JPH10139929A - 抗菌性樹脂成形体 - Google Patents

抗菌性樹脂成形体

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JPH10139929A
JPH10139929A JP30172696A JP30172696A JPH10139929A JP H10139929 A JPH10139929 A JP H10139929A JP 30172696 A JP30172696 A JP 30172696A JP 30172696 A JP30172696 A JP 30172696A JP H10139929 A JPH10139929 A JP H10139929A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐候性、耐熱性および抗菌性能に優れる樹脂成
形体を得る。 【解決手段】樹脂100重量部に対し、銀含有無機系抗
菌剤を銀含有量が0.002〜0.008重量部となる
ように配合した樹脂組成物よりなる成形体であって、該
銀含有無機系抗菌剤粒子が1平方ミリメートルあたり1
800個以上表面に存在していることを特徴とする樹脂
成形体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗菌性樹脂成形体
に関する。詳しくは、抗菌性能に優れ、且つ耐候性、耐
薬品性の良好な樹脂成形体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、一般消費者の衛生志向の高まりと
ともに樹脂製品に抗菌性を付与するケースが増えつつあ
る。
【0003】樹脂に抗菌性能を付与するためには、一般
的に、有機系あるいは無機系の抗菌剤を添加する方法が
とられるが、有機系抗菌剤は耐熱温度が低く、溶出性が
高いため、作業性や安全性が懸念されており、多くの場
合、無機系抗菌剤が使用されている。
【0004】無機系抗菌剤としては、抗菌活性を有する
銀、亜鉛、銅等の抗菌性金属をまたはこれらを組み合わ
せて、微粉末のゼオライト、シリカ、リン酸ジルコニュ
ウム、その他のセラミックスに担持させたものや、溶解
性ガラスに含有させたものがある。抗菌性金属の中でも
銀イオンは、極めて抗菌性能が高いため、現在上市され
ているほとんどの無機系抗菌剤に銀が用いられている。
【0005】良好な抗菌性能を安定的に得るためには、
銀含有無機系抗菌剤をできるだけ多量に含有させること
が必要である。
【0006】しかし、銀含有無機系抗菌剤を多量に配合
した場合、樹脂と溶融混練する際に硫黄化合物等の添加
剤や、触媒残渣等と反応し、得られる成形体が変色し易
くなる。また、樹脂に配合する銀含有無機系抗菌剤が多
いと、得られた成形体の耐候性や耐熱性等が著しく低下
するため、銀含有無機系抗菌剤の樹脂への配合量はでき
るだけ少量にとどめることが望ましい。
【0007】樹脂成形体中の銀含有無機系抗菌剤を少量
にとどめ、抗菌性能を高くする方法として、成形体表面
への抗菌剤の噴霧や塗布(特開平5−184647)
や、射出成形金型へ抗菌剤を噴霧して成形する方法(特
開平06−263612)があるが、何れも成形工程の
煩雑さや、製品形状が制限されること、および抗菌剤の
密着性に問題があり、充分な方法とはいえなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、溶融混練時や
製品使用時の変色が少なく、耐候性、耐熱性が良好で、
且つ優れた抗菌性能を有する樹脂成形体を得ることが解
決すべき課題であった。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
に鑑み、鋭意研究した結果、銀含有無機抗菌剤の添加量
を少なくし、表面に露出する抗菌剤粒子の数をコントロ
ールする事により得られた樹脂成形体が、耐候性や耐熱
性に優れ、変色等が少なく、且つ抗菌性能に優れること
を見いだし、本発明を完成するに至った。
【0010】即ち、本発明は、樹脂100重量部に対
し、銀含有無機系抗菌剤を銀含有量が0.002〜0.
007重量部となるように配合した樹脂組成物よりなる
成形体であって、該銀含有無機系抗菌剤粒子が1平方ミ
リメートルあたり1800個以上表面に存在しているこ
とを特徴とする樹脂成形体である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の樹脂成形体中には、樹脂
100重量部に対して、銀含有無機系抗菌剤を銀含有量
が0.002〜0.0.008重量部となるように含有
されている。銀含有無機系抗菌剤の含有量が少ないほど
成形品の耐候性は良好であるが、銀含有量が0.002
重量部未満の場合、抗菌性能を発現させることが困難に
なる。また、銀含有量が0.008重量部を越える場
合、成形体の耐候性や耐熱性が低下する。
【0012】本発明の成形体の表面には銀含有無機系抗
菌剤粒子が1平方ミリメートルあたり1800以上存在
していることが重要である。即ち、抗菌剤の含有量が多
い場合でも、成形体表面に存在する抗菌剤粒子数が1平
方ミリメートルあたり1800個未満であると、良好な
抗菌性能が得られない。
【0013】本発明において、成形体表面に存在する抗
菌剤粒子数は、成形体表面を金蒸着し、走査電子顕微鏡
により、倍率1000倍で成形体表面に確認される粒子
径が0.2μm以上の抗菌剤粒子数を測定した値であ
り、該測定値を1平方ミリメートルあたりの粒子数に換
算して示した。また、この場合、凝集した粒子はその凝
集体を一つの粒子として扱う。
【0014】尚、上記成形体に銀含有無機系抗菌剤粒子
以外の無機充填材粒子が存在する態様においては、該抗
菌剤粒子の特定が困難な場合があり、この場合は、電子
線マイクロアナライザーにより銀元素の分布を、粒子径
が0.2μm以上の抗菌剤粒子数を測定し得る精度で観
察することにより測定される。
【0015】銀含有無機系抗菌剤の分散状態が不良であ
ると凝集粒子が多くなり、成形体表面に露出する粒子数
が少なくなるため良好な抗菌性能を得ることが困難にな
ると考えられる。
【0016】本発明に用いられる銀含有無機系抗菌剤
は、銀が無機化合物担体に担持されたもの、あるいは、
銀が溶解性ガラスに含有させたもの等、公知のものを制
限無く用いることができる。
【0017】良好な抗菌性能を得るためには、銀の担持
量は、抗菌剤全体に対して2重量%(wt%)以上、一
般には、2〜10重量%、特に、2〜5重量%であるこ
とが好ましい。また、銀の溶出速度を制御するために、
銀の他に銅や亜鉛を組み合わせて担持してもよい。
【0018】上記抗菌剤の平均粒子径は3μm以下であ
ることが好ましい。粒子径が大きいと、抗菌性能を発現
するために必要な比表面積が小さくなり、抗菌性能の発
現が困難になるため好ましくない。
【0019】上記無機化合物担体としては、ゼオライ
ト、リン酸ジルコニウム、リン酸カルシウム、炭酸カル
シウム、ケイ酸カルシウム、シリカ等が挙げられる。
【0020】本発明で用いられる樹脂は銀含有無機系抗
菌剤を配合可能な樹脂であれば、公知の樹脂が何ら制限
なく使用される。例えば、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、ポリアセタール、ポリアミド、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート、ABS樹脂、
AS樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネイト、ポリ塩化
ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリフェニレンオ
キシド、ポリオキシメチレン、ポリサルフォン及びポリ
イミド等の熱可塑性樹脂が代表的であり、特に、ポリプ
ロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂が好適
である。
【0021】本発明の抗菌性樹脂成形体には、その特性
を著しく阻害しない範囲で、従来用いられている充填
剤、例えば炭酸カルシウム、炭酸ウィスカル、珪酸カル
シウム、タルク、シリカ、カーボン繊維、グラファイ
ト、ガラス繊維、ガラス球、ガラスフレーク、シラスバ
ルーン、クレー、アルミナ、二硫化モリブデン、硫酸バ
リウム、マイカ、ケイソウ土、硫酸アルミニウム、硫酸
カルシュウム、塩基性硫酸マグネシュウム、チタン酸カ
リウム、ウォラストナイト、セピオライト、ゾノトライ
ト、アスベスト等、あるいは着色剤、例えばカーボンブ
ラック、酸化チタン、亜鉛華、ベンガラ、群青、紺青、
アゾ顔料、ニトロソ顔料、レーキ顔料、フタロシアニン
顔料、キナクリドン系顔料、あるいはこれらの複数の種
類の充填剤や顔料を組み合わせて配合することが出来
る。
【0022】本発明では、また、フェノール系、フェニ
ルアルカン系、フォスファイト系等の酸化防止剤;ヒン
ダードアミン系等の安定剤;ベンゾフェノン系、ベンゾ
トリアゾール系、ベンゾエート系等の紫外線吸収剤;芳
香族カルボン酸金属塩、ソルビトール系誘導体、ロジン
系、有機リン酸塩およびタルク等の結晶化核剤;、高級
脂肪酸金属塩、ハイドロタルサイト系等の塩素補足剤;
アミド系、ワックス系、ビスアミド系、有機金属塩系等
の分散剤;アミド系、ワックス系、有機金属塩系、エス
テル系等の滑剤;有機過酸化物等の分解剤、ヒドラジン
系、アミン系等の金属不活性剤;含臭素有機系、リン酸
系、三酸化アンチモン、水酸化マグネシウム、赤リン等
の難燃剤;発泡剤;有機充填剤等、従来用いられている
添加剤、あるいはこれらの複数の種類の添加剤を組み合
わせて配合することができる。
【0023】さらに、本発明の抗菌性樹脂成形体は、そ
の特性を著しく阻害しない範囲で、従来用いられている
カチオン系、アニオン系、非イオン系、両性系の帯電防
止剤、あるいは複数の種類の帯電防止剤を組み合わせて
配合することができる。特に、ポリオキシエチレンアル
キルアミンやポリオキシエチレンアルキルアミドないし
それらの脂肪酸エステル、グリセリンの脂肪酸エステル
等の非イオン系の帯電防止剤が好ましい。また、帯電防
止剤を適量配合することによって、埃等が成形体表面に
付着し難くなり、好ましい。
【0024】本発明において、上記各充填剤および添加
剤の配合は、樹脂の混合で行われる通常の方法を何等制
限無く採用することができる。各成分の添加順序は、特
に規定はない。また、各成分を高濃度に濃縮配合したマ
スターバッチを作り、混合使用することもできる。
【0025】本発明の成形体の製造方法は特に限定され
ず、抗菌剤粒子の分散性を良好にせしめる方法であれ
ば、公知の方法を何ら制限なく用いることができる。
【0026】好適な方法を例示すれば、銀含有無機系抗
菌剤をステアリン酸金属塩等の分散剤とミキサー等を用
いて混合攪拌した後に、樹脂パウダーと、ヒータ付きの
ヘンシェルミキサー等を用いて混合し、二軸高混練押出
機に投入し、抗菌剤のマスターバッチを作成する。次い
で、このマスターバッチと樹脂を二軸高混練押出機を用
いて溶融混練することにより、樹脂中に抗菌剤粒子が良
好に分散したペレットを作成することができる。
【0027】また、更に抗菌剤の成形体表面粒子密度を
高めたい場合には、ペレットを複数回押出機により混練
する方法や、射出成形機にミキシングノズルを装着して
成形する等の方法が好適に採用される。
【0028】このようにして得られた樹脂ペレットを用
い、射出成形、圧縮成形、中空成形、押出成形、シート
成形、フィルム成形等の成形方法により成形体を得る。
【0029】また、本発明の樹脂成形体は、他の樹脂成
形体に、二色成形、圧縮成形等の方法により貼り合わせ
て使用することも可能である。
【0030】
【効果】本発明の抗菌性樹脂成形体は、良好な抗菌性能
を有し、且つ、耐候性、耐熱性および耐光性等も良好で
ある。また、抗菌剤添加量が少なく、分散性も良好であ
るので、透明性樹脂をベースにした場合、透明性の低下
の少ない樹脂成形体となる。従って、従来から樹脂を用
いて成形された様々な製品を抗菌化する目的で用いるこ
とができる。例えば、便座、便蓋、汚物入れ、トイレブ
ラシ、食器洗浄器や食器乾燥機の部品、ジャーポット、
炊飯ジャー、換気扇、まな板、水切り籠、三角コーナ
ー、ボールペンやサインペン等の筆記具の筒体、剃刀や
歯ブラシの柄、浴槽、洗面器、石鹸容器、櫛、ヘアーブ
ラシ、椅子、くず入れ、冷蔵庫のトレイや製氷皿等の部
品、洗濯機の洗濯槽や排水パン、食器、玩具、電話機、
パソコンのキーボード、デスクの引き出しの前板、ドア
トリム、食品容器、弁当箱、等が挙げられる。
【0031】
【実施例】次に、本発明を更に具体的に説明するため
に、以下に実施例および比較例を掲げて説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0032】実施例に先立って実施例及び比較例で用い
た測定方法を説明する。
【0033】1.成形体表面抗菌剤密度 成形体表面を金蒸着し、走査電子顕微鏡(日本電子
(株)製JSM−T220)を用い、成形体表面を10
ヶ所観察し、1000倍で写真撮影を行った。成形体表
面に確認される粒子径0.2μm以上の抗菌剤粒子数を
測定し、1平方ミリメートルあたりの粒子数に換算し
た。粒子数を測定する際に、粒子が凝集したものは、凝
集体を一つの粒子としてカウントした。
【0034】2.抗菌性能 銀等無機抗菌剤研究会「銀等無機抗菌剤の自主規格およ
び抗菌試験法、抗菌加工製品の抗菌力試験法I(199
5年版)フィルム密着法」に準じて、検体の抗菌力試験
を行った。
【0035】(1)試験菌株 Staphylococcus IFO 12732
(黄色ブドウ球菌) (2)試験培地 NA培地:普通寒天培地[栄研化学(株)] 1/500NB培地:肉エキス0.2%を添加した普通
ブイヨン[栄研化学(株)]を500倍に希釈し、pH
を7.0±0.2に調整したもの。
【0036】(3)菌の調整 NA培地で37±1℃、16〜24時間前培養した試験
菌株をNA培地に再度接種して37±1℃、16〜20
時間培養した菌体を1/500NB培地に均一に分散さ
せ、1ml当たりの菌数が2.0×105〜1.0×1
6となるように調整した。
【0037】(4)試料の調整 試料(樹脂成形体)を5cm×5cmの大きさに切断
後、99.5%(V/V)エタノールをしみ込ませた脱
脂綿で軽く拭いた後、風乾したものを試料とした。
【0038】(5)試験操作 25cm2に対して0.5mlの割合で試料に菌液を滴
下し、その上にポリエチレンフィルムをかぶせ、密着さ
せた。これらを黄色ブドウ球菌を35±1℃、相対湿度
90%以上の条件下で保存した。
【0039】(6)生菌数の測定 保存24時間後にSCDLP培地で試料から生残菌を洗
い出し、この洗い出し液の生菌数をSA培地を用いた寒
天平板培養法(35℃、2日間培養)により測定し、試
料1個当たりに換算した。
【0040】(7)抗菌性能の算出 X=測定対象試料の24時間後の残生菌数 Y=対照試料(抗菌剤無添加)の24時間後の残生菌数 とし、 抗菌性能=−LOG(X/Y) とした。
【0041】3.耐候性試験 サンシャインウエザオメーター(スガ試験機(株)製W
EL−SUN−HC型)を用い、63℃、雨有りの条件
で耐候試験を行い、成形体表面にクラックが発生する迄
の時間を測定した。
【0042】実施例および比較例で用いた樹脂は、 (PP−A) ホモポリプロピレンパウダー((株)ト
クヤマ製”徳山ポリプロPN150G) (PP−B) ホモポリプロピレン((株)トクヤマ
製”徳山ポリプロME150”) (ABS−A)ABS樹脂(日本合成ゴム(株)製 J
SR ABS 15A) (PS−A) ポリスチレン(新日鐵化学(株)製 エ
スチレン G−20)である。
【0043】実施例および比較例で用いた抗菌剤は、 (A)ゼオミックXAW10D(品川燃料(株)製:銀
含有量2.3wt%:平均粒子径2.1μm) (B)ノバロンAGZ330(東亞合成(株)製:銀含
有量3.1wt%:平均粒子径0.8μm)である。
【0044】実施例1〜7及び比較例4〜6 抗菌剤(A)をステアリン酸亜鉛で表面処理を行った
後、抗菌剤含有量が5重量%となるようにPP−Aと混
合し、ヒーター付きのヘンシェルミキサーで1時間ブレ
ンドし、その後、45mmΦ二軸混練押出機に投入し、
マスターバッチ(MB−A)を得た。また、抗菌剤
(B)を用いて上記と同様の方法によりマスターバッチ
(MB−B)を得た。
【0045】次に、PP−Bと、MB−1またはMB−
2を、抗菌剤濃度が所定の値になるように配合し、スー
パーミキサーでドライブレンドし、その後45mmΦ二
軸混練押出機に投入して、ペレットを得た。得られた樹
脂ペレットをさらに45mmΦ二軸混練押出機に再び投
入してペレットを得た。得られたペレットを用いて、ミ
キシングノズルを装着した射出成形機により80×50
mm、厚さ3mmの平板を作成し、成形体表面抗菌剤密
度、抗菌性能および耐候性の評価を行った。
【0046】尚、各実施例について、成形体表面におけ
る銀含有無機系抗菌剤粒子の数は、電子線マイクロアナ
ライザーによっても測定した結果、測定結果より換算さ
れる成形体表面抗菌剤密度は、それぞれ誤差が10%以
内でほぼ一致した。
【0047】比較例1〜3 実施例1で表面処理を行った抗菌剤(B)を抗菌剤濃度
が所定の値となるようにPP−Aに配合し、スーパーミ
キサーでドライブレンドし、2軸押出機に投入して、ペ
レットを得た。得られたペレットを用いて、射出成形に
より80×50mm、厚さ3mmの平板を作成し、成形
体表面抗菌剤密度、抗菌性能および耐候性の評価を行っ
た。
【0048】実施例8、9 抗菌剤(A)をステアリン酸亜鉛で表面処理を行った
後、抗菌剤含有量が5重量%となるようにPS−Aと混
合し、ヒーター付きのヘンシェルミキサーで1時間ブレ
ンドし、その後45mmφ二軸混練押出機に投入し、マ
スターバッチ(MB−C)を得た。
【0049】次にABS−A、またはPS−AとMB−
Cを、抗菌剤濃度が所定の値になるように配合し、スー
パーミキサーでドライブレンドし、その後45mmφ二
軸混練押出機に投入してペレットを得た。得られた樹脂
ペレットをさらに45mmφ二軸混練押出機に投入して
ペレットを得た。得られたペレットを用いて、ミキシン
グノズルを装着した射出成形機により80×50m、厚
さ3mmの平板を作成し、成形体表面抗菌剤密度、抗菌
性能および耐候性の評価を行った。
【0050】尚、各実施例について、成形体表面におけ
る銀含有無機系抗菌剤粒子の数は、電子線マイクロアナ
ライザーによっても測定した結果、測定結果より換算さ
れる成形体表面抗菌剤密度は、それぞれ誤差が10%以
内でほぼ一致した。
【0051】
【表1】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂100重量部に対し、銀含有無機系抗
    菌剤を銀含有量が0.002〜0.008重量部となる
    割合で配合した樹脂組成物よりなる成形体であって、該
    銀含有無機系抗菌剤の粒子が1平方ミリメートルあたり
    1800個以上表面に存在していることを特徴とする樹
    脂成形体。
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