JP2000122316A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JP2000122316A
JP2000122316A JP10297371A JP29737198A JP2000122316A JP 2000122316 A JP2000122316 A JP 2000122316A JP 10297371 A JP10297371 A JP 10297371A JP 29737198 A JP29737198 A JP 29737198A JP 2000122316 A JP2000122316 A JP 2000122316A
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Japan
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electrophotographic photoreceptor
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JP10297371A
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English (en)
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Kaoru Tadokoro
薫 田所
Masayuki Shiyoji
正幸 所司
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 高速複写機用としてはもちろんレーザープリ
ンター用としても実用に供し得る高感度電子写真感光体
を提供する。 【解決手段】 電荷発生物質として下記一般式(1)又
は(2)で表されるテトラピラジノポルフィラジン化合
物を含有する感光層を導電性支体上に設ける。 (但し、上式中、Aは を表す。ここに、Zは=O、=C(CN)、=C
(H)(CN)、=C(R)(R)などを表す。
R、R及びRは水素原子、アルキル基、アリール基
などを表し、Mは、テトラピラジノポルフィラジン化合
物と共有結合、若しくは配位結合し得る原子又は化合物
を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真用の感光
体に関し、更に詳しくは光を照射したとき電荷担体を発
生する物質(以下「電荷発生物質」という)として、新
規なテトラピラジノポルフィラジン化合物を含有する感
光層を設けた電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式における光導電物質
としては、種々の無機系及び有機系の光導電物質が知ら
れている。有機系の光導電物質は、それを電子写真に使
用した場合、膜の透明性、良好な成膜性、可撓性を有
し、コストが安くなる等の利点を持つ。有機系光導電物
質を使用する場合、感光体の感度及び耐久性を改善する
ために、電荷発生層と電荷輸送層とに機能分離した積層
型電子写真感光体が提案されている。近年、従来提案さ
れた有機光導電物質の感光波長域を、長波長領域(65
0nm以上)にまで伸し、レーザープリンター等のデジ
タル記録用の感光体として使用することの要求が高まっ
ており、この観点から、スクアリリウム顔料(特開昭4
9−105536号及び同58−21416号各公
報)、トリフェニルアミン系トリスアゾ顔料(特開昭6
1−151659号公報)、フタロシアニン顔料(特開
昭48−34189号及び同57−14874号各公
報)等が、デジタル記録用の光導電材料として提案され
ている。デジタル記録用の光導電材料として、有機光導
電物質を使用する場合、まず、感光波長域が長波長域ま
で伸びていること、次に、形成される感光体の感度及び
耐久性が良いこと等が要求される。
【0003】これらの要求を満たすために、前記光導電
物質について、精力的に研究・開発が試みられており、
特に、フタロシアニン顔料は、比較的長波長域まで感光
波長域を持つと共に光感度を有し、また中心金属や結晶
型の種類によって様々なバリエーションが得られること
から、デジタル記録用の電子写真感光体材料として盛ん
に研究が行われている。これまでに知られている良好な
感度を示すフタロシアニン顔料としては、ε型銅フタロ
シアニン、X型無金属フタロシアニン、τ型無金属フタ
ロシアニン、バナジルフタロシアニン、チタニルオキシ
フタロシアニン(特開平8−231869号公報、特開
平5−66595号公報、特公平8−13942号公報
などに記載)等が挙げられるが、いずれも感度、帯電
能、繰り返し耐久性などの点で充分ではなく、より一層
の改良が望まれている。また、登録特許第263748
7号にはテトラアザポルフィリン誘導体について開示さ
れているが、感度、帯電性、繰り返し耐久性等の点で充
分満足するものが得られていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高速
複写機用としてはもちろんレーザープリンター用として
も実用に供し得る電子写真感光体を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意検討した結果、電子写真感光体の電
荷発生物質として有用な新規テトラピラジノポルフィラ
ジン化合物を見い出し、本発明を完成するに至った。即
ち、本発明によれば、第一に、導電性支持体上に少なく
とも感光層を設けてなる電子写真感光体において、該感
光層中に下記一般式(1)又は(2)で表されるテトラ
ピラジノポルフィラジン化合物を少なくとも1種含有す
ることを特徴とする電子写真感光体が提供される。
【化6】
【化7】 (但し、上式中、Aは
【化8】 を表す。ここに、Zは=O、=C(CN)2、=C(H)(C
N)、=C(COOR)2、=N(CN)、=C(CN)(CO
OR)、=C(H)(COOR)、=C(CN)(R)、=N
(R)又は=C(R1)(R2)を表す。R、R1及びR2は水素
原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは
無置換のアリール基又は置換若しくは無置換のヘテロ環
からなる基を表し、R1とR2は互いに環を形成していて
も良い。Mは、テトラピラジノポルフィラジン化合物と
共有結合、若しくは配位結合し得る原子又は化合物を表
す。) 第二に、上記第一に記載した感光層が、電荷発生物質を
含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送
層との2層からなり、該電荷発生層に前記一般式(1)
又は(2)で表されるテトラピラジノポルフィラジン化
合物を少なくとも1種含有することを特徴とする電子写
真感光体が提供される。第三に、上記第二に記載した電
子写真感光体において、感光層が、電荷発生物質を含有
する電荷発生層と、正孔輸送物質を含有する電荷輸送層
とを、この順序で導電性支持体上に設けたものであるこ
とを特徴とする負帯電型電子写真感光体が提供される。
第四に、上記第三に記載した感光体において、正孔輸送
物質が、下記一般式(3)で表されるスチルベン系化合
物であることを特徴とする電子写真感光体が提供され
る。
【化9】 (式中、R1、R2は置換若しくは無置換のアルキル基又
は置換若しくは無置換のアリール基を表し、R3、R4
水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若し
くは無置換のアリール基又は複素環基を表す。また、R
1、R2は互いに環を形成していてもよい。Ar1は置換
若しくは無置換のアリーレン基又は複素環基を表す。) 第五に、上記第二に記載した電子写真感光体において、
感光層が、電荷発生物質を含有する電荷発生層と、電子
輸送物質を含有する電荷輸送層とを、この順序で導電性
支持体上に設けたものであることを特徴とする正帯電型
電子写真感光体が提供される。第六に、上記第五に記載
した感光体において、電子輸送物質が、下記式(4)で
表される(2,3−ジフェニル−1−インデニリデン)
マロノニトリルであることを特徴とする電子写真感光体
が提供される。
【化10】 第七に、上記第一に記載した感光層が、電荷発生物質と
して前記一般式(1)又は(2)で表されるテトラピラ
ジノポルフィラジン化合物を少なくとも1種含有する単
一層であることを特徴とする電子写真感光体が提供され
る。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について更に詳しく
説明する。本発明で使用されるテトラピラジノポルフィ
ラジン化合物は、前記一般式(1)又は(2)で示され
るが、該一般式(1)及び(2)中において、Aは
【化11】 を表す。ここに、Zは=O、=C(CN)2、=C(H)(C
N)、=C(COOR)2、=N(CN)、=C(CN)(CO
OR)、=C(H)(COOR)、=C(CN)(R)、=N
(R)又は=C(R1)(R2)を表す。R、R1及びR2は水素
原子、置換若しくは無置換のメチル基、エチル基、t−
ブチル基、ヘキシル基、オクチル基等のアルキル基、置
換若しくは無置換のベンゼン環、ナフタレン環等のアリ
ール基、置換若しくは無置換のオキサゾール環、チアゾ
ール環、ベンズオキサゾール環、ベンズチアゾール環等
のヘテロ環からなる基を表す。なお、アルキル基、アリ
ール基及びヘテロ環基の置換基としては、例えば、塩素
原子、フッ素原子等のハロゲン原子、又はメチル基、エ
チル基、t−ブチル基等のアルキル基、又はメトキシ
基、エトキシ基等のアルコキシ基、又はメトキシカルボ
ニル基、エトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニ
ル基、又はニトロ基、シアノ基等が挙げられる。
【0007】また、前記一般式(1)中において、M
は、テトラピラジノポルフィラジン化合物と共有結合、
若しくは配位結合し得る原子又は化合物を表わし、例え
ばCu、TiO、Mg、Co、Pb、VO、Fe、Z
n、Ge、Sn、Ni、Al、Ga、Mo、In等の金
属原子、金属酸化物、金属水酸化物、及び金属ハロゲン
化物等が挙げられる。
【0008】本発明の前記一般式(1)及び(2)で示
されるテトラピラジノポルフィラジン化合物を得るため
に、まず下記反応式(a)及び(b)に従い、相当する
ジニトリル化合物を合成する。
【0009】
【化12】
【化13】
【0010】反応式(a)に示す反応は、通常無溶媒
か、イソプロピルアルコール、メタノール、エタノー
ル、ブタノール等のアルコール系溶媒、ベンゼン、トル
エン、ニトロベンゼン等の芳香族系溶媒、ジクロロベン
ゼン、トリクロロベンゼン等のハロゲン系溶剤の存在下
で行われる。反応温度は、通常室温〜300℃で行うこ
とが、反応収率の点から好ましい。反応式(b)に示す
反応は、通常、酸性触媒、塩基性触媒の存在下、無溶媒
か、ジクロロメタン、ジクロロエタン等のハロゲン系溶
剤、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、ベンゼ
ン、トルエン、ニトロベンゼン等の芳香族系溶媒、ジク
ロロベンゼン、トリクロロベンゼン等のハロゲン系溶剤
の存在下で行われる。酸性触媒としては、例えば四塩化
チタン、塩化亜鉛、三フッ化ホウ素等が挙げられ、塩基
性触媒としては、N−メチルモルフォリン、N−メチル
ピペリジン、ピリジン、ピペリジン、トリエチルアミン
等の有機塩基、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸ア
ンモニウム等の酢酸塩、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム
等の無機塩基等を挙げることができる。反応温度は、通
常0℃〜150℃、好ましくは0℃〜100℃で行うこ
とが、反応収率の点から好ましい。
【0011】テトラピラジノポルフィラジン化合物は、
上述の反応式(a)、(b)より得られるジニトリル化
合物と、必要に応じて金属、又は金属塩化物、又はアル
コキシ金属等の金属を有する化合物と共に、無溶媒か又
はα−クロロナフタレン、ジクロロベンゼン、トリクロ
ロベンゼン等のハロゲン系溶剤、ペンタノール、オクタ
ノール等のアルコール系溶剤、N,N−ジメチルホルム
アミド、N−メチルピロリドン等のアミン系溶剤、ベン
ゼン、トルエン、ニトロベンゼン等の芳香族系溶媒の存
在下で反応させることにより得ることができる。また、
上述した金属としては、具体的には例えばMg、Li、
Naが、また金属塩化物としては、例えばTiCl4
CoCl2、CuCl2、CuCl等が、アルコキシ金属
としては、Ti(OBu)4、Mg(OEt)2等が挙げられ
る。反応温度は通常室温〜300℃で行い、特に100
℃〜250℃で行うことが、反応収率の点から好まし
い。
【0012】前記一般式(1)で示される化合物の具体
例としては、例えば表1及び2に示されるものが挙げら
れ、また前記一般式(2)で示される化合物の具体例と
しては、例えば表3及び4に示されるものが挙げられ
る。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】
【表3】
【0016】
【表4】
【0017】前述のようにして得られた一般式(1)及
び(2)で表されるテトラピラジノポルフィラジン化合
物は、例えば、顔料としての粒径の微細化、分散性、純
度向上のために種々の処理を行なうことができる。この
ような処理方法としては、例えば酸処理、溶媒処理、ミ
リング処理等がある。酸処理とは、硫酸等の酸中に顔料
を溶解又は分散させた後、これを氷水上に滴下して顔料
の結晶を析出させ、濾過等の手段により結晶を得る処理
であり、溶媒処理とは、室温下あるいは加熱下での、溶
媒中における顔料の懸濁撹拌処理であり、ミリング処理
とは、例えばガラスビーズ、スチールビーズ、アルミナ
ボール等を用いてサンドミル、ボールミル等のミリング
装置を用いて行う処理である。また、溶媒処理に使用す
る溶媒としては、例えばメタノール、エタノール等のア
ルコール系溶剤、シクロヘキサノン、メチルエチルケト
ン等のケトン系溶媒、n−ブチルエーテル、エチレング
リコールn−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン等の
エーテル系溶剤、N,N−ジメチルホルムアミド、N−
メチルピロリドン、キノリン等のアミン系溶剤、水等が
ある。ミリング処理に使用する溶剤としては、例えばメ
タノール、エタノール等のアルコール系溶剤、シクロヘ
キサノン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、n−
ブチルエーテル、エチレングリコールn−ブチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤、N,N−
ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等のアミ
ン系溶剤、キノリン、ピリジン等の塩基性溶剤、水等が
ある。
【0018】本発明で使用される一般式(1)及び
(2)で表されるテトラピラジノポルフィラジン化合物
は、例えば、以下に示すような顔料と混合、分散して使
用しても良い。 このような有機顔料としては、例え
ば、シーアイピグメントブルー25(カラーインデック
スCI21180)、シーアイピグメントレッド41
(CI21200)、シーアイアシッドレッド52(C
I45100)、シーアイベーシックレッド3(CI4
5210)、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料(特開
昭53−95033号公報に記載)、ジスチリルベンゼ
ン骨格を有するアゾ顔料(特開昭53−133445号
公報)、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料(特
開昭53−132347号公報に記載)、ジベンゾチオ
フェン骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−21728
号公報に記載)、オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔
料(特開昭54−12742号公報に記載)、フルオレ
ノン骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−22834号
公報に記載)、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料
(特開昭54−17733号公報に記載)、ジスチリル
オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−
2129号公報に記載)、ジスチリルカルバゾール骨格
を有するアゾ顔料(特開昭54−14967号公報に記
載)などのアゾ顔料、また、例えば、シーアイピグメン
トブルー16(CI74100)、チタニルフタロシア
ニンなどのフタロシアニン系顔料、更に例えば、シーア
イバットブラウン5(CI73410)、シーアイバッ
トダイ(CI73030)などのインジコ系顔料、更に
またアルゴスカーレットB(バイエル社製)、インタン
スレンスカーレットR(バイエル社製)などのペリレン
顔料などが挙げられる。なお、これらの有機顔料は単独
あるいは2種類以上を併用しても良い。
【0019】本発明においては、前記一般式(1)又は
(2)で表される有機顔料を電荷発生物質とし、電荷輸
送物質と組み合わせて分散型若しくは機能分離型の電子
写真用感光体が作製できる。層構成としては分散型の場
合、導電性支持体の上に、結着剤中に電荷発生物質、電
荷輸送物質を分散させた感光層を設ける。機能分離型の
場合は、支持体上に電荷発生物質及び結着剤を含む電荷
発生層、その上に電荷輸送物質及び結着剤を含む電荷輸
送層を形成するものであるが、正帯電型とする場合に
は、電荷発生層、電荷輸送層を逆に積層しても良い。
【0020】また、本発明の電子写真感光体において、
接着性、電荷ブロッキング性を向上させるために、感光
層と導電性支持体との間に中間層(例えば下引き層な
ど)を設けてもよく、更に、耐摩擦性など、機械的耐久
性を向上させるために感光層上に保護層を設けてもよ
い。
【0021】電荷発生物質は、適当な溶媒に、必要に応
じてバインダー樹脂と共に溶解若しくは分散せしめ、塗
布し乾燥させることにより設けることができる。電荷発
生物質の分散方法としては、例えば、ボールミル、超音
波、ホモミキサー等が挙げられ、また塗布手段として
は、ディッピング塗工法、ブレード塗工法、スプレー塗
工法等が挙げられる。
【0022】電荷発生物質を分散せしめて電荷発生層を
形成する場合、電荷発生層中への分散性を良くするため
に、その電荷発生物質は2μm以下、好ましくは1μm
以下の平均粒径を有するものが好ましい。ただし、粒径
があまりに小さいとかえって凝集しやすく、電荷発生層
の抵抗が上昇したり、結晶欠陥が増えて感度及び繰り返
し特性が低下し、あるいは微細化する上で限界があるた
め、平均粒径の下限は0.01μmとするのが好まし
い。
【0023】電荷発生層用あるいは電荷輸送層用の分散
液若しくは溶液を調製する際に使用する溶媒としては、
例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン、キ
シレン、モノクロルベンゼン、1,2−ジクロルエタ
ン、1,1,1−トリクロルエタン、ジクロルメタン、
1,1,2−トリクロルエタン、トリクロルエチレン、
テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸ブ
チルなどを挙げることができる。
【0024】電荷発生層、電荷輸送層及び分散型感光層
形成時に用いる結着剤としては、絶縁性が良い結着剤で
あれば何れも使用可能であり、特に限定はない。結着剤
の具体例としては、例えば、ポリエチレン、ポリビニル
ブチラール、ポリビニルホルマール、ポリスチレン樹
脂、フェノキシ樹脂、ポリプロピレン、アクリル樹脂、
メタクリル酸樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、
エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポ
リエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ポリアミド樹脂、シリコン樹脂、メラミン樹脂等の
付加重合型樹脂、重付加型樹脂、重縮合型樹脂、並びに
これらの樹脂の繰り返し単位のうち2つ以上を含む共重
合体樹脂、例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ス
チレン−アクリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−
無水マレイン酸共重合体樹脂等の絶縁性樹脂のほか、ポ
リ−N−ビニルカルバゾール等の高分子有機半導体が挙
げられる。これらのバインダーは単独または2種類以上
の混合物として用いることができる。
【0025】以上のような層構成、物質を用いて感光体
を作製する場合には、膜厚、物質の割合に好ましい範囲
がある。例えば、負帯電型(基体/電荷発生層/電荷輸
送層の積層)の場合、電荷発生層において、結着剤に対
する電荷発生物質の割合は20重量%、膜厚は0.01
〜5μmが好ましい。電荷輸送層においては、結着剤に
対する電荷輸送物質の割合は20〜200重量%、膜厚
は5〜100μmとするのが好ましい。また、正帯電型
の場合、電荷輸送層においては、結着剤に対する電荷輸
送物質の割合は20〜200重量%以上、膜厚は5〜1
00μmとするのが好ましい。電荷発生層においては電
荷発生物質を結着剤に対し20重量%以上含有すること
が好ましい。更に、電荷発生層中には電荷輸送物質を含
有することが好ましく、含有させることにより残留電位
の抑制、感度の向上に対し効果を持つ。この場合の電荷
輸送物質は、結着剤に対し20〜200重量%含有させ
ることが好ましい。また、電荷発生物質と電荷輸送物質
を結着剤樹脂中に分散してなるいわゆる、分散型の感光
体の場合は、その感光層中に結着剤樹脂に対する電荷発
生物質としての顔料の割合は5〜95重量%、膜厚は1
0〜100μmとするのが好ましい。またその場合の結
着剤樹脂に対する電荷輸送物質の割合は30〜200重
量%が好ましい。
【0026】更にこれら感光層中には、分散型、機能分
離型ともに、特に繰り返し使用時における帯電性の向上
等を目的に、フェノール化合物、ハイドロキノン化合
物、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化
合物、ヒンダードアミンとヒンダードフェノールが同一
分子中に存在する化合物などを添加することができる。
【0027】本発明において、導電性支持体としては、
アルミニウム、ニッケル、銅、チタン、金、ステンレス
等の金属板、金属ドラム又は金属箔、アルミニウム、ニ
ッケル、銅、チタン、金酸化錫、酸化インジウムなどを
蒸着したプラスチックフィルムあるいは導電性物質を塗
布した紙、プラスチックなどのフィルム又はドラム等が
挙げられる。
【0028】また、中間層の材料としては、前記バイン
ダー樹脂として挙げたものの他に、ポリアミド樹脂、ポ
リビニルアルコール、エチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロース、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩
化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、カゼ
イン、N−アルコキシメチルナイロン等の樹脂をそのま
ま、又は酸化スズ、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸
化ケイ素、あるいは酸化インジウムなどを分散させたも
の、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、あるい
は酸化ケイ素などの蒸着膜等が挙げられる。
【0029】更にまた、前記保護層に用いられる材料と
しては、前述の樹脂をそのまま使用するか、又は酸化ス
ズや酸化インジウムなどの低抵抗物質を分散させたもの
が適当である。また、有機プラズマ重合膜も使用でき、
その有機プラズマ重合膜は、必要に応じて適宜酸素、ハ
ロゲン、周期律表の第III族、第V族原子を含んでもよ
い。
【0030】電荷輸送物質には正孔輸送物質と電子輸送
物質がある。正孔輸送物質としては、例えば、ポリ−N
−カルバゾール及びその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリ
ルエチルグルタメート及びその誘導体、ピレン−ホルム
アルデヒド縮合物及びその誘導体、ポリビニルピレン、
ポリビニルフェナントレン、オキサゾール誘導体、イミ
ダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体等があり、
なかでも、下記一般式(3)のスチルベン化合物が、電
荷輸送能が高いという点で好適に使用される。
【0031】
【化14】 (式中、R1、R2は置換若しくは無置換のアルキル基又
は置換若しくは無置換のアリール基を表し、R3、R4
水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若し
くは無置換のアリール基又は複素環基を表す。また、R
1、R2は互いに環を形成していてもよい。Ar1は置換
若しくは無置換のアリーレン基又は複素環基を表す。)
【0032】該一般式(3)で表されるスチルベン系化
合物の具体例を表5〜14に示すが、本発明においては
これらに限定されるものではない。
【0033】
【表5】
【0034】
【表6】
【0035】
【表7】
【0036】
【表8】
【0037】
【表9】
【0038】
【表10】
【0039】
【表11】
【0040】
【表12】
【0041】
【表13】
【0042】
【表14】
【0043】なお、電子輸送物質としては、例えば、ク
ロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テ
トラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9
−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−
フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサント
ン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,
8−トリニトロ−インデノ4H−インデノ〔1,2−
b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジ
ベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイドなどを挙げる
ことができ、電子輸送能が高い等の理由により下記
(4)、(5)及び(6)式に挙げる電子輸送物質を好
適に使用することができる。これらの電荷輸送物質は単
独または2種類以上を混合して用いられる。
【0044】
【化15】
【化16】
【化17】
【0045】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれらに限定されるものではない。
【0046】参考例1 〈中間体下記式(7)で表される化合物の合成〉
【化18】 ニンヒドリン1mol、ジアミノマレオニトリル1mo
lを、溶剤イソプロピルアルコール1000ml中で、
2時間加熱撹拌した。室温まで自然冷却した後、析出し
た式(7)で表される中間体をろ取し、粗生成物を得
た。カラムクロマトグラフィーで目的物を分取した後、
再結晶溶媒モノクロロベンゼンを用いて、再結晶を行な
い、収率70%で式(7)で表される中間体を得た。
(融点248℃)
【0047】製造例1 金属Mg0.4mol、触媒量のヨウ素、ペンタノール
500mlを撹拌混合し、窒素気流下、徐々に120℃
まで昇温し、反応温度を110〜120℃の間に保ちな
がら1時間撹拌し、Mgの活性化を行った。反応終了
後、放冷し室温になったところで、参考例1で得られた
式(7)で表される中間体0.4molを加え、撹拌混
合し、窒素気流下、徐々に120℃まで昇温し、反応温
度を110〜120℃に保ちながら、3時間加熱撹拌し
た。反応終了後、放冷し80℃になったところで熱時ろ
過し、ついでペンタノールで充分に洗浄し、更にトルエ
ン、メタノール、水で数回洗浄した後、乾燥し収率90
%のMgテトラピラジノポルフィラジン化合物を得た。
【0048】製造例2 製造例1で得られた、Mgテトラピラジノポルフィラジ
ン化合物10gを5℃で、トリフルオロ酢酸700m1
中に少しずつ加え、約1時間、5℃以下の温度を保ちな
がら撹拌した後、2000mlの氷水中に、ゆっくり注
ぎ、析出した結晶をろ過した。結晶を酸が残留しなくな
るまで蒸留水で洗浄、乾燥し収率80%で無金属テトラ
ピラジノポルフィラジン化合物を得た。
【0049】参考例2 〈中間体下記式(8)で表される化合物の合成〉
【化19】 参考例1で得られた式(7)で表される中間体を0.4
mol、CH2(COOBu)2を0.8mol、溶剤ジク
ロロメタン700mlを、氷冷下撹拌し、反応液温度を
10℃以下に保持した状態で四塩化チタン0.8mo
l、N−メチルモルホリン0.8molを滴下したの
ち、室温で4時間撹拌した。その後、反応液を氷水にあ
け、クロロホルムを加えて分液し、有機層を収集した。
有機層の溶媒クロロホルムを留去した後、カラムクロマ
トグラフィーにより目的物を分取し、再結晶溶媒n−ブ
タノールを用いて、再結晶を行ない、収率70%で式
(8)で表される中間体を得た。(融点148℃)
【0050】製造例3 金属Mg0.2mol、触媒量のヨウ素、ペンタノール
500m1を撹拌混合し、窒素気流下、徐々に120℃
まで昇温し、反応温度を110〜120℃の間に保ちな
がら1時間撹拌し、Mgの活性化を行った。反応終了
後、放冷し室温になったところで参考例2で得られた式
(8)で表される中間体0.2molを加え、撹拌混合
し、窒素気流下、徐々に120℃まで昇温し、反応温度
を110〜120℃に保ちながら、3時間加熱撹拌し
た。反応終了後、放冷し80℃になったところで熱時ろ
過し、ついでペンタノールで充分に洗浄し、更にトルエ
ン、メタノール、水で数回洗浄した後、乾燥し収率80
%のMgテトラピラジノポルフィラジン化合物を得た。
【0051】製造例4 製造例3で得られた、Mgテトラピラジノポルフィラジ
ン化合物10gを5℃で、トリフルオロ酢酸700ml
中に少しずつ加え、約1時間、5℃以下の温度を保ちな
がら撹拌した後、2000mlの氷水中に、ゆっくり注
ぎ、析出した結晶をろ過した。結晶を酸が残留しなくな
るまで蒸留水で洗浄、乾燥し収率80%で無金属テトラ
ピラジノポルフィラジン化合物を得た。
【0052】参考例3 〈中間体下記式(9)で表される化合物の合成〉
【化20】 参考例1で得られた式(7)で表される中間体を0.4
mol、2−イソプロピルアニリンを0.8mol、溶
剤ジクロロメタン700mlを、氷冷下撹拌し、反応液
温度を10℃以下に保持した状態で四塩化チタン0.8
mol、N−メチルモルホリン0.8molを滴下した
のち、室温で4時間撹拌した。その後、反応液を氷水に
あけ、クロロホルムを加えて分液し、有機層を収集し
た。有機層の溶媒クロロホルムを留去した後、カラムク
ロマトグラフィーにより目的物を分取し、再結晶溶媒n
−ブタノールを用いて、再結晶を行ない、収率75%で
式(9)で表される中間体を得た。(融点187℃)
【0053】製造例5 金属Mg0.2mol、触媒量のヨウ素、ペンタノール
500mlを撹拌混合し、窒素気流下、徐々に120℃
まで昇温し、反応温度を110〜120℃の間に保ちな
がら1時間撹拌し、Mgの活性化を行った。反応終了
後、放冷し室温になったところで、参考例3で得られた
式(9)で表される中間体0.2molを加え、撹拌混
合し、窒素気流下、徐々に120℃まで昇温し、反応温
度を110〜120℃に保ちながら、3時間加熱撹拌し
た。反応終了後、放冷し80℃になったところで熱時ろ
過し、ついでペンタノールで充分に洗浄し、更にトルエ
ン、メタノール、水で数回洗浄した後、乾燥し収率75
%のMgテトラピラジノポルフィラジン化合物を得た。
【0054】製造例6 製造例5で得られた、Mgテトラピラジノポルフィラジ
ン化合物10gを5℃で、トリフルオロ酢酸700ml
中に少しずつ加え、約1時間、5℃以下の温度を保ちな
がら撹拌した後、2000mlの氷水中に、ゆっくり注
ぎ、析出した結晶をろ過した。結晶を酸が残留しなくな
るまで蒸留水で洗浄、乾燥し収率70%で無金属テトラ
ピラジノポルフィラジン化合物を得た。
【0055】以上の製造例3及び5で得られたテトラピ
ラジノポルフィラジン化合物について、X線回折スペク
トルを以下に示す条件で測定した。 X線管球 Cu(波長1.54Å) 電圧 40kV 電流 20mA 走査速度 1deg/min 走査範囲 3〜40deg 図1及び2に、製造例3及び5で得たテトラピラジノポ
ルフィラジン化合物のX線回折スペクトルを示す。
【0056】実施例1 製造例3で得られたMgテトラピラジノポルフィラジン
化合物顔料1重量部、ポリビニールブチラール樹脂(B
M−S、積水化学工業社製)の2重量%酢酸ブチル溶液
50重量部、酢酸n−ブチル49重量部を、直径2mm
のガラスビーズを用いたサンドミルにて2時間分散を行
った。これを75μmのアルミ蒸着PETベース上に塗
布し、80℃で5分間乾燥して膜厚0.2μmの電荷発
生層を形成した。次に、下記構造式(D−1)で示され
る正孔輸送物質42重量部、ポリカーボネート樹脂(ユ
ーピロンZ200、三菱ガス化学社製)60重量部、シ
リコーンオイル(KF50、信越化学社製)0.001
重量部をジクロロメタン638重量部に溶解し、電荷輸
送層用塗工液を調製した。これを上記電荷発生層上に塗
布し、80℃で5分間、110℃で10分間乾燥させて
膜厚が20μmの電荷輸送層を形成し、実施例1の電子
写真感光体を得た。
【0057】
【化21】
【0058】実施例2 製造例3で得られたMgテトラピラジノポルフィラジン
顔料を使用する代わりに、製造例5で得られたMgテト
ラピラジノポルフィラジン顔料を使用すること以外は、
実施例1と同様にして実施例2の電子写真感光体を得
た。
【0059】実施例3 実施例1で使用した正孔輸送物質(D−1)の代わり
に、下記構造式で表される正孔輸送物質(D−2)を使
用すること以外は、実施例1と同様にして実施例3の電
子写真感光体を得た。
【化22】
【0060】実施例4 実施例1で使用した正孔輸送物質(D−1)の代わり
に、下記構造式で表される正孔輸送物質(D−3)を使
用すること以外は、実施例1と同様にして実施例4の電
子写真感光体を得た。
【化23】
【0061】実施例5 実施例1で使用した正孔輸送物質(D−1)の代わり
に、下記構造式で表される正孔輸送物質(D−4)を使
用すること以外は、実施例1と同様にして実施例5の電
子写真感光体を得た。
【化24】
【0062】〈評価〉実施例1〜5で作製した電子写真
感光体を川口電機社製の静電特性測定装置EPA−82
00を用い、−6kVでコロナ放電を20秒行って帯電
せしめ、続いて20秒暗減衰させた後の表面電位Vo
(V)、20ルックスの光照射後、Voが1/2になる
のに必要な露光量E1/2(lux・sec)を測定し
た。その結果を表15に示す。
【0063】
【表15】
【0064】実施例6 実施例1と同様にして、アルミ蒸着PETベース上に電
荷発生層を形成した。次に、前記構造式(4)で表され
る電子輸送物質8重量部、ポリカーボネートZ(帝人化
成社製)11重量部、シリコーンオイル(KF50、信
越化学社製)0.02重量部をテトラヒドロフラン91
重量部に溶解し、これを電荷発生層上にドクターブレー
ドにて流延塗布し、乾燥させて膜厚が20μmの電荷輸
送層を設け、実施例6の電子写真感光体を得た。
【0065】実施例7 実施例6において用いた電子輸送物質の代わりに、前記
構造式(5)の電子輸送物質を用いる他は、実施例6と
同様に操作して実施例7の電子写真感光体を得た。
【0066】実施例6及び7で作製した感光体を前述の
測定装置を用い、+5.3kVでコロナ放電を20秒行
って帯電せしめ、続いて20秒暗減衰させた後の表面電
位Vo(V)、20ルックスの光照射後、Voが1/2
になるのに必要な露光量E1/ 2(lux・sec)を測
定した。その結果を表16に示す。
【0067】
【表16】
【0068】実施例8 製造例3で得られたMgテトラピラジノポルフィラジン
顔料0.5gをポリカーボネートZ(帝人化成社製)溶
液10g(テトラヒドロフラン中に10重量%の濃度に
なるように溶解したもの)、テトラヒドロフラン9gと
ともにボールミリングした後、顔料組成2重量%、ポリ
カーボネートZ組成が50重量%、電荷輸送物質(D−
1)が28重量%となるように10重量%のポリカーボ
ネートZ溶液を加え、十分に撹拌し、感光層塗布液を調
製した。このようにして調製した塗布液をアルミニウム
を蒸着したポリエステルフィルム上にドクターブレード
にて流延塗布し、乾燥後の膜厚が15μmの感光層を有
する、実施例8の単層型電子写真感光体を得た。
【0069】実施例8で作製した電子写真感光体を前述
の測定装置を用い、−6kVでコロナ放電を20秒行っ
て帯電せしめ、続いて20秒暗減衰させた後の表面電位
Vo(V)、20ルックスの光照射後、Voが1/2に
なるのに必要な露光量E1/2(lux・sec)を測定
した。その結果を表17に示す。
【0070】
【表17】
【0071】
【発明の効果】本発明により、電子写真感光体の電荷発
生物質として特定のテトラピラジノポルフィラジン化合
物を使用することにより、帯電性に優れ高感度な電子写
真感光体を提供することができる。例えば、電荷発生物
質として特定のテトラピラジノポルフィラジン化合物を
使用し、高感度な積層型又は単層型電子写真感光体を提
供することができる。具体的には、電荷発生物質として
特定のテトラピラジノポルフィラジン化合物を使用し、
電荷輸送物質として、正孔輸送物質あるいは電子輸送物
質を用いることにより、高感度な積層型電子写真感光体
を提供することができる。そして、電子写真感光体にお
いて、電荷発生物質として特定のテトラピラジノポルフ
ィラジン化合物を使用し、電荷輸送物質として、特定の
正孔輸送物質あるいは特定の電子輸送物質を用いること
により、更に高感度な積層型電子写真感光体を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】製造例3で得られたテトラピラジノポルフィラ
ジン化合物のX線回折スペクトル図である。
【図2】製造例5で得られたテトラピラジノポルフィラ
ジン化合物のX線回折スペクトル図である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に少なくとも感光層を設
    けてなる電子写真感光体において、該感光層中に下記一
    般式(1)又は(2)で表されるテトラピラジノポルフ
    ィラジン化合物を少なくとも1種含有することを特徴と
    する電子写真感光体。 【化1】 【化2】 (但し、上式中、Aは 【化3】 を表す。ここに、Zは=O、=C(CN)2、=C(H)(C
    N)、=C(COOR)2、=N(CN)、=C(CN)(CO
    OR)、=C(H)(COOR)、=C(CN)(R)、=N
    (R)又は=C(R1)(R2)を表す。R、R1及びR2は水素
    原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは
    無置換のアリール基又は置換若しくは無置換のヘテロ環
    からなる基を表し、R1とR2は互いに環を形成していて
    も良い。Mは、テトラピラジノポルフィラジン化合物と
    共有結合、若しくは配位結合し得る原子又は化合物を表
    す。)
  2. 【請求項2】 請求項1記載の感光層が、電荷発生物質
    を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸
    送層との2層からなり、該電荷発生層に前記一般式
    (1)又は(2)で表されるテトラピラジノポルフィラ
    ジン化合物を少なくとも1種含有することを特徴とする
    電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の電子写真感光体におい
    て、感光層が、電荷発生物質を含有する電荷発生層と、
    正孔輸送物質を含有する電荷輸送層とを、この順序で導
    電性支持体上に設けたものであることを特徴とする負帯
    電型電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の感光体において、正孔輸
    送物質が、下記一般式(3)で表されるスチルベン系化
    合物であることを特徴とする電子写真感光体。 【化4】 (式中、R1、R2は置換若しくは無置換のアルキル基又
    は置換若しくは無置換のアリール基を表し、R3、R4
    水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若し
    くは無置換のアリール基又は複素環基を表す。また、R
    1、R2は互いに環を形成していてもよい。Ar1は置換
    若しくは無置換のアリーレン基又は複素環基を表す。)
  5. 【請求項5】 請求項2記載の電子写真感光体におい
    て、感光層が、電荷発生物質を含有する電荷発生層と、
    電子輸送物質を含有する電荷輸送層とを、この順序で導
    電性支持体上に設けたものであることを特徴とする正帯
    電型電子写真感光体。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の感光体において、電子輸
    送物質が、下記式(4)で表される(2,3−ジフェニ
    ル−1−インデニリデン)マロノニトリルであることを
    特徴とする電子写真感光体。 【化5】
  7. 【請求項7】 請求項1記載の感光層が、電荷発生物質
    として前記一般式(1)又は(2)で表されるテトラピ
    ラジノポルフィラジン化合物を少なくとも1種含有する
    単一層であることを特徴とする電子写真感光体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2007017758A2 (en) 2005-08-05 2007-02-15 Hybrigenics Sa Novel cysteine protease inhibitors and their therapeutic applications
WO2009069717A1 (ja) * 2007-11-30 2009-06-04 Idemitsu Kosan Co., Ltd. アザインデノフルオレンジオン誘導体、有機エレクトロルミネッセンス素子用材料及び有機エレクトロルミネッセンス素子

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