JPH10237247A - 抗菌性樹脂組成物 - Google Patents

抗菌性樹脂組成物

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JPH10237247A
JPH10237247A JP35463297A JP35463297A JPH10237247A JP H10237247 A JPH10237247 A JP H10237247A JP 35463297 A JP35463297 A JP 35463297A JP 35463297 A JP35463297 A JP 35463297A JP H10237247 A JPH10237247 A JP H10237247A
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resin
antibacterial
component
styrene
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JP35463297A
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Keiichi Nakazawa
桂一 中沢
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた抗菌力を発現し剥離等の不具合もな
く、さらに衝撃強度も保持される抗菌性スチレン系樹脂
組成物を得る。 【解決手段】 (A)スチレン系樹脂99.79〜70
重量%、(B)酸化亜鉛0.1〜10重量%、(C)有
機カルボン酸金属塩0.01〜10重量%、(D)オレ
フィン系樹脂0.1〜10重量%からなる抗菌性樹脂組
成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗菌性に優れ、剥
離等の成形品の不具合もないスチレン系樹脂組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】スチレン系樹脂は電子・電気分野、家電
分野、自動車分野、便座・台所・風呂場まわり等のサニ
タリー分野、雑貨などの幅広い分野で使用されている
が、近年、これらに使われている製品において細菌や黴
が繁殖し、人体に悪影響を及ぼすことが指摘されてお
り、例えば、O−157による被害などは記憶に新し
い。
【0003】抗菌性をスチレン系樹脂に付与する方法と
しては、抗菌剤をスチレン系樹脂に練り込むか、あるい
はスチレン系樹脂製品の表面に抗菌剤を塗布する方法が
ある。現状では、抗菌剤としては無機系抗菌剤が主に練
り込みに使用され、一方、有機系抗菌剤が主に液状で製
品に塗布して使用されている。無機系抗菌剤の代表例は
銀などの金属で置換されたゼオライトや合成鉱物などが
挙げられ、有機抗菌剤としてはクロロヘキシジン、第4
級アンモニウム塩等が挙げられる。
【0004】無機系抗菌剤は耐熱性に優れ、溶融状態の
樹脂や繊維などに成形前に練り込むことが出来るが、イ
オンを遊離しやすい点に不安があり、また着色しやすい
などの問題がある。酸化亜鉛を抗菌剤として使用するこ
とは、例えば、堀口博著「抗菌防黴の化学」三共出版株
式会社発行(発行日;昭和57年1月10日)53ペ−
ジ下より第17行から下より第13行に「酸化亜鉛は従
来より亜鉛華といわれて白色顔料、塗料成分として重要
な地位を占め、薬用としては創面、潰瘍、湿疹・・など
の皮膚病に撒布したり、軟膏、絆創膏などにして用い、
ベビー・パウダーに、また汗疹治療などに配合している
ので毒性はほとんどなく、殺菌収斂皮膚保護作用がある
・・・」との記載がある等すでに知られている。しかし
ながら、樹脂成形体において充分効果を出すためには多
くの量を添加する必要があり、衝撃強度を低下させる等
の欠点があった。
【0005】この欠点を、補うために特開平5−140
331号公報には粒径0.1μm以下の酸化亜鉛微粒子
を添加する方法が提案されており、厚さ0.2μmのフ
ィルムでの効果が記載されている。5%の添加で効果が
測定されており、添加量として多く、また無機粒子は粒
径が小さいほど凝集し易いという特色を持っており、さ
らに特殊な酸化亜鉛であるため経済的にも高いという欠
点がある。
【0006】この為、少ない量の添加で効果のでる製造
方法が望まれていた。さらに、特開平4−93360号
公報には、「熱加硫型のシリコン樹脂及び熱可塑製樹脂
の中から選ばれる少なくとも一種の樹脂の中に、酸化亜
鉛、酸化マグネシウム、及びプロピオン酸塩の群の中か
ら選ばれる少なくとも一種が混入されていることを特徴
とする抗菌効果を有する樹脂組成物。」に関する発明が
記載されている。しかしながら、従来から抗菌性を付与
するのが難しいとされているスチレン系樹脂に関しての
実施例および具体的評価の記載がないばかりでなく、抗
菌性の評価をシート成形品で行っているため抗菌性の発
現が容易である。また、細菌に対する酸化亜鉛の効果も
実施例にない。本発明者の追試によれば、上記樹脂組成
物に相当するスチレン系樹脂と酸化亜鉛の樹脂組成物
(本発明の比較例2を参照)およびスチレン系樹脂と酸
化亜鉛とプロピオン酸ナトリウムの樹脂組成物(本発明
の比較例4を参照)では、抗菌性が不充分であることが
判った。すなわち、スチレン系樹脂の抗菌性を改良する
ことは極めて困難であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、優れ
た抗菌性を発現し剥離等の不具合もない、さらに衝撃強
度も保持される抗菌性のスチレン系樹脂組成物を安価に
提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、スチレン系
樹脂に、従来より抗菌剤として用いられている酸化亜鉛
の他に有機カルボン酸の金属塩及びオレフィン系樹脂を
添加することにより、衝撃強度を落とさずにより一層の
抗菌性効果が得られることを発見し、本発明をなすに至
った。
【0009】すなわち、本発明は下記の通りである。 [1](A)スチレン系樹脂99.79〜70重量%、
(B)酸化亜鉛0.1〜10重量%、(C)有機カルボ
ン酸金属塩0.01〜10重量%、(D)オレフィン系
樹脂0.1〜10重量%からなる抗菌性樹脂組成物。 [2]上記1の抗菌性樹脂組成物より成形された厚み
0.5mm以上の部分を持つ成形体。 [3](C)成分を、あらかじめ(A)成分中に分散し
た後に、(B)、(D)成分を添加することを特徴とす
る上記1の抗菌性樹脂組成物の製造方法。
【0010】以下、詳細に本発明を説明する。本発明に
おいて(A)成分として使用されるスチレン系樹脂とし
ては、一般に成形用として使用されているもの、例え
ば、スチレンの単一重合体(PS)のほか、ハイインパ
クトポリスチレン(HIPS)、メチルメタクリレート
・スチレン共重合体(MS)、メチルメタクリレート・
ブタジエン・スチレン共重合体(MBS)、スチレン・
無水マレイン酸共重合体(SMA)、スチレン・メタク
リル酸共重合体(SMAA)、α−メチルスチレンまた
はマレイミドを共重合してなる耐熱性スチレン樹脂、さ
らには、スチレン・アクリロニトリル系共重合樹脂、α
−メチルスチレン・アクリロニトリル系共重合樹脂など
を挙げることができる。
【0011】ここで、スチレン・アクリロニトリル系共
重合樹脂としては、アクリロニトリル・スチレン共重合
体(AS)、アクリロニトリル・スチレン・ブタジエン
共重合体(ABS)、アクリロニトリル・スチレン・ア
クリルゴム共重合体(AAS)、アクリロニトリル・ス
チレン・塩素化ポリエチレン共重合体(ACS)、アク
リロニトリル・スチレン・エチレン−プロピレンゴム共
重合体(AES)、アクリロニトリル・スチレン・エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、α−メチルスチレンまたは
マレイミドを共重合してなる耐熱性ABS樹脂等を包含
し、また、α−メチルスチレン・アクリロニトリル系共
重合樹脂は、スチレン・アクリロニトリル系共重合樹脂
のスチレン部分がα−メチルスチレンに置き変わったα
−メチルスチレン・アクリロニトリル系共重合樹脂を挙
げることができる。これらの中でも特にPS、HIP
S、AS、ABS樹脂に於いてより有効である。
【0012】これらのスチレン系樹脂は、重量平均分子
量(Mw)が1,000〜1,000,000、好まし
くは10,000〜1,000,000、さらに好まし
くは50,000〜800,000の範囲にあるものが
好ましい。また、これらの熱可塑性樹脂は単独で用いて
もよいし、2種以上を組み合わせてポリマーアロイとし
て用いてもよい。又分岐構造を持つスチレン樹脂も好ま
しく用いられる。さらに、ポリマーアロイや難燃剤の添
加等により難燃性を付与したスチレン系樹脂も本発明の
範疇である。但し、樹脂主成分がポリスチレン系樹脂で
あることが好ましい。このためにポリフェニレンエーテ
ルやポリカーボネイト等の難燃性の良い樹脂とアロイ化
する手法、リン系、ハロゲン系、無機系等の難燃剤と組
み合わせる手法等を採ることができる。さらに、スチレ
ン系単量体、アクリル酸(メタクリル酸)エステル単量
体よりなる連続相と、ゴム状重合体を含む分散粒子より
なるゴム変性スチレン系樹脂で、連続相を構成するスチ
レン系樹脂の屈折率と、変性前のゴム状重合体の屈折率
との差が0〜0.01の範囲にある透明なゴム変性スチ
レン系樹脂も好適に用いられる。
【0013】本発明において用いられる(B)酸化亜鉛
は0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%、
さらに好ましくは0.5〜3重量%用いられる。添加量
が少ないと抗菌性の効果がなく、添加量を多くすると衝
撃強度が低下するし、その抗菌性の効果の向上も頭打ち
になるので意味がない。酸化亜鉛の粒径は細かい方が好
ましいが、現実に入手できる範囲では0.1〜1μmが
好ましく、0.2〜0.75μmがより好ましい。製造
方法はフランス法、アメリカ法、湿式法いずれでも構わ
ない。また、工業材料vol.44(10)p48(1
996)記載のパーシャルコートされた酸化亜鉛も好適
である。現在市販されている酸化亜鉛のグレードの具体
例を挙げれば、1種、2種、3種、顔料用、日本薬局処
方、特1号、微細、超微細、大粒子、導電性等のグレー
ドがあり、本発明においてはこれらを適宜使用できる。
【0014】本発明において使用される(C)有機カル
ボン酸金属塩は0.01〜10重量%、好ましくは0.
1〜5重量%、さらに好ましくは0.3〜4重量%、最
も好ましくは0.5〜3重量%添加される。添加量が少
ないと抗菌性向上の効果が少なく、添加量が多いと耐熱
性低下や成形品外観に悪い影響がでる。有機カルボン酸
金属塩の有機部分は、炭化水素基、芳香族化合物、脂環
族化合物等が挙げられる。具体的な有機カルボン酸の例
としては、ステアリン酸、モンタン酸、ベヘン酸、ラウ
リン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、乳酸、酪酸、酢
酸、マレイン酸、オレイン酸、ステアロイル乳酸、パン
トテン酸、コハク酸、12−ヒドロキシステアリン酸、
フマル酸、酒石酸、グルコン酸、シクロヘキシル酪酸、
エチレンジアミン四酢酸等の脂肪族カルボン酸塩、安息
香酸、サリチル酸、脂肪族アルキル置換安息香酸、フタ
ル酸、ニコチン酸等の芳香族カルボン酸、アルキルエー
テルカルボン酸、N−アシルアミノ酸類、アシル化ペプ
チド等が挙げられる。この中でもアルキルカルボン酸が
好ましく、さらに好ましくは炭素数が6以上の化合物で
ある。有機カルボン酸の有機成分は(D)成分のオレフ
ィン系樹脂成分と親和性を持つ物が好ましい。
【0015】有機カルボン酸金属塩の金属とは、周期律
表において水素を除くI族、II族、ホウ素を除くII
I族、炭素を除くIV族、窒素とリンと砒素を除くV
族、Po及びIII、IV、V、VI、VII族の各a
亜族に属する各元素である。例えば、Li、Na、K、
Rb、Cs、Mg、Ca、Sr、Ba、Sc、Y、L
a、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、T
b、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Ti、Z
r、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、T
c、Re、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、N
i、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、H
g、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、P
b、Sb、Bi等であり、なかでもZn、Na、Al、
Mg、Ba、Ca、Kは入手しやすくより好ましく、特
にZnが最も好ましい。
【0016】有機カルボン酸金属塩は1種又は2種類以
上併用しても良い。例えば、ステアリン酸亜鉛・ステア
リン酸バリウム複合体、ステアリン酸亜鉛・ステアリン
酸カルシウム複合体等を挙げることができる。本発明に
おいて(D)成分として用いられるオレフィン系樹脂と
しては、一般に成形用として使用されているもの、例え
ば、超低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状
低密度ポリエチレン、中低密度ポリエチレン、高密度ポ
リエチレンなどのポリエチレン樹脂、酢酸ビニル含有量
が0.1〜25重量%のエチレン・酢酸ビニル共重合
体、カルボン酸およびまたはエステル誘導体含有量が
0.1〜25重量%のエチレン・カルボン酸およびまた
はカルボン酸エステル誘導体の共重合体(具体的には、
例えば、エチレン・メチルアクリレート共重合体(EM
A)、エチレン・エチルアクリレート共重合体(EE
A)、エチレン・メタクリル酸共重合体(EMAA)、
エチレン・メタクリレート共重合体(EMMA)、等を
挙げることができる)、プロピレン単独重合体(ポリプ
ロピレン)、エチレン含有量が2〜40モル%の結晶性
プロピレン・エチレンブロック共重合体、エチレン含有
量が0.5〜10モル%の結晶性エチレン・プロピレン
ランダム共重合体、ポリブテン、ポリ−4−メチル−1
−ペンテン、エチレン・プロピレンラバー、エチレン・
プロピレン・ジエンラバーなどを挙げることができる。
この中でも、(C)成分として長鎖アルキルカルボン酸
金属塩を用いる場合は、高密度ポリエチレン、線状低密
度ポリエチレンがより望ましい。
【0017】(D)成分の添加量は0.1〜10重量%
であり、好ましくは0.5〜8重量%、より好ましくは
1〜5重量%である。この添加量が少ないと抗菌性向上
の効果が少なく、又多く添加すると剥離等の不具合が成
形品に発生する。本発明の抗菌性樹脂組成物の製造方法
については特に制限はなく、上記(A)、(B)、
(C)、(D)成分を所定の配合比でヘンシェルミキサ
ーやタンブラーで混合した後、一軸あるいは多軸の押出
機、バンバリーミキサー、ニーダー、ロールなどの公知
の混練装置を用いて溶融混練することにより得ることが
できる。また、ヘンシェルミキサーやタンブラーなどに
よる原料の混合を省略して各種原料を別々のフィーダー
を用いて溶融混練装置に供給し、混練して得ることもで
きる。溶融混練りによる方法ばかりでなく、ポリスチレ
ンの重合装置中、または重合装置の出口に(B)、
(C)、(D)成分の全て又は一部を添加してから押出
機、ニーダー等で造粒しても良い。またこれらの手法を
組み合わせて製造しても良い。
【0018】さらに、(C)成分を、あらかじめ(A)
成分中に分散しておくことがより好ましい。あらかじめ
分散させる方法としては、例えば、予め(A)成分と
(C)成分を上記のような方法で混合・ペレタイズする
か、又は重合時に添加する方法が挙げられる。その後、
(B)、(D)成分をさらに添加し混練りし最終組成物
とすることもできる。
【0019】また、本発明においては、必要に応じて各
種添加剤成分、例えば、可塑剤例えば鉱油、シリコンオ
イル等、滑剤、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難
燃剤、離型剤、などをポリマー成分の重合時やポリマー
成形体の成形加工時に配合することもできる。さらに本
発明の効果を損なわないような他の抗菌剤、防黴剤と併
用しても良い。
【0020】このようにして得られた本発明の抗菌性樹
脂組成物は、一般に熱可塑性ポリマーの成形に用いられ
ている公知の方法、例えば射出成形、押出成形、ブロー
成形、インフレーション成形、真空成形、フィルム成
形、シート成形、発砲シート成形、発砲ビーズ成形など
の方法によって各種成形体に成形される。この中でも一
番抗菌効果が大きいのは、射出成形品等の厚さが0.5
mm以上の部位を含む成形体である。好ましくは、0.
8mm以上、さらに好ましくは1mm以上の場合に特に
効果が著しい。抗菌効果を示すためには、表面付近に酸
化亜鉛を配置することが必要である。フィルムの場合、
酸化亜鉛からフィルム表面までの距離が短く、さほど酸
化亜鉛の分散状態に留意しなくとも抗菌効果が期待でき
る。しかしながら、厚さが0.5mm以上の部分を持つ
成形体では、酸化亜鉛は成形体中に均一に分散している
のが通常と考えられるが、本発明では、この分散状態を
制御することにより表面付近での酸化亜鉛の存在密度の
向上、強いては抗菌効果の向上を狙ったものである。
【0021】本発明の抗菌性樹脂組成物は、優れた抗菌
力を発現し剥離等の不具合もない。このため、本抗菌性
樹脂組成物は広範囲の用途、例えば、各種のOA機器や
家電製品、電気電子機器用のプラスチック用途の例とし
ては、VTRカセットテ−プの、ケ−ス、ハ−フ、リ−
ルフランジ、窓等、オ−ディオ用カセットテ−プのハ−
フ、ケ−ス、窓等、複写機の上部カバ−、原稿押さえカ
バ−、内部カバ−、前面カバ−、操作面カバ−、用紙収
納箱、コピ−用紙受け等、パソコンのCRTハウジン
グ、キ−ボ−ド、マウス等、テレビのキャビネット、前
枠、バックカバ−、スピ−カ−ボックス等、電話機のハ
ウジング、ハンドセットケ−ス等、電気掃除機の本体ケ
−ス、ダストケ−ス、収納ケ−ス、回転ホ−ス、延長管
ホ−ス、上ふた、フィルタ−ボックス等、扇風機のプロ
ペラファン、前カバ−、後カバ−等、エアコンディショ
ナ−のフロントパネル、プロペラファン、風向調節板、
シャ−シ−、フィルタ−、コントロ−ルパネル、化粧カ
バ−等、半導体素子のICパッケ−ジ、マイクロフロッ
ピ−ディスク用ケ−ス、光ディスク用カ−トリッジ等、
事務機プリンタ−の外装ハウジング、表示パネル、ペ−
パ−ガイド、プリンタ−ボディ、カセットカバ−、カセ
ットガイド等を挙げることができる。住宅関係用途にも
好適に用いられ、例えば、住宅設備、リビング建材用プ
ラスチック用途では、浴室天井、浴室側壁、風呂蓋、洗
面化粧台、便座、紙巻器、手摺り、廻り縁、沓摺り、巾
木、笠木、床材、額縁、落とし込み、収納箱、収納扉
等、あるいは便座、洗面台用部品などの各種サニタリー
用品、その他建材、等が挙げられる。車両部品として
は、例えば、ハンドル、ドアハンドル、ベゼル、インパ
ネ、天井材、窓枠、コンソールボックス、シート、外
板、等が挙げられる。さらに、日用品、玩具、食器、各
種包装、雑貨などの幅広い用途に好適である。雑貨用途
を例示すれば、スプ−ン、箸、フォ−ク、コップ、まな
板、玩具、バケツ、棚等が挙げられる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明をさら
に詳しく説明する。なお、各物性の測定は以下に示す方
法に従って行う。 <抗菌性試験>樹脂組成物の平板成形体(厚さ2mm)
を50mm×50mmに切り出し、エタノールをしみ込
ませたガーゼで成形体表面をワイプして清浄にし、23
℃、60%相対湿度雰囲気下で24時間放置し、抗菌力
試験用検体とした。試験検体に菌液を0.5ml接種
し、45mm×45mmのポリエチレンフィルムを密着
させた後、37℃で保存し、保存開始時及び24時間後
にSCDLP培地(日本製薬(株)製)で生存菌を洗い
出す。この洗い出し液について菌数測定用標準寒天培地
(ニッスイ(株)製)を用いた寒天平板培養法(37
℃、24時間)により、生存菌数を測定し、検体1枚当
たりの生存菌数に換算する。試験結果は、ブランクとの
生存菌数の差の対数値で表す。対数値であるから1異な
ると1桁値が違う事、すなわち10倍効果の差があるこ
とを表す。すなわち値が大きいほどその効果が大きい。
なお、試験菌は大腸菌(IFO3301)を使用し
た。試験菌液は大腸菌を、肉エキス5mg、ペプトン1
0mg、及び塩化ナトリウム5mgを1リットルの蒸留
水に溶かした溶液に懸濁させ、1mlあたりの菌数を約
10 6個に調製する。
【0023】<剥離>ASTM準拠の1/8インチダン
ベル型試験片を成形し、そのゲート部分を切り曲げて判
断する。 <使用原料>ゴム補強ポリスチレン(HIPS−1)と
して旭化成工業(株)製スタイロンを使用する。製造工
程中でステアリン酸亜鉛0.5重量%添加されたもの
(HIPS−2)を用いる。GPPSは、重量平均分子
量21万、添加物を含まないポリスチレンを使用する。
スチレン−アクリロニトリル共重合体(AS)として旭
化成工業(株)製スタイラック−ASを、スチレン−ア
クリロニトリル−ブタジエン共重合体(ABS)として
旭化成工業(株)製スタイラックABS200を用い
る。ポリオレフィン系樹脂として旭化成工業(株)製サ
ンテック−HD J311(高密度ポリエチレン;HD
PE)、およびサンテックLLDPE(線状低密度ポリ
エチレン;LLDPE)を使用する。酸化亜鉛、ステア
リン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムは和光純薬
(株)製試薬特級を用いる。
【0024】
【実施例1〜12、比較例1〜10】表1および2に示
す組成をドライブレンド後、二軸押出機(ZSK−2
5、WERNER & PFLEIDERER社製、ド
イツ国)を用いて混練温度(シリンダ−設定温度)22
0℃で溶融混練、ペレタイズを行って樹脂組成物を得
る。但し、実施例12は40mmの単軸押出機を使用し
て溶融混練りした以外は同様に実施した。得られた樹脂
組成物のペレットを射出成形機(オートショット50
C;ファナック(株)製)で抗菌性試験用の平板(10
0mm×100mm×2mm(t))および剥離性試験
用のダンベル(1/8インチ厚)に成形する。成形機の
シリンダー設定温度は210℃とし、金型温度は60℃
とする。得られた樹脂成形体の抗菌性評価結果、剥離評
価を実施例は表1に、比較例は表2に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】実施例と比較例との比較により、実施例の
樹脂成形体はいずれも優れた抗菌性能を示しかつ剥離が
なく、オレフィン系樹脂(D)成分の添加によって抗菌
性の相乗効果が発現していることが解る。比較例5、比
較例6に示すように(A)に(B),(C)成分を添加
すると2〜3の抗菌性の効果が見られるが、実施例1〜
8の様に(D)成分のオレフィン系樹脂を添加すること
により菌数が1/100,000以下(抗菌性評価 >
5.0)に減少することが解る。
【0028】
【比較例11】HIPS−1を76重量%、酸化亜鉛を
20重量%、ステアリン酸亜鉛を1重量%、HDPEを
4重量%の組成で、実施例1と同様に押出、成形し、評
価した結果、剥離はなかったが、シャルピー衝撃強度
(ISO−179に準じて測定した。)が1.8KJ/
2であった。比較例1のシャルピー衝撃強度は7.4
KJ/m2、実施例1のシャルピー衝撃強度は7.0K
J/m2である。
【0029】
【比較例12】HIPS−1を78重量%、酸化亜鉛を
1重量%、ステアリン酸亜鉛を1重量%、HDPEを2
0重量%の組成で、実施例1と同様に押出、成形し、評
価した結果、実施例1と比べ押出性に劣り、剥離が激し
かった。
【0030】
【発明の効果】本発明の抗菌性樹脂組成物は、優れた抗
菌力を発現し剥離等の不具合もない。さらに、衝撃強度
も保持される。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 23:00)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)スチレン系樹脂99.79〜70
    重量%、(B)酸化亜鉛0.1〜10重量%、(C)有
    機カルボン酸金属塩0.01〜10重量%、(D)オレ
    フィン系樹脂0.1〜10重量%からなる抗菌性樹脂組
    成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の抗菌性樹脂組成物より成
    形された厚み0.5mm以上の部分を持つ成形体。
  3. 【請求項3】 (C)成分を、あらかじめ(A)成分中
    に分散した後に、(B)、(D)成分を添加することを
    特徴とする請求項1記載の抗菌性樹脂組成物の製造方
    法。
JP35463297A 1996-12-24 1997-12-24 抗菌性樹脂組成物 Pending JPH10237247A (ja)

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