JP5438943B2 - 単層型電子写真感光体 - Google Patents

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Description

本発明は、単層型電子写真感光体に関する。
近年、電子写真方式は複写機の分野に限らず、印刷版材、スライドフィルム、マイクロフィルム等、従来では写真技術が使われていた分野で利用されている。また、レーザーやLED、CRTを光源とする高速プリンターへの応用も検討されている。さらに、光導電性材料の電子写真感光体以外の用途、例えば静電記録素子、センサー材料、EL素子等への応用も検討され始めた。そのため、光導電性材料およびそれを用いた電子写真感光体(以下、単に「感光体」という場合がある。)に対する要求も高度で幅広いものになりつつある。
電子写真方式の感光体としては無機系の光導電性物質、例えばセレン、硫化カドミウム、酸化亜鉛、シリコン等が知られており、これらは広く研究され、かつ実用化されている。しかし、これらの無機系の光導電性物質は多くの長所を有すると同時に、種々の欠点をも有していた。例えばセレンには製造条件が難しく、熱や機械的衝撃で結晶化しやすいという欠点があり、硫化カドミウムや酸化亜鉛には耐湿性、耐久性に劣るという欠点があった。シリコンについては帯電性の不足や製造上の困難さが指摘されていた。さらに、セレンや硫化カドミウムには毒性の問題もあった。
これらの問題を解決するために、有機系の光導電性物質を用いた感光体が実用化されている。有機系の光導電性物質は成膜性や可撓性に優れ、軽量であり、透明性もよく、適当な増感方法により広範囲の波長域に対する感光体の設計が容易である等の利点を有する。
有機系の光導電性物質としては、ポリビニルカルバゾール等の光導電性ポリマーや、有機系の低分子光導電性化合物等が知られている。
ところで、電子写真技術において使用される感光体には、基本的な性質として次のような事項が一般的に要求される。すなわち、(1)暗所におけるコロナ放電に対して帯電性が高いこと、(2)得られた帯電電荷の暗所での漏洩(暗減衰)が少ないこと、(3)光の照射によって帯電電荷の散逸(光減衰)が速やかであること、(4)光照射後の残留電荷が少ないこと等である。
しかし、光導電性ポリマーは必ずしも皮膜性、可撓性、接着性が十分でなく、また上述した感光体としての基本的な性質を十分に具備しているとはいい難かった。
また、有機系の低分子光導電性化合物については、感光体形成に用いるバインダ樹脂等を選択することにより、皮膜性、接着性、可撓性等機械的強度に優れた感光体を得ることができるものの、高感度の特性を保持し得るのに適した低分子光導電性化合物を見出すことは困難であった。
このような点を改良するために、電荷発生機能と電荷輸送機能とを異なる物質に分担させた感光体が提案されている。このうち、電荷発生機能を担当する物質としては、フタロシアニン顔料、スクエアリウム系染料、アゾ顔料、ペリレン系顔料等の多種の物質が検討されており、電荷発生効率の高い電荷発生材料の開発が行われている。
また、近年では、従来の白色光のかわりにレーザー光を光源として、高速化、高画質化、ノンインパクト化を長所としたレーザービームプリンター等が、情報処理システムの進歩と相まって広く普及するに至り、その要求に耐えうる材料の開発が要望されている。特にレーザー光の中でもコンパクトディスク、光ディスク等への応用が増大し技術進歩が著しい半導体レーザーは、コンパクトでかつ信頼性の高い光源材料としてプリンター分野でも積極的に応用されている。この場合の光源の波長は650〜830nm前後であることから、赤色から近赤外領域に高感度な特性を有する感光体の開発が強く望まれている。中でも、赤色から近赤外領域に光吸収を有するフタロシアニン顔料を使用した感光体の開発が盛んに行われている。特に、電荷発生機能を担当する物質(電荷発生剤)と、電荷輸送機能を担当する物質(電荷輸送剤)がそれぞれ含まれた電荷発生層と電荷輸送層が導電性基体上に積層した積層型の感光体では量産化も行われている。
フタロシアニン顔料としては、チタニルオキシフタロシアニン(以下、「TiOPc」と略記する。)を例にとると、例えば特許文献1には、X線回折スペクトルにおけるブラッグ角(2θ±0.2°)が7.5°、12.3°、16.3°、25.3°、および28.7°に主たる回折ピークを有するα型TiOPcが開示されている。
また、特許文献2には、X線回折スペクトルにおけるブラッグ角(2θ±0.2°)が9.3°、10.6°、13.2°、15.1°、15.7°、16.1°、20.8°、23.3°、26.3°、27.1°に主たる回折ピークを有するβ型TiOPcが開示されている。
しかし、特許文献1、2に記載のTiOPcでは、要求される高い特性を必ずしも十分に満足していなかった。
また、X線回折スペクトルのブラッグ角(2θ±0.2°)が27.2°にピークを有するものに限ってみても、特許文献2に報告されているII型TiOPcは帯電性に劣っており、感度が低かった。
そこで、良好な感度を示すTiOPcとして、特許文献3には、X線回折スペクトルにおけるブラッグ角(2θ±0.2°)が9.5°、9.7°、11.7°、15.0°、23.5°、24.1°、27.3°に主たる回折ピークを有するY型TiOPcが開示されている。
特開昭61−217050号公報 特開昭62−67094号公報 特開昭64−17066号公報
しかしながら、特許文献3に記載のY型TiOPcを電荷発生剤として用いた場合、電荷発生剤と電荷輸送剤が1つの層(感光層)に含まれた単層型の感光体では、高感度化が不十分であり、必ずしも電気特性を満足するものではなかった。そのため、かぶりが発生するなどして、得られる画像の品質が低下しやすかった。
また、感光層を形成する塗布液を長期間保存すると、Y型TiOPcが凝集したり沈殿したりして、感光体の製造を効率的に実施することが困難になる場合もあった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、高感度で、安定して高品質の画像を形成できる単層型電子写真感光体の実現を目的とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、Y型TiOPcは感光層を形成する塗布液に使用する有機溶媒中で凝集したり沈殿したりしやすいため、有機溶媒中での分散性が不十分であり、単層型の感光体を製造する場合、感光層中においてY型TiOPcが均一に分散しにくくなり、その結果、優れた電荷発生機能が十分に発揮されず、感度の高い単層型の感光体が得られにくくなることを見出した。特に、単層型の感光体の場合、選択できるバインダ樹脂や有機溶媒の種類が積層型の感光体に比べて少ないため、電荷発生剤の分散性が低下しやすい傾向にある。
そこで、本発明者らは、単層型の電子写真感光体において、電荷発生剤として特定のチタニルフタロシアニンを用い、かつ、有機溶媒中で該チタニルフタロシアニンが凝集したり沈殿したりするのを防止する目的で、特定のビスアゾ顔料を含有させることで、チタニルフタロシアニンの分散性を向上し、高感度な単層型の電子写真感光体を容易に製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の単層型電子写真感光体は、導電性基体上に、電荷発生剤、電荷発生補助剤、正孔輸送剤、電子輸送剤、バインダ樹脂を含有する感光層を備えた単層型電子写真感光体であって、前記電荷発生剤として、CuKα特性X線回折スペクトルにおいて、少なくともブラッグ角2θ±0.2°=27.2°に最大ピークを有し、かつ、前記感光層を形成する塗布液に使用する有機溶媒中に24時間浸漬した後のCuKα特性X線回折スペクトルにおいて、少なくともブラッグ角2θ±0.2°=27.2°に最大ピークを有するとともに、26.2°にピークを有さないチタニルフタロシアニンを含有し、前記電荷発生補助剤として、下記一般式(1)で表されるビスアゾ顔料を含有し、かつ、前記チタニルフタロシアニンの含有量が、前記ビスアゾ顔料の含有量よりも多いことを特徴とする。
Figure 0005438943
式(1)中、Aは水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アラルキル基、または複素環基であり、CpおよびCpは同一または異なるカプラー残基であり、Xは水素原子またはアリール基であり、mは0〜2の整数であり、nは0または1である。
また、前記導電性基体と前記感光層の間に、下引き層を備えたことが好ましい。
さらに、前記下引き層が、少なくとも酸化チタンとバインダ樹脂を含有することが好ましい。
また、前記酸化チタンがアルミナとシリカで表面処理され、さらに有機ケイ素化合物で表面処理されていることが好ましい。
さらに、前記チタニルフタロシアニンが、下記(a)または(b)に示す特性を有することを特徴とすることが好ましい。
(a):示差走査熱量分析において、吸着水の気化に伴うピーク以外は、50℃以上400℃以下の範囲内にピークを有さないこと。
(b):示差走査熱量分析において、吸着水の気化に伴うピーク以外は、50℃以上200℃未満の範囲内にピークを有さず、かつ、200℃以上400℃以下の範囲内に1つのピークを有すること。
本発明によれば、高感度の単層型電子写真感光体が得られる。
また、本発明の単層型電子写真感光体によれば、安定して高品質の画像を形成できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の単層型電子写真感光体(以下、単に「感光体」という場合がある。)は、導電性基体上に、電荷発生剤、電荷発生補助剤、正孔輸送剤、電子輸送剤、バインダ樹脂を含有する感光層を備えている。
<導電性基体>
導電性基体の材料としては、例えば、鉄、アルミニウム、銅、スズ、白金、銀、バナジウム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタン、ニッケル、パラジウム、インジウム、ステンレス鋼、真鍮等の金属、該金属に陽極酸化処理によって酸化皮膜を形成したもの;該金属が蒸着またはラミネートされたプラスチック材料;ヨウ化アルミニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で被覆されたガラス;カーボンブラック等の導電性微粒子を分散させたプラスチック材料等が挙げられる。
なお、本発明において「導電性」とは、抵抗値が1.0×10Ω・cm以下であることを意味する。
導電性基体の形状としては、シート状、ドラム状等が挙げられる。導電性支持体の形状は、画像形成装置の構造に合わせて適宜決定すればよい。
導電性基体は、その表面に粗面化処理を施してもよい。これにより、干渉縞の発生を防止できる。粗面化処理の方法としては、エッチング、陽極酸化、ウエットブラスティング法、サンドブラスティング法、粗切削、センタレス切削等の方法が挙げられる。
<感光層>
(電荷発生剤)
本発明の感光体は、電荷発生剤としてチタニルフタロシアニンを含有する。
本発明に用いるチタニルフタロシアニンは、チタニルフタロシアニン化合物を結晶化したチタニルフタロシアニン結晶であることが好ましい。また、チタニルフタロシアニンは、下記に示す光学特性を有する。
すなわち、CuKα特性X線回折スペクトルにおいて、少なくともブラッグ角2θ±0.2°=27.2°に最大ピークを有するものとする。このような光学特性を有することにより、感光層を形成する塗布液に使用する有機溶媒(以下、単に「有機溶媒」という。)中における貯蔵安定性が良好なものとなる。
また、有機溶媒中に24時間浸漬した後のCuKα特性X線回折スペクトルにおいて、少なくともブラッグ角2θ±0.2°=27.2°に最大ピークを有するとともに、2θ±0.2°=26.2°にピークを有さないものとする。このような光学特性を有することにより、有機溶媒中に24時間浸漬した場合であっても、有機溶媒中における結晶転移(α型結晶やβ型結晶への結晶転移)を容易に制御できるようになり、高感度で電気特性に優れた感光体が得られるようになる。
なお、ブラッグ角2θ±0.2°=27.2°に最大ピークを有し、26.2°にピークを有さないチタニルフタロシアニンの結晶型は、Y型である。
CuKα特性X線回折スペクトルは、例えば理学電気社製のX線回折装置「RINT1100」などを用いて測定できる。
また、チタニルフタロシアニンの貯蔵安定性を評価する基準となる有機溶媒への浸漬実験評価は、例えば、感光層を形成する塗布液(以下、「感光層用塗布液」という)を実際に保管する条件と同一条件で実施することが好ましい。具体的には、温度23±1℃、相対湿度50〜60%RHの条件下、密閉系中において、チタニルフタロシアニンの貯蔵安定性を評価することが好ましい。貯蔵安定性を評価する際の有機溶媒としては、感光層を形成する塗布液に使用する有機溶媒と同様のものが好ましく、具体的にはテトラヒドロフラン、ジクロロメタン、トルエン、1,4−ジオキサン、及び1−メトキシ−2−プロパノールよりなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
チタニルフタロシアニンは、下記(a)または(b)に示す特性を有することが好ましい。
(a):示差走査熱量分析において、吸着水の気化に伴うピーク以外は、50℃以上400℃以下の範囲内にピークを有さないこと。
(b):示差走査熱量分析において、吸着水の気化に伴うピーク以外は、50℃以上200℃未満の範囲内にピークを有さず、かつ、200℃以上400℃以下の範囲内に1つのピークを有すること。
このような熱特性を有することにより、有機溶媒中における結晶転移を容易に制御できるようになる。その結果、貯蔵安定性に優れた感光層用塗布液が得られ、電気特性や画像特性に優れた感光体を製造でき、安定して高品質の画像を形成できる。
より具体的には、チタニルフタロシアニンが(a)の特性を有する場合、かかるチタニルフタロシアニンは結晶転移が起こりにくい安定結晶になりやすくなる。
すなわち、感光層用塗布液を調製し、一定期間貯蔵した後に使用するような場合であっても、チタニルフタロシアニンが感光層用塗布液に含まれる有機溶媒の作用によって、Y型からα型またはβ型への結晶転移を起こすことが少ない。従って、チタニルフタロシアニンが電荷発生に優れた結晶型であるY型を保持することができる。
また、チタニルフタロシアニンが(b)の特性を有する場合、かかるチタニルフタロシアニンは経時安定性や分散性が向上するので、有機溶媒中における結晶転移を抑制することができるとともに、感光層塗布液中において、特に優れた分散性を発揮することができる。
すなわち、本発明で用いるチタニルフタロシアニンは、感光層用塗布液を調製する際に、結晶型がαまたはβ型へ転移せず、Y型を保持できるとともに、かかる感光層用塗布液に対する分散性が特に優れるため、形成された感光層における露光時の電荷の発生を極めて効率的に行うことができる。さらには、分散性に優れることによって、チタニルフタロシアニンと後述する電荷輸送剤(正孔輸送剤および電子輸送剤)との間における電荷輸送が効率的に行われるようになるため、感光体における感度が向上するとともに、感光層中における残留電位の発生を防止し、露光メモリを効果的に抑制することができる。
なお、吸着水の気化に伴うピーク以外のピークであって、200〜400℃の範囲内に現れる1つのピークは、270〜400℃の範囲内に現れることがより好ましく、300〜400℃の範囲内に現れることがさらに好ましい。
示差走査熱量分析は、例えば理学電気社製の示差走査熱量計「TAS−200型」などを用いて分析できる。
このようなチタニルフタロシアニンとしては、安定性や製造容易性の観点から、例えば下記一般式(2)で表されるチタニルフタロシアニン化合物の結晶であって、Y型、またはそれに類似した結晶型を有するものが好ましい。
Figure 0005438943
式(2)中、Y〜Yは同一または異なって、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、シアノ基、またはニトロ基であり、a〜dは同一または異なって0〜4の整数である。アルキル基、アルコキシ基、シアノ基、またはニトロ基は、置換基を有していてもよく、有していなくてもよい。
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の、炭素数1〜6のアルキル基が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基等の、炭素数1〜6のアルコキシ基が挙げられる。
上記チタニルフタロシアニン化合物の好適な例としては、前記一般式(2)中のY〜Yがいずれも同じ基Yで、かつその置換数を示すa〜dがいずれも同じ数eである、下記一般式(21)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0005438943
式(21)中、Yはハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、シアノ基、またはニトロ基を示し、eは0〜4の整数を示す。
中でも、eが0である、下記一般式(21−1)で表される化合物が最も好適である。
Figure 0005438943
前記一般式(21)で表され、かつ上述した光学特性を有するチタニルフタロシアニン結晶は、例えば、以下のようにして製造する。反応式中、Rは、炭素数1〜6のアルキル基(特にn−ブチルが好ましい。)であり、Yおよびeは、一般式(21)の説明と同じである。
製造例1:
フタロニトリルまたはその誘導体(21a)と、チタンアルコキシド(21b)とを反応させ、チタニルフタロシアニン化合物(21)を合成する。
Figure 0005438943
製造例2:
1,3−ジイミノインドリンまたはその誘導体(21c)と、チタンアルコキシド(21b)とを反応させ、チタニルフタロシアニン化合物(21)を合成する。
Figure 0005438943
次に、製造例1または製造例2で得られたチタニルフタロシアニン化合物(21)を水溶性有機溶媒中に加え、加熱下で一定時間、撹拌処理した後、当該撹拌処理よりも低温の温度条件下で一定時間、液を静置して安定化処理する顔料化前処理を行う。
顔料化前処理に使用する水溶性有機溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオン酸、酢酸、N−メチルピロリドン、エチレングリコール等の1種または2種以上が挙げられる。なお水溶性有機溶媒には、少量であれば、非水溶性の有機溶媒を添加してもよい。顔料化前処理のうち撹拌処理の条件は特に限定されないが、およそ70〜200℃程度の温度範囲の一定温度条件下で、1〜3時間程度の撹拌処理を行うのが好ましい。
また、撹拌拌処理後の安定化処理の条件も特に限定されないが、およそ10〜50℃程度、特に好ましくは23±1℃前後の温度範囲の一定温度条件下で、5〜10時間程度、液を静置して安定化させるのが好ましい。
次に、上記顔料化前処理の終了後、水溶性有機溶媒を除去して得たチタニルフタロシアニン化合物の粗結晶を、さらに常法に従って溶媒に溶解したのち貧溶媒中に滴下して再結晶させ、ついでろ過、水洗、ミリング処理、ろ過、乾燥などの工程を経て顔料化する。
このようにして、上述した光学特性を有するチタニルフタロシアニン結晶が製造される。
ミリング処理は、水洗後の固体を乾燥させずに水が存在した状態で、非水系溶媒中に分散して撹拌する処理である。粗結晶を溶解する溶媒としては、例えばジクロロメタン、クロロホルム、臭化エチル、臭化ブチル等のハロゲン化炭化水素類、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリブロモ酢酸等のトリハロ酢酸類、および硫酸等の1種または2種以上の任意の組み合わせが挙げられる。
また、再結晶のための貧溶媒としては、例えば水が挙げられる他、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類やアセトン、ジオキサン等の水溶性有機溶媒が挙げられ、これらがそれぞれ1種単独で、もしくは2種以上の任意の組み合わせで使用される。さらにミリング処理のための非水系溶媒としては、例えばクロロベンゼン、ジクロロメタン等のハロゲン系溶媒が挙げられる。
なお、チタニルフタロシアニン結晶は、下記の方法で製造することもできる。
すなわち上記顔料化前処理後、水溶性有機溶媒を除去して得たチタニルフタロシアニン化合物の粗結晶を、まずアシッドペースト法によって処理する。具体的には、上記粗結晶を酸に溶解し、この溶液を氷冷下の水中に滴下したのち一定時間にわたって撹拌し、さらに23±1℃付近で静置して再結晶させる。
次に、上記の処理をして得た低結晶性チタニルフタロシアニン化合物をろ過し、水洗した後、乾燥させずに水が存在した状態で、非水系溶媒中に分散して前記ミリング処理をする。そして処理後の個体をろ別し、乾燥すると、上述した光学特性を有するチタニルフタロシアニン結晶が得られる。
アシッドペースト法に使用する酸としては、例えば濃硫酸、スルホン酸等が挙げられる。また、ミリング処理に使用する非水系溶媒は前記と同様である。
本発明においては、チタニルフタロシアニン以外の他の電荷発生剤を併用してもよい。
他の電荷発生剤としては、公知の電荷発生剤を用いることができる。具体的には、チタニルフタロシアニン以外のフタロシアニン系顔料、ナフタロシアニン顔料、スクアリウム化合物、ペリレン顔料等が挙げられる。他の電荷発生剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(電荷発生補助剤)
本発明の感光体は、電荷発生補助剤として下記一般式(1)で表されるビスアゾ顔料を含有する。
Figure 0005438943
は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アラルキル基、または複素環基である。これらアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アラルキル基、複素環基は置換基を有していてもよく、有していなくてもよい。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロキシ基等が挙げられる。
アルキルチオ基としては、メチルチオ基、エチルチオ基等が挙げられる。
アリール基としては、フェニル基、トリル基、ビフェニル基、ナフチル基、3−エチルフェニル基、3−プロピルフェニル基、3−ブチルフェニル基、3−メトキシフェニル基、3−エトキシフェニル基等が挙げられる。
アラルキル基としては、ベンジル基、ナフチルメチル基等が挙げられる。
複素環基としては、フリル基、チエニル基等が挙げられる。
としては、置換基を有するアリール基、特に置換基を有するフェニル基が好ましい。
CpおよびCpは同一または異なるカプラー残基である。
ここで、「カプラー残基」とは、ビスアゾ顔料を得る際のジアゾ成分と、カプラー成分とのカップリング反応により、アゾ基に結合したカプラーの一部に相当する基のことである。
は水素原子またはアリール基である。アリール基としては、先に例示したアリール基が挙げられる。Xとしては、水素原子が好ましい。
mは0〜2の整数であり、nは0または1である。
電荷発生補助剤として上述したビスアゾ顔料を含有することで、チタニルフタロシアニン顔料粒子の周りにビスアゾ顔料粒子が付着するため、上述したチタニルフタロシアニンが有機溶媒中で凝集したり沈殿したりするのを抑制でき、有機溶媒中でのチタニルフタロシアニンの分散性が向上する。従って、感光層中においてチタニルフタロシアニンが均一に分散しやすくなり、優れた電荷発生機能を十分に発揮するので、高感度の感光体が得られるようになる。
本発明においては、ビスアゾ顔料以外の他の電荷発生補助剤を併用してもよい。
他の電荷発生補助剤としては、公知の電荷発生剤を用いることができる。具体的には、ナフタロシアニン顔料、スクアリウム化合物、ペリレン顔料等が挙げられる。他の電荷発生補助剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(正孔輸送剤)
正孔輸送剤としては、公知の正孔輸送剤を用いることができる。具体的には、ベンジジン系化合物、フェニレンジアミン系化合物、ナフチレンジアミン系化合物、フェナントリレンジアミン系化合物、オキサジアゾール系化合物、スチリル系化合物、カルバゾール系化合物、ピラゾリン系化合物、ヒドラゾン系化合物、トリフェニルアミン系化合物、インドール系化合物、オキサゾール系化合物、イソオキサゾール系化合物、チアゾール系化合物、チアジアゾール系化合物、イミダゾール系化合物、ピラゾール系化合物、トリアゾール系化合物、ブタジエン系化合物、ピレン−ヒドラゾン系化合物、アクロレイン系化合物、カルバゾール−ヒドラゾン系化合物、キノリン−ヒドラゾン系化合物、スチルベン系化合物、スチルベン−ヒドラゾン系化合物、およびジフェニレンジアミン系化合物等が挙げられる。正孔輸送剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(電子輸送剤)
電子輸送剤としては、公知の電子輸送剤を用いることができる。具体的には、キノン誘導体、アントラキノン誘導体、マロノニトリル誘導体、チオピラン誘導体、トリニトロチオキサントン誘導体、3,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン誘導体、ジニトロアントラセン誘導体、ジニトロアクリジン誘導体、ニトロアントアラキノン誘導体、ジニトロアントラキノン誘導体、テトラシアノエチレン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、ジニトロベンゼン、ジニトロアントラセン、ジニトロアクリジン、ニトロアントラキノン、ジニトロアントラキノン、無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロモ無水マレイン酸等が挙げられる。電子輸送剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(バインダ樹脂)
バインダ樹脂としては、公知のバインダ樹脂を用いることができる。具体的には、ビスフェノールZ型、ビスフェノールZC型、ビスフェノールC型、ビスフェノールA型等のポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、アクリル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、アルキド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリスルホン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂等の熱可塑性樹脂;シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂等の熱硬化性樹脂;エポキシアクリレート、ウレタン−アクリレート等の光硬化型樹脂等が挙げられる。バインダ樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(その他)
感光層には、電子写真特性に影響を与えない範囲で、公知の添加剤を含有していてもよい。添加剤としては、例えばレベリング剤、酸化防止剤、光安定剤、ラジカル捕捉剤、一重項クエンチャー、紫外線吸収剤等の劣化防止剤、軟化剤、可塑剤、表面改質剤、増量剤、増粘剤、分散安定剤、ワックス、アクセプター、ドナーなどが挙げられる。
(感光層の構造)
感光層は、上述した電荷発生剤、電荷発生補助剤、正孔輸送剤、電子輸送剤、およびバインダ樹脂を同一層に含有する単層構造である。
本発明においては、上述したチタニルフタロシアニンの含有量が、前記ビスアゾ顔料の含有量よりも多いことを特徴とする。これにより、チタニルフタロシアニンの分散性が十分となり、かつ、ビスアゾ顔料による影響が小さくなるため、高感度で、かぶりの発生を抑制できる。
チタニルフタロシアニンの含有量は、ビスアゾ顔料の含有量の1.1〜10倍が好ましく、1.5〜5倍がより好ましい。1.1倍未満であると、チタニルフタロシアニンに対してビスアゾ顔料の含有量が多くなり、かぶりが発生しやすくなる傾向にある。一方、10倍を超えると、チタニルフタロシアニンの凝集防止が十分でなくなり、チタニルフタロシアニンが凝集しやすくなり、かぶりが発生したり、感度が低下したりする傾向にある。
チタニルフタロシアニンの含有量は、バインダ樹脂100質量部に対して0.1〜20質量部が好ましく、0.5〜10質量部がより好ましい。なお、他の電荷発生剤を含有する場合、その含有量は、バインダ樹脂100質量部に対して0.1〜10質量部が好ましく、0.5〜5質量部がより好ましい。
ビスアゾ顔料の含有量は、バインダ樹脂100質量部に対して0.01〜10質量部が好ましく、0.1〜5質量部がより好ましい。
正孔輸送剤の含有量は、バインダ100質量部に対して20〜500質量部が好ましく、30〜200質量部がより好ましい。
電子輸送剤の含有量は、バインダ100質量部に対して5〜100質量部が好ましく、10〜80質量部がより好ましい。
感光層の厚さは、5〜100μmが好ましく、10〜50μmがより好ましい。
<下引き層>
本発明の感光体は、前記導電性基体と前記感光層との間に下引き層が形成されていてもよい。下引き層が形成された感光体は、リークの発生を効果的に抑制できる。
下引き層は、少なくとも酸化チタンとバインダ樹脂を含有する。酸化チタン含有することで、リークの発生を抑え適度に絶縁しつつ、電子写真感光体を露光した際に円滑に電流を流して抵抗の上昇を抑えることができる。
酸化チタンとしては、適度な絶縁性を付与できる観点から、ルチル型の酸化チタンが好ましい。
また、酸化チタンとしては、適度な絶縁性、塗布液への分散性が得られる観点から、アルミナとシリカで表面処理され、さらに有機ケイ素化合物で表面処理されたものを用いるのが好ましい。有機ケイ素化合物としては、例えばメチルハイドロジェンポリシロキサンが挙げられる。
表面処理の方法としては、公知の方法を用いることができるが、具体的には、アルミナとシリカで酸化チタンを表面処理した後、湿式法あるいは乾式法にて、有機ケイ素化合物と混合分散させ、解砕する方法が挙げられる。
酸化チタンは、平均一次粒子径が100nm以下であることが好ましく、より好ましくは10〜30nmである。平均一次粒子径が100nmを越えると、下引き層が白濁しやすくなる。その結果、光が乱反射しやすくなるので、下引き層の内部まで光が透過しにくくなる。そのため、下引き層の反射吸光度を測定しても、表面近傍のみを測定することとなるので、正確に反射吸光度を測定することが困難となる。
バインダ樹脂としては、感光層の説明において先に例示したバインダ樹脂の中から、1種以上を選択して使用することができる。
また、下引き層には、酸化チタン以外の無機粒子が含まれていてもよい。無機粒子としては、アルミニウム、鉄、銅、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジウム等が挙げられる。
下引き層中における酸化チタンの含有量は、バインダ樹脂100質量部に対して10〜1000質量部が好ましく、30〜400質量部がより好ましい。
また、下引き層が酸化チタン以外の無機粒子を含有する場合、その含有量は、バインダ樹脂100質量部に対して10〜500質量部が好ましく、30〜200質量部がより好ましい。
下引き層の厚さは、0.1〜10μmが好ましく、0.5〜5μmがより好ましい。
[単層型電子写真感光体の作製]
本発明の電子写真感光体は、例えば以下のようにして作製できる。
上述した電荷発生剤、電荷発生補助剤、正孔輸送剤、電子輸送剤、およびバインダ樹脂を有機溶媒に溶解または分散させて感光層用塗布液を調製し、該感光層用塗布液を導電性基体上に塗布し、乾燥させて、導電性基体上に感光層が形成された電子写真感光体を作製する。
感光層用塗布液の調製は、ロールミル、ボールミル、アトライタ、ペイントシェーカー、超音波分散機等を用いて、各成分を有機溶媒に溶解または分散させることによって行われる。
有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類;n−ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族系炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系炭化水素;ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類;ジメチルホルムアルデヒド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。有機溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
塗布方法は、ディップコート法、スプレーコート法、スピンコート法、バーコート法等の公知の方法が挙げられる。
乾燥装置としては、高温乾燥機、減圧乾燥機等が挙げられる。乾燥温度は、60〜150℃が好ましい。
なお、感光層を形成する前に、導電性基体上に下引き層を形成させてもよい。この場合、下引き層に含まれる各成分を上述した有機溶媒に溶解または分散させて下引き層用塗布液を調製し、該下引き層用塗布液を導電性基体上に塗布し、乾燥させて下引き層を形成すればよい。
塗布液の調製方法、塗布方法、乾燥条件等は、感光層を形成させる場合と同様である。
このようにして得られる電子写真感光体は、有機溶媒中における貯蔵安定性が良好で、有機溶媒中における結晶転移が起こりにくい特定のY型チタニルフタロシアニンを電荷発生剤として含有するので、高感度で電気特性に優れ、安定して高品質の画像を形成できる。
通常、Y型のチタニルフタロシアニンは、有機溶媒中で凝集したり沈殿したりしやすく、有機溶媒中での分散性が不十分であった。そのため、単層型の感光体を製造する場合、感光層中においてY型のチタニルフタロシアニンが均一に分散しにくくなり、優れた電荷発生機能が十分に発揮されず、感度の高い単層型の電子写真感光体が得られにくかった。
しかし、本発明であれば、有機溶媒中で該チタニルフタロシアニンが凝集したり沈殿したりするのを防止する目的で、特定のビスアゾ顔料を電荷発生補助剤として含有させるので、チタニルフタロシアニンの分散性が向上し、高感度な単層型の電子写真感光体を容易に製造できる。特に、単層型の電子写真感光体の場合、選択できるバインダ樹脂や有機溶媒の種類が積層型の感光体に比べて少ないため、チタニルフタロシアニンの分散性が低下しやすい傾向にあるが、本発明であれば、ビスアゾ顔料を含有させるので、バインダ樹脂や有機溶媒の種類に依存することなく、チタニルフタロシアニンの分散性を向上させることができる。
本発明の電子写真感光体を備えた画像形成装置は、感光体特性が良好であり、品質に優れた画像を形成できる。このような画像形成装置としては、例えば複写機、ファクシミリ、レーザービームプリンタ等が挙げられる。
以下、本発明について実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[チタニルフタロシアニン化合物の合成]
<合成例1>
アルゴン置換したフラスコ中に、1,3−ジイミノイソインドリン25gと、チタンテトラブトキシド22gと、ジフェニルメタン300gを加え、撹拌しながら150℃まで昇温した。
次いで、反応系から発生する蒸気を系外へ留去しながら215℃まで昇温した後、この温度を維持しつつ、さらに4時間、撹拌して反応させた。
反応終了後、150℃まで冷却した時点で反応混合物をフラスコから取り出し、ガラスフィルターによってろ別し、得られた固体をN,N−ジメチルホルムアミド、およびメタノールで順次洗浄した後、真空乾燥して、紫色の固体24gを得た。
(顔料化前処理)
得られた紫色の固体10gを、N,N−ジメチルホルムアミド100mL中に加え、撹拌しまがら130℃に加熱し、さらに2時間、撹拌処理を行った。
次いで、2時間経過した時点で加熱を停止し、23±1℃まで冷却した後、撹拌も停止し、この状態で12時間、反応液を静置して安定化処理を行った。
そして、安定化した後の反応液をガラスフィルターによってろ別し、得られた固体をメタノールで洗浄した後、真空乾燥して、チタニルフタロシアニン化合物の粗結晶9.85gを得た。
(顔料化処理)
得られたチタニルフタロシアニン化合物の粗結晶5gを、ジクロロメタンとトリフルオロ酢酸との混合溶媒(体積比4:1)100mLに加えて溶解した。
次いで、この溶液を、メタノールと水との混合貧溶媒(体積比1:1)中に滴下した後、室温で15分間撹拌し、さらに室温で30分間静置させることにより、再結晶させた。
その後、チタニルフタロシアニンの結晶を含む混合貧溶媒をガラスフィルターによってろ別し、得られた固体を洗浄液が中性になるまで水洗した後、乾燥させずに水が存在した状態で、クロロベンゼン200mL中に分散させて1時間、撹拌した。
そして、液をガラスフィルターによってろ別した後、得られた固体を50℃で5時間、真空乾燥させて、下記に示す無置換のチタニルフタロシアニン(21−1)の結晶(青色粉末)4.2gを得た。
なお、本発明において「室温」とは、18〜25℃のことである。
Figure 0005438943
《CuKα特性X線回折スペクトル》
合成例1で得られた、合成後60分以内のチタニルフタロシアニンの結晶0.5gを、X線回折装置(理学電機社製、「RINT1100」)のサンプルホルダーに充填して、CuKα特性X線回折スペクトルを測定した。これを初期測定とし、結果を図1に示す。
次いで、チタニルフタロシアニンの結晶0.5gをテトラヒドロフラン5g中に分散させ、温度23±1℃、相対湿度50〜60%の条件下、密閉系中で24時間、保管した後、テトラヒドロフランを除去して、初期測定と同様にしてCuKα特性X線回折スペクトルを測定した。これを再測定とし、結果を図2に示す。
なお、初期測定および再測定における測定条件は、以下の通りとした。
X線管球:Cu、
管電圧:40kV、
管電流:30mA、
スタート角度:3.0°、
ストップ角度:40.0° 、
走査速度:10°/分。
その結果、合成後60分以内のチタニルフタロシアニンの結晶は、図1に示すように、ブラッグ角度2θ±0.2°=9.5°、24.1°、および27.2°に強いピークを有するとともに26.2°にピークがないことから、Y型の結晶型を有することが確認された。
また、チタニルフタロシアニンの結晶をテトラヒドロフラン中に24時間、浸漬しても、図2に示すようにブラッグ角度2θ±0.2°=27.2°に最大ピークを有するとともに、26.2°にピークが発生していないことから、結晶はY型を維持しており、β型などの他の結晶型に転移していないことが確認された。
《示差走査熱量分析》
示差走査熱量計(理学電機社製、「TAS−200型、DSC8230D」)を用いて、合成例1で得られたチタニルフタロシアニンの結晶の示差走査熱量分析を行った。結果を図3に示す。なお、測定条件は、以下の通りとした。
サンプルパン:Al、
昇温速度:20℃/分以上。
その結果、チタニルフタロシアニンの結晶は、図3に示すように、吸着水の気化に伴う90℃付近のピーク以外は50℃〜400℃まで温度変化のピークを示さないことから、結晶転移を生じない安定したものであることが確認された。
<合成例2>
顔料化処理を行わなかった以外は、合成例1と同様にして、チタニルフタロシアニン(21−1)の結晶4.2gを得た。
合成例1で得られたチタニルフタロシアニンの結晶と同様にして、CuKα特性X線回折スペクトルの測定、および示差走査熱量分析を行った。CuKα特性X線回折スペクトルの初期測定の結果を図4に、再測定の結果を図5に、示差走査熱量分析の結果を図6に示す。
その結果、合成例2で得られたチタニルフタロシアニンの結晶は、図4に示すように初期測定ではブラッグ角度2θ±0.2°=27.2°に最大ピークを有していたが、図5に示すようにテトラヒドロフラン中に24時間、浸漬することによってブラッグ角度2θ±0.2°=27.2°のピークが小さくなり、代わって26.2°に強いピークが発生したことから、結晶がY型を維持できずにβ型に転移していることが確認された。
また、合成例2で得られたチタニルフタロシアニンの結晶を示差走査熱量分析したところ、図6に示すように、吸着水の気化に伴う90℃付近のピークの他に、247℃付近にピークを示しており、結晶転移を生じることが確認された。
[実施例1]
<単層型電子写真感光体の製造>
(下引き層の形成)
アルミナとシリカで表面処理した後、湿式分散しながらメチルハイドロジェンポリシロキサンにて表面処理した酸化チタン(テイカ社製、「SMT−022」、数平均一次粒子径10nm)を3質量部と、共重合ポリアミド樹脂 (ダイセルデグサ社製、「ダイアミドX4685」)1質量部とを、エタノール10質量部およびブタノール2質量部に、ビーズミルを用いて5時間、分散させた。その後、5μmのフィルタにてろ過し、下引き層用塗布液を調製した。
導電性基体として、直径30mm、全長246mmのアルミニウム製のドラム状基体に、得られた下引き層用塗布液をディップコート法にて塗布し、130℃、30分の条件で熱処理し、膜厚2.0μmの下引き層を形成した。
(感光層の形成)
バインダ樹脂として下記に示すポリカーボネート樹脂(3−1)100質量部と、電荷発生剤として合成例1で得られたチタニルフタロシアニン(21−1)の結晶3質量部と、電荷発生補助剤として下記に示すビスアゾ顔料(1−1)2.0質量部と、正孔輸送剤として下記に示す化合物(4−1)50質量部と、電子輸送剤として下記に示す化合物(5−1)40質量部と、レベリング剤(信越化学社製、「KF−96−50CS」)0.1質量部とを、有機溶媒としてテトラヒドロフラン420質量部に加えて、超音波分散機で溶解、分散させ感光層用塗布液を調製した。
得られた感光層用塗布液を20日間、室温で静置した後、下引き層上にディップコート法にて塗布し、130℃、40分の条件で熱風乾燥し、膜厚28μmの感光層を形成して、単層型電子写真感光体を製造した。
Figure 0005438943
Figure 0005438943
Figure 0005438943
Figure 0005438943
<評価1>
(明電位の測定)
得られた単層型電子写真感光体を静電式複写装置(京セラミタ社製、「FS−1010」)に設置し、+400Vに帯電して、波長780nmの赤色半導体レーザー光で露光したときの表面電位(明電位)を測定した。この波長は780nmである。結果を表1に示す。なお、明電位の値は、大きくなるに連れて電子写真感光体の感度が劣る傾向にあり、本発明においては+80V以下の場合を合格とする。
(画像評価)
明電位の測定と同様にして単層型電子写真感光体を静電式複写装置に設置し、高温高湿環境下(温度35℃、相対湿度85%)にて白紙画像を20枚印刷した。10枚目の白紙画像について、マクベス反射濃度計(グレタグマクベス社製、「SPM−50」)を用いて濃度FD値を測定した。同様にして、未出力の白紙画像における濃度FD値を測定し、濃度FD値から濃度FD値を引き、FD値(かぶり値)とした。結果を表1に示す。判定は、FD値が0.005以下の場合を「◎」、0.005より大きく0.010以下の場合を「○」、0.010より大きい場合を「×」とし、「◎」と「○」を合格とした。
<評価2>
(明電位の測定)
評価1で用いた静電式複写装置を、レーザー波長を650nmにし、光量を2.0μJ/cmに改造した改造機を用いた以外は、評価1と同様にして明電位を測定した。結果を表1に示す。
(画像評価)
評価2で用いた改造機を使用した以外は、評価1と同様にして画像評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例2〜13]
表1に示すポリカーボネート樹脂、ビスアゾ顔料、正孔輸送剤、電子輸送剤を用い、ビスアゾ顔料の含有量を表1に示す値に変更した以外は、実施例1と同様にして単層型電子写真感光体を製造し、評価を行った。結果を表1に示す。
なお、ポリカーボネート樹脂(3−2)、ビスアゾ顔料(1−2)〜(1−3)、正孔輸送剤(4−2)〜(4−4)、および電子輸送剤(5−2)〜(5−4)は、以下に示す化合物を用いた。
Figure 0005438943
Figure 0005438943
Figure 0005438943
Figure 0005438943
[実施例14]
下引き層を形成させなかった以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例1]
ビスアゾ顔料を用いなかった以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例2]
ビスアゾ顔料(1−1)の含有量を表1に示す値に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例3]
電荷発生剤として、合成例2で得られたチタニルフタロシアニン(2−1)を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 0005438943
表1から明らかなように、各実施例で得られた単層型電子写真感光体は、明電位の値が+80V以下であり、感度に優れていた。また、FD値が低く、高品質の画像を形成できた。特に、下引き層が形成した単層型電子写真感光体は、FD値が低く、高品質の画像を形成するのに好適である。
一方、比較例1で得られた単層型電子写真感光体は、明電位およびFD値が実施例に比べて高く、感度が劣っていた。これは、感光層にビスアゾ顔料が含まれていないので、感光層用塗布液中での電荷発生剤(チタニルフタロシアニン)の分散性が低下し、感光層中においてチタニルフタロシアニンが均一に分散しにくくなり、その結果、優れた電荷発生機能が十分に発揮されなかったことによるものと考えられる。
比較例2で得られた単層型電子写真感光体は、ビスアゾ顔料の含有量がチタニルフタロシアニンの含有量よりも多かったため、FD値が高く、かぶりが発生しやすかった。
比較例3で得られた単層型電子写真感光体は、明電位およびFD値が実施例に比べて高く、感度が劣っていた。これは、電荷発生剤として用いたチタニルフタロシアニンが感光層用塗布液の貯蔵によって、その結晶の型がY型からβ型に転移したため、得られた単層型電子写真感光体の感度が低下したものと考えられる。
合成例1で得られたチタニルフタロシアニンの結晶の、合成直後の時点でのCuKα特性X線回折スペクトルを示すグラフである。 合成例1で得られたチタニルフタロシアニンの結晶をテトラヒドロフラン中に24時間、浸漬した後、再び測定したCuKα特性X線回折スペクトルを示すグラフである。 合成例1で得られたチタニルフタロシアニンの結晶を示差走査熱量分析した結果を示すグラフである。 合成例2で得られたチタニルフタロシアニンの結晶の、合成直後の時点でのCuKα特性X線回折スペクトルを示すグラフである。 合成例2で得られたチタニルフタロシアニンの結晶をテトラヒドロフラン中に24時間、浸漬した後、再び測定したCuKα特性X線回折スペクトルを示すグラフである。 合成例2で得られたチタニルフタロシアニンの結晶を示差走査熱量分析した結果を示すグラフである。

Claims (5)

  1. 導電性基体上に、電荷発生剤、電荷発生補助剤、正孔輸送剤、電子輸送剤、バインダ樹脂を含有する感光層を備えた単層型電子写真感光体であって、
    前記電荷発生剤として、CuKα特性X線回折スペクトルにおいて、少なくともブラッグ角2θ±0.2°=27.2°に最大ピークを有し、かつ、前記感光層を形成する塗布液に使用する有機溶媒中に24時間浸漬した後のCuKα特性X線回折スペクトルにおいて、少なくともブラッグ角2θ±0.2°=27.2°に最大ピークを有するとともに、26.2°にピークを有さないチタニルフタロシアニンを含有し、
    前記電荷発生補助剤として、下記一般式(1)で表されるビスアゾ顔料を含有し、
    かつ、前記ビスアゾ顔料の含有量が、前記チタニルフタロシアニンの含有量に対して質量比で1/3以上2.5/3以下であることを特徴とする単層型電子写真感光体。
    Figure 0005438943
    式(1)中、Aは水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アラルキル基、または複素環基であり、CpおよびCpは同一または異なるカプラー残基であり、Xは水素原子またはアリール基であり、mは0〜2の整数であり、nは0または1である。
  2. 前記導電性基体と前記感光層の間に、下引き層を備えたことを特徴とする請求項1に記載の単層型電子写真感光体。
  3. 前記下引き層が、少なくとも酸化チタンとバインダ樹脂を含有することを特徴とする請求項2に記載の単層型電子写真感光体。
  4. 前記酸化チタンがアルミナとシリカで表面処理され、さらに有機ケイ素化合物で表面処理されていることを特徴とする請求項3に記載の単層型電子写真感光体。
  5. 前記チタニルフタロシアニンが、下記(a)または(b)に示す特性を有することを特徴とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の単層型電子写真感光体。
    (a):示差走査熱量分析において、吸着水の気化に伴うピーク以外は、50℃以上400℃以下の範囲内にピークを有さないこと。
    (b):示差走査熱量分析において、吸着水の気化に伴うピーク以外は、50℃以上200℃未満の範囲内にピークを有さず、かつ、200℃以上400℃以下の範囲内に1つのピークを有すること。
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