JP2001133995A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

Info

Publication number
JP2001133995A
JP2001133995A JP31484099A JP31484099A JP2001133995A JP 2001133995 A JP2001133995 A JP 2001133995A JP 31484099 A JP31484099 A JP 31484099A JP 31484099 A JP31484099 A JP 31484099A JP 2001133995 A JP2001133995 A JP 2001133995A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
substituent
layer
charge
general formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP31484099A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3748348B2 (ja
Inventor
Mitsusachi Mimori
光幸 三森
Chiyoko Sato
ちよ子 佐藤
Mamoru Rin
護 臨
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP31484099A priority Critical patent/JP3748348B2/ja
Publication of JP2001133995A publication Critical patent/JP2001133995A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3748348B2 publication Critical patent/JP3748348B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に残留電位の少ない高感度有機電子写真感
光体を得る。 【解決手段】 下記一般式[1]で表されるアリールア
ミン化合物を含有する感光層を有する電子写真感光体。 【化1】 (式中、Ar1 、Ar4 はアリーレン基等、Ar2 、A
3 、Ar5 、Ar6 はアルキル基、アリール基または
複素環基等、R1 〜R8 は水素原子、アルキル基、アリ
ール基または複素環基等を示し、n=1〜4)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真用感光体に
関するものである。さらに詳しくは有機系の光導電性物
質を含有する感光層を有する非常に高感度かつ高性能で
生産性のよい電子写真用感光体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真感光体として、電荷キャ
リヤーの発生と移動の機能を別々の化合物に分担させ
る、いわゆる機能分離型の感光体が開発の主流となって
おり、このタイプによる有機系感光体の実用化も行なわ
れている。電荷キャリヤー輸送媒体としては、ポリビニ
ルカルバゾールなどの高分子電荷輸送性化合物を用いる
場合と低分子電荷輸送性化合物をバインダーポリマー中
に分散又は溶解する場合とがある。
【0003】特に、有機系の低分子電荷輸送性化合物
は、バインダーとして皮膜性、可とう性、接着性などの
すぐれたポリマーを選択することができるので容易に機
械的特性の優れた感光体を得ることができる(例えば、
特開昭60−196767号公報、特開昭60−218
652号公報、特開昭60−233156号公報、特開
昭63−48552号公報、特開平1−267552号
公報、特公平3−39306号公報、特開平3−113
459号公報、特開平3−123358号公報、特開平
3−149560号公報、特開平6−273950号公
報、特開昭62−36674号公報、特開平7ー036
203号公報、特開平ー6ー11854、特開昭63−
48553号公報、等参照)。しかしながら、より高感
度な感光体が望まれていた。
【0004】更に、絶え間ない高感度化の要請の中で、
電気特性的には残留電位が不十分、光応答性が悪い、繰
り返し使用した場合帯電性が低下し、残留電位が蓄積す
る等種々の問題を抱えており、こうした問題に対し、例
えば特定の2種類のヒドラゾン化合物を併用し、感光体
の他の特性をあまり損わずに残留電位上昇を防止する技
術(特開昭61−134767号公報)等が報告されて
いる。しかしながら、特性のバランスの点では必ずしも
十分ではなく、感光体全体としての特性をバランスよく
向上させる技術が求められていた。
【0005】一方、光源として半導体レーザーがプリン
ター分野において積極的に応用されてきており、この場
合該光源の波長は800nm前後である事から800n
m前後の長波長光に対しても高感度な特性を有する感光
体の開発が強く望まれている。この目的に合致する材料
として特開昭59−49544号公報、特開昭59−2
14034号公報、特開昭61−109056号公報、
特開昭61−171771号公報、特開昭61−217
050号公報、特開昭61−239248号公報、特開
昭62−67094号公報、特開昭62−134651
号公報、特開昭62−275272号公報、特開昭63
−198067号公報、特開昭63−198068号公
報、特開昭63−210942号公報、特開昭63−2
18768号公報等に記載された材料が挙げられ、それ
ぞれ電荷発生剤として好適な結晶型を有するオキシチタ
ニウムフタロシアニン類が種々知られている。電荷輸送
剤としては、これらの新しい電荷発生剤と相性のよいも
のが望まれている。また、特開平3−149560号公
報、特開昭50−31773では、以下の化合物が高感
度感光体用の電荷輸送材として、用いられている。
【0006】
【化2】
【0007】しかしながら比較例に示す通り、THF 溶媒
には極めて溶解性が悪く、公報中で使用されているよう
な、クロロホルム等のハロゲン系溶媒にしか溶解しな
い。しかし、このクロロホルムは現在、哺乳類に対する
癌原性が認められていること等の問題を抱えている。そ
こで、より毒性の低く、より害の少ない溶媒に対する溶
解性の高い電荷輸送材が求められていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の問題点
を解決するためになされたものであり、800nm前後
の長波長においても高感度であり、キャリヤー移動度の
速くかつ生産性の容易な写真用感光体を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
目的を満足しえる有機系の低分子電荷輸送性化合物につ
いて鋭意研究したところ、連結部にブタジエン骨格等を
有するアリールアミン系化合物の二量体が好適であるこ
とを見い出し、本発明にいたった。即ち、本発明の要旨
は、導電性支持体上に、下記一般式[1]で表わされる
アリールアミン系化合物を含有する感光体を有すること
を特徴とする電子写真感光体にある。
【0010】
【化3】
【0011】(一般式[1]中、Ar1 及びAr4 は置換基
を有してもよいアリーレン基を表わし、Ar2,Ar3,Ar5
びAr6 は、置換基としてアルキル基、アルコキシ基もし
くはアリール基を有しても良いアルキル基、アリール
基、縮合多環基もしくは複素環基を表し(Ar1 ないしAr
3 又は、Ar4 ないしAr6 は、お互いに結合して炭素環、
複素環基を形成してもよい)、Xは二価の芳香族炭化水
素残基、複素環残基又はビフェニレンを表わし、R1
2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 およびR8 は、そ
れぞれ水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置
換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよい
複素環基、シアノ基又はニトロ基を表わし、これらは互
いに同一でも異なっていてもよく、n1 およびn2 はそ
れぞれ1ないし4の整数を表わす。)
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の電子写真感光体は、感光層中に前記一般式
[1]で表わされるアリールアミン系化合物を含有す
る。前記一般式[1]中、 R1 、R2 、R3 、R4
5 、R6 、R7 およびR 8 は、それぞれ、水素原子;
シアノ基;ニトロ基;メチル基、エチル基、プロピル、
イソプロピル基等のアルキル基;フェニル基、ナフチル
基、ピレニル基等のアリール基;ピリジル基、チエニル
基等の複素環基;等を示し、これらは互いに同一でも異
なっていてもよい。これらのうち、特に、水素原子、メ
チル基、フェニル基が好ましい。
【0013】これらのアルキル基、アリール基、複素環
基は置換基を有していてもよく、置換基としては、水酸
基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子などの
ハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基、ヘキシル基、イソプロピル基等のアルキル基;メ
トキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基等のアルコキ
シ基;アリル基、ベンジル基、ナフチルメチル基、フェ
ネチル基等のアラルキル基;フェノキシ基、トリロキシ
基等のアリールオキシ基;ベンジルオキシ基、フェネチ
ルオキシ基等のアリールアルコキシ基;フェニル基、ナ
フチル基等のアリール基;スチリル基、ナフチルビニル
基等のアリールビニル基;アセチル基、ベンゾイル基等
のアシル基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等の
ジアルキルアミノ基;ジフェニルアミノ基、ジナフチル
アミノ基等のジアリールアミノ基;ジベンジルアミノ
基、ジフェネチルアミノ基等のジアラルキルアミノ基、
ジピリジルアミノ基、ジチエニルアミノ基等のジ複素環
アミノ基;ジアリルアミノ基、又、上記のアミノ基の置
換基を組み合わせたジ置換アミノ基等の置換アミノ基等
があげられ、またこれらの置換基はお互いに縮合して、
単結合、メチレン基、エチレン基、カルボニル基、ビニ
リデン基、エチレニレン基等を介した炭素環基あるいは
酸素原子、硫黄原子、窒素原子等を含む複素環基を形成
してもよい。
【0014】これらの中で、特に、R2 、R7 は水素、
置換基を有してもよいアリール基、又は、置換基を有し
ても良いアルキル基であることが、電気特性の面から好
ましく、さらには、置換基を有しても良いフェニル基、
置換基を有しても良いアルキル基であることが、合成時
における中間体の安定性の点から、好ましい。また、Ar
1 及びAr4 は置換基を有してもよいアリーレン基を表わ
し、Ar2,Ar3,Ar5及びAr6 は、置換基としてアルキル
基、アルコキシ基、もしくはアリール基を有しても良い
アルキル基、アリール基、縮合多環基もしくは複素環基
を表し、Ar1 ないしAr3 又は、Ar4 ないしAr6 は、お互
いに、結合して炭素環、複素環基を形成してもよい。こ
れらのうち、溶解性の点から、Ar1 ないしAr6 のうち少
なくとも一つは、置換基を有することが好ましい。
【0015】Ar1 及びAr4 の置換基としては、R1 〜R
8 のアルキル基、アリール基もしくは複素環基上の置換
基と同様なものが用いられ、特に、電気特性の点から、
メチル基、フェニル基等は好ましい。また、電気特性及
び原料コストの点から、Ar1 及びAr4 は、置換基を有し
ても良いフェニレン基であることは好ましい。また、電
気特性及び原料コストの点からAr2,Ar3,Ar5 及びAr
6 は、置換基としてアルキル基、アルコキシ基もしくは
アリール基を有しても良いフェニル基である事は好まし
く、さらには、置換基としてアルキル基、アルコキシ基
もしくは、アリール基を有しても良いトリル基である事
が好ましい。
【0016】また、n1 およびn2 はそれぞれ1ないし
4の整数を表わす。n1 及び/又はn2 が2以上の場
合、各繰り返し単位が異なっていてもよい。例えば
【0017】
【化4】
【0018】の場合、
【0019】
【化5】
【0020】でR3 とR′3 とR4 とR′4 が異なるも
のも本発明に含まれる。また、一般式[1]で表される
アリールアミン系化合物は左右対称のものでも非対称の
ものでもよいが、対称のものの方が合成しやすい。以下
に、一般式[1]で表わされる、アリールアミン系化合
物についてその代表例を挙げるが、これら代表例は例示
の為にしめされるのであって本発明に用いるアリールア
ミン系化合物はこれら代表例に限定されるものではな
い。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】
【表4】
【0025】
【表5】
【0026】
【表6】
【0027】
【表7】
【0028】
【表8】
【0029】
【表9】
【0030】
【表10】
【0031】
【表11】
【0032】
【表12】
【0033】
【表13】
【0034】
【表14】
【0035】
【表15】
【0036】
【表16】
【0037】
【表17】
【0038】
【表18】
【0039】
【表19】
【0040】
【表20】
【0041】
【表21】
【0042】
【表22】
【0043】
【表23】
【0044】
【表24】
【0045】
【表25】
【0046】
【表26】
【0047】
【表27】
【0048】
【表28】
【0049】
【表29】
【0050】
【表30】
【0051】
【表31】
【0052】
【表32】
【0053】
【表33】
【0054】
【表34】
【0055】
【表35】
【0056】
【表36】
【0057】
【表37】
【0058】
【表38】
【0059】
【表39】
【0060】
【表40】
【0061】
【表41】
【0062】
【表42】
【0063】
【表43】
【0064】
【表44】
【0065】
【表45】
【0066】
【表46】
【0067】
【表47】
【0068】
【表48】
【0069】
【表49】
【0070】
【表50】
【0071】
【表51】
【0072】
【表52】
【0073】
【表53】
【0074】
【表54】
【0075】
【表55】
【0076】
【表56】
【0077】前記一般式[1]で表わされるアリールア
ミン系化合物は、公知の方法を用いて、製造できる。例
えば、公知のアリールアミン系化合物を原料として用い
て、公知のカルボニル導入反応を行い、Wittig反
応を行うことにより、目的の化合物を得る方法である。
この方法を詳しく説明すると、まず、下記のような反応
を行い、アルデヒド体又はケトン体を合成する。
【0078】
【化6】
【0079】1)R3 、R6 が水素原子の場合、 (以下Ar1 、Ar2 、Ar3 、Ar4 、Ar5 、Ar
6 、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7
8 、X、n1 、n2 は、それぞれ一般式[1]におけ
るものと同一の意義を有する。) 一般式[2]又は一般式[4]で表わされるアリールア
ミン系化合物をオキシ塩化リンの存在下に、N,Nージ
メチルホルムアミド、N−メチルホルムアニリド等のホ
ルミル化剤と反応させると一般式[3]又は一般式
[5]で示されるアルデヒド体が得られる。ホルミル化
剤を大過剰に用いて、反応溶媒を兼ねることもできる
が、Oージクロロベンゼン、ベンゼン等の反応に不活性
な溶媒を用いることもできる。
【0080】2)R3 、R8 が水素原子でない場合 一般式[2]又は一般式[4]で表わされるアリールア
ミン系化合物を塩化アルミニウム、塩化鉄、塩化亜鉛等
のルイス酸存在下、ニトロベンゼン、ジクロルメタン、
四塩化炭素等の溶媒中、一般式Cl−CO−R3 又はC
l−CO−R6で表わされる酸塩化物と反応させること
により一般式[3]又は一般式[5]で表わされるケト
ン体が得られる。次いで得られた、一般式[3]又は一
般式[5]で表わされるアルデヒド体又はケトン体と、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
トアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ベンゼ
ン、トルエン等の反応に不活性な公知の有機溶媒中、一
般式[6]
【0081】
【化7】 QR4 CH−X−CHR5 Q [6]
【0082】(式中Qはハロゲン原子を示す)で表わさ
れるハロゲン化合物とトリフェニルホスフィンとを作用
させるかまたは、上記ハロゲン化合物とトリアルコキシ
リン化合物(R9 O)3 P(R9 はメチル基、メチル基
等のアルキル基をあらわす。)とを作用させて得られる
ウィテッヒ試薬とを、10〜200℃好ましくは、20
〜100℃の温度で、ブチルリチウム、フェニルリチウ
ム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カ
リウムtーブトキシド等の公知な塩基性触媒の存在下反
応させることにより一般式[1]で表わされる化合物が
得られる。この時、シス体、トランス体およびシス体と
トランス体の混合物のいずれかが得られる。(以上の式
において、一般式[1]はシス体、トランス体およびシ
ス体とトランス体の混合物のいずれかを表わす。)
【0083】これらの反応において場合によっては、各
行程終了後、あるいは、全行程終了後、再結晶精製、再
沈精製、昇華精製、カラム精製等の公知な精製手段によ
り、高純度体を得ることも可能である。本発明の電子写
真感光体は、感光層中に上記一般式[1]で表わされ
る、アリールアミン系化合物を1種、または、2種以上
含有する。一般式[1]で表わされるアリールアミン系
化合物を電荷輸送媒体として用いた場合には高感度で耐
久性に優れた感光体を与える。
【0084】電子写真感光体の感光層の形態としては、
種々のものが知られているが、本発明の電子写真感光体
の感光層としてはそのいずれであっても良い。感光層
(光伝導層)は、電荷発生層、電荷輸送層をこの順に積
層したもの、あるいは、逆に積層したものである積層
型、さらには電荷輸送媒体中に電荷発生材料(電荷発生
物質)の粒子を分散したいわゆる分散型など、いずれの
構成も用いることができる。たとえばバインダー中にア
リールアミン系化合物と必要に応じ、増感剤となる色素
や、電子吸引性化合物を添加した感光層、光を吸収する
と極めて高い効率で電荷キャリヤーを発生する電荷発生
材料(光伝導性粒子)と、アリールアミン系化合物をバ
インダー中に添加した感光層、アリールアミン系化合物
とバインダーからなる電荷発生層と光を吸収すると極め
て高い効率で電荷キャリヤーを発生する電荷発生材料か
らなるあるいはこれとバインダーからなる電荷発生層を
積層した感光層等があげられる。
【0085】これらの感光層には、一般式[1]で表わ
されるアリールアミン化合物とともに電荷輸送剤として
優れた性能を有する公知の他のアリールアミン化合物、
ヒドラゾン化合物、スチルベン化合物を混合してもよ
い。本発明においては、上記一般式[1]で表わされ
る、アリールアミン系化合物を電荷発生層と電荷輸送層
(電荷移動層)の2層からなる感光層の電荷輸送層中に
用いる場合に、特に感度が高く、残留電位が小さく、か
つ、繰り返し使用した場合に、表面電位の変動や感度の
低下、残留電位の蓄積等が少なく、耐久性に優れた感光
体を得ることができる。
【0086】具体的には通常、電荷発生材料を直接蒸着
あるいはバインダーとの分散液として塗布して電荷発生
層を作成し、その上に、前記アリールアミン化合物を含
む有機溶剤溶液をキャストするか、あるいは前記アリー
ルアミン系化合物をバインダー等とともに溶解し、その
分散液を塗布することにより、前記一般式[1]で表わ
される、アリールアミン系化合物を含む電荷輸送材料を
含有する電荷輸送層を作成してなる積層型感光体である
が、電荷発生層と電荷輸送層の積層順序は逆の構成でも
良い。
【0087】また電荷発生材料と電荷輸送材料とが、バ
インダー中に分散、溶解した状態で伝導性支持体上に塗
布した一層型感光体であってもよい。電荷発生材料とし
ては、セレン、セレンーテルル合金、セレンーヒ素合
金、硫化カドミウム、アモルファスシリコン等の無機光
伝導性粒子;無金属フタロシアニン、金属含有フタロシ
アニン、ペリノン系顔料、チオインジゴ、キナクリド
ン、ペリレン系顔料、アントラキノン系顔料、アゾ系顔
料、ビスアゾ系顔料、トリスアゾ系顔料、テトラキス系
アゾ顔料、シアニン系顔料等の有機光伝導性粒子、ある
いは、多環キノン、ピリリウム塩、チオピリリウム塩、
インジゴ、アントアントロン、ピラントロン等の各種有
機顔料、染料が挙げられる。中でも無金属フタロシアニ
ン、銅、塩化インジウム、塩化ガリウム、錫、オキシチ
タニウム、亜鉛、バナジウム等の金属又は、その酸化
物、塩化物の配位したフタロシアニン類、モノアゾ、ビ
スアゾ、トリスアゾ、ポリアゾ類等のアゾ顔料が好まし
い。
【0088】さらには、金属含有及び無金属フタロシア
ニンと前記一般式[1]で示されるアリールアミン誘導
体とを組合せるとレーザー光に対する感度が向上した感
光体が得られ、特に、導電性支持体上に、少なくとも、
電荷発生材料と電荷輸送材料とを含有する感光層を有す
る電子写真用感光体において、電荷発生材料として、C
uKα線によるX線回折図のブラック角2θ(±0.2
°)27.3°に回折ピークを示すオキシチタニウムフ
タロシアニン、または、2θ(±0.2°)9.3°、
13.2°、26.2°、および27.1°に回折ピー
クを示すオキシチタニウムフタロシアニン、または2θ
(±0.3 ゜)9.2 、14.1、15.3、19.7、27.1 ゜に回折
ピークを有するジヒドロキシシリコンフタロシアニン化
合物、または2θ(±0.2°)8.5°、12.2
°、13.8°、16.9°、22.4°、28.4°
および30.1°に回折ピークを示すジクロロスズフタ
ロシアニンが特に好ましい。
【0089】この様にして得られる電子写真用感光体は
高感度で、残留電位が低く帯電性が高く、かつ、繰返し
による変動が小さく、特に、画像濃度に影響する帯電安
定性が良好であることから、高耐久性感光体として用い
ることができる。又、750〜850nmの領域の感度
が高いことから、特に半導体レーザープリンター用感光
体に適している。前記のフタロシアニン粒子はバインダ
ーポリマーおよび必要に応じ他の有機光導電性化合物、
色素、電子吸引性化合物等と共に溶剤に溶解あるいは分
散し、こうして得られる塗布液を塗布乾燥して電荷発生
層を得る。
【0090】上記の場合により添加される染料色素とし
ては、例えばメチルバイオレット、ブリリアントグリー
ン、クリスタルバイオレット等のトリフェニルメタン染
料、メチレンブルーなどのチアジン染料、キニザリン等
のキノン染料及びシアニン染料やビリリウム塩、チアビ
リリウム塩、ベンゾビリリウム塩等が挙げられる。ま
た、アリールアミン系化合物と電荷移動錯体を形成する
電子吸引性化合物としては、例えばクロラニル、2,3
−ジクロロ−1,4−ナフトキノン、1−ニトロアント
ラキノン、1−クロロ−5−ニトロアントラキノン、2
−クロロアントラキノン、フェナントレンキノン等のキ
ノン類;4−ニトロベンズアルデヒド等のアルデヒド
類;9−ベンゾイルアントラセン、インダンジオン、
3、5−ジニトロベンゾフェノン、2,4,7−トリニ
トロフルオレノン、2,4、5,7−テトラニトロフル
オレノン、3,3′,5,5′−テトラニトロベンゾフ
ェノン等のケトン類;無水フタル酸、4−クロロナフタ
ル酸無水物等の酸無水物;テトラシアノエチレン、テレ
フタラルマロノニトリル、9−アントリルメチリデンマ
ロノニトリル、4−ニトロベンザルマロノニトリル、4
−(p−ニトロベンゾイルオキシ)ベンザルマロノニト
リル等のシアノ化合物;3−ベンザルフタリド、3−
(α−シアノ−p−ニトロベンザル)フタリド、3−
(α−シアノ−p−ニトロベンザル)−4,5,6,7
−テトラクロロフタリド等のフタリド類等の電子吸引性
化合物が挙げられる。
【0091】積層型感光層における電荷発生層はこれら
の物質の微粒子を、例えばポリエステル樹脂、ポリビニ
ルアセテート、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ
ビニルアセトアセタール、ポリビニルプロピオナール、
ポリビニルブチラール、フェノキシ樹脂、エポキシ樹
脂、ウレタン樹脂、セルロースエステル、セルロースエ
ーテルなどの各種バインダー樹脂で結着した形の分散層
で使用してもよい。更に、バインダー樹脂としては、ス
チレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸エステ
ル、メタクリル酸エステル、ビニルアルコール、エチル
ビニルエーテル等のビニル化合物の重合体および共重合
体、ポリアミド、けい素樹脂等が挙げられる。この場合
の電荷発生材料(電荷発生物質)の使用比率はバインダ
ー樹脂100重量部に対して通常20から2000重量
部、好ましくは30から500重量部、より好ましくは
33から500重量部の範囲より使用され、電荷発生層
の膜厚は通常0.05〜5μm、好ましくは0.1μm
から2μm、より好ましくは0.15μmから0.8μ
mが好適である。また電荷発生層は必要に応じて塗布性
を改善するためのレベリング剤や酸化防止剤、増感剤等
の各種添加剤を含んでいてもよい。また電荷発生層は上
記電荷発生材料の蒸着膜であってもよい。
【0092】分散型感光層の場合の電荷発生材料の粒子
径は充分小さいことが必要であり、好ましくは1μm以
下、より好ましくは0.5μm以下で使用される。感光
層内に分散される電荷発生材料の量は例えば0.5〜5
0重量%の範囲であるが少なすぎると充分な感度が得ら
れず、多すぎると帯電性の低下、感度の低下などの弊害
があり、より好ましくは1〜20重量%の範囲で使用さ
れる。分散型感光層の膜厚は通常5〜50μm、より好
ましくは10〜45μmで使用される。またこの場合に
も成膜性、可とう性、機械的強度等を改良するための公
知の可塑剤、残留電位を抑制するための添加剤分散安定
性向上のための分散補助剤、塗布性を改善するためのレ
ベリング剤、界面活性剤、例えばシリコーンオイル、フ
ッ素系オイルその他の添加剤が添加されていても良い。
【0093】更に、本発明の電子写真用感光体の感光層
は成膜性、可撓性、機械的強度を向上させるために周知
の可塑剤を含有していてもよい。そのために上記塗布液
中に添加する可塑剤としては、フタル酸エステル、りん
酸エステル、エポキシ化合物、塩素化パラフィン、塩素
化脂肪酸エステル、メチルナフタレンなどの芳香族化合
物などが挙げられる。アリールアミン系化合物を電荷輸
送層中の電荷輸送材料として用いる場合の塗布液は、前
記組成のものでもよいが、光導電性粒子、染料色素、電
子吸引性化合物等は除くか、少量の添加でよい。この場
合の電荷発生層としては上記光導電性粒子と必要に応じ
バインダーポリマーや他の有機光導電性物質、染料色
素、電子吸引性化合物等の溶媒に溶解乃至分散させて得
られる塗布液を塗布乾燥した薄層、あるいは前記光導電
性粒子を蒸着等の手段により製膜とした層が挙げられ
る。
【0094】このようにして形成される感光体にはま
た、必要に応じ、バリアー層、接着層、ブロッキング層
等の中間層、透明絶縁層、あるいは保護層など、電気特
性、機械特性の改良のための層を有していてもよいこと
はいうまでもない。導電性支持体としては周知の電子写
真感光体に採用されているものがいずれも使用できる。
具体的には例えばアルミニウム、ステンレス鋼、銅、ニ
ッケル等の金属材料からなるドラム、シート;これらの
金属箔のラミネート物、蒸着物;ポリエステルフィル
ム、紙等の絶縁性支持体の表面にアルミニウム、銅、パ
ラジウム、酸化すず、酸化インジウム等の導電性層を設
けたものが挙げられる。更に、金属粉末、カーボンブラ
ック、ヨウ化銅、高分子電解質等の導電性物質を適当な
バインダーとともに塗布して導電処理したプラスチック
フィルム、プラスチックドラム、紙、紙管等も挙げられ
る。なかでもアルミニウム等の金属のエンドレスパイプ
が好ましい支持体である。
【0095】バリアー層、中間層としては、例えばアル
ミニウム陽極酸化被膜、酸化アルミニウム、水酸化アル
ミニウム等の無機層、ポリビニルアルコール、カゼイ
ン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、セルロー
ス類、ゼラチン、デンプン、ポリウレタン、ポリイミ
ド、ポリアミド、等の有機層が使用される。
【0096】本発明の電子写真用感光体は常法に従って
上記一般式[I]で表わされるアリールアミン誘導体を
バインダーと共に適当な溶剤中に溶解し、必要に応じ、
適当な電荷発生材料、増感染料、電子吸引性化合物、他
の電荷輸送材料、あるいは、可塑剤、顔料等との周知の
添加剤を添加して得られる塗布液を導電性支持体上に塗
布、乾燥し、通常、数μm〜数10μm、好ましくは1
0〜45μm、特に好ましくは20μm以上の膜厚の感
光層を形成させることにより製造することができる。電
荷発生層と電荷輸送層の二層からなる感光層の場合は、
電荷発生層の上に上記塗布液を塗布するか、上記塗布液
を塗布して得られる電荷輸送層の上に電荷発生層を形成
させることにより、製造することができる。
【0097】塗布液調製用の溶剤としてはテトラヒドロ
フラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、メチルエ
チルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素;N,N−ジメチルホ
ルムアミド、アセトニトリル、N−メチルピロリドン、
ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒;酢酸
エチル、蟻酸メチル、メチルセロソルブアセテート等の
エステル類;ジクロロエタン、クロロホルム等の塩素化
炭化水素などのアリールアミン系化合物を溶解させる溶
剤が挙げられる。勿論これらの中からバインダーを溶解
するものを選択する必要がある。
【0098】積層型感光層の場合の電荷輸送層に使用さ
れるバインダー樹脂、あるいは分散型感光層の場合のマ
トリックスとして使用されるバインダー樹脂としては、
電荷輸送材料との相溶性が良く、塗膜形成後に電荷輸送
材料が結晶化したり、相分離することのないポリマーが
好ましく、例えば、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニ
ル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ブタ
ジエン等のビニル化合物の重合体及び共重合体、ポリビ
ニルアセタール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポ
リエステルカーボネート、ポリスルホン、ポリイミド、
ポリフェニレンオキサイド、ポリウレタン、セルロース
エステル、セルロースエーテル、フェノキシ樹脂、けい
素樹脂、エポキシ樹脂等の各種ポリマーが挙げられ、ま
たこれらの部分的架橋硬化物も使用できる。バインダー
の使用量は通常アリールアミン系化合物に対し、0.5
〜30重量倍、好ましくは0.7〜10重量倍の範囲で
ある。
【0099】積層型感光層の場合の電荷輸送層には、必
要に応じて酸化防止剤、増感剤等の各種添加剤並びに他
の電荷輸送材料を含んでいてもよい。最表面層として従
来公知の例えば熱可塑性或いは熱硬化性ポリマーを主体
とするオーバーコート層を設けても良い。通常は、電荷
発生層の上に電荷移動層を形成するが、逆も可能であ
る。各層の成形方法としては、層に含有させる物質を溶
剤に溶解又は分散させて得られた塗布液を順次塗布する
などの公知の方法が適用できる。電荷輸送層にはこの他
に、塗膜の機械的強度や、耐久性向上のための種々の添
加剤を用いることができる。
【0100】この様な添加剤としては、周知の可塑剤
や、種々の安定剤、流動性付与剤、架橋剤等が挙げられ
る。感光層の塗布方法としては、スプレー塗布法、スパ
イラル塗布法、リング塗布法、浸漬塗布法等がある。ス
プレー塗布法としては、エアスプレー、エアレススプレ
ー、静電エアスプレー、静電エアレススプレー、回転霧
化式静電スプレー、ホットスプレー、ホットエアレスス
プレー等があるが、均一な膜厚を得るための微粒化度、
付着効率等を考えると回転霧化式静電スプレーにおい
て、再公表平1−805198号公報に開示されている
搬送方法、すなわち円筒状ワークを回転させながらその
軸方向に間隔を開けることなく連続して搬送することに
より、総合的に高い付着効率で膜厚の均一性に優れた電
子写真感光体を得ることができる。
【0101】スパイラル塗布法としては、特開昭52−
119651号公報に開示されている注液塗布機または
カーテン塗布機を用いた方法、特開平1−231966
号公報に開示されている微小開口部から塗料を筋状に連
続して飛翔させる方法、特開平3−193161号公報
に開示されているマルチノズル体を用いた方法等があ
る。以下、浸漬塗布法について説明する。前述した一般
式[I]で示されるアリールアミン誘導体、バインダ
ー、溶剤等を用いて好適な全固形分濃度が25%以上で
あってより好ましくは40%以下の、かつ粘度が通常5
0センチポアーズ〜300センチポアーズ以下、好まし
くは100センチポアーズ〜200センチポアーズ以下
の電荷輸送層形成用の塗布液を調整する。ここで実質的
に塗布液の粘度はバインダーポリマーの種類及びその分
子量により決まるが、あまり分子量が低い場合にはポリ
マー自身の機械的強度が低下するためこれを損わない程
度の分子量を持つバインダーポリマーを使用することが
好ましい。この様にして調整された塗布液を用いて浸漬
塗布法により電荷輸送層が形成される。
【0102】その後塗膜を乾燥させ、必要且つ充分な乾
燥が行われる様に乾燥温度時間を調整すると良い。乾燥
温度は通常100〜250℃好ましくは、110〜17
0℃さらに好ましくは、120〜140℃の範囲であ
る。乾燥方法としては、熱風乾燥機、蒸気乾燥機、赤外
線乾燥機及び遠赤外線乾燥機等を用いることができる。
【0103】
【実施例】つぎに、本発明を実施例により更に具体的に
説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の製
造例、実施例に限定されるものではない。なお、実施例
中「部」とあるは「重量部」を示す。 (製造例1)
【0104】
【化8】
【0105】m−キシレンーα、α' ージイルジホスホ
ン酸テトラエチル 2.8 g(7.5 mol)と、
【0106】
【化9】
【0107】上記ホルミル体WF 6.1 g(15mmo
l)をTHF 100 mlに溶解させ、22℃±5℃で、
t−BuOK 2.2 g(20mmol)を少しずつ添加し
た。二時間撹拌後、放冷後、トルエン200 ml、水200
mlを添加し、分液し、有機層を水100 mlで中性にな
るまで洗った。有機層を、硫酸マグネシウムで乾燥後、
溶媒を減圧留去し、カラムにより精製し、具体例1に挙
げる化合物黄色固体、5.2g(6mmol)を得た。
収率80%。 (製造例2)
【0108】
【化10】
【0109】p−キシレンーα、α' ージイルジホスホ
ン酸テトラエチル 2.8 g(7.5 mol)と、上記ホル
ミル体WF 6.1 g(15mmol)をTHF 100 ml
に溶解させ、22℃±5℃で、t−BuOK 2.2 g
(20mmol)を少しずつ添加した。二時間撹拌後、放
冷後、トルエン200 ml、水200 mlを添加し、分液
し、有機層を水100 mlで中性になるまで洗った。有機
層を、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、
カラムにより精製し、具体例2に挙げる化合物黄色固
体、4.2g(4.8mmol)を得た。収率64%。 (製造例3)
【0110】
【化11】
【0111】m−キシレンーα、α' ージイルジホスホ
ン酸テトラエチル 3.8 g(10mmol)と
【0112】
【化12】
【0113】上記ホルミル体WF 6.8 g(20mmo
l)をTHF 85mlに溶解させ、22℃±5℃で、t
−BuOK 3.6 g(32mmol)を少しずつ添加し
た。二時間撹拌後、放冷後、トルエン200 ml、水200
mlを添加し、分液し、有機層を水100 mlで中性にな
るまで洗った。有機層を、硫酸マグネシウムで乾燥後、
溶媒を減圧留去し、カラムにより精製し、具体例101
に挙げる化合物黄色固体、2.1 g( 3 mmol)を得
た。収率30%。
【0114】(実施例1)CuKα線によるX線回折図
において、ブラック角2θ(±0.2°)9.3°、1
0.6°、13.2°、15.1°、15.7°、1
6.1°、20.8°、23.3°、26.2°、2
7.1°に強い回折ピークを示すチタニウムオキシフタ
ロシアニン顔料1.0部をジメトキシエタン14部に加
え、サンドグラインダーで分散処理をした後、ジメトキ
シエタン14部と4−メトキシ−4−メチル−2−ペン
タノン(三菱化学(株)社製)14部を加え希釈し、さ
らに、ポリビニルブチラール(電気化学工業(株)社
製、商品名デンカブチラール#6000−C)0.5部
と、フェノキシ樹脂(ユニオンカーバイド(株)社製、
商品名UCAR(商標登録)PKHH)0.5部をジメ
トキシエタン6部、4−メトキシ−4−メチル−2−ペ
ンタノン 6部の混合溶媒に溶解した液と混合し、分散
液を得た。この分散液を75μmに膜厚のポリエステル
フィルムに蒸着されたアミノ蒸着層の上に乾燥後の重量
が0.4g/m2 になる様にワイヤーバーで塗布した
後、乾燥して電荷発生層を形成させた。この上に製造例
1で合成した、前記表1の化合物No.1 70部と下
記に示すポリカーボネート樹脂
【0115】
【化13】
【0116】100部をテトラヒドロフラン900 部との
混合溶媒に溶解した塗布液を塗布、乾燥し、膜厚20μm
の電荷輸送層を形成させた。このようにして得た2層か
らなる感光層を有する電子写真感光体によって感度すな
わち半減露光量を測定したところ0.40μJ/cm2
あった。半減露光量はまず、感光体を暗所で50μAの
コロナ電流により負帯電させ、次いで20ルックスの白
色光を干渉フィルターに通して得られた780nmの光
(露光エネルギー10μW/cm2 )で露光し、表面電
位が−550 Vから−275Vまで減衰するのに要する露光
量を測定することにより求めた。さらに露光時間を9.
9秒とした時の表面電位を残留電位として測定したとこ
ろ、- 11Vであった。この操作を2000回繰り返し
たが、残留電位の上昇は、ほとんどみられなかった。次
に、この感光体の電荷輸送層の移動度を、TOF法で、
測定したところ、21℃、電界強度2.0 ×10-5 /cm にお
ける移動度は、4.33×10-5 cm 2 /Vs であった。
【0117】(実施例2)実施例1で用いたアリールア
ミン系化合物の代わりに、製造例2で合成した前記表1
の化合物No.2 30部を用いる以外は実施例1と同
様にして電子写真感光体を得た。 次いで実施例1と同
様にして感度、残留電位を測定したところ、それぞれ、
0.43μJ/cm2 、―34Vであった。
【0118】(実施例3)実施例1で用いたアリールア
ミン系化合物の代わりに、製造例3で合成した前記表1
の化合物No.3 70部を用いる以外は実施例1と同
様にして電子写真感光体を得た。 次いで実施例1と同
様にして感度、残留電位を測定したところ、それぞれ、
0.34μJ/cm2 、―4Vであった。
【0119】(比較例1)実施例1で用いたアリールア
ミン系化合物の代わりに、下記に示す比較化合物1を用
いる以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を得
た。 比較化合物1
【0120】
【化14】
【0121】次いで実施例1と同様にして感度、残留電
位、移動度を測定した。この結果を実施例1の感光体に
ついての測定結果と共に第15表に示す。 (比較例2)比較例1で用いたアリールアミン系化合物
70部の代わりに、同化合物を30部用いる以外は実施
例1と同様にして電子写真感光体を得た。次いで実施例
1と同様にして感度、残留電位を測定した。この結果を
実施例1の感光体についての測定結果と共に第15表に
示す。
【0122】(比較例3)実施例1で用いたアリールア
ミン系化合物の代わりに、下記に示す比較化合物2を用
いる以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を得
た。 比較化合物2
【0123】
【化15】
【0124】次いで実施例1と同様にして移動度を測定
した。この結果を実施例1の感光体についての測定結果
と共に第16表に示す。 (比較例4)実施例1で用いたアリールアミン系化合物
の代わりに、下記に示す比較化合物2を用いる以外は実
施例1と同様にして電子写真感光体を得ようとしたが、
ポリマー液に溶解した後、塗布したところ、溶媒乾燥中
に塗布面上で固体が析出し電気特性の測定はできなかっ
た。 比較化合物3
【0125】
【化16】
【0126】(比較例5)実施例2で用いたアリールア
ミン系化合物の代わりに、比較化合物3を用いる以外は
実施例2と同様にして電子写真感光体を得ようとした
が、ポリマー液に溶解した後、塗布したところ、溶媒乾
燥中に塗布面上で固体が析出し電気特性の測定はできな
かった。すなわち、比較化合物3は、30部と低部数に
しても析出しやすく、通常の溶媒では使用できない。
【0127】(比較例6)実施例1で用いたアリールア
ミン系化合物の代わりに、下記に示す比較化合物4を用
いる以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を得よ
うとしたが、ポリマー液に溶解させようとしたが、完全
に溶解せず、電気特性の測定はできなかった。 比較化合物4
【0128】
【化17】
【0129】(比較例7)実施例2で用いたアリールア
ミン系化合物の代わりに、比較化合物4を用いる以外は
実施例2と同様にして電子写真感光体を得ようとした
が、ポリマー液に溶解させようとしたが、完全に溶解せ
ず、電気特性の測定はできなかった。すなわち、比較化
合物4は、30部と低部数にしても、通常の溶媒では利
用できない。
【0130】(比較例8)実施例1で用いたアリールア
ミン系化合物の代わりに、下記に示す比較化合物5を用
いる以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を得よ
うとしたが、ポリマー液に溶解させようとしたが、一旦
溶解した後に固体が析出し、電気特性の測定はできなか
った。 比較化合物5
【0131】
【化18】
【0132】(比較例9)実施例2で用いたアリールア
ミン系化合物の代わりに、比較化合物5を用いる以外は
実施例2と同様にして電子写真感光体を得ようとした
が、ポリマー液に溶解させようとしたが、一旦溶解した
後に固体が析出し、電気特性の測定はできなかった。す
なわち、比較化合物5は、30部と低部数にしても通常
の溶媒では利用できない。
【0133】
【表57】
【0134】第15表より、明らかに実施例1、2、3
の化合物は比較例1の化合物に比べ、特に残留電位にす
ぐれている。又、感度においても、優れていることがわ
かる。また、実施例1の化合物は、比較例1、3の化合
物に比べ、移動度において、非常に優れている。さら
に、比較化合物3、4、5の化合物に比べ、本発明の化
合物は、塗布溶液の溶解性、ポリカーボネートとの相溶
性に優れており、本発明の化合物による塗布液は安定性
の高いことが分かる。
【0135】
【発明の効果】本発明の電子写真用感光体は、かぶりの
原因となる残留電位が小さく、とくに光疲労が少ないた
めに繰返し使用による残留電位の蓄積や、表面電位およ
び感度の変動が小さく耐久性に優れるという特徴を有す
る。また、現代の高速化の要求に見合った、高感度、高
移動度においても、特に優れている。さらに、本発明に
用いる化合物を利用すると、塗布溶液に対する溶解性、
バインダーとの相溶性に優れ、安定して感光体を製造す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】製造例1で得られたアリールアミン誘導体の赤
外吸収スペクトル図。
【図2】製造例2で得られたアリールアミン誘導体の赤
外吸収スペクトル図。
【図3】製造例3で得られたアリールアミン誘導体の赤
外吸収スペクトル図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 臨 護 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内 Fターム(参考) 2H068 AA13 AA19 AA20 AA37 BA12 BA13 BA38 BA39 BB20 BB26 FA13 FA19

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に、下記一般式[1]で
    表わされるアリールアミン系化合物を含有する感光体を
    有することを特徴とする電子写真感光体。 【化1】 (一般式[1]中、 Ar1 及びAr4 は置換基を有してもよいアリーレン基を表
    わし、Ar2,Ar3,Ar5 及びAr6 は、置換基としてアルキル
    基、アルコキシ基もしくはアリール基を有しても良いア
    ルキル基、アリール基、縮合多環基もしくは複素環基を
    表し(Ar1 ないしAr3 又は、Ar4 ないしAr6 は、お互い
    に結合して炭素環、複素環基を形成してもよい)、Xは
    二価の芳香族炭化水素残基、複素環残基又はビフェニレ
    ンを表わし、 R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 およびR8
    は、それぞれ水素原子、置換基を有してもよいアルキル
    基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有して
    もよい複素環基、シアノ基又はニトロ基を表わし、これ
    らは互いに同一でも異なっていてもよく、n1 およびn
    2 はそれぞれ1ないし4の整数を表わす。)
  2. 【請求項2】 前記一般式[1]において、Ar2,Ar3,Ar
    5 及びAr6 が置換基としてアルキル基又は、アルコキシ
    基もしくはアリール基を有しても良いフェニル基であ
    り、Ar1 及びAr4 は置換基を有しても良いフェニレン基
    であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光
    体。
  3. 【請求項3】 導電性支持体上に、電荷輸送材料として
    前記一般式[1]で表わされるアリールアミン系化合物
    を含有し、電荷発生材料として、フタロシアニン類を含
    有する感光層を有することを特徴とする請求項1又は2
    に記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 導電性支持体上に、少なくとも電荷発生
    層と電荷輸送層とをこの順で設けてなる電子写真感光体
    であって、前記一般式[1]で表わされるアリールアミ
    ン系化合物が電荷輸送層に含まれることを特徴とする請
    求項1〜3のいずれかに記載の電子写真感光体。
JP31484099A 1999-11-05 1999-11-05 電子写真感光体 Expired - Fee Related JP3748348B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31484099A JP3748348B2 (ja) 1999-11-05 1999-11-05 電子写真感光体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31484099A JP3748348B2 (ja) 1999-11-05 1999-11-05 電子写真感光体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001133995A true JP2001133995A (ja) 2001-05-18
JP3748348B2 JP3748348B2 (ja) 2006-02-22

Family

ID=18058244

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31484099A Expired - Fee Related JP3748348B2 (ja) 1999-11-05 1999-11-05 電子写真感光体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3748348B2 (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004302033A (ja) * 2003-03-31 2004-10-28 Konica Minolta Holdings Inc 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法
JP2004302032A (ja) * 2003-03-31 2004-10-28 Konica Minolta Holdings Inc 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法
JP2005099777A (ja) * 2003-08-28 2005-04-14 Konica Minolta Business Technologies Inc 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法
JP2005134516A (ja) * 2003-10-29 2005-05-26 Konica Minolta Business Technologies Inc 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法
JP2005134607A (ja) * 2003-10-30 2005-05-26 Konica Minolta Business Technologies Inc 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法
JP2005134606A (ja) * 2003-10-30 2005-05-26 Konica Minolta Business Technologies Inc 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法
JP2005156797A (ja) * 2003-11-25 2005-06-16 Konica Minolta Business Technologies Inc 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法
JP2005181679A (ja) * 2003-12-19 2005-07-07 Konica Minolta Business Technologies Inc 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法
JP2005215010A (ja) * 2004-01-27 2005-08-11 Konica Minolta Business Technologies Inc 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法
US7563548B2 (en) * 2003-12-01 2009-07-21 Sharp Kabushiki Kaisha Amine compound, manufacturing method thereof, electrophotographic photoreceptor using amine compound and image forming apparatus having the same
US20190384190A1 (en) * 2018-06-19 2019-12-19 Kyocera Document Solutions Inc. Bis-butadiene derivative and electrophotographic photosensitive member

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004302033A (ja) * 2003-03-31 2004-10-28 Konica Minolta Holdings Inc 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法
JP2004302032A (ja) * 2003-03-31 2004-10-28 Konica Minolta Holdings Inc 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法
JP2005099777A (ja) * 2003-08-28 2005-04-14 Konica Minolta Business Technologies Inc 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法
JP2005134516A (ja) * 2003-10-29 2005-05-26 Konica Minolta Business Technologies Inc 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法
JP2005134607A (ja) * 2003-10-30 2005-05-26 Konica Minolta Business Technologies Inc 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法
JP2005134606A (ja) * 2003-10-30 2005-05-26 Konica Minolta Business Technologies Inc 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法
JP2005156797A (ja) * 2003-11-25 2005-06-16 Konica Minolta Business Technologies Inc 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法
US7563548B2 (en) * 2003-12-01 2009-07-21 Sharp Kabushiki Kaisha Amine compound, manufacturing method thereof, electrophotographic photoreceptor using amine compound and image forming apparatus having the same
JP2005181679A (ja) * 2003-12-19 2005-07-07 Konica Minolta Business Technologies Inc 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法
JP2005215010A (ja) * 2004-01-27 2005-08-11 Konica Minolta Business Technologies Inc 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法
US20190384190A1 (en) * 2018-06-19 2019-12-19 Kyocera Document Solutions Inc. Bis-butadiene derivative and electrophotographic photosensitive member
CN110615739A (zh) * 2018-06-19 2019-12-27 京瓷办公信息系统株式会社 化合物、其制造方法和原料以及电子照相感光体
US10795273B2 (en) * 2018-06-19 2020-10-06 Kyocera Document Solutions Inc. Bis-butadiene derivative and electrophotographic photosensitive member

Also Published As

Publication number Publication date
JP3748348B2 (ja) 2006-02-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0795791B1 (en) Electrophotographic photoreceptor
JP5209325B2 (ja) p−ターフェニル化合物混合物及び該化合物混合物を用いた電子写真用感光体
US6030734A (en) Electrophotographic photoreceptor containing charge-transporting material with butadiene structure
JP4157283B2 (ja) アリールアミン組成物、その製造方法、及びそれを用いた電子写真感光体
JP3748348B2 (ja) 電子写真感光体
JP4032213B2 (ja) 電子写真感光体用アリールアミン組成物および当該組成物を使用した電子写真感光体
US5389481A (en) Electrophotographic photoreceptor
JP3582298B2 (ja) 電子写真感光体
JPH10260540A (ja) 電子写真用感光体
JPH07287408A (ja) 新規ジアミノ化合物を用いた電子写真感光体
JP3623662B2 (ja) 電子写真感光体
JP4240830B2 (ja) 電子写真感光体用アリールアミン組成物および当該組成物を使用した電子写真感光体
JP3600455B2 (ja) 電子写真感光体
JP3570081B2 (ja) 電子写真用感光体
JP3722269B2 (ja) 電子写真用感光体
JP3235251B2 (ja) 電子写真用感光体
JP2988055B2 (ja) 電子写真用感光体
JP3725981B2 (ja) 電子写真感光体
JP3577853B2 (ja) 電子写真感光体
JP3748347B2 (ja) 電子写真感光体
JP3433582B2 (ja) 電子写真用感光体
JP3225714B2 (ja) 電子写真用感光体
JP3301185B2 (ja) 電子写真用感光体
JP3412338B2 (ja) 電子写真用感光体
JP2004250448A (ja) アリールアミン系化合物、該化合物を用いた正孔輸送材料および電子写真感光体

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20050118

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20041215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050823

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051024

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051122

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051125

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091209

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091209

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101209

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101209

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111209

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121209

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131209

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees