JPH1125957A - 非水電解質二次電池及び正極材料の製造方法 - Google Patents

非水電解質二次電池及び正極材料の製造方法

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JPH1125957A
JPH1125957A JP9230145A JP23014597A JPH1125957A JP H1125957 A JPH1125957 A JP H1125957A JP 9230145 A JP9230145 A JP 9230145A JP 23014597 A JP23014597 A JP 23014597A JP H1125957 A JPH1125957 A JP H1125957A
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竜司 大下
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晃治 西尾
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 正極材料としてリチウム遷移金属複合酸化物
を用いた正極と、負極と、非水電解質とを備えた非水電
解質二次電池において、正極材料を改善して、初期の放
電容量及びサイクル特性を向上させる。 【構成】 リチウム−遷移金属複合酸化物を正極材料と
する正極1と、負極2と、非水電解質とを備えた非水電
解質二次電池において、正極材料として、少なくともN
iとCoとMnとを含むリチウム−遷移金属複合酸化物
であって、X線源としてCu−Kαを用いた粉体X線回
折測定により測定した2θ=18.71±0.25゜の
範囲に存在するピークの半値幅が0.22゜以下になっ
たものを用いた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、リチウム−遷移
金属複合酸化物を正極材料に用いた正極と、負極と、非
水電解質とを備えた非水電解質二次電池及びこの非水電
解質二次電池に用いる正極材料の製造方法に係り、その
正極における正極材料を改善して、非水電解質二次電池
におけるサイクル特性や放電容量を向上させるようにし
た点に特徴を有するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、高出力,高エネルギー密度の新型
二次電池の一つとして、電解質に非水電解液等を用い、
リチウムの酸化,還元を利用した高起電力の非水電解質
二次電池が利用されるようになった。
【0003】ここで、このような非水電解質二次電池に
おいては、その正極に用いる正極材料として、リチウム
イオンの吸蔵,放出が可能なリチウム−遷移金属複合酸
化物が知られており、特に、リチウムコバルト複合酸化
物LiCoO2 やリチウムニッケル複合酸化物LiNi
2 を使用した場合には4V程度の高い放電電圧が得ら
れ、電池のエネルギー密度を高めることができるという
利点があり、このようなリチウム−遷移金属複合酸化物
を利用することが検討されている。
【0004】しかし、上記のようなリチウム−遷移金属
複合酸化物は結晶が壊れやすく、このリチウム−遷移金
属複合酸化物を正極材料に使用した非水電解質二次電池
において充放電を繰り返して行なった場合、次第に放電
容量が低下し、十分なサイクル特性が得られないという
問題があった。
【0005】そこで、近年においては、特開平6−26
7539号公報に示されるように、正極材料としてリチ
ウムとニッケルとの複合酸化物を用いるにあたり、この
リチウムニッケル複合酸化物として、X線源にCu−K
αを用いた粉体X線回折測定により測定した(003)
面のピークの半値幅が0.14゜〜0.30゜の範囲に
なったものを用いるようにしたり、また特開平8−22
2223号公報に示されるように、正極材料にリチウム
とコバルトとコバルト以外の遷移金属との複合酸化物を
用いるにあたり、この複合酸化物として、X線回折測定
により測定した(003)面及び(104)面のピーク
の半値幅が0.5゜以下になったものを用い、非水電解
質二次電池におけるサイクル特性及び放電容量を向上さ
せることが提案されている。
【0006】ここで、特開平6−267539号公報に
示されるように、正極材料としてリチウムとニッケルと
の複合酸化物を用いてその結晶性を制御した場合、その
結晶性を制御しないものに比べて、非水電解質二次電池
におけるサイクル特性や放電容量がある程度改善される
が、充放電を繰り返して行なうと、依然としてこのリチ
ウム−ニッケル複合酸化物の結晶が壊れ、サイクル特性
を十分に改善することができないという問題があった。
【0007】また、特開平8−222223号公報にお
いては、正極材料として、リチウムとコバルトとの複合
酸化物の他に、リチウムとコバルトとニッケルとの複合
酸化物や、リチウムとコバルトとマンガンとの複合酸化
物を用い、これらの複合酸化物の結晶性を上記のように
制御することが示されているが、このようにリチウムに
対してコバルトだけを、或はこのコバルトにニッケルと
マンガンの何れか一つだけを組み合わせたリチウム複合
酸化物を用いた場合においても、その結晶の安定性が十
分ではなく、充放電を繰り返して行なうと結晶構造が変
化し、サイクル特性を十分に改善することができないと
いう問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、正極材料
としてリチウム遷移金属複合酸化物を用いた正極と、負
極と、非水電解質とを備えた非水電解質二次電池におけ
る上記のような問題を解決することを課題とするもので
あり、この正極材料を改良し、初期の放電容量を向上さ
せると共に、充放電を繰り返した場合における放電容量
の低下を抑制してサイクル特性に優れた非水電解質二次
電池が得られるようにすることを課題とするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1にお
ける非水電解質二次電池においては、上記のような課題
を解決するため、リチウム−遷移金属複合酸化物を正極
材料とする正極と、負極と、非水電解質とを備えた非水
電解質二次電池において、上記の正極材料として、少な
くともNiとCoとMnとを含むリチウム−遷移金属複
合酸化物であって、X線源としてCu−Kαを用いた粉
体X線回折測定により測定した2θ=18.71±0.
25゜の範囲に存在するピークの半値幅が0.22゜以
下のものを用いるようにした。
【0010】そして、この請求項1における非水電解質
二次電池のように、その正極材料として、少なくともN
iとCoとMnとを含むリチウム−遷移金属複合酸化物
であって、X線源としてCu−Kαを用いた粉体X線回
折測定により測定した2θ=18.71±0.25゜の
範囲に存在するピークの半値幅が0.22゜以下のもの
用いると、リチウムとニッケルの複合酸化物であるLi
NiO2 におけるNiがCoとMnとで置換されてその
結晶構造が強化され、サイクル特性が向上すると共に、
上記のような結晶特性を有するものを用いると、少なく
ともNiとCoとMnとを含むリチウム−遷移金属複合
酸化物における遷移金属の分布が均一になってリチウム
イオンの拡散に適した層間距離を有する部分が多くな
り、その放電容量が増大すると考えられる。
【0011】また、上記のような少なくともNiとCo
とMnとを含むリチウム−遷移金属複合酸化物として、
特に、請求項2に示すように、Lia Cob Mnc d
Ni 1-(b+c+d) 2 (Mは、B,Al,Si,Fe,
V,Cr,Cu,Zn,Ga,Wの中から選択される少
なくとも一種の元素であり、0<a<1.2、0.1≦
b≦0.5、0.05≦c≦0.4、0.01≦d≦
0.4、0.15≦b+c+d≦0.5の条件を満た
す。)で表されるリチウム−遷移金属複合酸化物を使用
すると、LiNiO2 におけるNiが、CoとMnの他
に上記のMとして示した少なくとも一種の元素で置換さ
れて、このリチウム−遷移金属複合酸化物における電子
状態が変化し、充放電を繰り返して行なった場合に、M
nが非水電解質中に溶出するのが抑制されて、さらにサ
イクル特性が向上するようになる。
【0012】また、請求項3に示すように、上記の正極
材料として、X線源にCu−Kαを用いた粉体X線回折
測定により測定した2θ=18.71±0.25゜の範
囲に存在するピークの強度をI(003) 、2θ=44.5
4±0.25゜の範囲に存在するピークの強度をI(10
4) とした場合に、I(003) /I(104) の値が0.8以
上のものを用いると、より放電容量が向上されるように
なる。
【0013】すなわち、リチウムとニッケルの複合酸化
物としては、LiNiO2 の他にリチウムイオンの吸蔵
・放出能力が弱いLi2 Ni8 10等が存在し、このL
2Ni8 10の割合が増加すると、上記のI(003) /
I(104) の値が低くなって放電容量が低下するためであ
る。
【0014】ここで、上記の請求項1に示すように、少
なくともNiとCoとMnとを含むリチウム−遷移金属
複合酸化物において、2θ=18.71±0.25゜の
範囲に存在するピークの半値幅が0.22゜以下になっ
たリチウム−遷移金属複合酸化物を得るにあたっては、
リチウムに対してNi,Co,Mn等の遷移金属を均一
に混合させる必要があり、例えば、この正極材料を構成
するこれらの原料に非常に粒径の小さなものを用いて混
合させた混合物を用いたり、これらの原料を溶解させた
溶液から溶媒を蒸発除去させ、その残存物を混合物とし
て用いたりし、このような混合物を熱処理して上記のよ
うなリチウム−遷移金属複合酸化物を得ることができ
る。
【0015】ここで、正極材料に使用する上記のリチウ
ム−遷移金属複合酸化物は、2θ=18.71±0.2
5゜の範囲に存在するピークの半値幅が小さいほど、そ
の結晶構造の乱れが少なくなって高い放電容量を有する
ようになるため、上記のピークの半値幅が小さいほど好
ましく、このため、請求項4に示すように、正極材料と
して、請求項5に示すように、少なくともNiとCoと
Mnとを含む遷移金属の各塩の混合溶液にアルカリ溶液
を加え、各遷移金属の水酸化物を共沈させて各遷移金属
の複合水酸化物を得た後、この各遷移金属の複合水酸化
物にリチウム化合物を混合させ、この混合物を焼成させ
て製造したリチウム−遷移金属複合酸化物を用いること
が好ましい。
【0016】そして、請求項5に示すようにして製造し
たリチウム−遷移金属複合酸化物においては、2θ=1
8.71±0.25゜の範囲に存在するピークの半値幅
が15°前後になって結晶構造の乱れが少なくなり、こ
のような正極材料を用いた請求項4の非水電解質二次電
池においては、さらに高い放電容量が得られるようにな
る。なお、正極材料に使用する上記のリチウム−遷移金
属複合酸化物を製造する方法は、特に上記のような方法
に限られず、上記のピークの半値幅がさらに小さくなっ
たリチウム−遷移金属複合酸化物を用いることも当然可
能である。
【0017】また、この発明における非水電解質二次電
池において、その負極に使用する負極材料としては公知
のものを用いることができ、例えば、金属リチウム、L
i−Al,Li−In,Li−Sn,Li−Pb,Li
−Bi,Li−Ga,Li−Sr,Li−Si,Li−
Zn,Li−Cd,Li−Ca,Li−Ba等のリチウ
ム合金の他に、リチウムイオンの吸蔵,放出が可能な黒
鉛,コークス,有機物焼成体等の炭素材料を用いること
ができる。
【0018】また、この発明の非水電解質二次電池にお
ける上記の非水電解質としては、従来より使用されてい
る公知の非水電解液等を用いることができ、この非水電
解液における溶媒としては、例えば、エチレンカーボネ
ート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネー
ト、ビニレンカーボネート、シクロペンタノン、スルホ
ラン、ジメチルスルホラン、3−メチル−1,3−オキ
サゾリジン−2−オン、γ−ブチロラクトン、ジメチル
カーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカ
ーボネート、メチルプロピルカーボネート、ブチルメチ
ルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、ブチル
エチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、1,2
−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチル
テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、酢酸メチ
ル、酢酸エチル等の溶媒を1種又は2種以上組み合わせ
て用いることができる。
【0019】また、この非水電解液において、上記の溶
媒に溶解させる溶質としても公知の溶質を用いることが
でき、例えば、LiPF6 、LiBF4 、LiCl
4 、LiCF3 SO3 、LiAsF6 、LiN(CF
3 SO2 2 、LiOSO2 (CF2 3 CF3 等のリ
チウム化合物を使用することができる。
【0020】
【実施例】以下、この発明の非水電解質二次電池につい
て、実施例を挙げて具体的に説明すると共に、この実施
例における非水電解質二次電池の場合、初期の放電容量
が向上されると共に充放電サイクル特性も向上されるこ
とを比較例を挙げて明らかにする。なお、この発明にお
ける非水電解質二次電池は、下記の実施例に示したもの
に限定されず、その要旨を変更しない範囲において適宜
変更して実施できるものである。
【0021】(実施例1〜17及び比較例1〜3)これ
らの実施例及び比較例においては、下記のようにして作
製した正極と負極と非水電解液とを用い、図1に示すよ
うな偏平なコイン型になったリチウム二次電池を作製し
た。
【0022】[正極の作製]正極を作製するにあたって
は、LiOHに対して、平均粒径が0.05μmのNi
(OH)2 とCo(OH)2 とMn2 3 とAl(O
H)3 とをそれぞれ所定のモル比で加え、これらを石川
式らいかい乳鉢を用いて混合させた後、この混合物を乾
燥空気雰囲気下において800℃で8時間熱処理を行な
って、LiとNiとCoとMnとAlとが下記の表1及
び表2に示すようなモル比になった各リチウム−遷移金
属複合酸化物を作製し、これらを石川式らいかい乳鉢を
用いて粉砕して、それぞれ平均粒径が約5μmになった
各正極材料を得た。
【0023】そして、これらの各正極材料と、導電剤で
あるアセチレンブラックと、結着剤であるポリフッ化ビ
ニリデンとをそれぞれ90:6:4の重量比になるよう
に混練して各正極合剤を作製し、こられの各正極合剤を
それぞれ2t/cm2 の圧力で加圧して直径20mmの
円板状に成形した後、真空下においてこれを250℃で
2時間熱処理して各正極を作製した。
【0024】[負極の作製]負極を作製するにあたって
は、所定の厚みになったリチウム−アルミニウム合金の
圧延板を直径20mmの円板状に打ち抜いて負極を作製
した。
【0025】[非水電解液の作製]非水電解液を作製す
るにあたっては、エチレンカーボネートとジメチルカー
ボネートとを1:1の体積比で混合させた混合溶媒に、
溶質としてLiPF6 を1mol/lの割合で溶解させ
て非水電解液を作製した。
【0026】[電池の作製]電池を作製するにあたって
は、図1に示すように、上記のようにして作製した各正
極1をそれぞれ正極集電体5に取り付けると共に上記の
負極2を負極集電体6に取り付け、イオン透過性のポリ
プロピレンフィルムで構成されたセパレータ3に上記の
非水電解液を含浸させ、このセパレータ3を上記の各正
極1と負極2との間に介在させて、これらを正極缶4a
と負極缶4bとで形成される各電池ケース4内にそれぞ
れ収容させ、正極集電体5を介して正極1を正極缶4a
に接続させる一方、負極集電体6を介して負極2を負極
缶4bに接続させ、この正極缶4aと負極缶4bとを絶
縁パッキン7によって電気的に絶縁させて、実施例1〜
17及び比較例1〜3の各リチウム二次電池を作製し
た。
【0027】(実施例18)この実施例においては、L
iOHに対して平均粒径が0.05μmのNi(OH)
2 とCo(OH)2 とMn2 3 とAl(OH)3 とを
上記の実施例5と同じモル比で加え、これらを石川式ら
いかい乳鉢を用いて混合させた後、この混合物を乾燥空
気雰囲気下において800℃で20時間熱処理を行なう
ようにし、それ以外については、上記の実施例1〜17
及び比較例1〜3の場合と同様にしてリチウム二次電池
を作製した。
【0028】(実施例19)この実施例においては、L
iOHに対して平均粒径が0.05μmのNi(OH)
2 とCo(OH)2 とMn2 3 とAl(OH)3 とを
上記の実施例5と同じモル比で加え、これらを石川式ら
いかい乳鉢を用いて混合させた後、この混合物を乾燥空
気雰囲気下において850℃で8時間熱処理を行なうよ
うにし、それ以外については、上記の実施例1〜17及
び比較例1〜3の場合と同様にしてリチウム二次電池を
作製した。
【0029】(実施例20)この実施例においては、正
極を作製するにあたり、攪拌槽内に硫酸ニッケルと硫酸
コバルトと硫酸マンガンの混合溶液を、各遷移金属のモ
ル比がNi:Co:Mn=0.9:0.01:0.09
の割合になるように調製し、この混合溶液中に水酸化ナ
トリウム水溶液を徐々に投入しながら攪拌させて、各遷
移金属の水酸化物を共沈させた。このようにすると、水
酸化ニッケル中におけるニッケル原子の一部が、コバル
ト原子とマンガン原子とによって均一に置換されたよう
な構造を有する組成式Ni0.9 Co0.01Mn0.09(O
H)2 で示される遷移金属複合水酸化物が得られた。
【0030】そして、この遷移金属複合水酸化物とLi
OHとを、Liと遷移金属元素の総量とが1:1のモル
比となるように混合させ、この混合物を乾燥空気雰囲気
下において800℃で8時間熱処理してリチウム−遷移
金属複合酸化物を作製し、このリチウム−遷移金属複合
酸化物を用いて、上記の実施例1〜17及び比較例1〜
3の場合と同様にして正極を作製すると共にリチウム二
次電池を作製した。
【0031】(実施例21)この実施例においては、正
極を作製するにあたり、攪拌槽内に硫酸ニッケルと硫酸
コバルトと硫酸マンガンの混合溶液を、各遷移金属のモ
ル比がNi:Co:Mn=0.5:0.4:0.1の割
合になるように調製し、この混合溶液中に水酸化ナトリ
ウム水溶液を徐々に投入しながら攪拌させて、各遷移金
属の水酸化物を共沈させた。このようにすると、水酸化
ニッケル中におけるニッケル原子の一部が、コバルト原
子とマンガン原子とによって均一に置換されたような構
造を有する組成式Ni0.5 Co0.4 Mn0.1 (OH)2
で示される遷移金属複合水酸化物が得られた。
【0032】そして、その後は、上記の実施例20の場
合と同様にしてリチウム二次電池を作製した。
【0033】(実施例22)この実施例においては、正
極を作製するにあたり、攪拌槽内に硫酸ニッケルと硫酸
コバルトと硫酸マンガンと硫酸アルミニウムの混合溶液
を、各遷移金属のモル比がNi:Co:Mn:Al=
0.84:0.1:0.05:0.01の割合になるよ
うに調製し、この混合溶液中に水酸化ナトリウム水溶液
を徐々に投入しながら攪拌させて、各遷移金属の水酸化
物を共沈させた。このようにすると、水酸化ニッケル中
におけるニッケル原子の一部が、コバルト原子とマンガ
ン原子とアルミニウム原子とによって均一に置換された
ような構造を有する組成式Ni0. 84Co0.1 Mn0.05
0.01(OH)2 で示される遷移金属複合水酸化物が得
られた。
【0034】そして、その後は、上記の実施例20の場
合と同様にしてリチウム二次電池を作製した。
【0035】(実施例23)この実施例においては、正
極を作製するにあたり、攪拌槽内に硫酸ニッケルと硫酸
コバルトと硫酸マンガンと硫酸アルミニウムの混合溶液
を、各遷移金属のモル比がNi:Co:Mn:Al=
0.5:0.1:0.39:0.01の割合になるよう
に調製し、この混合溶液中に水酸化ナトリウム水溶液を
徐々に投入しながら攪拌させて、各遷移金属の水酸化物
を共沈させた。このようにすると、水酸化ニッケル中に
おけるニッケル原子の一部が、コバルト原子とマンガン
原子とアルミニウム原子とによって均一に置換されたよ
うな構造を有する組成式Ni0.5Co0.1 Mn0.39Al
0.01(OH)2 で示される遷移金属複合水酸化物が得ら
れた。
【0036】そして、その後は、上記の実施例20の場
合と同様にしてリチウム二次電池を作製した。
【0037】(比較例4)この比較例においては、平均
粒径が10μmと粒径の大きなNi(OH)2 とCo
(OH)2 とMn2 3 とAl(OH)3 とを用い、L
iOHに対してこれらを上記の実施例5と同じモル比で
加えるようにし、それ以外については、上記の実施例1
〜17及び比較例1〜3の場合と同様にしてリチウム二
次電池を作製した。
【0038】(比較例5)この比較例においては、上記
の比較例4と同様に、平均粒径が10μmと粒径の大き
なNi(OH)2 とCo(OH)2 とMn2 3 とAl
(OH)3 とを用い、LiOHに対してこれらを上記の
実施例5と同じモル比で加え、これらを石川式らいかい
乳鉢を用いて混合させた後、この混合物を乾燥空気雰囲
気下において800℃で20時間保持させるという熱処
理を行なうようにし、それ以外については、上記の実施
例1〜17及び比較例1〜3の場合と同様にしてリチウ
ム二次電池を作製した。
【0039】(比較例6)この比較例においては、上記
の比較例4と同様に、平均粒径が10μmと粒径の大き
なNi(OH)2 とCo(OH)2 とMn2 3 とAl
(OH)3 とを用い、LiOHに対してこれらを上記の
実施例5と同じモル比で加え、これらを石川式らいかい
乳鉢を用いて混合させた後、この混合物を乾燥空気雰囲
気下において850℃で8時間熱処理を行なうように
し、それ以外については、上記の実施例1〜17及び比
較例1〜3の場合と同様にしてリチウム二次電池を作製
した。
【0040】(比較例7)この比較例においては、正極
を作製するにあたり、撹拌槽内で濃度1Nの硫酸ニッケ
ル水溶液中に核となる水酸化ニッケル粒子を分散させ、
この中にフレーク状の水酸化ナトリウム粒子を投入し、
これを撹拌しながら液温を40℃に保ち、さらに硫酸ニ
ッケル水溶液と水酸化ナトリウム粉末とを加えながら撹
拌し、球状になった水酸化ニッケルNi(OH)2 を得
た。
【0041】そして、このNi(OH)2 とLiOHと
を、Li:Niが1:1のモル比となるように混合さ
せ、その後は、上記の実施例1〜17及び比較例1〜3
の場合と同様にしてリチウム二次電池を作製した。
【0042】(比較例8)この比較例においては、正極
を作製するにあたり、上記の比較例7と同様にして得た
球状の水酸化ニッケルNi(OH)2 を用い、このNi
(OH)2 とLiOHとCo(OH)2 とを、Li:N
i:Coが1:0.8:0.2のモル比になるように混
合させ、その後は、上記の実施例1〜17及び比較例1
〜3の場合と同様にしてリチウム二次電池を作製した。
【0043】(比較例9)この比較例においては、正極
を作製するにあたり、LiOHに対して、上記の比較例
4と同様に平均粒径が10μmと粒径の大きなNi(O
H)2 を用い、Li:Niが1:1のモル比となるよう
に混合させ、その後は、上記の実施例1〜17及び比較
例1〜3の場合と同様にしてリチウム二次電池を作製し
た。
【0044】ここで、上記の実施例1〜23及び比較例
1〜9の各リチウム二次電池における各正極材料につい
て、X線源としてCu−Kαを用いた粉体X線回折測定
によって2θ=18.71±0.25゜の範囲に存在す
るピークの半値幅を求めると共に、2θ=18.71±
0.25゜の範囲に存在するピークの強度I(003) と2
θ=44.54±0.25゜の範囲に存在するピークの
強度I(104) とからピーク強度比[I(003) /I(104)
]を求め、これらの結果を下記の表1及び表2に合わ
せて示した。
【0045】また、上記のようにして作製した実施例1
〜23及び比較例1〜9の各リチウム二次電池をそれぞ
れ充電電流0.5mA/cmで充電終止電圧4.25V
まで充電させた後、放電電流0.5mA/cmで放電終
止電圧2.75Vまで放電させ、これを1サイクルとし
て充放電を繰り返して行ない、各リチウム二次電池にお
ける1サイクル目の放電容量を求めると共に、放電容量
が1サイクル目における放電容量の90%を下回るまで
のサイクル数を求め、これらの結果を下記の表1及び表
2に合わせて示した。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】この結果、実施例1〜23のリチウム二次
電池と比較例1〜3,7〜9のリチウム二次電池とを比
較すると、正極材料として、2θ=18.71±0.2
5゜の範囲に存在するピークの半値幅が0.22゜以下
になったリチウム−遷移金属複合酸化物を用いた場合に
おいても、実施例1〜23のように正極材料として少な
くともNiとCoとMnとを含むリチウム−遷移金属複
合酸化物を用いた各リチウム二次電池は、Niの他にC
oとMnの少なくとも一つが欠けているリチウム−遷移
金属複合酸化物を用いた比較例1〜3,7〜9の各リチ
ウム二次電池に比べて、サイクル特性や初期の放電容量
が著しく向上していた。
【0049】また、正極材料に用いるリチウム−遷移金
属複合酸化物において、LiとNiとCoとMnとAl
のモル比が同じになった実施例5,22の各リチウム二
次電池と、比較例4〜6の各リチウム二次電池とを比較
すると、2θ=18.71±0.25゜の範囲に存在す
るピークの半値幅が0.22゜以下になった正極材料を
用いた実施例5,22の各リチウム二次電池は、半値幅
が上記の0.22゜より大きい正極材料を用いた比較例
4〜6の各リチウム二次電池に比べて、初期の放電容量
が著しく向上していた。
【0050】また、正極材料に用いるリチウム−遷移金
属複合酸化物において、LiとNiとCoとMnとAl
のモル比が対応した実施例1,4,5,9の各リチウム
二次電池と、実施例20〜23の各リチウム二次電池と
を比較した場合、平均粒径が0.05μmの小さな粒径
の各遷移金属の水酸化物を混合させて、この混合物を処
理して正極を作製した実施例1,4,5,9の各リチウ
ム二次電池に比べて、Ni,Co,Mn,Alの各硫酸
塩の混合溶液を中和させて各遷移金属の水酸化物を共沈
させ、このように共沈された遷移金属の水酸化物を処理
して正極を作製した実施例20〜23の各リチウム二次
電池の方が、初期の放電容量が向上していた。
【0051】これは、実施例20〜23の各リチウム二
次電池のように、各遷移金属の硫酸塩の混合溶液にアル
カリ溶液を加え、この混合溶液を中和させて各遷移金属
の水酸化物を共沈させた場合、平均粒径が0.05μm
の小さな粒径の各遷移金属の水酸化物を混合させた場合
に比べて、LiNiO2 の構造を損なうことなく、リチ
ウム遷移金属複合酸化物を作製することができ、このた
め、リチウムイオンの拡散に適した結晶構造を有する部
分が増えて、初期の放電容量がさらに向上したものと考
えられる。
【0052】また、実施例1〜23のリチウム二次電池
を比較した場合、その正極材料として、前記の請求項2
に示すLia Cob Mnc d Ni1-(b+c+d) 2 (M
は、B,Al,Si,Fe,V,Cr,Cu,Zn,G
a,Wの中から選択される少なくとも一種の元素であ
り、0<a<1.2、0.1≦b≦0.5、0.05≦
c≦0.4、0.01≦d≦0.4、0.15≦b+c
+d≦0.5の条件を満たす。)で表されるリチウム−
遷移金属複合酸化物を用いた実施例5〜11,18,1
9,22,23の各リチウム二次電池は、これ以外のリ
チウム−遷移金属複合酸化物を用いた実施例1〜4,1
2〜17,20,21の各リチウム二次電池に比べて、
さらにサイクル特性が向上していた。
【0053】また、実施例1〜17のリチウム二次電池
と実施例18,19のリチウム二次電池を比較した場
合、2θ=18.71±0.25゜の範囲に存在するピ
ークの強度I(003) と2θ=44.54±0.25゜の
範囲に存在するピークの強度I(104) とのピーク強度比
[I(003) /I(104) ]が0.8以上になった正極材料
を使用した実施例1〜17のリチウム二次電池は、I(0
03) /I(104) が0.8より低い正極材料を使用した実
施例18,19のリチウム二次電池に比べて、放電容量
がさらに向上していた。
【0054】なお、上記の実施例においては、正極材料
として使用するリチウム−遷移金属複合酸化物におい
て、NiとCoとMnの他にAlを用いた例を示しただ
けであるが、Alの代わりにB,Si,Fe,V,C
r,Cu,Zn,Ga,Wからなる群から選択される少
なくとも一種の元素を用いた場合においても同様の結果
が得られる。
【0055】また、上記の実施例においては、リチウム
−遷移金属複合酸化物を作製する原料にNi,Co,M
n,Alの酸化物や水酸化物を用いたが、この原料にN
i,Co,Mn,Alの硝酸塩、炭酸塩、硫酸塩、酢酸
塩、シュウ酸塩等を用いるようにしてもよい。
【0056】また、上記の実施例20〜23において
は、遷移金属複合水酸化物を得る原料として、Ni,C
o,Mn,Alの硫酸塩を用いるようにしたが、使用す
る原料は、中和反応によって各遷移金属の水酸化物のみ
が沈殿するものであればよく、Ni,Co,Mn,Al
の酢酸塩,シュウ酸塩,クエン酸塩等を用いるようにし
てもよい。
【0057】また、上記の実施例20〜23において
は、上記のNi,Co,Mn,Alの硫酸塩の混合溶液
を中和させて、各遷移金属の水酸化物を共沈させるアル
カリ溶液に水酸化ナトリウム溶液を用いたが、このアル
カリ溶液は中和反応により各遷移金属の水酸化物のみを
共沈させることができるものであればよく、例えば、水
酸化リチウム溶液、水酸化カリウム溶液、水酸化セシウ
ム溶液等を用いるようにしてもよい。
【0058】また、上記の実施例20〜23において
は、上記のNi,Co,Mn,Alの硫酸塩の混合溶液
に水酸化ナトリウムを加えて各遷移金属の水酸化物を共
沈させるようにしただけであるが、この場合に、アンモ
ニアなどのpH調整剤を加え、各遷移金属の水酸化物の
生成速度を調整して、各遷移金属が均一に複合化される
ようにしてもよい。
【0059】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明の請求項
1における非水電解質二次電池においては、その正極材
料として、少なくともNiとCoとMnとを含むリチウ
ム−遷移金属複合酸化物であって、X線源としてCu−
Kαを用いた粉体X線回折測定により測定した2θ=1
8.71±0.25゜の範囲に存在するピークの半値幅
が0.22゜以下のものを用いるようにしたため、リチ
ウムとニッケルの複合酸化物であるLiNiO2 におけ
るNiがCoとMnとで置換されてその結晶構造が強化
されると共に、少なくともNiとCoとMnとを含むリ
チウム−遷移金属複合酸化物における遷移金属の分布が
均一になってリチウムイオンの拡散に適した層間距離を
有する部分が多くなった。
【0060】この結果、この発明の請求項1における非
水電解質二次電池においては、初期の放電容量が向上す
ると共に、充放電を繰り返した場合における放電容量の
低下も抑制されてサイクル特性が向上した。
【0061】また、この発明の請求項2に示すように、
上記の正極材料に、Lia Cob Mnc d Ni
1-(b+c+d) 2 (Mは、B,Al,Si,Fe,V,C
r,Cu,Zn,Ga,Wの中から選択される少なくと
も一種の元素であり、0<a<1.2、0.1≦b≦
0.5、0.05≦c≦0.4、0.01≦d≦0.
4、0.15≦b+c+d≦0.5の条件を満たす。)
で表されるリチウム−遷移金属複合酸化物を使用する
と、非水電解質二次電池におけるサイクル特性にさらに
向上された。
【0062】また、この発明の請求項3に示すように、
上記の正極材料として、X線源にCu−Kαを用いた粉
体X線回折測定により測定した2θ=18.71±0.
25゜の範囲に存在するピークの強度をI(003) 、2θ
=44.54±0.25゜の範囲に存在するピークの強
度をI(104) とした場合に、I(003) /I(104) の値が
0.8以上のものを用いると、非水電解質二次電池にお
ける放電容量がさらに向上された。
【0063】また、この発明の請求項4に示すように、
上記の請求項1〜3の非水電解質二次電池における正極
材料として、請求項5に示すように、少なくともNiと
CoとMnとを含む遷移金属の各塩の混合溶液にアルカ
リ溶液を加え、各遷移金属の水酸化物を共沈させて各遷
移金属の複合水酸化物を得た後、この各遷移金属の複合
水酸化物にリチウム化合物を混合させ、この混合物を焼
成させて製造したリチウム−遷移金属複合酸化物を用い
ると、このリチウム−遷移金属複合酸化物における遷移
金属の分布が均一になって、結晶構造の乱れが少なくな
り、非水電解質二次電池における放電容量がさらに向上
した。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例及び比較例の各リチウム二次
電池の内部構造を示した断面説明図である。
【符号の説明】
1 正極 2 負極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 能間 俊之 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 西尾 晃治 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リチウム−遷移金属複合酸化物を正極材
    料とする正極と、負極と、非水電解質とを備えた非水電
    解質二次電池において、上記の正極材料として、少なく
    ともNiとCoとMnとを含むリチウム−遷移金属複合
    酸化物であって、X線源としてCu−Kαを用いた粉体
    X線回折測定により測定した2θ=18.71±0.2
    5゜の範囲に存在するピークの半値幅が0.22゜以下
    のものを用いたことを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した非水電解質二次電池
    において、上記の正極材料として、Lia Cob Mnc
    d Ni1-(b+c+d) 2 (Mは、B,Al,Si,F
    e,V,Cr,Cu,Zn,Ga,Wの中から選択され
    る少なくとも一種の元素であり、0<a<1.2、0.
    1≦b≦0.5、0.05≦c≦0.4、0.01≦d
    ≦0.4、0.15≦b+c+d≦0.5の条件を満た
    す。)で表されるリチウム−遷移金属複合酸化物を用い
    たことを特徴とする非水電解質二次電池。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載した非水電解質二
    次電池において、上記の正極材料として、X線源にCu
    −Kαを用いた粉体X線回折測定により測定した2θ=
    18.71±0.25゜の範囲に存在するピークの強度
    をI(003) 、2θ=44.54±0.25゜の範囲に存
    在するピークの強度をI(104) とした場合に、I(003)
    /I(104) の値が0.8以上のリチウム−遷移金属複合
    酸化物を用いたことを特徴とする請求項2記載の非水電
    解質二次電池。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れか1項に記載した非
    水電解質二次電池において、上記の正極材料として、少
    なくともNiとCoとMnとを含む遷移金属の各塩の混
    合溶液にアルカリ溶液を加え、各遷移金属の水酸化物を
    共沈させて各遷移金属の複合水酸化物を得た後、この各
    遷移金属の複合水酸化物にリチウム化合物を混合させ、
    この混合物を焼成させて得たリチウム−遷移金属複合酸
    化物を用いたことを特徴とする非水電解質二次電池。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3の何れか1項に記載した非
    水電解質二次電池に使用する正極材料を製造するにあた
    り、少なくともNiとCoとMnとを含む遷移金属の各
    塩の混合溶液にアルカリ溶液を加え、各遷移金属の水酸
    化物を共沈させて各遷移金属の複合水酸化物を得た後、
    この各遷移金属の複合水酸化物にリチウム化合物を混合
    させ、この混合物を焼成させるようにしたことを特徴と
    する正極材料の製造方法。
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