JP2808308B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電子写真感光体に関するものであり、特にプ
リンタ、複写機等に有効に用いることができ、半導体レ
ーザ光及びLED光に対して高感度を示す電子写真感光体
に関する。
〔従来の技術〕
従来、電子写真感光体としては、セレン、酸化亜鉛、
硫化カドミウム等の無機光導電性物質を主成分とする感
光層を設けた無機感光体が広く使用されてきた。しかし
ながら、このような無機感光体は複写機等の電子写真感
光体として要求される光感度、熱安定性、耐湿性、耐久
性等の特性において必ずしも満足できるものではなかっ
た。例えば、セレンは熱や指紋の汚れ等によって結晶化
するために電子写真感光体としての特性が劣化しやす
い。また、硫化カドミウムを用いた電子写真感光体は耐
湿性、耐久性に劣り、また、酸化亜鉛を用いた電子写真
感光体も耐久性に問題がある。セレン、硫化カドミウム
の電子写真感光体はまた毒性の点で製造上、取扱上の制
約が大きいという欠点を有している。
このような無機光導電性物質の欠点を改善するため
に、種々の有機光導電性物質を電子写真感光体の感光層
に使用することが試みられ、近年、活発に研究が行われ
ている。例えば、特公昭50−10496号には、ポリビニル
カルバゾールとトリニトロフルオレノンを含有した感光
層を有する有機感光体が記載されている。しかし、この
感光体は感度及び耐久性において十分なものではない。
そのため、キャリア発生機能とキャリア輸送機能を異な
る物質に個別に分担させた機能分離型の電子写真感光体
が開発された。このような電子写真感光体においては物
質を広い範囲のものから選択することができるので、任
意の特性を得やすく、そのため感度が高く、耐久性の優
れた有機感光体が得られることが期待されている。
このような機能分離型の電子写真感光体のキャリア発
生物質として種々の有機染料及び有機顔料が提案されて
おり、例えば、ジブロムアンスアンスロンに代表される
多環キノン化合物、ピリリウム化合物及びピリリウム化
合物とポリカーボネートの共晶錯体、スクエアリウム化
合物、フタロシアニン化合物、アゾ化合物などが実用化
されてきた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上記のキャリア発生物質の多くは可視
光の短波長領域もしくは中波長領域に主感度領域を有し
ており、半導体レーザ光源を用いたレーザプリンタ用の
感光体に用いるには、その発信波長領域である750nm〜8
50nmにおける感度が不十分であることが多かった。その
ような中で特定のアゾ化合物や特定のフタロシアニン化
合物において、750nm以上の長波長領域に主感度を有す
るものが見いだされてきているが、これらはいずれも特
定の凝集構造もしくは特定の結晶構造をもたせることに
よって、主吸収を長波長化させ、同時にキャリア発生能
を高めたものであって、化合物の製造条件や交換体の作
成条件の検討が重要な課題となっている。このような技
術の複雑さのために現在まだ、帯電能、感度、繰返し特
性等全般に渡って満足できるものが見いだされておら
ず、高性能の電子写真感光体の開発が待たれているのが
現状である。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、高感度にしてかつ残留電位が小さ
く、また繰返し使用においても電位特性が安定している
優れた電子写真感光体を提供することにある。
本発明の他の目的は半導体レーザ等の長波長光源に対
しても十分な感度を有する電子写真感光体を提供するこ
とにある。
〔発明の構成及び作用効果〕
本発明の上記の目的は、一般式〔I〕で示されるフタ
ルイミド化合物の少なくとも1種を感光層中に含有させ
ることによって達成することができる。
式中、X1,X2,X3,X4は、水素原子、ハロゲン原子、水
酸基又は置換若しくは無置換のアルキル、アルコキシ、
アミノ、メルカプト、アリール、アリールオキシの各基
のいづれかを表す。
更に本発明の態様においては、感光層にフタロシアニ
ン系化合物、特にチタニルフタロシアニン系化合物を含
有することが好ましい。
本発明のフタルイミド化合物は、例えば、以下のよう
にして合成することができる。
ただし、Xは一般式〔I〕と同一。
本発明で使用することが好ましいフタロシアニン系化
合物には、下記一般式〔II〕ようなものがあげられる。
一般式〔II〕 MPcR)m 式中、Pcはフタロシアニン環を示す。
Mは、Cu,Co,Zn,Fe,Mg,Ni,Cr,V,VO,Ru,Kh,Pd,Pt,Pb,A
lCl,SiCln,TiO,TiCln,Ga,GaCl,Ge,GeCln,Li,As,AsCl,I
n,InCl又はH2である。
Rは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコ
キシ基、水酸基又は、置換若しくは無置換のアミノ、メ
ルカプトの各基を表し、mは、0〜16を表し、mが2以
上の場合、Rは、互いに異ってもよい。
前記フタロシアニン系化合物の中、特に有用なチタニ
ルフタロシアニンは下記の合成法で求めてもよい。
一般式〔I〕とフタロシアニン系化合物の組合せによ
って、性能は変わるが、特に効果の大きい組合せは、フ
タルイミドとチタニルフタロシアニンである。また、こ
の場合、フタルイミドの使用量は、感光層に対して、重
量比で0.0005〜5ppmであることを要し、好ましくは、重
量比で0.005〜0.5ppmである。
さらに、チタニルフタロシアニンは、以下に示す結晶
型のものか、その混合物が好ましい。
本発明に係るチタニルフタロシアニンは、Cu−Kα線
(波長1.541Å)に対するX線回折スペクトルのピーク
のブラック角2θ(±0.2゜)に拠る位置及びその強度
で特定されるが、本発明においては便宜上下記の名称で
分別しておく。
1)A型結晶:9.3゜、10.6゜、13.2゜、15.1゜、20.8
゜、23.3゜、26.3゜の2θに特徴的な強い回折ピークを
有するもの 2)B型結晶:7.5゜、10.3゜、22.5゜、25.4゜、28.6゜
の2θに特徴的な強い回折ピークを有するもの 3)I型結晶:7.4゜、11.0゜、17.9゜、20.1゜、26.4
゜、29.0゜の2θに特徴的な強い回折ピークを有するも
の 4)J型結晶:9.1゜、12.2゜、16.3゜、26.9゜の2θに
特徴的な強い回折ピークを有するもの 5)V型結晶:6.9゜、15.5゜、23.4゜の2θに特徴的な
強い回折ピークを有するもの 6)W型結晶:2θにブロードな回折ピークしかみられな
いもの、いわゆるアモルファスな結晶状態のもの 7)Y型結晶:9.6゜、11.7゜、24.1゜、27.2゜の2θに
特徴的な強い回折ピークを有するもの 尚、機械精度上、2θの値には±0.2゜の幅がある。
本発明では前記のフタロシアニンの他に他のキャリア
発生物質を併用してもよい。そのようなキャリア発生物
質としては他のフタロシアニン顔料、アゾ顔料、アント
ラキノン顔料、ペリレン顔料、多環キノン顔料、スクエ
アリウム顔料等が挙げられる。
本発明の感光体におけるキャリア輸送物質としては、
種々のものが使用できるが、代表的なものとしては例え
ば、オキサゾール、オキサジアゾール、チアゾール、チ
アジアゾール、イミダゾール等に代表される含窒素複素
環核及びその縮合核を有する化合物、ポリアリールアル
カン系の化合物、ピラゾリン系化合物、ヒドラゾン系化
合物、シリアリールアミン系化合物、スチリル系化合
物、スチリルトリフエニルアミン系化合物、β−フエニ
ルスチリルトリフエニルアミン系化合物、ブタジエン系
化合物、ヘキサトリエン系化合物、カルバゾール系化合
物、縮合多環系化合物等が挙げられる。これらのキャリ
ア輸送物質の具体例としては、例えば特開昭61−107356
号に記載のキャリア輸送物質を挙げることができる。特
に代表的なものの構造を次に示す。
本発明に用いるフタルイミド化合物の具体例として
は、以下のものを挙げることができる。
感光体の構成は種々の形態が知られている。本発明の
感光体はそれらのいずれの形態をもとりうるが、積層型
もしくは分散型の機能分離型感光体とするのが望まし
い。この場合、通常は第1図から第6図のような構成と
なる。第1図に示す層構成は、導電性支持体1上にキャ
リア発生層2を形成し、これにキャリア輸送層3を積層
して感光層4を形成したものであり、第2図はこれらの
キャリア発生層2とキャリア輸送層3を逆にした感光層
4′を形成したものである。第3図は第1図の層構成の
感光層4と導電性支持体1の間に中間層5を設け、第4
図は第2図の層構成の感光層4′と導電性支持体1との
間に中間層5を設けたものである。第5図の層構成はキ
ャリア発生物質6とキャリア輸送物質7を含有する感光
層4″を形成したものであり、第6図はこのような感光
層4″と導電性支持体1との間に中間層5を設けたもの
である。
感光層の形成においては、キャリア発生物質或いはキ
ャリア輸送物質を単独で、もしくはバインダや添加剤と
ともに溶解させた溶液を塗布する方法が有効である。し
かしまた、一般にキャリア発生物質の溶解度は低いた
め、そのような場合キャリア発生物質を、超音波分散
機、ボールミル、サンドミル、ホモミキサー等の分散装
置を用いて適当な分散媒中に微粒子分散させた液を塗布
する方法が有効となる。この場合、バインダや添加剤は
分散液中に添加して用いられるのが通常である。
感光層の形成に使用される溶剤或は分散媒としては広
く任意のものを用いることができる。例えば、ブチルア
ミン、エチレンジアミン、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノ
ン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、酢酸エチル、酢
酸ブチル、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、エチ
レングリコールジメチルエーテル、トルエン、キシレ
ン、アセトフェノン、クロロホルム、ジクロルメタン、
ジクロルエタン、トリクロルエタン、メタノール、エタ
ノール、プロパノール、ブタノール等が挙げられる。
キャリア発生層もしくはキャリア輸送層の形成にバイ
ンダ用いる場合にを、バインダとして任意のものを選ぶ
ことができるが、特に疎水性でかつフィルム形成能を有
する高分子重合体が望ましい。このような重合体として
は例えば次のものを挙げることができるが、これらに限
定されるものではない。
ポリカーボネート ポリカーボネートZ樹脂 アクリル樹脂 メタクリル樹脂 ポリ塩化ビニル ポリ塩化ビニリデン ポリスチレン スチレン−ブタジエン共重合体 ポリ酢酸ビニル ポリビニルホルマール ポリビニルブチラール ポリビニルアセタール ポビニルカルバゾール スチレン−アルキッド樹脂 シリコーン樹脂 シリコーン−アルキッド樹脂 ポリエステル フエノール樹脂 ポリウレタン エポキシ樹脂 塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体 バインダに対するキャリア発生物質の割合は10〜600w
t%が望ましく、さらには50〜400wt%が好ましい。バイ
ンダに対するキャリア輸送物質の割合は10〜500wt%と
するのが望ましい。キャリア発生層の厚さは、0.01〜20
μmとされるが、さらには0.05〜5μmが好ましい。キ
ャリア輸送層の厚みは1〜100μmであるが、さらには
5〜30μmが好ましい。
上記感光層には感度の向上や残留電位の減少、或は反
復使用時の疲労の低減を目的として、電子受容性物質を
含有させることができる。このような電子受容性物質と
しては例えば、無水琥珀酸、無水マレイン酸、ジブロム
無水琥珀酸、無水フタル酸、テトラクロル無水フタル
酸、テトラブロム無水フタル酸、3−ニトロ無水フタル
酸、4−ニトロ無水フタル酸、無水ピロメリット酸、無
水メリット酸、テトラシアノエチレン、テトラシアノキ
ノジメタン、o−ジニトロベンゼン、m−ジニトロベン
ゼン、1,3,5−トリニトロベンゼン、p−ニトロベンゾ
ニトリル、ピクリルクロライド、キノンクロルイミド、
クロラニル、ブロマニル、ジクロルジシアノ−p−ベン
ゾキノン、アントラキノン、ジニトロアントラキノン、
9−フルオレニリデンマロノジニトリル、ポリニトロ−
9−フルオレニリデンマロノジニトリル、ピクリン酸、
o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、3,5−ジニ
トロ安息香酸、ペンタフルオル安息香酸、5−ニトロサ
リチル酸、3,5−ジニトロサリチル酸、フタル酸、メリ
ット酸、その他の電子親和力の大きい化合物を挙げるこ
とができる。電子受容性物質の添加割合はキャリア発生
物質の重量100に対して0.01〜200wt/wtが望ましく、さ
らには0.1〜100wt/wtが好ましい。
感光層中のフタルイミドの検出及び定量は、液体クロ
マトグラム、ガスクロマトグラム等を用いて、簡単に行
うことができる。
また、上記感光層中には保存性、耐久性、耐環境依存
性を向上させる目的で酸化防止剤や光安定剤等の劣化防
止剤を含有させることができる。そのような目的に用い
られる化合物としては例えば、トコフェノール等のクロ
マノール誘電体及びエーテル化化合物もしくはエステル
化化合物、ポリアリールアルカン化合物、ハイドロキノ
ン誘導体及びそのモノ及びジエーテル化化合物、ベンゾ
フェノン誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体、チオエー
テル化合物、ホスホン酸エステル、亜燐酸エステル、フ
エニレンジアミン誘導体、フエノール化合物、ヒンダー
ドフエノール化合物、直鎖アミン化合物、環状アミン化
合物、ヒンダードアミン化合物などが有効である。特に
有効な化合物の具体例としては、「IRGANOX 1010」,
「IRGANOX 565」(チバ・ガイギー社製),「スミライ
ザーBHT」,「スミライザーMDP」(住友化学工業社製)
等のヒンダードフェノール化合物、「サノールLS−262
6」,「サノールLS−622LD」(三共社製)等のヒンダー
ドアミン化合物が挙げられる。
中間層、保護層等に用いられるバインダとしては、上
記のキャリア発生層及びキャリア輸送層用に挙げたもの
を用いることができるが、その他にポリアミド樹脂、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−
無水マレイン酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル−メタ
クリル酢酸共重合体等のエチレン系樹脂、ポリビニルア
ルコール、セルロース誘導体等が有効である。
電導体支持体としては、金属板、金属ドラムが用いら
れる他、導電性ポリマーや酸化インジウム等の導電性化
合物、もしくはアルミニウム、パラジウム等の金属薄層
を塗布、蒸着、ラミネート等の手段により紙やプラスチ
ックフイルムなどの気体の上に設けてなるものを持つい
ることができる。
本発明の感光体は以上のような構成であって、以下の
実施例からも明らかなように、帯電特性、感度特性、繰
返し特性に優れたものである。
〔実施例〕 (合成例1) 2四頭コルベンに、メカニカルスターラ、ジムロー
ト、温度計をとりつけ、1,3−ジイミノイソインドリン
;146g(1mol)とα−クロルナフタレン;1とチタニ
ウム(IV)ブトキサイド;102g(0.3mol)を入れる。N2
気流下、撹拌しながら1時間で内温150゜まで昇温し、
内温150゜で2時間反応する。ついで、内温190゜まで1
時間で昇温し、内温190゜で3時間反応させる。
加熱をとめ、50゜まで内温が下がったら、結晶を濾取
する。
α−クロルナフタレン;1で1回、メタノール;1で
1回、水1で3回、メタノール;1で3回洗浄する。
風乾し、チタニルフタロシアニンのA型結晶;116g(0.2
0mol)を得た。
収率は80%であった。
このチタニルフタロシアニンのA型結晶;116gを5℃
で、濃硫酸;3.5にとかし、純水;35に撹拌下摘下し
た。純水による、濾過、洗浄を母液が中性になるまでく
りかえした。ウェットペーストとしてチタニルフタロシ
アニンのW型結晶;693g(収率90%)固形分濃度15%を
得た。
次に、このチタニルフタロシアニンのW型結晶のウェ
ットケーキ:693gに、1,2−ジクロルエタン:1と純水;1
を加え、約2時間撹拌する。次に、メタノール;4を
加え、30分撹拌する。吸引濾取後、メタノールでよく洗
浄し、乾燥してチタニルフタロシアニンのY型結晶;92g
(収率88%)を得た。
FD−MS、IR、元素分析で構造を確認した。
また、メタノールのソックスレー抽出で不純物を抽出
し、高速液体クークロマトグラフを用いて、漸減法でフ
タルイミドの含有量を定量したところ、検出限界以下で
あった。
実施例1 合成例1において得られたY型結晶のX線回折パター
ンを有するチタニルフタロシアニン;1部、バインダ樹脂
としてブチラール樹脂「エスレックBSL」(積水化学工
業社製);0.5部、分散媒としてメチルエチルケトン;100
部、フタルイミド(F−1)の1ppmメチルエチルケトン
溶液;10部をサンドミルを用いて分散し、これをアルミ
ニウムを蒸着したポリエステルベース上にワイヤバーを
用いて塗布して、膜圧0.2μmのキャリア発生層を形成
した。次いで、前記例示のキャリア輸送物質T−1;1部
とポリカーボネート樹脂「ユーピロンZ200」(三菱瓦斯
化学社製);1.3部、及び微量のシリコーンオイル「KF−
54」(信越化学社製)を、1,2−ジクロルエタン;10部に
溶解した液をブレード塗布機を用いて塗布、乾燥して得
られた感光体を感光体1とする。
比較例(1) 実施例1で、フタルイミド(F−1)を添加しなかっ
た他は、実施例1と同様に行い、比較感光体(1)を得
た。
比較例(2) 実施例1でフタルイミド(F−1)の1ppmメチルエチ
ルケトン溶媒をフタルイミド(F−1)の0.1%メチル
エチルケトン溶液に変えた他は、実施例1と同様に行
い、比較感光体(2)を得た、 (評価1) 以上のようにして得られた感光体は、ペーパアナライ
ザーEPA−8100(川口電気社製)を用いて、以下のよう
な評価を行った。まず、−80μAの条件で5秒間のコロ
ナ帯電を行い、帯電直後の表面電位Va及び、5秒間放置
後の表面電位Viを求め、続いて表面照度が2luxとなるよ
うな露光を行ない、表面電位を1/2Viとするのに必要な
露光量E1/2を求めた。またD=100(Va−Vi)/Va
(%)の式より暗減衰率Dを求めた。結果は表1に示し
た。
(評価2) 得られたサンプルはまた、プリンタLP−3010(コニカ
社製)に半導体レーザ光源を装着した改造機を用いて評
価した。未露光部電位VH、露光部電位VLを求め、さらに
1000回の繰返しの後でのVHとVL求めた。結果は表2に示
した。
(結果) 結果は、表1及び表2に示すとおりで、比較感光体
(1)は、感光体1に比べてDが悪く、比較感光体
(2)はE1/2が悪い。
1000回の繰換しテストでは、感光体1がVH、VL共に、
最も安定している。
(フタルイミドの分析) 感光体1、比較感光体(1)及び(2)について、そ
の感光層を剥がし、高速液体クロマトグラフィ(島津社
製LC−6A、カラムはShim−pack CLC−CN)を用いて、メ
タノール抽出の漸減法でフタルイミドの含有量を測定し
た。結果は表3のとおりである。
〔発明の効果〕 表に明らかなようにフタルイミドの“微量”それも極
く微量の添加が有用なことを示しており、この挙動は気
付かれにくい技術であり、実用的効果としては勿論のこ
と、研究、探索に対する警鐘として意義深い。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第6図は本発明の感光体の態様例の断面図で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−115540(JP,A) 特開 昭63−83087(JP,A) 特開 平2−244058(JP,A) 特開 昭56−89747(JP,A) 特開 昭56−21131(JP,A) 特開 昭53−58240(JP,A) 特開 昭52−134730(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 5/09

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性支持体上に設けた感光層に、感光層
    の重さに対して0.0005ppm〜5ppmの下記一般式〔I〕で
    示されるフタルイミド化合物を少なくとも1種含有する
    ことを特徴とする電子写真感光体。 [式中、X1,X2,X3及びX4は、水素原子、ハロゲン原子、
    水酸基又は置換若しくは無置換のアルキル、アルコキ
    シ、アミノ、メルカプト、アリール、アリールオキシの
    各基のいづれかを表す。]
  2. 【請求項2】前記感光層にフタロシアニン系化合物を少
    なくとも1種含有する請求項1に記載の電子写真感光
    体。
  3. 【請求項3】フタロシアニン系化合物が、チタニルフタ
    ロシアニンである請求項2に記載の電子写真感光体。
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