JP2000155434A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JP2000155434A
JP2000155434A JP10329980A JP32998098A JP2000155434A JP 2000155434 A JP2000155434 A JP 2000155434A JP 10329980 A JP10329980 A JP 10329980A JP 32998098 A JP32998098 A JP 32998098A JP 2000155434 A JP2000155434 A JP 2000155434A
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JP
Japan
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general formula
photosensitive layer
compound
charge
electrophotographic photoreceptor
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JP10329980A
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English (en)
Inventor
Kaoru Tadokoro
薫 田所
Masayuki Shiyoji
正幸 所司
Michihiko Nanba
通彦 南場
Tomoyuki Shimada
知幸 島田
Chiaki Tanaka
千秋 田中
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速複写機用としてはもちろんレーザープリ
ンター用としても実用に供し得る高感度電子写真感光体
を提供すること。 【解決手段】 電荷発生物質として、下記一般式(1)
で示され、しかも該一般式(1)中A、B、D、Eの少
なくとも1つはA2で、且つ少なくとも1つはA1であ
るテトラアザポルフィリン化合物を必須成分として含有
する感光層を導電性支体上に設ける。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真用の感光
体に関し、更に詳しくは光を照射したとき電荷担体を発
生する物質(以下「電荷発生物質」という)として、新
規なテトラアザポルフィリン化合物を含有する感光層を
設けた電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式において使用される
感光体の光導電性素材として用いられているものに、セ
レン、硫化カドミウム、酸化亜鉛などの無機物質があ
る。ここにいう「電子写真方式」とは一般に、光導電性
の感光体をまず暗所で、例えばコロナ放電によって帯電
せしめ、次いで像露光し、露光部のみの電荷を選択的に
逸散せしめて静電潜像を得、この潜像部を染料、顔料な
どの着色剤と高分子物質とから構成される検電微粒子
(トナー)で現像して可視画像を形成するようにした画
像形成法の一つである。このような電子写真方式におい
て感光体に要求される基本的な特性としては、(1)暗
所で適当な電位に帯電できること、(2)暗所において
電荷の逸散が少ないこと、(3)光照射によって速やか
に電荷を散逸せしめ得ること、などが挙げられる。
【0003】ところで、前記の無機物質はそれぞれが多
くの長所を持っていると同時に、様々な欠点を持ってい
るのが現状である。例えば、セレン感光体は製造する条
件が難しく、製造コストが高かったり、可撓性がないた
めにベルト状に加工することが困難であり、また熱や機
械的な衝撃に鋭敏なため取り扱いに注意を要するなどの
欠点がある。硫化カドミウムや酸化亜鉛は、結合剤とし
ての樹脂に分散されて感光体として用いられているが、
平滑性、硬度、引っ張り強度、耐摩擦性などの機械的な
欠点があるためにそのままでは反復して使用することが
できない。
【0004】近年、これら無機物質の欠点を排除するた
めにいろいろな有機物質を用いた電子写真感光体が提案
され、実用に供されているものもある。例えば、ポリ−
N−ビニルカルバゾールと2,4,7−トリニトロフル
オレン−9−オンとからなる感光体(米国特許第348
4237号明細書に記載)、ポリ−N−ビニルカルバゾ
ールをピリリウム塩系色素で増感してなる感光体(特公
昭48−25658号公報に記載)、有機顔料を主成分
とする感光体(特開昭47−37543号に記載)、染
料と樹脂とからなる共晶錯体を主成分とする感光体(特
開昭47−10735号公報に記載)などがその代表的
なものである。とりわけ、有機顔料の薄膜を導電性支持
体上に形成し(電荷発生層)、この上に電荷輸送物質を
主体とする層(電荷輸送層)を形成した積層型の感光体
が、従来の有機系の感光体に比べ高い感度を示すこと、
及びその材料のバリエーションの豊富さとから活発に研
究がなされている。
【0005】他方、複写業界などにおいては、近年、編
集機能及び複合処理機能が要請されるようになり、これ
に伴ってノンインパクトプリンター技術が展開し、レー
ザープリンター、レーザーファクシミリ、デジタル複写
機等に見られるデジタル方式の記録装置が広く普及しつ
つある。デジタル方式の記録装置における光源として
は、小型、安価、簡便さなどの点から、多くは半導体レ
ーザーが用いられているが、現在用いられている半導体
の発振波長は、600nm以上の波長領域に限定されて
いる。従って、これらの記録装置に用いられる電子写真
感光体としては、少なくとも600〜850nmの波長
領域に光感度を有することが要求される。
【0006】この要求を満たす有機光導電材料として
は、フタロシアニン顔料、アゾ顔料、シアニン顔料、ア
ズレン顔料、スクアリウム顔料などが知られているが、
特に、フタロシアニン顔料は、比較的長波長領域まで分
光吸収を持つと共に光感度を有し、また中心金属や結晶
型の種類によって様々なバリエーションが得られること
から、半導体レーザー用の電子写真感光体材料として盛
んに研究が行われている。これまでに知られているフタ
ロシアニン顔料としては、ε型銅フタロシアニン、X型
無金属フタロシアニン、τ型無金属フタロシアニン、バ
ナジルフタロシアニン、チタニルオキシフタロシアニン
(特開平8−231869号公報、特開平5−6659
5号公報、特公平8−13942号公報などに記載)等
が挙げられるが、感度、帯電能、繰り返し耐久性などの
点で充分満足するものが得られていないのが実状であ
る。また、登録特許第2637487号にはテトラアザ
ポルフィリン誘導体について開示されているが、感度、
帯電性、繰り返し耐久性等の点で充分満足するものが得
られていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高速
複写機用としてはもちろんレーザープリンター用として
も実用に供し得る電子写真感光体を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意検討した結果、電子写真感光体の電
荷発生物質として有用な新規テトラアザポルフィリン化
合物を見い出し、本発明を完成するに至った。即ち、本
発明によれば、第一に、導電性支持体上に感光層を有す
る電子写真感光体において、該感光層中に少なくとも下
記一般式(1)で示され、しかも該一般式(1)中A、
B、D、Eの少なくとも1つはA2であり、且つ少なく
とも1つはA1であるテトラアザポルフィリン化合物を
含有することを特徴とする電子写真感光体が提供され
る。
【化9】
【化10】
【化11】 (A1、A2において、r1〜r6は水素原子、ハロゲン
原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは
無置換のアリール基、置換若しくは無置換のシクロアル
キル基又はニトロ基を表わし、r1とr2、r3〜r6は互
いに環を形成していても良い。また、上記一般式(1)
中Mは、金属原子、金属酸化物、金属水酸化物又は金属
ハロゲン化物を表す。) 第二に、導電性支持体上に感光層を有する電子写真感光
体において、該感光層中に少なくとも前記一般式(1)
で示され、しかも該一般式(1)中A、B、D、Eの少
なくとも1つはA2であり、且つ少なくとも1つはA1
であるテトラアザポルフィリン化合物と、該一般式
(1)中A、B、D、EのすべてがA2であるテトラア
ザポルフィリン化合物とを含有することを特徴とする電
子写真感光体が提供される。第三に、導電性支持体上に
感光層を有する電子写真感光体において、該感光層中に
少なくとも前記一般式(1)で示され、しかも該一般式
(1)中A、B、D、Eの少なくとも1つはA2であ
り、且つ少なくとも1つはA1であるテトラアザポルフ
ィリン化合物と、該一般式(1)中A、B、D、Eのす
べてがA1であるテトラアザポルフィリン化合物とを含
有することを特徴とする電子写真感光体が提供される。
第四に、導電性支持体上に感光層を有する電子写真感光
体において、該感光層中に少なくとも前記一般式(1)
で示され、しかも該一般式(1)中A、B、D、Eの少
なくとも1つはA2であり、且つ少なくとも1つはA1
であるテトラアザポルフィリン化合物と、該一般式
(1)中A、B、D、EのすべてがA2であるテトラア
ザポルフィリン化合物と、該一般式(1)中A、B、
D、EのすべてがA1であるテトラアザポルフィリン化
合物とを含有することを特徴とする電子写真感光体が提
供される。第五に、導電性支持体上に感光層を有する電
子写真感光体において、該感光層中に少なくとも下記一
般式(2)で示され、しかも該一般式(2)中A、B、
D、Eの少なくとも1つはA2であり、且つ少なくとも
1つはA1であるテトラアザポルフィリン化合物を含有
することを特徴とする電子写真感光体が提供される。
【化12】
【化13】
【化14】 (A1、A2において、r1〜r6は水素原子、ハロゲン
原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは
無置換のアリール基、置換若しくは無置換のシクロアル
キル基又はニトロ基を表わし、r1とr2、r3〜r6は互
いに環を形成していても良い。) 第六に、導電性支持体上に感光層を有する電子写真感光
体において、該感光層中に少なくとも前記一般式(2)
で示され、しかも該一般式(2)中A、B、D、Eの少
なくとも1つはA2であり、且つ少なくとも1つはA1
であるテトラアザポルフィリン化合物と、該一般式
(2)中A、B、D、EのすべてがA2であるテトラア
ザポルフィリン化合物とを含有することを特徴とする電
子写真感光体が提供される。第七に、導電性支持体上に
感光層を有する電子写真感光体において、該感光層中に
少なくとも前記一般式(2)で示され、しかも該一般式
(2)中A、B、D、Eの少なくとも1つはA2であ
り、且つ少なくとも1つはA1であるテトラアザポルフ
ィリン化合物と、該一般式(2)中A、B、D、Eのす
べてがA1であるテトラアザポルフィリン化合物とを含
有することを特徴とする電子写真感光体が提供される。
第八に、導電性支持体上に感光層を有する電子写真感光
体において、該感光層中に少なくとも前記一般式(2)
で示され、しかも該一般式(2)中A、B、D、Eの少
なくとも1つはA2であり、且つ少なくとも1つはA1
であるテトラアザポルフィリン化合物と、該一般式
(2)中A、B、D、EのすべてがA2であるテトラア
ザポルフィリン化合物と、該一般式(2)中A、B、
D、EのすべてがA1であるテトラアザポルフィリン化
合物とを含有することを特徴とする電子写真感光体が提
供される。第九に、上記第一〜第八のいずれかに記載し
た感光層が、電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷
輸送物質を含有する電荷輸送層との2層からなり、該電
荷発生層に上記第一〜第八のいずれかに記載した一般式
(1)又は(2)で示されるテトラアザポルフィリン化
合物を含有することを特徴とする電子写真感光体が提供
される。第十に、上記第九に記載した電子写真感光体に
おいて、感光層が、電荷発生物質を含有する電荷発生層
と、正孔輸送物質を含有する電荷輸送層とを、この順序
で導電性支持体上に設けたものであることを特徴とする
負帯電型電子写真感光体が提供される。第十一に、上記
第十に記載した感光体において、正孔輸送物質が、下記
一般式(3)で表されるスチルベン系化合物であること
を特徴とする電子写真感光体が提供される。
【化15】 (式中、R1、R2は置換若しくは無置換のアルキル基又
は置換若しくは無置換のアリール基を表し、R3、R4
水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若し
くは無置換のアリール基又は複素環基を表す。また、R
1、R2は互いに環を形成していてもよい。Ar1は置換
若しくは無置換のアリーレン基又は複素環基を表す。) 第十二に、上記第九に記載した電子写真感光体におい
て、感光層が、電荷発生物質を含有する電荷発生層と、
電子輸送物質を含有する電荷輸送層とを、この順序で導
電性支持体上に設けたものであることを特徴とする正帯
電型電子写真感光体が提供される。第十三に、上記第十
二に記載した感光体において、電子輸送物質が、下記式
(4)で表される(2,3−ジフェニル−1−インデニ
リデン)マロノニトリルであることを特徴とする電子写
真感光体が提供される。
【化16】 第十四に、上記第一〜第八のいずれかに記載した感光層
が、電荷発生物質として上記第一〜第八のいずれかに記
載した一般式(1)又は(2)で示されるテトラアザポ
ルフィリン化合物を含有する単一層であることを特徴と
する電子写真感光体が提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について更に詳しく
説明する。本発明の前記一般式(1)で表されるテトラ
アザポルフィリン化合物において、該一般式(1)中の
Mとしては、例えばCu、TiO、Mg、Co、Pb、
VO、Fe、Zn、Ge、Sn、Ni、Al、Ga、M
o、In等の金属原子、金属酸化物、金属水酸化物、及
び金属ハロゲン化物等が挙げられる。
【0010】また、A1、A2おいて、r1〜r6は水素
原子、ニトロ基、ハロゲン原子、置換若しくは無置換の
アルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置
換若しくは無置換のシクロアルキル基を表し、ハロゲン
原子としては塩素原子、フッ素原子等が挙げられる。ア
ルキル基としてはメチル基、エチル基、t−ブチル基等
が挙げられ、その置換基としては塩素原子、フッ素原子
等のハロゲン原子やニトロ基、シアノ基等が挙げられ
る。アリール基としてはフェニル基、ナフチル基等が挙
げられ、その置換基としては、塩素原子、フッ素原子等
のハロゲン原子やメチル基、エチル基、t−ブチル基等
のアルキル基やニトロ基、シアノ基等が挙げられる。ま
た、シクロアルキル基としては、シクロヘキシル基等が
挙げられ、その置換基としては、塩素原子、フッ素原子
等のハロゲン原子やメチル基、エチル基、t−ブチル基
等のアルキル基やニトロ基、シアノ基等が挙げられる。
また、r1とr2、r3〜r6は互いに環を形成していても
良い。
【0011】本発明の前記一般式(1)及び(2)で示
されるテトラアザポルフィリン化合物の前駆体である下
記一般式(5)で表される2,3−ジシアノピラジン誘
導体は、下記の反応によって合成される。
【化17】 (式中、r1とr2は水素原子、ハロゲン原子、置換若し
くは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリー
ル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基又はニト
ロ基を表わし、r1とr2は互いに環を形成していても良
い。)
【0012】上記反応は通常無溶媒か、又はエタノー
ル、ブタノール等のアルコール系溶媒、ベンゼン、トル
エン、ニトロベンゼン等の芳香族系溶媒、ジクロロベン
ゼン、トリクロロベンゼン等のハロゲン系溶剤、酢酸等
の酸性溶媒の存在下で加熱することによって行われる。
なお、反応収率、原料の溶解性向上の目的で、酢酸、硫
酸、塩酸等の酸性触媒の存在下で反応させることが好ま
しい。反応温度は通常室温〜300℃で行い、特に10
0℃〜200℃で行うことが、反応収率の点から好まし
い。
【0013】また、下記一般式(6)で示されるフタロ
ニトリル誘導体及び下記一般式(7)で示される1,3
−ジイミノイソインドリン誘導体は、フタロシアニン−
化学と機能−白井・小林著に示される公知の手法により
得られるが、一部市販されている化合物もある。
【化18】
【化19】 (式中、r3〜r6は水素原子、ハロゲン原子、置換若し
くは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリー
ル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基又はニト
ロ基を表わし、r3〜r6は互いに環を形成していても良
い。)
【0014】前記一般式(1)で示されるテトラアザポ
ルフィリン化合物は、上述の一般式(5)で示される
2,3−ジシアノピラジン誘導体と一般式(6)で示さ
れるフタロニトリル誘導体と、又は上述の一般式(5)
で示される2,3−ジシアノピラジン誘導体と一般式
(7)で示される1,3−ジイミノイソインドリン誘導
体と、金属又は金属を有する化合物と共に、無溶媒か又
はα−クロロナフタレン、ジクロロベンゼン、トリクロ
ロベンゼン等のハロゲン系溶剤、ペンタノール、オクタ
ノール等のアルコール系溶剤、N,N−ジメチルホルム
アミド、N−メチルピロリドン等のアミン系溶剤、ベン
ゼン、トルエン、ニトロベンゼン等の芳香族系溶媒の存
在下で反応させることにより得ることができる。また、
該反応は必要に応じて尿素、ホルムアミド、1,8−ジ
アザビシクロ〔5.4.0〕−7−ウンデセン(DB
U)等のアミン系触媒の存在下反応を行っても良い。こ
こで一般式(5)の化合物と一般式(6)の化合物、又
は一般式(5)の化合物と一般式(7)の化合物の混合
割合(モル比)は、0.001:99.999〜99.
999:0.001、好適には0.1:99.9〜9
9.9:0.1(モル比)とすることが好ましい。一般
式(5)の化合物の混合割合が前述の混合割合より少な
く、一般式(6)の化合物又は一般式(7)の化合物の
混合割合が前述の混合割合より多い場合、電子写真特性
において残留電位の増加、帯電性の低下を来す恐れがあ
る。逆に、一般式(5)の化合物の混合割合が前述の混
合割合より多く、一般式(6)の化合物又は一般式
(7)の化合物の混合割合が前述の混合割合より少ない
場合、電子写真特性において帯電性の低下を来す恐れが
ある。詳細な理由は不明であるが、原料として一般式
(5)の化合物と一般式(6)の化合物、又は一般式
(5)の化合物と一般式(7)の化合物を混合して反応
せしめることにより得られる一般式(1)で示されるテ
トラアザポルフィリン化合物は、帯電性、感度が大幅に
向上することが見出された。また、上述した金属として
は、具体的には例えばMg、Li、Naが、また金属を
有する化合物としては、例えばTiCl4、CoCl2
CuCl2、CuCl等の金属ハロゲン化物や、Ti(O
Bu)4、Mg(OEt)2等のアルコキシ金属等が挙げら
れる。反応温度は通常室温〜300℃で行い、特に10
0℃〜250℃で行うことが、反応収率の点から好まし
い。
【0015】前記一般式(2)で示されるテトラアザポ
ルフィリン化合物は、上述の一般式(5)で示される
2,3−ジシアノピラジン誘導体と一般式(6)で示さ
れるフタロニトリル誘導体、又は上述の一般式(5)で
示される2,3−ジシアノピラジン誘導体と一般式
(7)で示される1,3−ジイミノイソインドリン誘導
体を、無溶媒か、α−クロロナフタレン、ジクロロベン
ゼン、トリクロロベンゼン等のハロゲン系溶剤、ペンタ
ノール、オクタノール等のアルコール系溶剤、N,N−
ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等のアミ
ン系溶剤、ベンゼン、トルエン、ニトロベンゼン等の芳
香族系溶媒の存在下で反応させることにより得ることが
できる。また、該反応は必要に応じて尿素、ホルムアミ
ド、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕−7−ウン
デセン(DBU)等のアミン系触媒の存在下反応を行っ
ても良い。ここで一般式(5)の化合物と一般式(6)
の化合物、又は一般式(5)の化合物と一般式(7)の
化合物の混合割合は、0.001:99.999〜9
9.999:0.001(モル比)、好適には0.1:
99.9〜99.9:0.1(モル比)とすることが好
ましい。一般式(5)の化合物の混合割合が前述の混合
割合より少なく、一般式(6)の化合物又は一般式
(7)の化合物の混合割合が前述の混合割合より多い場
合、電子写真特性において残留電位の増加、帯電性の低
下を来す恐れがある。逆に、一般式(5)の化合物の混
合割合が前述の混合割合より多く、一般式(6)の化合
物又は一般式(7)の化合物の混合割合が前述の混合割
合より少ない場合、電子写真特性において帯電性の低下
を来す恐れがある。詳細な理由は不明であるが、原料と
して一般式(5)の化合物と一般式(6)の化合物、又
は一般式(5)の化合物と一般式(7)の化合物を混合
して反応せしめることにより得られる一般式(2)で示
されるテトラアザポルフィリン化合物は、帯電性、感度
が大幅に向上することが見出された。反応温度は通常室
温〜300℃で行い、特に100℃〜250℃で行うこ
とが、反応収率の点から好ましい。
【0016】表1にこれらの反応経路の例を示すが、本
発明はこれにより限定されるものではない。
【0017】
【表1】
【0018】また、一般式(1)で示されるテトラアザ
ポルフィリン化合物のうちM=Mg、Li、Naである
テトラアザポルフィリン化合物を、酸性溶媒中で処理す
ることにより一般式(2)で示されるテトラアザポルフ
ィリン化合物を高収率で得ることが可能である。
【0019】前記一般式(1)で示される化合物の具体
例としては、例えば表2〜5に示されるものが挙げら
れ、また前記一般式(2)で示される化合物の具体例と
しては、例えば表6〜9に示されるものが挙げられる。
【0020】
【表2】
【0021】
【表3】
【0022】
【表4】
【0023】
【表5】
【0024】
【表6】
【0025】
【表7】
【0026】
【表8】
【0027】
【表9】
【0028】前述のようにして得られた一般式(1)及
び(2)で示されるテトラアザポルフィリン化合物は、
例えば、顔料としての粒径の微細化、分散性、純度向上
のために種々の処理を行なうことができる。このような
処理方法としては、例えば酸処理、溶媒処理、ミリング
処理等がある。酸処理とは、硫酸等の酸中に顔料を溶解
又は分散させた後、これを氷水上に滴下して顔料の結晶
を析出させ、濾過等の手段により結晶を得る処理であ
り、溶媒処理とは、室温下あるいは加熱下での、溶媒中
における顔料の懸濁撹拌処理であり、ミリング処理と
は、例えばガラスビーズ、スチールビーズ、アルミナボ
ール等を用いてサンドミル、ボールミル等のミリング装
置を用いて行う処理である。また、溶媒処理に使用する
溶媒としては、例えばメタノール、エタノール等のアル
コール系溶剤、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン
等のケトン系溶媒、n−ブチルエーテル、エチレングリ
コールn−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエ
ーテル系溶剤、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メ
チルピロリドン、キノリン等のアミン系溶剤、水等があ
る。あるいはこれらの溶媒の混合系も使用できる。ミリ
ング処理に使用する溶剤としては、例えばメタノール、
エタノール等のアルコール系溶剤、シクロヘキサノン、
メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、n−ブチルエー
テル、エチレングリコールn−ブチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン等のエーテル系溶剤、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、N−メチルピロリドン等のアミン系溶剤、
キノリン、ピリジン等の塩基性溶剤、水等がある。
【0029】本発明で使用される一般式(1)及び
(2)で示されるテトラアザポルフィリン化合物は、例
えば、以下に示すような顔料と混合、分散して使用して
も良い。このような有機顔料としては、例えば、シーア
イピグメントブルー25(カラーインデックスCI21
180)、シーアイピグメントレッド41(CI212
00)、シーアイアシッドレッド52(CI4510
0)、シーアイベーシックレッド3(CI4521
0)、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭53
−95033号公報に記載)、ジスチリルベンゼン骨格
を有するアゾ顔料(特開昭53−133445号公
報)、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料(特開
昭53−132347号公報に記載)、ジベンゾチオフ
ェン骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−21728号
公報に記載)、オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料
(特開昭54−12742号公報に記載)、フルオレノ
ン骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−22834号公
報に記載)、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料(特
開昭54−17733号公報に記載)、ジスチリルオキ
サジアゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−21
29号公報に記載)、ジスチリルカルバゾール骨格を有
するアゾ顔料(特開昭54−14967号公報に記載)
などのアゾ顔料、また、例えば、シーアイピグメントブ
ルー16(CI74100)、チタニルフタロシアニン
などのフタロシアニン系顔料、更に例えば、シーアイバ
ットブラウン5(CI73410)、シーアイバットダ
イ(CI73030)などのインジコ系顔料、更にまた
アルゴスカーレットB(バイエル社製)、インタンスレ
ンスカーレットR(バイエル社製)などのペリレン顔料
などが挙げられる。なお、これらの有機顔料は単独ある
いは2種類以上を併用しても良い。
【0030】本発明においては、前記一般式(1)又は
(2)で示される有機顔料を電荷発生物質とし、電荷輸
送物質と組み合わせて分散型若しくは機能分離型の電子
写真用感光体が作製できる。層構成としては分散型の場
合、導電性支持体の上に、結着剤中に電荷発生物質、電
荷輸送物質を分散させた感光層を設ける。機能分離型の
場合は、支持体上に電荷発生物質及び結着剤を含む電荷
発生層、その上に電荷輸送物質及び結着剤を含む電荷輸
送層を形成するものであるが、正帯電型とする場合に
は、電荷発生層、電荷輸送層を逆に積層しても良い。
【0031】また、本発明の電子写真感光体において、
接着性、電荷ブロッキング性を向上させるために、感光
層と導電性支持体との間に中間層(例えば下引き層な
ど)を設けてもよく、更に、耐摩擦性など、機械的耐久
性を向上させるために感光層上に保護層を設けてもよ
い。
【0032】電荷発生物質は、適当な溶媒に、必要に応
じてバインダー樹脂と共に溶解若しくは分散せしめ、塗
布し乾燥させることにより設けることができる。電荷発
生物質の分散方法としては、例えば、ボールミル、超音
波、ホモミキサー等が挙げられ、また塗布手段として
は、ディッピング塗工法、ブレード塗工法、スプレー塗
工法等が挙げられる。
【0033】電荷発生物質を分散せしめて電荷発生層を
形成する場合、電荷発生層中への分散性を良くするため
に、その電荷発生物質は2μm以下、好ましくは1μm
以下の平均粒径を有するものが好ましい。ただし、粒径
があまりに小さいとかえって凝集しやすく、電荷発生層
の抵抗が上昇したり、結晶欠陥が増えて感度及び繰り返
し特性が低下し、あるいは微細化する上で限界があるた
め、平均粒径の下限は0.01μmとするのが好まし
い。
【0034】電荷発生層用あるいは電荷輸送層用の分散
液若しくは溶液を調製する際に使用する溶媒としては、
例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン、キ
シレン、モノクロルベンゼン、1,2−ジクロルエタ
ン、1,1,1−トリクロルエタン、ジクロルメタン、
1,1,2−トリクロルエタン、トリクロルエチレン、
テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸ブ
チルなどを挙げることができる。
【0035】電荷発生層、電荷輸送層及び分散型感光層
形成時に用いる結着剤としては、絶縁性が良い結着剤で
あれば何れも使用可能であり、特に限定はない。結着剤
の具体例としては、例えば、ポリエチレン、ポリビニル
ブチラール、ポリビニルホルマール、ポリスチレン樹
脂、フェノキシ樹脂、ポリプロピレン、アクリル樹脂、
メタクリル酸樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、
エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポ
リエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ポリアミド樹脂、シリコン樹脂、メラミン樹脂等の
付加重合型樹脂、重付加型樹脂、重縮合型樹脂、並びに
これらの樹脂の繰り返し単位のうち2つ以上を含む共重
合体樹脂、例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ス
チレン−アクリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−
無水マレイン酸共重合体樹脂等の絶縁性樹脂のほか、ポ
リ−N−ビニルカルバゾール等の高分子有機半導体が挙
げられる。これらのバインダーは単独または2種類以上
の混合物として用いることができる。
【0036】以上のような層構成、物質を用いて感光体
を作製する場合には、膜厚、物質の割合に好ましい範囲
がある。例えば、負帯電型(基体/電荷発生層/電荷輸
送層の積層)の場合、電荷発生層において、結着剤に対
する電荷発生物質の割合は20重量%、膜厚は0.01
〜5μmが好ましい。電荷輸送層においては、結着剤に
対する電荷輸送物質の割合は20〜200重量%、膜厚
は5〜100μmとするのが好ましい。また、正帯電型
の場合、電荷輸送層においては、結着剤に対する電荷輸
送物質の割合は20〜200重量%以上、膜厚は5〜1
00μmとするのが好ましい。電荷発生層においては電
荷発生物質を結着剤に対し20重量%以上含有すること
が好ましい。更に、電荷発生層中には電荷輸送物質を含
有することが好ましく、含有させることにより残留電位
の抑制、感度の向上に対し効果を持つ。この場合の電荷
輸送物質は、結着剤に対し20〜200重量%含有させ
ることが好ましい。また、電荷発生物質と電荷輸送物質
を結着剤樹脂中に分散してなるいわゆる、分散型の感光
体の場合は、その感光層中に結着剤樹脂に対する電荷発
生物質としての顔料の割合は5〜95重量%、膜厚は1
0〜100μmとするのが好ましい。またその場合の結
着剤樹脂に対する電荷輸送物質の割合は30〜200重
量%が好ましい。
【0037】更にこれら感光層中には、分散型、機能分
離型ともに、特に繰り返し使用時における帯電性の向上
等を目的に、フェノール化合物、ハイドロキノン化合
物、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化
合物、ヒンダードアミンとヒンダードフェノールが同一
分子中に存在する化合物などを添加することができる。
【0038】本発明において、導電性支持体としては、
アルミニウム、ニッケル、銅、チタン、金、ステンレス
等の金属板、金属ドラム又は金属箔、アルミニウム、ニ
ッケル、銅、チタン、金酸化錫、酸化インジウムなどを
蒸着したプラスチックフィルムあるいは導電性物質を塗
布した紙、プラスチックなどのフィルム又はドラム等が
挙げられる。
【0039】また、中間層の材料としては、前記バイン
ダー樹脂として挙げたものの他に、ポリアミド樹脂、ポ
リビニルアルコール、エチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロース、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩
化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、カゼ
イン、N−アルコキシメチルナイロン等の樹脂をそのま
ま、又は酸化スズ、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸
化ケイ素、あるいは酸化インジウムなどを分散させたも
の、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、あるい
は酸化ケイ素などの蒸着膜等が挙げられる。
【0040】更にまた、前記保護層に用いられる材料と
しては、前述の樹脂をそのまま使用するか、又は酸化ス
ズや酸化インジウムなどの低抵抗物質を分散させたもの
が適当である。また、有機プラズマ重合膜も使用でき、
その有機プラズマ重合膜は、必要に応じて適宜酸素、ハ
ロゲン、周期律表の第III族、第V族原子を含んでもよ
い。
【0041】電荷輸送物質には正孔輸送物質と電子輸送
物質がある。正孔輸送物質としては、例えば、ポリ−N
−カルバゾール及びその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリ
ルエチルグルタメート及びその誘導体、ピレン−ホルム
アルデヒド縮合物及びその誘導体、ポリビニルピレン、
ポリビニルフェナントレン、オキサゾール誘導体、イミ
ダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体等があり、
なかでも、下記一般式(3)のスチルベン化合物が、電
荷輸送能が高いという点で好適に使用される。
【0042】
【化20】 (式中、R1、R2は置換若しくは無置換のアルキル基又
は置換若しくは無置換のアリール基を表し、R3、R4
水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若し
くは無置換のアリール基又は複素環基を表す。また、R
1、R2は互いに環を形成していてもよい。Ar1は置換
若しくは無置換のアリーレン基又は複素環基を表す。)
【0043】該一般式(3)で表されるスチルベン系化
合物の具体例を表8〜17に示すが、本発明においては
これらに限定されるものではない。
【0044】
【表10】
【0045】
【表11】
【0046】
【表12】
【0047】
【表13】
【0048】
【表14】
【0049】
【表15】
【0050】
【表16】
【0051】
【表17】
【0052】
【表18】
【0053】
【表19】
【0054】なお、電子輸送物質としては、例えば、ク
ロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テ
トラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9
−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−
フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサント
ン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,
8−トリニトロ−インデノ4H−インデノ〔1,2−
b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジ
ベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイドなどを挙げる
ことができ、電子輸送能が高い等の理由により下記
(4)、(8)及び(9)式に挙げる電子輸送物質を好
適に使用することができる。これらの電荷輸送物質は単
独または2種類以上を混合して用いられる。
【0055】
【化21】
【化22】
【化23】
【0056】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれらに限定されるものではない。
【0057】製造例1 下記式(10)で示される中間体の2,3−ジシアノ−
5,6−ジフェニルピラジン0.2molと、フタロニ
トリル0.2molと第1塩化銅0.1mol、α−ク
ロロナフタレン1000mlを撹拌混合し、窒素気流
下、徐々に200℃まで昇温し、反応温度を190〜2
10℃に保ちながら、3時間加熱撹拌した。反応終了
後、放冷し130℃になった後ろ過し、ついでα−クロ
ロナフタレンで充分に洗浄し、更にメタノール、トルエ
ン、水で数回洗浄した後、乾燥し収率80%のCuテト
ラアザポルフィリン混合物を得た。
【化24】
【0058】製造例2 前記式(10)で示される中間体の2,3−ジシアノ−
5,6−ジフェニルピラジン0.2mol、フタロニト
リル0.2molとTi(OBu)4を0.1mol、尿
素0.2molとオクタノール1000mlを撹拌混合
し、窒素気流下、徐々に180℃まで昇温し、反応温度
を180〜190℃に保ちながら、3時間加熱撹拌し
た。反応終了後、放冷し130℃になった後ろ過し、つ
いでオクタノールで充分に洗浄し、更にメタノール、ト
ルエン、水で数回洗浄した後、乾燥し収率70%のTi
Oテトラアザポルフィリン混合物を得た。
【0059】ここで得られたTiOテトラアザポルフィ
リン混合物の質量分析の結果、例示化合物NO、1−1
〜NO、1−5に相当するピークが観測され、これらの
化合物の存在が確認され、テトラアザポルフィリン混合
物であることが示された。
【0060】製造例3 金属Mg0.4mol、触媒量のヨウ素、ペンタノール
500mlを撹拌混合し、窒素気流下、徐々に120℃
まで昇温し、反応温度を110〜120℃の間に保ちな
がら1時間撹拌し、Mgの活性化を行った。反応終了
後、放冷し室温になった後、前記式(10)で示される
中間体の2,3−ジシアノ−5,6−ジフェニルピラジ
ン0.2mol、フタロニトリル0.2molを加え、
撹拌混合し、窒素気流下、徐々に120℃まで昇温し、
反応温度を110〜120℃に保ちながら、3時間加熱
撹拌した。反応終了後、放冷し80℃になった後ろ過
し、ついでペンタノールで充分に洗浄し、更にメタノー
ル、トルエン、水で数回洗浄した後、乾燥し収率90%
のMgテトラアザポルフィリン混合物を得た。
【0061】製造例4 製造例3で得られた、Mgテトラアザポルフィリン混合
物40gを5℃で、トリフルオロ酢酸3000m1中に
少しずつ加え、約1時間、5℃以下の温度を保ちながら
撹拌した後、10000mlの氷水中に、ゆっくり注
ぎ、析出した結晶をろ過した。結晶を酸が残留しなくな
るまで蒸留水で洗浄、乾燥し収率90%で無金属テトラ
アザボルフィリン混合物を得た。
【0062】製造例5 金属Mg0.4mol、触媒量のヨウ素、ペンタノール
500m1を撹拌混合し、窒素気流下、徐々に120℃
まで昇温し、反応温度を110〜120℃の間に保ちな
がら1時間撹拌し、Mgの活性化を行った。反応終了
後、放冷し室温になった後、下記式(11)で示される
中問体のピラジン化合物0.2mol、ナフタロニトリ
ル0.2molを加え、撹拌混合し、窒素気流下、徐々
に120℃まで昇温し、反応温度を110〜120℃に
保ちながら、3時間加熱撹拌した。反応終了後、放冷し
80℃になった後ろ過し、ついでペンタノールで充分に
洗浄し、更にメタノール、トルエン、水で数回洗浄した
後、乾燥し収率80%のMgテトラアザポルフィリン混
合物を得た。
【化25】
【0063】ここで得たMgテトラアザポルフィリン混
合物の重量分析の結果、例示化合物No.3−5、N
o.4−1〜No.4−4の分子量に相当するピークが
観測され、これらの化合物の存在が確認され、テトラア
ザポルフィリン混合物であることが示された。
【0064】製造例6 製造例5で得た、Mgテトラアザポルフィリン混合物4
0gを5℃で、トリフルオロ酢酸3000ml中に少し
ずつ加え、約1時間、5℃以下の温度を保ちながら撹拌
した後、10000mlの氷水中に、ゆっくり注ぎ、析
出した結晶をろ過した。結晶を酸が残留しなくなるまで
蒸留水で洗浄、乾燥し収率80%で無金属テトラアザポ
ルフィリン混合物を得た。
【0065】ここで得た無金属テトラアザポルフィリン
混合物の重量分析の結果、例示化合物No.14−4、
No.15−1〜No.15−4の分子量に相当するピ
ークが観測され、これらの化合物の存在が確認され、テ
トラアザポルフィリン混合物であることが示された。
【0066】製造例7 金属Mg0.4mol、触媒量のヨウ素、ペンタノール
500mlを撹拌混合し、窒素気流下、徐々に120℃
まで昇温し、反応温度を110〜120℃の間に保ちな
がら1時間撹拌し、Mgの活性化を行った。反応終了
後、放冷し室温になった後、2,3−ジシアノピラジン
0.2mol、ナフタロニトリル0.2molを加え、
撹拌混合し、窒素気流下、徐々に120℃まで昇温し、
反応温度を110〜120℃に保ちながら、3時間加熱
撹拌した。反応終了後、放冷し80℃になった後ろ過
し、ついでペンタノールで充分に洗浄し、更にメタノー
ル、トルエン、水で数回洗浄した後、乾燥し収率75%
のMgテトラアザポルフィリン混合物を得た。
【0067】ここで得たMgテトラアザポルフィリン混
合物の重量分析の結果、例示化合物No.3−1〜N
o.3−5の分子量に相当するピークが観測され、これ
らの化合物の存在が確認され、テトラアザポルフィリン
混合物であることが示された。
【0068】製造例8 製造例7で得た、Mgテトラアザポルフィリン混合物4
0gを5℃で、トリフルオロ酢酸3000ml中に少し
ずつ加え、約1時間、5℃以下の温度を保ちながら撹拌
した後、10000mlの氷水中に、ゆっくり注ぎ、析
出した結晶をろ過した。結晶を酸が残留しなくなるまで
蒸留水で洗浄、乾燥し収率85%で無金属テトラアザポ
ルフィリン混合物を得た。
【0069】ここで得た無金属テトラアザポルフィリン
混合物の重量分析の結果、例示化合物No.13−1〜
No.13−5の分子量に相当するピークが観測され、
これらの化合物の存在が確認され、テトラアザポルフィ
リン混合物であることが示された。
【0070】製造例9 前記式(10)で示される中間体の2,3−ジシアノ−
5,6−ジフェニルピラジン0.02mol、フタロニ
トリル0.38molとTi(OBu)4を0.1mo
l、尿素0.2molとオクタノール1000mlを撹
拌混合し、窒素気流下、徐々に140℃まで昇温し、反
応温度を140〜150℃に保ちながら、3時間加熱撹
拌した。反応終了後、放冷し室温になった後ろ過し、つ
いでオクタノールで充分に洗浄し、更にトルエン、蒸留
水で数回洗浄した後、乾燥し収率65%のTiOテトラ
アザポルフィリン混合物を得た。
【0071】ここで得たTiOテトラアザポルフィリン
混合物の重量分析の結果、例示化合物No.1−1〜N
o.1−5の分子量に相当するピークが観測され、これ
らの化合物の存在が確認され、テトラアザポルフィリン
混合物であることが示された。
【0072】製造例10 2,3−ジシアノピラジン0.02mol、フタロニト
リル0.38molとTi(OBu)4を0.1mol、
尿素0.2molとオクタノール1000mlを撹拌混
合し、窒素気流下、徐々に140℃まで昇温し、反応温
度を140〜150℃に保ちながら、3時間加熱撹拌し
た。反応終了後、放冷し室温になった後ろ過し、ついで
オクタノールで充分に洗浄し、更にトルエン、蒸留水で
数回洗浄した後、乾燥し収率65%のTiOテトラアザ
ポルフィリン混合物を得た。
【0073】ここで得られたTiOテトラアザポルフィ
リン混合物の質量分析の結果、例示化合物NO.2−1
〜2−5の分子量に相当するピークが観測され、これら
の化合物の存在が確認され、テトラアザポルフィリン混
合物であることが示された。
【0074】比較製造例1 金属Mg0.4mol、触媒量のヨウ素、ペンタノール
500mlを撹拌混合し、窒素気流下、徐々に120℃
まで昇温し、反応温度を110〜120℃の間に保ちな
がら1時間撹拌し、Mgの活性化を行った。反応終了
後、放冷し室温になった後、o−ジシアノピラジン0.
4molを加え、撹拌混合し、窒素気流下、徐々に12
0℃まで昇温し、反応温度を110〜120℃に保ちな
がら、3時間加熱撹拌した。反応終了後、放冷し80℃
になった後ろ過し、ついでペンタノールで充分に洗浄
し、更にメタノール、トルエン、水で数回洗浄した後、
乾燥し収率80%のMgテトラアザポルフィリン顔料を
得た。
【0075】このMgテトラアザポルフィリン顔料40
gを5℃で、トリフルオロ酢酸3000ml中に少しず
つ加え、約1時間、5℃以下の温度を保ちながら撹拌し
た後、10000mlの氷水中に、ゆっくり注ぎ、析出
した結晶をろ過した。結晶を酸が残留しなくなるまで蒸
留水で洗浄、乾燥し収率75%で下記式(12)で示さ
れる無金属テトラアザポルフィリン化合物を得た。
【化26】
【0076】以上の製造例1〜10で得られたテトラア
ザポルフィリン化合物について、X線回折スペクトルを
以下に示す条件で測定した。 X線管球 Cu(波長1.54Å) 電圧 40kV 電流 20mA 走査速度 1deg/min 走査範囲 3〜40deg 図1〜10に、製造例1〜10で得たテトラアザポルフ
ィリン化合物のX線回折スペクトルを示す。
【0077】実施例1 製造例3で得られたMgテトラアザポルフィリン化合物
顔料1重量部、ポリビニールブチラール樹脂(BM−
S、積水化学工業社製)の2重量%酢酸ブチル溶液50
重量部、酢酸n−ブチル49重量部を、直径2mmのガ
ラスビーズを用いたサンドミルにて2時間分散を行っ
た。これを75μmのアルミ蒸着PETベース上に塗布
し、80℃で5分間乾燥して膜厚0.2μmの電荷発生
層を形成した。次に、下記構造式(D−1)で示される
正孔輸送物質42重量部、ポリカーボネート樹脂(ユー
ピロンZ200、三菱ガス化学社製)60重量部、シリ
コーンオイル(KF50、信越化学社製)0.001重
量部をジクロロメタン638重量部に溶解し、電荷輸送
層用塗工液を調製した。これを上記電荷発生層上に塗布
し、80℃で5分間、110℃で10分間乾燥させて膜
厚が20μmの電荷輸送層を形成し、実施例1の電子写
真感光体を得た。
【0078】
【化27】
【0079】実施例2 製造例3で得られた顔料を使用する代わりに、製造例4
で得られた顔料を使用すること以外は、実施例1と同様
にして実施例2の電子写真感光体を得た。
【0080】実施例3 製造例3で得られた顔料を使用する代わりに、製造例5
で得られた顔料を使用すること以外は、実施例1と同様
にして実施例3の電子写真感光体を得た。
【0081】実施例4 製造例3で得られた顔料を使用する代わりに、製造例6
で得られた顔料を使用すること以外は、実施例1と同様
にして実施例4の電子写真感光体を得た。
【0082】実施例5 製造例3で得られた顔料を使用する代わりに、製造例7
で得られた顔料を使用すること以外は、実施例1と同様
にして実施例5の電子写真感光体を得た。
【0083】実施例6 製造例3で得られた顔料を使用する代わりに、製造例9
で得られた顔料を使用すること以外は、実施例1と同様
にして実施例6の電子写真感光体を得た。
【0084】実施例7 製造例3で得られた顔料を使用する代わりに、製造例1
0で得られた顔料を使用すること以外は、実施例1と同
様にして実施例7の電子写真感光体を得た。
【0085】実施例8 実施例1で使用した正孔輸送物質(D−1)の代わり
に、下記構造式で表される正孔輸送物質(D−2)を使
用すること以外は、実施例1と同様にして実施例8の電
子写真感光体を得た。
【化28】
【0086】実施例9 実施例1で使用した正孔輸送物質(D−1)の代わり
に、下記構造式で表される正孔輸送物質(D−3)を使
用すること以外は、実施例1と同様にして実施例9の電
子写真感光体を得た。
【化29】
【0087】実施例10 実施例1で使用した正孔輸送物質(D−1)の代わり
に、下記構造式で表される正孔輸送物質(D−4)を使
用すること以外は、実施例1と同様にして実施例10の
電子写真感光体を得た。
【化30】
【0088】比較例1 実施例1で使用した製造例3で得た顔料の代わりに比較
製造例で得た化合物を使用すること以外は、実施例1と
同様にして比較例1の電子写真感光体を得た。
【0089】〈評価〉実施例1〜10及び比較例1で作
製した電子写真感光体を川口電機社製の静電特性測定装
置EPA−8200を用い、−6kVでコロナ放電を2
0秒行って帯電せしめ、続いて20秒暗減衰させた後の
表面電位Vo(V)、20ルックスの光照射後、Voが
1/2になるのに必要な露光量E1/2(lux・se
c)を測定した。その結果を表18に示す。
【0090】
【表20】
【0091】実施例11 実施例1と同様にして、アルミ蒸着PETベース上に電
荷発生層を形成した。次に、前記構造式(4)で表され
る電子輸送物質8重量部、ポリカーボネートZ(帝人化
成社製)11重量部、シリコーンオイル(KF50,信
越化学社製)0.02重量部をテトラヒドロフラン91
重量部に溶解し、これを電荷発生層上にドクターブレー
ドにて流延塗布し、乾燥させて膜厚が20μmの電荷輸
送層を設け、実施例11の電子写真感光体を得た。
【0092】実施例12 実施例11において用いた電子輸送物質の代わりに、前
記構造式(8)の電子輸送物質を用いる他は、実施例1
1と同様に操作して実施例12の電子写真感光体を得
た。
【0093】実施例11及び12で作製した感光体を前
述の測定装置を用い、+5.3kVでコロナ放電を20
秒行って帯電せしめ、続いて20秒暗減衰させた後の表
面電位Vo(V)、20ルックスの光照射後、Voが1
/2になるのに必要な露光量E1/2(lux・sec)
を測定した。その結果を表19に示す。
【0094】
【表21】
【0095】実施例13 製造例1で得た顔料0.5gをポリカーボネートZ(帝
人化成社製)溶液10g(テトラヒドロフラン中に10
重量%の濃度になるように溶解したもの)、テトラヒド
ロフラン9gとともにボールミリングした後、顔料組成
2重量%、ポリカーボネートZ組成が50重量%、電荷
輸送物質(D−1)が28重量%となるように10重量
%のポリカーボネートZ溶液を加え、十分に撹拌し、感
光層塗布液を調製した。このようにして調製した塗布液
をアルミニウムを蒸着したポリエステルフィルム上にド
クターブレードにて流延塗布し、乾燥後の膜厚が15μ
mの感光層を有する、実施例13の単層型電子写真感光
体を得た。
【0096】実施例13で作製した電子写真感光体を前
述の測定装置を用い、−6kVでコロナ放電を20秒行
って帯電せしめ、続いて20秒暗減衰させた後の表面電
位Vo(V)、20ルックスの光照射後、Voが1/2
になるのに必要な露光量E1/ 2(lux・sec)を測
定した。その結果を表20に示す。
【0097】
【表22】
【0098】
【発明の効果】本発明により、電子写真感光体の電荷発
生物質として特定のテトラアザポルフィリン化合物を使
用することにより、帯電性に優れ高感度な電子写真感光
体を提供することができる。例えば、電荷発生物質とし
て特定のテトラアザポルフィリン化合物を使用し、高感
度な積層型又は単層型電子写真感光体を提供することが
できる。具体的には、電荷発生物質として特定のテトラ
アザポルフィリン化合物を使用し、電荷輸送物質とし
て、正孔輸送物質あるいは電子輸送物質を用いることに
より、高感度な積層型電子写真感光体を提供することが
できる。そして、電子写真感光体において、電荷発生物
質として特定のテトラアザポルフィリン化合物を使用
し、電荷輸送物質として、特定の正孔輸送物質あるいは
特定の電子輸送物質を用いることにより、更に高感度な
積層型電子写真感光体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】製造例1で得られたテトラアザポルフィリン化
合物のX線回折スペクトル図である。
【図2】製造例2で得られたテトラアザポルフィリン化
合物のX線回折スペクトル図である。
【図3】製造例3で得られたテトラアザポルフィリン化
合物のX線回折スペクトル図である。
【図4】製造例4で得られたテトラアザポルフィリン化
合物のX線回折スペクトル図である。
【図5】製造例5で得られたテトラアザポルフィリン化
合物のX線回折スペクトル図である。
【図6】製造例6で得られたテトラアザポルフィリン化
合物のX線回折スペクトル図である。
【図7】製造例7で得られたテトラアザポルフィリン化
合物のX線回折スペクトル図である。
【図8】製造例8で得られたテトラアザポルフィリン化
合物のX線回折スペクトル図である。
【図9】製造例9で得られたテトラアザポルフィリン化
合物のX線回折スペクトル図である。
【図10】製造例10で得られたテトラアザポルフィリ
ン化合物のX線回折スペクトル図である。
フロントページの続き (72)発明者 南場 通彦 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 島田 知幸 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 田中 千秋 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H068 AA19 AA20 AA31 AA34 AA35 BA13 BA14 BA15 BA39 FA12 FA13 FC02

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に感光層を有する電子写
    真感光体において、該感光層中に少なくとも下記一般式
    (1)で示され、しかも該一般式(1)中A、B、D、
    Eの少なくとも1つはA2であり、且つ少なくとも1つ
    はA1であるテトラアザポルフィリン化合物を含有する
    ことを特徴とする電子写真感光体。 【化1】 【化2】 【化3】 (A1、A2において、r1〜r6は水素原子、ハロゲン
    原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは
    無置換のアリール基、置換若しくは無置換のシクロアル
    キル基又はニトロ基を表わし、r1とr2、r3〜r6は互
    いに環を形成していても良い。また、上記一般式(1)
    中Mは、金属原子、金属酸化物、金属水酸化物又は金属
    ハロゲン化物を表す。)
  2. 【請求項2】 導電性支持体上に感光層を有する電子写
    真感光体において、該感光層中に少なくとも前記一般式
    (1)で示され、しかも該一般式(1)中A、B、D、
    Eの少なくとも1つはA2であり、且つ少なくとも1つ
    はA1であるテトラアザポルフィリン化合物と、該一般
    式(1)中A、B、D、EのすべてがA2であるテトラ
    アザポルフィリン化合物とを含有することを特徴とする
    電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 導電性支持体上に感光層を有する電子写
    真感光体において、該感光層中に少なくとも前記一般式
    (1)で示され、しかも該一般式(1)中A、B、D、
    Eの少なくとも1つはA2であり、且つ少なくとも1つ
    はA1であるテトラアザポルフィリン化合物と、該一般
    式(1)中A、B、D、EのすべてがA1であるテトラ
    アザポルフィリン化合物とを含有することを特徴とする
    電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 導電性支持体上に感光層を有する電子写
    真感光体において、該感光層中に少なくとも前記一般式
    (1)で示され、しかも該一般式(1)中A、B、D、
    Eの少なくとも1つはA2であり、且つ少なくとも1つ
    はA1であるテトラアザポルフィリン化合物と、該一般
    式(1)中A、B、D、EのすべてがA2であるテトラ
    アザポルフィリン化合物と、該一般式(1)中A、B、
    D、EのすべてがA1であるテトラアザポルフィリン化
    合物とを含有することを特徴とする電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 導電性支持体上に感光層を有する電子写
    真感光体において、該感光層中に少なくとも下記一般式
    (2)で示され、しかも該一般式(2)中A、B、D、
    Eの少なくとも1つはA2であり、且つ少なくとも1つ
    はA1であるテトラアザポルフィリン化合物を含有する
    ことを特徴とする電子写真感光体。 【化4】 【化5】 【化6】 (A1、A2において、r1〜r6は水素原子、ハロゲン
    原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは
    無置換のアリール基、置換若しくは無置換のシクロアル
    キル基又はニトロ基を表わし、r1とr2、r3〜r6は互
    いに環を形成していても良い。)
  6. 【請求項6】 導電性支持体上に感光層を有する電子写
    真感光体において、該感光層中に少なくとも前記一般式
    (2)で示され、しかも該一般式(2)中A、B、D、
    Eの少なくとも1つはA2であり、且つ少なくとも1つ
    はA1であるテトラアザポルフィリン化合物と、該一般
    式(2)中A、B、D、EのすべてがA2であるテトラ
    アザポルフィリン化合物とを含有することを特徴とする
    電子写真感光体。
  7. 【請求項7】 導電性支持体上に感光層を有する電子写
    真感光体において、該感光層中に少なくとも前記一般式
    (2)で示され、、しかも該一般式(2)中A、B、
    D、Eの少なくとも1つはA2であり、且つ少なくとも
    1つはA1であるテトラアザポルフィリン化合物と、該
    一般式(2)中A、B、D、EのすべてがA1であるテ
    トラアザポルフィリン化合物とを含有することを特徴と
    する電子写真感光体。
  8. 【請求項8】 導電性支持体上に感光層を有する電子写
    真感光体において、該感光層中に少なくとも前記一般式
    (2)で示され、、しかも該一般式(2)中A、B、
    D、Eの少なくとも1つはA2であり、且つ少なくとも
    1つはA1であるテトラアザポルフィリン化合物と、該
    一般式(2)中A、B、D、EのすべてがA2であるテ
    トラアザポルフィリン化合物と、該一般式(2)中A、
    B、D、EのすべてがA1であるテトラアザポルフィリ
    ン化合物とを含有することを特徴とする電子写真感光
    体。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の感光層
    が、電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質
    を含有する電荷輸送層との2層からなり、該電荷発生層
    に請求項1〜8のいずれかに記載の一般式(1)又は
    (2)で示されるテトラアザポルフィリン化合物を含有
    することを特徴とする電子写真感光体。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の電子写真感光体におい
    て、感光層が、電荷発生物質を含有する電荷発生層と、
    正孔輸送物質を含有する電荷輸送層とを、この順序で導
    電性支持体上に設けたものであることを特徴とする負帯
    電型電子写真感光体。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の感光体において、正
    孔輸送物質が、下記一般式(3)で表されるスチルベン
    系化合物であることを特徴とする電子写真感光体。 【化7】 (式中、R1、R2は置換若しくは無置換のアルキル基又
    は置換若しくは無置換のアリール基を表し、R3、R4
    水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若し
    くは無置換のアリール基又は複素環基を表す。また、R
    1、R2は互いに環を形成していてもよい。Ar1は置換
    若しくは無置換のアリーレン基又は複素環基を表す。)
  12. 【請求項12】 請求項9記載の電子写真感光体におい
    て、感光層が、電荷発生物質を含有する電荷発生層と、
    電子輸送物質を含有する電荷輸送層とを、この順序で導
    電性支持体上に設けたものであることを特徴とする正帯
    電型電子写真感光体。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の感光体において、電
    子輸送物質が、下記式(4)で表される(2,3−ジフ
    ェニル−1−インデニリデン)マロノニトリルであるこ
    とを特徴とする電子写真感光体。 【化8】
  14. 【請求項14】 請求項1〜8のいずれかに記載の感光
    層が、電荷発生物質として請求項1〜8のいずれかに記
    載の一般式(1)又は(2)で示されるテトラアザポル
    フィリン化合物を含有する単一層であることを特徴とす
    る電子写真感光体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002012791A (ja) * 2000-06-27 2002-01-15 Canon Inc オクタフェニルテトラアザポルフィリン、該オクタフェニルテトラアザポルフィリンの製造方法、該オクタフェニルテトラアザポルフィリンを用いた電子写真感光体、該電子写真感光体を備えたプロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP2013105126A (ja) * 2011-11-16 2013-05-30 Ricoh Co Ltd 電子写真感光体及びこれを用いた画像形成装置

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