JP2000204265A - 抗菌性エラストマ―組成物 - Google Patents

抗菌性エラストマ―組成物

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JP2000204265A
JP2000204265A JP11003747A JP374799A JP2000204265A JP 2000204265 A JP2000204265 A JP 2000204265A JP 11003747 A JP11003747 A JP 11003747A JP 374799 A JP374799 A JP 374799A JP 2000204265 A JP2000204265 A JP 2000204265A
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elastomer
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zinc
antibacterial
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JP11003747A
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Keiichi Nakazawa
桂一 中沢
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた抗菌性、耐候性を発現し、色調も良好
な抗菌性エラストマー組成物を安価に提供する。 【解決手段】 (A)エラストマー 98.9〜1重量
%、(B)熱可塑性樹脂1〜98.9重量%(C)亜鉛
化合物0.1〜30重量%とからなる抗菌性エラストマ
ー組成物とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は抗菌性エラストマー
組成物に関する。更に詳しくは、優れた抗菌性、耐候性
を発現し、色調も良好な抗菌性エラストマー組成物を安
価に提供できる技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エラストマー組成物は、成形性に優れる
ことに加え、耐衝撃性、可とう性に優れていることか
ら、自動車用材料、電気材料、住宅材料を始めとする多
岐の分野で使用されている。特に、ポリオレフィン系樹
脂がベースポリマーであり、その中でもメタロセン系触
媒を用いて製造されたエチレン・α−オレフィン共重合
体を使用した物はさらに耐候性が良く、耐候性が必要な
用途に使用される場合が多い。
【0003】近年、これらに使われている製品において
細菌や黴が繁殖し、人体に悪影響を及ぼす可能性が指摘
されており、例えば、O−157による被害などは記憶
に新しい。抗菌性をエラストマー組成物に付与する方法
としては、抗菌剤をエラストマー組成物に練り込むか、
あるいはエラストマー組成物製品の表面に抗菌剤を塗布
する方法がある。
【0004】現状では、抗菌剤としては無機系抗菌剤が
主に練り込みに使用され、一方、有機系抗菌剤が主に液
状で製品に塗布して使用されている。無機系抗菌剤の代
表例は銀などの金属で置換されたゼオライトや合成鉱物
などが挙げられ、有機抗菌剤としてはクロロヘキシジ
ン、第4級アンモニウム塩等が挙げられる。無機系抗菌
剤は耐熱性に優れ、溶融状態の樹脂や繊維などに成形前
に練り込むことができるが、イオンを遊離しやすい点に
不安があり、また着色しやすいなどの問題がある。酸化
亜鉛を抗菌剤として使用することは、例えば、堀口博著
「抗菌防黴の化学」三共出版株式会社発行(発行日;昭
和57年1月10日)53ペ−ジ下より第17行から下
より第13行に「酸化亜鉛は従来より亜鉛華といわれて
白色顔料、塗料成分として重要な地位を占め、薬用とし
ては創面、潰瘍、湿疹・・などの皮膚病に撒布したり、
軟膏、絆創膏などにして用い、ベビー・パウダーに、ま
た汗疹治療などに配合しているので毒性はほとんどな
く、殺菌収斂皮膚保護作用がある・・・」との記載があ
る等すでに知られている。しかしながら、樹脂成形体に
おいて充分効果を出すためには多くの量を添加する必要
があり、衝撃強度を低下させる等の欠点があった。
【0005】この欠点を、補うために特開平5−140
331号公報には粒径0.1μm以下の酸化亜鉛微粒子
を熱可塑性樹脂に添加する方法が提案されており、厚さ
0.2μmのフィルムでの効果が記載されている。5%
の添加で効果が測定されており、添加量として多く、ま
た無機粒子は粒径が小さいほど凝集し易いという特色を
持っており、さらに特殊な酸化亜鉛であるため経済的に
も高いという欠点がある。この為、少ない量の添加で効
果のでる製造方法が望まれていた。
【0006】さらに、特開平4−93360号公報に
は、「熱加硫型のシリコン樹脂及び熱可塑製樹脂の中か
ら選ばれる少なくとも一種の樹脂の中に、酸化亜鉛、酸
化マグネシウム、及びプロピオン酸塩の群の中から選ば
れる少なくとも一種が混入されていることを特徴とする
抗菌効果を有する樹脂組成物。」に関する発明が記載さ
れている。しかしながら、エラストマー組成物に関して
の実施例および具体的評価の記載がない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、優れ
た抗菌性、耐候性を発現し、色調も良好な抗菌性エラス
トマー組成物を安価に提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】抗菌性、耐候性、色調に
優れるエラストマー組成物を鋭意検討した結果、エラス
トマー組成物に酸化亜鉛を添加した系が飛躍的に向上す
ることを見出し、本発明に至った。即ち本発明は、 (1)(A)エラストマー98.9〜1重量%、(B)
熱可塑性樹脂1〜98.9重量%、(C)亜鉛化合物
0.1〜30重量%とからなる抗菌性エラストマー組成
物。 (2)エラストマーが非架橋型エラストマーである
(1)記載のエラストマー組成物。 (3)(A)成分のエラストマーが架橋性エラストマー
であり、部分的または完全に動的架橋された請求項1記
載の抗菌性エラストマー組成物。 (4)(A)がエチレンと炭素数3〜20のα−オレフ
ィンからなる、メタロセン系触媒を用いて製造されたエ
チレン・α−オレフィン共重合体ゴムであり、(B)が
オレフィン系樹脂である(1)、(2)記載の抗菌性エ
ラストマー組成物。 に関する。
【0009】以下に本発明の各成分について詳細に説明
する。本発明において、(A)エラストマーは、架橋
型、非架橋型何れであっても良く、架橋型であっても未
架橋品も含む。これらの中でも熱可塑性エラストマーが
好ましい。熱可塑性エラストマーの拘束様式としては、
凍結相、水素結合、結晶相、金属イオン・非金属イオン
等のイオン架橋、共有結合架橋、IPN等が挙げられ
る。具体的に例示すれば、スチレン系、オレフィン系、
エステル系、ウレタン系、ポリ塩化ビニル系、ブチルゴ
ムグラフトポリエチレン系、1,2−ポリブタジエン
系、トランス1,4−ポリイソプレンアイオノマー系、
天然ゴム熱可塑性樹脂系、等である。この中でもスチレ
ン系、オレフィン系が好ましい。
【0010】スチレン系熱可塑性エラストマーは、ハー
ドセグメントとしてスチレン系重合体でありソフトセグ
メントとしてはポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリ
エチレン−ポリブチレン等を挙げることができる。具体
的にはスチレン−ブチレン−スチレン共重合体(SB
S)、SBSの水素添加等の方法で製造されるスチレン
−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体(SEB
S)、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体(SI
S)、SISの水素添加等の方法で製造されるスチレン
−エチレン−プロピレン−スチレン共重合体(SEP
S)等が挙げられる。
【0011】オレフィン系熱可塑性エラストマ−はハー
ドセグメントとしてポリプロピレン、ポリエチレン等で
あり、ソフトセグメントとしてEPDM、EPM、エチ
レン・α−オレフィン共重合体ゴム、NBR、他の熱可
塑性エラストマー等を挙げることができる。本発明で
は、これらのソフトセグメントが架橋されたエラストマ
ー組成物、未架橋で単にブレンドしただけのエラストマ
ー組成物、両方とも本発明の範疇に入る。
【0012】これらのソフトセグメントの中でも特にエ
チレン・α−オレフィン共重合体ゴムが好ましく、例え
ばエチレンおよび炭素数が3〜20、更に好ましくは6
〜12のα−オレフィンからなるエチレン・α−オレフ
ィン共重合体ゴムが挙げられる。上記炭素数3〜20の
α−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、ブテン
−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテ
ン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デ
セン−1、ウンデセン−1、ドデセン−1等が挙げられ
る。中でもヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、オ
クテン−1が好ましく、特に好ましくはオクテン−1で
ある。オクテン−1は少量でも柔軟化する効果に優れ、
得られた共重合体は機械的強度に優れている。
【0013】本発明にて好適に用いられるポリオレフィ
ン系エラストマーは、公知のメタロセン系触媒またはチ
ーグラー系触媒により製造することが好ましく、特にメ
タロセン系触媒により製造することが最も好ましい。一
般にはメタロセン系触媒は、チタン、ジルコニウム等の
IV族金属のシクロペンタジエニル誘導体と助触媒から
なり、重合触媒として高活性であるだけでなく、チーグ
ラー系触媒と比較して、得られる重合体の分子量分布が
狭く、共重合体中のコモノマーである炭素数3〜20の
α−オレフィンの分布が均一である。その為にメタロセ
ン系触媒法で得られた重合体の方が架橋が均一であり、
優れたゴム弾性を示す。
【0014】オレフィン系エラストマーのα−オレフィ
ンの共重合比率は1〜60重量%であることが好まし
く、更に好ましくは10〜50重量%、最も好ましくは
20〜45重量%である。α−オレフィンの共重合比率
が50重量%を越えると、組成物の硬度、引張強度等の
低下が大きく、一方、1重量%未満では組成物の硬度が
高く、機械的強度が低下傾向にある。
【0015】オレフィン系エラストマーの密度は、0.
8〜0.9g/cm3の範囲にあることが好ましい。こ
の範囲の密度を有するポリオレフィン系エラストマーを
用いることにより、柔軟性に優れ、硬度の低いエラスト
マー組成物を得ることができる。本発明にて用いられる
オレフィン系エラストマーは、長鎖分岐を有しているこ
とが望ましい。長鎖分岐が存在することで、機械的強度
を落とさずに、共重合されているα−オレフィンの比率
(重量%)に比して、密度をより小さくすることが可能
となり、低密度、低硬度、高強度のエラストマーを得る
ことができる。長鎖分岐を有するオレフィン系エラスト
マーとしては、USP5,278,272等に記載され
ている。
【0016】また、オレフィン系エラストマーは、室温
以上にDSCの融点ピークを有することが望ましい。室
温以上にDSCの融点ピークを有するとき、融点以下の
温度範囲では形態が安定しており、取扱い性に優れ、ベ
タツキも少ない。また、本発明にて用いられるオレフィ
ン系エラストマーのメルトインデックスは、0.01〜
100g/10分(190℃、2.16kg荷重)の範
囲のものが好ましく用いられ、更に好ましくは0.2〜
20g/10分である。100g/10分を越えると、
エラストマー組成物の架橋性が不十分であり、また0.
01g/10分より小さいと流動性が悪く、加工性が低
下して望ましくない。
【0017】本発明にて用いられる(A)は、複数の種
類のものを混合して用いても良い。そのような場合に
は、加工性のさらなる向上を図ることが可能となる。本
発明において(B)熱可塑性樹脂は、(A)と相溶もし
くは均一分散し得るものであればとくに制限はない。た
とえば、ポリスチレン系、ポリフェニレンエーテル系、
ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリアミド系、
ポリエステル系、ポリフェニレンスルフィド系、ポリカ
ーボネート系、ポリメタクリレート系樹脂等の単独もし
くは二種以上を混合したものを使用することができる。
特に熱可塑性樹脂としてプロピレン系樹脂等のオレフィ
ン系樹脂がより好ましい。
【0018】本発明で最も好適に使用されるプロピレン
系樹脂を具体的に示すと、ホモのアイソタクチックポリ
プロピレン、プロピレンとエチレン、ブテン−1、ペン
テン−1、ヘキセン−1等の他のα−オレフィンとのア
イソタクチック共重合樹脂(ブロック、ランダムを含
む)等が挙げられる。これらの樹脂から選ばれる少なく
とも1種以上の(B)熱可塑性樹脂が1〜98.9重量
%で用いられる。好ましくは(A)と(B)の合計を1
00重量部として(B)成分が5〜90重量部、更に好
ましくは20〜80重量部、最も好ましくは20〜70
重量部である。1重量部未満では組成物の流動性、加工
性が低下し、99重量部を越えると組成物の柔軟性が不
十分であり、望ましくない。
【0019】また、本発明にて用いられるプロピレン系
樹脂のメルトインデックスは、0.1〜100g/10
分(230℃、2.16kg荷重)の範囲のものが好ま
しく用いられる。100g/10分を越えると、熱可塑
性エラストマー組成物の耐熱性、機械的強度が不十分で
あり、また0.1g/10分より小さいと流動性が悪
く、成形加工性が低下して望ましくない。
【0020】本発明において用いられる(C)亜鉛化合
物は0.1〜30重量%、好ましくは0.5〜10重量
%、さらに好ましくは0.5〜5重量%用いられる。添
加量が少ないと抗菌性の効果がなく、添加量を多くする
と引張強度、伸びが低下するし、その抗菌性の効果の向
上も頭打ちになるので意味がない。亜鉛化合物として好
ましい例を挙げれば、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、アセチルア
セトナート亜鉛等が挙げられる。
【0021】酸化亜鉛は、その粒径は細かい方が好まし
いが、現実に入手できる範囲では0.1〜1μmが好ま
しく、0.2〜0.75μmがより好ましい。製造方法
はフランス法、アメリカ法、湿式法いずれでも構わな
い。また、工業材料vol.44(10)p48(19
96)記載のパーシャルコートされた酸化亜鉛も好適で
ある。現在市販されている酸化亜鉛のグレードの具体例
を挙げれば、1種、2種、3種、顔料用、日本薬局処
方、特1号、微細、超微細、大粒子、導電性等のグレー
ドがあり、本発明においてはこれらを適宜使用できる。
さらにテトラポット型等の酸化亜鉛のウイスカーも用い
ることができる。
【0022】炭酸亜鉛は一般には塩基性炭酸亜鉛、炭酸
・水酸化亜鉛、透明性亜鉛白と呼ばれる物で、一般式は
xZnCO3・yZn(OH)2・zH2Oで表される。
代表的にはx=2、y=3、z=1またはx=3、y=
6、z=2の物が良く知られているが組成は不定であ
る。炭酸亜鉛の粒径は細かい方が好ましいが、現実に入
手できる範囲では0.1〜30μが好ましく、0.2〜
20μがより好ましく、さらに好ましくは0.5〜10
μである。製造方法は特に限定されないが、例えば亜鉛
塩溶液にソーダ灰(炭酸ソーダ)を作用させることによ
り作製される。
【0023】抗菌効果を向上するために、他のアルカリ
成分等を添加しても良い。例えば、各種アミン類、アミ
ド類、アルカリ金属塩等が挙げられる。さらに、本発明
においては有機カルボン酸金属塩を併用することがより
好ましい。好ましい添加量は0.01〜10重量%、よ
り好ましくは0.1〜5重量%、さらに好ましくは0.
3〜4重量%、最も好ましくは0.5〜3重量%添加さ
れる。
【0024】有機カルボン酸金属塩の有機部分は、炭化
水素基、芳香族化合物、脂環族化合物等が挙げられる。
具体的な有機カルボン酸の例としては、ステアリン酸、
モンタン酸、ベヘン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パ
ルミチン酸、乳酸、酪酸、酢酸、マレイン酸、オレイン
酸、ステアロイル乳酸、パントテン酸、コハク酸、12
−ヒドロキシステアリン酸、フマル酸、酒石酸、グルコ
ン酸、シクロヘキシル酪酸、エチレンジアミン四酢酸等
の脂肪族カルボン酸塩、安息香酸、サリチル酸、脂肪族
アルキル置換安息香酸、フタル酸、ニコチン酸等の芳香
族カルボン酸、アルキルエーテルカルボン酸、N−アシ
ルアミノ酸類、アシル化ペプチド等が挙げられる。この
中でもアルキルカルボン酸が好ましく、さらに好ましく
は炭素数が6以上の化合物である。有機カルボン酸の有
機成分は(B)成分の熱可塑性樹脂成分と親和性を持つ
物が好ましい。
【0025】有機カルボン酸金属塩の金属とは、周期律
表において水素を除くI族、II族、ホウ素を除くII
I族、炭素を除くIV族、窒素とリンと砒素を除くV
族、Po及びIII、IV、V、VI、VII族の各a
亜族に属する各元素である。例えば、Li、Na、K、
Rb、Cs、Mg、Ca、Sr、Ba、Sc、Y、L
a、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、T
b、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Ti、Z
r、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、T
c、Re、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、N
i、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、H
g、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、P
b、Sb、Bi等であり、なかでもZn、Na、Al、
Mg、Ba、Ca、Kは入手しやすくより好ましく、特
にZnが最も好ましい。
【0026】有機カルボン酸金属塩は1種又は2種類以
上併用しても良い。例えば、ステアリン酸亜鉛・ステア
リン酸バリウム複合体、ステアリン酸亜鉛・ステアリン
酸カルシウム複合体等を挙げることができる。本発明に
おいて、加工性の向上のために必要に応じて、軟化剤を
配合することができる。
【0027】上記軟化剤は、パラフィン系、ナフテン系
などのプロセスオイルが好ましい。これらは組成物の硬
度、柔軟性の調整用に、(A)と(B)からなる組成物
100重量部に対して、5〜250重量部、好ましくは
10〜150重量部用いる。5重量部未満では柔軟性、
加工性が不足し、250重量部を越えるとオイルのブリ
ードが顕著となり望ましくない。
【0028】本発明にて提供されるエラストマー組成物
は、その組成物を有機過酸化物等のラジカル開始剤ある
いはラジカル開始剤および架橋助剤により部分的に動的
架橋させるとより好ましい。これにより、更に耐摩耗性
や機械的強度、耐熱性等を向上させることが可能とな
る。この架橋は組成物にした後、する際同時に、行うこ
とができる。すなわち、(C)成分の亜鉛化合物、架橋
する前であっても、架橋するとき同時に、または架橋し
た後に添加することができる。
【0029】ここで、好ましく使用されるラジカル開始
剤の具体的な例として、1,1−ビス(t−ブチルパー
オキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、
1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5
−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキ
シルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−
ブチルパーオキシ)シクロドデカン、1,1−ビス(t
−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス
(t−ブチルパーオキシ)オクタン、n−ブチル−4,
4−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、n−ブチル
−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート等
のパーオキシケタール類;ジ−t−ブチルパーオキサイ
ド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオ
キサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m
−イソプロピル)ベンゼン、α,α’−ビス(t−ブチ
ルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメ
チル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン
および2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパ
ーオキシ)ヘキシン−3等のジアルキルパーオキサイド
類;アセチルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサ
イド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオ
キサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5−ト
リメチルヘキサノイルパーオキサイド、ベンゾイルパー
オキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイ
ドおよびm−トリオイルパーオキサイド等のジアシルパ
ーオキサイド類;t−ブチルパーオキシアセテート、t
−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオ
キシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキ
シラウリレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、
ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、2,5−ジ
メチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサ
ン、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパー
オキシイソプロピルカーボネート、およびクミルパーオ
キシオクテート等のパーオキシエステル類;ならびに、
t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパ
ーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオ
キサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイ
ドロパーオキサイドおよび1,1,3,3−テトラメチ
ルブチルパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類
を挙げることができる。
【0030】これらの化合物の中では、1,1−ビス
(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミ
ルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス
(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンおよび2,5−ジメ
チル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン
−3が好ましい。
【0031】これらのラジカル開始剤は、(A)と
(B)100重量部に対し0.02〜3重量部、好まし
くは0.05〜1重量部の量で用いられる。0.02重
量部未満では架橋が不十分であり、3重量部を越えても
組成物の物性は向上せず、好ましくない。更に、架橋助
剤としては、ジビニルベンゼン、トリアリルイソシアヌ
レート、トリアリルシアヌレート、ダイアセトンジアク
リルアミド、ポリエチレングリコールジアクリレート、
ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロ
ールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロ
パントリアクリレート、エチレングリコールジメタクリ
レート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ジ
エチレングリコールジメタクリレート、ジイソプロペニ
ルベンゼン、P−キノンジオキシム、P,P'−ジベン
ゾイルキノンジオキシム、フェニルマレイミド、アリル
メタクリレート、N,N'−m−フェニレンビスマレイ
ミド、ジアリルフタレート、テトラアリルオキシエタ
ン、1,2−ポリブタジエン等が好ましく用いられる。
これらの架橋助剤は複数のものを併用して用いてもよ
い。
【0032】これらの架橋助剤は、(A)と(B)10
0重量部に対し0.1〜5重量部、好ましくは0.5〜
2重量部の量で用いられる。0.1重量部未満では架橋
が不十分であり、5重量部を越えても組成物の物性は向
上せず過剰の架橋助剤が残存し、好ましくない。また、
本発明の組成物には、その特徴を損ねない程度に他の樹
脂、エラストマーを添加しても良い。
【0033】特に、少なくとも1個のビニル芳香族化合
物を主体とする重合体ブロックAと少なくとも1個の共
役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBとからな
るブロック共重合体、もしくはこのブロック共重合体を
水素添加してなるブロック共重合体が添加することによ
り、オイルの保持性を飛躍的に高めることが可能となり
望ましい。
【0034】本発明においてブロック共重合体は、例え
ば、A−B、A−B−A、B−A−B−A、A−B−A
−B−A、B−A−B−A−B、(A−B)4Si、
(B−A−B)4Si、(B−A−B)4Sn等の構造を
有している。ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブ
ロックとはビニル芳香族化合物を50重量%以上含有す
るビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物との共重合体
ブロックおよび/またはビニル芳香族化合物単独重合体
ブロックを示す。
【0035】共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロ
ックとは共役ジエン化合物を50重量%以上含有する共
役ジエン化合物とビニル芳香族化合物との共重合体ブロ
ックおよび/または共役ジエン化合物単独重合体ブロッ
クを示す。ブロック共重合体を構成するビニル芳香族化
合物としては、スチレン、メチルスチレン、1,3−ジ
メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン等の中
から1種もしくは2種以上を使用できる。中でもスチレ
ンが好ましい。
【0036】ブロック共重合体を構成する共役ジエン化
合物としては、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペン
タジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等の
中から1種もしくは2種以上を使用できる。中でもブタ
ジエン、イソプレンおよびこれらの組み合わせが好まし
い。また特に、数平均分子量が20,000以下の低分
子量エチレン系重合体を添加することにより、組成物の
成形加工性、成形品の表面肌、等が著しく改良され、望
ましい。
【0037】本発明において、更に卓越した安定性が要
求される場合には、必要に応じて、紫外線吸収剤、ヒン
ダ−ドアミン系光安定剤、酸化防止剤、活性種捕捉剤、
遮光剤、金属不活性剤、または消光剤から選ばれる一種
または二種以上の安定性改良剤を配合することができ
る。しかしながらこれらの安定剤は高価な物であるため
これらの添加無しに耐候性が向上することができれば産
業上利用価値は高い。
【0038】上記安定性改良剤の量は、(A)と(B)
100重量部に対して、好ましくは0.05〜20重量
部、更に好ましくは、0.1〜10重量部、最も好まし
くは、1〜5重量部である。また、本発明の組成物に
は、その特徴を損ねない程度に酸化亜鉛以外の無機フィ
ラーおよび可塑剤を含有することが可能である。ここで
用いる無機フィラーとしては、例えば、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、シリカ、カーボンブラック、ガ
ラス繊維、酸化チタン、クレー、マイカ、タルク、水酸
化マグネシウム、水酸化アルミニウム等が挙げられる。
また、可塑剤としては、例えば、ポリエチレングリコー
ル、ジオクチルフタレート(DOP)等のフタル酸エス
テル等が挙げられる。また、その他の添加剤、例えば、
有機・無機顔料、難燃剤、シリコンオイル、アンチブロ
ッキング剤、発泡剤、帯電防止剤、他の抗菌剤等も好適
に使用される。
【0039】本発明の樹脂組成物の製造には、通常の樹
脂組成物、エラストマー組成物の製造に用いられるバン
バリーミキサー、ニーダー、単軸押出機、2軸押出機、
等の一般的な方法を採用することが可能である。効率的
に動的架橋を達成するためには2軸押出機が好ましく用
いられる。2軸押出機は、オレフィン系エラストマーと
プロピレン系樹脂とを均一かつ微細に分散させ、さらに
他の成分を添加させて、架橋反応を生じせしめ、本発明
の好適な熱可塑性エラストマー組成物を連続的に製造す
るのに、より適している。
【0040】動的架橋は混練加工機内で短時間に架橋反
応を行わせる加工方法であり、架橋速度の指標である架
橋時間(Tc90)が400秒以下、好ましくは300
秒以下である共重合体が望ましく、さらに好ましくは2
00秒以下が望ましい。ここで、架橋時間(Tc90)
とは、エラストマーにパーオキサイドとしてジクミルパ
ーオキサイド1.0重量部を添加し、170℃でレオメ
ーターによる加硫特性を測定したとき、最大架橋度(粘
度)の90%値の達するまでの時間である。
【0041】本発明において、オレフィン系エラストマ
ー、プロピレン系樹脂の形態はペレット、パウダー、ク
ラム等の細分化された形態が好ましい。本発明の組成物
は、具体例として、次のような加工工程を経由して製造
することができる。すなわち、オレフィン系エラストマ
ーとプロピレン系樹脂をよく混合し、押出機のホッパー
に投入する。ラジカル開始剤、架橋助剤は、オレフィン
系エラストマーとプロピレン系重合体とラクトン系安定
剤とともに当初から添加してもよいし、押出機の途中か
ら添加してもよい。またオイルは押出機の途中から添加
してもよいし、当初と途中とに分けて添加してもよい。
オレフィン系エラストマーとプロピレン系樹脂は一部を
押出機の途中から添加してもよい。押出機内で加熱溶融
し混練される際に、前記エラストマーとラジカル開始剤
および架橋助剤とが架橋反応し、さらにオイル等を添加
して溶融混練することにより架橋反応と混練分散とを充
分させたのち押出機から取り出す。ペレタイズして本発
明の好適な熱可塑性エラストマー組成物のペレットを得
ることができる。酸化亜鉛は動架橋する際、ホッパーか
ら投入しても良いし、サイドフィーダーから導入しても
良い。さらに、(A)エラストマーと(B)熱可塑性樹
脂を混練り後、再度多軸、単軸押出機またはバンバリー
ミキサー、ロール等で添加しても良い。
【0042】組成物の架橋性の尺度として架橋度を定義
する。本発明の組成物0.5gを、キシレン200ml
中で4時間環流させる。溶液を定量用濾紙で濾過し、濾
紙上の残査を真空乾燥後定量し、組成物中のオレフィン
系エラストマーの重量に対する残査の重量の比率(%)
として算出する。本発明では架橋されたエラストマーを
範疇に含むが、その好適な組成物としての熱可塑性エラ
ストマー組成物の架橋度は、30%以上が望ましく、更
に好ましくは50%である。30%未満では架橋が不十
分であるため、圧縮永久歪み等の耐熱性、反撥弾性等の
物性は低下する。
【0043】こうして得られた好適なエラストマー組成
物は任意の成形方法で各種成形品の製造が可能である。
射出成形、押出成形、圧縮成形、ブロー成形、カレンダ
ー成形、フィルム成形、シート成形、インフレーション
成形、発泡成形等が好ましく用いられる。本発明の組成
物は、自動車用部品、自動車用内外装材(シフトレバ
ー、ブレーキレバー、ドアの取って、握り、ハンドル、
エアコン吹き出し口、エアコン・オーバードライブ等の
各種スイッチ、エアバッグカバー等)、機械部品、電気
部品、医療用途、ケーブル、車輪、ホース、ベルト、玩
具、雑貨、日用品、スポーツ、レジャー用品、建材、シ
ート、フィルム等を始めとする用途、電線被覆材料また
は住宅用壁紙材料等に幅広く使用可能である。特に、従
来エラストマーというと黒が主体であったが本発明のエ
ラストマー組成物を用いると抗菌性能を有する上に、鮮
やかな発色ができかつ耐候性も良いので光に暴露された
ときの色の変化も少ない。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例、比較例に
より更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定され
るものではない。なお、これら実施例および比較例にお
いて、各種物性の評価に用いた試験法は以下の通りであ
る。 (1)表面硬度 2mm厚のシートを4枚重ねて、ASTM D2240
に準じ、AタイプもしくはDタイプにて23℃で評価し
た。 (2)引張破断強度[kg/cm2] JIS K6251に準じ、23℃にて評価した。 (3)引張破断伸度[%] JIS K6251に準じ、23℃にて評価した。 (4)抗菌性試験 エラストマー組成物の平板圧縮成型体(厚さ2mm)を
50mm×50mmに切り出し、エタノールをしみ込ま
せたガーゼで成形体表面をワイプして清浄にし、23
℃、60%相対湿度雰囲気下で24時間放置し、抗菌力
試験用検体とした。試験検体に菌液を0.5ml接種
し、45mm×45mmのポリエチレンフィルムを密着
させた後、37℃で保存し、保存開始時及び24時間後
にSCDLP培地(日本製薬(株)製)で生存菌を洗い
出す。この洗い出し液について菌数測定用標準寒天培地
(ニッスイ(株)製)を用いた寒天平板培養法(37
℃、24時間)により、生存菌数を測定し、検体1枚当
たりの生存菌数に換算する。試験結果は、ブランクとの
生存菌数の差の対数値で表す。対数値であるから1異な
ると1桁値が違う事、すなわち10倍効果の差があるこ
とを表す。すなわち値が大きいほどその効果が大きい。
なお、試験菌は大腸菌(IFO3301)、およびM
RSAを使用した。試験菌液は大腸菌を、肉エキス5m
g、ペプトン10mg、及び塩化ナトリウム5mgを1
リットルの蒸留水に溶かした溶液に懸濁させ、1mlあ
たりの菌数を約106個に調製する。 (5)色 射出成形でカラーチップを作製し、黙視で評価する。 (6)耐候性評価 色の評価で使用したカラーチップを、発明者住所にある
ビルの屋上で1ヶ月間暴露した。それによる色差の変化
をΔEで表す。
【0045】実施例、比較例で用いる各成分は以下のも
のを用いた。 (イ)架橋性エラストマー エチレンとオクテン−1との共重合体(TPE) 特開平3−163088号公報に記載のメタロセン触媒
を用いた方法により製造した。共重合体のエチレン/オ
クテン−1の組成比は、72/28(重量比)である。
(TPEと称する) (ロ)熱可塑性樹脂(ポリプロピレン) 日本ポリケム(株)製、アイソタクチックポリプロピレ
ン(PPと称する) (ハ)酸化亜鉛、炭酸亜鉛 正同化学社製酸化亜鉛、炭酸亜鉛を用いる。 (ニ)パラフィン系オイル 出光興産(株)製、ダイアナプロセスオイル PW−3
80(MOと称する) (ホ)ラジカル開始剤 日本油脂社製、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−
ブチルパーオキシ)ヘキサン(商品名パーヘキサ25
B)(POXと称する) (ヘ)架橋助剤 和光純薬(株)製、ジビニルベンゼン(DVBと称す
る) (ホ)銀ゼオライト シナネン(株)ゼオミックXAW−10D(耐候性向上
グレード)を用いる。
【0046】
【実施例1〜5、比較例1、2】押出機として、バレル
中央部に注入口を有した2軸押出機(40mmφ、L/
D=47)を用いた。スクリューとしては注入口の前後
に混練部を有した2条スクリューを用いた。表1に記載
した組成比で混合したのち2軸押出機(シリンダー温度
220℃)に導入し、溶融押出を行った。但し、MOを
用いる組成物については、MO以外を混合したのち2軸
押出機(シリンダー温度220℃)に導入し、引き続
き、押出機の中央部にある注入口より所定量のMOをポ
ンプにより注入し、溶融押出を行った。(製造法1) このようにして得られたエラストマー組成物から200
℃にて圧縮成形により2mm厚のシートを作成し、各特
性を評価した。その結果を表1に示した。
【0047】
【実施例6】酸化亜鉛を入れない以外は実施例1と同様
に組成物を作製する。40mm単軸押出機で表中に記載
の酸化亜鉛を混練りした。(製造法2) このようにして得られたエラストマー組成物から実施例
1と同様に200℃で圧縮成形により2mm厚のシート
を作成し、各特性を評価した。その結果を表1に示し
た。
【0048】
【表1】
【0049】
【実施例7】TPE30重量%、PP69重量%、酸化
亜鉛1重量%の組成比で混合したのち2軸押出機(シリ
ンダー温度220℃)に導入し、溶融押出を行った。射
出成形機でカラーチップを成形し抗菌性測定のサンプル
とした。測定の結果、大腸菌に対して>5.4であり、
MRSAに対しても>3.5以上で抗菌性能の優れてい
ることを確認した。
【0050】
【実施例8】EPDM30重量%、PP69重量%、酸
化亜鉛1重量%の組成比で混合したのち2軸押出機(シ
リンダー温度220℃)に導入し、溶融押出を行った。
射出成形機でカラーチップを成形し抗菌性測定のサンプ
ルとした。測定の結果、大腸菌に対して>5.4であ
り、MRSAに対しても>3.5以上で抗菌性能の優れ
ていることを確認した。
【0051】
【実施例9】SEBS(スチレン含有量35重量%、数
平均分子量12.5万の物を用いた)30重量%、PP
69重量%、酸化亜鉛1重量%の組成比で混合したのち
2軸押出機(シリンダー温度220℃)に導入し、溶融
押出を行った。射出成形機でカラーチップを成形し抗菌
性測定のサンプルとした。測定の結果、大腸菌に対して
>5.4であり、MRSAに対しても>3.5以上で抗
菌性能の優れていることを確認した。
【0052】
【発明の効果】本発明のエラストマー組成物は、優れた
抗菌性、耐候性を発現し、色調も良好でかつ安価であ
る。卓越した耐久性及び機械的強度を有している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 23:00)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)エラストマー98.9〜1重量
    %、(B)熱可塑性樹脂1〜98.9重量%、(C)亜
    鉛化合物0.1〜30重量%とからなる抗菌性エラスト
    マー組成物。
  2. 【請求項2】 エラストマーが非架橋型エラストマーで
    ある請求項1記載のエラストマー組成物。
  3. 【請求項3】 (A)成分のエラストマーが架橋性エラ
    ストマーであり、部分的または完全に動的架橋された請
    求項1記載の抗菌性エラストマー組成物。
  4. 【請求項4】 (A)がエチレンと炭素数3〜20のα
    −オレフィンからなる、メタロセン系触媒を用いて製造
    されたエチレン・α−オレフィン共重合体ゴムであり、
    (B)がオレフィン系樹脂である請求項1、2記載の抗
    菌性エラストマー組成物。
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