JP2961573B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JP2961573B2 JP16295791A JP16295791A JP2961573B2 JP 2961573 B2 JP2961573 B2 JP 2961573B2 JP 16295791 A JP16295791 A JP 16295791A JP 16295791 A JP16295791 A JP 16295791A JP 2961573 B2 JP2961573 B2 JP 2961573B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真感光体に関し、
特にプリンタ、複写機等に有効であって、露光手段とし
て半導体レーザ光及びLED光等を用いて像形成を行う
ときにも好適な電子写真感光体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真感光体に用いられる光導
電性材料として、無機光導電性材料に代えて有機光導電
性材料が多く用いられるようになった。その理由は、有
機光導電性材料においては、合成物質及び合成条件の組
合せにより多種多様の材料を得ることができ、材料の選
択の自由度が大きく、目的に応じて所望の感光体を容易
に作製できるからである。
【0003】更にまた、前記有機光導電性材料を用いた
感光体においては、キャリア発生機能とキャリア輸送機
能とを異なる材料に分担させた機能分離型とすることに
より、材料の選択の自由度が一層拡大され、帯電能、感
度及び耐久性等の電子写真特性の改善が期待されるよう
になった。
【0004】他方、複写業界において、一層の画質の改
善及び画像の編集機能が要請され、これに対応したデジ
タル方式の複写機又はプリンタ等の記録装置の開発が進
められており、そのための記録媒体としての感光体の改
善が切望されている。前記デジタル方式の記録装置にお
いては、一般に、画像信号により変調されたレーザ光を
用いてドット状に露光して感光体上にドット潜像を形成
し、これを反転現像方式により現像して像形成を行うよ
うにしている。この場合、前記レーザ光としては、露光
装置の単純化、小型化及び低価格化が可能な半導体レー
ザ装置が好ましく用いられ、その発振波長は750nm以上
の赤外領域とされている。従って、用いられる感光体と
しては、少なくとも750〜850nmの波長領域に高感度を有
することが要求される。
【0005】前記機能分離型の感光体に用いられるキャ
リア発生物質として、種々の有機染料又は有機顔料が提
案されており、例えば、ジブロムアンスンスロンに代表
される多環キノン顔料、ピリリウム染料及び該ピリリウ
ム染料とポリカーボネートとの共晶錯体、スクエアリウ
ム顔料、フタロシアニン顔料、アゾ顔料等が実用化され
ている。なかでもフタロシアニン顔料は光電変換の量子
効率が高く、また近赤外領域まで高い分光感度を示すた
め、特に半導体レーザ光源に対応する電子写真感光体用
として注目されてきた。
【0006】そのような目的に対して、銅フタロシアニ
ン、無金属フタロシアニン、クロルインジウムフタロシ
アニン、クロルガリウムフタロシアニンなどを用いた電
子写真感光体が報告されているが、近年特にチタニルフ
タロシアニンが注目されるようになり、例えば特開昭61
-239248号、同62-670943号、同62-272272号、同63-1161
58号のようにチタニルフタロシアニンの種々の結晶型を
用いた電子写真感光体が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一般にフタロシアニン
を電子写真感光体に用いる場合、その結晶型によって特
性は著しく変化することは良く知られている。従って、
電子写真感光体用のフタロシアニンとしては高感度で帯
電能に優れた安定な結晶型が必要である。しかしなが
ら、従来開示されているチタニルフタロシアニンは、高
感度で、かつ高温高湿環境下における繰返し使用の安定
性のよいものがない。即ち、α型チタニルフタロシアニ
ンは高感度ではあるが、安定性が悪く、またβ型チタニ
ルフタロシアニンは感度が劣るという欠点を有してい
る。
【0008】本発明はこのような従来の課題に鑑みなさ
れたもので、高感度でしかも外部環境の影響を受けにく
く、繰返し使用特性も良好なフタロシアニン顔料を用い
た電子写真感光体を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の電子写真感光体は、導電性支持体上に電荷
発生物質及び電荷輸送物質を含有する感光層を設けてな
る電子写真感光体において、電荷発生物質として真空中
での吸着ガスの成分分析において分子数で30%以上の水
分子を含むチタニルフタロシアニンとバナジルフタロシ
アニンの混晶を含有する構成を特徴としたものである。
【0010】尚、本発明の態様においては、前記両種の
フタロシアニン混晶が示差熱分析において80℃から120
℃の間に吸熱ピークを有することが好ましい。
【0011】本発明に係る前記両種のフタロシアニン混
晶は、前記した各公報で知られたチタニルフタロシアニ
ン顔料とは顔料結晶の凝集状態が異なり、さらに真空中
での吸着ガスの成分分析において分子数で水分子が30%
以上含まれているという特徴を有していて、可視及び近
赤外の吸収スペクトルが780〜860nmに最大吸収を示す凝
集状態を有し、半導体レーザ光等に対して極めて高感度
な特性を発揮しうるものである。
【0012】本発明において、上記の吸着ガスの成分分
析は次の方法で測定したもの(以下同様)である。
【0013】両種のフタロシアニン混晶0.5gを大気下相
対湿度60%の条件にて内容積3.0cm3のガラス管に封入し
たアンプルを測定器に装着し、真空度2×10-8Torrの測
定器中にてアンプルの破断を行ない、四重極質量分析管
にてアンプル中より放出されるガスの分子量を検出して
成分分析を行なう。
【0014】この成分分析の結果、フタロシアニン顔料
では、水、水素、窒素、酸素、二酸化炭素等の各分子が
検出されるが、本発明に係る両種のフタロシアニン混晶
は水分子が30%以上含まれていることが特徴である。
【0015】また、本発明に係る両種のフタロシアニン
混晶は示差熱分析において80℃から120℃の間に吸熱ピ
ークを有することが感度、繰返し特性の点から好まし
い。
【0016】ここで、上記示差熱分析は、両種のフタロ
シアニン混晶10mgを大気下相対湿度60%、昇温速度毎分
10℃の条件にて行ない、上記吸熱ピークは半値幅30℃以
上の吸熱ピークをいう。
【0017】一般にフタロシアニンを電子写真感光体に
用いる場合、中心金属の種類や結晶型によって特性は著
しく変化することは良く知られている。したがって、電
子写真感光体用のフタロシアニンとしては帯電性が良好
で高い感度を有する安定な結晶型が必要である。一方、
ブラッグ角2θの27.2±0.2°にピークを有するチタニ
ルフタロシアニンは公知の光導電性物質の中では極めて
高い感度を有していることは良く知られているが、この
チタニルフタロシアニンを電子写真感光体に用いた場合
には帯電性が不十分で、高い特性が要求される電子写真
感光体においては高い感度を維持し、さらに帯電能の優
れた電荷発生物質が望まれる。この点から更に詳細な検
討を行って、本発明においては、示差熱分析において80
〜120℃の間に吸熱ピークを有するチタニルフタロシア
ニンとバナジルフタロシアニンの混晶、(以後混晶フタ
ロシアニンと称する)を用いることが好ましい。
【0018】ここで混晶とは一般に2種またはそれ以上
の物質が混合し、均一な溶相となった結晶をつくる場
合、その結晶のことをいうが、明礬類に見られるような
同形の塩や結晶格子が類似、或いは原子半径のあまり違
わない金属間においては混晶が形成されることが知られ
ている。本発明の結晶型をとるフタロシアニンの混晶に
ついても良く似た傾向が見られ、チタニルフタロシアニ
ンと比較的類似の構造のものが混晶を形成しやすい傾向
が見られた。チタニルフタロシアニンはW.Hillerら
によって結晶構造解析がなされており(Z.Kristallo
gr.,159,173(1982))その構造はTi=Oがフタロ
シアニン環の共役平面に対して上方に突き出たような構
造をしている。このチタニルフタロシアニンに対して例
えば平面構造を有する無金属フタロシアニンとの間では
結晶純度の高い本発明の結晶型の混晶を得るのは困難
で、本発明の結晶型に他の結晶が混入してくるなどの問
題が生じ、性能低下の原因となりやすい。一方、バナジ
ルフタロシアニンにおいても結晶構造解析がなされてお
り(R.Ziolo et al.,J.Chem.Soc.Dalton,
2300(1980))、チタニルフタロシアニンとはTi=O
結合とV=O結合にわずかに違いはあるものの良く似た
立体構造をとっていることが報告されている。したがっ
て、バナジルフタロシアニンはチタニルフタロシアニン
と混晶を形成するのに有利な立体構造を有していると考
えられ、実際にバナジルフタロシアニンにおいて他のい
くつかのフタロシアニンとは異なり、本発明の結晶型の
混晶フタロシアニンを得ることができた。
【0019】本発明で用いられるチタニルフタロシアニ
ンはつぎの一般式〔I〕で表され、またバナジルフタロ
シアニンは一般式〔II〕で表される。
【0020】
【化1】
【0021】但し、一般式〔I〕及び〔II〕におい
て、X1、X2、X3、X4は水素原子、ハロゲン原子、ア
ルキル基、或いはアルコキシ基、アリールオキシ基を表
し、k、l、m、nは0〜4の整数を表す。
【0022】本発明の結晶型の混晶フタロシアニンに見
られるこの吸熱ピークはこの温度において本発明の結晶
型が熱的に安定な結晶に転移するという結晶転移点を表
している。従ってこの値はフタロシアニンの熱的な安定
性を示す物性値であり、結晶の配列と密接に関係してい
る。つまり、この結晶転移点が異なる結晶は熱的な挙動
も異なることを示している。即ち本発明の混晶フタロシ
アニンの結晶転移点はチタニルフタロシアニンとバナジ
ルフタロシアニンの組成比で異なってくるが、複数の組
成比の異なった混晶を混合して示差熱分析を行うと各組
成比の混晶の結晶転移点は独立に観測される。また本発
明の結晶型のチタニルフタロシアニンにいかなる結晶型
のバナジルフタロシアニンを混合しても観測されるのは
チタニルフタロシアニンの結晶転移点でありバナジルフ
タロシアニンとの混晶とは異なっている。これは混晶に
おけるチタニルフタロシアニンとバナジルフタロシアニ
ンの成分が固体状態で均一な溶相を形成しているためで
混合とは本質的に異なるためである。
【0023】本発明に用いられるチタニルフタロシアニ
ンの合成には種々の方法を用いることができるが、代表
的には次の反応式(1)或いは(2)に従って合成する
ことができる。
【0024】
【化2】
【0025】式中、R1〜R4は脱離基を表す。
【0026】また、本発明に用いられるバナジルフタロ
シアニンはチタニルフタロシアニンと同様にo-フタロニ
トリルや1,3-ジイミノイソインドリンと五酸化バナジウ
ム、アセチルアセトンバナジウムに代表されるバナジウ
ム試薬を1-クロルナフタレン等の不活性溶媒中で反応さ
せることにより得ることができる。
【0027】上記のようにして得られた混晶フタロシア
ニンの形成は従来技術としては共蒸着の方法のみが知ら
れているにすぎなかったが、本発明者らによる詳細な検
討の結果、そのほかにも溶媒中に均一に溶媒させた後析
出させる方法、或は固体状態にて混合後、ミリング等の
剪断力を付与する方法などによっても混晶の形成が可能
であることが判った。
【0028】具体的には再結晶、再沈澱、アシッドペー
スト処理、或は乾式又は湿式によるミリングによる方法
などが挙げられるが、このような混晶の形成法の確立に
より本発明の結晶型を得るに至った。しかしながら混晶
を形成させる方法はこれらの方法に限定されるものでは
ない。
【0029】次に本発明に用いられる結晶型の混晶フタ
ロシアニンを得る方法を例示的に示す。例えば通常のア
シッドペースト処理により任意の結晶型のチタニルフタ
ロシアニン及びバナジルフタロシアニンを濃硫酸に溶解
し、その硫酸溶液を水にあけて析出した結晶を濾取する
方法、或は任意の結晶型のチタニルフタロシアニンとバ
ナジルフタロシアニンを混合し、その混合物をミリング
等の機械的な力により粉砕する方法などによってチタニ
ルフタロシアニン−バナジルフタロシアニンより構成さ
れるアモルファス結晶が得られる。ここでアシッドペー
スト処理によりアモルファス化を行う場合は一般的な条
件にて達成され、フタロシアニンに対する濃硫酸の重量
比は特に限定されないが、5倍から200倍程度が望まし
い。また、濃硫酸に対する水あけに用いる水の量は重量
比で通常、5倍から100倍程度が望ましい。更に、フタ
ロシアニンを濃硫酸に溶解する温度は5℃以下、水あけ
温度は通常0℃以上50℃以下が望ましい。
【0030】次いでこのアモルファス結晶を特定の有機
溶媒で処理することによって本発明に用いられる結晶型
を得ることができる。用いられる有機溶媒としては炭化
水素系溶媒、芳香族系溶媒、ハロゲン系溶媒、アルコー
ル、エーテル系溶媒、エステル系溶媒、有機酸、有機ア
ミン類、複素環化合物などが挙げられるが、必要に応じ
てスルホン酸やトリクロル酢酸等の酸を添加してもよ
い。一方、アモルファス結晶の状態は水分を含んだウエ
ットペーストの状態或は水分を含んでいない乾燥状態の
もののどちらも用いることができるが、これは処理する
有機溶媒の種類や目的によって選択する事ができる。さ
らにこの溶媒処理においては必要に応じて加熱あるいは
ミリング処理等の操作を行うことができる。また合成例
3に示したように一旦これらの方法にて本発明の結晶型
に変換された結晶に対して更に上述の有機溶媒で処理す
るなどの必要に応じた結晶処理を行うことができる。し
かしながら結晶変換の方法は必ずしもこのような方法に
限定されるものではない。
【0031】本発明の混晶フタロシアニンにおけるチタ
ニルフタロシアニンとバナジルフタロシアニンの組成比
は両方のフタロシアニンが存在していれば特に限定され
ないが、チタニルフタロシアニンの存在比は50%以上が
望ましい。さらに望ましくはチタニルフタロシアニンの
存在比が80%以上である。さらにはチタニルフタロシア
ニンの存在比が90%以上が最も望ましい。ここでいう存
在比とは全重量に対しての含有されているチタニルフタ
ロシアニンの重量比を表す。
【0032】本発明の電子写真感光体は上記の混晶フタ
ロシアニンの他に光導電性物質を併用してもよい。他の
光導電性物質としてはA、B、C、アモルファス、その
他Y型に代表されるブラッグ角2θの27.2゜にピークを
有する各チタニルフタロシアニンやバナジルフタロシア
ニン、更には無金属フタロシアニンの各結晶型、銅フタ
ロシアニン等に代表される各種の金属フタロシアニン、
ナフタロシアニン、その他ポルフィリン誘導体、アゾ化
合物、ジブロモアンスアンスロンに代表される多環キノ
ン化合物、ピリリウム化合物及びピリリウム化合物の共
晶錯体、スクエアリウム化合物などが挙げられる。
【0033】また、本発明の電子写真感光体はキャリア
輸送物質を併用してもよい。キャリア輸送物質としては
種々のものが使用できるが、代表的なものとして例えば
オキサゾール、オキサジアゾール、チアゾール、チアジ
アゾール、イミダゾール等に代表される含窒素複素環
核、及びその縮合環核を有する化合物、ポリアリールア
ルカン系の化合物、ピラゾリン系化合物、ヒドラゾン系
化合物、トリアリールアミン系化合物、スチリル系化合
物、ポリス(ビス)スチリル系化合物、スチリルトリフ
ェニルアミン系化合物、β-フェニルスチリルトリフェ
ニルアミン系化合物、ブタジエン系化合物、ヘキサトリ
エン系化合物、カルバゾール系化合物、縮合多環系化合
物等が挙げられる。
【0034】感光体の構成は種々の形態が知られてい
る。本発明の感光体はそれらのいずれの形態もとりうる
が、積層型もしくは分散型の機能分離型感光体とするの
が望ましい。この場合、通常は図1(a)〜(f)のよ
うな構成となる。図1(a)に示す層構成は、導電性支
持体1上にキャリア発生層2を形成し、これにキャリア
輸送層3を積層して感光層4を形成したものであり、図
1(e)はこれらのキャリア発生層2とキャリア輸送層
3を逆にした感光層4′を形成したものである。図1
(c)は図1(a)の層構成の感光層4と導電性支持体
1の間に中間層5を設けたものである。図1(e)の層
構成はキャリア発生物質6とキャリア輸送物質7を含有
する感光層4″を形成したものであり、図1(f)はこ
のような感光層4″と導電性支持体1との間に中間層5
を設けたものである。図1(a)〜(f)の構成におい
て、最表層にはさらに保護層を設けることができる。
【0035】感光層の形成においてはキャリア発生物質
或はキャリア輸送物質を単独でもしくはバインダや添加
剤とともに溶解させた溶液を塗布する方法が有効であ
る。しかし、一般にキャリア発生物質の溶解度は低いた
め、そのような場合キャリア発生物質を超音波分散機、
ボールミル、サンドミル、ホモミキサ等の分散装置を用
いて適当な分散媒中に微粒子分散させた液を塗布する方
法が有効となる。この場合、バインダや添加剤は分散液
中に添加して用いられるのが通常である。
【0036】感光層の形成に使用される溶剤或は分散媒
としては広く任意のものを用いることができる。例え
ば、ブチルアミン、エチレンジアミン、N,N-ジメチルホ
ルムアミド、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘ
キサノン、4-メトキシ-4-メチル-2-ペンタノン、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸ブチル、
酢酸-t-ブチル、メチルセロソルブ、エチルセロソル
ブ、ブチルセロソルブ、エチレングリコールジメチルエ
ーテル、トルエン、キシレン、アセトフェノン、クロロ
ホルム、ジクロルメタン、ジクロルエタン、トリクロル
エタン、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタ
ノール等が挙げられる。
【0037】キャリア発生層もしくはキャリア輸送層の
形成にバインダを用いる場合に、バインダとして任意の
ものを選ぶことができるが、特に疎水性でかつフィルム
形成能を有する高分子重合体が望ましい。このような重
合体としては例えば次のものをあげることができるが、
これらに限定されるものではない。 ポリカーボネート ポリカーボネートZ樹脂 アクリル樹脂 メタクリル樹脂 ポリ塩化ビニル ポリ塩化ビニリデン ポリスチレン スチレン-ブタジエン共
重合体 ポリ酢酸ビニル ポリビニルホルマール ポリビニルブチラール ポリビニルアセタール ポリビニルカルバゾール スチレン-アルキッド樹
脂 シリコーン樹脂 シリコーン-アルキッド
樹脂 シリコーン-ブチラール樹脂 ポリエステル ポリウレタン ポリアミド エポキシ樹脂 フェノール樹脂 塩化ビニリデン-アクリロニトリル共重合体 塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体 塩化ビニル-酢酸ビニル-無水マレイン酸共重合体 バインダに対するキャリア発生物質の割合は10〜600wt
%が望ましく、さらには、50〜400wt%とするのが望ま
しい。バインダに対するキャリア輸送物質の割合は10〜
500wt%とするのが望ましい。キャリア発生層の厚さは
0.01〜20μmとされるが、さらには0.05〜5μmが好まし
い。キャリア輸送層の厚みは1〜100μmであるが、さら
には5〜30μmが好ましい。
【0038】上記感光層には感度の向上や残留電位の減
少、或は反復使用時の疲労の低減を目的として電子受容
性物質を含有させることができる。このような電子受容
性物質としては例えば、無水琥珀酸、無水マレイン酸、
ジブロム無水琥珀酸、無水フタル酸、テトラクロル無水
フタル酸、テトラブロム無水フタル酸、3-ニトロ無水フ
タル酸、4-ニトロ無水フタル酸、無水ピロメリット酸、
無水メリット酸、テトラシアノエチレン、テトラシアノ
キノジメタン、o-ジニトロベンゼン、m-ジニトロベンゼ
ン、1,3,5-トリニトロベンゼン、p-ニトロベンゾニトリ
ル、ピクリルクロライド、キノンクロルイミド、クロラ
ニル、ブロマニル、ジクロルジシアノ-p-ベンゾキノ
ン、アントラキノン、ジニトロアントラキノン、9-フル
オレニリデンマロノニトリル、ポリニトロ-9-フルオレ
ニリデンマロノニトリル、ピクリン酸、o-ニトロ安息香
酸、p-ニトロ安息香酸、3,5-ジニトロ安息香酸、ペンタ
フルオル安息香酸、5-ニトロサリチル酸、3,5-ジニトロ
サリチル酸、フタル酸、メリット酸、その他の電子親和
力の大きい化合物を挙げることができる。電子受容性物
質の添加割合はキャリア発生物質の重量100に対して0.0
1〜200が望ましく、さらには0.1〜100が好ましい。
【0039】また、上記感光層中には保存性、耐久性、
耐環境依存性を向上させる目的で酸化防止剤や光安定剤
等の劣化防止剤を含有させることができる。そのような
目的に用いられる化合物としては例えばトコフェロール
等のクロマノール誘導体及びそのエーテル化化合物もし
くはエステル化化合物、ポリアリールアルカン化合物、
ハイドロキノン誘導体及びそのモノ及びジエーテル化化
合物、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾトリアゾール誘導
体、チオエーテル化合物、ホスホン酸エステル、亜燐酸
エステル、フェニレンジアミン誘導体、フェノール化合
物、ヒンダードフェノール化合物、直鎖アミン化合物、
環状アミン化合物、ヒンダードアミン化合物などが有効
である。特に有効な化合物の具体例としては「IRGANOX
1010」、「IRGANOX 565」(チバ・ガイギー社製)、「ス
ミライザー BHT」、「スミライザーMDP」(住友化学工
業社製)等のヒンダードフェノール化合物、「サノール
LS-2626」、「サノール LS-622LD」(三共社製)等の
ヒンダードアミン化合物が挙げられる。
【0040】中間層、保護層等に用いられるバインダと
しては、上記のキャリア発生層及びキャリア輸送層用に
挙げたものを用いることができるが、そのほかにナイロ
ン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢
酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル−メタクリル酸共重合体等のエチレン系樹脂、ポリ
ビニルアルコール、セルロース誘導体等が有効である。
また、メラミン、エポキシ、イソシアネート等の熱硬化
或は化学的硬化を利用した硬化型のバインダを用いるこ
とができる。
【0041】導電性支持体としては金属板、金属ドラム
が用いられる他、導電性ポリマーや酸化インジウム等の
導電性化合物、もしくはアルミニウム、パラジウム等の
金属の薄層を塗布、蒸着、ラミネート等の手段により紙
やプラスチックフィルムなどの基体の上に設けてなるも
のを用いることができる。
【0042】
【実施例】
:チタニルフタロシアニンの合成:1,3-ジイミノイソイ
ンドリン29.2gとo-ジクロルベンゼン200ml及びチタニウ
ムテトラブトキシドシド20.4gを混合し、窒素気流下に
て3時間還流させた。放冷して室温に戻した後析出した
結晶を濾取し、o-ジクロルベンゼンで洗浄し、更にメタ
ノールで洗浄した。更に得られた結晶を2%塩酸水溶液
中室温にて数回撹拌洗浄し、さらに脱イオン水で数回洗
浄を繰返した。その後メタノールで洗浄後、乾燥して青
紫色のチタニルフタロシアニン結晶24.2gを得た。
【0043】:バナジルフタロシアニンの合成:1,3-ジ
イミノイソインドリン29.2gとo-ジクロルベンゼン200ml
及びバナジルアセチルアセトナート8gを混合し、窒素
気流下にて5時間還流させた。その後放冷して室温に戻
した後析出した結晶を濾取し、o-ジクロルベンゼンで洗
浄し、更にメタノールで洗浄した。更に得られた結晶を
2%塩酸水溶液中室温にて数回撹拌洗浄し、さらに脱イ
オン水で数回洗浄を繰返した。乾燥後この結晶を1-クロ
ルナフタレンで再結晶して紫色のバナジルフタロシアニ
ン結晶18.9gを得た。
【0044】:混晶の合成: 合成例1 チタニルフタロシアニン4g及びバナジルフタロシアニ
ン1gを氷冷下250gの96%硫酸に溶解し、この硫酸溶液
を5lの水にあけて析出したアモルファス状態のウエッ
トペーストを濾取した。
【0045】更にこのウエットペースト1,2-ジクロルエ
タン100mlとメタノール50mlを混合し、0℃の温度で2
時間撹拌した。この反応液をメタノールで希釈後濾過
し、更に得られた結晶をメタノールで数回洗浄して青色
結晶を得た。この結晶は図2に示すように示差熱分析に
おいて105℃に吸熱ピークを有する本発明の混晶フタロ
シアニンであることが判った。
【0046】合成例2 合成例1においてチタニルフタロシアニン2.5g及びバナ
ジルフタロシアニン2.5gを用いた他は合成例1と同様に
して青色結晶を得た。この結晶は示差熱分析において11
2℃に吸熱ピークを示した。
【0047】合成例3 合成例2において得られた混晶フタロシアニンをTHF
中でミリングを行い、更にメタノールで洗浄して混晶フ
タロシアニンを得た。この混晶フタロシアニンは示差熱
分析において111℃に吸熱ピークが観測された。
【0048】合成例4 合成例1と同様にしてチタニルフタロシアニンとバナジ
ルフタロシアニンのアモルファス状態のウェットペース
ト2gに1,2-ジクロルエタン200mlとH2O 50mlの混合溶
媒を加えて80℃で4時間撹拌を行った。次にメタノール
で希釈して濾過し、メタノール洗浄後乾燥して結晶を得
た。
【0049】比較合成例(1) バナジルフタロシアニンとして1,3-ジイミノイソインド
リンとバナジルアセチルアセトナートの反応によって得
られた再結晶していない粗結晶を用い、この粗結晶5g
を合成例1と同様に96%硫酸250gに氷冷下溶解し、この
硫酸溶液を5lの水にあけて析出したアモルファス状態
のウエットペーストを濾取した。
【0050】更にこのウエットペーストとo-ジクロルベ
ンゼン50gを混合し、50℃の温度で2時間撹拌した。こ
の反応液をメタノールで希釈後濾過し、更に得られた結
晶をメタノールで数回洗浄して青色結晶を得た。また前
記バナジルフタロシアニンと同様の合成法によって得ら
れるチタニルフタロシアニンを用い青色結晶を得た。
【0051】前記のようにして得られるチタニルフタロ
シアニン2.5gとバナジルフタロシアニン2.5gを結晶転移
を起こさないような条件により乳鉢をもちいて十分均一
に混合した。この混合物の示差熱分析を行ったところ吸
熱ピークが観測され、前記のチタニルフタロシアニンと
のバナジルフタロシアニンの値と一致した。
【0052】比較合成例(2) 前記合成例4において撹拌温度を100℃とし同様の処理
によってチタニルフタロシアニンとバナジルフタロシア
ニンの混晶をえた。
【0053】上記合成例1〜4及び比較合成例(1)及
び(2)で得られた各々のチタニルフタロシアニンとバ
ナジルフタロシアニンの混晶を前述の方法に従って真空
中での吸着ガスの成分分析を行ったところ、下記の表1
に示す結果が得られた。
【0054】
【表1】
【0055】合成例1〜4において得られたチタニルフ
タロシアニン及びバナジルフタロシアニンは水分子が30
%以上含まれていることがわかる。
【0056】実施例1 ポリアミド樹脂「ラッカマイド5003」(大日本インキ社
製)3部(部は重量部を示す;以下同じ)をメタノール
100部に加熱溶解し、0.6μmフィルタで濾過した後、浸
漬塗布法によって、アルミニウムドラム上に塗布し、膜
厚0.5μmの下引層を形成した。
【0057】一方、合成例1において得られた本発明に
係る混晶フタロシアニン3部、バインダ樹脂としてセル
ロース変性シリコーン樹脂「KR5240」(信越化学社
製)固形分3部、分散媒としてメチルイソブチルケトン
100部、をサンドミルを用いて分散した液を、先の下引
層の上に、浸漬塗布法によって塗布して、膜厚0.2μmの
キャリア発生層を形成した。次いで、下記キャリア輸送
物質T−1の1部、ポリカーボネート樹脂「ユーピロン
Z200」(三菱瓦斯化学社製)1.5部、AO剤IRGNOX1010
(チバガイギー社製)0.1部、微量のシリコーンオイル
「KF−54」(信越化学社製)を、1,2-ジクロルエタン
10部に溶解した液を用いて先のキャリア発生層の上に浸
漬塗布し乾燥の後、膜厚25μmのキャリア輸送層を形成
して本発明の感光体試料を得た。
【0058】
【化3】
【0059】実施例2 合成例1の混晶フタロシアニンの代りに合成例2の混晶
フタロシアニンを用いた以外は実施例1と同様にして感
光体試料を作成した。
【0060】実施例3 合成例1の混晶フタロシアニンの代りに合成例3の混晶
フタロシアニンを用いた以外は実施例1と同様にして感
光体試料を作製した。
【0061】実施例4 合成例1の混晶フタロシアニンの代りに合成例4の混晶
フタロシアニンを用いた以外は実施例1と同様にして感
光体試料を作成した。
【0062】比較例(1) 合成例1の混晶フタロシアニンの代りに比較合成例
(1)の混晶フタロシアニンを用いた以外は実施例1と
同様にして比較の感光体試料を作製した。
【0063】比較例(2) 合成例1の混晶フタロシアニンの代りに比較合成例
(2)の混晶フタロシアニンを用いた以外は実施例1と
同様にして比較の感光体試料を作製した。
【0064】(評価)前記本発明の試料及び比較試料を
「LP−3110」(コニカ社製)(半導体レーザ光源搭
載)改造機に搭載し、グリッド電圧VGを700[V]に調
節し、未露光部電位VH及び0.4mWの照射時の露光部の
電位VLを測定した。また、33℃,80%RHの環境下にお
いて、5万プリント後のVH及びVLについても合せて測
定し、その結果を下記表に示す。
【0065】
【表2】
【0066】上記の結果から、本発明の感光体は高感度
で、しかも高温高湿環境下において繰返し使用による安
定性が良好であることがわかる。これに対し比較感光体
は低感度で繰返し使用による安定性が著しく劣ってい
る。
【0067】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の電
子写真感光体によれば、高感度でしかも外部環境の影響
を受けにくく、繰返し使用特性が非常に良好であるとい
う優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感光体の層構成を示す断面図。
【図2】合成例1に得られる混晶フタロシアニンの示差
熱曲線図。
【符号の説明】
1 導電性支持体 2 キャリア発生層 3 キャリア輸送層 4,4′,4″ 感光層 5 中間層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 5/06 370 - 373 C09B 67/50

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に電荷発生物質及び電荷
    輸送物質を含有する感光層を設けてなる電子写真感光体
    において、電荷発生物質として真空中での吸着ガスの成
    分分析において分子数で30%以上の水分子を含むチタニ
    ルフタロシアニンとバナジルフタロシアニンの混晶を含
    有することを特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 前記両種のフタロシアニン混晶が示差熱
    分析において80℃から120℃の間に吸熱ピークを有する
    ことを特徴とする請求項1記載の電子写真感光体。
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