JPH05346672A - 光導電性層用塗布液及び電子写真感光体 - Google Patents
光導電性層用塗布液及び電子写真感光体Info
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- JPH05346672A JPH05346672A JP11607591A JP11607591A JPH05346672A JP H05346672 A JPH05346672 A JP H05346672A JP 11607591 A JP11607591 A JP 11607591A JP 11607591 A JP11607591 A JP 11607591A JP H05346672 A JPH05346672 A JP H05346672A
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- Japan
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- mixed crystal
- crystal
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】電子写真感度や耐久性に優れた塗布液及びこれ
を用いて塗布した電子写真感光体を提供する。 【構成】X線回折スペクトルにおいて、CuKα線(波
長1.541Å)のブラッグ角2θの27.2°±0.2°に主たる
明瞭なピークを有するチタニルフタロシアニンとバナジ
ルフタロシアニンの混晶とフタロシアニン誘導体を含有
させ、或いはこの混晶を分枝ケトン系溶媒、分枝エステ
ル系溶媒、及びアルコール系溶媒から選ばれる少なくと
も一種を主成分とした分散溶媒で分散した塗布液を光導
電性層に用いる。
を用いて塗布した電子写真感光体を提供する。 【構成】X線回折スペクトルにおいて、CuKα線(波
長1.541Å)のブラッグ角2θの27.2°±0.2°に主たる
明瞭なピークを有するチタニルフタロシアニンとバナジ
ルフタロシアニンの混晶とフタロシアニン誘導体を含有
させ、或いはこの混晶を分枝ケトン系溶媒、分枝エステ
ル系溶媒、及びアルコール系溶媒から選ばれる少なくと
も一種を主成分とした分散溶媒で分散した塗布液を光導
電性層に用いる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定の結晶型をもつチ
タニルフタロシアニンとバナジルフタロシアニンの混晶
を含有する光導電性層用塗布液に関し、更に該塗布液に
よって形成される電子写真感光体に関する。
タニルフタロシアニンとバナジルフタロシアニンの混晶
を含有する光導電性層用塗布液に関し、更に該塗布液に
よって形成される電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来技術】近年、光導電性の材料の研究が盛んに行わ
れており電子写真感光体をはじめとして太陽電池、イメ
ージセンサなどの光電変換素子として応用されている。
従来、これらの光導電性材料には主として無機系の材料
が用いられてきた。例えば、電子写真感光体において
は、セレン、酸化亜鉛、硫化カドミウム等の無機光導電
材料を主成分とする感光層を設けた無機感光体が広く使
用されてきた。しかしながら、このような無機感光体は
複写機等の電子写真感光体として要求される光感度、熱
安定性、耐湿性、耐久性等の特性において必ずしも満足
できるものではなかった。例えば、セレンは熱や指紋の
汚れ等によって結晶化するために電子写真感光体として
の特性が劣化しやすい。又、硫化カドミウムを用いた電
子写真感光体は耐湿性、耐久性に劣り、又、酸化亜鉛を
用いた電子写真感光体も耐久性に問題がある。更に近
年、環境問題が特に重要視されているがセレン、硫化カ
ドミウムの電子写真感光体は毒性の点で製造上、取扱上
の制約が大きいという欠点を有している。
れており電子写真感光体をはじめとして太陽電池、イメ
ージセンサなどの光電変換素子として応用されている。
従来、これらの光導電性材料には主として無機系の材料
が用いられてきた。例えば、電子写真感光体において
は、セレン、酸化亜鉛、硫化カドミウム等の無機光導電
材料を主成分とする感光層を設けた無機感光体が広く使
用されてきた。しかしながら、このような無機感光体は
複写機等の電子写真感光体として要求される光感度、熱
安定性、耐湿性、耐久性等の特性において必ずしも満足
できるものではなかった。例えば、セレンは熱や指紋の
汚れ等によって結晶化するために電子写真感光体として
の特性が劣化しやすい。又、硫化カドミウムを用いた電
子写真感光体は耐湿性、耐久性に劣り、又、酸化亜鉛を
用いた電子写真感光体も耐久性に問題がある。更に近
年、環境問題が特に重要視されているがセレン、硫化カ
ドミウムの電子写真感光体は毒性の点で製造上、取扱上
の制約が大きいという欠点を有している。
【0003】このような無機光導電性物質の欠点を改善
するために、種々の有機光導電性物質が注目されるよう
になり電子写真感光体の感光層等に使用することが試み
られ、近年活発に研究が行われている。例えば特公昭50
‐10496号にはポリビニルカルバゾールとトリニトロフ
ルオレノンを含有した感光層を有する有機感光体が記載
されている。しかし、この感光体は感度及び耐久性にお
いて十分なものではない。そのため、キャリア発生機能
とキャリア輸送機能を異なる物質に個別に分担させた機
能分離型の電子写真感光体が開発された。
するために、種々の有機光導電性物質が注目されるよう
になり電子写真感光体の感光層等に使用することが試み
られ、近年活発に研究が行われている。例えば特公昭50
‐10496号にはポリビニルカルバゾールとトリニトロフ
ルオレノンを含有した感光層を有する有機感光体が記載
されている。しかし、この感光体は感度及び耐久性にお
いて十分なものではない。そのため、キャリア発生機能
とキャリア輸送機能を異なる物質に個別に分担させた機
能分離型の電子写真感光体が開発された。
【0004】このような電子写真感光体においては材料
を広い範囲で選択できるもので任意の特性を得やすく、
そのため高感度、高耐久性の優れた有機感光体が得られ
ることが期待されている。
を広い範囲で選択できるもので任意の特性を得やすく、
そのため高感度、高耐久性の優れた有機感光体が得られ
ることが期待されている。
【0005】このような機能分離型の電子写真感光体の
キャリア発生物質及びキャリア輸送物質として種々の有
機化合物が提案されているが、特にキャリア発生物質は
感光体の基本的な特性を支配する重要な機能を担ってい
る。そのキャリア発生物質としてはこれまでジブロムア
ンスアンスロンに代表される多環キノン化合物、ピリリ
ウム化合物及びピリリウム化合物の共晶錯体、スクエア
リウム化合物、フタロシアニン化合物、アゾ化合物など
の光導電性物質が実用化されてきた。
キャリア発生物質及びキャリア輸送物質として種々の有
機化合物が提案されているが、特にキャリア発生物質は
感光体の基本的な特性を支配する重要な機能を担ってい
る。そのキャリア発生物質としてはこれまでジブロムア
ンスアンスロンに代表される多環キノン化合物、ピリリ
ウム化合物及びピリリウム化合物の共晶錯体、スクエア
リウム化合物、フタロシアニン化合物、アゾ化合物など
の光導電性物質が実用化されてきた。
【0006】又、一般にキャリア発生物質の塗布は、有
機溶媒に分散あるいは溶解して塗布する方法が用いられ
るので、良好な電子写真感光体を得るためにはキャリア
発生物質の良好な分散性及び高い分散安定性が要求され
る。
機溶媒に分散あるいは溶解して塗布する方法が用いられ
るので、良好な電子写真感光体を得るためにはキャリア
発生物質の良好な分散性及び高い分散安定性が要求され
る。
【0007】更に電子写真感光体により高い感度を与え
る高いキャリア発生効率をもつキャリア発生物質も必要
である。この点について近年、フタロシアニン化合物は
優れた光導電材料として注目され、活発に研究が行われ
ている。
る高いキャリア発生効率をもつキャリア発生物質も必要
である。この点について近年、フタロシアニン化合物は
優れた光導電材料として注目され、活発に研究が行われ
ている。
【0008】フタロシアニン化合物は、中心金属の種類
や結晶型の違いによりスペクトルや光導電性などの各種
物性が変化することが知られている。例えば、銅フタロ
シアニンにはα,β,γ,ε型の結晶型が存在し、これ
らの結晶型が異なることにより電子写真特性に大きな差
があることが報告されている(澤田学、「染料と薬品」、
24(6)、122(1979))。 又、特に近年、チタニルフタロ
シアニンが注目されているが、チタニルフタロシアニン
についてもA,B,C,Y型と呼ばれる4つの主な結晶
型が報告されている。しかしながら特開昭62-67094号記
載のA型、特開昭61-239248号記載のB型、特開昭62-25
6865号記載のC型チタニルフタロシアニンは電子写真感
度や耐久性等の点で未だ不十分な点がある。最近発表さ
れたY型チタニルフタロシアニン(木下等、Japan Hard
copy '89、EP26(1989))のように特定の結晶型におい
て特に優れた特性を有するものが報告されているが、そ
の特性を十分に発揮させ、かつ安定に生産するためには
分散液の調製技術が重要である。
や結晶型の違いによりスペクトルや光導電性などの各種
物性が変化することが知られている。例えば、銅フタロ
シアニンにはα,β,γ,ε型の結晶型が存在し、これ
らの結晶型が異なることにより電子写真特性に大きな差
があることが報告されている(澤田学、「染料と薬品」、
24(6)、122(1979))。 又、特に近年、チタニルフタロ
シアニンが注目されているが、チタニルフタロシアニン
についてもA,B,C,Y型と呼ばれる4つの主な結晶
型が報告されている。しかしながら特開昭62-67094号記
載のA型、特開昭61-239248号記載のB型、特開昭62-25
6865号記載のC型チタニルフタロシアニンは電子写真感
度や耐久性等の点で未だ不十分な点がある。最近発表さ
れたY型チタニルフタロシアニン(木下等、Japan Hard
copy '89、EP26(1989))のように特定の結晶型におい
て特に優れた特性を有するものが報告されているが、そ
の特性を十分に発揮させ、かつ安定に生産するためには
分散液の調製技術が重要である。
【0009】
【発明の目的】本発明の目的は、上記問題点を克服した
耐久性に優れた塗布液及びこれを塗布した電子写真感光
体を提供することにある。
耐久性に優れた塗布液及びこれを塗布した電子写真感光
体を提供することにある。
【0010】
【発明の構成及び作用効果】本発明の上記の目的は、C
u−Kα特性X線(波長1.541Å)に対する回折パター
ンにおいてブラッグ角2θの27.2°±0.2°に主たる明
瞭なピークを有するチタニルフタロシアニンとバナジル
フタロシアニンの混晶の分散液にフタロシアニン誘導体
を含有する塗布液、或いは分散液の分散溶媒として分枝
ケトン系溶媒、分枝エステル系溶媒、及びアルコール系
溶媒から選ばれる少なくとも一種を主成分とした分散溶
媒を用いた光導電性層用塗布液並びにこれら塗布液を塗
布して形成した電子写真感光体によって達成することが
できる。
u−Kα特性X線(波長1.541Å)に対する回折パター
ンにおいてブラッグ角2θの27.2°±0.2°に主たる明
瞭なピークを有するチタニルフタロシアニンとバナジル
フタロシアニンの混晶の分散液にフタロシアニン誘導体
を含有する塗布液、或いは分散液の分散溶媒として分枝
ケトン系溶媒、分枝エステル系溶媒、及びアルコール系
溶媒から選ばれる少なくとも一種を主成分とした分散溶
媒を用いた光導電性層用塗布液並びにこれら塗布液を塗
布して形成した電子写真感光体によって達成することが
できる。
【0011】以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】本発明に用いられるフタロシアニンの混晶
について、まず混晶とは一般に二種又はそれ以上の物質
が混合し、均一な溶相となった結晶をつくる場合、その
結晶のことをいうが、明礬類に見られるような同形の塩
や結晶格子が類似、或いは原子半径のあまり違わない金
属間においては混晶が形成されることが知られている。
について、まず混晶とは一般に二種又はそれ以上の物質
が混合し、均一な溶相となった結晶をつくる場合、その
結晶のことをいうが、明礬類に見られるような同形の塩
や結晶格子が類似、或いは原子半径のあまり違わない金
属間においては混晶が形成されることが知られている。
【0013】本発明の結晶型をとるフタロシアニンの混
晶についても良く似た傾向が見られ、チタニルフタロシ
アニンと比較的類似の構造のものが混晶を形成しやすい
傾向が見られた。チタニルフタロシアニンはW.Hiller
らによって結晶構造解析がなされており(Z.Kristallog
r., 159,173(1982)、その構造はTi=0がフタロシア
ニン環の共役平面に対して上方に突き出たような構造を
している。
晶についても良く似た傾向が見られ、チタニルフタロシ
アニンと比較的類似の構造のものが混晶を形成しやすい
傾向が見られた。チタニルフタロシアニンはW.Hiller
らによって結晶構造解析がなされており(Z.Kristallog
r., 159,173(1982)、その構造はTi=0がフタロシア
ニン環の共役平面に対して上方に突き出たような構造を
している。
【0014】このチタニルフタロシアニンに対して例え
ば平面構造を有する無金属フタロシアニンとの間では結
晶純度の高い本発明の結晶型の混晶を得るのは困難で、
本発明の結晶型に他の結晶が混入してくるなどの問題が
生じ、性能低下の原因となりやすい。
ば平面構造を有する無金属フタロシアニンとの間では結
晶純度の高い本発明の結晶型の混晶を得るのは困難で、
本発明の結晶型に他の結晶が混入してくるなどの問題が
生じ、性能低下の原因となりやすい。
【0015】一方、バナジルフタロシアニンにおいても
結晶構造解析がなされており(R.Ziolo et al., J.Che
m.Soc.Dalton,2300(1980))、チタニルフタロシアニ
ンとはTi=0結合とV=0結合に僅かに違いはあるも
のの、よく似た立体構造をとっていることが報告されて
いる。したがって、バナジルフタロシアニンはチタニル
フタロシアニンと混晶を形成するのに有利な立体構造を
有していると考えられ、実際にバナジルフタロシアニン
において他のいくつかのフタロシアニンとは異なり、本
発明の結晶型の混晶を得ることができた。
結晶構造解析がなされており(R.Ziolo et al., J.Che
m.Soc.Dalton,2300(1980))、チタニルフタロシアニ
ンとはTi=0結合とV=0結合に僅かに違いはあるも
のの、よく似た立体構造をとっていることが報告されて
いる。したがって、バナジルフタロシアニンはチタニル
フタロシアニンと混晶を形成するのに有利な立体構造を
有していると考えられ、実際にバナジルフタロシアニン
において他のいくつかのフタロシアニンとは異なり、本
発明の結晶型の混晶を得ることができた。
【0016】本発明のチタニルフタロシアニンとバナジ
ルフタロシアニンの混晶の結晶型はCuKαの特性X線
(波長1.541Å)に対するブラッグ角2θの27.2±0.2°
に主たる明瞭なピークを有しているものはすべて含まれ
るが、中でも27.2°±0.2°以外にも9.6°±0.2°或い
は9.0°±0.2°に明瞭なピークを有している結晶型が望
ましい。更には9.6°±0.2°及び27.2°±0.2°に明瞭
なピークを有するような結晶型が最も望ましい。
ルフタロシアニンの混晶の結晶型はCuKαの特性X線
(波長1.541Å)に対するブラッグ角2θの27.2±0.2°
に主たる明瞭なピークを有しているものはすべて含まれ
るが、中でも27.2°±0.2°以外にも9.6°±0.2°或い
は9.0°±0.2°に明瞭なピークを有している結晶型が望
ましい。更には9.6°±0.2°及び27.2°±0.2°に明瞭
なピークを有するような結晶型が最も望ましい。
【0017】本発明で用いられるチタニルフタロシアニ
ンは下記一般式[I]で、又、本発明で用いられるバナ
ジルフタロシアニンは下記一般式[II]で表される。
ンは下記一般式[I]で、又、本発明で用いられるバナ
ジルフタロシアニンは下記一般式[II]で表される。
【0018】
【化1】
【0019】前記一般式[I]及び[II]において、
X1,X2,X3,X4は水素原子、ハロゲン原子、アルキ
ル基、或いはアルコキシ基、アリールオキシ基を表し、
k,l,m,nは0〜4の整数を表す。
X1,X2,X3,X4は水素原子、ハロゲン原子、アルキ
ル基、或いはアルコキシ基、アリールオキシ基を表し、
k,l,m,nは0〜4の整数を表す。
【0020】X線回折スペクトルは次の条件で測定さ
れ、ここでいうピークとはノイズとは異なった明瞭な鋭
角の突出部のことである。
れ、ここでいうピークとはノイズとは異なった明瞭な鋭
角の突出部のことである。
【0021】 X線管球 Cu 電 圧 40.0 KV 電 流 100 mA スタート角度 6.0 deg. ストップ角度 35.0 deg. ステップ角度 0.02 deg. 測定時間 0.50 sec. 本発明に用いられるチタニルフタロシアニンの合成には
種々の方法を用いることができるが、代表的には次の反
応式(1)或は(2)に従って合成することができる。
式中、R1〜R4は脱離基を表す。
種々の方法を用いることができるが、代表的には次の反
応式(1)或は(2)に従って合成することができる。
式中、R1〜R4は脱離基を表す。
【0022】
【化2】
【0023】又、本発明に用いられるバナジルフタロシ
アニンはチタニルフタロシアニンと同様にo-フタロニト
リルや1,3-ジイミノイソインドリンと五酸化バナジウ
ム、アセチルアセトンバナジウムに代表されるバナジウ
ム試薬を1-クロルナフタレン等の不活性溶媒中で反応さ
せることにより得ることができる。
アニンはチタニルフタロシアニンと同様にo-フタロニト
リルや1,3-ジイミノイソインドリンと五酸化バナジウ
ム、アセチルアセトンバナジウムに代表されるバナジウ
ム試薬を1-クロルナフタレン等の不活性溶媒中で反応さ
せることにより得ることができる。
【0024】上記のようにして得られたチタニルフタロ
シアニンとバナジルフタロシアニンの混晶の形成は従来
技術としては共蒸着の方法のみが知られているにすぎな
かったが、発明者らによる詳細な検討の結果、そのほか
にも溶媒中に均一に溶解させた後析出させる方法、或い
は固体状態にて混合後、ミリング等の剪断力を付与する
方法などによっても混晶の形成が可能であることが判っ
た。
シアニンとバナジルフタロシアニンの混晶の形成は従来
技術としては共蒸着の方法のみが知られているにすぎな
かったが、発明者らによる詳細な検討の結果、そのほか
にも溶媒中に均一に溶解させた後析出させる方法、或い
は固体状態にて混合後、ミリング等の剪断力を付与する
方法などによっても混晶の形成が可能であることが判っ
た。
【0025】具体的には再結晶、再沈、アシッドペース
ト処理、或いは乾式又は湿式によるミリングによる方法
などが挙げられるが、このような混晶の形成法の確立に
より本発明の結晶型を得るに至った。しかしながら混晶
を形成させる方法はこれらの方法に限定されるものでは
ない。
ト処理、或いは乾式又は湿式によるミリングによる方法
などが挙げられるが、このような混晶の形成法の確立に
より本発明の結晶型を得るに至った。しかしながら混晶
を形成させる方法はこれらの方法に限定されるものでは
ない。
【0026】次に本発明に用いられる結晶型のチタニル
フタロシアニン−バナジルフタロシアニン混晶を得る方
法を例示的に示す。例えば通常のアシッドペースト処理
により任意の結晶型のチタニルフタロシアニン及びバナ
ジルフタロシアニンを濃硫酸に溶解し、その硫酸溶液を
水にあけて析出した結晶を濾取する方法、或いは任意の
結晶型のチタニルフタロシアニンとバナジルフタロシア
ニンを混合し、その混合物をミリング等の機械的な力に
より粉砕する方法などによってチタニルフタロシアニン
−バナジルフタロシアニンより構成されるアモルファス
結晶が得られる。ここでアシッドペースト処理によりア
モルファス化を行う場合は一般的な条件にて達成され、
フタロシアニンに対する濃硫酸の重量比は特に限定され
ないが、5倍から200倍程度が望ましい。又、濃硫酸に
対する水あけに用いる水の量は重量比で通常、5倍から
100倍程度が望ましい。更に、フタロシアニンを濃硫酸
に溶解する温度は5℃以下、水あけ温度は通常0℃以上
50℃以下が望ましい。
フタロシアニン−バナジルフタロシアニン混晶を得る方
法を例示的に示す。例えば通常のアシッドペースト処理
により任意の結晶型のチタニルフタロシアニン及びバナ
ジルフタロシアニンを濃硫酸に溶解し、その硫酸溶液を
水にあけて析出した結晶を濾取する方法、或いは任意の
結晶型のチタニルフタロシアニンとバナジルフタロシア
ニンを混合し、その混合物をミリング等の機械的な力に
より粉砕する方法などによってチタニルフタロシアニン
−バナジルフタロシアニンより構成されるアモルファス
結晶が得られる。ここでアシッドペースト処理によりア
モルファス化を行う場合は一般的な条件にて達成され、
フタロシアニンに対する濃硫酸の重量比は特に限定され
ないが、5倍から200倍程度が望ましい。又、濃硫酸に
対する水あけに用いる水の量は重量比で通常、5倍から
100倍程度が望ましい。更に、フタロシアニンを濃硫酸
に溶解する温度は5℃以下、水あけ温度は通常0℃以上
50℃以下が望ましい。
【0027】次いでこのアモルファス結晶を特定の有機
溶媒で処理することによって本発明に用いられる結晶型
を得ることができる。用いられる有機溶媒としては炭化
水素系溶媒、芳香族系溶媒、ハロゲン系溶媒、アルコー
ル、エーテル系溶媒、エステル系溶媒、有機酸、有機ア
ミン類、複素環化合物などが挙げられるが、必要に応じ
てスルホン酸やトリクロル酢酸等の酸を添加してもよ
い。一方、アモルファス結晶の状態は水分を含んだウェ
ットペーストの状態或いは水分を含んでいない乾燥状態
のもののどちらも用いることができるが、これは処理す
る有機溶媒の種類や目的によって選択することができ
る。更に、この溶媒処理においては必要に応じて加熱或
いはミリング処理等の操作を行うことができる。又、後
記合成例6に示したように一旦これらの方法にて本発明
の結晶型に変換された結晶に対して更に上述の有機溶媒
で処理するなどの必要に応じた結晶処理を行うことがで
きる。しかしながら結晶変換の方法は必ずしもこのよう
な方法に限定されるものではない。
溶媒で処理することによって本発明に用いられる結晶型
を得ることができる。用いられる有機溶媒としては炭化
水素系溶媒、芳香族系溶媒、ハロゲン系溶媒、アルコー
ル、エーテル系溶媒、エステル系溶媒、有機酸、有機ア
ミン類、複素環化合物などが挙げられるが、必要に応じ
てスルホン酸やトリクロル酢酸等の酸を添加してもよ
い。一方、アモルファス結晶の状態は水分を含んだウェ
ットペーストの状態或いは水分を含んでいない乾燥状態
のもののどちらも用いることができるが、これは処理す
る有機溶媒の種類や目的によって選択することができ
る。更に、この溶媒処理においては必要に応じて加熱或
いはミリング処理等の操作を行うことができる。又、後
記合成例6に示したように一旦これらの方法にて本発明
の結晶型に変換された結晶に対して更に上述の有機溶媒
で処理するなどの必要に応じた結晶処理を行うことがで
きる。しかしながら結晶変換の方法は必ずしもこのよう
な方法に限定されるものではない。
【0028】本発明のチタニルフタロシアニンとバナジ
ルフタロシアニンの混晶におけるチタニルフタロシアニ
ンとバナジルフタロシアニンの組成比は両方のフタロシ
アニンが存在していれば特に限定されないが、チタニル
フタロシアニンの存在比は50%以上が望ましい。更に望
ましくはチタニルフタロシアニンの存在比が80%以上で
ある。更にはチタニルフタロシアニンの存在比が90%以
上が最も望ましい。ここでいう存在比とは全重量に対し
ての含有されているチタニルフタロシアニンの重量比を
表す。
ルフタロシアニンの混晶におけるチタニルフタロシアニ
ンとバナジルフタロシアニンの組成比は両方のフタロシ
アニンが存在していれば特に限定されないが、チタニル
フタロシアニンの存在比は50%以上が望ましい。更に望
ましくはチタニルフタロシアニンの存在比が80%以上で
ある。更にはチタニルフタロシアニンの存在比が90%以
上が最も望ましい。ここでいう存在比とは全重量に対し
ての含有されているチタニルフタロシアニンの重量比を
表す。
【0029】本発明に用いられるフタロシアニン誘導体
は、フタロシアニン母核を有するものであれば何でも構
わないが、一般的には次の一般式[III]〜一般式[V
I]で与えられるような化合物を用いることができる。
は、フタロシアニン母核を有するものであれば何でも構
わないが、一般的には次の一般式[III]〜一般式[V
I]で与えられるような化合物を用いることができる。
【0030】
【化3】
【0031】(式中、Mは金属原子を表し、X1〜X4は
置換もしくは無置換の続記8種の基;アルキル基、アル
キルチオ基、アリール基、アリールチオ基、アルコキシ
基、アリールオキシ基、アミノ基、複素環基、或いはニ
トロ基、ハロゲン原子、水素原子を表し、Yはハロゲン
原子、酸素原子、水酸基、置換もしくは無置換の続記5
種の基;アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチ
オ基、アリールチオ基、シロキシ基を表す。又、k,
l,m,nは0〜4の整数を表し、pは0〜2の整数を
表す。)
置換もしくは無置換の続記8種の基;アルキル基、アル
キルチオ基、アリール基、アリールチオ基、アルコキシ
基、アリールオキシ基、アミノ基、複素環基、或いはニ
トロ基、ハロゲン原子、水素原子を表し、Yはハロゲン
原子、酸素原子、水酸基、置換もしくは無置換の続記5
種の基;アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチ
オ基、アリールチオ基、シロキシ基を表す。又、k,
l,m,nは0〜4の整数を表し、pは0〜2の整数を
表す。)
【0032】
【化4】
【0033】(式中、Lnはランタニド原子を、R1〜R
8は水素原子、ハロゲン原子、或いは置換もしくは無置
換の続記8種の基;アルキル基、アリール基、アルコキ
シ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチ
オ基、アミノ基又は複素環基を表す。k,l,m,n,
p,q,r,sは0〜4の整数を表す。)
8は水素原子、ハロゲン原子、或いは置換もしくは無置
換の続記8種の基;アルキル基、アリール基、アルコキ
シ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチ
オ基、アミノ基又は複素環基を表す。k,l,m,n,
p,q,r,sは0〜4の整数を表す。)
【0034】
【化5】
【0035】(式中、M1は4価の金属原子、M2は3価
の金属原子を表し、X1〜X4は水素原子、ハロゲン原子
或いは置換もしくは無置換の続記7種の基;アルキル
基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ
基、アリールチオ基、アミノ基又は複素環基を表し、Y
は酸素原子もしくは硫黄原子を表し、Zは有機残基を表
す。又、p,q,r,sは0〜4の整数を、nは0以上
の整数を表す。)具体的には例えば次のような構造のも
のが挙げられる。
の金属原子を表し、X1〜X4は水素原子、ハロゲン原子
或いは置換もしくは無置換の続記7種の基;アルキル
基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ
基、アリールチオ基、アミノ基又は複素環基を表し、Y
は酸素原子もしくは硫黄原子を表し、Zは有機残基を表
す。又、p,q,r,sは0〜4の整数を、nは0以上
の整数を表す。)具体的には例えば次のような構造のも
のが挙げられる。
【0036】 (1)TiOPc(OBu-t)n (2)TiOPc(OPr-i)n (3)TiOPc(OEt)n (4)TiOPc(OPh)n (5)TiOPc(OC6H4CH3-p)n (6)TiOPc(Pr-i)n (7)TiOPc(Bu-t)n (8)TiOPc(SO3NH3C8H17)n (9)TiOPc(SO3Na)n (10)TiOPc(SEt)n (11)TiOPc(SPh)n (12)TiOPcCln (13)TiOPc(SO3NHPh)n (14)Ti(OPh)2Pc (15)VOPc(OEt)n (16)VOPc(OPh)n (17)VOPc(Pr-i)n (18)VOPc(Bu-t)n (19)H2Pc(Bu-t)n (20)H2Pc(OEt)n (21)AlclPc(OPr-i)n (22)GaClPc(Bu-t)n (23)CuPc(Bu-t)n (24)NiPc(SO2N-C6H10)n (25)CoPc(SO2NHC3H7)n (26)Si(OSi(CH3)3)2Pc (27)Ge(OSi(CH3)n (28)ErHPc2 (29)Er(OCOCH3)Pc2 (30)LaHPc2 (31)NdHPc2 nは0以上の整数を表す。
【0037】
【化6】
【0038】
【化7】
【0039】
【化8】
【0040】
【化9】
【0041】
【化10】
【0042】本発明の特定の結晶型のチタニルフタロシ
アニンとバナジルフタロシアニンの混晶を分散して得ら
れる塗布液にフタロシアニン誘導体を含有させる方法は
いくつか考えられるが、例えばチタニルフタロシアニン
とバナジルフタロシアニンの混晶とフタロシアニン誘導
体を固体状態で混合してもよいし、チタニルフタロシア
ニンとバナジルフタロシアニンの混晶の分散液中にフタ
ロシアニン誘導体を添加する方法でもよい。又、チタニ
ルフタロシアニン、バナジルフタロシアニン及びフタロ
シアニン誘導体をアシッドペースト処理等で一旦均一な
溶解状態とし、混晶又は錯体等を形成させた後、分散し
てもよい。又用途に応じては、例えば同一素子中などで
はそれぞれが異なった層中に含有されていてもかまわな
い。しかしながら含有させる方法はこれらの方法に限定
されるものではない。 又、チタニルフタロシアニンと
バナジルフタロシアニンの混晶に対するフタロシアニン
誘導体を含有させる割合は通常0.0001%以上100
%以下であり、望ましくは0.001%以上50%以下、更に
望ましくは0.01%以上20%以下である。
アニンとバナジルフタロシアニンの混晶を分散して得ら
れる塗布液にフタロシアニン誘導体を含有させる方法は
いくつか考えられるが、例えばチタニルフタロシアニン
とバナジルフタロシアニンの混晶とフタロシアニン誘導
体を固体状態で混合してもよいし、チタニルフタロシア
ニンとバナジルフタロシアニンの混晶の分散液中にフタ
ロシアニン誘導体を添加する方法でもよい。又、チタニ
ルフタロシアニン、バナジルフタロシアニン及びフタロ
シアニン誘導体をアシッドペースト処理等で一旦均一な
溶解状態とし、混晶又は錯体等を形成させた後、分散し
てもよい。又用途に応じては、例えば同一素子中などで
はそれぞれが異なった層中に含有されていてもかまわな
い。しかしながら含有させる方法はこれらの方法に限定
されるものではない。 又、チタニルフタロシアニンと
バナジルフタロシアニンの混晶に対するフタロシアニン
誘導体を含有させる割合は通常0.0001%以上100
%以下であり、望ましくは0.001%以上50%以下、更に
望ましくは0.01%以上20%以下である。
【0043】本発明の塗布液及び本発明の塗布液を塗布
して得られる電子写真感光体は上記のチタニルフタロシ
アニンとバナジルフタロシアニンの混晶のほかに他の光
導電性物質を併用してもよい。他の光導電性物質として
はA,B,C,Y,アモルファス及びAB混合型などの
チタニルフタロシアニンをはじめ、バナジルフタロシア
ニン等の他のフタロシアニン化合物、ナフタロシアニン
化合物、その他ポルフィリン誘導体、アゾ化合物、ジブ
ロモアンスアンスロンに代表される多環キノン化合物、
ピリリウム化合物、及びピリリウム化合物の共晶錯体、
スクエアリウム化合物等が挙げられる。
して得られる電子写真感光体は上記のチタニルフタロシ
アニンとバナジルフタロシアニンの混晶のほかに他の光
導電性物質を併用してもよい。他の光導電性物質として
はA,B,C,Y,アモルファス及びAB混合型などの
チタニルフタロシアニンをはじめ、バナジルフタロシア
ニン等の他のフタロシアニン化合物、ナフタロシアニン
化合物、その他ポルフィリン誘導体、アゾ化合物、ジブ
ロモアンスアンスロンに代表される多環キノン化合物、
ピリリウム化合物、及びピリリウム化合物の共晶錯体、
スクエアリウム化合物等が挙げられる。
【0044】次に本発明に用いられる分枝ケトン系溶
媒、分枝エステル系溶媒、及びアルコール系溶媒につい
ては、特にケトン系及びエステル系溶媒においてはアル
キル鎖が分枝している溶媒について効果が認められた。
具体的には分枝ケトン系溶媒として例えばメチルイソブ
チルケトン、メチルイソプロピルケトン、4-メトキシ-4
-メチルペンタノン等が挙げられ、分枝エステル系溶媒
としては、例えば酢酸i−プロピル、酢酸t−ブチル、
酢酸i-ブチル、酢酸sec-ブチルなどが挙げられる。又、
アルコール系溶媒としてはメタノール、エタノール、1-
プロパノール、2-プロパノール、イソブチルアルコー
ル、第1〜第3ブチルアルコール、アミルアルコール等
が挙げられる。これらの溶媒は単独或いは2種以上の混
合物として用いることができる。
媒、分枝エステル系溶媒、及びアルコール系溶媒につい
ては、特にケトン系及びエステル系溶媒においてはアル
キル鎖が分枝している溶媒について効果が認められた。
具体的には分枝ケトン系溶媒として例えばメチルイソブ
チルケトン、メチルイソプロピルケトン、4-メトキシ-4
-メチルペンタノン等が挙げられ、分枝エステル系溶媒
としては、例えば酢酸i−プロピル、酢酸t−ブチル、
酢酸i-ブチル、酢酸sec-ブチルなどが挙げられる。又、
アルコール系溶媒としてはメタノール、エタノール、1-
プロパノール、2-プロパノール、イソブチルアルコー
ル、第1〜第3ブチルアルコール、アミルアルコール等
が挙げられる。これらの溶媒は単独或いは2種以上の混
合物として用いることができる。
【0045】次に本発明の塗布液を塗布することによっ
て得られる電子写真感光体はキャリア輸送物質を併用し
てもよい。キャリア輸送物質としては種々のものが使用
できるが、代表的なものとして例えばオキサゾール、オ
キサジアゾール、チアゾール、チアジアゾール、イミダ
ゾール等に代表される含窒素複素環核及びその縮合環核
を有する化合物、ポリアリールアルカン系の化合物、ピ
ラゾリン系化合物、ヒドラゾン系化合物、トリアリール
アミン系化合物、スチリル系化合物、ポリス(ビス)ス
チリル系化合物、スチリルトリフェニルアミン系化合
物、β-フェニルスチリルトリフェニルアミン系化合
物、ブタジエン系化合物、ヘキサトリエン系化合物、カ
ルバゾール系化合物、縮合多環系化合物等が挙げられ
る。これらのキャリア輸送物質の具体例としては例えば
特開昭61-107356号に記載のキャリア輸送物質を挙げる
ことができるが、特に代表的なものの構造を次に示す。
て得られる電子写真感光体はキャリア輸送物質を併用し
てもよい。キャリア輸送物質としては種々のものが使用
できるが、代表的なものとして例えばオキサゾール、オ
キサジアゾール、チアゾール、チアジアゾール、イミダ
ゾール等に代表される含窒素複素環核及びその縮合環核
を有する化合物、ポリアリールアルカン系の化合物、ピ
ラゾリン系化合物、ヒドラゾン系化合物、トリアリール
アミン系化合物、スチリル系化合物、ポリス(ビス)ス
チリル系化合物、スチリルトリフェニルアミン系化合
物、β-フェニルスチリルトリフェニルアミン系化合
物、ブタジエン系化合物、ヘキサトリエン系化合物、カ
ルバゾール系化合物、縮合多環系化合物等が挙げられ
る。これらのキャリア輸送物質の具体例としては例えば
特開昭61-107356号に記載のキャリア輸送物質を挙げる
ことができるが、特に代表的なものの構造を次に示す。
【0046】
【化11】
【0047】
【化12】
【0048】
【化13】
【0049】
【化14】
【0050】感光体の構成は種々の形態が知られてい
る。本発明の感光体はそれらのいずれの形態もとりうる
が、積層型もしくは分散型の機能分離型感光体とするの
が望ましい。この場合、通常は第1図から第6図のよう
な構成となる。第1図に示す層構成は、導電性支持体1
上にキャリア発生層2を形成し、これにキャリア輸送層
3を積層して感光層4を形成したものであり、第2図は
これらのキャリア発生層2とキャリア輸送層3を逆にし
た感光層4′を形成したものである。第3図は第1図の
層構成の感光層4と導電性支持体1の間に中間層5を設
けたものである。第5図の層構成はキャリア発生物質6
とキャリア輸送物質7を含有する感光層4″を形成した
ものであり、第6図はこのような感光層4″と導電性支
持体1との間に中間層5を設けたものである。第1図か
ら第6図の構成において、最表層にはさらに保護層を設
けることができる。
る。本発明の感光体はそれらのいずれの形態もとりうる
が、積層型もしくは分散型の機能分離型感光体とするの
が望ましい。この場合、通常は第1図から第6図のよう
な構成となる。第1図に示す層構成は、導電性支持体1
上にキャリア発生層2を形成し、これにキャリア輸送層
3を積層して感光層4を形成したものであり、第2図は
これらのキャリア発生層2とキャリア輸送層3を逆にし
た感光層4′を形成したものである。第3図は第1図の
層構成の感光層4と導電性支持体1の間に中間層5を設
けたものである。第5図の層構成はキャリア発生物質6
とキャリア輸送物質7を含有する感光層4″を形成した
ものであり、第6図はこのような感光層4″と導電性支
持体1との間に中間層5を設けたものである。第1図か
ら第6図の構成において、最表層にはさらに保護層を設
けることができる。
【0051】感光層の形成においてはキャリア発生物質
或はキャリア輸送物質を単独でもしくはバインダや添加
剤とともに溶解させた溶液を塗布する方法が有効であ
る。しかし一般にキャリア発生物質の溶解度は低いた
め、そのような場合キャリア発生物質を超音波分散機、
ボールミル、サンドミル、ホモミキサー等の分散装置を
用いて適当な分散媒中に微粒子分散させた液を塗布する
方法が有効となる。この場合、バインダや添加剤は分散
液中に添加して用いられるのが通常である。
或はキャリア輸送物質を単独でもしくはバインダや添加
剤とともに溶解させた溶液を塗布する方法が有効であ
る。しかし一般にキャリア発生物質の溶解度は低いた
め、そのような場合キャリア発生物質を超音波分散機、
ボールミル、サンドミル、ホモミキサー等の分散装置を
用いて適当な分散媒中に微粒子分散させた液を塗布する
方法が有効となる。この場合、バインダや添加剤は分散
液中に添加して用いられるのが通常である。
【0052】感光層の形成に使用される溶剤或は分散媒
としてはフタロシアニン誘導体を用いた場合にはケトン
系、分枝エステル系、アルコール系溶媒に限らず広く任
意のものを用いることができる。例えば、ブチルアミ
ン、エチレンジアミン、N,N-ジメチルホルムアミド、ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、4-メ
トキシ-4-メチル-2-ペンタノン、テトラヒドロフラン、
ジオキサン、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸-t-ブチ
ル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロ
ソルブ、エチレングリコールジメチルエーテル、トルエ
ン、キシレン、アセトフェノン、クロロホルム、ジクロ
ルメタン、ジクロルエタン、トリクロルエタン、メタノ
ール、エタノール、プロパノール、ブタノール等が挙げ
られる。
としてはフタロシアニン誘導体を用いた場合にはケトン
系、分枝エステル系、アルコール系溶媒に限らず広く任
意のものを用いることができる。例えば、ブチルアミ
ン、エチレンジアミン、N,N-ジメチルホルムアミド、ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、4-メ
トキシ-4-メチル-2-ペンタノン、テトラヒドロフラン、
ジオキサン、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸-t-ブチ
ル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロ
ソルブ、エチレングリコールジメチルエーテル、トルエ
ン、キシレン、アセトフェノン、クロロホルム、ジクロ
ルメタン、ジクロルエタン、トリクロルエタン、メタノ
ール、エタノール、プロパノール、ブタノール等が挙げ
られる。
【0053】キャリア発生層もしくはキャリア輸送層の
形成にバインダを用いる場合に、このバインダとして任
意のものを選ぶことができるが、特に疎水性でかつフィ
ルム形成能を有する高分子重合体が望ましい。このよう
な重合体としては例えば次のものを挙げることができる
が、これらに限定されるものではない。 ポリカーボネート ポリカーボネートZ樹脂 アクリル樹脂 メタクリル樹脂 ポリ塩化ビニル ポリ塩化ビニリデン ポリスチレン スチレン-ブタジエン共重合体 ポリ酢酸ビニル ポリビニルホルマール ポリビニルブチラール ポリビニルアセタール ポリビニルカルバゾール スチレン-アルキッド樹脂 シリコーン樹脂 シリコーン-アルキッド樹脂 シリコーン-ブチラール樹脂 ポリエステル ポリウレタン ポリアミド エポキシ樹脂 フェノール樹脂 塩化ビニリデン-アクリロニトリル共重合体 塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体 塩化ビニル-酢酸ビニル-無水マレイン酸共重合体 バインダに対するキャリア発生物質の割合は10〜600重
量%が望ましく、更には、50〜400重量%とするのが望
ましい。バインダに対するキャリア輸送物質の割合は10
〜500重量%とするのが望ましい。キャリア発生層の厚
さは0.01〜20μmとされるが、更には0.05〜5μmが好ま
しい。キャリア輸送層の厚みは1〜100μmであるが、更
には5〜30μmが好ましい。
形成にバインダを用いる場合に、このバインダとして任
意のものを選ぶことができるが、特に疎水性でかつフィ
ルム形成能を有する高分子重合体が望ましい。このよう
な重合体としては例えば次のものを挙げることができる
が、これらに限定されるものではない。 ポリカーボネート ポリカーボネートZ樹脂 アクリル樹脂 メタクリル樹脂 ポリ塩化ビニル ポリ塩化ビニリデン ポリスチレン スチレン-ブタジエン共重合体 ポリ酢酸ビニル ポリビニルホルマール ポリビニルブチラール ポリビニルアセタール ポリビニルカルバゾール スチレン-アルキッド樹脂 シリコーン樹脂 シリコーン-アルキッド樹脂 シリコーン-ブチラール樹脂 ポリエステル ポリウレタン ポリアミド エポキシ樹脂 フェノール樹脂 塩化ビニリデン-アクリロニトリル共重合体 塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体 塩化ビニル-酢酸ビニル-無水マレイン酸共重合体 バインダに対するキャリア発生物質の割合は10〜600重
量%が望ましく、更には、50〜400重量%とするのが望
ましい。バインダに対するキャリア輸送物質の割合は10
〜500重量%とするのが望ましい。キャリア発生層の厚
さは0.01〜20μmとされるが、更には0.05〜5μmが好ま
しい。キャリア輸送層の厚みは1〜100μmであるが、更
には5〜30μmが好ましい。
【0054】上記感光層には感度の向上や残留電位の減
少、或は反復使用時の疲労の低減を目的として電子受容
性物質を含有させることができる。このような電子受容
性物質としては例えば、無水琥珀酸、無水マレイン酸、
ジブロム無水琥珀酸、無水フタル酸、テトラクロル無水
フタル酸、テトラブロム無水フタル酸、3-ニトロ無水フ
タル酸、4-ニトロ無水フタル酸、無水ピロメリット酸、
無水メリット酸、テトラシアノエチレン、テトラシアノ
キノジメタン、o-ジニトロベンゼン、m-ジニトロベンゼ
ン、1,3,5-トリニトロベンゼン、p-ニトロベンゾニトリ
ル、ピクリルクロライド、キノンクロルイミド、クロラ
ニル、ブロマニル、ジクロルジシアノ-p-ベンゾキノ
ン、アントラキノン、ジニトロアントラキノン、9-フル
オレニリデンマロノニトリル、ポリニトロ-9-フルオレ
ニリデンマロノニトリル、ピクリン酸、o-ニトロ安息香
酸、p-ニトロ安息香酸、3,5-ジニトロ安息香酸、ペンタ
フルオロ安息香酸、5-ニトロサリチル酸、3,5-ジニトロ
サリチル酸、フタル酸、メリット酸、その他の電子親和
力の大きい化合物を挙げることができる。
少、或は反復使用時の疲労の低減を目的として電子受容
性物質を含有させることができる。このような電子受容
性物質としては例えば、無水琥珀酸、無水マレイン酸、
ジブロム無水琥珀酸、無水フタル酸、テトラクロル無水
フタル酸、テトラブロム無水フタル酸、3-ニトロ無水フ
タル酸、4-ニトロ無水フタル酸、無水ピロメリット酸、
無水メリット酸、テトラシアノエチレン、テトラシアノ
キノジメタン、o-ジニトロベンゼン、m-ジニトロベンゼ
ン、1,3,5-トリニトロベンゼン、p-ニトロベンゾニトリ
ル、ピクリルクロライド、キノンクロルイミド、クロラ
ニル、ブロマニル、ジクロルジシアノ-p-ベンゾキノ
ン、アントラキノン、ジニトロアントラキノン、9-フル
オレニリデンマロノニトリル、ポリニトロ-9-フルオレ
ニリデンマロノニトリル、ピクリン酸、o-ニトロ安息香
酸、p-ニトロ安息香酸、3,5-ジニトロ安息香酸、ペンタ
フルオロ安息香酸、5-ニトロサリチル酸、3,5-ジニトロ
サリチル酸、フタル酸、メリット酸、その他の電子親和
力の大きい化合物を挙げることができる。
【0055】電子受容性物質の添加割合はキャリア発生
物質の重量100に対して0.01〜200が望ましく、更には0.
1〜100が好ましい。
物質の重量100に対して0.01〜200が望ましく、更には0.
1〜100が好ましい。
【0056】又、上記感光層中には保存性、耐久性、耐
環境依存性を向上させる目的で酸化防止剤や光安定剤等
の劣化防止剤を含有させることができる。そのような目
的に用いられる化合物としては例えばトコフェロール等
のクロマノール誘導体及びそのエーテル化化合物もしく
はエステル化化合物、ポリアリールアルカン化合物、ハ
イドロキノン誘導体及びそのモノ及びジエーテル化化合
物、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾトリアゾール誘導
体、チオエーテル化合物、ホスホン酸エステル、亜燐酸
エステル、フェニレンジアミン誘導体、フェノール化合
物、ヒンダートフェノール化合物、直鎖アミン化合物、
環状アミン化合物、ヒンダードアミン化合物などが有効
である。特に有効な化合物の具体例としては「IRGANOX
1010」、「IRGANOX 565」(チバ・ガイギー社製)、「スミラ
イザー BHT」、「スミライザーMDP」(住友化学工業社製)
等のヒンダートフェノール化合物、「サノール LS-262
6」、「サノール LS-622LD」(三共社製)等のヒンダート
アミン化合物が挙げられる。
環境依存性を向上させる目的で酸化防止剤や光安定剤等
の劣化防止剤を含有させることができる。そのような目
的に用いられる化合物としては例えばトコフェロール等
のクロマノール誘導体及びそのエーテル化化合物もしく
はエステル化化合物、ポリアリールアルカン化合物、ハ
イドロキノン誘導体及びそのモノ及びジエーテル化化合
物、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾトリアゾール誘導
体、チオエーテル化合物、ホスホン酸エステル、亜燐酸
エステル、フェニレンジアミン誘導体、フェノール化合
物、ヒンダートフェノール化合物、直鎖アミン化合物、
環状アミン化合物、ヒンダードアミン化合物などが有効
である。特に有効な化合物の具体例としては「IRGANOX
1010」、「IRGANOX 565」(チバ・ガイギー社製)、「スミラ
イザー BHT」、「スミライザーMDP」(住友化学工業社製)
等のヒンダートフェノール化合物、「サノール LS-262
6」、「サノール LS-622LD」(三共社製)等のヒンダート
アミン化合物が挙げられる。
【0057】中間層、保護層等に用いられるバインダと
しては、上記のキャリア発生層及びキャリア輸送層用に
挙げたものを用いることができるが、そのほかにナイロ
ン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢
酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル−メタクリル酸共重合体等のエチレン系樹脂、ポリ
ビニルアルコール、セルロース誘導体等が有効である。
又、メラミン、エポキシ、イソシアネート等の熱硬化或
は化学的硬化を利用した硬化型のバインダを用いること
ができる。
しては、上記のキャリア発生層及びキャリア輸送層用に
挙げたものを用いることができるが、そのほかにナイロ
ン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢
酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル−メタクリル酸共重合体等のエチレン系樹脂、ポリ
ビニルアルコール、セルロース誘導体等が有効である。
又、メラミン、エポキシ、イソシアネート等の熱硬化或
は化学的硬化を利用した硬化型のバインダを用いること
ができる。
【0058】導電性支持体としては金属板、金属ドラム
が用いられる他、導電性ポリマーや酸化インジウム等の
導電性化合物、もしくはアルミニウム、パラジウム等の
金属の薄層を塗布、蒸着、ラミネート等の手段により紙
やプラスチックフィルム等の基体の上に設けてなるもの
を用いることができる。
が用いられる他、導電性ポリマーや酸化インジウム等の
導電性化合物、もしくはアルミニウム、パラジウム等の
金属の薄層を塗布、蒸着、ラミネート等の手段により紙
やプラスチックフィルム等の基体の上に設けてなるもの
を用いることができる。
【0059】又、本発明の塗布液を塗布して得られる光
導電性組成物は光キャリアの生成効率が高いため、光セ
ンサや光記録材料として用いられた場合、非常に高感度
のものを得ることができる。更に太陽電池をはじめとす
る光発電材料として用いられた場合は、エネルギー変換
効率の高いものを得ることができる。
導電性組成物は光キャリアの生成効率が高いため、光セ
ンサや光記録材料として用いられた場合、非常に高感度
のものを得ることができる。更に太陽電池をはじめとす
る光発電材料として用いられた場合は、エネルギー変換
効率の高いものを得ることができる。
【0060】このような素子を作成する場合には例えば
本発明の特定の結晶型のチタニルフタロシアニンとバナ
ジルフタロシアニンの混晶とフタロシアニン誘導体を適
当な溶媒中に分散するか、或いはチタニルフタロシアニ
ンとバナジルフタロシアニンの混晶を単独でケトン系、
エステル系、又はアルコール系溶媒中に分散し、必要に
応じてバインダ、キャリア輸送物質、増感剤、耐久性向
上剤等を加えて電極上に塗布することによって光電変換
層を形成し、更にその上に電極層を設けることによって
光電変換セルとすることができる。あるいは又、光電変
換層と電極との間にn型半導体層もしくはp型半導体層
を設けて、光電変換層との間にp−n接合を形成させた
素子としてもよい。各層の間及び電極との間には接着性
の向上のためもしくは接合領域の改良のために中間層を
設けることができる。又、変換効率の向上を目的として
光電変換層に隣接したキャリア移動層を設け、キャリア
再結合を防止させる方法も有効である。又セルの作成に
あたっての分散媒、バインダ、キャリア輸送物質、電子
受容性化合物等は電子写真感光体作成に用いられるもの
と同様のものを用いることができる。
本発明の特定の結晶型のチタニルフタロシアニンとバナ
ジルフタロシアニンの混晶とフタロシアニン誘導体を適
当な溶媒中に分散するか、或いはチタニルフタロシアニ
ンとバナジルフタロシアニンの混晶を単独でケトン系、
エステル系、又はアルコール系溶媒中に分散し、必要に
応じてバインダ、キャリア輸送物質、増感剤、耐久性向
上剤等を加えて電極上に塗布することによって光電変換
層を形成し、更にその上に電極層を設けることによって
光電変換セルとすることができる。あるいは又、光電変
換層と電極との間にn型半導体層もしくはp型半導体層
を設けて、光電変換層との間にp−n接合を形成させた
素子としてもよい。各層の間及び電極との間には接着性
の向上のためもしくは接合領域の改良のために中間層を
設けることができる。又、変換効率の向上を目的として
光電変換層に隣接したキャリア移動層を設け、キャリア
再結合を防止させる方法も有効である。又セルの作成に
あたっての分散媒、バインダ、キャリア輸送物質、電子
受容性化合物等は電子写真感光体作成に用いられるもの
と同様のものを用いることができる。
【0061】
チタニルフタロシアニンの合成 1,3-ジイミノイソインドリン29.2gとo-ジクロルベンゼ
ン200ml及びチタニウムテトラブトキシド20.4gを混合
し、窒素気流下にて3時間還流させた。放冷して室温に
戻した後析出した結晶を瀘取し、o-ジクロルベンゼンで
洗浄し、更にメタノールで洗浄した。更に得られた結晶
を2%塩酸水溶液中室温にて数回撹拌洗浄し、さらに脱
イオン水で数回洗浄を繰返した。その後メタノールで洗
浄後、乾燥して青紫色のチタニルフタロシアニン結晶2
4.2gを得た。
ン200ml及びチタニウムテトラブトキシド20.4gを混合
し、窒素気流下にて3時間還流させた。放冷して室温に
戻した後析出した結晶を瀘取し、o-ジクロルベンゼンで
洗浄し、更にメタノールで洗浄した。更に得られた結晶
を2%塩酸水溶液中室温にて数回撹拌洗浄し、さらに脱
イオン水で数回洗浄を繰返した。その後メタノールで洗
浄後、乾燥して青紫色のチタニルフタロシアニン結晶2
4.2gを得た。
【0062】バナジルフタロシアニンの合成 1,3-ジイミノイソインドリン29.2gとo-ジクロルベンゼ
ン200ml及びバナジルアセチルアセトナート8gを混合
し、窒素気流下にて5時間還流させた。その後放冷して
室温に戻した後析出した結晶を瀘取し、o-ジクロルベン
ゼンで洗浄し、更にメタノールで洗浄した。更に得られ
た結晶を2%塩酸水溶液中室温にて数回撹拌洗浄し、さ
らに脱イオン水で数回洗浄を繰返した。乾燥後この結晶
を1-クロルナフタレンで再結晶して紫色のバナジルフタ
ロシアニン結晶18.9gを得た。
ン200ml及びバナジルアセチルアセトナート8gを混合
し、窒素気流下にて5時間還流させた。その後放冷して
室温に戻した後析出した結晶を瀘取し、o-ジクロルベン
ゼンで洗浄し、更にメタノールで洗浄した。更に得られ
た結晶を2%塩酸水溶液中室温にて数回撹拌洗浄し、さ
らに脱イオン水で数回洗浄を繰返した。乾燥後この結晶
を1-クロルナフタレンで再結晶して紫色のバナジルフタ
ロシアニン結晶18.9gを得た。
【0063】合成例1 チタニルフタロシアニン4g及びバナジルフタロシアニ
ン1gを氷冷下250gの96%硫酸に溶解し、この硫酸溶
液を5lの水にあけて析出したアモルファス状態のウエ
ットペーストを瀘取した。
ン1gを氷冷下250gの96%硫酸に溶解し、この硫酸溶
液を5lの水にあけて析出したアモルファス状態のウエ
ットペーストを瀘取した。
【0064】更にこのウエットペーストとo-ジクロルベ
ンゼン50gを混合し、50℃の温度で2時間撹拌した。こ
の反応液をメタノールで希釈後瀘過し、更に得られた結
晶をメタノールで数回洗浄して青色結晶を得た。この結
晶は第7図に示すようにブラック角2θの9.6°及び27.
2°にピークを有する本発明のチタニルフタロシアニン
とバナジルフタロシアニンの混晶であることが判った。
ンゼン50gを混合し、50℃の温度で2時間撹拌した。こ
の反応液をメタノールで希釈後瀘過し、更に得られた結
晶をメタノールで数回洗浄して青色結晶を得た。この結
晶は第7図に示すようにブラック角2θの9.6°及び27.
2°にピークを有する本発明のチタニルフタロシアニン
とバナジルフタロシアニンの混晶であることが判った。
【0065】合成例2 合成例1のウエットペーストを乾燥して得られた粉末5
g及びp-トルエンスルホン酸25gを混合し、更に酢酸50
0mlを加えて5時間加熱還流した。反応物を瀘取した
後、瀘液が完全に中性になるまで水洗を数回繰返した。
更にメタノール中で30分間撹拌した後、瀘過、乾燥して
青色結晶を得た。この結晶は第8図に示すようにブラッ
ク角2θの9.0°及び27.2°にピークを有するチタニル
フタロシアニンとバナジルフタロシアニンの混晶である
ことが判った。
g及びp-トルエンスルホン酸25gを混合し、更に酢酸50
0mlを加えて5時間加熱還流した。反応物を瀘取した
後、瀘液が完全に中性になるまで水洗を数回繰返した。
更にメタノール中で30分間撹拌した後、瀘過、乾燥して
青色結晶を得た。この結晶は第8図に示すようにブラッ
ク角2θの9.0°及び27.2°にピークを有するチタニル
フタロシアニンとバナジルフタロシアニンの混晶である
ことが判った。
【0066】合成例3 チタニルフタロシアニン4g及びバナジルフタロシアニ
ン1gを氷冷下250gの96%硫酸に溶解し、この硫酸溶
液を5lの水にあけて析出したアモルファス状態のウエ
ットペーストを瀘取した。このウエットペーストをとっ
てメタノール250ml中にて24時間ミリング処理を行っ
た。その後、結晶を瀘過、乾燥して青紫色の結晶を得
た。この結晶のX線回折スペクトルは第9図に示すよう
にブラック角2θの27.2°に明瞭なピークを有するが、
その他はブロードになっており明瞭なピークは観測され
なかった。
ン1gを氷冷下250gの96%硫酸に溶解し、この硫酸溶
液を5lの水にあけて析出したアモルファス状態のウエ
ットペーストを瀘取した。このウエットペーストをとっ
てメタノール250ml中にて24時間ミリング処理を行っ
た。その後、結晶を瀘過、乾燥して青紫色の結晶を得
た。この結晶のX線回折スペクトルは第9図に示すよう
にブラック角2θの27.2°に明瞭なピークを有するが、
その他はブロードになっており明瞭なピークは観測され
なかった。
【0067】合成例4 合成例1において、チタニルフタロシアニン2.5g及び
バナジルフタロシアニン2.5gを用いた他は合成例1と
同様にして青色結晶を得た。この結晶は第10図に示すよ
うにブラック角2θの9.6°及び27.2°にピークを有し
ていた。
バナジルフタロシアニン2.5gを用いた他は合成例1と
同様にして青色結晶を得た。この結晶は第10図に示すよ
うにブラック角2θの9.6°及び27.2°にピークを有し
ていた。
【0068】合成例5 合成例1において、チタニルフタロシアニン4.75g及び
バナジルフタロシアニン0.25gを用いた他は合成例1と
同様にして青色結晶を得た。この結晶は第11図に示すよ
うにブラック角2θの9.6°及び27.2°にピークを有し
ていた。
バナジルフタロシアニン0.25gを用いた他は合成例1と
同様にして青色結晶を得た。この結晶は第11図に示すよ
うにブラック角2θの9.6°及び27.2°にピークを有し
ていた。
【0069】実施例1〜実施例12 本発明のブラッグ角2θの27.2°にピークを有する合成
例1〜5で得られたチタニルフタロシアニンとバナジル
フタロシアニンの混晶1部、フタロシアニン誘導体0.01
部、及びバインダ樹脂としてシリコーン樹脂(「KR-524
0、15%キシレン、ブタノール溶液」信越化学社製)1
部、分散媒100部をサンドミルを用いて分散し、分散液
を得た。これを分散直後及びこの分散液を暗所にて1カ
月放置した後にアルミニウムを蒸着したポリエステルベ
ース上にワイヤーバーを用いて塗布して膜厚0.2μmのキ
ャリア発生層を形成した。
例1〜5で得られたチタニルフタロシアニンとバナジル
フタロシアニンの混晶1部、フタロシアニン誘導体0.01
部、及びバインダ樹脂としてシリコーン樹脂(「KR-524
0、15%キシレン、ブタノール溶液」信越化学社製)1
部、分散媒100部をサンドミルを用いて分散し、分散液
を得た。これを分散直後及びこの分散液を暗所にて1カ
月放置した後にアルミニウムを蒸着したポリエステルベ
ース上にワイヤーバーを用いて塗布して膜厚0.2μmのキ
ャリア発生層を形成した。
【0070】次いで、キャリア輸送物質(1)1部とポ
リカーボネート樹脂「ユーピロンZ200」(三菱瓦斯化学
社製)1.3部、及び微量のシリコーンオイル「KF-54」(信
越化学社製)を1,2-ジクロルエタン10部に溶解した液を
ブレード塗布機を用いて塗布、乾燥の後、膜厚20μmのキ
ャリア輸送層を形成した。このようにして得られた各感
光体を第1表に示すようにサンプル1〜12とする。
リカーボネート樹脂「ユーピロンZ200」(三菱瓦斯化学
社製)1.3部、及び微量のシリコーンオイル「KF-54」(信
越化学社製)を1,2-ジクロルエタン10部に溶解した液を
ブレード塗布機を用いて塗布、乾燥の後、膜厚20μmのキ
ャリア輸送層を形成した。このようにして得られた各感
光体を第1表に示すようにサンプル1〜12とする。
【0071】
【表1】
【0072】実施例13 実施例1において、フタロシアニン誘導体7を用いる代
りに次のようにして得られるフタロシアニン誘導体を用
いた。このフタロシアニン誘導体はチタニルフタロシア
ニンに対して過剰量のテトラブトキシチタンをキノリン
中、230℃で8時間反応させることによって得られるチ
タニルフタロシアニン誘導体の各種混合物である。この
チタニルフタロシアニン誘導体を用いた他は実施例1と
全く同様にして感光体を作成した。これをサンプル13
とする。
りに次のようにして得られるフタロシアニン誘導体を用
いた。このフタロシアニン誘導体はチタニルフタロシア
ニンに対して過剰量のテトラブトキシチタンをキノリン
中、230℃で8時間反応させることによって得られるチ
タニルフタロシアニン誘導体の各種混合物である。この
チタニルフタロシアニン誘導体を用いた他は実施例1と
全く同様にして感光体を作成した。これをサンプル13
とする。
【0073】実施例14 実施例1において、フタロシアニン誘導体7を0.01部用
いる代りに0.05部用いた他は実施例1と全く同様にして
感光体を作成した。これをサンプル14とする。 比較例(1) 実施例1において、フタロシアニン誘導体7を用いない
他は全く同様にして感光体を作成した。これを比較サン
プル(1)とする。
いる代りに0.05部用いた他は実施例1と全く同様にして
感光体を作成した。これをサンプル14とする。 比較例(1) 実施例1において、フタロシアニン誘導体7を用いない
他は全く同様にして感光体を作成した。これを比較サン
プル(1)とする。
【0074】(評価1)以上のようにして得られたサン
プルは、ペーパアナライザEPA-8100(川口電気社製)を
用いて以下のような評価を行った。まず、−80μAの条
件で5秒間のコロナ帯電を行い、帯電直後の表面電位V
a及び5秒間放置後の表面電位Viを求め、続いて表面照
度が2(lux)となるような露光を行い、表面電位を1/2
Viとするのに必要な露光量E1/2を求めた。又、D=10
0(Va−Vi)/Va(%)の式より暗減衰率Dを求め
た。結果を第3表に示した。
プルは、ペーパアナライザEPA-8100(川口電気社製)を
用いて以下のような評価を行った。まず、−80μAの条
件で5秒間のコロナ帯電を行い、帯電直後の表面電位V
a及び5秒間放置後の表面電位Viを求め、続いて表面照
度が2(lux)となるような露光を行い、表面電位を1/2
Viとするのに必要な露光量E1/2を求めた。又、D=10
0(Va−Vi)/Va(%)の式より暗減衰率Dを求め
た。結果を第3表に示した。
【0075】(評価2)得られたサンプルを「U-Bix1
550」(コニカ社製、 半導体レーザ光源搭載)改造機に
搭載して反転現像を行い、複写画像の白地部分の黒斑点
を評価した。
550」(コニカ社製、 半導体レーザ光源搭載)改造機に
搭載して反転現像を行い、複写画像の白地部分の黒斑点
を評価した。
【0076】黒斑点の評価は画像解析装置「オムニコン
3000型」(島津製作所社製)を用いて黒斑点の粒径と個
数を測定し、φ(径)0.05mm以上の黒斑点が1cm2当た
り何個あるかにより判定した。黒斑点評価の判定基準は
次に示す第2表の通りである。
3000型」(島津製作所社製)を用いて黒斑点の粒径と個
数を測定し、φ(径)0.05mm以上の黒斑点が1cm2当た
り何個あるかにより判定した。黒斑点評価の判定基準は
次に示す第2表の通りである。
【0077】
【表2】
【0078】
【表3】
【0079】実施例15 アルミニウムドラム上に、塩化ビニル-酢酸ビニル-無水
マレイン酸共重合体「エスレック MF-10」(積水化学
社製)からなる厚さ0.1μmの中間層を形成した。一方、
本発明に用いられる合成例1で得られるチタニルフタロ
シアニンとバナジルフタロシアニンの混晶1部及びフタ
ロシアニン誘導体(1)0.01部をボールミル粉砕した
後、ポリカーボネート樹脂「パンライトL-1250」3部、
モノクロルベンゼン15部、1,2-ジクロルエタン35部の液
を加えて分散を行った。得られた分散液に、更にキャリ
ア輸送物質(1)2部を添加して、先の中間層の上に浸
漬塗布法により塗布、乾燥して、厚さ20μmの感光層を
形成した。このようにして得られた感光体をサンプル15
とする。又、上記分散液を暗所で1カ月間放置した後、
同様にして作成した感光体サンプル15′とする。 比較例(2) 実施例15においてフタロシアニン(1)を用いない他は
全く同様にして感光体を作成した。これを比較サンプル
(2)、比較サンプル(2′)とする。
マレイン酸共重合体「エスレック MF-10」(積水化学
社製)からなる厚さ0.1μmの中間層を形成した。一方、
本発明に用いられる合成例1で得られるチタニルフタロ
シアニンとバナジルフタロシアニンの混晶1部及びフタ
ロシアニン誘導体(1)0.01部をボールミル粉砕した
後、ポリカーボネート樹脂「パンライトL-1250」3部、
モノクロルベンゼン15部、1,2-ジクロルエタン35部の液
を加えて分散を行った。得られた分散液に、更にキャリ
ア輸送物質(1)2部を添加して、先の中間層の上に浸
漬塗布法により塗布、乾燥して、厚さ20μmの感光層を
形成した。このようにして得られた感光体をサンプル15
とする。又、上記分散液を暗所で1カ月間放置した後、
同様にして作成した感光体サンプル15′とする。 比較例(2) 実施例15においてフタロシアニン(1)を用いない他は
全く同様にして感光体を作成した。これを比較サンプル
(2)、比較サンプル(2′)とする。
【0080】こうして得られた感光体を、帯電極性をプ
ラス極性とした他は評価1と同様にして評価した。結果
を第4表に示した。
ラス極性とした他は評価1と同様にして評価した。結果
を第4表に示した。
【0081】
【表4】
【0082】本発明の塗布液はプラス帯電の評価におい
ても良好な液保存性を示した。
ても良好な液保存性を示した。
【0083】実施例16 本発明に用いられる合成例1のチタニルフタロシアニン
とバナジルフタロシアニンの混晶2g、及びフタロシア
ニン(1)0.02gとシリコーン樹脂(「KR-5240、15%キ
シレン、ブタノール溶液」信越化学社製)30gを2-プロ
パノール50ml中でサンドミルを用いて分散し、これを
アルミニウムを蒸着したガラスプレート上にスピナーで
塗布して厚さ0.5μmとし、その上に金電極を蒸着して本
発明のセルを得た。
とバナジルフタロシアニンの混晶2g、及びフタロシア
ニン(1)0.02gとシリコーン樹脂(「KR-5240、15%キ
シレン、ブタノール溶液」信越化学社製)30gを2-プロ
パノール50ml中でサンドミルを用いて分散し、これを
アルミニウムを蒸着したガラスプレート上にスピナーで
塗布して厚さ0.5μmとし、その上に金電極を蒸着して本
発明のセルを得た。
【0084】このようにして得られたセルの光電変換効
率は1.2%と高い値を示した。
率は1.2%と高い値を示した。
【0085】
【発明の効果】本発明の塗布液は優れた液保存性を示す
ため、長期間塗布液の性能を劣化させることなく保存す
ることができる。又、本発明の塗布液を塗布して得られ
る電子写真感光体は塗布液が劣化しないことから製造上
安定でありかつ高い感度を保つことができる。
ため、長期間塗布液の性能を劣化させることなく保存す
ることができる。又、本発明の塗布液を塗布して得られ
る電子写真感光体は塗布液が劣化しないことから製造上
安定でありかつ高い感度を保つことができる。
第1図〜第6図は本発明の感光体の層構成の具体例を示
した各断面図である。 1…導電性支持体 2…キャリア発生層 3…キャリア輸送層 4,4′,4″…感光層 5…中間層 第7図〜第9図は本発明に用いられるチタニルフタロシ
アニンとバナジルフタロシアニンの混晶のX線回折スペ
クトル図である。
した各断面図である。 1…導電性支持体 2…キャリア発生層 3…キャリア輸送層 4,4′,4″…感光層 5…中間層 第7図〜第9図は本発明に用いられるチタニルフタロシ
アニンとバナジルフタロシアニンの混晶のX線回折スペ
クトル図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年6月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感光体の層構成具体例1。
【図2】本発明の感光体の層構成具体例2。
【図3】本発明の感光体の層構成具体例3。
【図4】本発明の感光体の層構成具体例4。
【図5】本発明の感光体の層構成具体例5。
【図6】本発明の感光体の層構成具体例6。
【図7】合成例1のX線回折スペクトル図。
【図8】合成例2のX線回折スペクトル図。
【図9】合成例3のX線回折スペクトル図。
【図10】合成例4のX線回折スペクトル図。
【図11】合成例5のX線回折スペクトル図。
【図12】本発明外のX線回折スペクトル参考図。
【図13】本発明外のX線回折スペクトル参考図。
【符号の説明】 1 導電性支持体 2 キャリア発生層 3 キャリア輸送層 4,4′,4″ 感光層 5 中間層
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木下 昭 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内
Claims (4)
- 【請求項1】 X線回折スペクトルにおいて、CuKα
線(波長1.541Å)のブラッグ角2θの27.2°±0.2°に
主たる明瞭なピークを有するチタニルフタロシアニンと
バナジルフタロシアニンの混晶とフタロシアニン誘導体
を含有することを特徴とする光導電性層用塗布液。 - 【請求項2】 前記チタニルフタロシアニンとバナジル
フタロシアニンの混晶とフタロシアニン誘導体を含有す
る光導電性層用塗布液を塗布してなる電子写真感光体。 - 【請求項3】 X線回折スペクトルにおいて、CuKα
線(波長1.541Å)のブラッグ角2θの27.2°±0.2°に
主たる明瞭なピークを有するチタニルフタロシアニンと
バナジルフタロシアニンの混晶を分枝ケトン系溶媒、分
枝エステル系溶媒、及びアルコール系溶媒から選ばれる
少なくとも一種を主成分とした分散溶媒で分散すること
を特徴とする光導電性層用塗布液。 - 【請求項4】 前記チタニルフタロシアニンとバナジル
フタロシアニンの混晶を分枝ケトン系溶媒、分枝エステ
ル系溶媒、及びアルコール系溶媒から選ばれる少なくと
も一種を主成分とした分散溶媒で分散した光導電性層用
塗布液を塗布してなる電子写真感光体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11607591A JPH05346672A (ja) | 1991-05-21 | 1991-05-21 | 光導電性層用塗布液及び電子写真感光体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11607591A JPH05346672A (ja) | 1991-05-21 | 1991-05-21 | 光導電性層用塗布液及び電子写真感光体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05346672A true JPH05346672A (ja) | 1993-12-27 |
Family
ID=14678095
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11607591A Pending JPH05346672A (ja) | 1991-05-21 | 1991-05-21 | 光導電性層用塗布液及び電子写真感光体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05346672A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001050199A1 (fr) * | 1999-12-31 | 2001-07-12 | Cheil Industries Inc. | Photorecepteurs electrophotographiques |
US8110038B2 (en) * | 2008-03-28 | 2012-02-07 | Fujifilm Corporation | Mixed crystal and colored pigment dispersion composition |
-
1991
- 1991-05-21 JP JP11607591A patent/JPH05346672A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001050199A1 (fr) * | 1999-12-31 | 2001-07-12 | Cheil Industries Inc. | Photorecepteurs electrophotographiques |
US6797446B2 (en) | 1999-12-31 | 2004-09-28 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Electrophotographic photoreceptors |
US6858364B2 (en) | 1999-12-31 | 2005-02-22 | Daewon Scn. Co., Ltd. | Electrophotographic photoreceptors |
US8110038B2 (en) * | 2008-03-28 | 2012-02-07 | Fujifilm Corporation | Mixed crystal and colored pigment dispersion composition |
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