JPH11258842A - 積層型電子写真感光体 - Google Patents

積層型電子写真感光体

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JPH11258842A
JPH11258842A JP10057994A JP5799498A JPH11258842A JP H11258842 A JPH11258842 A JP H11258842A JP 10057994 A JP10057994 A JP 10057994A JP 5799498 A JP5799498 A JP 5799498A JP H11258842 A JPH11258842 A JP H11258842A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 633nmLD光や発光ダイオードを光源と
するプリンターや液晶プリンター等に適用できる短波長
化に伴うハイガンマー感光体のような有機光導電性材料
(OPC)に用いた場合にも、安定で、電気特性が良好
である積層型電子写真感光体を提供することにある。 【解決手段】 導電性支持体上に積層された電荷発生層
(CGL)と電荷輸送層(CTL)とを有する積層型電
子写真感光体であって、該CGLが電荷発生剤(CG
M)としてμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニン二
量体を含有し、該CTLが電荷輸送剤(CTM)とし
て、特定のベンゾチアゾリデン系化合物を含有する積層
型電子写真感光体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、導電性支持体上に
電荷発生層と電荷輸送層とからなる感光層を設けた積層
型電子写真感光体に関する。詳しくは本発明は、電荷発
生層が新規な結晶変態を有するμ−オキソ−アルミニウ
ムフタロシアニン二量体を含有し、電荷輸送層が特定の
ヒドラゾン系電荷輸送剤を含有する有機感光体に関す
る。また、本発明は、633nmLD光やLED光の短波
長光源に対応できる耐久性高感度積層型電子写真感光体
に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体は、画像に対応したビー
ム光を照射された場合に、受けた表面部分に電荷でなる
潜像を形成する部材である。そのため、電子写真感光体
は導電性支持体上に光照射により電荷を発生させる電荷
発生層を備える。
【0003】電子写真感光体は、複写機、プリンターな
どに広く適用されている。近年、電子写真感光体の光源
としては、小型化、低コスト化が可能な半導体レーザー
(LD)光が主流となっている。このために半導体レー
ザーの発信波長域に高感度を有する有機光導電材料(O
PC)が電子写真感光体の電荷発生層用の材料として注
目され、盛んに研究されている。
【0004】OPCは、有機樹脂でなる結合剤中に光導
電性を示す電荷発生剤を分散させた材料である。導電性
支持体上にOPCを層状に形成することにより電子写真
感光体が得られる。
【0005】OPCでなる電荷発生層を有するこの種の
電子写真感光体は有機感光体と呼ばれる。電荷発生剤
(CGM)としては安定型、準安定型のフタロシアニン
系化合物などの光導電性を有する機能性色素が一般に用
いられる。
【0006】一般にフタロシアニン系化合物は、長波長
域まで分光感度を有し、電荷発生効率もよく、堅牢性に
優れ、高感度、高耐久性である。このため、x型無金属
フタロシアニン、チタニルフタロシアニンおよびバナジ
ルフタロシアニンのような無金属又は金属フタロシアニ
ン化合物の有機感光体への適用が試みられている。
【0007】また、電子写真感光体には、電荷発生層で
発生した電荷を感光体表面に効率よく移送し、且つ機械
的強度を高めるために、電荷発生層の上に電荷輸送層が
設けられることがある。電荷輸送層用の材料としては、
電荷輸送剤(CTM)を樹脂に分散乃至溶解したものが
用いられる。
【0008】CTMとしては、ポリビニルカルバゾール
(PVK)系樹脂、アゾール系、ピラゾリン系、ヒドラ
ゾン系、エナミン系、スチリル、スチルベン系、トリフ
ェニルメタン系、トリフェニルアミン系、ジベンジルア
ニリン系、アジン系等の化合物が知られている。
【0009】近年においては、電荷発生層と電荷輸送層
とからなる積層構造を有する感光層を備えた積層型感光
体が半導体レーザーを光源とする複写機やレーザープリ
ンター(LBP)に使用されている。また、最近では短
波長LD光や発光ダイオードを光源とするプリンターや
液晶プリンター等のプリンター分野への用途も広がって
きている。
【0010】ところで、単層型電子写真感光体として
は、無定型セレンとPVKとを組合せた感光層を有する
ものがよく知られている。また、これを改良した有機感
光体としては、感光層の中にCGMとCTMと増感色素
を含有させたもの(例えば、特開昭60−16304
7)等がある。
【0011】積層型感光体としては、セレン層の上にヒ
ドラゾン系CTMを含有するポリカーボネート層を積層
した感光層を有するもの(特公平2−41021号)、
ジスアゾ系CGM及びヒドラゾン系CTMを含有するC
GL上に、ヒドラゾン系CTMとポリカーボネート等か
らなるCTLを積層した感光層を有するもの(特開昭6
0−196767号、同60−262162号)、CG
Lがフタロシアニン顔料を含有し、CTL中に特定の
(ビス)ヒドラゾン系CTMを含有させた感光層を有す
るもの(例えば、特開昭63−48551号、特開昭6
3−48552号、特開平4−4260号)、ベンゾチ
アゾール系CTMを含む感光層を用いたもの(特開平4
−233548号)等、種々の有機感光体が提案されて
いる。
【0012】しかし、これらの有機感光体は、帯電およ
び露光を繰返す使用状況においては帯電性、暗減衰およ
び残留電位のような電気特性(感光特性)及び耐久性が
不十分である。また、現状ではLEDや633LD等の
ような短波長光源に対応しうる一部アゾ系のCGMで
は、フタロシアニン系のものに比べ耐光性や耐久性に劣
るため、今後期待される633nmLD光に対応できな
い等の課題を有していた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来の問題や
課題を解決するものであり、その目的とするところは、
LD光やLED光を光源とするプリンターや液晶プリン
ター等に適用できる、ハイガンマー感光体のような有機
光導電性材料(OPC)に用いた場合にも、安定で、電
気特性が良好である積層型電子写真感光体を提供するこ
とにある。
【0014】本発明者らは、既に中乃至高感度を有する
有機感光体の電荷発生剤(CGM)として新規な結晶変
態を有するμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニン二
量体を提案した(特願平8−25206号)。そして、
これらのうちでII型結晶変態が感光特性に特に優れるこ
とを見い出した。
【0015】その後、積層型感光体を作成し感光特性効
果を確認するに当たり、入手容易なヒドラゾン系、また
はブタジエン系誘導体を電荷輸送剤(CTM)として実
施を試みたところ、μ−オキソ−アルミニウムフタロシ
アニン2量体のII型結晶変態が最も優れた感光特性を示
した。
【0016】また、本発明者らは、このII型結晶変態は
600〜650nmの短波長領域に特異的な分光感度を
有する特徴を示すものであることの知見を得、加えて、
633nmLD光等の光源を利用する短波長化が検討さ
れる中、次世代対応の有機感光体への提言も行った。
【0017】本発明は、このような知見に基づき、さら
に種々の化学構造を有する電荷輸送剤(CTM)とのマ
ッチングを鋭意検討した結果、ベンゾチアゾリデン骨格
を有する特定のヒドラゾン系電荷輸送剤(CTM)を含
有させた電荷輸送層(CTL)を、μ−オキソ−アルミ
ニウムフタロシアニン二量体を電荷発生剤(CGM)と
して含有する電荷発生層(CGL)上に積層することに
よって、特願平8−25206号に示した(一次)感光
特性が顕著に向上することを見いだし本発明に至った。
【0018】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は導電
性支持体上に積層された電荷発生層(CGL)と電荷輸
送層(CTL)とを有する電子写真感光体であって、該
CGLが電荷発生剤(CGM)としてμ−オキソ−アル
ミニウムフタロシアニン二量体を含有し、該CTLが電
荷輸送剤(CTM)として、式
【0019】
【化2】
【0020】[式中、R1はアルキル基またはフェニル
基を示し、R2及びR3はそれぞれ独立して、水素、置換
もしくは非置換アルキル基、置換もしくは非置換アリー
ル基、またはR2とR3は連結して複素環を形成してもよ
い基を示し、R4はアルキル基またはアルコキシ基を示
す。]で表される化合物を含有する積層型電子写真感光
体を提供するものであり、そのことにより上記目的が達
成できる。
【0021】
【発明の実施の形態】電荷発生剤(CGM) 本発明の積層型電子写真感光体は、電荷発生剤(CG
M)がCuKα線によるX線回折(XRD)スペクトル
において、(回折ピークの)ブラッグ角(2θ±0.2
゜)6.9゜、9.7゜、13.8゜、15.4゜、2
3.9゜及び25.9゜に回折ピークを示す結晶変態を
有するμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニン二量体
(II型結晶変態)であることが特に好ましい。
【0022】しかしながら、本発明の積層型電子写真感
光体のCGMとしてII型結晶変態以外の結晶変態を有す
るμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニン二量体(I
型、III型及びIV型結晶変態)を用いてもよい。
【0023】μ−オキソ−アルミニウムフタロシアニン
二量体は公知の化合物である。また、μ−オキソ−アル
ミニウムフタロシアニン二量体の種々の結晶変態をCG
Mとして用いることも公知である。この化合物は、例え
ば、以下に説明する方法により製造することができる。
【0024】まず、1-クロロナフタレンやキノリンのよ
うな高沸点有機溶媒中、フタロニトリルあるいは1,3-ジ
イミノイソインドリンを塩化アルミニウムの存在下に反
応させ、クロロアルミニウムフタロシアニンを得る。
【0025】得られたクロロアルミニウムフタロシアニ
ンを加水分解することによりヒドロキシアルミニウムフ
タロシアニンを得る。得られたクロロアルミニウムフタ
ロシアニンからヒドロキシアルミニウムフタロシアニン
を得る方法は、例えば、特開平5−93150号、特開
平6−214415号に記載されている。
【0026】例えば、クロロアルミニウムフタロシアニ
ンを酸性もしくはアルカリ性溶液中で加水分解またはア
シッドペースティングを行って、ヒドロキシアルミニウ
ムフタロシアニンを合成する。
【0027】次に、得られたヒドロキシアルミニウムフ
タロシアニンを水不混和性の有機溶媒、例えば、o-ジク
ロロベンゼンのような溶媒中、還流撹拌して、生成する
水を反応系内から除去し、反応生成物(μ−オキソ−ア
ルミニウムフタロシアニン二量体)を濾取し、DMFで
洗浄し、DMFをメタノール等で置換後、乾燥、粉砕す
ることにより、公知の結晶変態を有する下記構造のμ−
オキソ−アルミニウムフタロシアニン二量体(以下、本
明細書においては「I型結晶変態」と言う。)を得るこ
とができる。
【0028】
【化3】
【0029】ついで、上記のような公知の合成方法によ
って得られたI型結晶変態を乾式粉砕することにより、
CuKα線によるX線回折(XRD)スペクトルにおい
て、ブラッグ角(2θ±0.2゜)6.8゜、15.4
゜及び24.0゜に回折ピークを示す結晶変態を有する
μ−オキソ−アルミニウムフタロシアニン二量体(以
下、本明細書においてはアモルファス変態」という。)
を得る。
【0030】得られたアモルファス変態を、溶媒中、湿
式粉砕あるいは単純分散すると、さらに新規な結晶変態
(I型結晶変態以外の)を有するμ−オキソ−アルミニ
ウムフタロシアニン二量体が得られる。
【0031】本発明における湿式粉砕あるいは単純分散
で用いる溶媒は、顔料(μ−オキソ−アルミニウムフタ
ロシアニン二量体)を溶解しないものであれば特に限定
されず、所望の結晶変態に応じて、ケトン系、アルコー
ル系、グリコール系、ホルムアミド系、エーテル系及び
芳香族系から選ばれる。
【0032】ケトン系溶媒としては、例えば、シクロヘ
キサノン、ジイソプロピルケトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトンのような鎖状または環状の
ケトン;アルコール系溶媒としては、例えば、メタノー
ル、エタノール、プロパノールおよびイソプロパノー
ル、アミルアルコール、ヘキサノールのような一価のア
ルコール;グリコール系溶媒としては、例えば、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、トリメチレング
リコール等のアルキレングリコール;エチレングリコー
ルモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチル
エーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等
のアルキレングリコールモノアルキルエーテル;モノグ
ライム、ジグライム、トリグライム、テトラグライム等
のエチレングリコールジアルキルエーテル;ホルムアミ
ド系溶媒としては、ジメチルホルムアミド(DMF)、
ジメチルアセトアミド等;エーテル系溶媒としては、テ
トラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、エチルエー
テル、ブチルエーテルのような鎖状または環状のエーテ
ル;芳香族系溶媒としては、トルエン、o-キシレン、テ
トラリンのような炭化水素系溶媒;等が挙げられる。
【0033】ケトン系溶媒、好ましくはシクロヘキサノ
ン及びジイソプロピルケトン、特にシクロヘキサノン;
アルコール系溶媒、特にアミルアルコール及びエタノー
ル;グリコール系溶媒、好ましくはジエチレングリコー
ル、トリメチレングリコール;ホルムアミド系溶媒、特
にDMF;エーテル系溶媒、特にTHF;を用いてアモ
ルファス変態を湿式粉砕あるいは単純分散した場合、II
型結晶変態を有するμ−オキソ−アルミニウムフタロシ
アニン二量体が得られる。これらのうちでもシクロヘキ
サノンが好ましい。
【0034】また、グリコール系溶媒、好ましくはエチ
レングリコールを用いてアモルファス変態を湿式粉砕あ
るいは単純分散した場合、ブラッグ角度(2θ±0.2
゜)6.9゜、14.0゜、15.7゜及び25.7゜
に回折ピークを示すIII型結晶変態を有するμ−オキソ
−アルミニウムフタロシアニン二量体が得られる。
【0035】モノグライム、ジグライム、トリグライ
ム、テトラグライム等のエチレングリコールジアルキル
エーテル用いてアモルファス変態を湿式粉砕あるいは単
純分散した場合、ブラッグ角度(2θ±0.2゜)6.
9゜、13.0゜、14.8゜、16.1゜、21.1
゜、25.1゜及び25.8゜に回折ピークを示すIV型
結晶変態を有するμ−オキソ−アルミニウムフタロシア
ニン二量体が得られる。
【0036】本発明において、CGMとして用いるμ−
オキソ−アルミニウムフタロシアニン二量体やその結晶
変態(I型、アモルファス型、II型、III型及びIV型)
の同定は、FD−MS(Field Desorption-MS)やTO
F−MS(Time of Flight-MS、飛行時間型質量分析)
及びIR分析等によって行うことができる。
【0037】電荷輸送剤(CTM) 本発明の積層型電子写真感光体は、電荷輸送剤(CT
M)が、上記式(1)で示すベンゾチアゾリデン骨格を
有する特定のヒドラゾン系化合物であることが好まし
い。式(1)で示す化合物は公知の化合物である。ま
た、式(1)で示す化合物をCTMとして用いることも
公知である。
【0038】これら化合物は、公知の方法により容易に
製造することができる。すなわち、必要に応じて縮合剤
として少量の酸(酢酸または無機酸)を添加し、溶媒中
で、複素環ヒドラゾン類と対応するアルデヒド、または
ケトンとを脱水縮合させることによって得られる。
【0039】溶媒としては、メタノール、及びエタノー
ルのようなアルコール、ベンゼン、及びキシレンのよう
な芳香族炭化水素、ジオキサン、テトラヒドロフラン、
N,N−ジメチルホルムアミド等を単独または混合して
用いることができる。
【0040】本発明の積層型電子写真感光体のCTM
は、式(1)におけるR1、R2、R3及びR4で示される
基が次のような基であることが特に好ましい。
【0041】R1で示されるアルキル基としては、メチ
ル基、エチル基、直鎖状もしくは分岐状のプロピル基、
ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基等の炭
素数1〜8のアルキル基;メトキシ基やエトキシ基で置
換されたアルコキシアルキル基;R1で示されるフェニ
ル基としては、フェニル基、メチル基やエチル基で置換
されたアルキル置換フェニル基;メトキシ基やエトキシ
基で置換されたアルコキシ置換フェニル基;
【0042】R2及びR3で示されるアルキル基として
は、メチル基、エチル基、直鎖状もしくは分岐状のプロ
ピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル
基等の炭素数1〜12の非置換アルキル基;メトキシ
基、エトキシ基、プロピル基で置換された炭素数2〜1
2のアルコキシアルキル基;R2及びR3で示されるアリ
ール基としては、フェニル基、メチル基やエチル基で置
換されたアルキル置換フェニル基;メトキシ基やエトキ
シ基で置換されたアルコキシ置換フェニル基;
【0043】R4で示される基としては、メチル基、エ
チル基等の炭素数1〜4のアルキル基;メトキシ基、エ
トキシ基等の炭素数1〜4のアルコキシ基、F3C基等
のハロアルキル基;等である。
【0044】CTMの具体例としては下記化合物が挙げ
られる。
【0045】
【化4】
【0046】
【化5】
【0047】
【化6】
【0048】
【化7】
【0049】
【化8】
【0050】
【化9】
【0051】
【化10】
【0052】
【化11】
【0053】
【化12】
【0054】積層型電子写真感光体 次に、本発明の積層型電子写真感光体について説明す
る。
【0055】フタロシアニン顔料のような有機光導電材
料の少なくとも1種及び樹脂を備えてなる電子写真有機
感光体は、感光層が電荷発生層(CGL)と電荷輸送層
(CTL)とに分離した積層型のものであってもよく、
単層型のものであってもよい。しかし、フタロシアニン
結晶変態の電気特性を有効に発揮させるためには、各層
がそれぞれの機能を阻害しないために、発生した電荷が
捕獲される可能性が小さく、効率よく感光体表面に輸送
(移送)される二層構造の機能分離型感光体に適用する
ことが好ましい。
【0056】このような機能分離型感光体は、例えば、
導電性支持体上に薄膜状のCGLとCTLとを積層して
形成される。導電性支持体の基材としては、アルミニウ
ム、ニッケル等の金属、金属蒸着フィルム等用いること
ができ、一般にドラム状、シート状又はベルト状の形態
で作製される。
【0057】本発明の積層型電子写真感光体は、導電性
支持体上にCGLとCTLとが積層されており、CGL
にはμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニン二量体が
CGMとして樹脂に分散されており、CTLには式
(1)で表される特定のベンゾチアゾリデン系化合物が
CTMとして樹脂に分散乃至溶解されている。特に好ま
しい実施形態では、CGMとしてII型μ−オキソ−アル
ミニウムフタロシアニン二量体(II型結晶変態)を用い
る。
【0058】本発明の積層型電子写真感光体の作製は、
まずμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニン二量体を
電荷発生材料(CGM)として含むCGLを導電性支持
体上に薄膜状に形成する。この際のCGLは、例えば、
II型結晶変態を導電性支持体上に蒸着させ薄膜を形成す
ることもできるが、一般には、結着樹脂を溶媒に溶解し
た溶液に電荷発生材料を分散させた塗布液を調製して、
それを支持体上に塗布することによって形成する。
【0059】μ−オキソ−アルミニウムフタロシアニン
二量体を結着樹脂中に分散させる方法としては、ボール
ミル、サンドミル、ペイントシェイカー等用いる通常の
分散法を採用することができる。
【0060】CGLの塗工手段としては、特に限定され
ることはなく、例えば、バーコーター、ディップコータ
ー、スピンコーター、ローラーコーター等を適宜使用す
ることができる。乾燥は、30〜200℃の温度で5分
〜2時間、静止又は送風下で行うことができる。
【0061】塗布液用の溶媒としては、CGMを溶解す
ることなく、均一に分散させ、必要に応じて用いられる
結着樹脂を溶解するものであれば特に限定されない。例
えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブ
タノールのようなアルコール系溶媒;トルエン、キシレ
ン、テトラリンのような芳香族系溶媒;ジクロルメタ
ン、クロロホルム、トリクロルエチレン、四塩化炭素の
ようなハロゲン系溶媒;酢酸エチル、酢酸プロピルのよ
うなエステル系溶媒;エチレングリコールモノエチルエ
ーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランのようなエー
テル系溶媒;ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド等が挙げられる。
【0062】結着樹脂は、広範な絶縁性樹脂から選択す
ることができる。好ましい樹脂としては、ポリカーボネ
ート、ポリアクリレート、ポリエステル、ポリアミド等
の縮合系樹脂;ポリスチレン、スチレン-アクリル共重
合体、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリビ
ニルブチラール、ポリビニルアルコール、ポリアクリル
ニトリル、ポリアクリル-ブタジエン共重合体、ポリ塩
化ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体等の付加重
合体;ポリ-N-ビニルカルバゾール、ポリビニルアント
ラセン等の有機光導電性樹脂;ポリスルホン、ポリエー
テルスルホン、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン
樹脂等が挙げられる。これらは適宜混合して用いること
ができる。
【0063】上記結着樹脂の使用量は、CGMに対し
て、0.1〜3重量比、好ましくは0.5〜2.0重量
比であり、3重量比よりも大であると、一般にCGLに
おけるCGM濃度が小さくなり感度が悪くなる。CGL
の膜厚は、0.05〜5.0μm、好ましくは0.1〜
3.0μmであり、一般に5μmより大きくなると電荷が
捕獲される確立が大きくなり感度の低下の原因となるた
め好ましくない。
【0064】次にCGLの上部に、CTMとして式
(1)のベンゾチアゾリデン系CTMを含むCTLを薄
膜状に形成する。この薄膜形成法としては、CGLと同
様な塗工法が用いられ、CTMを、必要に応じて結着樹
脂と共に溶媒に溶解し、CGLの上部に均一に塗布し、
その後乾燥させればよい。
【0065】CTLを形成する結着樹脂及び溶媒として
は、前記CGLに使用されるものと同様なものが使用で
きる。用いる溶媒は下層(例えば、CGL)を溶解しな
いものであることが好ましい。
【0066】上記結着樹脂の使用量は、電荷輸送材料に
対して、0.1〜5重量比、好ましくは0.5〜2.0
重量比であり、5重量比よりも大であると、CTLにお
ける電荷輸送材料濃度が小さくなり感度が悪くなる。C
TLの膜厚は、5〜50μm、好ましくは10〜40μ
mであり、一般に膜厚が大きくなると電荷の輸送に、よ
り多くの時間を要するようになり、又、電荷が捕獲され
る確立が大きくなり感度の低下の原因となるため好まし
くない。
【0067】
【実施例】以下の実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0068】調製例では、本発明の積層型電子写真感光
体に用いる電荷発生剤(CGM)であるI型μ−オキソ
−アルミニウムフタロシアニン二量体(I型結晶変
態)、及び特に好適なII型μ−オキソ−アルミニウムフ
タロシアニン二量体(II型結晶変態)の合成法を説明す
る。
【0069】本発明に用いるμ−オキソ−アルミニウム
フタロシアニン二量体の合成法については特願平8−2
5206(特開平9−217020)、及び日本化学会
誌(化学と化学工業)(Journal of Chemical Society
of Japan,Chemistry and Industrial Chemistry)[日
化,1997,No. 12,PP. 887−898]等に詳細に記載され
ている。尚、以下の説明においてCuKα線によるX線
回折(XRD)スペクトルは、マックスサイエンス社製
の自動X線回折システム「MXP3」を用いて測定した。
(TOF−MSの測定は、「COMPACT MALDII」用いて行っ
た。)
【0070】調製例1 I型μ−オキソ−アルミニウムフタロシアニン二量体
(I型結晶変態)の合成 500mlの四つ口フラスコにフタロニトリル60.0
g(0.469mol、純度98%)、1-クロルナフタレン300
mlと塩化アルミニウム15.6g(0.117mol、純度98
%)を仕込み、6時間還流下撹拌した。150℃程度ま
で放冷後熱時濾過して、熱トルエン、トルエン、アセト
ンで洗浄後、得られた固体(ウエットケーキ)をトルエ
ンに再度分散させ、3時間撹拌還流した。再度、熱時濾
過後、熱トルエン、トルエン、アセトンを用いて振りか
け洗浄した後、イオン交換水中に分散させ、60〜70
℃で60分間加熱撹拌した。濾過、水洗後真空乾燥し
て、クロロアルミニウムフタロシアニン60.0g(収
率90.0%)を得た。
【0071】得られたクロロアルミニウムフタロシアニ
ン55.1g(95.9mmol)を、1.1L(リットル)の
濃硫酸に温度を5℃以下に冷却しながら溶解させ、1時
間撹拌した。この溶液を約20Lの氷水中に、温度を5
℃以下に保持しながら徐々に注加した後、室温で2時間
撹拌した。析出した固体を濾取し水洗を行った。得られ
たウエットケーキを4%アンモニア水中で6時間加熱還
流下撹拌した。再度濾取後、イオン交換水により洗浄
し、減圧下50℃で2日間乾燥し、粉砕して青色粉体4
9.1gを得た。
【0072】次に、得られた青色粉体47.0gをo-ジ
クロロベンゼン470mlに加え150〜180℃で撹
拌した。生成してくる水を反応系内より除去しながら1
時間還流下撹拌した。熱時濾取して、o-ジクロロベンゼ
ンで洗浄後、メタノールで置換した。乾燥、粉砕して、
I型μ−オキソ−アルミニウムフタロシアニン二量体
(I型結晶変態)39.3g(35.9mmol)を得た。
【0073】このものをXRD分析したところ、ブラッ
グ角(2θ±0.2゜)の6.9゜、15.5゜、2
3.0゜、23.5゜、24.2゜、24.6゜に回析
ピークを示した。図1にI型結晶変態のXRDスペクト
ルを示す。また、FD−MS及びTOF−MS分析によ
りこのものはμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニン
二量体であることが確認された。
【0074】調製例2 II型μ−オキソ−アルミニウムフタロシアニン二量体
(II型結晶変態)の合成 得られたI型μ−オキソ−アルミニウムフタロシアニン
二量体(I型結晶変態)7.0gと5mmφガラスビー
ズ80.0gを広口瓶に仕込み、試験用分散器(所謂ペ
イントシェーカー)を用いて1〜2日間乾式粉砕を行っ
た。一部サンプリングし、結晶変態の変化が止まったと
ころで、ふるいを用いてガラスビーズを分離し、6.6
4gのアモルファスμ−オキソ−アルミニウムフタロシ
アニン二量体(アモルファス変態)を青色固体として得
た。
【0075】次に、得られたアモルファスμ−オキソ−
アルミニウムフタロシアニン二量体1.0gにシクロヘ
キサノン30mlを加え、還流下、12時間撹拌(単純
分散)した。放冷後、フタロシアニン二量体を濾取し、
メタノール置換後減圧下乾燥し、0.5gの高純度II型
μ−オキソ−アルミニウムフタロシアニン二量体(II−
1)を得た。この化合物のXRDスペクトルを図2に示
す。なお、TOF−MSの結果は(I型結晶変態)のも
のと実質的に同じであった。
【0076】また、XRDスペクトルから、このμ−オ
キソ−アルミニウムフタロシアニン二量体(II−1)
は、ブラッグ角(2θ±0.2゜)の6.9゜、9.7
゜、13.8°、15.4゜、23.9゜及び25.9
゜に特徴的回折ピークを示すII型結晶変態であることを
確認した。
【0077】他のII型μ−オキソ−アルミニウムフタロ
シアニン二量体の調製例 下記表1に示した条件を用いること以外は上記と同様に
して、μ−オキソ−アルミニウムフタロシアニン二量体
の結晶変換を行った。得られたμ−オキソ−アルミニウ
ムフタロシアニン二量体結晶のXRDスペクトル、IR
スペクトル及びTOF−MSの分析結果は、実質上(II
−1)の結晶変態と同じであった。
【0078】
【表1】 CGM例 結晶変換溶媒 結晶変換条件 変換法 結晶変態 温度(℃) 時間 (II−2) シ゛メチルホルムアミト゛ 還流 12 単純分散 II型 (II−3) アミルアルコール 還流 12 単純分散 II型 (II−4) テトラヒト゛ロフラン 還流 12 単純分散 II型 (II−5) トリメチレンク゛リコール 150 5 単純分散 II型 (II−6) o-キシレン 還流 26 単純分散 II型 (II−7) シ゛エチレンク゛リコール 100 7 単純分散 II型 (II−8) エタノール 室温 72 湿式粉砕 II型 /ヒ゛ース゛(II−9) シ゛イソフ゜ロヒ゜ルケトン 還流 12 単純分散 II型
【0079】以下、実施例により本発明の積層型電子写
真感光体について説明する。
【0080】実施例1 調製例2で得られたII型μ−オキソ−アルミニウムフタ
ロシアニン二量体(II型結晶変態)を電荷発生材(CG
M)として用いた。II型結晶変態0.2gとポリビニル
ブチラール樹脂[積水化学社製のエレックスBH−3]
0.2gとシクロヘキサノン59.6gと3mmφガラス
ビーズ50gとを広口瓶に入れ、ペイントシェーカーで
1時間撹拌後、これをアルミニウム板上に膜厚が0.5
μmになるようバーコーターを用いて塗布し、風乾させ
電荷発生層を形成した。
【0081】次に、電荷輸送剤(CTM)として下記式
(1−a)で表されるN-[p-(ジエチルアミノ)ベン
ジリデン]-N'-(3-メチル-2-ベンゾチアゾリデン)ヒ
ドラジン(商品名:CT−504、富士写真フィルム社
製)4.5gとポリカーボネート樹脂[帝人社製のパン
ライトL−1250]4.5gと塩化メチレン51.0
gとを広口瓶に入れ、超音波分散により均一な溶液を調
製した。これを電荷発生層の上に、バーコーターを用い
て塗布し、室温で乾燥して、膜厚60μmの電荷輸送層
を形成し、積層型電子写真感光体を得た。
【0082】
【化13】
【0083】比較例1 実施例1において用いたベンゾチアゾリデン系CTM
[式(1−a)]を、1,1-ビス(p-ジエチルアミノフェ
ニル)-4,4'-ジフェニル-1,3-ブタジエン(高砂香料社
製の商品名「T−405」)に代えて、実施例1と同様に
して電子写真感光体片を作製した。
【0084】比較例2 実施例1において用いたベンゾチアゾリデン系CTM
[式(1−a)]を、4-ベンジルアミノ-2-メチルベン
ズアルデヒド-1,1'-ジフェニルヒドラゾン(高砂香料社
製の商品名「CTC−191」)に代えて、実施例1と同
様にして電子写真感光体片を作製した。
【0085】比較例3 実施例1において用いたベンゾチアゾリデン系CTM
[式(1−a)]を、N-[p-(ジフェニルアミノ)ベ
ンズアルデヒド)]-N'-メチル-N'-フェニルヒドラゾ
ン(商品名:CT−501、富士写真フィルム社製)に
代えて、実施例1と同様にして電子写真感光体片を作製
した。
【0086】比較例4 実施例1において用いたベンゾチアゾリデン系CTM
[式(1−a)]を、N-[p-(ジフェニルアミノ)ベ
ンズアルデヒド)]-N',N'-ジフェニルヒドラゾン
(商品名:CT−502、富士写真フィルム社製)に代
えて、実施例1と同様にして電子写真感光体片を作製し
た。
【0087】比較例5 実施例1において用いたベンゾチアゾリデン系CTM
[式(1−a)]を、N-[p-(フェニルメチルアミ
ノ)ベンズアルデヒド)]-N',N'-ジフェニルヒドラ
ゾン(商品名:CT−503、富士写真フィルム社製)
に代えて、実施例1と同様にして電子写真感光体片を作
製した。
【0088】感光体特性(一次) 上記実施例1及び比較例1〜5において作製した感光体
(片)を用いて、電子写真特性の測定を行った。測定
は、静電気帯電試験装置EPA−8200[川口電気社
製]を用い、−8.0kVでSTAT3モードでコロナ
帯電し、2.0秒乾暗所放置後、5.0luxの白色光
を10.0秒間照射して、初期帯電量(Vo)、半減露
光量量(感度)(E1/2)、残留電位(Vr)及び暗減衰
率(%)を比較した。以上の測定結果を表2に示した。
【0089】
【表2】 実施例 CTM 初期帯電量 暗減衰率 残留電位 半減露光量 Vo(V) (%) Vr(V) E1/2(Lux・sec) 実施例1 CT-504 -467.0 ◎ 22.9 -8.0 ◎ 3.33 ◎ 比較例1 T-405 -224.7 × 40.1 -4.0 ◎ 1.74 ◎ 比較例2 CTC-191 -356.3 ○ 34.0 -30.7 × 3.28 ◎ 比較例3 CT-501 -412.0 ◎ 26.1 -24.0 △ 3.12 ◎ 比較例4 CT-502 -343.7 ○ 32.5 -19.7 ○ 2.84 ◎ 比較例5 CT-503 -378.7 ○ 29.7 -43.3 × 3.49 ◎ 表中、 ◎は優良、○は良、△は僅か不良、×は不良を意味し、実施例1に対 する相対評価である。
【0090】分光感度特性と繰返し特性(耐性) 表2から明らかなように、実施例1は、比較例に比べる
と一次特性が向上している。このことは図3に示した分
光感度特性図により明らかである。一方、感度の耐久性
測定(図4)に関しては差が観られないが、電位の耐久
性及び特性については向上が著しい(図5)。また、比
較例1では、半減露光量(感度)が良いように見える
が、これは初期帯電量が低く、且つ暗減衰率が高いので
見け上、良い値を示しているのであって、電子写真感光
特性としては低いものである。
【0091】以上の論点を裏付けるために、図3には実
施例1と比較例2の分光感度測定図、図4には実施例1
と比較例2の感度耐久性測定図、図5には実施例1と比
較例2の電位耐久性測定図を示す。
【0092】
【発明の効果】安定で、電気特性が良好である高感度、
高耐久性積層型電子写真感光体を提供でき、今後期待さ
れる短波長半導体LD光や発光ダイオード(LED)を
光源とするプリンターや液晶プリンター等に適用でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 調製例1で得られたI型結晶変態のXRDス
ペクトルである。
【図2】 調製例2で得られたII型結晶変態のXRDス
ペクトルである。
【図3】 実施例1と比較例2の感光体分光感度測定図
である。
【図4】 実施例1と比較例2の感光体感度耐久性測定
図である。
【図5】 実施例1と比較例2の感光体電位耐久性測定
図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に積層された電荷発生層
    (CGL)と電荷輸送層(CTL)とを有する積層型電
    子写真感光体であって、該CGLが電荷発生剤(CG
    M)としてμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニン二
    量体を含有し、該CTLが電荷輸送剤(CTM)とし
    て、式 【化1】 [式中、R1はアルキル基またはフェニル基を示し、R2
    及びR3はそれぞれ独立して、水素、置換もしくは非置
    換アルキル基、置換もしくは非置換アリール基、または
    2とR3は連結して複素環を形成してもよい基を示し、
    4はアルキル基またはアルコキシ基を示す。]で表さ
    れる化合物を含有する積層型電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 前記式(1)で表される電荷輸送剤にお
    けるR1が炭素数1〜8の直鎖状又は分岐状の置換もし
    くは非置換アルキル基であり、R2及びR3が炭素数1〜
    12の範囲の直鎖状又は分岐状の置換もしくは非置換ア
    ルキル基である請求項1記載の積層型電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 前記電荷発生剤が、CuKα線によるX
    線回折(XRD)スペクトルにおいて、ブラッグ角(2
    θ±0.2゜)6.9゜、9.7゜、13.8゜、1
    5.4゜、23.9゜及び25.9゜に回折ピークを示
    す結晶変態を有するμ−オキソ−アルミニウムフタロシ
    アニン二量体(II型)である請求項1記載の積層型電子
    写真感光体。
  4. 【請求項4】 前記電荷発生剤が、CuKα線によるX
    線回折(XRD)スペクトルにおいて、下記(1)〜
    (3)からなる群から選択されるいずれかの回折ピーク
    を示す結晶変態を有するμ−オキソ−アルミニウムフタ
    ロシアニン二量体である請求項1記載の積層型電子写真
    感光体: (1)ブラッグ角(2θ±0.2゜)6.9゜、15.
    6゜、23.0゜、23.5゜、24.2゜、及び2
    4.6゜(I型); (2)ブラッグ角(2θ±0.2゜)6.9゜、14.
    0゜、15.7゜、及び25.7゜(III型);及び (3)ブラッグ角(2θ±0.2゜):6.9゜、1
    3.0゜、14.8゜、16.1゜、21.1゜、2
    5.1゜、及び25.8゜(IV型)。
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