JP3225389B2 - 電子写真感光体用塗布液の製造方法及び電子写真感光体 - Google Patents
電子写真感光体用塗布液の製造方法及び電子写真感光体Info
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Description
ものであり、特にプリンタ、複写機等に有効な高感度の
感光体に関する。
ン、酸化亜鉛、硫化カドミウム等の無機光導電物質を主
成分とする感光層を設けた無機感光体が広く使用されて
きた。しかしながら、このような無機感光体は複写機等
の電子写真感光体として要求される光感度、熱安定性、
耐湿性、耐久性等の特性において必ずしも満足できるも
のではなかった。例えば、セレンは熱や指紋の汚れ等に
よって結晶化するために電子写真感光体としての特性が
劣化しやすい。また、硫化カドミウムを用いた電子写真
感光体は耐湿性、耐久性に劣り、又、酸化亜鉛を用いた
電子写真感光体も耐久性に問題がある。セレン、硫化カ
ドミウムの電子写真感光体はまた毒性の点で製造上、取
扱上の制約が大きいという欠点を有している。
するために、種々の有機光導電性物質を電子写真感光体
の感光層に使用することが試みられ、近年、活発に研究
が行われている。例えば、特公昭50-10496号には、ポリ
ビニルカルバゾールとトリニトロフルオレノンを含有し
た感光層を有する有機感光体が記載されている。しか
し、この感光体は感度及び耐久性において十分なもので
はない。そのため、キャリア発生機能とキャリア輸送機
能を異なる物質に個別に分担させた機能分離型の電子写
真感光体が開発された。このような電子写真感光体にお
いては物質を広い範囲のものから選択することができる
ので、任意の特性を得やすく、そのため感度が高く、耐
久性の優れた有機感光体が得られることが期待されてい
る。
キャリア発生物質及びキャリア輸送物質として種々の有
機化合物が提案されており、キャリア発生物質としては
例えば、ジブロムアンスアンスロンに代表される多環キ
ノン化合物、ピリリウム化合物及びピリリウム化合物の
共晶錯体、スクエアリウム化合物、フタロシアニン化合
物、アゾ化合物などが実用化されてきた。またキャリア
輸送物質としては、例えば、ピラゾリン化合物、ポリア
リールアルカン化合物、トリフエニルアミン化合物、ヒ
ドラゾン化合物、ジアミノビフエニル化合物、スチリル
ベンゼン化合物などが実用化されてきた。
式〔1〕のペリレン化合物は特開昭62-54267号(米国特
許4,714,666号)においてキャリア発生物質として用い
る技術が公開され、その後特開平3-59671号(米国特許
4,968,571号)には、Rが2-フェネチル基である一般式
〔1〕の化合物とペリレン-3,4,9,10-テトラカルボン酸
ビスイミド誘導体の混合物をキャリア発生物質として用
いる技術が示されている。
は、キャリア発生物質の微粒化された均一な塗布膜を得
ることが必要である。そこで特開平5-6014号、特開平5-
6016号(米国特許5,019,473号)ではRが2-フェネチル
基である一般式〔1〕の化合物を無機塩、非導電性微粒
子と共に乾式粉砕した後にポリマーバインダと溶媒を混
合して得られた塗布液を塗布して感光体を作製する技術
が公開されている。
物質によって有機感光体の性能は従来に比べ飛躍的な向
上を果すことができた。しかし、現在においてはより高
速の応答が要求されており、新しい技術的成果が求めら
れている。優れた感光体の開発においては、キャリア発
生物質及びキャリア輸送物質の選択が重要であるが、あ
る特定のキャリア発生物質に対して有効なキャリア輸送
物質が、他のキャリア発生物質に対しては必ずしも有効
には作用せず、又、特定のキャリア輸送物質に対して有
効なキャリア発生物質が他のキャリア輸送物質に対して
も有効であるとは限らない。このため、両物質の機能を
十分に発現させるためには、互いに適した組合せを選ぶ
ことが重要である。この組合せが適当でない場合、電子
写真感光体としての感度が悪くなるばかりでなく、特に
低電界時の放電効率が低下するために残留電位が大きく
なる。そのような場合、例えば複写機において反復使用
によって電荷の蓄積が起り、その結果としてトナーが非
画像部に付着して地汚れを起こしたり、鮮明な画像を得
ることができなくなる。或は又、適当でない組合せにお
いては、帯電能の著しい低下が起こり、複写機での画質
の低下が生じる。
とキャリア輸送物質とを組合せることにより上記問題を
解決し、高感度にしてかつ残留電位が小さく、また繰返
し使用においても電位が安定な優れた電子写真感光体を
提供することにある。
般式〔1〕の昇華精製を行った非対称ペリレン化合物を
アシッドペースティング処理した後、有機溶媒中で分散
処理して得られる電子写真感光体用塗布液を用い、更
に、下記一般式〔2〕、〔3〕、〔4〕または〔5〕で
表される化合物をキャリア輸送物質として用いることに
よって達成することができる。すなわち、 (1) 下記一般式〔1〕の昇華精製を行った非対称ペ
リレン化合物をアシッドペースティング処理した後、有
機溶媒中で分散処理を行うことを特徴とする電子写真感
光体用塗布液の製造方法。
香族炭化水素基または複素環基を表し、R1は水素原
子、アルキル基、アラルキル基、ヒドロキシアルキル
基、アルコキシアルキル基、置換または無置換の芳香族
炭化水素基または複素環基を表す。〕 (2) 一般式〔1〕の昇華精製を行った非対称ペリレ
ン化合物をアシッドペースティング処理した後、有機溶
媒中で分散処理を行って得られる電子写真感光体用塗布
液を塗布してなる電子写真感光体。
式〔2〕で表される化合物を含有することを特徴とする
(2)記載の電子写真感光体。
換の芳香族炭化水素基または複素環基を表し、R2は水
素原子もしくは置換、無置換の芳香族炭化水素基または
複素環基を表す。nは1もしくは2である。〕 (4) キャリア輸送物質として下記一般式〔3〕で表
される化合物を含有することを特徴とする(2)記載の
電子写真感光体。
炭化水素基、複素環基またはアルキル基を表し、R5は
水素原子もしくは置換、無置換の芳香族炭化水素基、複
素環基、アルキル基を表し、Ar5は置換、無置換の芳香
族炭化水素基または複素環基を表す。mは0もしくは1
である。〕 (5) キャリア輸送物質として下記一般式〔4〕で表
される化合物を含有することを特徴とする(2)記載の
電子写真感光体。
香族炭化水素基またはアルキル基を表し、Ar6、Ar7は置
換、無置換の芳香族炭化水素基または複素環基を表す。
lは1〜3である。〕 (6) キャリア輸送物質として下記一般式〔5〕で表
される化合物を含有することを特徴とする(2)記載の
電子写真感光体。
置換の芳香族炭化水素基または複素環基を表す。〕 一般式〔1〕において、Zの好ましいものとしては、ベ
ンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナンス
レン環、ピリジン環、ピリミジン環、アントラキノン環
が挙げられ、特に好ましいものはベンゼン環、ナフタレ
ン環である。Zの置換基としては、アルキル、アルコキ
シ、アリール、アリールオキシ、アシル、アシロキシ、
アミノ、カルバモイル、ハロゲン、ニトロ、シアノなど
が挙げられる。また、R1としては、水素原子、及び炭
素数1から6のアルキル基が好ましい。
生物質の具体例を示す。Z及びRは、一般式〔1〕の中
のZ、R1を表す。
方法、例えば、CHEMISTRY LETTERS.151(1979)に記載
されている方法により得ることができる。合成されたペ
リレン化合物は、不純物を除去するために昇華精製を行
うと好ましい。
理は、一般式〔1〕で表される化合物を濃硫酸に溶解し
た後、水中に滴下して顔料を再沈殿させ、これをろ過、
乾燥して低結晶性の微粒化粉末を得るものである。
して濃硫酸10〜50重量部の割合が望ましい。また、滴下
する水は200重量部以上が好ましく、滴下する際の水温
は3〜30℃が好ましい。尚、本明細書において、特にこ
とわらない限り「部」とは「重量部」を示す。
末は、有機溶媒中で適当な分散機を用いて分散処理が行
われる。好ましい有機溶媒としては、炭素数1〜4のハ
ロゲン化炭化水素系溶媒、炭素数4〜8のケトン系溶
媒、もしくは炭素数4〜7の環状エーテル系溶媒が有用
である。特に好ましい溶媒としては、ジクロロメタン、
トリクロロエタン、メチルエチルケトン、メチルイソプ
ロピルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサ
ノン、テトラヒドロフランを挙げることができる。また
この分散処理においては必要に応じてバインダポリマー
が添加されてもよい。分散に有用な装置しては、超音波
分散機、ボールミル、サンドミル、ホモミキサー等を用
いることができる。
より一旦低結晶化した一般式〔1〕で表される化合物を
分散処理した場合、分散過程ではペリレン化合物の粉砕
微粒化が行われると同時に粒子内部では溶媒の効果によ
る結晶成長が起こる。粉砕と成長という相反する現象を
同時に進行させることにより、優れた感度性能を示す結
晶状態が得られるものと考えられる。
物質として以下に挙げた一般式〔2〕〜〔5〕で表され
る化合物と組み合わせて用いると、特に優れた感度特性
及び繰り返し使用時の電位安定性を示す。
の芳香族炭化水素基または複素環基を表し、R2は水素
原子もしくは置換、無置換の芳香族炭化水素基または複
素環基を表す。nは1もしくは2である。芳香族炭化水
素基または複素環基として好ましいのは、ベンゼン、ナ
フタレン、アントラセン、チオフェン、ピリジン、カル
バゾールであり、特に好ましいのは、ベンゼン、ナフタ
レンである。芳香族炭化水素基または複素環基上の置換
基としては、アルキル、アリール、アルコキシ、アリー
ルオキシ、ハロゲン、アミノ等が挙げられるが、特に好
ましいのは、炭素数1〜6のアルキル、炭素数1〜6の
アルコキシ、ハロゲン、アミノである。また、Ar4とR2
は互いに結合していてもよい。
化水素基、複素環基またはアルキル基を表し、R5は水
素原子もしくは置換、無置換の芳香族炭化水素基、複素
環基、アルキル基を表し、Ar5は置換、無置換の芳香族
炭化水素基または複素環基を表す。mは0もしくは1で
ある。R3、R4の好ましいものとしては、メチル基、エ
チル基、フェニル基、ナフチル基、チエニルメチル基が
挙げられる。R5としては、水素原子及びフェニル基が
好ましい。Ar5として好ましいのは、ベンゼン、ナフタ
レン、ピレン、チオフェン、ピリジン、カルバゾールで
あり、特に好ましいのは、ベンゼン、ピレン、カルバゾ
ールである。Ar5の置換基としては、炭素数1〜6のア
ルキル、ジアルキルアミノ、ジアリールアミノが好まし
い。
い。
族炭化水素基またはアルキル基を表し、Ar6、Ar7は置
換、無置換の芳香族炭化水素基または複素環基を表す。
lは1〜3である。Yの好ましいものとしては、ベンゼ
ン、ナフタレン、ピレン、フルオレン、ベンジジン、カ
ルバゾール等を挙げることができ、ベンゼン、フルオレ
ン、ベンジジンが特に好ましい。Y上の置換基としては
炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。Ar6、Ar7として
はベンゼンが好ましく、置換基としては炭素数1〜6の
アルキル、アリール、アルコキシ、アリールオキシが好
ましい。
換の芳香族炭化水素基または複素環基を表すが、ベンゼ
ンが特に好ましく、その置換基としては、ジアルキルア
ミノ、ジアリールアミノが好ましい。
〔5〕で表されるキャリア輸送物質の具体例を示す。
キャリア発生物質やキャリア輸送物質を併用してもよ
い。そのようなキャリア発生物質としては、例えばフタ
ロシアニン顔料、アゾ顔料、アントラキノン顔料、スク
エアリウム顔料等が挙げられる。またキャリア輸送物質
としては、例えば、オキサゾール、オキサジアゾール、
チアゾール、チアジアゾール、イミダゾール、等に代表
される含窒素複素環核及びその縮合環核を有する化合
物、ポリアリールアルカン系の化合物、ピラゾリン系化
合物、ヒドラゾン系化合物、トリアリールアミン系化合
物、スチリル系化合物、スチリルトリフェニルアミン系
化合物、β-フェニルスチリルトリフェニルアミン系化
合物、ブタジエン系化合物、ヘキサトリエン系化合物、
カルバゾール系化合物、縮合多環系化合物等が挙げられ
る。
る。本発明の感光体はそれらのいずれの形態をもとりう
るが、積層型もしくは分散型の機能分離型感光体とする
のが望ましい。この場合、通常は図1(a)〜(f)の
ような構成となる。(a)に示す層構成は、導電性支持
体1上にキャリア発生層2を形成し、これにキャリア輸
送層3を積層して感光層4を形成したものであり、
(b)はこれらのキャリア発生層2とキャリア輸送層3
を逆にした感光層4′を形成したものである。(c)は
(a)の層構成の感光層4と導電性支持体1の間に中間
層5を設け、(d)は(b)の層構成の感光層4′と導
電性支持体1との間に中間層5を設けたものである。
(e)の層構成はキャリア発生物質6とキャリア輸送物
質7を含有する感光層4″を形成したものであり、
(f)はこのような感光層4″と導電性支持体1との間
に中間層5を設けたものである。(a)から(f)の構
成において、最表層にはさらに保護層を設けることがで
きる。
質或はキャリア輸送物質を単独で、もしくはバインダや
添加剤とともに溶解させた溶液を塗布する方法が有効で
ある。しかしまた、一般にキャリア発生物質の溶解度は
低いため、そのような場合キャリア発生物質を、超音波
分散機、ボールミル、サンドミル、ホモミキサ等の分散
装置を用いて適当な分散媒中に微粒子分散させた液を塗
布する方法が有効となる。この場合、バインダや添加剤
は分散液中に添加して用いられるのが通常である。
して得られた分散塗布液を用い、バーコート法、スピン
コート法、アプリケーター塗布、スプレー塗布、ディッ
プ塗布等によって行うことができる。
としては広く任意のものを用いることができる。例え
ば、ブチルアミン、エチレンジアミン、N,N-ジメチルホ
ルムアミド、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘ
キサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、メチルセルソルブ、エチルセルソル
ブ、エチレングリコールジメチルエーテル、トルエン、
キシレン、アセトフエノン、クロロホルム、ジクロルメ
タン、ジクロルエタン、トリクロルエチン、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール等が挙げら
れる。
形成にバインダを用いる場合に、バインダとして任意の
ものを選ぶことができるが、特に疎水性でかつフィルム
形成能を有する高分子重合体が望ましい。このような重
合体としては例えば次のものを挙げることができるが、
これらに限定されるものではない。
ボネートZ樹脂 アクリル樹脂 メタクリル樹脂 ポリ塩化ビニル ポリ塩化ビニリデン ポリスチレン スチレン-ブタジエン
共重合体 ポリ酢酸ビニル ポリビニルホルマール ポリビニルブチラール ポリビニルアセタール ポリビニルカルバゾール スチレン-アルキッド
樹脂 シリコーン樹脂 シリコーン-アルキッ
ド樹脂 ポリエステル フェノール樹脂 ポリウレタン エポキシ樹脂 塩化ビニリデン-アクリロニトリル共重合体 塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体 塩化ビニル-酢酸ビニル-無水マレイン酸共重合体 バインダに対するキャリア発生物質の割合は、バインダ
100重量部に対しキャリア発生物質10〜600重量部が望ま
しく、さらには50〜500重量部が好ましい。バインダに
対するキャリア輸送物質の割合は、バインダ100重量部
に対しキャリア輸送物質10〜500重量部とするのが好ま
しい。キャリア発生層の厚さは0.01〜20μmとされる
が、さらには0.05キャリア発生層の厚さは、0.01〜20μ
mとされるが、さらには0.05〜5μmが好ましい。キャリ
ア輸送層の厚みは1〜100μmであるが、さらには5〜30
μmが好ましい。
少、或は反復使用時の疲労の低減を目的として、電子受
容性物質を含有させることができる。このような電子受
容性物質としては例えば、無水琥珀酸、無水マレイン
酸、ジブロム無水琥珀酸、無水フタル酸、テトラクロル
無水フタル酸、テトラブロム無水フタル酸、3-ニトロ無
水フタル酸、4-ニトロ無水フタル酸、無水ピロメリット
酸、無水メリット酸、テトラシアノエチレン、テトラシ
アノジメタン、O-ジニトロベンゼン、m-ジニトロベンゼ
ン、1,3,5-トリニトロベンゼン、p-ニトロベンゾニトリ
ル、ピクリルクロライド、キノンクロルイミド、クロラ
ニル、ブロマニル、ジクロルジシアノ-p-ベンゾキノ
ン、アントラキノン、ジニトロアントラキノン、9-フル
オレニリデンマロノジニトリル、ポリニトロ-9-フルオ
レニリデンマロノジニトリル、ピクリン酸、O-ニトロ安
息香酸、p-ニトロ安息香酸、3,5-ジニトロ安息香酸、ペ
ンタフルオロ安息香酸、5-ニトロサリチル酸、3,5-ジニ
トロサリチル酸、フタル酸、メリット酸、その他の電子
親和力の大きい化合物を挙げることができる。電子受容
性物質の添加割合はキャリア発生物質の重量100に対し
て0.01〜200含有させることが望ましく、さらには0.1〜
100が好ましい。
環境依存性を向上させる目的で酸化防止剤や光安定剤等
の劣化防止剤を含有させることができる。そのような目
的に用いられる化合物としては例えば、トコフェロール
等のクロマール誘導体及びそのエーテル化化合物もしく
はエステル化化合物、ポリアリールアルカン化合物、ハ
イドロキノン誘導体及びそのモノ及びジエーテル化化合
物、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾトリアゾール誘導
体、チオエーテル化合物、ホスホン酸エステル、亜燐酸
エステル、フェニレンジアミン誘導体、フェノール化合
物、ヒンダードフェノール化合物、直鎖アミン化合物、
環状アミン化合物、ヒンダードアミン化合物、などが有
効である。特に有効な化合物の具体例としては、「IRGA
NOX 1010」、[IRGANOX 565」(チバ・ガイギー社
製)、「スミライザー BHT」、「スミライザーMDP」(住
友化学工業社製)等のヒンダードフェノール化合物、
「サノールLS-2626」、「サノール LS-622LD」(三共
社製)等のヒンダードアミン化合物が挙げられる。
しては、上記のキャリア発生層及びキャリア輸送層用に
挙げたものを用いることができるが、その他にポリアミ
ド樹脂、ナイロン樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合
体、エチレン-酢酸ビニル共重合体-無水マレイン酸共重
合体、エチレン-酢酸ビニル-メタクリル酸共重合体等の
エチレン系樹脂、ポリビニルアルコール、セルロース誘
導体等が有効である。又、メラミン、エポキシ、イソシ
アネート等の熱硬化或は化学的硬化を利用した硬化型の
バインダを用いることができる。
ムが用いられる他、導電性ポリマーや酸化インジウム等
の導電性化合物、もしくはアルミニウム、パラジウム等
の金属の薄層を塗布、蒸着、ラミネート等の手段により
紙やプラスチックフィルムなどの基体の上に設けてなる
ものを用いることができる。
て、以下の実施例からも明らかなように、帯電特性、感
度特性、繰返し特性に優れたものである。尚、実施例中
「部」とは「重量部」を示す。
し、5℃で3時間撹拌した。この溶液をG1のガラスフ
ィルターでろ過し、600部のイオン交換水に滴下した。
この際、滴下する水の温度を5〜10℃に保ち、撹拌しな
がら滴下した。滴下終了後ろ過し、洗液が中性になるま
で水洗して乾燥した。
されたキャリア発生物質A−6を1部、バインダ樹脂と
してポリビニルブチラール「エスレックBL−S」(積
水化学社製)0.3部、分散媒としてメチルイソプロピル
ケトン50部をサンドミルを用いて分散し、これをアルミ
ニウムを蒸着したポリエステルベース上にワイヤバーを
用いて塗布して、膜厚0.3μmのキャリア発生層を形成し
た。次いで、キャリア輸送物質としてB−24 1部とポ
リカーボネート樹脂「ユーピロン Z200」(三菱瓦斯
化学社製)1.3部、及び微量のシリコーンオイル「KF-5
4」(信越化学社製)を、1,2-ジクロルエタン10部に溶
解した液をブレード塗布機を用いて塗布し乾燥の後、膜
厚20μmのキャリア輸送層を形成した。このようにして
得られた感光体をサンプル1とする。
物質を表1中の化合物にかえた他は、実施例1と同様に
して感光体を作製した。このようにして得られた感光体
をサンプル2〜8とする。
の化合物に代えた他は実施例1と同様にして感光体を作
製した。これをサンプル9とする。
ースティング処理をせずに用いた他は実施例1と同様に
して感光体を作製した。これを比較サンプル1とする。
れ、真空度10-5Torr、蒸着源温度400℃で真空蒸着を行
い、膜厚0.3μmのキャリア発生層を形成した。次に、実
施例1と同様にしてキャリア輸送層を形成し、感光体を
作製した。これを比較サンプル2とする。
物G−1に代えた他は、実施例1と同様にして、比較用
の感光体を作製した。このようにして得られた感光体を
比較サンプル3とする。
プルは、ペーパアナライザーEPA-8100(川口電気社製)
を用いて、以下のような評価を行った。まず、−6KVの
条件で5秒間のコロナ帯電を行い、帯電直後の表面電位
Va及び、5秒間放置後の表面電位Viを求め、続いて表
面照度が2(lux)となるような露光を行い、表面電位
を−600Vから−100まで低下させるのに必要な露光量E
600/100を求めた。またD=100(Va−Vi)/Va
(%)の式より暗減衰率Dを求めた。結果は表1に示し
た。
U−BIX 3035(コニカ(株)社製)の改造機に装着
し、未露光部電位VH、露光部電位VLを求め、さらに1
万回の繰返しの後でのVHとVLを求めた。結果は表2に
示した。
イロン 200」(東洋紡社製)1.5部を、1,2-ジクロルエ
タン10部に溶解した液をアルミニウムドラム上に、浸漬
塗布法によって塗布して、乾燥の後、膜厚20μmのキャ
リア輸送層を形成した。一方、アシッドペースティング
処理したキャリア発生物質A−4 1部、バインダ樹脂
としてポリカーボネート「パンライトL−1250」(帝人
化成社製)3部、分散媒として1,2-ジクロロエタン50部
をボールミルを用いて分散した。こうして得られた分散
液を先のキャリア輸送層の上に、スプレー塗布法によっ
て塗布して、膜厚3μmのキャリア発生層を形成した。
合物に代えた他は、実施例10と同様にして感光体を作製
した。これをサンプル11〜13とする。
なかった以外は実施例10と同様にして比較サンプル4の
感光体を作製した。
変更した以外は実施例10と同様にして、比較サンプル5
の感光体を作製した。
電極性をプラス極性とした他は評価1と同様にして評価
した。結果は表3に示す。
子写真感光体は、高感度でかつ繰り返し使用時の電位安
定性が優れていることがわかる。
質と特定のキャリア輸送物質を用いることにより、高速
の複写機、プリンタ、ファックス等に広く用いることが
できる高感度でかつ残留電位が小さく、繰り返し使用に
おいても電位特性が安定している優れた電子写真感光体
を提供することが出来る。
Claims (6)
- 【請求項1】 下記一般式〔1〕の昇華精製を行った非
対称ペリレン化合物をアシッドペースティング処理した
後、有機溶媒中で分散処理を行うことを特徴とする電子
写真感光体用塗布液の製造方法。 【化1】 〔式中、Zは置換または無置換の二価の芳香族炭化水素
基または複素環基を表し、R1は水素原子、アルキル
基、アラルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシ
アルキル基、置換または無置換の芳香族炭化水素基また
は複素環基を表す。〕 - 【請求項2】 一般式〔1〕の昇華精製を行った非対称
ペリレン化合物をアシッドペースティング処理した後、
有機溶媒中で分散処理を行って得られる電子写真感光体
用塗布液を塗布してなる電子写真感光体。 【化2】 - 【請求項3】 下記キャリア輸送物質として下記一般式
〔2〕で表される化合物を含有することを特徴とする請
求項2記載の電子写真感光体。 【化3】 〔式中、Ar1、Ar2、Ar3、Ar4は置換、無置換の芳香族炭
化水素基または複素環基を表し、R2は水素原子もしく
は置換、無置換の芳香族炭化水素基または複素環基を表
す。nは1もしくは2である。〕 - 【請求項4】 キャリア輸送物質として下記一般式
〔3〕で表される化合物を含有することを特徴とする請
求項2記載の電子写真感光体。 【化4】 〔式中、R3、R4は置換、無置換の芳香族炭化水素基、
複素環基またはアルキル基を表し、R5は水素原子もし
くは置換、無置換の芳香族炭化水素基、複素環基、アル
キル基を表し、Ar5は置換、無置換の芳香族炭化水素基
または複素環基を表す。mは0もしくは1である。〕 - 【請求項5】 キャリア輸送物質として下記一般式
〔4〕で表される化合物を含有することを特徴とする請
求項2記載の電子写真感光体。 【化5】 〔式中、Yは1〜3価の置換、無置換の芳香族炭化水素
基またはアルキル基を表し、Ar6、Ar7は置換、無置換の
芳香族炭化水素基または複素環基を表す。lは1〜3で
ある。〕 - 【請求項6】 キャリア輸送物質として下記一般式
〔5〕で表される化合物を含有することを特徴とする請
求項2記載の電子写真感光体。 【化6】 〔式中、Ar8、Ar9、Ar10、Ar11は置換、無置換の芳香族
炭化水素基または複素環基を表す。〕
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