質のLiPF6を1.0モル/リットルの濃度になるように溶解させて、非水電解液を作製した。
非水系溶媒のエチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを3:7の体積比で混合した混合溶媒に、溶質のLiPF6を1.0モル/リットルの濃度になるように溶解させて、非水電解液を作製した。
[電池の作製]
電池を作製するにあたっては、上記の正極の容量に対する上記の負極の容量の容量比が1.05になるようにし、図2(A),(B)に示すように、上記のようにして作製した正極11と負極12との間にリチウムイオン透過性のポリエチレン製の微多孔膜からなるセパレータ13を介在させて巻回し、これをプレスして扁平電極体10を作製した。
電池を作製するにあたっては、上記の正極の容量に対する上記の負極の容量の容量比が1.05になるようにし、図2(A),(B)に示すように、上記のようにして作製した正極11と負極12との間にリチウムイオン透過性のポリエチレン製の微多孔膜からなるセパレータ13を介在させて巻回し、これをプレスして扁平電極体10を作製した。
次いで、図3に示すように、上記の扁平電極体10をアルミニウムラミネートフィルムで構成された電池容器20内に収容させると共に、この電池容器20内に上記の非水電解液を加え、上記の正極11に設けた正極集電タブ11aと負極12に設けた負極集電タブ12aとを外部に取り出すようにして、上記の電池容器20の開口部を封口させて、上記のように設計容量が780mAhになった非水電解質二次電池を作製した。
(実施例2)
実施例2においては、上記の実施例1における正極の作製において、コバルト酸リチウムの表面に水酸化アルミニウムを付着させるにあたり、上記の硫酸アルミニウム水溶液中における硫酸アルミニウムの量を1.68gに変更し、それ以外は実施例1の場合と同様にして、上記のコバルト酸リチウムからなる正極活物質粒子に対して、その表面に付着された酸化アルミニウムの付着量が0.5質量%になった正極活物質を得た。
実施例2においては、上記の実施例1における正極の作製において、コバルト酸リチウムの表面に水酸化アルミニウムを付着させるにあたり、上記の硫酸アルミニウム水溶液中における硫酸アルミニウムの量を1.68gに変更し、それ以外は実施例1の場合と同様にして、上記のコバルト酸リチウムからなる正極活物質粒子に対して、その表面に付着された酸化アルミニウムの付着量が0.5質量%になった正極活物質を得た。
そして、このようにして得た正極活物質を用いる以外は、上記の実施例1の場合と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
(実施例3)
実施例3においては、上記の実施例1における正極の作製において、コバルト酸リチウムの表面に水酸化アルミニウムを付着させるにあたり、上記の硫酸アルミニウム水溶液中における硫酸アルミニウムの量を0.84gに変更し、それ以外は実施例1の場合と同様にして、上記のコバルト酸リチウムからなる正極活物質粒子に対して、その表面に付着された酸化アルミニウムの付着量が0.25質量%になった正極活物質を得た。
実施例3においては、上記の実施例1における正極の作製において、コバルト酸リチウムの表面に水酸化アルミニウムを付着させるにあたり、上記の硫酸アルミニウム水溶液中における硫酸アルミニウムの量を0.84gに変更し、それ以外は実施例1の場合と同様にして、上記のコバルト酸リチウムからなる正極活物質粒子に対して、その表面に付着された酸化アルミニウムの付着量が0.25質量%になった正極活物質を得た。
そして、このようにして得た正極活物質を用いる以外は、上記の実施例1の場合と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
(実施例4)
実施例4においては、上記の実施例1における正極の作製において、コバルト酸リチウムの表面に水酸化アルミニウムを付着させるにあたり、上記の硫酸アルミニウム水溶液中における硫酸アルミニウムの量を0.34gに変更し、それ以外は実施例1の場合と同様にして、上記のコバルト酸リチウムからなる正極活物質粒子に対して、その表面に付着された酸化アルミニウムの付着量が0.1質量%になった正極活物質を得た。
実施例4においては、上記の実施例1における正極の作製において、コバルト酸リチウムの表面に水酸化アルミニウムを付着させるにあたり、上記の硫酸アルミニウム水溶液中における硫酸アルミニウムの量を0.34gに変更し、それ以外は実施例1の場合と同様にして、上記のコバルト酸リチウムからなる正極活物質粒子に対して、その表面に付着された酸化アルミニウムの付着量が0.1質量%になった正極活物質を得た。
そして、このようにして得た正極活物質を用いる以外は、上記の実施例1の場合と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
(実施例5)
実施例5においては、上記の実施例1における正極の作製において、コバルト酸リチウムの表面に水酸化アルミニウムを付着させるにあたり、上記の硫酸アルミニウム水溶液中における硫酸アルミニウムの量を0.10gに変更し、それ以外は実施例1の場合と同様にして、上記のコバルト酸リチウムからなる正極活物質粒子に対して、その表面に付着された酸化アルミニウムの付着量が0.03質量%になった正極活物質を得た。
実施例5においては、上記の実施例1における正極の作製において、コバルト酸リチウムの表面に水酸化アルミニウムを付着させるにあたり、上記の硫酸アルミニウム水溶液中における硫酸アルミニウムの量を0.10gに変更し、それ以外は実施例1の場合と同様にして、上記のコバルト酸リチウムからなる正極活物質粒子に対して、その表面に付着された酸化アルミニウムの付着量が0.03質量%になった正極活物質を得た。
そして、このようにして得た正極活物質を用いる以外は、上記の実施例1の場合と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
(実施例6)
実施例6においては、上記の実施例1における正極の作製において、コバルト酸リチウムの表面に水酸化アルミニウムを付着させるにあたり、上記の硫酸アルミニウム水溶液中における硫酸アルミニウムの量を0.03gに変更し、それ以外は実施例1の場合と同様にして、上記のコバルト酸リチウムからなる正極活物質粒子に対して、その表面に付着された酸化アルミニウムの付着量が0.01質量%になった正極活物質を得た。
実施例6においては、上記の実施例1における正極の作製において、コバルト酸リチウムの表面に水酸化アルミニウムを付着させるにあたり、上記の硫酸アルミニウム水溶液中における硫酸アルミニウムの量を0.03gに変更し、それ以外は実施例1の場合と同様にして、上記のコバルト酸リチウムからなる正極活物質粒子に対して、その表面に付着された酸化アルミニウムの付着量が0.01質量%になった正極活物質を得た。
そして、このようにして得た正極活物質を用いる以外は、上記の実施例1の場合と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
なお、上記の実施例2〜5の各正極活物質においても、上記のコバルト酸リチウムからなる正極活物質粒子の表面に、繊維状及び/又は扁平板状になった酸化アルミニウムの突起が均一に分散されて付着された状態になっていた。
(比較例1)
比較例1においては、上記の実施例1における正極の作製において、上記のコバルト酸リチウムからなる正極活物質粒子の表面に酸化アルミニウムを付着させないようにし、それ以外は、上記の実施例1の場合と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
比較例1においては、上記の実施例1における正極の作製において、上記のコバルト酸リチウムからなる正極活物質粒子の表面に酸化アルミニウムを付着させないようにし、それ以外は、上記の実施例1の場合と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
(比較例2)
比較例2においては、上記の実施例1における正極の作製において、上記のコバルト酸リチウムと一次粒子の粒子径が30nmの酸化アルミニウム(シーアイ化成社製)とを混合処理機(ホソカワミクロン社製:ノビルタ)を用いて混合処理して、上記の酸化アルミニウムをコバルト酸リチウムの表面に付着させたものを用い、それ以外は、上記の実施例1の場合と同様にして非水電解質二次電池を作製した。なお、上記の正極活物質においては、コバルト酸リチウムからなる正極活物質粒子に対して、その表面に付着された酸化アルミニウムの付着量が0.5質量%であった。
比較例2においては、上記の実施例1における正極の作製において、上記のコバルト酸リチウムと一次粒子の粒子径が30nmの酸化アルミニウム(シーアイ化成社製)とを混合処理機(ホソカワミクロン社製:ノビルタ)を用いて混合処理して、上記の酸化アルミニウムをコバルト酸リチウムの表面に付着させたものを用い、それ以外は、上記の実施例1の場合と同様にして非水電解質二次電池を作製した。なお、上記の正極活物質においては、コバルト酸リチウムからなる正極活物質粒子に対して、その表面に付着された酸化アルミニウムの付着量が0.5質量%であった。
また、上記のようにして得た正極活物質をSEMにより観察した結果、コバルト酸リチウムの表面に大小の粒子状になった酸化アルミニウムが偏在して付着されており、酸化アルミニウムの粒子が付着されていない部分が多く存在した。
次に、上記のようにして作製した実施例1〜6及び比較例1,2の各非水電解質二次電池を、それぞれ室温状態において、750mAの定電流で4.40V(リチウム金属基準4.50V)になるまで充電し、さらに4.40Vの定電圧で電流値が37.5mAになるまで定電圧充電させ、10分間休止した後、750mAの定電流で2.75Vになるまで放電させる初期充放電を行い、この初期の放電容量Qoを測定した。
次に、上記のように初期充放電させた実施例1〜6及び比較例1,2の各非水電解質二次電池を、それぞれ室温状態において、上記のように750mAの定電流で4.40Vになるまで充電し、さらに4.40Vの定電圧で電流値が37.5mAになるまで定電圧充電させた後、各非水電解質二次電池を60℃の雰囲気中において5日間放置した。その後、上記の各非水電解質二次電池を室温まで冷却させ、上記のように750mAの定電流で2.75Vになるまで放電させて、保存後の放電容量Q1を求めた。
そして、下記の式により高温保存後の残存容量率(%)を求め、その結果を下記の表1に示した。
残存容量率(%)=(Q1/Qo)×100
次いで、上記のようにして保存後の放電容量を求めた各非水電解質二次電池を、それぞれ室温状態において、750mAの定電流で4.40Vになるまで充電し、さらに4.40Vの定電圧で電流値が37.5mAになるまで定電圧充電させて、10分間休止した後、750mAの定電流で2.75Vになるまで放電させ、この時の充電容量Qaと放電容量Q2とを求めた。
そして、下記の式により高温保存後の復帰容量率(%)を求めると共に、高温保存後の充放電効率(%)を求め、その結果を下記の表1に示した。
復帰容量率(%)=(Q2/Qo)×100
充放電効率(%)=(Q2/Qa)×100
充放電効率(%)=(Q2/Qa)×100
また、上記の実施例1〜6及び比較例1,2の各非水電解質二次電池を、上記のようにそれぞれ室温状態において、750mAの定電流で4.40Vになるまで充電し、さらに4.40Vの定電圧で電流値が37.5mAになるまで定電圧充電させた後、これらの各非水電解質二次電池を60℃の雰囲気中において5日間保存させた後、これらの各非水電解質二次電池の厚み増加量を求め、その結果を下記の表1に示した。
この結果から明らかなように、正極活物質として、コバルト酸リチウムからなる正極活物質粒子の表面に繊維状及び/又は扁平板状になった酸化アルミニウムの突起が均一に分散されて付着されたものを用いた実施例1〜6の各非水電解質二次電池は、コバルト酸リチウムからなる正極活物質粒子の表面に酸化アルミニウムを付着させていないものを用いた比較例1の非水電解質二次電池や、コバルト酸リチウムからなる正極活物質粒子の表面に酸化アルミニウムが機械的に付着されて偏在した状態になったものを用いた比較例2の非水電解質二次電池に比べて、4.40V(リチウム金属基準4.50V)の高電圧まで充電させた場合における高温保存後の残存容量率、復帰容量率及び充放電効率が何れも向上していた。特に、コバルト酸リチウムからなる正極活物質粒子に対して、その表面に付着された酸化アルミニウムの付着量が0.03質量%以上になった実施例1〜5の各非水電解質二次電池においては、高温保存後の残存容量率、復帰容量率及び充放電効率が何れも大きく向上していた。
この結果、正極活物質粒子の表面に繊維状及び/又は扁平板状になった酸化アルミニウムの突起が均一に分散されて付着された正極活物質を用いた実施例1〜6の各非水電解質二次電池においては、非水電解質二次電池の高容量化が可能になると共に、高電圧での充放電サイクル特性や、高温での保存後における充放電効率が向上されることが分かる。
また、上記のようにして充放電させた実施例1〜6及び比較例1,2の各非水電解質二次電池を解体して、それぞれの負極を観察した結果、上記の比較例1,2の非水電解質二次電池においては、負極の表面にリチウム金属の析出が確認されたが、実施例1〜6の各非水電解質二次電池においては、負極の表面にリチウム金属が析出していなかった。
(実施例7)
実施例7においては、上記の実施例1における正極の作製において、上記の実施例3の場合と同様にして、コバルト酸リチウムの表面に水酸化アルミニウムを付着させた後、これを熱処理するにあたり、120℃で4時間乾燥させた後、さらに空気雰囲気中において300℃の温度で5時間焼成させて正極活物質を得るようにし、それ以外は、上記の実施例1の場合と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
実施例7においては、上記の実施例1における正極の作製において、上記の実施例3の場合と同様にして、コバルト酸リチウムの表面に水酸化アルミニウムを付着させた後、これを熱処理するにあたり、120℃で4時間乾燥させた後、さらに空気雰囲気中において300℃の温度で5時間焼成させて正極活物質を得るようにし、それ以外は、上記の実施例1の場合と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
(実施例8)
実施例8においては、上記の実施例1における正極の作製において、上記の実施例3の場合と同様にして、コバルト酸リチウムの表面に水酸化アルミニウムを付着させた後、これを熱処理するにあたり、120℃で4時間乾燥させた後、さらに空気雰囲気中において250℃の温度で5時間焼成させて正極活物質を得るようにし、それ以外は、上記の実施例1の場合と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
実施例8においては、上記の実施例1における正極の作製において、上記の実施例3の場合と同様にして、コバルト酸リチウムの表面に水酸化アルミニウムを付着させた後、これを熱処理するにあたり、120℃で4時間乾燥させた後、さらに空気雰囲気中において250℃の温度で5時間焼成させて正極活物質を得るようにし、それ以外は、上記の実施例1の場合と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
(実施例9)
実施例9においては、上記の実施例1における正極の作製において、上記の実施例3の場合と同様にして、コバルト酸リチウムの表面に水酸化アルミニウムを付着させた後、これを熱処理するにあたり、120℃で4時間乾燥させただけで、その後の熱処理は行わずに正極活物質を得るようにし、それ以外は、上記の実施例1の場合と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
実施例9においては、上記の実施例1における正極の作製において、上記の実施例3の場合と同様にして、コバルト酸リチウムの表面に水酸化アルミニウムを付着させた後、これを熱処理するにあたり、120℃で4時間乾燥させただけで、その後の熱処理は行わずに正極活物質を得るようにし、それ以外は、上記の実施例1の場合と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
ここで、上記の実施例7,8に示すように、コバルト酸リチウムの表面に水酸化アルミニウムを付着させた後、これを熱処理するにあたり、120℃で4時間乾燥させた後、さらに空気雰囲気中において200℃以上の温度で5時間焼成させると、上記の実施例1、3の場合と同様に、コバルト酸リチウムの表面に付着している水酸化アルミニウムが酸化アルミニウムに変化しており、コバルト酸リチウムからなる正極活物質粒子に対して、その表面に付着された酸化アルミニウムの付着量は、実施例3と同じ0.25質量%になっていた。
これに対して、上記の実施例9に示すように、コバルト酸リチウムの表面に水酸化アルミニウムを付着させた後、120℃で4時間乾燥させただけの場合には、コバルト酸リチウムの表面に、実施例3,7,8の場合と同じ量の水酸化アルミニウムが付着されたが、この水酸化アルミニウムが酸化アルミニウムに殆ど変化していなかった。
次に、上記のようにして作製した実施例7〜9の各非水電解質二次電池についても、上記の場合と同様にして、高温保存後の残存容量率(%)、高温保存後の復帰容量率(%)及び高温保存後の充放電効率(%)を求めると共に、充電状態で60℃の雰囲気中において5日間保存させた後における各非水電解質二次電池の厚み増加量を求め、これらの結果を、上記の実施例3及び比較例1の各非水電解質二次電池の結果と合わせて下記の表2に示した。
この結果、コバルト酸リチウムからなる正極活物質粒子の表面に、繊維状及び/又は扁平板状になった酸化アルミニウムや水酸化アルミニウムの突起が均一に分散されて付着された正極活物質を用いた実施例7〜9の各非水電解質二次電池も、上記の実施例3の非水電解質二次電池と同様に、コバルト酸リチウムからなる正極活物質粒子の表面に酸化アルミニウムや水酸化アルミニウムを付着させていない正極活物質を用いた比較例1の非水電解質二次電池に比べて、高温保存後の残存容量率、復帰容量率及び充放電効率が何れも向上していた。
また、各非水電解質二次電池を充電状態で60℃の雰囲気中において5日間保存させた後における非水電解質二次電池の厚み増加量を比較した場合、上記のように水酸化アルミニウムを酸化アルミニウムに変化させていない正極活物質を用いた実施例9の非水電解質二次電池は、200℃以上の温度で熱処理して水酸化アルミニウムを酸化アルミニウムに変化させた正極活物質を用いた実施例3,7,8の各非水電解質二次電池に比べて、保存中にガスが発生して電池の厚みが大きく増加していた。
(実施例10)
実施例10においては、上記の実施例1における正極の作製において、コバルト酸リチウムの表面に水酸化アルミニウムを付着させるにあたり、前記のコバルト酸リチウム1000gをイオン交換水5リットル中に投入し、これに18.4gの硝酸アルミニウム9水和物を100mlのイオン交換水に溶解させた硝酸アルミニウム水溶液を添加させるようにし、それ以外は、上記の実施例1の場合と同様にして、コバルト酸リチウムからなる正極活物質粒子の表面に酸化アルミニウムを付着させた。なお、上記の正極活物質粒子に対して、その表面に付着された酸化アルミニウムの付着量は実施例3と同じ0.25質量%になっていた。
実施例10においては、上記の実施例1における正極の作製において、コバルト酸リチウムの表面に水酸化アルミニウムを付着させるにあたり、前記のコバルト酸リチウム1000gをイオン交換水5リットル中に投入し、これに18.4gの硝酸アルミニウム9水和物を100mlのイオン交換水に溶解させた硝酸アルミニウム水溶液を添加させるようにし、それ以外は、上記の実施例1の場合と同様にして、コバルト酸リチウムからなる正極活物質粒子の表面に酸化アルミニウムを付着させた。なお、上記の正極活物質粒子に対して、その表面に付着された酸化アルミニウムの付着量は実施例3と同じ0.25質量%になっていた。
また、このようにしてコバルト酸リチウムの表面に酸化アルミニウムを付着させた正極活物質をSEMにより観察した結果、上記の実施例1の場合と同様に、コバルト酸リチウムの表面に、繊維状及び/又は扁平板状になった酸化アルミニウムの突起が均一に分散されて付着された状態になっていた。
そして、このようにして得た正極活物質を用いる以外は、上記の実施例1の場合と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
次に、このようにして作製した実施例10の非水電解質二次電池についても、上記の場合と同様にして、高温保存後の残存容量率(%)、高温保存後の復帰容量率(%)及び高温保存後の充放電効率(%)を求めると共に、充電状態で60℃の雰囲気中において5日間保存させた後における非水電解質二次電池の厚み増加量を求め、これらの結果を、上記の実施例3及び比較例1の各非水電解質二次電池の結果と合わせて下記の表3に示した。
この結果、コバルト酸リチウムの表面に水酸化アルミニウムを付着させて、コバルト酸リチウムの表面に酸化アルミニウムが付着された正極活物質粒子を得るにあたり、アルミニウム塩として硫酸アルミニウム以外の硝酸アルミニウム9水和物を用いた場合にも、コバルト酸リチウムの表面に、繊維状及び/又は扁平板状になった酸化アルミニウムの突起が均一に分散されて付着された正極活物質粒子が得られることが分かった。
そして、このようにして得た正極活物質を用いた実施例10の非水電解質二次電池においても、上記の実施例3の非水電解質二次電池と同様に、コバルト酸リチウムからなる正極活物質粒子の表面に酸化アルミニウムや水酸化アルミニウムを付着させていない正極活物質を用いた比較例1の非水電解質二次電池に比べて、高温保存後の残存容量率、復帰容量率及び充放電効率が何れも向上していた。
(実施例11)
実施例11においては、AlとMgとがそれぞれ1.0モル%固溶されたコバルト酸リチウムを用い、このコバルト酸リチウム500gに対して、平均粒径が200nmのリン酸三リチウムを2.5g加え、これを混練機(ホソカワミクロン社製:ノビルタ)により混練させて、リン酸三リチウムをコバルト酸リチウムの表面に付着させ、空気雰囲気中において400℃で6時間焼成させた。
実施例11においては、AlとMgとがそれぞれ1.0モル%固溶されたコバルト酸リチウムを用い、このコバルト酸リチウム500gに対して、平均粒径が200nmのリン酸三リチウムを2.5g加え、これを混練機(ホソカワミクロン社製:ノビルタ)により混練させて、リン酸三リチウムをコバルト酸リチウムの表面に付着させ、空気雰囲気中において400℃で6時間焼成させた。
そして、このようにリン酸三リチウムが表面に付着されたコバルト酸リチウムの表面に、上記の実施例10の場合と同様にして酸化アルミニウムを付着させ、コバルト酸リチウムの表面に上記のリン酸三リチウムと酸化アルミニウムとが付着された正極活物質を得た。なお、この正極活物質においては、上記のコバルト酸リチウムからなる正極活物質粒子に対して、その表面に付着された酸化アルミニウムの付着量は0.25質量%であり、リン酸三リチウムの付着量は0.5質量%であった。
そして、このようにして得た正極活物質を用いる以外は、上記の実施例1の場合と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
(比較例3)
比較例3においては、正極活物質として、AlとMgとがそれぞれ1.0モル%固溶されたコバルト酸リチウムの表面に、上記の実施例11の場合と同様にしてリン酸三リチウムを付着させただけのものを用いるようにした。
比較例3においては、正極活物質として、AlとMgとがそれぞれ1.0モル%固溶されたコバルト酸リチウムの表面に、上記の実施例11の場合と同様にしてリン酸三リチウムを付着させただけのものを用いるようにした。
そして、この正極活物質を用いる以外は、上記の実施例1の場合と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
次に、このようにして作製した実施例11及び比較例3の各非水電解質二次電池についても、上記の場合と同様にして、高温保存後の残存容量率(%)、高温保存後の復帰容量率(%)及び高温保存後の充放電効率(%)を求めると共に、充電状態で60℃の雰囲気中において5日間保存させた後における非水電解質二次電池の厚み増加量を求め、これらの結果を、上記の実施例10及び比較例1の各非水電解質二次電池の結果と合わせて下記の表4に示した。
この結果、コバルト酸リチウムの表面に酸化アルミニウムとリン酸三リチウムとが付着された正極活物質を用いた実施例11の非水電解質二次電池は、上記の実施例10の非水電解質二次電池よりも、さらに高温保存後の残存容量率、復帰容量率及び充放電効率が何れも向上すると共に、電池の厚みの増加も抑制されていた。
これに対して、コバルト酸リチウムの表面にリン酸三リチウムだけが付着された正極活物質を用いた比較例3の非水電解質二次電池においては、比較例1の非水電解質二次電池に比べると、高温保存後の残存容量率、復帰容量率及び充放電効率がある程度向上されていたが、実施例10,11の非水電解質二次電池に比べると、これらの向上は少なく、また実施例10,11及び比較例1の非水電解質二次電池に比べて、電池の厚みの増加が大きくなっていた。これは、上記のリン酸三リチウムをコバルト酸リチウムの表面に付着させただけでは、高温保存時に正極活物質と非水電解液とが反応するのを十分に抑制することができなかったためであると考えられる。
(実施例1A)
実施例1Aにおいては、上記の実施例1の非水電解質二次電池と同じ正極活物質を用いると共に、正極の容量に対する負極の容量の容量比が1.05になるようにし、充電電圧を4.37V(リチウム金属基準4.47V)にした場合における設計容量が780mAhになるように、正極における正極活物質の量を変更させて、非水電解質二次電池を作製した。
実施例1Aにおいては、上記の実施例1の非水電解質二次電池と同じ正極活物質を用いると共に、正極の容量に対する負極の容量の容量比が1.05になるようにし、充電電圧を4.37V(リチウム金属基準4.47V)にした場合における設計容量が780mAhになるように、正極における正極活物質の量を変更させて、非水電解質二次電池を作製した。
(比較例1a)
比較例1aにおいては、上記の比較例1の非水電解質二次電池と同じ正極活物質を用いると共に、正極の容量に対する負極の容量の容量比が1.05になるようにし、充電電圧を4.37V(リチウム金属基準4.47V)にした場合における設計容量が780mAhになるように、正極における正極活物質の量を変更させて、非水電解質二次電池を作製した。
比較例1aにおいては、上記の比較例1の非水電解質二次電池と同じ正極活物質を用いると共に、正極の容量に対する負極の容量の容量比が1.05になるようにし、充電電圧を4.37V(リチウム金属基準4.47V)にした場合における設計容量が780mAhになるように、正極における正極活物質の量を変更させて、非水電解質二次電池を作製した。
(実施例1B)
実施例1Bにおいては、上記の実施例1の非水電解質二次電池と同じ正極活物質を用いると共に、正極の容量に対する負極の容量の容量比が1.05になるようにし、充電電圧を4.33V(リチウム金属基準4.43V)にした場合における設計容量が780mAhになるように、正極における正極活物質の量を変更させて、非水電解質二次電池を作製した。
実施例1Bにおいては、上記の実施例1の非水電解質二次電池と同じ正極活物質を用いると共に、正極の容量に対する負極の容量の容量比が1.05になるようにし、充電電圧を4.33V(リチウム金属基準4.43V)にした場合における設計容量が780mAhになるように、正極における正極活物質の量を変更させて、非水電解質二次電池を作製した。
(比較例1b)
比較例1bにおいては、上記の比較例1の非水電解質二次電池と同じ正極活物質を用いると共に、正極の容量に対する負極の容量の容量比が1.05になるようにし、充電電圧を4.33V(リチウム金属基準4.43V)にした場合における設計容量が780mAhになるように、正極における正極活物質の量を変更させて、非水電解質二次電池を作製した。
比較例1bにおいては、上記の比較例1の非水電解質二次電池と同じ正極活物質を用いると共に、正極の容量に対する負極の容量の容量比が1.05になるようにし、充電電圧を4.33V(リチウム金属基準4.43V)にした場合における設計容量が780mAhになるように、正極における正極活物質の量を変更させて、非水電解質二次電池を作製した。
(実施例1C)
実施例1Cにおいては、上記の実施例1の非水電解質二次電池と同じ正極活物質を用いると共に、正極の容量に対する負極の容量の容量比が1.05になるようにし、充電電圧を4.30V(リチウム金属基準4.40V)にした場合における設計容量が780mAhになるように、正極における正極活物質の量を変更させて、非水電解質二次電池を作製した。
実施例1Cにおいては、上記の実施例1の非水電解質二次電池と同じ正極活物質を用いると共に、正極の容量に対する負極の容量の容量比が1.05になるようにし、充電電圧を4.30V(リチウム金属基準4.40V)にした場合における設計容量が780mAhになるように、正極における正極活物質の量を変更させて、非水電解質二次電池を作製した。
(比較例1c)
比較例1cにおいては、上記の比較例1の非水電解質二次電池と同じ正極活物質を用いると共に、正極の容量に対する負極の容量の容量比が1.05になるようにし、充電電圧を4.30V(リチウム金属基準4.40V)にした場合における設計容量が780mAhになるように、正極における正極活物質の量を変更させて、非水電解質二次電池を作製した。
比較例1cにおいては、上記の比較例1の非水電解質二次電池と同じ正極活物質を用いると共に、正極の容量に対する負極の容量の容量比が1.05になるようにし、充電電圧を4.30V(リチウム金属基準4.40V)にした場合における設計容量が780mAhになるように、正極における正極活物質の量を変更させて、非水電解質二次電池を作製した。
(実施例1D)
実施例1Dにおいては、上記の実施例1の非水電解質二次電池と同じ正極活物質を用いると共に、正極の容量に対する負極の容量の容量比が1.05になるようにし、充電電圧を4.25V(リチウム金属基準4.35V)にした場合における設計容量が780mAhになるように、正極における正極活物質の量を変更させて、非水電解質二次電池を作製した。
実施例1Dにおいては、上記の実施例1の非水電解質二次電池と同じ正極活物質を用いると共に、正極の容量に対する負極の容量の容量比が1.05になるようにし、充電電圧を4.25V(リチウム金属基準4.35V)にした場合における設計容量が780mAhになるように、正極における正極活物質の量を変更させて、非水電解質二次電池を作製した。
(比較例1d)
比較例1dにおいては、上記の比較例1の非水電解質二次電池と同じ正極活物質を用いると共に、正極の容量に対する負極の容量の容量比が1.05になるようにし、充電電圧を4.25V(リチウム金属基準4.35V)にした場合における設計容量が780mAhになるように、正極における正極活物質の量を変更させて、非水電解質二次電池を作製した。
比較例1dにおいては、上記の比較例1の非水電解質二次電池と同じ正極活物質を用いると共に、正極の容量に対する負極の容量の容量比が1.05になるようにし、充電電圧を4.25V(リチウム金属基準4.35V)にした場合における設計容量が780mAhになるように、正極における正極活物質の量を変更させて、非水電解質二次電池を作製した。
(実施例1E)
実施例1Eにおいては、上記の実施例1の非水電解質二次電池と同じ正極活物質を用いると共に、正極の容量に対する負極の容量の容量比が1.05になるようにし、充電電圧を4.20V(リチウム金属基準4.30V)にした場合における設計容量が780mAhになるように、正極における正極活物質の量を変更させて、非水電解質二次電池を作製した。
実施例1Eにおいては、上記の実施例1の非水電解質二次電池と同じ正極活物質を用いると共に、正極の容量に対する負極の容量の容量比が1.05になるようにし、充電電圧を4.20V(リチウム金属基準4.30V)にした場合における設計容量が780mAhになるように、正極における正極活物質の量を変更させて、非水電解質二次電池を作製した。
(比較例1e)
比較例1eにおいては、上記の比較例1の非水電解質二次電池と同じ正極活物質を用いると共に、正極の容量に対する負極の容量の容量比が1.05になるようにし、充電電圧を4.20V(リチウム金属基準4.30V)にした場合における設計容量が780mAhになるように、正極における正極活物質の量を変更させて、非水電解質二次電池を作製した。
比較例1eにおいては、上記の比較例1の非水電解質二次電池と同じ正極活物質を用いると共に、正極の容量に対する負極の容量の容量比が1.05になるようにし、充電電圧を4.20V(リチウム金属基準4.30V)にした場合における設計容量が780mAhになるように、正極における正極活物質の量を変更させて、非水電解質二次電池を作製した。
そして、上記の実施例1、比較例1,2、上記のように作製した実施例1A〜1E及び比較例1a〜1eの各非水電解質二次電池を、それぞれ室温状態において、750mAの定電流でそれぞれ定められた上記の各電圧まで充電し、さらに各定電圧で電流値が37.5mAになるまで定電圧充電させ、10分間休止した後、750mAの定電流で2.75Vになるまで放電させる初期充放電を行い、実施例1、比較例1,2、実施例1A〜1E及び比較例1a〜1eの各非水電解質二次電池における初期の放電容量Qoを測定し、各非水電解質二次電池における正極活物質1gあたりの正極活物質容量(mAh/g)を求め、その結果を下記の表5に示した。
次に、上記のように初期充放電させた各非水電解質二次電池を、それぞれ60℃の恒温槽内に保持した状態で、750mAの定電流でそれぞれ定められた上記の各電圧まで充電し、さらに上記の各定電圧を維持するように3日間充電させる高温連続充電試験を行い、試験前に対する高温連続充電試験後の各非水電解質二次電池における厚み増加量を求め、その結果を下記の表5に示した。
また、上記の高温連続充電試験後における各非水電解質二次電池を室温状態にして、それぞれ750mAの定電流で2.75Vになるまで放電させて、高温連続充電試験後の放電容量Q1を求め、10分間休止させた。
そして、下記の式により高温連続充電試験後の残存容量率(%)を求め、その結果を下記の表5に示した。
残存容量率(%)=(Q1/Qo)×100
さらに、上記のように10分間休止させた後の各非水電解質二次電池を、室温状態において、前記のように750mAの定電流でそれぞれ定められた上記の各電圧まで充電し、さらに各定電圧で電流値が37.5mAになるまで定電圧充電させ、10分間休止した後、750mAの定電流で2.75Vになるまで放電させて、この時の充電容量Qaと放電容量Q2とを求めた。
そして、下記の式により高温連続充電試験後の復帰容量率(%)を求めると共に、高温連続充電試験後の充放電効率(%)を求め、その結果を下記の表5に示した。
復帰容量率(%)=(Q2/Qo)×100
充放電効率(%)=(Q2/Qa)×100
充放電効率(%)=(Q2/Qa)×100
この結果、上記の充電電圧が高くなるに従って、正極活物質1gあたりの正極活物質容量(mAh/g)が増加して、高容量の非水電解質二次電池が得られるようになる。
そして、上記の実施例1、比較例1,2、実施例1A〜1E及び比較例1a〜1eの各非水電解質二次電池を、それぞれ充電電圧が同じ非水電解質二次電池において比較した。
この結果、コバルト酸リチウムからなる正極活物質粒子の表面に繊維状及び/又は扁平板状になった酸化アルミニウムの突起が均一に分散されて付着された正極活物質を用いた実施例1,1A〜1Eの各非水電解質二次電池は、コバルト酸リチウムからなる正極活物質粒子の表面に酸化アルミニウムを付着させていない正極活物質を用いた比較例1,1a〜1eの非水電解質二次電池や、コバルト酸リチウムからなる正極活物質粒子の表面に酸化アルミニウムが機械的に付着されて偏在した状態になった正極活物質を用いた比較例2の非水電解質二次電池に比べて、前記の高温連続充電試験後における電池の厚み増加量が何れも減少する共に、前記の高温連続充電試験後における残存容量率、復帰容量率及び充放電効率も何れも向上していた。
特に、充電電圧が4.30V(リチウム金属基準4.40V)以上になった各非水電解質二次電池を比較した場合、比較例1,1a〜1c,2の各非水電解質二次電池においては、上記の充放電効率が大きく低下していたのに対して、実施例1,1A〜1Cの各非水電解質二次電池においては、上記の充放電効率が低下するということがなかった。
また、充電電圧が4.37V(リチウム金属基準4.47V)以上になった各非水電解質二次電池を比較した場合、比較例1,1a,2の各非水電解質二次電池においては、電池の厚み増加量が急激に増加していたのに対して、実施例1,1Aの各非水電解質二次電池においては、電池の厚み増加量が抑制されており、特に充電電圧が4.40V(リチウム金属基準4.50V)になった比較例1,2の非水電解質二次電池に比べて、実施例1の非水電解質二次電池は、電池の厚み増加量が大幅に減少していた。
(実施例12)
実施例12においては、上記の実施例1における正極の作製において、コバルト酸リチウムの表面に水酸化アルミニウムを付着させるにあたり、前記のコバルト酸リチウム1000gをイオン交換水5リットル中に投入したものに、3.36gの硫酸アルミニウムを100mlのイオン交換水に溶解させた硫酸アルミニウム水溶液を添加させ、水酸化ナトリウムを加えて溶液のpHを調整するにあたり、溶液のpHを9.0に調整し、それ以外は、上記の実施例1の場合と同様にし、上記のコバルト酸リチウムからなる正極活物質粒子に対して、その表面に付着された酸化アルミニウムの付着量が0.5質量%になった正極活物質を得た。
実施例12においては、上記の実施例1における正極の作製において、コバルト酸リチウムの表面に水酸化アルミニウムを付着させるにあたり、前記のコバルト酸リチウム1000gをイオン交換水5リットル中に投入したものに、3.36gの硫酸アルミニウムを100mlのイオン交換水に溶解させた硫酸アルミニウム水溶液を添加させ、水酸化ナトリウムを加えて溶液のpHを調整するにあたり、溶液のpHを9.0に調整し、それ以外は、上記の実施例1の場合と同様にし、上記のコバルト酸リチウムからなる正極活物質粒子に対して、その表面に付着された酸化アルミニウムの付着量が0.5質量%になった正極活物質を得た。
そして、このようにして得た正極活物質を用いる以外は、上記の実施例1の場合と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
(実施例13)
実施例13においては、上記の実施例1における正極の作製において、コバルト酸リチウムの表面に水酸化アルミニウムを付着させるにあたり、前記のコバルト酸リチウム1000gをイオン交換水5リットル中に投入したものに、3.36gの硫酸アルミニウムを100mlのイオン交換水に溶解させた硫酸アルミニウム水溶液を添加させ、水酸化ナトリウムを加えて溶液のpHを調整するにあたり、溶液のpHを8.0に調整し、それ以外は、上記の実施例1の場合と同様にし、上記のコバルト酸リチウムからなる正極活物質粒子に対して、その表面に付着された酸化アルミニウムの付着量が0.5質量%になった正極活物質を得た。
実施例13においては、上記の実施例1における正極の作製において、コバルト酸リチウムの表面に水酸化アルミニウムを付着させるにあたり、前記のコバルト酸リチウム1000gをイオン交換水5リットル中に投入したものに、3.36gの硫酸アルミニウムを100mlのイオン交換水に溶解させた硫酸アルミニウム水溶液を添加させ、水酸化ナトリウムを加えて溶液のpHを調整するにあたり、溶液のpHを8.0に調整し、それ以外は、上記の実施例1の場合と同様にし、上記のコバルト酸リチウムからなる正極活物質粒子に対して、その表面に付着された酸化アルミニウムの付着量が0.5質量%になった正極活物質を得た。
そして、このようにして得た正極活物質を用いる以外は、上記の実施例1の場合と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
ここで、上記の実施例12,13において得た各正極活物質をSEMにより観察した結果、コバルト酸リチウムの表面に、上記の実施例1における正極活物質よりも、さらに微細な繊維状及び/又は扁平板状になった酸化アルミニウムの突起がより均一に分散されて付着された状態になっていた。
そして、上記のように作製した実施例12,13の各非水電解質二次電池を、上記の実施例1及び比較例1の各非水電解質二次電池の場合と同様に、充電電圧が4.40V(リチウム金属基準4.50V)になるように充電させ、上記の場合と同様にして、高温連続充電試験後における各非水電解質二次電池の厚み増加量、高温連続充電試験後の残存容量率(%)、高温連続充電試験後の復帰容量率(%)及び高温連続充電試験後の充放電効率(%)を求め、これらの結果を、上記の実施例1及び比較例1の各非水電解質二次電池の結果と合わせて下記の表6に示した。
この結果、上記の実施例12,13の各非水電解質二次電池は、上記の実施例1の非水電解質二次電池よりも、高温連続充電試験後における電池の厚み増加量がさらに減少すると共に、高温連続充電試験後における残存容量率、復帰容量率及び充放電効率もさらに向上していた。
これは、前記のように実施例12,13における正極活物質においては、コバルト酸リチウムの表面に、上記の実施例1における正極活物質よりも微細な繊維状及び/又は扁平板状になった酸化アルミニウムの突起がより均一に分散されて付着された状態になっていたためであると考えられる。
10 扁平電極体
11 正極
11a 正極集電タブ
12 負極
12a 負極集電タブ
13 セパレータ
20 電池容器
11 正極
11a 正極集電タブ
12 負極
12a 負極集電タブ
13 セパレータ
20 電池容器
Claims (16)
- 正極活物質粒子の表面に突起状のAl含有酸化物及び/又はAl含有水酸化物が均一に分散されて付着されていることを特徴とする非水電解質二次電池用正極活物質。
- 請求項1に記載の非水電解質二次電池用正極活物質において、上記の突起状のAl含有酸化物及び/又はAl含有水酸化物が、繊維状及び/又は扁平板状になっていることを特徴とする非水電解質二次電池用正極活物質。
- 請求項1又は請求項2に記載の非水電解質二次電池用正極活物質において、上記の正極活物質粒子に対する上記の突起状のAl含有酸化物及び/又はAl含有水酸化物の付着量が0.03質量%以上であることを特徴とする非水電解質二次電池用正極活物質。
- 請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の非水電解質二次電池用正極活物質において、上記の正極活物質粒子の表面に均一に分散されて付着されている付着物が、突起状のAl含有酸化物であることを特徴とする非水電解質二次電池用正極活物質。
- 請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の非水電解質二次電池用正極活物質において、上記の正極活物質粒子の表面に、さらにリン酸化合物が付着されていることを特徴とする非水電解質二次電池用正極活物質。
- 請求項5に記載の非水電解質二次電池用正極活物質において、上記のリン酸化合物がリン酸三リチウムであることを特徴とする非水電解質二次電池用正極活物質。
- 請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法であって、Al塩を溶解させた水溶液中において正極活物質粒子の表面にAl含有水酸化物を析出させる工程と、Al含有水酸化物が析出された正極活物質粒子を熱処理する工程とを有することを特徴とする非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
- 請求項7に記載の非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法において、Al塩を溶解させた水溶液中において正極活物質粒子の表面にAl含有水酸化物を析出させるにあたり、上記のAl塩を溶解させた水溶液のpHを7〜11の範囲に調整することを特徴とする非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
- 請求項7に記載の非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法において、Al塩を溶解させた水溶液中において正極活物質粒子の表面にAl含有水酸化物を析出させるにあたり、上記のAl塩を溶解させた水溶液のpHを7〜9の範囲に調整することを特徴とする非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
- 請求項7〜請求項9の何れか1項に記載の非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法において、Al含有水酸化物が析出された正極活物質粒子を熱処理する温度を200℃以上にしたことを特徴とする非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
- 請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の非水電解質二次電池用正極活物質を用いたことを特徴とする非水電解質二次電池用正極。
- 正極と、負極と、非水電解液とを備えた非水電解質二次電池において、上記の正極に請求項11に記載の非水電解質二次電池用正極を用いたことを特徴とする非水電解質二次電池。
- 請求項12に記載の非水電解質二次電池において、リチウム金属を基準として上記の正極が4.40V以上に充電されることを特徴とする非水電解質二次電池。
- 請求項12に記載の非水電解質二次電池において、リチウム金属を基準として上記の正極が4.43V以上に充電されることを特徴とする非水電解質二次電池。
- 請求項12に記載の非水電解質二次電池において、リチウム金属を基準として上記の正極が4.47V以上に充電されることを特徴とする非水電解質二次電池。
- 請求項12〜請求項15の何れか1項に記載の非水電解質二次電池が50℃以上で使用される場合があることを特徴とする非水電解質二次電池。
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JP5447576B2 (ja) | 非水電解質二次電池用正極活物質、非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法、非水電解質二次電池用正極及び非水電解質二次電池 |
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