JPH11263705A - 抗菌剤及び抗菌性樹脂組成物 - Google Patents

抗菌剤及び抗菌性樹脂組成物

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JPH11263705A
JPH11263705A JP6664798A JP6664798A JPH11263705A JP H11263705 A JPH11263705 A JP H11263705A JP 6664798 A JP6664798 A JP 6664798A JP 6664798 A JP6664798 A JP 6664798A JP H11263705 A JPH11263705 A JP H11263705A
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JP
Japan
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zinc oxide
fine powder
oxide fine
resin
weight
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JP6664798A
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English (en)
Inventor
Kaoru Kojima
薫 兒島
Eiki Takeshima
鋭機 竹島
Junji Saida
淳治 才田
Hiroshige Nakamura
浩茂 中村
Michio Nakane
通雄 中根
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Toyo Ink Mfg Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
Nisshin Steel Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 樹脂中に練り込んだ場合でも、樹脂を変色さ
せることなく、少量で優れた抗菌性を短時間に発現する
抗菌剤を提供する。 【構成】 Ag被覆された平均粒径1μm以下の酸化亜
鉛微粉末と未被覆の酸化亜鉛微粉末との混合物からなる
抗菌剤である。Ag被覆は、酸化亜鉛微粉末に対して1
〜10重量%の被覆率で乾式法により設けられる。Ag
被覆酸化亜鉛微粉末及び未被覆酸化亜鉛微粉末を0.1
〜5重量%の配合割合で樹脂に分散させると、光照射に
曝される環境でも樹脂を着色・変色させることなく、樹
脂,塗料,繊維,化粧品等に良好な抗菌性が付与され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂,塗料,繊
維,化粧品等に対する無着色の添加剤や塗布剤として使
用され、優れた抗菌性を発揮する抗菌剤及びこの抗菌剤
を配合した樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】生活環境の高レベル化に伴って清潔志向
が強くなってきており、抗菌剤によって抗菌性を付与し
た各種生活用品が市販されている。有機系抗菌剤として
は、界面活性剤系,ビグアナイド系,アルコール系,フ
ェノール系,アニリド系,沃素系,イミダゾール系,チ
アゾール系,イソチアゾロン系,トリアジン系,ニトリ
ル系,フッ素系,糖質系,トロポロン系,有機金属系等
が知られている。無機系抗菌剤としては、ゼオライト,
シリカゲル,ガラス,リン酸カルシウム,リン酸ジルコ
ニウム,ケイ酸カルシウム,酸化チタン,酸化亜鉛,シ
リカ,アルミナ等の無機質粉末にAg,Cu,Zn等の
抗菌性金属を担持させた抗菌剤が知られている。
【0003】無機系抗菌剤は、有機系抗菌剤に比較する
と揮発や分解がなく、溶出量も少ないため長期間にわた
って良好な抗菌性が持続する。また、耐熱性にも優れ、
人体に対する安全性も高いことから、広範な分野での使
用が期待されている。なかでも、強い抗菌作用を呈する
Agは、各種の無機系抗菌剤に多用されている。たとえ
ば、ポリオレフィン等の樹脂に無機系抗菌剤を配合した
後、繊維状,フィルム状,線状等の種々の形状に成形加
工することにより、抗菌性を付与したプラスチック製品
として各種用途に使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、無機系抗菌剤
は、抗菌性が効果的に発現し難く、所望の抗菌性を得る
ためには多量使用が必要であった。たとえば、大腸菌,
黄色ブドウ球菌,黒麹黴等に対する抗菌剤自体のMIC
値(菌の最少発育阻止濃度)は、有機系抗菌剤ではそれ
ぞれ15ppm,8ppm,3ppm程度であるのに対
し、無機系抗菌剤ではそれぞれ125ppm,250p
pm,1,000ppm程度と大きく、有機系抗菌剤の
1/10以下の抗菌作用しか得られない。また、無機系
抗菌剤は、有機系抗菌剤に比べて高価である。このよう
な高価な抗菌剤の多量使用は、経済的観点や資源的観点
からしても好ましくない。
【0005】更には、無機系抗菌剤を樹脂中に練り込ん
だ場合、抗菌性が極めて発現し難いことも欠点である。
抗菌性が発現し難い理由は、成形品中を透過してくる水
分によってAg,Cu,Zn等の金属がイオン化し、更
に成形品表面まで移動してくるのに長時間かかることが
原因であると考えられている。樹脂中に練り込んだ無機
系抗菌剤の抗菌性を短時間で発現させる方法として、ポ
リオレフィン系樹脂やABS系樹脂に界面活性剤を混合
することが特開平8−208945号公報,特開平9−
12788号公報等で紹介されている。しかし、単に界
面活性剤を混合しただけでは、抗菌性の発現が十分でな
い。また、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子を予
め被覆した無機系抗菌剤を樹脂に配合することが特開平
9−49638号公報で紹介されているが、水溶性高分
子の被覆によっても依然として抗菌性の発現が十分でな
い。
【0006】そこで、本発明者等は、粒径1μm以下の
酸化亜鉛微粉末にAg又はAg合金を被覆するとき、短
時間に優れた抗菌作用が発現することを見い出し、別途
出願した。本発明は、別途提案したAg被覆酸化亜鉛微
粉末の抗菌剤を更に改善するものであり、Ag被覆酸化
亜鉛微粉末に未被覆の酸化亜鉛微粉末を共存させること
により、樹脂中に練り込んだ場合でもAg又はAg合金
による着色を抑え、少量で優れた抗菌性を短時間に発現
する抗菌剤を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の抗菌剤は、その
目的を達成するため、Ag又はAg合金で被覆した平均
粒径1μm以下の酸化亜鉛微粉末と平均粒径1μm以下
の未被覆酸化亜鉛微粉末を混合したものである。Ag又
はAg合金(以下、Agで代表させる)を被覆した酸化
亜鉛微粉末と未被覆の酸化亜鉛微粉末との混合比は、
1:1〜1:100の範囲で適宜定められる。Ag被覆
は、酸化亜鉛微粉末に対してAg換算で1〜10重量%
の被覆率で粉末スパッタリング,真空蒸着,イオンプレ
ーティング等の乾式法により設けることが好ましい。A
g被覆酸化亜鉛微粉末及び未被覆の酸化亜鉛微粉末を併
用し、これらを樹脂,塗料,繊維,化粧品等に適当量添
加することによって、得られる成形品,塗膜等に抗菌性
が付与される。抗菌性の発現には、成形品や塗膜中の主
たる成分、たとえば樹脂100重量部に対してAg被覆
酸化亜鉛微粉末及び未被覆の酸化亜鉛微粉末を合計量で
0.1〜5重量部含有させることが好ましい。また、溶
媒に分散させたAg被覆酸化亜鉛微粉末を対象物の表面
にスプレーすると、その表面を抗菌化することも可能で
ある。
【0008】
【作用】本発明者等は、樹脂に練り込まれる抗菌剤につ
いて種々調査・研究した結果、抗菌剤の粒径が小さくな
るほど、短期間で優れた抗菌剤が発現することを見い出
した。粒径が小さくなるほど粉末の比表面積が大きくな
り活性度が高くなることは一般的に知られているところ
であるが、微粉末として粒径1μm以下の酸化亜鉛を選
択し、この微粉末の表面をAg被覆するとき、樹脂に対
する均一分散性が向上することは勿論、Agの溶出量も
増加することを解明した。その結果、樹脂に練り込む抗
菌剤の配合割合を減らしても、十分な抗菌性が短時間で
発現される抗菌剤となる。また、抗菌性だけでなく、胞
子類の成長を抑制する防カビ性も得られる。以下の説明
では、防カビ性を「抗菌性」に包含させて説明してい
る。
【0009】Ag被覆した酸化亜鉛微粉末を抗菌剤とし
て使用するとき、Agの溶出量が多くなることは次のよ
うに推察される。たとえば、平均粒径が0.8μmの酸
化亜鉛微粉末は、比表面積が約7m2 /gと大きく、
0.1〜1重量%と少量の配合割合で樹脂に練り込んで
も極めて均一に分散する。しかも、酸化亜鉛微粉末の表
面にAg被覆が設けられているので、樹脂に対するAg
の単位重量当りの接触面積も大きくなる。更には、Ag
の溶出に酸化亜鉛が触媒的な働きをしていることも一因
と考えられる。
【0010】これに対し、平均粒径が数μmの多孔質ゼ
オライトや多孔質シリカゲル等では、粒径が大きく、樹
脂への分散性が悪い。しかも、担持されたAgは、ゼオ
ライトやシリカゲルの多孔質構造内部に取り込まれてい
るため、樹脂に対する単位重量当りの接触面積もそれほ
ど大きくならない。そのため、抗菌性発現に必要なAg
の溶出量を確保するため、配合割合を多くすることが強
いられる。しかし、Ag被覆酸化亜鉛微粉末を単体で樹
脂に練り込むと、Ag被覆酸化亜鉛微粉末自体は白色で
あるが、Ag被覆層が光によって黄色〜茶色に変色し易
い。また、樹脂練込み時の熱や使用中の光に影響されて
Ag被覆層と樹脂との間で反応が生じ、樹脂成形物等が
黄変する虞れがある。この傾向は、抗菌性を高めるため
に厚いAg被覆層を形成した場合や樹脂に対するAg被
覆酸化亜鉛微粉末の配合量を多くした場合に生じがちで
ある。
【0011】Ag被覆層に起因する樹脂の着色は、未被
覆の酸化亜鉛微粉末を共存させることにより抑制され
る。未被覆の酸化亜鉛微粉末により着色が抑制される詳
細なメカニズムは明らかでないが、後述する実施例でも
みられるように未被覆の酸化亜鉛微粉末の配合によって
樹脂の着色が防止される。着色防止には、未被覆の酸化
亜鉛微粉末をAg被覆酸化亜鉛微粉末と当量以上の割合
で混合することが好ましい。しかし、過剰量の未被覆酸
化亜鉛微粉末を混合すると、樹脂に対するAg被覆酸化
亜鉛微粉末と未被覆の酸化亜鉛微粉末との合計配合量が
多くなりすぎ、分散不良,機械物性の低下等の問題が生
じる。そこで、Ag被覆酸化亜鉛微粉末と未被覆の酸化
亜鉛微粉末との混合比を1:1〜1:100の範囲で調
整することが好ましい。
【0012】
【実施の形態】本発明で使用する酸化亜鉛の微粉末は、
蓚酸亜鉛を空気中400℃で加熱分解する方法や、ヒド
ロキシ炭酸亜鉛の加熱分解,金属亜鉛の燃焼等によって
製造される。この種の酸化亜鉛の微粉末は、ゴムの加硫
促進補助剤,塗料原料,顔料原料,絵の具原料,医薬
品,硬質ガラス原料,陶磁器やほうろうの釉薬,有機合
成触媒,電池,電子写真材料,ガスセンサー,フェライ
トコア,印刷用インキ,化粧品等に従来から使用されて
おり、亜鉛華,亜鉛白,ジンサイト,チャイニーズホワ
イト,ジンクホワイト等として市販されている。酸化亜
鉛の微粉末は、単体でも抗菌性を呈するものである(特
開平5−140331号公報,特開平8−59890号
公報参照)が、AgやCuに比較すると極めて弱い抗菌
性である。弱い抗菌性を補うため多量の酸化亜鉛微粉末
を樹脂に練り込もうとすると、耐熱性,耐候性,機械的
性質等の特性が低下する原因になる。そのため、現実的
には、酸化亜鉛微粉末単体は抗菌剤として使用されてい
ない。
【0013】粒径が1μm以下の微粉末にAg被覆を施
す方法としては、本発明者等が開発した粉末スパッタリ
ング法が適している。粉末スパッタリング法は、水を全
く使用しない乾式法であり、流動状態に維持した酸化亜
鉛粉末に向けてAg蒸気をスパッタリングすることによ
り、酸化亜鉛微粉末の表面にAg被覆層を直接形成する
ことができる。たとえば、特開平2−153068号公
報で紹介したように、粉末を入れた容器を回転させるこ
とにより粉末の流動層を維持し、この粉末流動層に所定
金属をスパッタリングする装置が使用される。また、真
空蒸着,イオンプレーティング等によっても、酸化亜鉛
微粉末の表面にAg被覆層が直接形成される。これに対
し、イオン交換法,キレート法,包接化合物法等の湿式
法では、水,アルカリ,酸の何れに対しても酸化亜鉛が
溶けるため、酸化亜鉛微粉末の表面にAgを担持させる
ことはできない。因みに、18℃の水に対する酸化亜鉛
の溶解度は0.42mg/100mlである。また、両
性酸化物である酸化亜鉛は、酸と反応して亜鉛塩とな
り、アルカリと反応して亜鉛酸塩となって水に溶ける。
【0014】酸化亜鉛微粉末に施すAg被覆としては、
Ag単体の外に、Cu,Zn,Sn,Ni,Cr,C
o,Sb,Ti,Al等の1種又は2種以上を含むAg
合金を使用できる。なかでも、防カビ性に効果のあるC
u,チオパチルス菌等の特性の細菌に対して抗菌性を呈
するSn,Ni等を含む合金で酸化亜鉛微粉末を被覆す
ると、Agに由来する抗菌性に加えてこれらの効果を発
揮する抗菌剤となる。ただし、Agの抗菌性を確保する
ため、合金元素の含有量は合計量で10重量%以下にす
ることが好ましい。
【0015】乾式法でAg被覆を施した粒径1μm以下
の酸化亜鉛微粉末は、従来の抗菌剤に比較して極めて大
きな溶出速度を示す。大きな溶出速度は、次のような現
象によるものと推察される。たとえば、Ag被覆酸化亜
鉛微粉末を樹脂に練り込み成形品を得た場合、成形品中
を透過してきた水分によってZnがイオン化し、Agや
Cuに比較して非常に早い速度でZnイオンが成形品表
面に移行する。このZnイオンの移行に伴ってAgイオ
ンの移行も加速される。このような現象は、平均粒径が
1μm以下の酸化亜鉛微粉末の表面に数十Åの厚みでA
gの超微粒子が付着している状態により初めて発現する
ものであり、イオン化したZnが成形品中を移動する際
にAgイオンも巻き込まれるものと考えられる。実際、
Agの微粉末を酸化亜鉛の微粉末と混合しただけでは、
成形品表面へのAgの移行はほとんど進行しない。
【0016】酸化亜鉛微粉末に対するAgの被覆率は、
1〜10重量%(特に3〜7重量%)の範囲が好まし
い。被覆率が1重量%に満たないと、担持されるAgの
絶対量が少なくなり、樹脂中に多量のAg被覆酸化亜鉛
微粉末を配合しないと必要な抗菌性が発現しない。Ag
被覆率を多くするほど、樹脂に対するAg被覆酸化亜鉛
微粉末の配合割合を減らすことができる。しかし、10
重量%を超える被覆率では、微粉末粒子の全表面をAg
被覆が覆ってしまい、Ag溶出に有効なZnのイオン化
反応が抑制される虞れがある。
【0017】Ag被覆酸化亜鉛微粉末及び未被覆の酸化
亜鉛微粉末を併用し、樹脂,塗料,繊維,化粧品等の各
種材料に添加又は塗布される。たとえば、ポリエチレ
ン,ポリプロピレン,ポリスチレン,ABS,ポリエス
テル,ポリアミド,ポリカーボネート,シリコーン樹
脂,フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂に練り込み、射出成
形,押出し成形等で成形するとき、抗菌性が付与された
プラスチック製品が得られる。また、エポキシ樹脂,フ
ェノール樹脂,尿素樹脂等の熱硬化性樹脂、アルキッド
樹脂,セルロース樹脂,ビニル樹脂等の塗料用樹脂、ア
クリル樹脂系やウレタン樹脂系の接着剤等に添加すると
き、抗菌性を付与した各種製品が得られる。なお、樹脂
に対するAg被覆酸化亜鉛微粉末の配合割合を過度に減
らすと、樹脂中にAg被覆酸化亜鉛微粉末を均一に分散
させることが困難になる。
【0018】前述したような種々の熱可塑性樹脂とAg
被覆酸化亜鉛微粉末及び未被覆酸化亜鉛微粉末とを練り
込み成形品を得るには、Ag被覆酸化亜鉛微粉末及び
未被覆酸化亜鉛微粉末を高濃度に含有する熱可塑性樹脂
組成物、いわゆるマスターバッチを調合し、マスターバ
ッチを熱可塑性樹脂で希釈し、成形品を得る方法,A
g被覆酸化亜鉛微粉末を高濃度に含有するマスターバッ
チと未被覆酸化亜鉛微粉末を高濃度に含有するマスター
バッチとをそれぞれ調合し、2種類のマスターバッチを
熱可塑性樹脂で希釈し、成形品を得る方法,Ag被覆
酸化亜鉛微粉末及び未被覆酸化亜鉛微粉末を含む熱可塑
性樹脂組成物を希釈することなく、そのまま成形加工し
て成形品を得る方法等がある。の方法による場合、成
形加工前のAg被覆酸化亜鉛微粉末及び未被覆の酸化亜
鉛微粉末を含む熱可塑性樹脂組成物を着色ペレット又は
コンパウンドという。
【0019】の方法では、マスターバッチ中のAg被
覆酸化亜鉛微粉末及び未被覆の酸化亜鉛微粉末の量は特
に限定されるものではないが、マスターバッチ自体の製
造容易性を考慮すると、Ag被覆酸化亜鉛微粉末及び未
被覆酸化亜鉛微粉末の量は3〜60重量%,熱可塑性樹
脂の量は97〜40重量%が好ましい。マスターバッチ
を用いる場合、得られる成形品に抗菌性を発現させるべ
く、熱可塑性樹脂100重量部に対しAg被覆酸化亜鉛
微粉末及び未被覆の酸化亜鉛微粉末が0.1〜5重量部
(好ましくは0.3〜3重量部)となるように、マスタ
ーバッチを熱可塑性樹脂で適度に希釈する。Ag被覆酸
化亜鉛微粉末及び未被覆の酸化亜鉛微粉末の量が0.1
重量部より少ないと、樹脂中にAg被覆酸化亜鉛微粉末
及び未被覆の酸化亜鉛微粉末のを均一分散させることが
困難になるばかりでなく、Agの絶対量が少なくなるた
め十分な抗菌性を発現し難い。他方、5重量部を超える
多量のAg被覆酸化亜鉛微粉末及び未被覆の酸化亜鉛微
粉末を配合しても、配合量増加に見合った抗菌性の改善
がみられず、却って着色,コスト高等の欠点が生じる。
【0020】なお、マスターバッチの製造に用いる熱可
塑性樹脂と希釈用の熱可塑性樹脂は、同種の樹脂又は異
種の樹脂何れであってもよい、すなわち、マスターバッ
チの汎用性の観点からは、ある1種の樹脂でマスターバ
ッチを製造し、マスターバッチを種々の熱可塑性樹脂で
希釈することが好ましい。他方、マスターバッチと希釈
用熱可塑性樹脂の相溶性の観点からは、同種の樹脂を用
いることが好ましい。の方法による場合でも、それぞ
れのマスターバッチに含まれるAg被覆酸化亜鉛微粉末
や未被覆の酸化亜鉛微粉末の量は特に制約されるもので
はなく。2種のマスターバッチを適当量用いて得た成形
品中の熱可塑性樹脂100重量部に対しAg被覆酸化亜
鉛微粉末及び未被覆の酸化亜鉛微粉末が0.1〜5重量
部となるように、2種のマスターバッチを熱可塑性樹脂
で希釈すればよい。配合比0.1〜5重量部が好ましい
理由は、の場合と同様であり、またマスターバッチを
製造するための熱可塑性樹脂と希釈用の熱可塑性樹脂の
異同についても同様である。
【0021】希釈を必要としない着色ペレット又はコン
パウンドを用いて成形品を得るの場合、成形品に要求
される抗菌性を確保するために必要な量、すなわちAg
被覆酸化亜鉛微粉末及び未被覆の酸化亜鉛微粉末を合計
で0.1〜5重量部、熱可塑性樹脂100重量部に対し
て配合することが好ましい。この場合の配合量0.1〜
5重量部が好ましい理由は、の場合と同様である。マ
スターバッチを用いる場合も、着色ペレットを用いる場
合も、その理由はいまだ詳細に解明されていないが、成
形品の主たる成分となる熱可塑性樹脂の種類によって抗
菌性の発現の程度が若干異なる。たとえば、ABSの場
合は、ポリプロピレンよりも抗菌性が発現し難いので、
ポリプロピレンの場合に比較して若干多めにAg被覆酸
化亜鉛微粉末を配合することが好ましい。
【0022】Ag被覆酸化亜鉛微粉末及び未被覆酸化亜
鉛微粉末の混合物を樹脂に混合する際、酸化防止剤,紫
外線吸収剤,光安定剤等を添加することが好ましい。酸
化防止剤としては、フェノール系抗酸化剤,リン系酸化
防止剤,イオウ系酸化防止剤等があり、成形加工時の熱
による樹脂の劣化を防止する。紫外線吸収剤には各種の
ベンゾトリアゾール系化合物があり、光安定剤としては
各種のヒンダードアミン系化合物があり、何れも成形品
の耐候性を改善する。また、必要に応じて潤滑剤,顔
料,染料,顔料分散剤,静電防止剤等を添加することも
できる。Ag被覆酸化亜鉛微粉末及び未被覆酸化亜鉛微
粉末の混合物が添加された樹脂は、酸化亜鉛微粉末を均
一に分散させるため、常法に従って適宜の方法で混練さ
れる。たとえば、熱可塑性樹脂組成物では、バンバリミ
キサ,タンブラ,ブレンダ,ナウタミキサ,混練ロー
ル,1軸又は2軸のベント付きエクストルーダ等により
加熱混合され、押出し機や射出成形器等で所定形状に成
形される。
【0023】
【実施例】実施例1:微粉末を装入した容器を回転させ
て容器内部に微粉末の流動層を作り、微粉末流動層にス
パッタリングする粉末スパッタリング装置(特開平2−
153068号公報)を用い、市販の酸化亜鉛微粉末
(平均粒径0.8μm,堺化学工業株式会社製)の表面
に被覆率1重量%でAgを被覆層を形成した。ポリプロ
ピレン樹脂(J−740,三井化学工業株式会社製)1
00重量部に対し、Ag被覆酸化亜鉛微粉末を0.05
重量部,酸化防止剤(イルガノックスB−225,チバ
ガイギー社製)を0.2重量部,紫外線吸収剤(チヌビ
ン326,チバガイギー社製)を0.1重量部,光安定
剤(サノールLS−770,三共株式会社製)を0.2
重量部,未被覆酸化亜鉛微粉末(平均粒径0.8μm,
堺化学工業株式会社製)を0.25重量部配合し、均一
に混練した。得られたコンパウンドを220℃で射出成
形し、厚さ2mm,長さ100mm,幅100mmのプ
レートを得た。
【0024】実施例2:実施例1と同じ粉末スパッタリ
ング装置を用い、被覆率5重量%でAgを被覆層を形成
した酸化亜鉛微粉末を得た。ABS樹脂(ABS−1
2,日本合成ゴム株式会社製)100重量部に対し、A
g被覆酸化亜鉛微粉末を0.1重量部,未被覆酸化亜鉛
微粉末を0.9重量部,酸化防止剤(イルガノックスB
−225,チバガイギー社製)を0.1重量部,紫外線
吸収剤(チヌビン326,チバガイギー社製)を0.2
重量部,光安定剤(サノールLS−770,三共株式会
社製)を0.3重量部配合し、均一に混練した。得られ
たコンパウンドを220℃で射出成形し、実施例1と同
じサイズのプレートを得た。
【0025】実施例3:実施例1と同じ粉末スパッタリ
ング装置を用い、被覆率7重量%でAgを被覆層を形成
した酸化亜鉛微粉末を得た。ポリスチレン樹脂(スチレ
ンG−20,新日鐵化学株式会社製)100重量部に対
し、Ag被覆酸化亜鉛微粉末を0.15重量部,未被覆
酸化亜鉛微粉末を2.85重量部,酸化防止剤(イルガ
ノックスB−225,チバガイギー社製)を0.1重量
部,紫外線吸収剤(チヌビン326,チバガイギー社
製)を0.2重量部,光安定剤(サノールLS−77
0,三共株式会社製)を0.1重量部,酸化チタンを
0.5重量部配合し、均一に混練した。得られたコンパ
ウンドを実施例1と同じサイズのプレートに射出成形し
た。
【0026】実施例4:実施例1と同じ粉末スパッタリ
ング装置を用い、被覆率10重量%でAgを被覆層を形
成した酸化亜鉛微粉末を得た。ポリカーボネート樹脂
(タフロン−2200,出光石油化学株式会社製)10
0重量部に対し、Ag被覆酸化亜鉛微粉末を0.2重量
部,未被覆酸化亜鉛微粉末を3.8重量部,酸化防止剤
(イルガノックスB−225,チバガイギー社製)を
0.2重量部,紫外線吸収剤(チヌビン326,チバガ
イギー社製)を0.2重量部,光安定剤(サノールLS
−770,三共株式会社製)を0.1重量部配合し、均
一に混練した。得られたコンパウンドを実施例1と同じ
サイズのプレートに射出成形した。
【0027】実施例5:実施例1と同じポリプロピレン
樹脂84重量部に対し、同じくAg被覆酸化亜鉛微粉末
1重量部,酸化防止剤4重量部,紫外線吸収剤2重量
部,光安定剤4重量部及び未被覆の酸化亜鉛微粉末5重
量部を配合し、均一に混練してマスターバッチを得た。
得られたマスターバッチ5.3重量部を実施例1と同じ
ポリプロピレン樹脂100重量部で希釈し、220℃で
射出成形して、厚さ2mm,長さ100mm,幅100
mmのプレートを得た。
【0028】実施例6:実施例2と同じABS樹脂10
0重量部に対し、実施例1と同じAg被覆酸化亜鉛微粉
末5重量部を配合し、均一に混練してマスターバッチI
を得た。また、実施例2と同じABS樹脂76.67重
量部に対し、実施例1と同じ酸化防止剤3.33重量
部,紫外線吸収剤1.67重量部,光安定剤3.33重
量部及び未被覆の酸化亜鉛微粉末15.00重量部を配
合し、均一に混練してマスターバッチIIを得た。マスタ
ーバッチI2.2重量部及びマスターバッチII6.5重
量部を実施例2と同じABS樹脂100重量部で希釈
し、220℃で射出成形して、厚さ2mm,長さ100
mm,幅100mmのプレートを得た。
【0029】比較例1:Ag被覆酸化亜鉛微粉末を配合
しない以外は実施例2と同じ樹脂組成物を調製し、実施
例1と同じサイズのプレートに射出成形した。 比較例2:ABS樹脂(ABS−12,日本合成ゴム株
式会社製)100重量部に対し、Agの還元微粉末(平
均粒径約2μm,高純度化学株式会社製)を0.02重
量部,酸化亜鉛微粉末(平均粒径0.8μm,堺化学工
業株式会社製)を0.32重量部,酸化防止剤(イルガ
ノックスB−225,チバガイギー社製)を0.1重量
部,紫外線吸収剤(チヌビン326,チバガイギー社
製)を0.2重量部,光安定剤(サノールLS−77
0,三共株式会社製)を0.3重量部配合し、均一に混
練した。得られたコンパウンドから実施例1と同じサイ
ズのプレートを射出成形法で作製した。
【0030】比較例3:実施例1と同じ粉末スパッタリ
ング装置を用い、被覆率10重量%でAgを被覆層を形
成した酸化亜鉛微粉末を得た。ポリカーボネート樹脂
(タフロン−2200,出光石油化学株式会社製)10
0重量部に対し、Ag被覆酸化亜鉛微粉末を0.2重量
部,酸化防止剤(イルガノックスB−225,チバガイ
ギー社製)を0.2重量部,紫外線吸収剤(チヌビン3
26,チバガイギー社製)を0.2重量部,光安定剤
(サノールLS−770,三共株式会社製)を0.1重
量部配合し、均一に混練した。得られたコンパウンドを
実施例1と同じサイズのプレートに射出成形した。
【0031】実施例1〜6及び比較例1〜3で得られた
各成形プレートの色調を目視観察で調査した。また、直
射日光に30日間曝した後で各成形プレートの色調を観
察し、耐変色性を調査した。更に、各成形プレートから
試験片を切り出し、抗菌性試験及び防カビ性試験に供し
た。抗菌性試験は、黄色ブドウ球菌を用い、銀等無機抗
菌剤研究会「銀等無機抗菌剤の自主規格および抗菌試験
法:抗菌・防かび性加工製品の抗菌力試験法(1995
年度版)フィルム密着法」に準じて行った。試験前後の
生菌数をカウントし、生菌数の減少程度に応じて抗菌性
を評価した。防カビ性試験では、直径90mmの滅菌シ
ャーレに混合胞子懸濁液を0.5ml接種し、無機塩寒
天培地10mlを流し込み、直径30mmの円盤状に加
工したプレートを固化する直前の培地中央部に固定し、
28±1℃で7日間培養した。培養試験前後の胞子数を
カウントし、胞子数の減少程度に応じて防カビ性を評価
した。
【0032】試験結果を表1に示す。なお、表1におけ
る評価基準は、抗菌性又は防カビ性が非常に強いものを
++,抗菌性又は防カビ性があるものを+,抗菌性又は防
カビ性が弱いながらも認められるものを±,抗菌性又は
防カビ性がないものを−とした。表1にみられるよう
に、本発明に従ったAg被覆酸化亜鉛微粉末及び未被覆
酸化亜鉛微粉末を練り込んだ樹脂成形体は、Ag配合に
由来する黄変等の着色がなく、何れも優れた抗菌性及び
防カビ性を呈していた。これに対し、ほぼ同量のAg微
粉末及び酸化亜鉛微粉末を配合した比較例2では、生菌
数及び胞子数の実質的な減少が計測されず、抗菌性及び
防カビ性がなかった。しかも、樹脂成形体は、灰黄色の
色調をもち、外観に劣っていた。また、比較的多量のA
g被覆酸化亜鉛微粉末を配合した比較例3では、製造直
後の樹脂成形体は淡黄色であったが、直射日光に30日
間曝された後では黄色みが強くなっていた。
【0033】
【0034】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の抗菌剤
は、1μm以下の酸化亜鉛微粉末にAg被覆層を形成し
ているのでAgイオンの溶出が促進され、Ag特有の優
れた抗菌性が短時間で発現される。また、酸化亜鉛微粉
末の配合により、光照射に曝される環境においても着
色,変色等の悪影響がなく、樹脂の白色性が維持され
る。そのため、抗菌剤の少量配合によっても良好な抗菌
性が樹脂に付与され、内装材,外装材,壁紙,カーペッ
ト,ユニットバス,空調フィルタ,サニタリ−用品,浴
用器具,厨房器具,医療器具,衣料用繊維,靴下,文房
具,水処理部品,食品容器,包装フィルム,抗菌塗装等
として広範な分野で使用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 才田 淳治 千葉県市川市高谷新町7番1号 日新製鋼 株式会社技術研究所内 (72)発明者 中村 浩茂 千葉県市川市高谷新町7番1号 日新製鋼 株式会社技術研究所内 (72)発明者 中根 通雄 東京都中央区京橋二丁目3番13号 東洋イ ンキ製造株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径1μm以下の酸化亜鉛微粉末を
    Ag又はAg合金で被覆したAg被覆酸化亜鉛微粉末
    と、未被覆の酸化亜鉛微粉末との混合粉末からなる抗菌
    剤。
  2. 【請求項2】 酸化亜鉛微粉末に対してAg換算で1〜
    10重量%の被覆率でAg又はAg合金の被覆が乾式法
    で形成されたAg被覆酸化亜鉛微粉末を使用する請求項
    1記載の抗菌剤。
  3. 【請求項3】 樹脂及び請求項1又は2記載の抗菌剤を
    含む抗菌性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 樹脂,平均粒径1μm以下の酸化亜鉛微
    粉末をAg又はAg合金で被覆したAg被覆酸化亜鉛微
    粉末及び未被覆の酸化亜鉛微粉末を含む抗菌性樹脂組成
    物。
  5. 【請求項5】 熱可塑性樹脂,平均粒径1μm以下の酸
    化亜鉛微粉末をAg又はAg合金で被覆したAg被覆酸
    化亜鉛微粉末及び未被覆の酸化亜鉛微粉末を含み抗菌性
    を有する成形用樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 熱可塑性樹脂100重量部に対して、平
    均粒径1μm以下の酸化亜鉛微粉末をAg又はAg合金
    で被覆したAg被覆酸化亜鉛微粉末及び未被覆の酸化亜
    鉛微粉末を合計で0.1〜5重量部分散させている成形
    品。
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