JPH04348350A - 電子写真感光体及び混晶の製造方法 - Google Patents

電子写真感光体及び混晶の製造方法

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JPH04348350A
JPH04348350A JP3016581A JP1658191A JPH04348350A JP H04348350 A JPH04348350 A JP H04348350A JP 3016581 A JP3016581 A JP 3016581A JP 1658191 A JP1658191 A JP 1658191A JP H04348350 A JPH04348350 A JP H04348350A
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phthalocyanine
titanyl phthalocyanine
crystal
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vanadyl
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Akihiko Itami
明彦 伊丹
Kazumasa Watanabe
一雅 渡邉
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    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/02Charge-receiving layers
    • G03G5/04Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
    • G03G5/06Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor characterised by the photoconductive material being organic
    • G03G5/0664Dyes
    • G03G5/0696Phthalocyanines

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真感光体に関し、
特に光導電性材料として特定の結晶型を有するチタニル
フタロシアニンとバナジルフタロシアニンの混晶を用い
、プリンタ、複写機等に有効であって、かつ露光手段と
して半導体レーザ光及びLED光等を用いたときにも像
形成に好適な電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来技術】近年、光導電性材料の研究が盛んに行われ
ており、電子写真感光体をはじめとして太陽電池、イメ
ージセンサなどの光電変換素子として応用されている。 従来、これらの光導電性材料としては主として無機系の
材料が用いられ、例えば電子写真感光体においては、セ
レン、酸化亜鉛、硫化カドミウム等の無機光導電性材料
を主成分とする感光層を設けた無機感光体が広く使用さ
れてきた。
【0003】しかしながら、このような無機感光体は複
写機、プリンタ等の電子写真感光体として要求される光
感度、熱安定性、耐湿性、耐久性等の特性において必ず
しも満足できるものではなかった。例えばセレンは熱や
指紋の汚れ等により結晶化するために電子写真感光体と
しての特性が劣化しやすい。また、硫化カドミウムを用
いた電子写真感光体は耐湿性、耐久性に劣り、また、酸
化亜鉛を用いた電子写真感光体も耐久性に問題がある。
【0004】更に近年、環境問題が特に重要視されてい
るがセレン、硫化カドミウム等の電子写真感光体は毒性
の点で製造上、取扱上の制約が大きいという欠点を有し
ている。
【0005】このような無機光導電性材料の欠点を改善
するために種々の有機光導電性材料が注目されるように
なり、電子写真感光体の感光層等に使用することが試み
られるなど近年活発に研究が行われている。例えば特公
昭50‐10496号にはポリビニルカルバゾールとト
リニトロフルオレノンを含有した感光層を有する有機感
光体が記載されている。しかしながらこの感光体は感度
及び耐久性において十分なものではない。そのためキャ
リア発生機能とキャリア輸送機能を異なる物質に個別に
分担させた機能分離型の電子写真感光体が開発された。
【0006】このような電子写真感光体においては、材
料を広い範囲で選択できるので任意の特性を得やすく、
そのため高感度で耐久性の優れた有機感光体が得られる
ことが期待されている。
【0007】このような機能分離型の電子写真感光体の
キャリア発生物質及びキャリア輸送物質として種々の有
機化合物が提案されているが、特にキャリア発生物質は
感光体の基本的な特性を支配する重要な機能を担ってい
る。そのキャリア発生物質としてはこれまでジブロムア
ンスアンスロンに代表される多環キノン化合物、ピリリ
ウム化合物及びピリリウム化合物の共晶錯体、スクエア
リウム化合物、フタロシアニン化合物、アゾ化合物など
の光導電性物質が実用化されてきた。
【0008】更に電子写真感光体により高い感度を与え
るためには高いキャリア発生効率を持つキャリア発生物
質も必要である。この点について近年、フタロシアニン
化合物は優れた光導電材料として注目され、活発に研究
が行われている。
【0009】フタロシアニン化合物は、中心金属の種類
や結晶型の違いによりスペクトルや光導電性などの各種
物性が変化することが知られている。例えば、銅フタロ
シアニンにはα,β,γ,ε型の結晶型が存在し、これ
らの結晶型が異なることにより電子写真特性に大きな差
があることが報告されている(澤田  学、「染料と薬
品」、24(6)、122(1979))。 また、近年特にチタニルフタロシアニンが注目されてい
るが、チタニルフタロシアニンについてもA,B,C,
Y型と呼ばれる4つの主な結晶型が報告されている。し
かしながら特開昭62−67094号のA型、特開昭6
1−239248号記載のB型、特開昭62−2568
65号記載のC型チタニルフタロシアニンは帯電性、電
子写真感度ともに未だ不十分な点がある。また最近発表
されたY型チタニルフタロシアニン(織田ら、「電子写
真学会誌」、29(3)、250、(1990))は高
感度であるが帯電性に関してはまだ不十分な点もあり、
帯電性が良好でかつ高感度なキャリア発生物質の開発が
望まれている。
【0010】またバナジルフタロシアニンについても数
多くの報告が有るが感光体としては例えば特開平1−2
17074号に記載されて有るチタニルフタロシアニン
のB型結晶に相当する結晶型や特開平1−204968
号に記載のA型に相当する結晶型を含んだ感光体が開示
されている。しかしこれらの結晶型では十分な感度は得
られない。更に特開平1−268763号にはチタニル
フタロシアニンの特開昭62−67094号の比較例に
記載されてある結晶型と類似のブラッグ角2θの27.
2゜にピークを有する結晶型が記載されているが、この
結晶型も感度の点で不十分である。これはバナジルフタ
ロシアニンもチタニルフタロシアニンと同様、単に27
.2゜にピークを有する結晶は三次元的な結晶配列を考
えると9.5゜に明瞭なピークを有する高感度のチタニ
ルフタロシアニンのY型結晶の結晶配列とは異なってい
るためである。このようにバナジルフタロシアニンにつ
いても高感度な特性の得られる結晶型は報告されていな
いのが現状である。
【0011】また、近年単一のフタロシアニンだけでな
く複数のフタロシアニンを用いて特定の結晶配列を形成
させるというフタロシアニンの混晶が報告されている。 この混晶は単なる複数のフタロシアニンの混合とは異な
り、混晶を形成することによって単一のフタロシアニン
とは異なった特性を得られるという利点がある。このフ
タロシアニンの混晶の例としては例えば特開平2−84
661号には2種以上のフタロシアニンを気相状態を経
て基盤上に再凝集させるフタロシアニンの共蒸着による
混晶の形成が開示されている。しかしながらこれに開示
されている結晶型の銅フタロシアニンと無金属フタロシ
アニンの混晶やチタニルフタロシアニンと無金属フタロ
シアニンの混晶は感度が低いという問題がある。また特
開平2−70763号に記載されている蒸着によるチタ
ニルフタロシアニンとバナジルフタロシアニンの混晶は
チタニルフタロシアニンのA型及びB型に相当する結晶
型を示している。しかしながらこれらの結晶型では感度
の点で不十分である。このように混晶においても要求さ
れる特性を満足するためには混晶を構成するフタロシア
ニンの種類や結晶型の選択が重要である。そのためには
材料の選択だけではなく特定の結晶型を得るための結晶
制御技術も重要で現在知られている蒸着による混晶の形
成方法以外の結晶変換技術の開発も望まれている。
【0012】
【発明の目的】本発明の目的は、上記問題点を克服した
帯電性が良好で高感度なチタニルフタロシアニンとバナ
ジルフタロシアニンの混晶を用いた電子写真感光体を提
供することにある。
【0013】
【発明の構成】一般にフタロシアニンを電子写真感光体
に用いる場合、中心金属の種類や結晶型によって特性は
著しく変化することは良く知られている。したがって、
電子写真感光体用のフタロシアニンとしては帯電性が良
好で高い感度を有する安定な結晶型が必要である。一方
、ブラッグ角2θの27.2±0.2°にピークを有す
るチタニルフタロシアニンは公知の光導電性物質の中で
は極めて高い感度を有していることは良く知られている
が、このチタニルフタロシアニンを電子写真感光体に用
いた場合には帯電性が不十分で、高い特性が要求される
電子写真感光体においては高い感度を維持し、さらに帯
電能の優れた電荷発生物質が望まれる。この点から更に
詳細な検討を行って本発明に至った。すなわち、本発明
の目的は、CuKαの特性X線(波長1.541Å)に
対するブラッグ角2θの27.2±0.2°にピークを
有し、かつ示差熱分析において150℃以上400℃以
下に発熱ピークを有するチタニルフタロシアニンとバナ
ジルフタロシアニンの混晶、或はブラッグ角2θの9.
5±0.2°及び27.2±0.2°にピークを有する
チタニルフタロシアニンとバナジルフタロシアニンの混
晶、或はブラッグ角2θの9.1±0.2°及び27.
2±0.2°にピークを有するチタニルフタロシアニン
とバナジルフタロシアニンの混晶のいずれかを感光層に
含有させることによって達成することができる。
【0014】ここで混晶とは一般に2種またはそれ以上
の物質が混合し、均一な溶相となった結晶をつくる場合
、その結晶のことをいうが、明礬類に見られるような同
形の塩や結晶格子が類似、或いは原子半径のあまり違わ
ない金属間においては混晶が形成されることが知られて
いる。本発明の結晶型をとるフタロシアニンの混晶につ
いても良く似た傾向が見られ、チタニルフタロシアニン
と比較的類似の構造のものが混晶を形成しやすい傾向が
見られた。チタニルフタロシアニンはW.Hiller
らによって結晶構造解析がなされており(Z.Kris
tallogr.,159,173(1982))その
構造はTi=Oがフタロシアニン環の共役平面に対して
上方に突き出たような構造をしている。このチタニルフ
タロシアニンに対して例えば平面構造を有する無金属フ
タロシアニンとの間では結晶純度の高い本発明の結晶型
の混晶を得るのは困難で、本発明の結晶型に他の結晶が
混入してくるなどの問題が生じ、性能低下の原因となり
やすい。一方、バナジルフタロシアニンにおいても結晶
構造解析がなされており(R.Ziolo et al
.,J.Chem.Soc.Dalton,2300(
1980))、チタニルフタロシアニンとはTi=O結
合とV=O結合にわずかに違いはあるものの良く似た立
体構造をとっていることが報告されている。したがって
、バナジルフタロシアニンはチタニルフタロシアニンと
混晶を形成するのに有利な立体構造を有していると考え
られ、実際にバナジルフタロシアニンにおいて他のいく
つかのフタロシアニンとは異なり、本発明の結晶型の混
晶を得ることができた。
【0015】本発明で用いられるチタニルフタロシアニ
ンはつぎの一般式〔I〕で表され、またバナジルフタロ
シアニンは一般式〔II〕で表される。
【0016】
【化1】
【0017】但し、一般式〔I〕及び〔II〕において
、X1、X2、X3、X4は水素原子、ハロゲン原子、
アルキル基、或いはアルコキシ基、アリールオキシ基を
表し、k、l、m、nは0〜4の整数を表す。
【0018】X線回折スペクトルは次の条件で測定され
、ここでいうピークとはノイズとは異なった明瞭な鋭角
の突出部のことである。
【0019】 X線管球            Cu電    圧 
           40.0      KV電 
   流            100      
 mAスタート角度        6.0     
  deg.ストップ角度        35.0 
     deg.ステップ角度        0.
02      deg.測定時間         
   0.50      sec.示差熱分析は1回
の測定につき10〜50mgの試料量にて測定し、昇温
速度については30(゜K/min)で測定した。 測定試料の状態としては合成した本発明の結晶型のチタ
ニルフタロシアニン−バナジルフタロシアニン混晶の粉
末結晶を用いた。しかしながらこの粉末試料を用いて作
製した感光ドラムより剥離したチタニルフタロシアニン
−バナジルフタロシアニン混晶についても同様の測定を
行い粉末結晶との比較を行ったが、同一の結果が得られ
た。
【0020】また示差熱分析により150〜400℃に
見られる発熱ピークは種々存在するフタロシアニンの結
晶型の中でも本発明の結晶型のフタロシアニンに固有の
ものであり、通常この発熱ピークの観測のみでも本発明
の結晶型のチタニルフタロシアニン−バナジルフタロシ
アニン混晶かどうかの判別は可能である。
【0021】更に示差熱分析の発熱ピークとは熱示差曲
線上の明瞭なピークのことを指しており、発熱ピーク温
度はピークの極大となる点に相当する温度を示す。
【0022】本発明の結晶型のチタニルフタロシアニン
とバナジルフタロシアニンの混晶に見られるこの発熱ピ
ークはこの温度において本発明の結晶型が熱的に安定な
結晶に転移するという結晶転移点を表している。従って
この値はフタロシアニンの熱的な安定性を示す物性値で
あり、結晶の配列と密接に関係している。つまり、この
結晶転移点が異なる結晶は熱的な挙動も異なることを示
している。例えば実施例に示したように本発明のチタニ
ルフタロシアニンとバナジルフタロシアニンの混晶の結
晶転移点はチタニルフタロシアニンとバナジルフタロシ
アニンの組成比で異なってくるが、複数の組成比の異な
った混晶を混合して示差熱分析を行うと各組成比の混晶
の結晶転移点は独立に観測される。また本発明の結晶型
のチタニルフタロシアニンにいかなる結晶型のバナジル
フタロシアニンを混合しても観測されるのはチタニルフ
タロシアニンの結晶転移点でありバナジルフタロシアニ
ンとの混晶とは異なっている。これは混晶におけるチタ
ニルフタロシアニンとバナジルフタロシアニンの成分が
固体状態で均一な溶相を形成しているためで混合とは本
質的に異なるためである。
【0023】また、赤外吸収スペクトルは次のような条
件で測定した。
【0024】 装置:      ニコレー社製  FT−IR  6
0SX分解能:    0.25cm−1 測定法:    拡散反射、KBr粉末本発明に用いら
れるチタニルフタロシアニンの合成には種々の方法を用
いることができるが、代表的には次の反応式(1)或い
は(2)に従って合成することができる。
【0025】
【化2】
【0026】式中、R1〜R4は脱離基を表す。
【0027】また、本発明に用いられるバナジルフタロ
シアニンはチタニルフタロシアニンと同様にo−フタロ
ニトリルや1,3−ジイミノイソインドリンと五酸化バ
ナジウム、アセチルアセトンバナジウムに代表されるバ
ナジウム試薬を1−クロルナフタレン等の不活性溶媒中
で反応させることにより得ることができる。
【0028】上記のようにして得られたチタニルフタロ
シアニンとバナジルフタロシアニンの混晶の形成は従来
技術としては共蒸着の方法のみが知られているにすぎな
かったが、本発明者らによる詳細な検討の結果、そのほ
かにも溶媒中に均一に溶媒させた後析出させる方法、或
は固体状態にて混合後、ミリング等の剪断力を付与する
方法などによっても混晶の形成が可能であることが判っ
た。
【0029】具体的には再結晶、再沈、アシッドペース
ト処理、或は乾式又は湿式によるミリングによる方法な
どが挙げられるが、このような混晶の形成法の確立によ
り本発明の結晶型を得るに至った。しかしながら混晶を
形成させる方法はこれらの方法に限定されるものではな
い。
【0030】次に本発明に用いられる結晶型のチタニル
フタロシアニン−バナジルフタロシアニン混晶を得る方
法を例示的に示す。例えば通常のアシッドペースト処理
により任意の結晶型のチタニルフタロシアニン及びバナ
ジルフタロシアニンを濃硫酸に溶解し、その硫酸溶液を
水にあけて析出した結晶を濾取する方法、或は任意の結
晶型のチタニルフタロシアニンとバナジルフタロシアニ
ンを混合し、その混合物をミリング等の機械的な力によ
り粉砕する方法などによってチタニルフタロシアニン−
バナジルフタロシアニンより構成されるアモルファス結
晶が得られる。ここでアシッドペースト処理によりアモ
ルファス化を行う場合は一般的な条件にて達成され、フ
タロシアニンに対する濃硫酸の重量比は特に限定されな
いが、5倍から200倍程度が望ましい。また、濃硫酸
に対する水あけに用いる水の量は重量比で通常、5倍か
ら100倍程度が望ましい。更に、フタロシアニンを濃
硫酸に溶解する温度は5℃以下、水あけ温度は通常0℃
以上50℃以下が望ましい。
【0031】次いでこのアモルファス結晶を特定の有機
溶媒で処理することによって本発明に用いられる結晶型
を得ることができる。用いられる有機溶媒としては炭化
水素系溶媒、芳香族系溶媒、ハロゲン系溶媒、アルコー
ル、エーテル系溶媒、エステル系溶媒、有機酸、有機ア
ミン類、複素環化合物などが挙げられるが、必要に応じ
てスルホン酸やトリクロル酢酸等の酸を添加してもよい
。一方、アモルファス結晶の状態は水分を含んだウエッ
トペーストの状態或は水分を含んでいない乾燥状態のも
ののどちらも用いることができるが、これは処理する有
機溶媒の種類や目的によって選択する事ができる。さら
にこの溶媒処理においては必要に応じて加熱あるいはミ
リング処理等の操作を行うことができる。また合成例6
に示したように一旦これらの方法にて本発明の結晶型に
変換された結晶に対して更に上述の有機溶媒で処理する
などの必要に応じた結晶処理を行うことができる。しか
しながら結晶変換の方法は必ずしもこのような方法に限
定されるものではない。
【0032】本発明のチタニルフタロシアニンとバナジ
ルフタロシアニンの混晶におけるチタニルフタロシアニ
ンとバナジルフタロシアニンの組成比は両方のフタロシ
アニンが存在していれば特に限定されないが、チタニル
フタロシアニンの存在比は50%以上が望ましい。さら
に望ましくはチタニルフタロシアニンの存在比が80%
以上である。さらにはチタニルフタロシアニンの存在比
が90%以上が最も望ましい。ここでいう存在比とは全
重量に対しての含有されているチタニルフタロシアニン
の重量比を表す。
【0033】本発明の電子写真感光体は上記のチタニル
フタロシアニンとバナジルフタロシアニンの混晶の他に
光導電性物質を併用してもよい。他の光導電性物質とし
てはA、B、C、アモルファス、その他Y型に代表され
るブラッグ角2θの27.2゜にピークを有する各チタ
ニルフタロシアニンやバナジルフタロシアニン、更には
無金属フタロシアニンの各結晶型、銅フタロシアニン等
に代表される各種の金属フタロシアニン、ナフタロシア
ニン、その他ポルフィリン誘導体、アゾ化合物、ジブロ
モアンスアンスロンに代表される多環キノン化合物、ピ
リリウム化合物及びピリリウム化合物の共晶錯体、スク
エアリウム化合物などが挙げられる。
【0034】次に本発明の電子写真感光体はキャリア輸
送物質を併用してもよい。キャリア輸送物質としては種
々のものが使用できるが、代表的なものとして例えばオ
キサゾール、オキサジアゾール、チアゾール、チアジア
ゾール、イミダゾール等に代表される含窒素複素環核、
及びその縮合環核を有する化合物、ポリアリールアルカ
ン系の化合物、ピラゾリン系化合物、ヒドラゾン系化合
物、トリアリールアミン系化合物、スチリル系化合物、
ポリス(ビス)スチリル系化合物、スチリルトリフェニ
ルアミン系化合物、β−フェニルスチリルトリフェニル
アミン系化合物、ブタジエン系化合物、ヘキサトリエン
系化合物、カルバゾール系化合物、縮合多環系化合物等
が挙げられる。このキャリア輸送物質の具体例としては
例えば特開昭61−107356号に記載のキャリア輸
送物質を挙げることができるが、特に代表的なものの構
造を次に示す。
【0035】
【化3】
【0036】
【化4】
【0037】
【化5】
【0038】
【化6】
【0039】
【化7】
【0040】
【化8】
【0041】
【化9】
【0042】感光体の構成は種々の形態が知られている
。本発明の感光体はそれらのいずれの形態もとりうるが
、積層型もしくは分散型の機能分離型感光体とするのが
望ましい。この場合、通常は第1図から第6図のような
構成となる。第1図に示す層構成は、導電性支持体1上
にキャリア発生層2を形成し、これにキャリア輸送層3
を積層して感光層4を形成したものであり、第2図はこ
れらのキャリア発生層2とキャリア輸送層3を逆にした
感光層4′を形成したものである。第3図は第1図の層
構成の感光層4と導電性支持体1の間に中間層5を設け
たものである。第5図の層構成はキャリア発生物質6と
キャリア輸送物質7を含有する感光層4″を形成したも
のであり、第6図はこのような感光層4″と導電性支持
体1との間に中間層5を設けたものである。第1図から
第6図の構成において、最表層にはさらに保護層を設け
ることができる。
【0043】感光層の形成においてはキャリア発生物質
或はキャリア輸送物質を単独でもしくはバインダや添加
剤とともに溶解させた溶液を塗布する方法が有効である
。しかし、一般にキャリア発生物質の溶解度は低いため
、そのような場合キャリア発生物質を超音波分散機、ボ
ールミル、サンドミル、ホモミキサ等の分散装置を用い
て適当な分散媒中に微粒子分散させた液を塗布する方法
が有効となる。この場合、バインダや添加剤は分散液中
に添加して用いられるのが通常である。
【0044】感光層の形成に使用される溶剤或は分散媒
としては広く任意のものを用いることができる。例えば
、ブチルアミン、エチレンジアミン、N,N−ジメチル
ホルムアミド、アセトン、メチルエチルケトン、メチル
イソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロ
ヘキサノン、4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノ
ン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、酢酸エチル、酢
酸ブチル、酢酸−t−ブチル、メチルセロソルブ、エチ
ルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチレングリコール
ジメチルエーテル、トルエン、キシレン、アセトフェノ
ン、クロロホルム、ジクロルメタン、ジクロルエタン、
トリクロルエタン、メタノール、エタノール、プロパノ
ール、ブタノール等が挙げられる。
【0045】キャリア発生層もしくはキャリア輸送層の
形成にバインダを用いる場合に、バインダとして任意の
ものを選ぶことができるが、特に疎水性でかつフィルム
形成能を有する高分子重合体が望ましい。このような重
合体としては例えば次のものをあげることができるが、
これらに限定されるものではない。   ポリカーボネート            ポリカ
ーボネートZ樹脂  アクリル樹脂         
       メタクリル樹脂  ポリ塩化ビニル  
            ポリ塩化ビニリデン  ポリ
スチレン                スチレン−
ブタジエン共重合体  ポリ酢酸ビニル       
       ポリビニルホルマール  ポリビニルブ
チラール        ポリビニルアセタール  ポ
リビニルカルバゾール      スチレン−アルキッ
ド樹脂  シリコーン樹脂             
 シリコーン−アルキッド樹脂  シリコーン−ブチラ
ール樹脂   ポリエステル  ポリウレタン    
            ポリアミド  エポキシ樹脂
                フェノール樹脂  
塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体  塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体   塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体
バインダに対するキャリア発生物質の割合は10〜60
0wt%が望ましく、さらには、50〜400wt%と
するのが望ましい。バインダに対するキャリア輸送物質
の割合は10〜500wt%とするのが望ましい。キャ
リア発生層の厚さは0.01〜20μmとされるが、さ
らには0.05〜5μmが好ましい。キャリア輸送層の
厚みは1〜100μmであるが、さらには5〜30μm
が好ましい。
【0046】上記感光層には感度の向上や残留電位の減
少、或は反復使用時の疲労の低減を目的として電子受容
性物質を含有させることができる。このような電子受容
性物質としては例えば、無水琥珀酸、無水マレイン酸、
ジブロム無水琥珀酸、無水フタル酸、テトラクロル無水
フタル酸、テトラブロム無水フタル酸、3−ニトロ無水
フタル酸、4−ニトロ無水フタル酸、無水ピロメリット
酸、無水メリット酸、テトラシアノエチレン、テトラシ
アノキノジメタン、o−ジニトロベンゼン、m−ジニト
ロベンゼン、1,3,5−トリニトロベンゼン、p−ニ
トロベンゾニトリル、ピクリルクロライド、キノンクロ
ルイミド、クロラニル、ブロマニル、ジクロルジシアノ
−p−ベンゾキノン、アントラキノン、ジニトロアント
ラキノン、9−フルオレニリデンマロノニトリル、ポリ
ニトロ−9−フルオレニリデンマロノニトリル、ピクリ
ン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、3,
5−ジニトロ安息香酸、ペンタフルオル安息香酸、5−
ニトロサリチル酸、3,5−ジニトロサリチル酸、フタ
ル酸、メリット酸、その他の電子親和力の大きい化合物
を挙げることができる。電子受容性物質の添加割合はキ
ャリア発生物質の重量100に対して0.01〜200
が望ましく、さらには0.1〜100が好ましい。
【0047】また、上記感光層中には保存性、耐久性、
耐環境依存性を向上させる目的で酸化防止剤や光安定剤
等の劣化防止剤を含有させることができる。そのような
目的に用いられる化合物としては例えばトコフェロール
等のクロマノール誘導体及びそのエーテル化化合物もし
くはエステル化化合物、ポリアリールアルカン化合物、
ハイドロキノン誘導体及びそのモノ及びジエーテル化化
合物、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾトリアゾール誘導
体、チオエーテル化合物、ホスホン酸エステル、亜燐酸
エステル、フェニレンジアミン誘導体、フェノール化合
物、ヒンダードフェノール化合物、直鎖アミン化合物、
環状アミン化合物、ヒンダードアミン化合物などが有効
である。特に有効な化合物の具体例としては「IRGA
NOX 1010」、「IRGANOX 565」(チ
バ・ガイギー社製)、「スミライザー BHT」「スミ
ライザーMDP」(住友化学工業社製)等のヒンダード
フェノール化合物「サノール LS−2626」、「サ
ノール  LS−622LD」(三共社製)等のヒンダ
ードアミン化合物が挙げられる。
【0048】中間層、保護層等に用いられるバインダと
しては、上記のキャリア発生層及びキャリア輸送層用に
挙げたものを用いることができるが、そのほかにナイロ
ン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢
酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル−メタクリル酸共重合体等のエチレン系樹脂、ポリ
ビニルアルコール、セルロース誘導体等が有効である。 また、メラミン、エポキシ、イソシアネート等の熱硬化
或は化学的硬化を利用した硬化型のバインダを用いるこ
とができる。
【0049】導電性支持体としては金属板、金属ドラム
が用いられる他、導電性ポリマーや酸化インジウム等の
導電性化合物、もしくはアルミニウム、パラジウム等の
金属の薄層を塗布、蒸着、ラミネート等の手段により紙
やプラスチックフィルムなどの基体の上に設けてなるも
のを用いることができる。
【0050】
【実施例】
:チタニルフタロシアニンの合成:1,3−ジイミノイ
ソインドリン29.2gとo−ジクロルベンゼン200
ml及びチタニウムテトラブトキシドシド20.4gを
混合し、窒素気流下にて3時間還流させた。放冷して室
温に戻した後析出した結晶を濾取し、o−ジクロルベン
ゼンで洗浄し、更にメタノールで洗浄した。更に得られ
た結晶を2%塩酸水溶液中室温にて数回撹拌洗浄し、さ
らに脱イオン水で数回洗浄を繰返した。その後メタノー
ルで洗浄後、乾燥して青紫色のチタニルフタロシアニン
結晶24.2gを得た。
【0051】:バナジルフタロシアニンの合成:1,3
−ジイミノイソインドリン29.2gとo−ジクロルベ
ンゼン200ml及びバナジルアセチルアセトナート8
gを混合し、窒素気流下にて5時間還流させた。その後
放冷して室温に戻した後析出した結晶を濾取し、o−ジ
クロルベンゼンで洗浄し、更にメタノールで洗浄した。 更に得られた結晶を2%塩酸水溶液中室温にて数回撹拌
洗浄し、さらに脱イオン水で数回洗浄を繰返した。乾燥
後この結晶を1−クロルナフタレンで再結晶して紫色の
バナジルフタロシアニン結晶18.9gを得た。
【0052】:混晶の合成: 合成例1 チタニルフタロシアニン4g及びバナジルフタロシアニ
ン1gを氷冷下250gの96%硫酸に溶解し、この硫
酸溶液を5lの水にあけて析出したアモルファス状態の
ウエットペーストを濾取した。
【0053】更にこのウエットペーストとo−ジクロル
ベンゼン50gを混合し、50℃の温度で2時間撹拌し
た。この反応液をメタノールで希釈後濾過し、更に得ら
れた結晶をメタノールで数回洗浄して青色結晶を得た。 この結晶は第7図に示すようにブラッグ角2θの9.5
°及び27.2°にピークを有し、かつ示差熱分析によ
って237℃に発熱ピークを有する本発明のチタニルフ
タロシアニンとバナジルフタロシアニンの混晶であるこ
とが判った。更にこの結晶は赤外吸収スペクトルを第2
2図(1)に示すが、本発明の結晶は特に950〜10
50cm−1の領域に特徴的な吸収を示す。第22図(
2)は特にこの領域の吸収スペクトルを示した。比較合
成例(1)と異なり994cm−1に本発明の結晶に特
徴的な吸収が見られるが、これはバナジルフタロシアニ
ンのV=O結合に由来する吸収と考えられる。また96
1cm−1にも吸収を示しており、これは比較合成例(
3)と同様のチタニルフタロシアニンのTi=O吸収と
考えられる。このように本発明のチタニルフタロシアニ
ンとバナジルフタロシアニンの混晶は2種のフタロシア
ニンが互いに独立に本発明の結晶型に由来する吸収を示
し、この2種のフタロシアニンの存在を支持している。
【0054】合成例2 合成例1においてチタニルフタロシアニン2.5g及び
バナジルフタロシアニン2.5gを用いた他は合成例1
と同様にして青色結晶を得た。この結晶は第8図に示す
ようにブラッグ角2θの9.5°及び27.2°にピー
クを有し、また示差熱分析において228℃に発熱ピー
クを示した。さらに赤外吸収スペクトルにおいては第2
3図に示すように994cm−1と961cm−1に吸
収を示した。
【0055】合成例3 合成例1においてチタニルフタロシアニン1g及びバナ
ジルフタロシアニン4gを用いた他は合成例1と同様に
して青色結晶を得た。この結晶は第9図に示すようにブ
ラッグ角2θの9.5°及び27.2°にピークを有し
、また示差熱分析において219℃に発熱ピークを示し
た。更に赤外吸収スペクトルにおいては第24図に示す
ように995cm−1と961cm−1に吸収を示した
【0056】合成例4 合成例1においてチタニルフタロシアニン0.5g及び
バナジルフタロシアニン4.5gを用いた他は合成例1
と同様にして青色結晶を得た。この結晶は第10図に示
すようにブラッグ角2θの9.5°及び27.2°にピ
ークを有し、また示差熱分析において216℃に発熱ピ
ークを示した。更に赤外吸収スペクトルにおいては第2
5図に示すように1003cm−1と965cm−1及
び961cm−1に吸収を示した。
【0057】合成例5 合成例1においてチタニルフタロシアニン4.75g及
びバナジルフタロシアニン0.25gを用いた他は合成
例1と同様にして青色結晶を得た。この結晶は第11図
に示すようにブラッグ角2θの9.5°及び27.2°
にピークを有し、また示差熱分析において247℃に発
熱ピークを示した。
【0058】合成例6 合成例2において得られた第8図のチタニルフタロシア
ニン−バナジルフタロシアニン混晶をTHF中でミリン
グを行い、更にメタノールで洗浄して第12図に示した
ようにブラッグ角2θの9.1゜及び27.2゜にピー
クを有するチタニルフタロシアニンを得た。このチタニ
ルフタロシアニンは示差熱分析において300℃に発熱
ピークが観測された。更に赤外吸収スペクトルにおいて
は第26図に示すように994cm−1及び961cm
−1に吸収を示した。
【0059】合成例7 合成例3において得られた第9図のチタニルフタロシア
ニン−バナジルフタロシアニン混晶をTHF中でミリン
グを行い、更にメタノールで洗浄して第13図に示した
ようにブラッグ角2θの9.1゜及び27.2゜にピー
クを有するチタニルフタロシアニンを得た。このチタニ
ルフタロシアニンは示差熱分析において248℃に発熱
ピークが観測された。
【0060】合成例8 合成例1においてチタニルフタロシアニン4gとバナジ
ルフタロシアニン1gのほかにテトラー−t−ブチルチ
タニルフタロシアニン0.5gを加えた他は合成例1と
同様にしてチタニルフタロシアニンとバナジルフタロシ
アニンの混晶を得た。この結晶は第14図に示すように
ブラッグ角2θの9.5°と27.2°にピークを有し
ていたが示差熱分析においてはピークはブロードとなっ
ており明瞭な発熱ピークは観測されなかった。
【0061】合成例9 合成例8において得られたチタニルフタロシアンとバナ
ジルフタロシアニンの混晶をミリングによりブラッグ角
2θの9.1°と27.2°にピークを有するチタニル
フタロシアニンとバナジルフタロシアニンの混晶に変換
した。 その混晶にも示差熱分析における明瞭な発熱ピークは観
測されなかった。
【0062】合成例10 チタニルフタロシアニン4g及びバナジルフタロシアニ
ン1gを混合して乳鉢を用いて十分混合した後、自動乳
鉢にてX線回折において明瞭なピークが観測されなくな
るまで粉砕してアモルファスのチタニルフタロシアニン
とバナジルフタロシアニンからなる組成物を得た。これ
をメタノールにて洗い出した後、水50l中で十分撹拌
した。その後o−ジクロルベンゼン50gを加えて50
℃にて2時間撹拌した。この溶液をメタノールで希釈後
濾過し、更に得られた結晶をメタノールで数回洗浄して
青色結晶を得た。この結晶はブラッグ角2θの9.5°
と27.2°にピークを有し、示差熱分析においては2
37℃に発熱ピークが観測された。
【0063】比較合成例(1) バナジルフタロシアニンとして1,3−ジイミノイソイ
ンドリンとバナジルアセチルアセトナートの反応によっ
て得られた再結晶していない粗結晶を用い、この粗結晶
5gを合成例1と同様に96%硫酸250gに氷冷下溶
解し、この硫酸溶液を5lの水にあけて析出したアモル
ファス状態のウエットペーストを濾取した。
【0064】更にこのウエットペーストとo−ジクロル
ベンゼン50gを混合し、50℃の温度で2時間撹拌し
た。この反応液をメタノールで希釈後濾過し、更に得ら
れた結晶をメタノールで数回洗浄して青色結晶を得た。 この結晶は第15図に示すようにブラッグ角2θの7.
5゜、9.5゜、27.2゜及び28.6゜にピークを
有したが、示差熱分析における明瞭な発熱ピークは見ら
れなかった。更に赤外吸収スペクトルにおいては第27
図のように1003cm−1に吸収を示した。
【0065】比較合成例(2) 比較合成例(1)においてバナジルフタロシアニンとし
て1−クロルナフタレンにて再結晶精製したバナジルフ
タロシアニンを用いた他は合成例1と同様にして青色結
晶を得た。この結晶は第16図に示すようにブラッグ角
2θの7.5゜及び28.6゜にピークを有し、示差熱
分析においても明瞭な発熱ピークは認められなかった。 更に赤外吸収スペクトルにおいては1003cm−1に
吸収を示した。
【0066】比較合成例(3) 比較合成例(1)においてバナジルフタロシアニンの代
りに上記合成例によって得られるチタニルフタロシアニ
ンを用いた他は比較合成例(1)と同様にして青色結晶
を得た。この結晶は第17図に示すようにブラッグ角2
θの9.5゜及び27.2゜にピークを有し、示差熱分
析において255℃に発熱ピークを有するチタニルフタ
ロシアニンであった。更に、この結晶は赤外吸収スペク
トルにおいて第28図に示すように961cm−1に吸
収を示した。
【0067】比較合成例(4) 比較合成例(3)によって得られるチタニルフタロシア
ニンをTHF中でミリングし、更にメタノールで洗浄し
て青色結晶を得た。この結晶は第18図に示すようにブ
ラッグ角2θの9.0゜及び27.2゜にピークを有し
、また示差熱分析において361℃に発熱ピークを有す
るチタニルフタロシアニンであった。
【0068】比較合成例(5) 合成例1によって得られるウエットペーストを十分乾燥
させて得られた粉末を1−クロルナフタレンにより再結
晶した。得られた結晶は第19図に示すようにブラッグ
角2θの9.2゜、10.5゜、13.1゜、15.0
゜、26.2゜、27.1゜にピークを有するA型結晶
で、示差熱分析では150℃以上400℃以下の領域に
発熱ピークを示さなかった。
【0069】比較合成例(6) 合成例2によって得られるウエットペーストを十分乾燥
させて得られる粉末2gを150mlの1,1,2,2
−テトラクロルエタン中で加熱還流して第20図のよう
なブラッグ角2θの7.5゜、28.6゜にピークを有
するB型結晶を得た。この結晶の示差熱分析を行ったと
ころ150℃以上400℃以下の領域には明瞭な発熱ピ
ークは観測されなかった。
【0070】比較合成例(7) 比較合成例(3)によって得られるチタニルフタロシア
ニン2.5gと比較合成例1によって得られるバナジル
フタロシアニン2.5gを結晶転移を起こさないような
条件により乳鉢をもちいて十分均一に混合した。この混
合物の示差熱分析を行ったところ255℃に発熱ピーク
が観測され比較合成例(3)のチタニルフタロシアニン
の値と一致した。また赤外吸収スペクトルにおいては9
61cm−1と1003cm−1にピークを示し、それ
ぞれ比較合成例(3)のチタニルフタロシアニンと比較
合成例(1)のバナジルフタロシアニンの値と一致した
。しかしながら合成例2に見られるような994cm−
1のピークは観測されなかった。
【0071】比較合成例(8) 比較合成例(3)によって得られるチタニルフタロシア
ニン2.5gとアシッドペースト処理によってアモルフ
ァスとしたバナジルフタロシアニンを結晶転移を起こさ
ないような条件により乳鉢をもちいて十分均一に混合し
た。 この混合物の示差熱分析を行ったところ255℃と24
0℃に発熱ピークが観測され、この値はそれぞれ比較合
成例(3)のチタニルフタロシアニンとアモルファス化
したバナジルフタロシアニンの値と一致した。また赤外
吸収スペクトルにおいては961cm−1と998cm
−1にピークを示し、それぞれ比較合成例(3)のチタ
ニルフタロシアニンとアモルファス化したバナジルフタ
ロシアニンの値と一致した。しかしながら合成例2に見
られるような994cm−1のピークは観測されなかっ
た。
【0072】比較合成例(9) 合成例2においてバナジルフタロシアニンを用いる代り
に無金属フタロシアニンを用いた他は合成例2と同様に
してサンプルを調製した。このサンプルのX線回折の結
果を第21図に示す。このX線回折図からこのサンプル
には9.5゜及び27.2゜にピークを有する本発明の
結晶型のピーク以外に無金属フタロシアニンのβ型に対
応するピークも観測された。また、このサンプルの示差
熱分析を行ったところ発熱ピークは比較合成例(3)と
同様に255℃に観測され、チタニルフタロシアニン単
独の場合と同じ値を示した。この結果からチタニルフタ
ロシアニンと無金属フタロシアニンでは混晶は形成され
ずチタニルフタロシアニンがY型へ、無金属フタロシア
ニンはβ型へそれぞれ変換され混合したものであること
が判った。
【0073】:感光体の作成: 実施例1 合成例1で得られた本発明のチタニルフタロシアニン−
バナジルフタロシアニン混晶1部、バインダ樹脂として
シリコーン樹脂(「KR−5240、15%キシレン、
ブタノール溶液」信越化学社製)固形分1部、分散媒と
してメチルエチルケトン100部をサンドミルを用いて
分散し、分散液を得た。これをアルミニウムを蒸着した
ポリエステルベース上にワイヤバーを用いて塗布して膜
厚0.2μmのキャリア発生層を形成した。
【0074】次いで、キャリア輸送物質(17)1部と
ポリカーボネート樹脂「ユーピロンZ200」(三菱瓦
斯化学製)1.3部及び微量のシリコーンオイル「KF
−54」(信越化学社製)を1,2−ジクロルエタン1
0部に溶解した液をブレード塗布機を用いて塗布、乾燥
後、膜厚20μmのキャリア輸送層を形成した。このよ
うにして得られた感光体をサンプル1とする。
【0075】実施例2 実施例1において、合成例1で得られたチタニルフタロ
シアニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに
合成例2で得られたチタニルフタロシアニン−バナジル
フタロシアニン混晶を用いた他は実施例1と全く同様に
して感光体を作成した。これをサンプル2とする。
【0076】実施例3 実施例1において、合成例1で得られたチタニルフタロ
シアニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに
合成例3で得られたチタニルフタロシアニン−バナジル
フタロシアニン混晶を用いた他は実施例1と全く同様に
して感光体を作成した。これをサンプル3とする。
【0077】実施例4 実施例1において、合成例1で得られたチタニルフタロ
シアニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに
合成例4で得られたチタニルフタロシアニン−バナジル
フタロシアニン混晶を用いた他は実施例1と全く同様に
して感光体を作成した。これをサンプル4とする。
【0078】実施例5 実施例1において、合成例1で得られたチタニルフタロ
シアニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに
合成例5で得られたチタニルフタロシアニン−バナジル
フタロシアニン混晶を用いた他は実施例1と全く同様に
して感光体を作成した。これをサンプル5とする。
【0079】実施例6 実施例1において、合成例1で得られたチタニルフタロ
シアニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに
合成例6で得られたチタニルフタロシアニン−バナジル
フタロシアニン混晶を用いた他は実施例1と全く同様に
して感光体を作成した。これをサンプル6とする。
【0080】実施例7 実施例1において、合成例1で得られたチタニルフタロ
シアニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに
合成例7で得られたチタニルフタロシアニン−バナジル
フタロシアニン混晶を用いた他は実施例1と全く同様に
して感光体を作成した。これをサンプル7とする。
【0081】実施例8 実施例1において、合成例1で得られたチタニルフタロ
シアニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに
合成例8で得られたチタニルフタロシアニン−バナジル
フタロシアニン混晶を用いた他は実施例1と全く同様に
して感光体を作成した。これをサンプル8とする。
【0082】実施例9 実施例1において、合成例1で得られたチタニルフタロ
シアニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに
合成例9で得られたチタニルフタロシアニン−バナジル
フタロシアニン混晶を用いた他は実施例1と全く同様に
して感光体を作成した。これをサンプル9とする。
【0083】実施例10 実施例1において、合成例1で得られたチタニルフタロ
シアニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに
合成例10で得られたチタニルフタロシアニン−バナジ
ルフタロシアニン混晶を用いた他は実施例1と全く同様
にして感光体を作成した。これをサンプル10とする。
【0084】実施例11 共重合ポリアミド「ラッカマイド5003」(大日本イ
ンキ社製)3部をメタノール100部に加熱溶解し、0
.6μmフィルタで濾過した後、浸透塗布法によってア
ルミニウムドラム上に塗布し、膜厚0.5μmの下引き
層を形成した。
【0085】一方、合成例1において得られた本発明の
チタニルフタロシアニン−バナジルフタロシアニン混晶
3部、バインダ樹脂としてシリコーン樹脂(「KR−5
240、15%キシレン、ブタノール溶液」信越化学社
製)固形分3部、分散媒としてメチルイソブチルケトン
100部をサンドミルを用いて分散した液を先の下引き
層の上に浸漬塗布法によって塗布して、膜厚0.2μm
のキャリア発生層を形成した。
【0086】次いでキャリア輸送物質(15)1部とポ
リカーボネート樹脂「ユーピロンZ−200」(三菱瓦
斯化学社製)1.5部及び微量のシリコーンオイル「K
F−54」(信越化学社製)を1,2−ジクロルエタン
10部に溶解した液をブレード塗布機を用いて塗布、乾
燥の後、膜厚20μmのキャリア輸送層を形成した。こ
のようにして得られた感光体をサンプル11とする。
【0087】実施例12 実施例11において合成例1で得られたチタニルフタロ
シアニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに
合成例2で得られたチタニルフタロシアニン−バナジル
フタロシアニン混晶を用い、またキャリア輸送物質(1
5)の代りにキャリア輸送物質(8)を用いた他は実施
例11と同様にして感光体を作成した。これをサンプル
12とする。
【0088】実施例13 実施例11において合成例1で得られたチタニルフタロ
シアニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに
合成例3で得られたチタニルフタロシアニン−バナジル
フタロシアニン混晶を用い、またキャリア輸送物質(1
5)の代りにキャリア輸送物質(12)を用いた他は実
施例11と同様にして感光体を作成した。これをサンプ
ル13とする。
【0089】実施例14 実施例11において合成例1で得られたチタニルフタロ
シアニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに
合成例6で得られたチタニルフタロシアニン−バナジル
フタロシアニン混晶を用い、またキャリア輸送物質(1
5)の代りにキャリア輸送物質(16)を用いた他は実
施例11と同様にして感光体を作成した。これをサンプ
ル14とする。
【0090】実施例15 実施例11において合成例1で得られたチタニルフタロ
シアニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに
合成例2で得られたチタニルフタロシアニン−バナジル
フタロシアニン混晶を用い、またキャリア輸送物質(1
5)の代りにキャリア輸送物質(1)を用いた他は実施
例11と同様にして感光体を作成した。これをサンプル
15とする。
【0091】比較例(1) 実施例1において合成例1で得られたチタニルフタロシ
アニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに比
較合成例(1)で得られたバナジルフタロシアニンを用
いた他は実施例1と同様にして感光体を作成した。これ
を比較サンプル(1)とする。
【0092】比較例(2) 実施例1において合成例1で得られたチタニルフタロシ
アニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに比
較合成例(2)で得られたバナジルフタロシアニンを用
いた他は実施例1と同様にして感光体を作成した。これ
を比較サンプル(2)とする。
【0093】比較例(3) 実施例1において合成例1で得られたチタニルフタロシ
アニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに比
較合成例(3)で得られたチタニルフタロシアニンを用
いた他は実施例1と同様にして感光体を作成した。これ
を比較サンプル(3)とする。
【0094】比較例(4) 実施例10において合成例1で得られたチタニルフタロ
シアニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに
比較合成例(4)で得られたチタニルフタロシアニンを
用いた他は実施例10と同様にして感光体を作成した。 これを比較サンプル(4)とする。
【0095】比較例(5) 実施例1において合成例1で得られたチタニルフタロシ
アニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに比
較合成例(5)で得られたチタニルフタロシアニンとバ
ナジルフタロシアニンの混晶のA型結晶を用いた他は実
施例1と同様にして感光体を作成した。これを比較サン
プル(5)とする。
【0096】比較例(6) 実施例1において合成例1で得られたチタニルフタロシ
アニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに比
較合成例(6)で得られたチタニルフタロシアニンとバ
ナジルフタロシアニンの混晶のB型結晶を用いた他は実
施例1と同様にして感光体を作成した。これを比較サン
プル(6)とする。
【0097】比較例(7) 実施例1において合成例1で得られたチタニルフタロシ
アニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに比
較合成例(7)で得られたチタニルフタロシアニンとバ
ナジルフタロシアニンの混合物を用いた他は実施例1と
同様にして感光体を作成した。これを比較サンプル(7
)とする。
【0098】比較例(8) 実施例1において合成例1で得られたチタニルフタロシ
アニン−バナジルフタロシアニン混晶を用いる代りに比
較合成例(8)で得られたチタニルフタロシアニンとバ
ナジルフタロシアニンの混合物を用いた他は実施例1と
同様にして感光体を作成した。これを比較サンプル(8
)とする。
【0099】評価 以上のようにして得られたサンプルは、ペーパアナライ
ザEPA−8100(川口電気社製)を用いて以下のよ
うな評価を行った。まず、−80μAの条件で5秒間の
コロナ帯電を行い、帯電直後の表面電位Va及びViを
求め、続いて表面照度が2(lux)となるような露光
を行い、表面電位を1/2Viとするのに必要な露光量
E1/2を求めた。また D=100(Va−Vi)/Va    (%)の式よ
り暗減衰率Dを求めた。結果を表−1に示す。
【0100】
【表1】
【0101】
【表2】
【0102】この結果からわかるように本発明の結晶型
のチタニルフタロシアニン−バナジルフタロシアニン混
晶は、高感度でかつ従来知られていた高感度のY型チタ
ニルフタロシアニンと比較して感度を大幅に低下させる
ことなく良好な帯電性を示していることがわかる。
【0103】
【発明の効果】本発明の結晶型のチタニルフタロシアニ
ン−バナジルフタロシアニン混晶を含有する電子写真感
光体は高感度でかつ良好な帯電性及び電荷保持性を有し
ているためプリンタ、複写機等にあって像形成に好適な
感光体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第6図は本発明の感光体の層構成の具体例を示
した各断面図である。 第7図〜第14図はそれぞれ合成例1〜8で得られた本
発明のチタニルフタロシアニン−バナジルフタロシアニ
ン混晶のX線回折スペクトル、第15図〜第20図はそ
れぞれ比較合成例(1)〜(6)で得られたチタニルフ
タロシアニン或いはバナジルフタロシアニンのX線回折
スペクトル、第21図は比較合成例9で得られたチタニ
ルフタロシアニンと無金属フタロシアニンの混合体のX
線回折図である。第22図〜第25図はそれぞれ合成例
1〜4で得られたチタニルフタロシアニン−バナジルフ
タロシアニン混晶の赤外吸収スペクトル、第26図は合
成例6で得られたチタニルフタロシアニン−バナジルフ
タロシアニン混晶の赤外吸収スペクトル、第27図は比
較合成例(1)で得られたバナジルフタロシアニンの赤
外吸収スペクトル、第28図は比較合成例(3)で得ら
れたチタニルフタロシアニンの赤外吸収スペクトルであ
る。
【符号の説明】
1・・・導電性支持体 2・・・キャリア発生層 3・・・キャリア輸送層 4、4′、4″・・・感光層 5・・・中間層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性支持体上に、電荷発生物質及び電荷
    輸送物質を含有する感光層を設けてなる電子写真感光体
    において、電荷発生物質としてCuKα特性X線(波長
    1.541Å)に対するブラッグ角2θの27.2±0
    .2°にピークを有し、かつ示差熱分析において150
    ℃以上400℃以下に発熱ピークを有するチタニルフタ
    ロシアニンとバナジルフタロシアニンの混晶を含有する
    ことを特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】導電性支持体上に、電荷発生物質及び電荷
    輸送物質を含有する感光層を設けてなる電子写真感光体
    において、電荷発生物質としてCuKα特性X線(波長
    1.541Å)に対するブラッグ角2θの9.5±0.
    2゜、27.2±0.2゜にピークを有するチタニルフ
    タロシアニンとバナジルフタロシアニンの混晶を含有す
    ることを特徴とする電子写真感光体。
  3. 【請求項3】導電性支持体上に、電荷発生物質及び電荷
    輸送物質を含有する感光層を設けてなる電子写真感光体
    において、電荷発生物質としてCuKα特性X線(波長
    1.541Å)に対するブラッグ角2θの9.1±0.
    2゜、27.2±0.2゜にピークを有するチタニルフ
    タロシアニンとバナジルフタロシアニンの混晶を含有す
    ることを特徴とする電子写真感光体。
  4. 【請求項4】チタニルフタロシアニンとバナジルフタロ
    シアニンからなる組成物を一旦、アモルファス化した後
    、特定の有機溶媒で処理することによってCuKα特性
    X線(波長1.541Å)に対するブラッグ角2θの2
    7.2±0.2°にピークを有し、かつ示差熱分析にお
    いて150℃以上400℃以下に発熱ピークを有するチ
    タニルフタロシアニンとバナジルフタロシアニンの混晶
    を得る製造方法。
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