JP4891010B2 - 積層型電子写真感光体、その製造方法および下引き層塗布液 - Google Patents
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Description
有機系感光体の中でも特に電荷発生層および電荷輸送層よりなる積層型の感光体は、材料として選択できる有機化合物の種類が豊富で、高感度、高耐刷の感光体が得られており、また安全性の面でも無公害な材料を選択できる点においても極めて有用である。
また、前記特許文献5において表面処理をした酸化チタンを用いた場合、高温、および低温環境下での初期の画像特性と残留電位は改善されているが、低温低湿環境において、耐久評価を行うと、感度が悪くなるという問題があった。
本発明の課題は、低温低湿下での明電位変化の抑制と高温高湿下でのかぶりを改善できる積層型電子写真感光体を提供することにある。
(2)前記電荷発生層が、少なくとも電荷発生剤、結着樹脂および有機溶媒からなる電荷発生層形成用組成物を用いて形成され、前記有機溶媒は、プロピレングリコールモノアルキルエーテルとこれとは異なる他の溶剤との混合溶媒であることを特徴とする(1)に記載の積層型電子写真感光体。
(3)前記他の溶剤が沸点60〜105℃である環状エーテル化合物であることを特徴とする(2)に記載の積層型電子写真感光体。
本発明の下引き層を得るために用いる塗布液の作製等について説明する。下引き層は主として、有機ケイ素化合物で表面処理をした酸化チタンとバインダー樹脂で構成されるが、必要に応じて、他の表面処理をした酸化チタン、有機ケイ素化合物で表面処理をしない酸化チタン、酸化防止剤、添加剤、導電剤等を加えても良い。本発明にかかる酸化チタンは、アルミナおよびシリカで表面処理をして得た酸化チタンに、さらに有機ケイ素化合物で表面処理をした酸化チタンを用いる。前記有機ケイ素化合物の表面処理において、酸化チタンの表面での前記有機ケイ素化合物の重量割合がJIS−K−5101−15に基づく測定により4〜9.5重量%であることを特徴とする。前記重量割合の範囲内であれば、酸化チタンの分散性と、電気絶縁性とのバランスが良好になり、低温低湿下においても明電位が向上し、高温高湿下でのかぶりが生じない。前記有機ケイ素化合物の重量割合が4重量%未満の場合、酸化チタンの分散性が悪くなり、または9.5重量%を超えると電気性能を悪化させ残留電位上昇を生じさせる。一方、前記有機ケイ素化合物で表面処理をした酸化チタンは、有機ケイ素化合物で表面処理をしない酸化チタンと共に用いるのが好ましい。その混合比は、5:1〜1:1の範囲で用いるのがよい。より好ましくは4:1〜2:1である。
アルミナ、シリカおよび有機ケイ素化合物により表面処理する酸化チタンは、アルミナ、シリカおよび有機ケイ素化合物と酸化チタンを粉砕機の中に計量しながら供給して被覆する乾式処理での方法、あるいは適当な溶剤に溶解したアルミナ、シリカまたは有機ケイ素化合物溶液を酸化チタンスラリーに加え、これらが均一に付着されるまでよく掻きまぜて、その後乾燥させる湿式処理での方法で作製することができる。好ましくは湿式処理による方法を用いるのがよく、これにより均一な表面処理ができる。
湿式処理での表面処理方法としては、湿式メディア分散型装置を用いて表面処理することもできる。湿式メディア分散型装置を用いることで、強い分散をかけて凝集粒子を分散し、均一でしかもより微細な表面処理された酸化チタン粒子を製造することができる。湿式メディア分散型装置とは、容器内にメディアとしてビーズを充填し、さらに回転軸と垂直に取り付けられた攪拌ディスクを高速回転させることにより、酸化チタンの凝集粒子を砕いて粉砕、分散する工程を有する装置であり、その構成としては、酸化チタン粒子に表面処理を行う際に、酸化チタン粒子を十分に分散させ、かつ表面処理できる形式であれば問題なく、例えば、縦型、横型、連続式・回分式など、種々の様式が採用できる。これら分散型装置は、ボール、ビーズ等の粉砕媒体(メディア)を使用して衝撃圧壊、摩擦、専断、ズリ応力等により微粉砕、分散が行われる。
上記湿式メディア分散型装置で用いるビーズとして、アルミナ、ガラス、ジルコン、ジルコニア、スチール、フロント石などを原材料としたボールが使用可能であるが、特にジルコニア製やジルコン製が好ましい。また、ビーズの大きさとしては、直径0.3〜2.0mm程度が好ましい。
したがって、中間層に含まれる酸化チタンの平均1次粒子径を10〜30nmの範囲内の値とすることが好ましく、10〜15nmの範囲内の値とすることがより好ましい。平均1次粒子径は、TEM写真からの測定によって50個以上の酸化チタンを計測し、平均することで求めた値である。
酸化チタンは結晶質、非晶質いずれも使用できるが、結晶質の場合、その結晶型はアナタース、ルチル、ブルッカイトのいずれでも良いが、ルチルが一般的に用いられる。
前記有機ケイ素化合物としては、メチルハイドロジェンポリシロキサンやジメチルポリシロキサン等のシロキサン化合物が好ましく、特にメチルハイドロジェンポリシロキサンが、特性および溶液安定性の面で好ましい。表面処理をする有機ケイ素化合物の量は酸化チタンの粒径にもよるが、例えば平均1次粒子径10nmの酸化チタンの場合は、酸化チタンに対して1〜15重量%程度に調整する。より好ましくは、3〜11重量%である。
バインダー樹脂としては、ポリアミド樹脂、共重合ナイロン、ポリビニルアルコール、ポリウレタン、ポリエステル、エポキシ、フェノール樹脂、カゼイン、セルロース、ゼラチン等が知られている。好ましくは、ポリアミド樹脂や共重合ナイロンが用いられる。
ここで、中間層に含まれる酸化チタンの添加量を、結着樹脂100重量部に対して、150〜350重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このように構成することにより、酸化チタンの分散性と、電気絶縁性とのバランスが良好になって、高温高湿下でのかぶりの発生をさらに少なくすることができるためである。
したがって、酸化チタンの分散性と、電気絶縁性とのバランスがさらに良好になることから、中間層に含まれる酸化チタンの添加量を、結着樹脂100重量部に対して、180〜320重量部の範囲内の値とすることがより好ましく、200〜300重量部の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
次に、本発明の電荷発生層を得るために用いる電荷発生剤等について説明する。電荷発生層は、電荷発生剤と後述のバインダーを他の添加剤や適当な溶剤と共に、ロールミル、ボールミル、アトライタ、ペイントシェーカー、超音波分散機などを用いて混合して分散液を調製し、この分散液を導電性支持体上に公知の手段により塗布乾燥して得ることができる。本発明にかかる電荷発生層は、前記溶剤として、後述の溶剤を用いることができるが、特にプロピレングリコールモノアルキルエーテル、好ましくはプロピレングリコールモノメチルエーテルとテトラヒドロフラン(以下、THFともいう。)とを混合して用いるのが好ましい。電荷発生剤とバインダーの割合は、特に制限はないが、一般には電荷発生剤100重量部に対し、5〜500重量部、好ましくは20〜300重量部のバインダーを使用する。また電荷発生層は上記電荷発生剤の蒸着膜であってもよい。電荷発生層の膜厚は、0.05〜5μmがこのましく、より好ましくは0.1〜2μmになるようにする。
電荷輸送層中の電荷輸送剤としては、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリアセナフチレン等の高分子化合物、又は各種ピラゾリン誘導体、オキサゾール誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、アリールアミン誘導体等の低分子化合物が使用できる。
電荷輸送層は、上記電荷発生層の上に、前記電荷輸送剤を後述するバインダーとその他の添加剤および適当な溶剤と共に、ロールミル、ボールミル、アトライタ、ペイントシェーカー、超音波分散機などを用いて混合して分散液を調製し、この分散液を公知の手段により塗布乾燥して得ることができる。電荷輸送剤とバインダーの割合は、特に制限はないが、バインダ樹脂100重量部に対して正孔輸送剤を10〜500重量部、特に30〜200重量部の割合で含有させるのがよい。また、正孔輸送剤と電子輸送剤を併用する場合は、その総量がバインダ樹脂100重量部に対して10〜500重量部、特に30〜200重量部の割合で含有させるのがよい。電荷輸送層の膜厚は通常は10〜50μm、好ましくは15〜35μmの範囲で使用される。
前記電荷発生剤または電荷輸送剤と共に用いるバインダーとしては、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ビニルアルコール、エチルビニルエーテル等のビニル化合物の重合体及び共重合体、ポリビニルアセタール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、セルロースエーテル、フェノキシ樹脂、ケイ素樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
前記分散液を調製するための溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノールなどのアルコール類、n‐ヘキサン、オクタン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸メチルなどのエステル類、ジメチルホルムアルデヒド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどが挙げられる。これらの溶剤は単独で使用するほか、2種以上を混合して用いてもよい。電荷発生剤の溶剤としては、プロピレングリコールモノメチルエーテルとテトラヒドロフランとを混合して用いるのが好ましい。また、電荷輸送剤の溶剤としては、テトラヒドロフラン単独で用いるのが好ましい。さらに、電荷発生剤および電荷輸送剤の分散性、感光体表面の平滑性を良くするために、界面活性剤、レベリング剤などを使用してもよい。
導電性支持体としては、導電性を有する各種の材料が使用可能であり、例えばアルミニウム、鉄、銅、スズ、白金、銀、バナジウム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタン、ニッケル、パラジウム、インジウム、ステンレス鋼、真鍮などの金属単体、上記金属が蒸着もしくはラミネートされたプラスチック材料、さらにヨウ化アルミニウム、酸化スズ、酸化インジウムなどで被覆されたガラスなどが挙げられる。導電性支持体は、使用する画像形成装置の構造に合わせてドラム状、シート状などの形態で使用される。この導電性支持体は充分な機械的強度を有しているのが好ましい。
(実施例1)
<酸化チタンの作製>
酸化チタン粒子としてシリカとアルミナで表面処理された酸化チタンMT−05(平均1次粒子径10nm:テイカ社製)10重量部に対し、有機ケイ素化合物として、メチルハイドロジェンポリシロキサン4.8重量部およびトルエン50重量部を混合して懸濁液とし、攪拌機で20分間攪拌し、混合した酸化チタンスラリーを得た。前記スラリーをニーダ(混錬機)に投入して減圧加熱を行って溶媒を除去し、表面処理された酸化チタン粒子を得た。この酸化チタン粒子を更に150℃の温度でキュアリング(熱処理)を行い、メチルハイドロジェンポリシロキサンで表面処理された酸化チタン粒子を作製した。得られた酸化チタンの表面のメチルハイドロジェンポリシロキサンの重量割合は、下記測定法により、4.0重量%であった。
(表面処理量の測定)
メチルハイドロジェンポリシロキンサンの酸化チタンへの表面処理量は、JIS規格(JIS−K−5101−15:2004)に従い、温度600℃で強熱した後の残分を質量分率にて求めることにより導き出した。
以下に、具体的な測定方法を説明する。
a)まず、メチルハイドロジェンポリシロキサンによって表面処理された酸化チタン粒子を、乾燥器中で、105℃で2時間乾燥した後、デシケータ中で常温まで放熱した。
b)次いで、乾燥後の酸化チタン粒子2gを、磁器るつぼに入れ、質量を計測した。
c)次いで、質量を計測した後の酸化チタン粒子を、ガスバーナーを用いて600℃で1時間強熱した。
d)次いで、強熱後の磁器るつぼをデシケータ中で常温まで放冷した。
e)次いで、強熱及び冷却後の酸化チタン粒子の質量を計測した。
f)そして、測定される酸化チタン粒子の質量が一定になるまで工程c)及びd)を繰り返した。
g)次に、下記式(1)で表される計算を行い、強熱残分I(重量%)を算出した。
h)そして、下記式(2)で表される計算を行い、酸化チタン表面のメチルハイドロジェンポリシロキサンの重量割合S(重量%)とした。
なお、得られた結果は表2に示す。
アルゴン置換したフラスコ中に、o-フタロニトリル25gと、チタンテトラブトキシド28gと、キノリン300gとを加え、攪拌しつつ150℃まで昇温した。
次に、反応系から発生する蒸気を系外へ留去しながら215℃まで昇温した後、この温度を維持しつつ、さらに2時間、攪拌して反応させた。
反応終了後、150℃まで冷却した時点で反応混合物をフラスコから取り出し、ガラスフィルターによってろ別し、得られた固体をN,N-ジメチルホルムアミド、およびメタノールで順次洗浄したのち真空乾燥して、青紫色の固体24gを得た(顔料化前処理)。
上記チタニルフタロシアニン化合物の合成で得られた青紫色の固体10gを、N,N−ジメチルホルムアミド100mL中に加え、攪拌しつつ130℃に加熱して2時間、攪拌処理を行った。
次に、2時間経過した時点で加熱を停止し、23±1℃まで冷却した後、攪拌も停止し、この状態で12時間、液を静置して安定化処理を行った。そして安定化された液をガラスフィルターによってろ別し、得られた固体をメタノールで洗浄した後、真空乾燥して、チタニルフタロシアニン化合物の粗結晶9.83gを得た。
(顔料化処理)
上記顔料化前処理で得られたチタニルフタロシアニンの粗結晶5gを、濃硫酸100mLに加えて溶解した。そして、この溶液を氷冷下の水中に滴下した後、室温で15分間攪拌し、さらに23±1℃付近で30分間、静置して再結晶させた。
次に、上記液をガラスフィルターによって濾別し、得られた固体を洗浄液が中性になるまで水洗した後、乾燥させずに水が存在した状態で、クロロベンゼン200mL中に分散させて50℃に加熱して10時間、攪拌した。そしてこの液をガラスフィルターによって濾別した後、得られた固体を50℃で5時間、真空乾燥させて、チタニルフタロシアニンの結晶(青色粉末)4.1gを得た。
上記で得たチタニルフタロシアニンは、初期および1,3-ジオキソランまたはテトラヒドロフラン中に7日間、浸漬しても、ブラッグ角度2θ±0.2°=7.4°および26.2°にピークが発生していないこと、および吸着水の気化に伴なう90℃付近のピーク以外は50℃から400℃まで温度変化のピークを示さないことを確認した。
前記チタニルフタロシアニンは、下記式で表される。
前記メチルハイドロジェンポリシロキサンで表面処理(以下、2次表面処理ともいう。)して得た酸化チタン2.4質量部と、2次表面処理をしない酸化チタン粒子としてMT05(平均1次粒子径10nm:テイカ社製)1.2質量部と、バインダー樹脂として6,12,66,610四元共重合ポリアミド樹脂(アミランCM8000:東レ製)1重量部とを、メタノール6.5重量部およびブタノール5.5重量部をペイントシェーカーを用いて10時間分散させ、下引き層用塗布液を調製した。
得られた下引き層用塗布液を孔径5μmのフィルタにてろ過した後、導電性支持体として直径30mm、全長238.5mmのアルミニウム製のドラム状支持体にディップコート法にて塗布し、130℃で30分間熱処理し、膜厚2μmの下引き層を得た。
電荷発生剤として上記で製造したチタニルフタロシアニン1重量部、バインダ樹脂としてポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5:積水化学工業)1重量部、分散媒としてテトラヒドロフラン60重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテル20重量部を混合し、ボールミルにて48時間分散させ、電荷発生層用の塗布液を作製した。得られた塗布液を、孔径3μmのフィルタにてろ過した後、上記で作製した下引き層上にディップコート法にて塗布し、80℃で5分間乾燥させて、膜厚0.3μmの電荷発生層を得た。
電荷輸送剤としてスチルベン化合物(HTM−1)70重量部と、バインダ樹脂としてポリカーボネート樹脂(TS2020:帝人化成製)100重量部と、溶剤としてテトラヒドロフラン460重量部とを混合溶解し、電荷輸送層用塗布液を調製した。
調製した電荷輸送層用塗布液を、電荷発生層用塗布液と同様にして電荷発生層上に塗布し、130℃にて30分間乾燥し、膜厚20μmの電荷輸送層を形成し、積層型電子写真
感光体を作製した。
前記HTM−1は下記式で表される。
2次表面処理して得た酸化チタン2.4質量部を1.2質量部に代えた以外は、実施例1と同様にして、感光体を作製した。
(実施例3)
メチルハイドロジェンポリシロキサン4.8重量部を8.0質量部に代えた以外は、実施例1と同様にして、感光体を作製した。酸化チタン表面のメチルハイドロジェンポリシロキサンの重量割合は、6.0重量%であった。
(実施例4)
メチルハイドロジェンポリシロキサン4.8重量部を8.0質量部に代え、2次表面処理して得た酸化チタン2.4質量部を1.2質量部に代えた以外は、実施例1と同様にして、感光体を作製した。酸化チタン表面のメチルハイドロジェンポリシロキサンの重量割合は、6.0重量%であった。
(実施例5)
メチルハイドロジェンポリシロキサン4.8重量部を10.5質量部に代えた以外は、実施例1と同様にして、感光体を作製した。酸化チタン表面のメチルハイドロジェンポリシロキサンの重量割合は、9.5重量%であった。
(実施例6)
メチルハイドロジェンポリシロキサン4.8重量部を10.5質量部に、2次表面処理して得た酸化チタン2.4質量部を1.2質量部に代えた以外は、実施例1と同様にして、感光体を作製した。酸化チタン表面のメチルハイドロジェンポリシロキサンの重量割合は、9.5重量%であった。
(比較例1)
メチルハイドロジェンポリシロキサン4.8重量部を8.0質量部に、2次表面処理して得た酸化チタン2.4質量部を1.2質量部に代え、MT05を用いない以外は、実施例1と同様にして、感光体を作製した。酸化チタン表面のメチルハイドロジェンポリシロキサンの重量割合は、6.0重量%であった。
(比較例2)
メチルハイドロジェンポリシロキサン4.8重量部を10.5質量部に、2次表面処理して得た酸化チタン2.4質量部を1.2質量部に代え、MT05を用いない以外は、実施例1と同様にして、感光体を作製した。酸化チタン表面のメチルハイドロジェンポリシロキサンの重量割合は、9.5重量%であった。
(実施例7)
メチルハイドロジェンポリシロキサン4.8重量部を8.0質量部に、2次表面処理して得た酸化チタン2.4質量部を1.2質量部に代え、プロピレングリコールモノメチルエーテルを用いない以外は、実施例1と同様にして、感光体を作製した。酸化チタン表面のメチルハイドロジェンポリシロキサンの重量割合は、6.0重量%であった。
(比較例3)
メチルハイドロジェンポリシロキサン4.8質量部を2.5質量部に、2次表面処理して得た酸化チタン2.4質量部を1.2質量部に代え、MT05を用いない以外は、実施例1と同様にして、感光体を作製した。酸化チタン表面のメチルハイドロジェンポリシロキサンの重量割合は、1.0重量%であった。
(比較例4)
メチルハイドロジェンポリシロキサン4.8質量部を2.5質量部に代えた以外は、実施例1と同様にして、感光体を作製した。酸化チタン表面のメチルハイドロジェンポリシロキサンの重量割合は、1.0重量%であった。
(比較例5)
メチルハイドロジェンポリシロキサン4.8質量部を2.5質量部に、2次表面処理して得た酸化チタン2.4質量部を1.2質量部に代えた以外は、実施例1と同様にして、感光体を作製した。酸化チタン表面のメチルハイドロジェンポリシロキサンの重量割合は、1.0重量%であった。
(比較例6)
2次表面処理して得た酸化チタンを用いないこと以外は、実施例1と同様にして、感光体を作製した。すなわち、ここでは、メチルハイドロジェンポリシロキサンによる処理をしない酸化チタンを用いた。
(比較例7)
メチルハイドロジェンポリシロキサン4.8質量部を3.5質量部に、2次表面処理して得た酸化チタン2.4質量部を1.2質量部に代え、MT05を用いない以外は、実施例1と同様にして、感光体を作製した。酸化チタン表面のメチルハイドロジェンポリシロキサンの重量割合は、2.0重量%であった。
(比較例8)
メチルハイドロジェンポリシロキサン4.8重量部を6.0質量部に、2次表面処理して得た酸化チタン2.4質量部を1.2質量部に代えた以外は、実施例1と同様にして、感光体を作製した。酸化チタン表面のメチルハイドロジェンポリシロキサンの重量割合は、3.5重量%であった。
(比較例9)
2次表面処理する酸化チタンの平均粒子径を35nmとし、メチルハイドロジェンポリシロキサン4.8重量部を9.0質量部に代えた以外は、実施例1と同様にして、感光体を作製した。酸化チタン表面のメチルハイドロジェンポリシロキサンの重量割合は、6.0重量%であった。
(比較例10)
2次表面処理する酸化チタンの平均粒子径を35nmとし、メチルハイドロジェンポリシロキサン4.8重量部を12.0質量部に代えた以外は、実施例1と同様にして、感光体を作製した。酸化チタン表面のメチルハイドロジェンポリシロキサンの重量割合は、9.8重量%であった。
(比較例11)
メチルハイドロジェンポリシロキサン4.8重量部を12.0質量部に、2次表面処理して得た酸化チタン2.4質量部を1.2質量部に代え、MT05を用いない以外は、実施例1と同様にして、感光体を作製した。酸化チタン表面のメチルハイドロジェンポリシロキサンの重量割合は、10.0重量%であった。
(比較例12)
メチルハイドロジェンポリシロキサン4.8重量部を12.0質量部に代えた以外は、実施例1と同様にして、感光体を作製した。酸化チタン表面のメチルハイドロジェンポリシロキサンの重量割合は、10.0重量%であった。
(比較例13)
メチルハイドロジェンポリシロキサン4.8重量部を12.0質量部に代え、2次表面処理して得た酸化チタン2.4質量部を1.2質量部に代えた以外は、実施例1と同様にして、感光体を作製した。酸化チタン表面のメチルハイドロジェンポリシロキサンの重量割合は、10.0重量%であった。
沖電気社製プリンタ(Microline−22)に、前記作製した実施例1〜7および比較例1〜13の感光体のいずれかを搭載して、画像かぶりおよび耐久性の評価試験を行った。画像かぶり評価は高温高湿(室温35℃/相対湿度85%)環境下で白紙の出力により、電位変化は低温低湿(室温10℃/相対湿度20%)環境下で1500枚の出力により、以下の測定方法および評価基準に基づいて評価を行い、これらの結果を表2に示した。
画像かぶりは、白紙を出力して白紙上のかぶりの発生有無を目視により確認し、かぶりが発生していない場合を○、わずかなかぶりはあるが実用上問題のない場合を△、多くのかぶりが発生した場合を×とした。耐久性は、明電位部の電位変化が0〜−5の場合を○、−6〜ッ10の場合を△、−11〜の場合を×とした。
総合評価は画像かぶりと電位変化の結果の両方が○の場合を○、いずれか一方が△で一方が○の場合を△、両方が△の場合およびいずれか一方が×の場合を×とした。
以上の結果から、本発明の積層型感光体は、非常に優れた性能を有していると判断できる。
Claims (3)
- 導電性支持体上に下引き層と電荷発生層そして電荷輸送層とが順次形成された積層型電子写真感光体であって、
前記下引き層は結着樹脂と、少なくとも1種の酸化チタンを含有し、
該酸化チタンは、平均1次粒子径が10〜30nmであり、
アルミナおよびシリカで表面処理した後、有機ケイ素化合物を用いて表面処理をした酸化チタンに加えて、有機ケイ素化合物で表面処理をしていない酸化チタンを含有しており、
前記有機ケイ素化合物の表面処理において、酸化チタンの表面での前記有機ケイ素化合物の重量割合がJIS−K−5101−15に基づく測定により4〜9.5重量%であることを特徴とする積層型電子写真感光体。 - 前記電荷発生層が、少なくとも電荷発生剤、結着樹脂および有機溶媒からなる電荷発生層形成用組成物を用いて形成され、前記有機溶媒は、プロピレングリコールモノアルキルエーテルとこれとは異なる他の溶剤との混合溶媒であることを特徴とする請求項1記載の積層型電子写真感光体。
- 前記他の溶剤が沸点60〜105℃である環状エーテル化合物であることを特徴とする請求項2記載の積層型電子写真感光体。
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