JP2961562B2 - 電子写真感光体及び混晶の製造方法 - Google Patents
電子写真感光体及び混晶の製造方法Info
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- JP2961562B2 JP2961562B2 JP3016581A JP1658191A JP2961562B2 JP 2961562 B2 JP2961562 B2 JP 2961562B2 JP 3016581 A JP3016581 A JP 3016581A JP 1658191 A JP1658191 A JP 1658191A JP 2961562 B2 JP2961562 B2 JP 2961562B2
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Description
特に光導電性材料として特定の結晶型を有するチタニル
フタロシアニンとバナジルフタロシアニンの混晶を用
い、プリンタ、複写機等に有効であって、かつ露光手段
として半導体レーザ光及びLED光等を用いたときにも
像形成に好適な電子写真感光体に関する。
ており、電子写真感光体をはじめとして太陽電池、イメ
ージセンサなどの光電変換素子として応用されている。
従来、これらの光導電性材料としては主として無機系の
材料が用いられ、例えば電子写真感光体においては、セ
レン、酸化亜鉛、硫化カドミウム等の無機光導電性材料
を主成分とする感光層を設けた無機感光体が広く使用さ
れてきた。
写機、プリンタ等の電子写真感光体として要求される光
感度、熱安定性、耐湿性、耐久性等の特性において必ず
しも満足できるものではなかった。例えばセレンは熱や
指紋の汚れ等により結晶化するために電子写真感光体と
しての特性が劣化しやすい。また、硫化カドミウムを用
いた電子写真感光体は耐湿性、耐久性に劣り、また、酸
化亜鉛を用いた電子写真感光体も耐久性に問題がある。
るがセレン、硫化カドミウム等の電子写真感光体は毒性
の点で製造上、取扱上の制約が大きいという欠点を有し
ている。
するために種々の有機光導電性材料が注目されるように
なり、電子写真感光体の感光層等に使用することが試み
られるなど近年活発に研究が行われている。例えば特公
昭50‐10496号にはポリビニルカルバゾールとトリニト
ロフルオレノンを含有した感光層を有する有機感光体が
記載されている。しかしながらこの感光体は感度及び耐
久性において十分なものではない。そのためキャリア発
生機能とキャリア輸送機能を異なる物質に個別に分担さ
せた機能分離型の電子写真感光体が開発された。
料を広い範囲で選択できるので任意の特性を得やすく、
そのため高感度で耐久性の優れた有機感光体が得られる
ことが期待されている。
キャリア発生物質及びキャリア輸送物質として種々の有
機化合物が提案されているが、特にキャリア発生物質は
感光体の基本的な特性を支配する重要な機能を担ってい
る。そのキャリア発生物質としてはこれまでジブロムア
ンスアンスロンに代表される多環キノン化合物、ピリリ
ウム化合物及びピリリウム化合物の共晶錯体、スクエア
リウム化合物、フタロシアニン化合物、アゾ化合物など
の光導電性物質が実用化されてきた。
るためには高いキャリア発生効率を持つキャリア発生物
質も必要である。この点について近年、フタロシアニン
化合物は優れた光導電材料として注目され、活発に研究
が行われている。
や結晶型の違いによりスペクトルや光導電性などの各種
物性が変化することが知られている。例えば、銅フタロ
シアニンにはα,β,γ,ε型の結晶型が存在し、これ
らの結晶型が異なることにより電子写真特性に大きな差
があることが報告されている(澤田 学、「染料と薬
品」、24(6)、122(1979))。 また、近年特にチタニルフタロシアニンが注目されてい
るが、チタニルフタロシアニンについてもA,B,C,
Y型と呼ばれる4つの主な結晶型が報告されている。し
かしながら特開昭62-67094号のA型、特開昭61-239248
号記載のB型、特開昭62-256865号記載のC型チタニル
フタロシアニンは帯電性、電子写真感度ともに未だ不十
分な点がある。また最近発表されたY型チタニルフタロ
シアニン(織田ら、「電子写真学会誌」、29(3)、25
0、(1990))は高感度であるが帯電性に関してはまだ
不十分な点もあり、帯電性が良好でかつ高感度なキャリ
ア発生物質の開発が望まれている。
多くの報告が有るが感光体としては例えば特開平1-2170
74号に記載されて有るチタニルフタロシアニンのB型結
晶に相当する結晶型や特開平1-204968号に記載のA型に
相当する結晶型を含んだ感光体が開示されている。しか
しこれらの結晶型では十分な感度は得られない。更に特
開平1-268763号にはチタニルフタロシアニンの特開昭62
-67094号の比較例に記載されてある結晶型と類似のブラ
ッグ角2θの27.2゜にピークを有する結晶型が記載され
ているが、この結晶型も感度の点で不十分である。これ
はバナジルフタロシアニンもチタニルフタロシアニンと
同様、単に27.2゜にピークを有する結晶は三次元的な結
晶配列を考えると9.5゜に明瞭なピークを有する高感度
のチタニルフタロシアニンのY型結晶の結晶配列とは異
なっているためである。このようにバナジルフタロシア
ニンについても高感度な特性の得られる結晶型は報告さ
れていないのが現状である。
く複数のフタロシアニンを用いて特定の結晶配列を形成
させるというフタロシアニンの混晶が報告されている。
この混晶は単なる複数のフタロシアニンの混合とは異な
り、混晶を形成することによって単一のフタロシアニン
とは異なった特性を得られるという利点がある。このフ
タロシアニンの混晶の例としては例えば特開平2-84661
号には2種以上のフタロシアニンを気相状態を経て基盤
上に再凝集させるフタロシアニンの共蒸着による混晶の
形成が開示されている。しかしながらこれに開示されて
いる結晶型の銅フタロシアニンと無金属フタロシアニン
の混晶やチタニルフタロシアニンと無金属フタロシアニ
ンの混晶は感度が低いという問題がある。また特開平2-
70763号に記載されている蒸着によるチタニルフタロシ
アニンとバナジルフタロシアニンの混晶はチタニルフタ
ロシアニンのA型及びB型に相当する結晶型を示してい
る。しかしながらこれらの結晶型では感度の点で不十分
である。このように混晶においても要求される特性を満
足するためには混晶を構成するフタロシアニンの種類や
結晶型の選択が重要である。そのためには材料の選択だ
けではなく特定の結晶型を得るための結晶制御技術も重
要で現在知られている蒸着による混晶の形成方法以外の
結晶変換技術の開発も望まれている。
帯電性が良好で高感度なチタニルフタロシアニンとバナ
ジルフタロシアニンの混晶を用いた電子写真感光体を提
供することにある。
に用いる場合、中心金属の種類や結晶型によって特性は
著しく変化することは良く知られている。したがって、
電子写真感光体用のフタロシアニンとしては帯電性が良
好で高い感度を有する安定な結晶型が必要である。一方
ブラッグ角2θの27.2±0.2°にピークを有する
チタニルフタロシアニンは公知の光導電性物質の中では
極めて高い感度を有していることは良く知られている
が、このチタニルフタロシアニンを電子写真感光体に用
いた場合には帯電性が不十分で、高い特性が要求される
電子写真感光体においては高い感度を維持し、さらに帯
電能の優れた電荷発生物質が望まれる。この点から更に
詳細な検討を行って本発明に至った。すなわち、本発明
の目的は、CuKα特性X線(波長1.541Å)に対
するブラッグ角2θの27.2±0.2°に最大ピーク
を有し、かつ示差熱分析において150℃以上400℃
以下に発熱ピークを有するチタニルフタロシアニンとバ
ナジルフタロシアニンの混晶、或いはブラッグ角2θの
少なくとも9.5±0.2°、27.2±0.2°にピ
ークを有し、かつ27.2±0.2°最大ピークを有す
るチタニルフタロシアニンとバナジルフタロシアニンの
混晶、或いはブラッグ角2θの少なくとも9.1±0.
2°、27.2±0.2°にピークを有し、かつ27.
2±0.2°最大ピークを有するチタニルフタロシアニ
ンとバナジルフタロシアニンの混晶のいずれかを感光層
に含有させることによって達成することができる。
の物質が混合し、均一な溶相となった結晶をつくる場
合、その結晶のことをいうが、明礬類に見られるような
同形の塩や結晶格子が類似、或いは原子半径のあまり違
わない金属間においては混晶が形成されることが知られ
ている。本発明の結晶型をとるフタロシアニンの混晶に
ついても良く似た傾向が見られ、チタニルフタロシアニ
ンと比較的類似の構造のものが混晶を形成しやすい傾向
が見られた。チタニルフタロシアニンはW.Hillerら
によって結晶構造解析がなされており(Z.Kristallo
gr.,159,173(1982))その構造はTi=Oがフタロ
シアニン環の共役平面に対して上方に突き出たような構
造をしている。このチタニルフタロシアニンに対して例
えば平面構造を有する無金属フタロシアニンとの間では
結晶純度の高い本発明の結晶型の混晶を得るのは困難
で、本発明の結晶型に他の結晶が混入してくるなどの問
題が生じ、性能低下の原因となりやすい。一方、バナジ
ルフタロシアニンにおいても結晶構造解析がなされてお
り(R.Ziolo et al.,J.Chem.Soc.Dalton,
2300(1980))、チタニルフタロシアニンとはTi=O
結合とV=O結合にわずかに違いはあるものの良く似た
立体構造をとっていることが報告されている。したがっ
て、バナジルフタロシアニンはチタニルフタロシアニン
と混晶を形成するのに有利な立体構造を有していると考
えられ、実際にバナジルフタロシアニンにおいて他のい
くつかのフタロシアニンとは異なり、本発明の結晶型の
混晶を得ることができた。
ンはつぎの一般式〔I〕で表され、またバナジルフタロ
シアニンは一般式〔II〕で表される。
て、X1、X2、X3、X4は水素原子、ハロゲン原子、ア
ルキル基、或いはアルコキシ基、アリールオキシ基を表
し、k、l、m、nは0〜4の整数を表す。
れ、ここでいうピークとはノイズとは異なった明瞭な鋭
角の突出部のことである。
定し、昇温速度については30(゜K/min)で測定した。
測定試料の状態としては合成した本発明の結晶型のチタ
ニルフタロシアニン−バナジルフタロシアニン混晶の粉
末結晶を用いた。しかしながらこの粉末試料を用いて作
製した感光ドラムより剥離したチタニルフタロシアニン
−バナジルフタロシアニン混晶についても同様の測定を
行い粉末結晶との比較を行ったが、同一の結果が得られ
た。
る発熱ピークは種々存在するフタロシアニンの結晶型の
中でも本発明の結晶型のフタロシアニンに固有のもので
あり、通常この発熱ピークの観測のみでも本発明の結晶
型のチタニルフタロシアニン−バナジルフタロシアニン
混晶かどうかの判別は可能である。
線上の明瞭なピークのことを指しており、発熱ピーク温
度はピークの極大となる点に相当する温度を示す。
とバナジルフタロシアニンの混晶に見られるこの発熱ピ
ークはこの温度において本発明の結晶型が熱的に安定な
結晶に転移するという結晶転移点を表している。従って
この値はフタロシアニンの熱的な安定性を示す物性値で
あり、結晶の配列と密接に関係している。つまり、この
結晶転移点が異なる結晶は熱的な挙動も異なることを示
している。例えば実施例に示したように本発明のチタニ
ルフタロシアニンとバナジルフタロシアニンの混晶の結
晶転移点はチタニルフタロシアニンとバナジルフタロシ
アニンの組成比で異なってくるが、複数の組成比の異な
った混晶を混合して示差熱分析を行うと各組成比の混晶
の結晶転移点は独立に観測される。また本発明の結晶型
のチタニルフタロシアニンにいかなる結晶型のバナジル
フタロシアニンを混合しても観測されるのはチタニルフ
タロシアニンの結晶転移点でありバナジルフタロシアニ
ンとの混晶とは異なっている。これは混晶におけるチタ
ニルフタロシアニンとバナジルフタロシアニンの成分が
固体状態で均一な溶相を形成しているためで混合とは本
質的に異なるためである。
件で測定した。
種々の方法を用いることができるが、代表的には次の反
応式(1)或いは(2)に従って合成することができ
る。
シアニンはチタニルフタロシアニンと同様にo-フタロニ
トリルや1,3-ジイミノイソインドリンと五酸化バナジウ
ム、アセチルアセトンバナジウムに代表されるバナジウ
ム試薬を1-クロルナフタレン等の不活性溶媒中で反応さ
せることにより得ることができる。
シアニンとバナジルフタロシアニンの混晶の形成は従来
技術としては共蒸着の方法のみが知られているにすぎな
かったが、本発明者らによる詳細な検討の結果、そのほ
かにも溶媒中に均一に溶媒させた後析出させる方法、或
は固体状態にて混合後、ミリング等の剪断力を付与する
方法などによっても混晶の形成が可能であることが判っ
た。
ト処理、或は乾式又は湿式によるミリングによる方法な
どが挙げられるが、このような混晶の形成法の確立によ
り本発明の結晶型を得るに至った。しかしながら混晶を
形成させる方法はこれらの方法に限定されるものではな
い。
フタロシアニン−バナジルフタロシアニン混晶を得る方
法を例示的に示す。例えば通常のアシッドペースト処理
により任意の結晶型のチタニルフタロシアニン及びバナ
ジルフタロシアニンを濃硫酸に溶解し、その硫酸溶液を
水にあけて析出した結晶を濾取する方法、或は任意の結
晶型のチタニルフタロシアニンとバナジルフタロシアニ
ンを混合し、その混合物をミリング等の機械的な力によ
り粉砕する方法などによってチタニルフタロシアニン−
バナジルフタロシアニンより構成されるアモルファス結
晶が得られる。ここでアシッドペースト処理によりアモ
ルファス化を行う場合は一般的な条件にて達成され、フ
タロシアニンに対する濃硫酸の重量比は特に限定されな
いが、5倍から200倍程度が望ましい。また、濃硫酸に
対する水あけに用いる水の量は重量比で通常、5倍から
100倍程度が望ましい。更に、フタロシアニンを濃硫酸
に溶解する温度は5℃以下、水あけ温度は通常0℃以上
50℃以下が望ましい。
溶媒で処理することによって本発明に用いられる結晶型
を得ることができる。用いられる有機溶媒としては炭化
水素系溶媒、芳香族系溶媒、ハロゲン系溶媒、アルコー
ル、エーテル系溶媒、エステル系溶媒、有機酸、有機ア
ミン類、複素環化合物などが挙げられるが、必要に応じ
てスルホン酸やトリクロル酢酸等の酸を添加してもよ
い。一方、アモルファス結晶の状態は水分を含んだウエ
ットペーストの状態或は水分を含んでいない乾燥状態の
もののどちらも用いることができるが、これは処理する
有機溶媒の種類や目的によって選択する事ができる。さ
らにこの溶媒処理においては必要に応じて加熱あるいは
ミリング処理等の操作を行うことができる。また合成例
6に示したように一旦これらの方法にて本発明の結晶型
に変換された結晶に対して更に上述の有機溶媒で処理す
るなどの必要に応じた結晶処理を行うことができる。し
かしながら結晶変換の方法は必ずしもこのような方法に
限定されるものではない。
ルフタロシアニンの混晶におけるチタニルフタロシアニ
ンとバナジルフタロシアニンの組成比は両方のフタロシ
アニンが存在していれば特に限定されないが、チタニル
フタロシアニンの存在比は50%以上が望ましい。さらに
望ましくはチタニルフタロシアニンの存在比が80%以上
である。さらにはチタニルフタロシアニンの存在比が90
%以上が最も望ましい。ここでいう存在比とは全重量に
対しての含有されているチタニルフタロシアニンの重量
比を表す。
フタロシアニンとバナジルフタロシアニンの混晶の他に
光導電性物質を併用してもよい。他の光導電性物質とし
てはA、B、C、アモルファス、その他Y型に代表され
るブラッグ角2θの27.2゜にピークを有する各チタニル
フタロシアニンやバナジルフタロシアニン、更には無金
属フタロシアニンの各結晶型、銅フタロシアニン等に代
表される各種の金属フタロシアニン、ナフタロシアニ
ン、その他ポルフィリン誘導体、アゾ化合物、ジブロモ
アンスアンスロンに代表される多環キノン化合物、ピリ
リウム化合物及びピリリウム化合物の共晶錯体、スクエ
アリウム化合物などが挙げられる。
送物質を併用してもよい。キャリア輸送物質としては種
々のものが使用できるが、代表的なものとして例えばオ
キサゾール、オキサジアゾール、チアゾール、チアジア
ゾール、イミダゾール等に代表される含窒素複素環核、
及びその縮合環核を有する化合物、ポリアリールアルカ
ン系の化合物、ピラゾリン系化合物、ヒドラゾン系化合
物、トリアリールアミン系化合物、スチリル系化合物、
ポリス(ビス)スチリル系化合物、スチリルトリフェニ
ルアミン系化合物、β-フェニルスチリルトリフェニル
アミン系化合物、ブタジエン系化合物、ヘキサトリエン
系化合物、カルバゾール系化合物、縮合多環系化合物等
が挙げられる。このキャリア輸送物質の具体例としては
例えば特開昭61-107356号に記載のキャリア輸送物質を
挙げることができるが、特に代表的なものの構造を次に
示す。
る。本発明の感光体はそれらのいずれの形態もとりうる
が、積層型もしくは分散型の機能分離型感光体とするの
が望ましい。この場合、通常は図1(1)から(6)の
ような構成となる。図1(1)に示す層構成は、導電性
支持体1上にキャリア発生層2を形成し、これにキャリ
ア輸送層3を積層して感光層4を形成したものであり、
同図(2)はこれらのキャリア発生層2とキャリア輸送
層3を逆にした感光層4′を形成したものである。同図
(3)は(1)の層構成の感光層4と導電性支持体1の
間に中間層5を設けたものである。同図(5)の層構成
はキャリア発生物質6とキャリア輸送物質7を含有する
感光層4″を形成したものであり、同図(6)はこのよ
うな感光層4″と導電性支持体1との間に中間層5を設
けたものである。図1(1)から(6)の構成におい
て、最表層にはさらに保護層を設けることができる。
或はキャリア輸送物質を単独でもしくはバインダや添加
剤とともに溶解させた溶液を塗布する方法が有効であ
る。しかし、一般にキャリア発生物質の溶解度は低いた
め、そのような場合キャリア発生物質を超音波分散機、
ボールミル、サンドミル、ホモミキサ等の分散装置を用
いて適当な分散媒中に微粒子分散させた液を塗布する方
法が有効となる。この場合、バインダや添加剤は分散液
中に添加して用いられるのが通常である。
としては広く任意のものを用いることができる。例え
ば、ブチルアミン、エチレンジアミン、N,N-ジメチルホ
ルムアミド、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘ
キサノン、4-メトキシ-4-メチル-2-ペンタノン、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸ブチル、
酢酸-t-ブチル、メチルセロソルブ、エチルセロソル
ブ、ブチルセロソルブ、エチレングリコールジメチルエ
ーテル、トルエン、キシレン、アセトフェノン、クロロ
ホルム、ジクロルメタン、ジクロルエタン、トリクロル
エタン、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタ
ノール等が挙げられる。
形成にバインダを用いる場合に、バインダとして任意の
ものを選ぶことができるが、特に疎水性でかつフィルム
形成能を有する高分子重合体が望ましい。このような重
合体としては例えば次のものをあげることができるが、
これらに限定されるものではない。 ポリカーボネート ポリカーボネートZ樹脂 アクリル樹脂 メタクリル樹脂 ポリ塩化ビニル ポリ塩化ビニリデン ポリスチレン スチレン-ブタジエン共重合体 ポリ酢酸ビニル ポリビニルホルマール ポリビニルブチラール ポリビニルアセタール ポリビニルカルバゾール スチレン-アルキッド樹脂 シリコーン樹脂 シリコーン-アルキッド樹脂 シリコーン-ブチラール樹脂 ポリエステル ポリウレタン ポリアミド エポキシ樹脂 フェノール樹脂 塩化ビニリデン-アクリロニトリル共重合体 塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体 塩化ビニル-酢酸ビニル-無水マレイン酸共重合体 バインダに対するキャリア発生物質の割合は10〜600wt
%が望ましく、さらには、50〜400wt%とするのが望ま
しい。バインダに対するキャリア輸送物質の割合は10〜
500wt%とするのが望ましい。キャリア発生層の厚さは
0.01〜20μmとされるが、さらには0.05〜5μmが好まし
い。キャリア輸送層の厚みは1〜100μmであるが、さら
には5〜30μmが好ましい。
少、或は反復使用時の疲労の低減を目的として電子受容
性物質を含有させることができる。このような電子受容
性物質としては例えば、無水琥珀酸、無水マレイン酸、
ジブロム無水琥珀酸、無水フタル酸、テトラクロル無水
フタル酸、テトラブロム無水フタル酸、3-ニトロ無水フ
タル酸、4-ニトロ無水フタル酸、無水ピロメリット酸、
無水メリット酸、テトラシアノエチレン、テトラシアノ
キノジメタン、o-ジニトロベンゼン、m-ジニトロベンゼ
ン、1,3,5-トリニトロベンゼン、p-ニトロベンゾニトリ
ル、ピクリルクロライド、キノンクロルイミド、クロラ
ニル、ブロマニル、ジクロルジシアノ-p-ベンゾキノ
ン、アントラキノン、ジニトロアントラキノン、9-フル
オレニリデンマロノニトリル、ポリニトロ-9-フルオレ
ニリデンマロノニトリル、ピクリン酸、o-ニトロ安息香
酸、p-ニトロ安息香酸、3,5-ジニトロ安息香酸、ペンタ
フルオル安息香酸、5-ニトロサリチル酸、3,5-ジニトロ
サリチル酸、フタル酸、メリット酸、その他の電子親和
力の大きい化合物を挙げることができる。電子受容性物
質の添加割合はキャリア発生物質の重量100に対して0.0
1〜200が望ましく、さらには0.1〜100が好ましい。
耐環境依存性を向上させる目的で酸化防止剤や光安定剤
等の劣化防止剤を含有させることができる。そのような
目的に用いられる化合物としては例えばトコフェロール
等のクロマノール誘導体及びそのエーテル化化合物もし
くはエステル化化合物、ポリアリールアルカン化合物、
ハイドロキノン誘導体及びそのモノ及びジエーテル化化
合物、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾトリアゾール誘導
体、チオエーテル化合物、ホスホン酸エステル、亜燐酸
エステル、フェニレンジアミン誘導体、フェノール化合
物、ヒンダードフェノール化合物、直鎖アミン化合物、
環状アミン化合物、ヒンダードアミン化合物などが有効
である。特に有効な化合物の具体例としては「IRGANOX
1010」、「IRGANOX 565」(チバ・ガイギー社製)、「スミラ
イザー BHT」「スミライザーMDP」(住友化学工業社製)等
のヒンダードフェノール化合物「サノール LS-2626」、
「サノール LS-622LD」(三共社製)等のヒンダードアミ
ン化合物が挙げられる。
しては、上記のキャリア発生層及びキャリア輸送層用に
挙げたものを用いることができるが、そのほかにナイロ
ン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢
酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル−メタクリル酸共重合体等のエチレン系樹脂、ポリ
ビニルアルコール、セルロース誘導体等が有効である。
また、メラミン、エポキシ、イソシアネート等の熱硬化
或は化学的硬化を利用した硬化型のバインダを用いるこ
とができる。
が用いられる他、導電性ポリマーや酸化インジウム等の
導電性化合物、もしくはアルミニウム、パラジウム等の
金属の薄層を塗布、蒸着、ラミネート等の手段により紙
やプラスチックフィルムなどの基体の上に設けてなるも
のを用いることができる。
ン200ml及びチタニウムテトラブトキシド20.4gを混合
し、窒素気流下にて3時間還流させた。放冷して室温に
戻した後析出した結晶を濾取し、o-ジクロルベンゼンで
洗浄し、更にメタノールで洗浄した。更に得られた結晶
を2%塩酸水溶液中室温にて数回撹拌洗浄し、さらに脱
イオン水で数回洗浄を繰返した。その後メタノールで洗
浄後、乾燥して青紫色のチタニルフタロシアニン結晶2
4.2gを得た。
イミノイソインドリン29.2gとo-ジクロルベンゼン200ml
及びバナジルアセチルアセトナート8gを混合し、窒素
気流下にて5時間還流させた。その後放冷して室温に戻
した後析出した結晶を濾取し、o-ジクロルベンゼンで洗
浄し、更にメタノールで洗浄した。更に得られた結晶を
2%塩酸水溶液中室温にて数回撹拌洗浄し、さらに脱イ
オン水で数回洗浄を繰返した。乾燥後この結晶を1-クロ
ルナフタレンで再結晶して紫色のバナジルフタロシアニ
ン結晶18.9gを得た。
ン1gを氷冷下250gの96%硫酸に溶解し、この硫酸溶液
を5lの水にあけて析出したアモルファス状態のウエッ
トペーストを濾取した。
ンゼン50gを混合し、50℃の温度で2時間撹拌した。こ
の反応液をメタノールで希釈後濾過し、更に得られた結
晶をメタノールで数回洗浄して青色結晶を得た。この結
晶は図2に示すようにブラッグ角2θの9.5°及び27.2
°にピークを有し、かつ示差熱分析によって237℃に発
熱ピークを有する本発明のチタニルフタロシアニンとバ
ナジルフタロシアニンの混晶であることが判った。更に
この結晶は赤外吸収スペクトルを図17に示すが、本発
明の結晶は特に950〜1050cm-1の領域に特徴的な吸収を
示す。図18は特にこの領域の吸収スペクトルを示し
た。比較合成例(1)と異なり994cm-1に本発明の結晶
に特徴的な吸収が見られるが、これはバナジルフタロシ
アニンのV=O結合に由来する吸収と考えられる。また
961cm-1にも吸収を示しており、これは比較合成例
(3)と同様のチタニルフタロシアニンのTi=O吸収
と考えられる。このように本発明のチタニルフタロシア
ニンとバナジルフタロシアニンの混晶は2種のフタロシ
アニンが互いに独立に本発明の結晶型に由来する吸収を
示し、この2種のフタロシアニンの存在を支持してい
る。
ジルフタロシアニン2.5gを用いた他は合成例1と同様に
して青色結晶を得た。この結晶は図3に示すようにブラ
ッグ角2θの9.5°及び27.2°にピークを有し、また示
差熱分析において228℃に発熱ピークを示した。さらに
赤外吸収スペクトルにおいては図19に示すように994c
m-1と961cm-1に吸収を示した。
ジルフタロシアニン4gを用いた他は合成例1と同様に
して青色結晶を得た。この結晶は図4に示すようにブラ
ッグ角2θの9.5°及び27.2°にピークを有し、また示
差熱分析において219℃に発熱ピークを示した。更に赤
外吸収スペクトルにおいては図20に示すように995cm
-1と961cm-1に吸収を示した。
ジルフタロシアニン4.5gを用いた他は合成例1と同様に
して青色結晶を得た。この結晶は図5に示すようにブラ
ッグ角2θの9.5°及び27.2°にピークを有し、また示
差熱分析において216℃に発熱ピークを示した。更に赤
外吸収スペクトルにおいては図21に示すように1003cm
-1と965cm-1及び961cm-1に吸収を示した。
ナジルフタロシアニン0.25gを用いた他は合成例1と同
様にして青色結晶を得た。この結晶は図6に示すように
ブラッグ角2θの9.5°及び27.2°にピークを有し、ま
た示差熱分析において247℃に発熱ピークを示した。
ン−バナジルフタロシアニン混晶をTHF中でミリング
を行い、更にメタノールで洗浄して図7に示したように
ブラッグ角2θの9.1゜及び27.2゜にピークを有するチ
タニルフタロシアニンを得た。このチタニルフタロシア
ニンは示差熱分析において300℃に発熱ピークが観測さ
れた。更に赤外吸収スペクトルにおいては図22に示す
ように994cm-1及び961cm-1に吸収を示した。
ン−バナジルフタロシアニン混晶をTHF中でミリング
を行い、更にメタノールで洗浄して図8に示したように
ブラッグ角2θの9.1゜及び27.2゜にピークを有するチ
タニルフタロシアニンを得た。このチタニルフタロシア
ニンは示差熱分析において248℃に発熱ピークが観測さ
れた。
ルフタロシアニン1gのほかにテトラー-t-ブチルチタニ
ルフタロシアニン0.5gを加えた他は合成例1と同様にし
てチタニルフタロシアニンとバナジルフタロシアニンの
混晶を得た。この結晶は図9に示すようにブラッグ角2
θの9.5°と27.2°にピークを有していたが示差熱分析
においてはピークはブロードとなっており明瞭な発熱ピ
ークは観測されなかった。
ジルフタロシアニンの混晶をミリングによりブラッグ角
2θの9.1°と27.2°にピークを有するチタニルフタロ
シアニンとバナジルフタロシアニンの混晶に変換した。
その混晶にも示差熱分析における明瞭な発熱ピークは観
測されなかった。
ン1gを混合して乳鉢を用いて十分混合した後、自動乳
鉢にてX線回折において明瞭なピークが観測されなくな
るまで粉砕してアモルファスのチタニルフタロシアニン
とバナジルフタロシアニンからなる組成物を得た。これ
をメタノールにて洗い出した後、水50l中で十分撹拌し
た。その後o-ジクロルベンゼン50gを加えて50℃にて2
時間撹拌した。この溶液をメタノールで希釈後濾過し、
更に得られた結晶をメタノールで数回洗浄して青色結晶
を得た。この結晶はブラッグ角2θの9.5°と27.2°に
ピークを有し、示差熱分析においては237℃に発熱ピー
クが観測された。
リンとバナジルアセチルアセトナートの反応によって得
られた再結晶していない粗結晶を用い、この粗結晶5g
を合成例1と同様に96%硫酸250gに氷冷下溶解し、この
硫酸溶液を5lの水にあけて析出したアモルファス状態
のウエットペーストを濾取した。
ンゼン50gを混合し、50℃の温度で2時間撹拌した。こ
の反応液をメタノールで希釈後濾過し、更に得られた結
晶をメタノールで数回洗浄して青色結晶を得た。この結
晶は図10に示すようにブラッグ角2θの7.5゜、9.5
゜、27.2゜及び28.6゜にピークを有したが、示差熱分析
における明瞭な発熱ピークは見られなかった。更に赤外
吸収スペクトルにおいては図23のように1003cm-1に吸
収を示した。
て1-クロルナフタレンにて再結晶精製したバナジルフタ
ロシアニンを用いた他は合成例1と同様にして青色結晶
を得た。この結晶は図11に示すようにブラッグ角2θ
の7.5゜及び28.6゜にピークを有し、示差熱分析におい
ても明瞭な発熱ピークは認められなかった。更に赤外吸
収スペクトルにおいては1003cm-1に吸収を示した。
りに上記合成例によって得られるチタニルフタロシアニ
ンを用いた他は比較合成例(1)と同様にして青色結晶
を得た。この結晶は図12に示すようにブラッグ角2θ
の9.5゜及び27.2゜にピークを有し、示差熱分析におい
て255℃に発熱ピークを有するチタニルフタロシアニン
であった。更に、この結晶は赤外吸収スペクトルにおい
て図24に示すように961cm-1に吸収を示した。
ニンをTHF中でミリングし、更にメタノールで洗浄し
て青色結晶を得た。この結晶は図13に示すようにブラ
ッグ角2θの9.0゜及び27.2゜にピークを有し、また示
差熱分析において361℃に発熱ピークを有するチタニル
フタロシアニンであった。
させて得られた粉末を1-クロルナフタレンにより再結晶
した。得られた結晶は図14に示すようにブラッグ角2
θの9.2゜、10.5゜、13.1゜、15.0゜、26.2゜、27.1゜
にピークを有するA型結晶で、示差熱分析では150℃以
上400℃以下の領域に発熱ピークを示さなかった。
させて得られる粉末2gを150mlの1,1,2,2-テトラクロル
エタン中で加熱還流して図15のようなブラッグ角2θ
の7.5゜、28.6゜にピークを有するB型結晶を得た。こ
の結晶の示差熱分析を行ったところ150℃以上400℃以下
の領域には明瞭な発熱ピークは観測されなかった。
ニン2.5gと比較合成例1によって得られるバナジルフタ
ロシアニン2.5gを結晶転移を起こさないような条件によ
り乳鉢をもちいて十分均一に混合した。この混合物の示
差熱分析を行ったところ255℃に発熱ピークが観測され
比較合成例(3)のチタニルフタロシアニンの値と一致
した。また赤外吸収スペクトルにおいては961cm-1と100
3cm-1にピークを示し、それぞれ比較合成例(3)のチ
タニルフタロシアニンと比較合成例(1)のバナジルフ
タロシアニンの値と一致した。しかしながら合成例2に
見られるような994cm-1のピークは観測されなかった。
ニン2.5gとアシッドペースト処理によってアモルファス
としたバナジルフタロシアニンを結晶転移を起こさない
ような条件により乳鉢をもちいて十分均一に混合した。
この混合物の示差熱分析を行ったところ255℃と240℃に
発熱ピークが観測され、この値はそれぞれ比較合成例
(3)のチタニルフタロシアニンとアモルファス化した
バナジルフタロシアニンの値と一致した。また赤外吸収
スペクトルにおいては961cm-1と998cm-1にピークを示
し、それぞれ比較合成例(3)のチタニルフタロシアニ
ンとアモルファス化したバナジルフタロシアニンの値と
一致した。しかしながら合成例2に見られるような994c
m-1のピークは観測されなかった。
に無金属フタロシアニンを用いた他は合成例2と同様に
してサンプルを調製した。このサンプルのX線回折の結
果を図16に示す。このX線回折図からこのサンプルに
は9.5゜及び27.2゜にピークを有する本発明の結晶型の
ピーク以外に無金属フタロシアニンのβ型に対応するピ
ークも観測された。また、このサンプルの示差熱分析を
行ったところ発熱ピークは比較合成例(3)と同様に25
5℃に観測され、チタニルフタロシアニン単独の場合と
同じ値を示した。この結果からチタニルフタロシアニン
と無金属フタロシアニンでは混晶は形成されずチタニル
フタロシアニンがY型へ、無金属フタロシアニンはβ型
へそれぞれ変換され混合したものであることが判った。
バナジルフタロシアニン混晶1部、バインダ樹脂として
シリコーン樹脂(「KR-5240、15%キシレン、ブタノー
ル溶液」信越化学社製)固形分1部、分散媒としてメチ
ルエチルケトン100部をサンドミルを用いて分散し、分
散液を得た。これをアルミニウムを蒸着したポリエステ
ルベース上にワイヤバーを用いて塗布して膜厚0.2μmの
キャリア発生層を形成した。
リカーボネート樹脂「ユーピロンZ200」(三菱瓦斯化学
製)1.3部及び微量のシリコーンオイル「KF-54」(信越
化学社製)を1,2-ジクロルエタン10部に溶解した液をブ
レード塗布機を用いて塗布、乾燥後、膜厚20μmのキャ
リア輸送層を形成した。このようにして得られた感光体
をサンプル1とする。
シアニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに
合成例2で得られたチタニルフタロシアニン−バナジル
フタロシアニン混晶を用いた他は実施例1と全く同様に
して感光体を作成した。これをサンプル2とする。
シアニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに
合成例3で得られたチタニルフタロシアニン−バナジル
フタロシアニン混晶を用いた他は実施例1と全く同様に
して感光体を作成した。これをサンプル3とする。
シアニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに
合成例4で得られたチタニルフタロシアニン−バナジル
フタロシアニン混晶を用いた他は実施例1と全く同様に
して感光体を作成した。これをサンプル4とする。
シアニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに
合成例5で得られたチタニルフタロシアニン−バナジル
フタロシアニン混晶を用いた他は実施例1と全く同様に
して感光体を作成した。これをサンプル5とする。
シアニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに
合成例6で得られたチタニルフタロシアニン−バナジル
フタロシアニン混晶を用いた他は実施例1と全く同様に
して感光体を作成した。これをサンプル6とする。
シアニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに
合成例7で得られたチタニルフタロシアニン−バナジル
フタロシアニン混晶を用いた他は実施例1と全く同様に
して感光体を作成した。これをサンプル7とする。
シアニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに
合成例8で得られたチタニルフタロシアニン−バナジル
フタロシアニン混晶を用いた他は実施例1と全く同様に
して感光体を作成した。これをサンプル8とする。
シアニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに
合成例9で得られたチタニルフタロシアニン−バナジル
フタロシアニン混晶を用いた他は実施例1と全く同様に
して感光体を作成した。これをサンプル9とする。
シアニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに
合成例10で得られたチタニルフタロシアニン−バナジル
フタロシアニン混晶を用いた他は実施例1と全く同様に
して感光体を作成した。これをサンプル10とする。
社製)3部をメタノール100部に加熱溶解し、0.6μmフ
ィルタで濾過した後、浸透塗布法によってアルミニウム
ドラム上に塗布し、膜厚0.5μmの下引き層を形成した。
チタニルフタロシアニン−バナジルフタロシアニン混晶
3部、バインダ樹脂としてシリコーン樹脂(「KR-524
0、15%キシレン、ブタノール溶液」信越化学社製)固
形分3部、分散媒としてメチルイソブチルケトン100部
をサンドミルを用いて分散した液を先の下引き層の上に
浸漬塗布法によって塗布して、膜厚0.2μmのキャリア発
生層を形成した。
カーボネート樹脂「ユーピロンZ-200」(三菱瓦斯化学
社製)1.5部及び微量のシリコーンオイル「KF-54」(信
越化学社製)を1,2-ジクロルエタン10部に溶解した液を
ブレード塗布機を用いて塗布、乾燥の後、膜厚20μmの
キャリア輸送層を形成した。このようにして得られた感
光体をサンプル11とする。
アニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに合
成例2で得られたチタニルフタロシアニン−バナジルフ
タロシアニン混晶を用い、またキャリア輸送物質(15)
の代りにキャリア輸送物質(8)を用いた他は実施例11
と同様にして感光体を作成した。これをサンプル12とす
る。
アニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに合
成例3で得られたチタニルフタロシアニン−バナジルフ
タロシアニン混晶を用い、またキャリア輸送物質(15)
の代りにキャリア輸送物質(12)を用いた他は実施例11
と同様にして感光体を作成した。これをサンプル13とす
る。
アニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに合
成例6で得られたチタニルフタロシアニン−バナジルフ
タロシアニン混晶を用い、またキャリア輸送物質(15)
の代りにキャリア輸送物質(16)を用いた他は実施例11
と同様にして感光体を作成した。これをサンプル14とす
る。
アニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに合
成例2で得られたチタニルフタロシアニン−バナジルフ
タロシアニン混晶を用い、またキャリア輸送物質(15)
の代りにキャリア輸送物質(1)を用いた他は実施例11
と同様にして感光体を作成した。これをサンプル15とす
る。
アニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに比
較合成例(1)で得られたバナジルフタロシアニンを用
いた他は実施例1と同様にして感光体を作成した。これ
を比較サンプル(1)とする。
アニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに比
較合成例(2)で得られたバナジルフタロシアニンを用
いた他は実施例1と同様にして感光体を作成した。これ
を比較サンプル(2)とする。
アニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに比
較合成例(3)で得られたチタニルフタロシアニンを用
いた他は実施例1と同様にして感光体を作成した。これ
を比較サンプル(3)とする。
アニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに比
較合成例(4)で得られたチタニルフタロシアニンを用
いた他は実施例10と同様にして感光体を作成した。これ
を比較サンプル(4)とする。
アニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに比
較合成例(5)で得られたチタニルフタロシアニンとバ
ナジルフタロシアニンの混晶のA型結晶を用いた他は実
施例1と同様にして感光体を作成した。これを比較サン
プル(5)とする。
アニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに比
較合成例(6)で得られたチタニルフタロシアニンとバ
ナジルフタロシアニンの混晶のB型結晶を用いた他は実
施例1と同様にして感光体を作成した。これを比較サン
プル(6)とする。
アニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに比
較合成例(7)で得られたチタニルフタロシアニンとバ
ナジルフタロシアニンの混合物を用いた他は実施例1と
同様にして感光体を作成した。これを比較サンプル
(7)とする。
アニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに比
較合成例(8)で得られたチタニルフタロシアニンとバ
ナジルフタロシアニンの混合物を用いた他は実施例1と
同様にして感光体を作成した。これを比較サンプル
(8)とする。
ザEPA-8100(川口電気社製)を用いて以下のような評価
を行った。まず、−80μAの条件で5秒間のコロナ帯電
を行い、帯電直後の表面電位Va及びViを求め、続い
て表面照度が2(lux)となるような露光を行い、表面
電位を1/2Viとするのに必要な露光量E1/2を求め
た。また D=100(Va−Vi)/Va (%) の式より暗減衰率Dを求めた。結果を表−1に示す。
のチタニルフタロシアニン−バナジルフタロシアニン混
晶は、高感度でかつ従来知られていた高感度のY型チタ
ニルフタロシアニンと比較して感度を大幅に低下させる
ことなく良好な帯電性を示していることがわかる。
ン−バナジルフタロシアニン混晶を含有する電子写真感
光体は高感度でかつ良好な帯電性及び電荷保持性を有し
ているためプリンタ、複写機等にあって像形成に好適な
感光体を提供することができる。
図。
アニン−バナジルフタロシアニン混晶のX線回折スペク
トル図。
アニン−バナジルフタロシアニン混晶のX線回折スペク
トル図。
アニン−バナジルフタロシアニン混晶のX線回折スペク
トル図。
アニン−バナジルフタロシアニン混晶のX線回折スペク
トル図。
アニン−バナジルフタロシアニン混晶のX線回折スペク
トル図。
アニン−バナジルフタロシアニン混晶のX線回折スペク
トル図。
アニン−バナジルフタロシアニン混晶のX線回折スペク
トル図。
アニン−バナジルフタロシアニン混晶のX線回折スペク
トル図。
シアニン或はバナジルフタロシア ニンのX線回折スペク
トル図。
シアニン或はバナジルフタロシアニンのX線回折スペク
トル図。
シアニン或はバナジルフタロシアニンのX線回折スペク
トル図。
シアニン或はバナジルフタロシアニンのX線回折スペク
トル図。
シアニン或はバナジルフタロシアニンのX線回折スペク
トル図。
シアニン或はバナジルフタロシアニンのX線回折スペク
トル図。
シアニンと無金属フタロシアニンの混合体のX線回折ス
ペクトル図。
−バナジルフタロシアニン混晶の赤外吸収スペクトル
図。
−バナジルフタロシアニン混晶の波数1025〜900間の赤
外吸収スペクトル図。
−バナジルフタロシアニン混晶の赤外吸収スペクトル
図。
−バナジルフタロシアニン混晶の赤外吸収スペクトル
図。
−バナジルフタロシアニン混晶の赤外吸収スペクトル
図。
−バナジルフタロシアニン混晶の赤外吸収スペクトル
図。
シアニンの赤外吸収スペクトル図。
シアニンの赤外吸収スペクトル図。
Claims (4)
- 【請求項1】 導電性支持体上に、電荷発生物質及び電
荷輸送物質を含有する感光層を設けてなる電子写真感光
体において、電荷発生物質としてCuKα特性X線(波
長1.541Å)に対するブラッグ角2θの27.2±
0.2°に最大ピークを有し、かつ示差熱分析において
150℃以上400℃以下に発熱ピークを有するチタニ
ルフタロシアニンとバナジルフタロシアニンの混晶を含
有することを特徴とする電子写真感光体。 - 【請求項2】 導電性支持体上に、電荷発生物質及び電
荷輸送物質を含有する感光層を設けてなる電子写真感光
体において、電荷発生物質としてCuKα特性X線(波
長1.541Å)に対するブラッグ角2θの少なくとも
9.5±0.2°、27.2±0.2°にピークを有
し、かつ27.2±0.2°最大ピークを有するチタニ
ルフタロシアニンとバナジルフタロシアニンの混晶を含
有することを特徴とする電子写真感光体。 - 【請求項3】 導電性支持体上に、電荷発生物質及び電
荷輸送物質を含有する感光層を設けてなる電子写真感光
体において、電荷発生物質としてCuKα特性X線(波
長1.541Å)に対するブラッグ角2θの少なくとも
9.1±0.2°、27.2±0.2°にピークを有
し、かつ27.2±0.2°最大ピークを有するチタニ
ルフタロシアニンとバナジルフタロシアニンの混晶を含
有することを特徴とする電子写真感光体。 - 【請求項4】 チタニルフタロシアニンとバナジルフタ
ロシアニンからなる組成物を一旦、アモルファス化した
後、特定の有機溶媒で処理することによってCuKα特
性X線(波長1.541Å)に対するブラッグ角2θの
27.2±0.2°に最大ピークを有し、かつ示差熱分
析において150℃以上400℃以下に発熱ピークを有
するチタニルフタロシアニンとバナジルフタロシアニン
の混晶を得る製造方法。
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1993
- 1993-07-16 US US08/092,581 patent/US5354635A/en not_active Expired - Lifetime
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