JP4233783B2 - チタニルフタロシアニン及びその製造方法、並びにそれを含有する電子写真感光体 - Google Patents

チタニルフタロシアニン及びその製造方法、並びにそれを含有する電子写真感光体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は新規なフタロシアニン結晶に関する。フタロシアニン結晶は、色材として塗料分野で使用されるばかりでなく、エレクトロニクス分野においても例えば、電子写真感光体の電荷発生剤、CD−R、DVD−Rなどの記録媒体用色素、トナーやインクジェットプリンタ用インキの着色剤、液晶表示素子用カラーフィルター色素、有機ELデバイス用発光材等の様々な用途に利用することができる。
【0002】
【従来の技術】
フタロシアニンに代表される有機顔料を上記の用途に使用するためには、まず高純度で有ること、特定の吸収特性を持つことが必要である。吸収特性は顔料の化学構造、粒径、結晶型、純度等により支配されているが、特に有機顔料は同一化学構造であっても、幾つもの結晶型を持つものが多く存在するため、新たな結晶型或いは結晶粒子構造をどの様に発見するか設計するか、更にはそれらををいかに制御しながら、かつ高純度に製造していくかが新たな有機顔料を開発する上での重要なポイントとなる。
【0003】
例えば、電子写真感光体の電荷発生材料としては様々な有機顔料が使用されているが、近年半導体レーザー光やLED光の発振波長である近赤外光に対し高感度な顔料が強く求められている。この要求を満たす有機顔料としてフタロシアニン類が広く研究されている。フタロシアニン類は、中心金属の種類により吸収スペクトルや光導電性が異なるだけでなく、結晶型によってもこれらの物性には差があり、同じ中心金属のフタロシアニンでも特定の結晶型が電子写真感光体用に選択されている例が幾つか報告されている。無金属フタロシアニンではX型の結晶型が光導電性が高く、かつ800nm以上の近赤外光に対しても感度が有るとの報告があり、また銅フタロシアニンでは多くの結晶型の内ε型が最も長波長に感度を有していると報告されている。しかし、X型無金属フタロシアニンは準安定型結晶型であって、その製造が困難であり、また安定した品質のものが得にくいという欠点がある。一方でε型銅フタロシアニンは、αやβ型銅フタロシアニンに比べれば分光感度は長波長に伸びているが、800nmでは780nmに比較し、急激に低下しており、発振波長に変動のある半導体レーザー用には使いにくい性能となっている。 銅フタロシアニンではα、β、γ、ε型などの結晶型の違いにより帯電性、暗減衰、感度等に大きな差が有ることが知られており 「澤田学;染料と薬品、第24巻6号、p122(1984)」、また結晶型により吸収スペクトルが異なることより、分光感度も変化することも報告されている「熊野勇夫;電子写真学会誌第22巻、第2号、p111'1984)」。
【0004】
この様に結晶型による電気特性の違いは、無金属フタロシアニンや他の多くの金属フタロシアニンに関して良く知られており、電気特性の良好な結晶型をいかに作るかという点に多くの努力がなされている。
これまで、有機顔料の結晶型を制御する手段としては、合成段階で制御する方法の他、例えばアシッドペーステイング法、アシッドスラリー法等のいわゆる硫酸法;ソルベントミリング法、ドライミリング法、ソルトミリング法など粉砕法により一旦溶解或いは非晶質化した後、所望の結晶型に転換させる方法が一般的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の方法によっては必ずしも高純度な顔料が得られない、結晶型の制御性が充分でない、製造方法が煩雑である等の課題を有しているのが現状である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明者等は上記課題に関し鋭意検討した結果、従来では達成されなかった極めて高純度でかつ大粒径、更には新たな結晶構造を作り出すことのできるチタニルフタロシアニン結晶の製造方法を見出し、この新規な結晶型を有するチタニルフタロシアニンを電子写真感光体の電荷発生剤として用いた場合に、優れた感光特性を発現することを見出した。
【0007】
即ち本発明の要旨は、結晶の表面と内部とが異なる結晶型を有するチタニルフタロシアニンであって、前記結晶の内部が結晶相 I で表面が結晶相Yであり、前記結晶の表面と内部との厚みの比が1:99〜99:1であることを特徴とするチタニルフタロシアニン、に存する。
【0008】
【発明の実施の形態】
<チタニルフタロシアニン>
本発明のチタニルフタロシアニンは、結晶内部と結晶表面とが異なる結晶型を有するものである。例えば、オキシチタニウムフタロシアニンは、代表的な結晶型として、結晶相I、結晶相II及び結晶相Y等が知られているが、結晶内部と結晶表面とが異なる本発明のオキシチタニウム結晶は、内部が結晶相Iで表面が結晶相 Yである。結晶表面と内部との厚みの比は、1:99〜99:1である。
【0009】
本発明のチタニルフタロシアニンは加圧条件下、チタニルフタロシアニン顔料を溶媒に加熱溶解した後、徐冷却し、結晶化させることにより製造される。製造は、密閉容器中で実施するが、この際に用いられる容器の材質としては例えばガラス、鉄、ステンレス、ガラスライニングされたステンレス容器などいずれも用いることが出来る。また、系内圧力は通常1.5×103〜2×104torr程度である。
【0010】
チタニルフタロシアニン顔料としては、いずれの結晶型のものも用いることができ、チタン原子に、酸素原子、塩素原子、水酸基、アルキル基、アルコキシ基等の配位子が配位したものであっても良い。これらの顔料は容器中に溶媒と共に仕込まれる。
使用される溶媒の種類は特に限定はなく、例えばトルエン、キシレン、ナフタレン、テトラリン等の炭化水素類;例えばフェノール、クレゾール、キシレノール等のフェノール類;例えばクロルベンゼン、トリクロロベンゼン、クロロナフタレン等のハロゲン化炭化水素類;例えばアニソール、フェネトール、ジフェニルエーテル、ジオキサン、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル・アセタール類;例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノールなどのアルコール類;例えばアセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、アセトフェノン、2−ペンタノン等のケトン類;例えば酢酸エチル、プロピオン酸メチル、安息香酸メチル、γーブチルラクトン等のエステル類;例えばニトロベンゼン、アセトニトリル、アニリン、N,N-ジエチルアニリン、N-メチルピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド、キノリン、ピリジン、モルホリン、ピロール、トルイジン等の含窒素化合物;例えばチオフェン、スルホラン、ジメチルスルホキシドなどの含硫黄化合物;例えば2−メトキシエタノール、2−アミノエタノール、2−クロロエタノール、エピクロルヒドリン等の2つ以上の官能基を持つ化合物が挙げられ、これらの溶媒は単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
【0011】
チタニルフタロシアニン顔料とこれらの溶媒の容器への仕込み比率については特に制限はないが、一般に0.002%〜10%の範囲から選択することが好ましく、より好ましくは0.005%〜5%の範囲から選ばれる。使用される溶媒は前述のように単独或いは混合して用いられるが、いずれにおいても水を併用しても構わない。その場合の水の混合比率としては有機溶媒に対して1〜20%が好ましく、更に2〜15%がより好ましい。密閉された容器に仕込まれた顔料/溶媒は続いて加熱溶解されるが、この場合の温度範囲は50〜300℃が適当である。もちろん加熱溶解中、チタニルフタロシアニン顔料の溶解速度を早めるため、撹拌などの操作を加えても構わない。チタニルフタロシアニン顔料の溶解を十分に行うため、設定した最高加熱温度で例えば5〜60分保持することが好ましい。この様にして作製されたチタニルフタロシアニン顔料溶解液は続いて徐冷却処理により、結晶化が行われるが、この際の冷却速度としては0.5〜10℃/時、好ましくは1〜5℃/時で行われる。
【0012】
<電子写真感光体>
本発明により製造されたチタニルフタロシアニンは、導電性支持体上に少なくとも感光層を有する電子写真感光体において、該感光層に含有される電荷発生材料として使用することができる。この場合、これまで知られているいずれの層構成をもった感光体、すなわち感光層が電荷発生層と電荷輸送層とからなり、これらが積層された積層感光体、感光層が電荷発生剤と電荷輸送剤を単独の層に含有させた単層からなる単層型感光体のどちらにも使用することが出来る。
【0013】
これらの感光体には接着層、ブロッキング層等の中間層や保護層など、電気特性、機械特性の改良のための層を設けても良い。
導電性支持体としては周知のものが使用できる。具体的には例えばアルミニウム、ステンレス、銅等の金属ドラム、シート或いはこれらの金属箔のラミネート物、蒸着物等が挙げられる。 更に金属粉末、カーボンブラック、ヨウ化銅、高分子電解質などの導電性物質を適当なバインダーと共に塗布して導電処理したプラスチックフィルム、プラスチックドラム、紙、紙管等が挙げられる。また金属粉末、カーボンブラック、炭素繊維、等の導電性物質を含有し、導電性となったプラスチックのシートやドラムが挙げられる。また酸化錫、酸化インジウム等の導電性金属酸化物で導電処理したプラスチックフィフィルムやベルトが挙げられる。
【0014】
以下、積層型感光体を例に挙げて説明する。
導電性支持体上に形成する電荷発生層は、本発明によるチタニルフタロシアニンとバインダー樹脂及び必要に応じて有機光導電性化合物、電子吸引性化合物などを溶剤に溶解或いは分散して得られる塗布液を塗布乾燥することにより得られる。バインダー樹脂としてはスチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ビニルアルコール、エチルビニルエーテル等のビニル化合物の重合体及び共重合体、ポリビニルアセタール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、セルロースエステル、セルロースエーテル、フェノキシ樹脂、ケイ素樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0015】
チタニルフタロシアニンとバインダー樹脂との割合は特に制限はないが、一般にはチタニルフタロシアニン100重量部に対して5〜500重量部、好ましくは20〜300重量部のバインダー樹脂を使用する。
電荷発生層の膜厚は0.05〜5μm、好ましくは0.1〜2μmになる様に設けられる。
【0016】
導電性支持体と電荷発生層の間には通常使用されるような公知のバリアー層が設けられていても良い。
バリアー層としては例えばアルミニウム陽極酸化皮膜、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム等の無機層、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、セルロース類、ゼラチン、澱粉、ポリウレタン、ポリイミド、ポリアミド等の有機層が使用される。 有機バリアー層を形成する場合には抵抗を調節するため、酸化錫、酸化亜鉛、二酸化珪素、二酸化チタン等の導電性或いは半導電性微粒子を添加しても構わない。
【0017】
この様にして作製された電荷発生層の上に電荷輸送層が形成される。
電荷輸送層に含有される電荷輸送剤としてはポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリスチリルアントラセンの様な側鎖に複素環を持つ化合物や縮合多環芳香族化合物を側鎖に有する高分子化合物、低分子化合物としてはピラゾリン、イミダゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、カルバゾール等の複素環化合物、トリフェニルメタンの様なトリアリールアルカン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、N−フェニルカルバゾール誘導体、スチルベン誘導体、ヒドラゾン化合物等が挙げられ、特に置換アミノ基やアルコキシ基の様な電子供与性基或いはこれらの置換基を有する芳香族環基が置換した電子供与性の大きい化合物が挙げられる。更に電荷輸送層には必要に応じてバインダー樹脂が用いられる。バインダー樹脂としては上記電荷輸送剤との相溶性がよく、塗膜形成後に電荷輸送剤が結晶化したり相分離する事のない樹脂が好ましい。具体例としては例えば、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ブタジエン等のビニル化合物の重合体及び共重合体、ポリビニルアセタール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリウレタン、セルロースエステル、セルロースエーテル、フェノキシ樹脂、ケイ素樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。電荷輸送剤が高分子化合物の場合には特にバインダー樹脂を用いなくても良いが可とう性の改良等で混合してもかまわない。電荷輸送剤が低分子化合物の場合には成膜性のためバインダー樹脂が用いられ、その使用量はバインダー樹脂100重量部に対して15〜300重量部、好ましくは20重量部〜200重量部の範囲である。
【0018】
電荷輸送層にはこの他に塗膜の機械的強度や耐久性向上のために種々の添加剤を用いることが出来る。この様な添加剤としては周知の可塑剤、ヒンダードフェノール類やヒンダードアミン類等の酸化防止剤、紫外線吸収剤、表面すべり性改良のためのシリコンオイルやフロロシリコンなどの液体潤滑剤、ポリエチレンワックス、テフロン粒子、粒子などの固体潤滑剤等が挙げられる。
【0019】
【実施例】
以下に、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、これらの実施例によって限定されるものではない。
実施例1(チタニルフタロシアニンの製造)
耐圧硝子工業(株)製反応器TPR−4型(TVS-N2,容量100ml)に昇華生成を行ったチタニルフタロシアニン50mg、1−クロロナフタレン45ml及び水5mlを入れ、密閉した後180℃まで加熱した。同温度で10分間保持した後、3℃/時の温度勾配で60℃まで徐々に冷却した。これを室温まで自然冷却した後開封し、内容物を取り出し生成した紫色結晶を濾取し、アセトンにて数回洗浄を行った。収量は32mgであった。ここで得られたチタニルフタロシアニン単結晶の電子顕微鏡観察から、その大きさはほぼ200×400×150μmであることが判った。
【0020】
次にこの単結晶のX線解析スペクトルを測定したところ、格子定数は表−1のようになった。
【0021】
【表1】
Figure 0004233783
【0022】
文献:Z.Crystal.,159,173 (1982)記載の格子定数と比較した結果、結晶相Iであることが確認された。
この結晶の偏光反射スペクトルの測定結果を図−1に示す。このスペクトルにおいて最大反射波長は790nmであることがわかる。
ここで、偏光反射スペクトルとは単結晶の結晶面(鏡面)で行う測定で、図−1では試料面上で水平と垂直方向の2つで測定し、両者のスペクトル平均値で示されている。反射スペクトルはほぼ吸収スペクトルに一致すると考えられる。
【0023】
図−2に既存の方法により作製した結晶相I、II及びYのチタニルフタロシアニン結晶の偏光反射スペクトルデータを、また図−3,4,5にそれらのCuKα線によるX線回折スペクトルを示す。
図−2のスペクトルと比較した結果、結晶相 Yの反射スペクトルにほぼ一致することがわかった。以上の結果から、本製造法により製造されたチタニルフタロシアニンの結晶構造は内部が結晶相 I、表面層は結晶相 Yとなっていることがわかった。 なおX線スペクトル測定においては結晶相 Yに由来する回折ピークが観測されなかったが、これは表面層の厚みが極めて薄いため、X線が透過してしまったためであると考えられる。
【0024】
実施例2(電子写真感光体の製造)
実施例1において製造したチタニルフタロシアニン10重量部に4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノン200重量部を加え、サンドブラインドミルで10時間粉砕し微粒化分散処理を行った。次にポリビニルブチラール(電気化学工業(株)製、商品名「デンカブチラール」#6000C)5重量部の4―メトキシー4−メチルー2−ペンタノン10%溶液と混合し分散液を作製した。次にこの分散液をポリエステルフィルム上に蒸着したアルミニウム蒸着面上にバーコーターにより乾燥後の膜厚が0.4μmとなるように電荷発生層を設けた。この電荷発生の上に、N―メチルカルバゾールー3―カルバルデヒドージフェニルヒドラゾン70重量部、2、6−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエンを4重量部およびポリカーボネート樹脂(三菱化学(株)製、商品名「ノバレックス7030A」)100重量部を1、4−ジオキサン1000重量部び溶解させた溶液をフィルムアプリケータにより塗布し、乾燥後の膜厚が18μmとなるように電荷輸送層を設けた。 この様にして作製した感光体を感光体Aとする。
【0025】
比較例1
実施例2において用いたチタニルフタロシアニンに代えて、図−に示されるCuKα線によるX線回折スペクトルを有する結晶型のチタニルフタロシアニンを使用した以外は実施例2と同様に行い比較感光体1を作製した。
得られた各感光体を感光体特性測定装置に装着し、まず暗所で表面電位−700Vにするために必要なスコロトロン帯電器のグリッド電圧(Vg)を測定した。次に表面電位を−700Vに帯電させた後、780nmの光を照射したときの半減露光量(E1/2感度)及び残留電位(Vlmax)、更に−700Vに帯電して5秒間放置後の電荷保持率(DDR)の測定を行った。その結果を表−2に示す。
【0026】
【表2】
Figure 0004233783
【0027】
表−2において、Vgの絶対値が小さい方が帯電性が良い。また半減露光量は数値が小さい方が高感度であり、DDRは数値が小さい方が特性が良好である。
表−2の結果から明らかなように本発明による感光体は,比較感光体に対し、各感光体特性について優れた特性を示すことがわかる。即ち本発明のチタニルフタロシアニンを電荷発生剤として用いた感光体は非常に優れた特性を有していることがわかる。
【0028】
【発明の効果】
本発明のチタニルフタロシアニンを電子写真感光体の電荷発生剤として用いることにより、優れた感光特性を発現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたチタニルフタロシアニンの偏光反射スペクトル。
【図2】既存オキシチタニウムフタロシアニン偏光反射スペクトル。
【図3】結晶相IのCuKα線によるX線回折スペクトル
【図4】結晶相IIのCuKα線によるX線回折スペクトル
【図5】結晶相YのCuKα線によるX線回折スペクトル

Claims (3)

  1. 結晶の表面と内部とが異なる結晶型を有するチタニルフタロシアニンであって、前記結晶の内部が結晶相Iで表面が結晶相Yであり、前記結晶の表面と内部との厚みの比が1:99〜99:1であることを特徴とするチタニルフタロシアニン。
  2. 密閉容器中で、チタニルフタロシアニン顔料を1−クロロナフタレン及び水の混合溶媒に加熱溶解した後、0.5〜10℃/時の冷却速度で徐冷却し、結晶化させることを特徴とする請求項1に記載のチタニルフタロシアニンの製造方法。
  3. 導電性支持体上に、少なくとも感光層を有する電子写真感光体において、該感光層に請求項1に記載のチタニルフタロシアニンを含有することを特徴とする電子写真感光体。
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